JPH07197175A - 耐圧強度に優れたキャップ用アルミニウム合金板及びその製造方法 - Google Patents

耐圧強度に優れたキャップ用アルミニウム合金板及びその製造方法

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JPH07197175A
JPH07197175A JP35538893A JP35538893A JPH07197175A JP H07197175 A JPH07197175 A JP H07197175A JP 35538893 A JP35538893 A JP 35538893A JP 35538893 A JP35538893 A JP 35538893A JP H07197175 A JPH07197175 A JP H07197175A
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rolling
aluminum alloy
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less
strength
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JP35538893A
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Tetsuya Hattori
服部哲也
Fumito Okamoto
岡本文人
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 スコア加工のあるリングプル型キャップに適
する、抗張力300〜350N/mmのアルミニウム
合金板。 【構成】 重量%で、Cu:0.1〜0.3、Mn:
0.6〜1.2、Mg:1.0〜2.5、Zn:0.0
5〜0.3を含有し、残部がAl及び不可避的不純物か
らなるアルミニウム合金であり、材料の表面から見た金
属間化合物が単位面積当たり3000個/mm以下
で、その平均径が3μm以下であり、かつ抗張力300
N/mm以上を有する、耐圧強度に優れたキャップ用
アルミニウム合金板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高強度(抗張力300
〜350N/mm2)のアルミニウム合金板に関し、更に詳
しくは、楔型に圧入する加工(以下、スコア加工という)
のあるリングプル型キャップに適するアルミニウム合金
板とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
キャップの素材には純Al系のJIS1100、Al−M
n系のJIS3105、Al−Mg系の5052等のアル
ミニウム合金が用いられており、これらの合金は内容物
の種類やキャップの形状によって使い分けられる。ガス
圧がかかる炭酸飲料では、材料強度が低い場合は、キャ
ップが容器から外れるため、材料板厚を厚くする、
材料強度を上げることにより対応できるが、一般にはコ
スト低減のために材料強度を上げている。
【0003】しかし、近年、スコア加工されたリングプ
ル型キャップが登場しており、このキャップでは、内圧
が高くなるとキャップが容器から外れるのではなく、ス
コア部が破断する(この時点の内圧値を耐圧強度とする)
ため、従来のように単に材料強度を上げるのみでは対応
できず、高コストながら板厚を厚くしている。
【0004】炭酸飲料におけるスコア加工されたリング
プル型キャップ材には、高強度(抗張力300N/mm2
上)で且つスコア部が破断しにくい性質が必要である。
しかし、1100合金や、3105合金では、抗張力は
約200N/mm2で強度不足である。
【0005】また、特公平3−41537号の実施例に
は、一般的なキャップの製造方法が示されている。その
内容は、510℃の均質化処理後、500〜300℃の
熱間圧延を施し、3mmの板厚とし、冷間圧延により0.
5mmの板厚とし、480℃の温度で中間焼鈍を実施した
後、再び冷間圧延により0.25mmとする製造方法であ
る。
【0006】しかし、5052合金に特公平4−415
37号に示すような従来の製造方法を適用して製造した
場合、絞り加工において0−90°方向での耳(−:マ
イナス耳)が高くなり、搬送時に不安定となる問題があ
る。
【0007】ここで、耳とは、絞り加工によってキャッ
プ側壁に生じる山(高さH)と谷(高さh)の高さの差を示
し、耳率とは次式によって定義されるものである。 耳率={2Σ(H−h)/Σ(H+h)}×100(%)
【0008】本発明は、かゝる状況のもとで、耐圧強度
に優れスコア部が破裂しにくいキャップ用アルミニウム
合金板とその製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明者らは、現有材料を用いて、金属間化合物分
布状態を変化させた場合、耐圧強度に影響を及ぼすこと
に着目し、スコア加工されたリングプル型キャップ用材
料に適した強度、耐食性、成形性、耳率を考慮し、化学
成分を検討した。
【0010】すなわち、材料の金属間化合物が微細であ
り、且つ単位面積当たりの個数が少ない程、応力集中に
よる亀裂伝播の抵抗が大きくなることは一般に知られて
いる。そこで、本発明者らは、Zn量の調整により金属
間化合物が微細になり、更にCu、Mn、Mgの適量添加
により高強度化を図ることによって高い耐圧強度が得ら
れることを見い出した。
【0011】すなわち、Cu:0.1〜0.3%、Mn:
0.6〜1.2%、Mg:1.0〜2.5%、Zn:0.05
〜0.30%を含有し、必要に応じて更にSi:0.3%
以下、Fe:0.25%以下の1種又は2種を含有し、残
部がAl及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金
であり、材料の表面から見た金属間化合物が単位面積当
たり3000個/mm2以下で、その平均径が3μm以下で
あり、かつ抗張力300N/mm2以上を有することを特
徴とする耐圧強度に優れたキャップ用アルミニウム合金
板を要旨としている。
【0012】また、その製造方法は、上記の化学成分を
有するAl合金鋳塊を450〜550℃で均質化処理
し、次いで95%以上の加工率で熱間圧延終了温度を2
80℃以上とする熱間圧延を施し、更に冷間圧延し、そ
の後、中間焼鈍として、加熱冷却速度100℃/分以
上、板温度400〜500℃に10分以内保持する条件
の連続焼鈍を施し、更にその後、圧延率40%以上で冷
間圧延し、その後、150〜250℃の範囲で仕上げ焼
鈍を施すことを特徴としている。
【0013】
【作用】以下に本発明を更に詳細に説明する。
【0014】スコア部破断時では、金属間化合物は母相
との界面で剥離し、亀裂伝播の経路となる。金属間化合
物が小さく単位面積当たりの個数が少ない程、耐圧強度
が上がる性質がある。したがって、後述するように、Z
n量の調整により金属間化合物を微細にし、また、Cu、
Mn、Mgの適量添加により高強度化することによって高
い耐圧強度を得ることができる。まず、本発明における
化学成分の限定理由について説明する。
【0015】Cu:Cuは抗張力を高める効果がある。し
かし、0.1%未満ではその効果が充分発現されず、ま
た0.3%を超えると耐食性が低下するので、Cu量は
0.1〜0.3%とする。
【0016】Mn:Mnは機械的性質を高める効果があ
る。しかし、0.6%未満では強度を必要とするキャッ
プ材としては効果が充分発現されず、また1.2%を超
えると(Fe・Mn)Al6等の金属間化合物を生成し、耐圧
強度を下げるので、Mn量は0.6〜1.2%とする。
【0017】Mg:MgもMnと同様に機械的性質を高め
る効果がある。しかし、1.0%未満ではその効果が充
分発現されず、また2.5%を超えると金属間化合物を
生成し、耐圧強度を下げるので、Mg量は1.0〜2.5
%とする。
【0018】Zn:Znは金属間化合物の大きさを微細に
する効果がある。しかし、0.05%未満ではこの効果
が充分に発現されず、また0.30%を超えると逆に金
属間化合物の生成を助長し、耐圧強度を下げるので、Z
n量は0.05〜0.30%とする。
【0019】また、本発明では、このようにCu、Mn、
Znを必須成分とするほか、必要に応じて、下記の元素
の1種又は2種を添加することができる。
【0020】Si:Siは絞り加工性を向上させ、また深
絞り時のフローマークの肌荒れを防止する作用がある。
しかし、0.3%を超えると深絞り性が低下する他、Al
−Fe−Si系化合物の生成により耐圧強度が下がるの
で、Si量は0.3%以下とする。
【0021】Fe:Feは金属間化合物の大きさやその存
在割合に非常に重要な元素であり、0.25%を超える
とMnと共に(Fe・Mn)Al6等の金属間化合物の生成を
助長し、耐圧強度を下げるが、Feは絞り加工時のフロ
ーマークや肌荒れを防止する作用がある。したがって、
Fe量は0.25%以下とする。
【0022】なお、上記以外の元素は不純物であり、で
きるだけ少ない方がよく、例えば、Cr、Tiを含有する
場合は、それぞれ0.05%以下であれば、本発明で得
られる耐圧強度に優れたアルミニウム合金板の特性を変
えることがないので、それぞれ0.05%まで許容され
る。
【0023】更に、本発明では、得られたアルミニウム
合金板の表面から観察される金属間化合物は単位面積当
たり3000個/mm2以下、その平均径は3μm以下とす
る。これは、金属間化合物が単位面積当たり3000個
/mm2より多く或いはその平均径が3μmより大きくなる
と、耐圧強度が顕著に低下するためである。
【0024】上記化学成分を有するアルミニウム合金は
常法により溶解、鋳造した後、均質化処理、熱間圧延が
行われるが、本発明では、均質化処理の条件を調整する
ことによって金属間化合物の大きさ及び分布状況を規制
し、耐圧強度を向上させることを特徴の一つとしてい
る。
【0025】すなわち、均熱温度は、450℃未満では
金属間化合物が微細になりすぎて立方体集合組織の形成
を阻害するため、耳率が高くなりすぎるので好ましくな
く、また550℃を超えると粗大な金属間化合物の生成
を招くので好ましくないので、450〜550℃とす
る。
【0026】均質化処理後、熱間圧延を行うが、その加
工率が95%より低く、熱延終了温度が280℃未満で
は、中間焼鈍後の立方体方位(100)(001)が充分に
得られないため、製造されたアルミニウム合金板での耳
率が高くなるので好ましくない。したがって、熱間圧延
は、加工率を95%以上、熱間圧延終了温度を280℃
以上とする条件で行い。
【0027】次いで、適度の冷間圧延を行った後、中間
焼鈍を行うが、この焼鈍はCALと呼ばれる連続焼鈍炉
にて行われ、その条件は金属間化合物、強度及び成形性
に大きな影響を及ぼすので以下のように規制する。
【0028】すなわち、焼鈍中の板の実体温度は、再結
晶に影響を及ぼし、400℃未満では再結晶が完了せ
ず、500℃を超えると結晶粒が粗大になり、成形性が
低下するので、400〜500℃の範囲とする。また、
この時の加熱冷却速度は100℃/分以上に規制する必
要がある。これは、強度に寄与するMgを固溶状態に保
持するために必要であり、100℃/分未満では充分な
強度が得られないためである。更に、保持時間は10分
を超えると結晶粒径が大きくなりすぎ、成形性の低下を
招くと共にキャップ加工時には表面板の肌荒れを生じ、
塗膜ダメージを大きくするので、保持時間は10分以内
とする。
【0029】中間焼鈍後、冷間圧延にて製品板厚とする
が、この冷間圧延は強度に大きく影響する工程である。
圧延率が40%未満では充分な強度を得ることができ
ず、また、絞り加工において0−90°耳が高くなるの
で、圧延率は40%以上とする必要がある。
【0030】更に、冷間圧延後、安定化焼鈍(仕上げ焼
鈍)を施す。安定化焼鈍は強度の調整を行うため、ま
た、冷間圧延によって結晶粒界に絡まっていた転位を整
理し、転位密度を減少させ、塗装後の絞り加工時におけ
る不均一変形を抑制することにより、塗膜欠陥を防ぐた
めに重要な工程である。焼鈍温度が150℃未満では転
位の整理は認められず、また250℃を超えると急速な
強度低下を招き、実生産での安定性に欠ける。したがっ
て、仕上げ焼鈍温度は150〜250℃の範囲とする。
【0031】以下に本発明の実施例を示す。
【0032】
【実施例1】表1に示す化学成分のアルミニウム合金を
溶解、鋳造し、鋳塊を面削し、これを520℃で6時間
均質化処理した後、3.0mm厚さに熱間圧延し、次いで
0.7mm厚さまで冷間圧延し、これを連続焼鈍炉におい
て加熱冷却速度340℃/分で到達温度480℃、保持
時間10秒の熱処理を施し、更に冷間圧延により板厚
0.21mmとし、次いで、190℃で2時間焼鈍し、最
後に180℃の温度で10分間加熱(通常のキャップの
塗装焼き付け条件に相当する)した。得られた板材につ
いて機械的性質、耳率及び耐圧強度を調査した。その結
果を表2に示す。
【0033】機械的性質は引張試験により抗張力、体
力、伸びを測定した。また、耐圧強度は、切欠きの入っ
た試験片を使用した引張試験の破断応力によって評価し
た。
【0034】表2より明らかなように、本発明例は、従
来のAl合金或いは本発明範囲外のAl合金に比べて、機
械的性質、耳率は同等以上であり、切欠き破断応力が極
めて高く耐圧強度に優れている。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【実施例2】表1のNo.1と同じ化学成分(本発明範囲
内)のAl合金鋳塊から、表3に示す種々の製造条件で板
を製造し、機械的性質、耳率、耐圧強度を調査した。試
験方法及び評価法は実施例1と同様である。調査結果を
表3に示す。
【0038】表3から明らかなように、本発明の製造条
件により製造されたAl合金板No.16〜No.24は、
適切な強度、耳率、切欠き破断応力を示している。これ
に対して、比較例のNo.25〜No.36は、均質化処理
条件又は熱延条件が本発明範囲外のものは耳率或いは切
欠き破断応力が充分ではなく、中間焼鈍条件又は中間焼
鈍後冷延条件が本発明範囲外のものは強度、耳率、切欠
き破断応力のいずれかが十分でなく、仕上げ焼鈍条件が
本発明範囲外のものは強度又は切欠き破断応力が適切で
ない。
【0039】
【表3】
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
高強度で耐圧強度に優れスコア部が破裂しにくく、成形
性のよいアルミニウム合金板を提供でき、リングプル型
キャップ用に適している。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で(以下、同じ)、Cu:0.1〜
    0.3%、Mn:0.6〜1.2%、Mg:1.0〜2.5
    %、Zn:0.05〜0.30%を含有し、残部がAl及び
    不可避的不純物からなるアルミニウム合金であり、材料
    の表面から見た金属間化合物が単位面積当たり3000
    個/mm2以下で、その平均径が3μm以下であり、かつ抗
    張力300N/mm2以上を有することを特徴とする耐圧
    強度に優れたキャップ用アルミニウム合金板。
  2. 【請求項2】 更にSi:0.3%以下、Fe:0.25%
    以下の1種又は2種を含有する請求項1に記載のアルミ
    ニウム合金板。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の化学成分を有す
    るAl合金鋳塊を450〜550℃で均質化処理し、次
    いで95%以上の加工率で熱間圧延終了温度を280℃
    以上とする熱間圧延を施し、更に冷間圧延し、その後、
    中間焼鈍として、加熱冷却速度100℃/分以上、板温
    度400〜500℃に10分以内保持する条件の連続焼
    鈍を施し、更にその後、圧延率40%以上で冷間圧延
    し、その後、150〜250℃の範囲で仕上げ焼鈍を施
    すことを特徴とする耐圧強度に優れたキャップ用アルミ
    ニウム合金板の製造方法。
JP35538893A 1993-12-30 1993-12-30 耐圧強度に優れたキャップ用アルミニウム合金板及びその製造方法 Pending JPH07197175A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999039019A1 (en) * 1998-01-29 1999-08-05 Alcoa Inc. Method for making can end and tab stock
JP2003327262A (ja) * 2002-03-07 2003-11-19 Mitsubishi Materials Corp キャップ及びボトル缶並びにネジ式密封ボトル

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WO1999039019A1 (en) * 1998-01-29 1999-08-05 Alcoa Inc. Method for making can end and tab stock
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