JPH0720595B2 - 排水処理法 - Google Patents

排水処理法

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JPH0720595B2
JPH0720595B2 JP61125158A JP12515886A JPH0720595B2 JP H0720595 B2 JPH0720595 B2 JP H0720595B2 JP 61125158 A JP61125158 A JP 61125158A JP 12515886 A JP12515886 A JP 12515886A JP H0720595 B2 JPH0720595 B2 JP H0720595B2
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邦夫 笹本
直俊 根本
一 根岸
徹男 萱原
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業分野) 本発明はFe2+を含有する排水を鉄バクテリアの存在下で
酸化と中和を同時に行うことによつて処理工程の簡素化
とFe2+の酸化効率の改善とを図る排水処理法に関する。
(従来技術とその問題点) 従来の排水中のFe2+を酸化する方法としては、pH4以下
では空気攪拌、機械攪拌のみでは酸化速度が極めて遅い
ため、消石灰により中性付近まで中和し、空気または機
械攪拌により酸化を促進させる方法がとられているが、
この方法では中和剤のコストが高く、かつ中和生成澱物
の凝集・沈降・脱水性が悪いという問題点があつた。ま
た特公昭47−44717号公報では、鉄バクテリアを排水処
理した水で培養し、この培養した液を排水に加えてFe2+
をFe3+に酸化する方法が記載されているが、この方法で
はせつかく培養した鉄バクテリアが殿物の一部として系
外に排出されるため、バクテリアの有効活用が行えず、
かつ殿物でなく液で添加するためバクテリアの絶対量が
少なくFe2+の酸化率が悪いという欠点がある。
また、特公昭47−38981号公報には、Fe2+の酸化を高め
るために、鉄バクテリアを保有する鉄酸化泥を酸化槽に
循環する方法が記載されている。この方法はFe2+の酸化
速度を速める上では効果があるが、第7図に示すよう
に、酸化と炭酸カルシウムによる中和とを別系統で行つ
ているため、次のような問題点が発生する。
(1)炭酸カルシウムの中和時間が長いため、中和反応
槽の容積が大きくなる。
(2)溶存炭酸ガスによる鉄バクテリアの培養促進が期
待できない。
(3)Fe2+の酸化のための空気量が多くなる。
(4)未反応の炭酸カルシムの再利用が図れない。
さらに、特開昭51−142860号公報には、塩基性塩の析出
しない低pHの排水の場合、鉄バクテリアの着床となる鉄
酸化泥を得ることができないので、着床物として珪藻士
を用いる方法が記載されているが、この方法は前述の特
公昭47−38981号公報と同様な方法であり、着床物が鉄
酸化泥から珪藻士に代つたのにすぎず、同様な問題点が
生じる。
(発明の目的) 本発明の目的は、上記の従来技術の問題点を解決し、酸
化槽に炭酸カルシウムを添加して中和を行うと同時に、
育成された鉄心バクテリアを濃集している殿物をくり返
してFe2+の酸化を行うことにより、排水処理工程の簡素
化,Fe2+の酸化の効率化,および返泥量の減少によるポ
ンプ動力費の低減化を可能ならしめる排水処理法を提供
するにある。
(発明の構成) 本発明によれば、排水中の2価の鉄イオンを鉄バクテリ
アによって3価の鉄イオンに酸化し、炭酸カルシウムで
中和して水酸化第二鉄の沈澱を生成させる排水処理方法
において、排水を酸化中和槽に導入し、該酸化中和槽に
おいて、鉄バクテリアの存在下で排水中に炭酸カルシウ
ムを添加することにより、鉄バクテリアによる鉄イオン
の酸化と炭酸カルシムによる中和を同時に進行させ、こ
れを沈降槽に導いて固液分離することを特徴とする排水
処理法が提供される。
さらに本発明によれば、上記方法において、沈降槽で固
液分離された澱物の一部を、該澱物に付着している鉄バ
クテリアと未反応の炭酸カルシウムと共に酸化中和槽に
循環する方法が提供される。
次に、本発明を図面によつて説明する。
第1図は本発明の一実施例のフローシート図、第2図は
第1図のフローシートに相当する装置系統図である。
第1図及び第2図において、原水を入れた酸化中和槽1
に炭酸カルシウム17を添加し、空気攪拌16と機械攪拌の
併用によりpHを2.0〜4.4の範囲に調整するとともに炭酸
カルシウムの溶解により炭酸ガスを発生させる。1次沈
降槽5からの殿物(鉄バクテリアが凝集している)の1
部を酸化中和槽1に返泥し、発生炭酸ガスで鉄バクテリ
アを培養し原水中のFe2+の酸化を促進させる。
一方、過剰に溶存している炭酸ガスは空気攪拌により大
気中に放散させる。この処理によつて、炭酸カルシウム
による中和と鉄バクテリアの酸化とが同時に進行し、こ
れらの相互作用により、Fe2+の酸化速度は増大するの
で、従来のように炭酸カルシウムの酸化槽と中和反応槽
を別々に設けることが不明となり、工程の簡素化が可能
となつた。
酸化中和槽1の溢流水19は1次沈降槽5に導入され、固
液分離される。鉄バクテリアを濃集している殿物の一定
量を酸化中和槽1に返泥ポンプ4によつて返泥する。1
次沈降槽5の処理水はpHが4.4以下のため、そのまま公
共水域に排出する場合は排水基準値のpH5.8〜8.6に中和
する必要があるので、消石灰21を添加して中和する。こ
の中和反応の殿物は2次沈降槽10で固液分離した後、凝
縮された殿物23は沈殿池または脱水して堆積地に処分す
る。
次に、第2図において、酸化中和槽1に炭酸カルシウム
を添加してpH1.8〜4.6の範囲に変化させた場合と炭酸カ
ルシウムが無添加の場合の連続試験及び更に酸化中和槽
内での殿物の容積を変化させた場合における連続試験を
行い、Fe2+および全Feがどのように変化するかを実験し
た。
この実験に用いた原水はpH1.7〜3.1、全Fe120〜150mg/
l、Fe2+60〜120mg/lである。これらの試験結果について
は次のように図面によつて説明する。
第3図は酸化中和槽溢流水のFe2+とpHとの関係を示すも
のである。pH2からpH3.8まではpHが上昇するに従つてFe
2+は減少し、酸化反応が促進され、pH3.8からpH4.4まで
は逆にpHの上昇につれてFe2+は徐々に増加し、その間Fe
2+の酸化率は95%以上に示すが、pHが4.4以上になる
と、Fe2+は急激に増加し、酸化反応が阻害された。この
ことは鉄バクテリアはpH4.4以下では炭酸カルシムの中
和によつて活性が失なわれず、逆に溶存する炭酸ガスに
よつて活性が向上することを示すものであり、pH4.4以
上になつてFe2+の酸化が低下するのは炭酸カルシウムの
中和によつて、バクテリアの生成に必要な適正pH以上に
なつたためと判断される。したがつて、炭酸カルシウム
による中和はpH2.0〜4.4の範囲に調節することが必要で
ある。
第4図は沈降槽溢流水の全FeとpHの関係を示すものであ
る。炭酸カルシウムを添加しない場合には、70〜90mg/l
の全鉄(T.Fe)が存在しているが、炭酸カルシウムを添
加してpHを上げることにより、T.Feは減少し、pH3.2〜
4.0ではT.Feは10mg/l以下になり90%以上のT.Feが中和
殿物となつた。なお、本実施例の範囲では殿物が沈降槽
より溢流することはなかつた。
第5図は酸化中和槽内の殿物容積(2時間静置後に沈降
した殿物の容積割合)と酸化中和槽溢流水のFe2+との関
係を示したものである。炭酸カルシウムとの中和反応に
より生成した殿物を沈降槽で濃縮し、この殿物を酸化中
和槽に返泥して原水と混合し、この混合比率を変化させ
て、酸化中和槽内の殿物容積(1時間静置の容積)を調
整した。第5図が示すように、殿物容積が8〜24%にお
いても、酸化中和槽溢流水のFe2+は1〜3mg/l程度であ
り、非常に少ない殿物量で、Fe2+の酸化が行われること
が判明した。したがつて、酸化中和槽に返泥する殿物量
は少なくともよいので、返泥ポンプの作動費の節減が期
待される。また、このことから、鉄の塩基性塩もしくは
水酸化物のできいない低pHの排水においても炭酸カルシ
ウムで中和して生成した殿物は鉄バクテリアの着床物と
なることが確認され、珪藻士等の不用な添加物を用いな
いでも、鉄バクテリアの着床として利用できることが明
らかとなつた。
(発明の効果) 本発明は上記の構成をとることによつて次の効果を示
す。
(1)酸化中和槽に炭酸カルシウムを添加することによ
って、酸化と中和が同時にできる。
(2)中和反応槽の省略または縮少化が可能となる。
(3)炭酸カルシウムの溶解によつて生成する炭酸ガス
により、鉄バクテリアの培養が促進される。
(4)珪藻士等の着床物を用いなくても、炭酸カルシウ
ムの中和によつて生じた殿物により、鉄バクテリアの着
床物が得られる。
(5)澱物の一部を循環することにより、未反応の炭酸
カルシウムの再利用が図れる。なお、1次沈降槽で固液
分離された澱物のうち酸化中和槽に循環されない過剰分
が系外に排出されることは従来の処理法と同様である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例のフローシート図、第2図は
本発明の第1図に相当する装置系統図、第3図は酸化中
和槽溢流水のFe2+とpHとの関係を示すグラフ図、第4図
は沈降槽溢流水の全Feと中和pHとの関係を示すグラフ
図、第5図は酸化中和槽内の沈殿物容積割合と酸化中和
槽溢流水中のFe2+との関係を示すグラフ図、第6図はFe
2+の酸化率と脱水ケーキ水分との関係を示すグラフ図、
第7図は従来例の1列のフローシート図である。 図において、 1……酸化中和槽 2、9……攪拌機 3……ブロワー 4……返泥ポンプ 5……1次沈降槽 6……炭酸カルシウム貯槽 7……炭酸カルシウム添加ポンプ 8……中和槽 10……2次沈降槽 11……消石灰貯槽 12……消石灰添加ポンプ 13……給泥ポンプ 14……フイルタープレス 15……原水 16……空気 17……炭酸カルシウム 18……返送殿物 19……酸化中和槽溢流水 20……1次沈降槽溢流水 21……消石灰 22……中和液 23……殿物 24……処理水 25……水 26……ケーキ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 萱原 徹男 東京都千代田区大手町1−5−2 三菱金 属株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−84196(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排水中の2価の鉄イオンを鉄バクテリアに
    よって3価の鉄イオンに酸化し、炭酸カルシウムで中和
    して水酸化第二鉄の沈澱を生成させる排水の処理方法に
    おいて、排水を酸化中和槽に導入し、該酸化中和槽にお
    いて、鉄バクテリアの存在下で排水中に炭酸カルシウム
    を添加することによりpHを2.0〜4.4に調整して、鉄バク
    テリアによる鉄イオンの酸化と炭酸カルシウムによる中
    和を同時に進行させ、これを沈降槽に導いて固液分離す
    ることを特徴とする排水処理法。
  2. 【請求項2】沈降槽で固液分離された澱物の一部を、該
    澱物に付着している鉄バクテリアと未反応の炭酸カルシ
    ウムと共に酸化中和槽に循環する特許請求の範囲第1項
    の排水処理法。
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