JPH0717801B2 - 制振性を有するプラスチゾル組成物 - Google Patents

制振性を有するプラスチゾル組成物

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JPH0717801B2
JPH0717801B2 JP2266426A JP26642690A JPH0717801B2 JP H0717801 B2 JPH0717801 B2 JP H0717801B2 JP 2266426 A JP2266426 A JP 2266426A JP 26642690 A JP26642690 A JP 26642690A JP H0717801 B2 JPH0717801 B2 JP H0717801B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、自動車用のアンダーコート等の耐チッピング
塗料、従来は瀝青系のシート状制振材が使用されていた
自動車のフロア部等に使用できる塗布型の制振材に関す
る。
〔従来の技術〕
従来より、自動車の床裏やその他の部位には、走行中に
自車や他車のタイヤがはね上げる小石や砂礫等により発
生する傷、いわゆるチッピング現象から車体を守る目的
で、耐チッピング塗料が塗布されていた。
当初は、瀝青質物に充填材、溶剤等を配合したコーティ
ング材(商品名アンダーシール)が開発されたが、これ
はバインダー成分が瀝青質物を主成分としていたため、
冬期における耐寒チッピング性能が低いという欠点を有
していた。しかしながらこのタイプは耐チッピング性能
と同時にある程度の制振性能を有していた。
次に、冬期の耐チッピング性能を改良するため、塩化ビ
ニル系の樹脂をDOP等の可塑剤でゾル化し、充填材、添
加剤、付着付与剤等を配合した塩化ビニル系のアンダー
コートが開発された。このタイプは耐寒チッピング性能
にも優れるため、現在広く自動車の防錆目的のため使用
されるに至っているが、制振性については瀝青系のアン
ダーシールに劣っている。
一方、自動車の車室内のフロア部やダッシュ部等には、
制振の目的で瀝青質物に充填材、合成樹脂、添加剤等を
配合して、混練し、シート状に成形したメルシート(登
録商標)が使用されている。
該シートは自動車の塗装ラインにおいて所定の箇所に載
置され、塗装の焼付け乾燥炉を通過する際の熱によって
鋼板に融着し、制振性を顕現している。
〔発明が解決しようとする課題〕
耐チッピング塗料であるアンダーコート材に制振性を付
与することができれば、自動車は防錆性能に加えて制振
性能を付与されることで、車室内の乗員にとってより快
適な環境を提供することができる。
一方で、このような塗布型の制振材を従来のシート状制
振材が使用されていた部位に使用することによって、作
業者の手作業によって載置されていた作業が塗装ロボッ
トの使用により自動化できるという利点がある。
以上のような理由により、制振性を有するアンダーコー
ト材の開発が待望されている、というのが現状である。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題を解決するべく、本発明者等は鋭意研究の結
果、特定配合の塩化ビニルプラスチゾル組成物により、
上記課題をことごとく解決し、防錆性能と制振性能の双
方を有する塩化ビニルプラスチゾル組成物の開発に成功
したものである。しかして本発明の要旨は、 1.塩化ビニル系重合体又は共重合体樹脂、可塑剤、充填
材を主成分とする塩化ビニルプラスチゾル組成物であっ
て、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、架橋助剤5〜4
0重量部、有機過酸化物0.02〜0.5重量部、発泡剤2〜20
重量部を含有することを特徴とする、塩化ビニルプラス
チゾル組成物。
2.リン片状充填材、針状充填材を含むことを特徴とする
請求項1に記載の塩化ビニルプラスチゾル組成物。
3.中空状充填材を含むことを特徴とする請求項1に記載
の塩化ビニルプラスチゾル組成物。
に存する。
塩化ビニル系樹脂のポリマーまたは他の樹脂とのコポリ
マーを適当な可塑剤中に分散させ、これに充填材、着色
剤、各種添加剤、場合により溶剤を配合した塩化ビニル
プラスチゾル組成物は公知である。この塩化ビニルプラ
スチゾルは、自動車の走行時にタイヤが巻き上げる小石
や砂礫がボディにあたって傷がつき錆が発生することを
防止するために、自動車床裏部を中心に「耐チッピング
アンダーコート」として広く塗装されている。
本発明者等は、該アンダーコートの塗装塗膜を発泡によ
り増大させると共に、塗膜の弾性率、滑り摩擦を増大さ
せて、これらの相乗効果によりアンダーコートに制振性
を付与することに成功したものである。
塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニルモノポリマー、塩化ビ
ニリデンモノポリマー等の単独重合体、酢酸ビニル樹脂
等との共重合体から適宜選択されて使用される。
可塑剤は、DOP、DEP、DBP、DMP等のフタル酸エステル系
可塑剤、TEP、TCP等のリン酸エステル系可塑剤、その他
脂肪族一塩基酸エステル、脂肪族二塩基酸エステル、二
価アルコールエステル等より適宜選択され使用される。
充填材としては、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化
カルシウム、クレイ、タルク等の粉状充填材より適宜選
択され使用される他、後述するリン片状充填材、針状充
填材、中空状充填材の使用も推奨される。
着色剤としては、カーボンブラック、二酸化チタン等が
使用できる。
塗装作業性を改善するため、数重量部の溶剤を配合する
ことがある。
添加剤としては、ポリアミド、ブロックイソシアネート
等の付着付与剤、分散剤、消泡剤、安定剤、チクソトロ
ピー付与剤等より適宜選択して使用できる。
本発明になる塩化ビニルプラスチゾル組成物に必須の配
合物を以下に説明する。
架橋助剤は、塩化ビニル系樹脂の架橋反応の架橋効率を
上げるためのもので、架橋助剤の配合により塩化ビニル
プラスチゾル塗膜の弾性率を増大させ、制振性を向上さ
せる。使用できる架橋助剤としては、ジアリルフタレー
ト、エチレンジアミンメタクリレート、トリアリルイソ
シアヌレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート等の二重結合を1個または2個以上もった、多官能
性モノマーが例示できる。配合量は塩化ビニル系樹脂10
0重量部に対して5〜40重量部を必須とする。5重量部
未満であると架橋反応が充分進行せず、40重量部を越え
て配合しても、配合量に比例して架橋が促進されること
はなく、コスト的にはむしろ不利である。
有機過酸化物も架橋助剤と同様、塩化ビニル系樹脂の架
橋反応の架橋効率を上げるためのもので、様々な種類の
ものが知られているが、本発明において使用できる有機
過酸化物としては、熱分解によって生じるラジカルの比
較的安定性の高い、ペルオキシケタール、及びジアルキ
ルペルオキシドの2種類が推奨される。配合量は塩化ビ
ニル系樹脂100重量部に対して0.02〜0.5重量部を必須と
する。0.02重量部未満であると架橋反応が充分進行せ
ず、0.5重量部を越えて配合しても、配合量に比例して
架橋が促進されることはなく、コスト的にはむしろ不利
である。
塩化ビニルプラスチゾル塗膜の膜厚を発泡により増大さ
せて、制振性を向上させるために、発泡剤の配合は必須
とするものである。使用できる発泡剤としては、ジニト
ロンペンタメチレンテトラミン、アゾジカルボンアミ
ド、4,4′オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジッ
ド、パラトルエンスルフォニルヒドラジッド、パラトル
エンスルホニルアセトンヒドラゾーン、ヒドラゾジカル
ボンアミド等が例示できる。配合量は塩化ビニル系樹脂
100重量部に対して2〜20重量部を必須とする。2重量
部未満であると塗膜の発泡は不十分で目的を達成出来
ず、20重量部を越えて配合すると、塗膜の密度が必要以
上に低下してしまい、耐チッピング性等の塗膜物性が劣
化する虞れがある。
有機発泡剤の分解温度を低下させるため尿素助剤等の併
用をすることも可能である。
また、制振性能を向上させる方法として、充填材にリン
片状充填材、針状充填材を添加することが推奨される。
リン片状充填材としては、マイカ、グラファイト等が例
示できる。
針状充填材としては、針状カルシウムメタシリケート、
ゾノライト、チタン酸カリ、ロックウール短繊維、ガラ
スファイバー短繊維、アルミニウムシリケート、カーボ
ンファイバー短繊維、アラミッドファイバー短繊維等が
例示できる。
さらに、塗膜の比重を低下させ塗膜全体の重量を低減さ
せるため、充填材に中空状充填材を添加することが推奨
される。
中空状充填材とは、ほぼ球状をしている内部が中空の充
填材であり、ガラスバルーン、シリカバルーン、シラス
バルーン、炭素無機中空球等の無機系中空状充填材、塩
化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、アクリル樹脂その
他の合成樹脂を原料とし、加熱されると膨張する有機系
のプラスチックバルーン等が例示できる。
上記配合によるプラスチゾル組成物は、ニーダー、プラ
ネタリーミキサー、三本ロール、ディゾルバー、ペイン
トシェーカー等の従来公知の塗料分散撹拌機により、撹
拌、混練、分散して製造される。脱泡工程を含むことも
可能である。
製造されたプラスチゾル組成物は、エアレススプレー、
エアスプレー、ミニベル、回転式塗装機、静電塗装機、
ヘラ塗り、刷毛塗り等従来公知の塗装手段によって塗布
される。
本発明になるプラスチゾル組成物は耐チッピング性に加
えて制振性能を深したものであるため、耐チッピング塗
料を従来塗布していた、自動車床裏、ロッカーパネル
部、フロント、リアフェンダー部、フロントエプロン部
等に加えて、従来瀝青系制振シートを施工していた車室
内側のフロア部、ダッシュパネル部、フロア部中央のト
ンネル部、ドアパネル部等にも塗布することが出来る。
本発明になるプラスチゾル組成物は、自動車塗装ライン
の途中で塗布され、100℃〜160℃で10分〜40分の加熱を
され、塗膜となる。
〔作用〕
本発明になるプラスチゾル組成物は、発泡剤により従来
の塩化ビニルプラスチゾル組成物の乾燥塗膜の約1.2倍
〜3.0倍、好ましくは1.5〜2.0倍に増大することによ
り、制振性能が著しく増大する。
さらに、有機過酸化物と架橋助剤の使用により、塩化ビ
ニル系樹脂の架橋反応が促進され、これにより出来上が
る塗膜の弾性率は著しく増大し、やはり制振性能の向上
に寄与する。
また、充填材にリン片状充填材、針状充填材を配合する
ことにより、さらに制振性能を向上させることが可能で
あり、一方で中空状充填材を配合することにより、塗膜
の比重を低下させる。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げ本発明のより詳細な理解に供する。
当然のことながら本発明は以下の実施例のみに限定され
るものではない。
塩化ビニル系樹脂(ゼオン121:日本ゼオン社製)100重
量部、可塑剤(DOP:新日本理化社製)120重量部、酸化
カルシイム5重量部、炭酸カルシウム(MC−5:丸尾カル
シウム社製)150重量部、セロソルブアセテート(ダイ
セル化学社製)30重量部をオープンニーダーにて混合分
散し、塩化ビニル系プラスチゾルの配合ベースを得た。
実施例1 配合ベースに、エチレンジアミンメタクリレート5重量
部、ジ−t−ブチルペルオキシド0.02重量部、パラトル
エンスルフォニルヒドラジッド2重量部を添加し、混合
分散した。
実施例2 配合ベースに、マイカ15重量部、針状カルシウムメタシ
リケート10重量部を加えた後、実施例1と同様の添加物
を加え、混合分散した。
実施例3 配合ベースに、シリカバルーン20重量部を加えた後、実
施例1と同様の添加物を加え、混合分散した。
比較例 配合ベースをそのまま混合分散した。
〔試験方法〕
各実施例及び比較例になる、塩化ビニルプラスチゾル組
成物を、エアレススプレー塗装機にて厚さ0.8mmの自動
車用鋼板に塗装膜厚にて1.0mmの厚さとなるように塗装
した。
塗装した板を140℃で20分の焼付乾燥を行い、冷却後に
供試料となした。
制振性試験 各供試料を共振法(日本音響材料協会出版「騒音対策ハ
ンドブック」438頁参照)により、20℃、40℃、60℃の
各温度における損失係数ηを求めた。損失係数ηは、そ
の数字が大きければ大きいほど制振効果が高いものと認
められる。
耐チッピング性試験 塗装済みの試験板をグラベロメータにて6号砕石500gを
5kg/cm2の圧力にて5回噴射し、傷つきの様子を観察し
た 傷つきなし :○ 層間剥離あり:△ 界面剥離あり:× 〔結果〕 各試験の結果を表1に示す。
〔発明の効果〕 本発明による、塩化ビニルプラスチゾル組成物は耐チッ
ピング性能に加えて、瀝青系シート状制振材と同等以上
の制振性能を顕現し、これにより自動車の乗員により快
適な環境を提供することが出来る。さらに、制振材料の
施工が塗装により出きることにより、ロボットによる自
動化が可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 127/04 PFE // F16F 15/02 9138−3J

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル系重合体又は共重合体樹脂、可
    塑剤、充填材を主成分とする塩化ビニルプラスチゾル組
    成物であって、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、架
    橋助剤5〜40重量部、有機過酸化物0.02〜0.5重量部、
    発泡剤2〜20重量部を含有することを特徴とする、塩化
    ビニルプラスチゾル組成物。
  2. 【請求項2】リン片状充填材、針状充填材を含むことを
    特徴とする請求項1に記載の塩化ビニルプラスチゾル組
    成物。
  3. 【請求項3】中空状充填材を含むことを特徴とする請求
    項1に記載の塩化ビニルプラスチゾル組成物。
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