JPH07206940A - 光学材料用有機ガラス - Google Patents

光学材料用有機ガラス

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JPH07206940A
JPH07206940A JP653494A JP653494A JPH07206940A JP H07206940 A JPH07206940 A JP H07206940A JP 653494 A JP653494 A JP 653494A JP 653494 A JP653494 A JP 653494A JP H07206940 A JPH07206940 A JP H07206940A
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JP
Japan
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diallyl
allyl
monomer
organic glass
allyl ester
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JP653494A
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English (en)
Inventor
Toru Takahashi
徹 高橋
Kazufumi Kai
和史 甲斐
Hiroshi Uchida
博 内田
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 眼鏡レンズ、プリズム、光ディスク等の光学
的な性質を重視する分野に使用できる、従来の有機ガラ
スに比較して比重が軽く、かつ屈折率が高く、しかも耐
衝撃性の優れた光学材料として好適な有機ガラスを開発
する。 【構成】 (a)の構造式で表されるアリルエステルモ
ノマーと末端にアリルエステル基がついていて、(b)
の繰り返し単位を有するオリゴマーを必須成分として含
み、30℃で粘度が5〜8000cPになるように調製
した原料を、共重合させて得られる光学材料用有機ガラ
スにより目的を達成できる。 【化1】 (ただしaは1〜3の数)および/または 【化2】 (ただしbは1〜4の数) 【化3】 (ただし、Aは炭素数が1〜20からなる2価の有機残
基を表し、Bは炭素数が2〜20からなるジオールから
誘導された2価の有機残基を表す。nは1〜20の
数。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学材料用有機ガラスに
関するものであり、さらに詳しくは比重が比較的軽くか
つ屈折率が高く、しかも耐衝撃性の優れた、眼鏡用レン
ズ材料やその他の光学材料として好適な有機ガラスを与
える素材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、有機ガラスは無機ガラスに比
較して軽量であるために、ジエチレングリコールジアリ
ルカーボネート(以下「CR−39」と略す)やメチル
メタクリレート等の重合体からなる有機ガラスが使用さ
れている。しかし、これらの有機ガラスの屈折率は1.
49〜1.50と無機ガラス(ホワイトクラウンガラス
の場合1.523)に比較して低く、無機ガラスの場合
よりも厚くなり軽量化のメリットが損なわれる。また視
力矯正用レンズとして用いた場合、度が強くなると見か
けが悪くなるという欠点があった。このため、屈折率の
高い有機レンズの開発が行われてきたが、高屈折率のプ
ラスチックスを得ようとする場合には、分子構造にフッ
素を除くハロゲン原子や硫黄原子の導入を行なうのが一
般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、分子構造内に
硫黄原子を導入した場合には、ラジカル重合の際に硫黄
原子が副反応を起こし重合が阻害される、また、モール
ドへの注入時や切削加工時に硫黄特有の臭気が発生する
という欠点があった。また、ハロゲン原子として臭素原
子を使用した場合は、樹脂が着色したり、耐候性が悪く
なるといった問題を生じる。本発明の目的は従来の有機
ガラスの上記欠点を解決し、硫黄化合物を使用すること
なく、比重が比較的軽くかつ屈折率が高く、しかも耐衝
撃性、耐候性の優れた光学材料として好適な有機ガラス
を与える素材を開発することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記事実に
鑑み鋭意研究を行なった結果、硫黄化合物を使用するこ
となく、特定のアリル系オリゴマーや塩素原子を含むア
リル系モノマーなどを必須成分として組み合わせ、かつ
特定の粘度になるように調製した原料を共重合させるこ
とにより上記の課題を解決することができることを見い
だし、ついに本発明を完成するに至った。
【0005】本発明の請求項1の発明は、下記の(a)
〜(c)の化合物を必須成分として含み、30℃での粘
度が5〜8000cPになるように調製した原料を、共
重合させて得られる光学材料用有機ガラスである。 (a)以下の構造式で表されるアリルエステルモノマー
【0006】
【化4】 (ただしaは1〜3の数)および/または
【化5】 (ただしbは1〜4の数)
【0007】(b)ジアリルフタレート、ジアリルイソ
フタレート、ジアリルテレフタレート、ジアリルアジペ
ート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルトリメ
リテート、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジアリ
ル、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジアリル、
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアリル、ジエチ
レングリコールジアリルカーボネート、ジアリルフタレ
ートプレポリマーからなる群から選択される少なくとも
1種の化合物。
【0008】上記のジアリルフタレートプレポリマー
(DAPプレポリマーおよび/またはDAIPプレポリ
マーおよび/またはDATPプレポリマー)中には、低
分子の原料モノマーが残存する。プレポリマー中の残存
モノマーをガスクロマトグラフィー等により定量し、プ
レポリマーとモノマーの混合物として取り扱うことによ
り、これらの残存モノマーを分離することなくそのまま
使用することができる。 (c)末端にアリルエステル基がついていて、以下の繰
り返し単位を有するオリゴマー
【0009】
【化6】
【0010】(ただし、Aは炭素数が1〜20からなる
2価の有機残基を表し、Bは炭素数が2〜20からなる
ジオールから誘導された2価の有機残基を表す。nは1
〜20の数。) 合成されたオリゴマー中には、アリルエステルモノマー
のような低分子の原料モノマーが残存する。オリゴマー
中のアリルエステルモノマーをガスクロマトグラフィー
等により定量し、(c)成分と(b)成分の混合物とし
て取り扱うことにより、これらの残存モノマーを分離す
ることなくそのまま使用することができる。
【0011】本発明の請求項2の発明は、下記の(d)
成分を請求項1の(a)〜(c)化合物にさらに含んだ
光学材料用有機ガラスである。 (d)安息香酸ビニルおよび/または安息香酸アリルお
よび/またはフェニル(メタ)アクリレートおよび/ま
たはベンジル(メタ)アクリレート。
【0012】本発明の(a)成分としては、具体的に
は、2−(または3−、4−)クロロ安息香酸アリル、
2,4−ジクロロ安息香酸アリル、3,4,5−トリク
ロロ安息香酸アリル等、テトラクロロジアリルフタレー
ト等を挙げることができる。これらは単独で使用しても
あるいは組み合わせて使用してもよい。
【0013】本発明の(a)成分である塩素原子を含む
アリルエステルモノマーの配合量としては、屈折率を高
くする上では多く用いることが望ましいが、あまりに多
く用いると比重が大きくなり、また上記のようなアリル
基を一個しか有していないモノマーでは、耐熱性、耐溶
剤性が悪くなるという問題が生じる。そこでこれらの配
合量としては、各成分を含む原料100重量部中に5〜
60重量部、より好ましくは10〜50重量部含むこと
が望ましい。
【0014】本発明の(b)成分であるジアリルフタレ
ート、ジアリルイソフタレート、ジアリルテレフタレー
ト、ジアリルアジペート、トリアリルイソシアヌレー
ト、トリアリルトリメリテート、1,2−シクロヘキサ
ンジカルボン酸ジアリル、1,3−シクロヘキサンジカ
ルボン酸ジアリル、1,4−シクロヘキサンジカルボン
酸ジアリル、ジエチレングリコールジアリルカーボネー
ト、ジアリルフタレートプレポリマーの配合量として
は、あまりに少なすぎると耐熱性、耐溶剤性に支障をき
たし、あまりに多すぎると耐衝撃性が著しく低下すると
いう問題が起こる。そこでこれらの配合量としては、各
成分を含む原料100重量部中に10〜90重量部、よ
り好ましくは20〜80重量部含むことが望ましい。
【0015】またこれらの(b)成分中で、ジアリルア
ジペートモノマー、1,2−シクロヘキサンジカルボン
酸ジアリル、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジア
リル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアリル、
ジエチレングリコールジアリルカーボネートは、耐衝撃
性については好ましい性能を発揮するものの、屈折率が
著しく低下するという問題を起こすために、これらの使
用量は配合するジアリルモノマーの20重量%以下にと
どめることが好ましい。
【0016】本発明の(c)成分のアリルエステルオリ
ゴマーは、具体的には例えば特開平2−251509号
公報に記載されたように、アリルアルコールと飽和多価
カルボン酸の低級エステルと多価アルコールから合成す
ることができる。光学材料用の原料としては、ジメチル
イソフタレートやジメチルテレフタレートのような芳香
族ジカルボン酸の低級エステルと、プロピレングリコー
ルや1,3−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プ
ロパンジオール、1,6−ヘキサンジオールのようなジ
オールを原料に組み合わせて合成することが、後述する
粘度の調製のために好ましい。また、ジオール成分とし
てビスフェノール−Aのエチレンオキサイド2モル付加
体やビスフェノール−Aのエチレンオキサイド3モル付
加体、またはビスフェノール−Aのプロピレンオキサイ
ド2モル付加体を用いることは屈折率を高くするために
好ましい。
【0017】本発明の(c)成分のアリルエステルオリ
ゴマーを配合することにより、得られる光学材料用有機
ガラスの耐衝撃性を向上させることができる。ただし、
あまりに配合量が多すぎる場合には粘度が高くなりすぎ
てしまい、光学材料で一般に用いられている注型重合が
できなくなる。そこで、配合量としては各成分を含む原
料100重量部中に0〜60重量部、より好ましくは2
0〜60重量部の範囲内から選択することが望ましい。
また、(c)成分のアリルエステルオリゴマーを合成す
る際に、対応するジアリルモノマーが副生するが、その
まま混合させた状態で、または必要に応じて多価アリル
エステルモノマーを追加して、前記のモノマー類の目的
の濃度とすることが可能である。
【0018】さらに、多価アリルエステルモノマー濃度
が高い場合には耐衝撃性をさらに向上させるために、反
対にアリルエステルオリゴマー濃度が高い場合には粘度
を低下させる目的で、本発明の(d)成分のアリル基と
の共重合性に優れたベンゼン環を有する単官能重合性モ
ノマーを組み合わせることも可能である。ここで、アリ
ル基との共重合性があり、かつベンゼン環を有するとい
う二つの項目は重要な因子である。例えば、スチレンの
ようなベンゼン環は持つが、アリル基との共重合性が悪
いモノマーを使用した場合には、硬化物が濁ってしまい
光学材料としての使用に支障をきたす。また、酢酸ビニ
ルやメチルメタクリレートのようなアリル基との共重合
性はいいが、ベンゼン環を持たないモノマーを使用した
場合には、屈折率が低下してしまい上記問題を解決する
ことができない。
【0019】本発明の(d)成分としては、具体的には
安息香酸ビニル、安息香酸アリル、フェニル(メタ)ア
クリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等を挙げる
ことができる。これらは単独で使用してもあるいは組み
合わせて使用してもよい。これらの配合量としては、あ
まりに多く使用しすぎると耐熱性、耐溶剤性に支障をき
たすので、各成分を含む原料100重量部中で30重量
部以下、より好ましくは20重量部以下の範囲から選択
することが望ましい。
【0020】本発明において、各成分を含む原料は各成
分の単純な配合の重量比だけではなく、各成分を配合し
た後の粘度も重要な因子である。CR−39で一般に行
われている注型重合を実施する場合、配合後の粘度があ
まりに高いと配合物の脱気が困難になり、モールド中に
気泡を取り込んでしまうといった問題を生じ、また、粘
度があまりに低いと重合の際、装置の隙間から漏れだし
てしまうといった可能性があるため、注型を行なう前に
予備重合により粘度を上げるという操作が必要になる。
そこで、配合後の粘度としては前記重量比の範囲内で5
〜8000cP(30℃)、より好ましくは20〜10
00cP(30℃)になるように配合物を調製すること
が望ましい。
【0021】また、本発明の配合物にはラジカル硬化剤
が添加される。この硬化剤としては熱、マイクロ波、赤
外線、または紫外線によってラジカルを生成し得るもの
であれば、いずれのラジカル重合開始剤の使用も可能で
あり、硬化性配合物の用途、目的、硬化方法、および成
分の配合比等によって選択することができる。しかし事
実上は、CR−39の重合で行われているように、ジイ
ソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピ
ルパーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルパー
オキシジカーボネート等のパーカーボネート類を該硬化
性配合物に対して1〜10重量部用い、30〜100℃
の温度範囲で注型重合法により硬化させて有機レンズを
得ることが、現状の有機ガラスの生産ラインを変える必
要がないので好ましい。
【0022】
【実施例】以下本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例によって限定されるもので
はない。 [本発明で用いる(a)成分のアリルエステルの製造参
考例] (参考例1)1リットル三つ口フラスコに4−クロロ安
息香酸626g、アリルアルコール348g、ベンゼン
626g、濃硫酸3.1gを仕込んで、加熱還流し、生
成する水をディーンスタークにより系外に別取した。水
が約80g留出したところで加熱を止め、反応液を水、
10%−炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄
した。無水硫酸ナトリウムにより乾燥した後、常圧下で
ベンゼンを、さらに減圧下で4−クロロ安息香酸アリル
720gを留出した。
【0023】(参考例2)参考例1と同様の手法によ
り、2,4−ジクロロ安息香酸764g、アリルアルコ
ール348g、ベンゼン764g、濃硫酸3.8gよ
り、2,4−ジクロロ安息香酸アリル753gを得た。
【0024】(参考例3)参考例1と同様の手法によ
り、3,4,5−トリクロロ安息香酸902g、アリル
アルコール348g、ベンゼン902g、濃硫酸4.5
gより、3,4,5−トリクロロ安息香酸アリル900
gを得た。
【0025】(参考例4)参考例1と同様の手法によ
り、テトラクロロフタル酸608g、アリルアルコール
465g、ベンゼン608g、濃硫酸6.1gより、テ
トラクロロフタル酸ジアリル700gを得た。
【0026】[本発明で用いる(c)成分のアリルエス
テルオリゴマーの製造参考例] (参考例5)蒸留装置のついた1リットル三つ口フラス
コにジアリルテレフタレート600g、プロピレングリ
コール123.6g、ジブチル錫オキサイド0.3gを
仕込んで、窒素気流下で180℃に加熱し、生成するア
リルアルコールを留去した。アリルアルコールが120
g程度留出したところで反応系内を50mmHgまで減
圧し、アリルアルコールの留出速度を速めた。理論量の
アリルアルコールが留出した後、さらに1時間加熱を続
けた。この後、さらに減圧にして残存アリルアルコール
を留去し、粘稠製液体506gを得た。ガスクロマトグ
ラフィーでの定量結果より、この粘稠製液体中には1
2.6重量%のジアリルテレフタレートが含まれてい
た。粘稠製液体中のアリルエステルオリゴマーを以下ア
リルエステルオリゴマー−Aとする。
【0027】(参考例6)蒸留装置のついた1リットル
三つ口フラスコにジアリルイソフタレート600g、プ
ロピレングリコール92.7g、ジブチル錫オキサイド
0.3gを仕込んで、窒素気流下で180℃に加熱し、
生成するアリルアルコールを留去した。アリルアルコー
ルが100g程度留出したところで反応系内を50mm
Hgまで減圧し、アリルアルコールの留出速度を速め
た。理論量のアリルアルコールが留出した後、さらに1
時間加熱を続けた。この後、さらに減圧にして残存アリ
ルアルコールを留去し、粘稠製液体523gを得た。ガ
スクロマトグラフィーでの定量結果より、この粘稠製液
体中には23.8重量%のジアリルイソフタレートが含
まれていた。粘稠製液体中のアリルエステルオリゴマー
を以下アリルエステルオリゴマー−Cとする。
【0028】(参考例7)蒸留装置のついた1リットル
三つ口フラスコにジアリルテレフタレート1000g、
1,3−ブタンジオール91.5g、ライトポリオール
BP−200S(共栄社油脂株式会社製ビスフェノール
−Aのプロピレノキサイド2モル付加体)349.7
g、ジブチル錫オキサイド0.5gを仕込んで、窒素気
流下で180℃に加熱し、生成するアリルアルコールを
留去した。アリルアルコールが160g程度留出したと
ころで反応系内を50mmHgまで減圧し、アリルアル
コールの留出速度を速めた。理論量のアリルアルコール
が留出した後、さらに1時間加熱を続けた。この後、さ
らに減圧にして残存アリルアルコールを留去し、粘稠製
液体1186gを得た。ガスクロマトグラフィーでの定
量結果より、この粘稠製液体中には21.6重量%のジ
アリルテレフタレートが含まれていた。粘稠製液体中の
アリルエステルオリゴマーを以下アリルエステルオリゴ
マー−Eとする。
【0029】(参考例8)蒸留装置のついた1リットル
三つ口フラスコにジアリルテレフタレート1000g、
Newcol−1900(日本乳化剤株式会社製ビスフ
ェノール−Aのエチレンオキサイド2モル付加体)64
2.4g、ジブチル錫オキサイド0.5gを仕込んで、
窒素気流下で180℃に加熱し、生成するアリルアルコ
ールを留去した。アリルアルコールが160g程度留出
したところで反応系内を50mmHgまで減圧し、アリ
ルアルコールの留出速度を速めた。理論量のアリルアル
コールが留出した後、さらに1時間加熱を続けた。この
後、さらに減圧にして残存アリルアルコールを留去し、
粘稠製液体1350gを得た。ガスクロマトグラフィー
での定量結果より、この粘稠製液体中には18.5重量
%のジアリルテレフタレートが含まれていた。粘稠製液
体中のアリルエステルオリゴマーを以下アリルエステル
オリゴマー−Fとする。
【0030】(実施例1)表1に示す原料の配合で重合
用配合物を調製し、粘度を測定した。この配合物にさら
にジイソプロピルパーオキシジカーボネート(以下IP
Pと略す)を表1に示した量だけ配合し、セロハン張り
のガラス板を用いて注型重合により、16時間かけて4
0℃から100℃まで昇温させて、有機ガラス成形品を
得た。硬化物の諸物性を表1に示す。
【0031】(実施例2〜10)実施例1と同様にし
て、表1に示す原料の配合で重合用配合物を調製し、粘
度を測定し、有機ガラス成形品を得た。各実施例の硬化
物の諸物性を表1に合わせて示す。
【0032】(比較例1)重合性モノマーとしてCR−
39を用い、その粘度を測定し、次いでIPPを表2に
示した量だけ配合し、実施例1と同様にして注型重合に
より有機ガラス成形品を得た。硬化物の諸物性を表2に
示す。
【0033】(比較例2)重合性モノマーとしてメチル
メタクリレートを用い、その粘度を測定し、次いでIP
Pを表2に示した量だけ配合し、実施例1と同様にして
注型重合により有機ガラス成形品を得た。硬化物の諸物
性を合わせて表2に示す。
【0034】(比較例3)重合性モノマーとしてジアリ
ルテレフタレートを用い、その粘度を測定し、次いでI
PPを表2に示した量だけ配合し、実施例1と同様にし
て注型重合により有機ガラス成形品を得た。硬化物は多
数のクラックを生じレンズにはならない。硬化物の諸物
性を合わせて表2に示す。
【0035】なお、諸物性の測定は以下の試験方法によ
って行なった。 1.透過率 ASTM D−1003に準じて測定を行なった。 2.屈折率 アッベ屈折率計(アタゴ社製)を用いて測定した。 3.表面硬度(鉛筆硬度) JIS K−5400に準じて、荷重1kgfで実施
し、傷の付かない最高の鉛筆硬度で示した。 4.粘度(30℃) JIS K−7117に準じて、ブルックフィールド型
単一円筒回転粘度形を用い、S法により測定温度30℃
で測定した。
【0036】CR−39を用いた比較例1およびメチル
メタクリレートを用いた比較例2の硬化物は耐衝撃性は
高いが、屈折率が低く、ジアリルテレフタレートを用い
た比較例3の硬化物の場合は屈折率は比較的高く、耐熱
性に優れているが、硬化物は多数のクラックを生じ、耐
衝撃性が低くレンズとして実用性がない。それに対し
て、実施例1〜10の硬化物は比較例3の屈折率と同等
かそれより高い屈折率を示し、また、光線透過率、鉛筆
硬度、耐熱性、耐衝撃性についてもバランスのとれた性
質を示すので、実用性の高い有機ガラスとなることが判
る。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】本発明の光学材料用有機ガラスは、特定
のアリル系モノマーやアリル系オリゴマーを必須成分と
して組合せ、かつ特定の粘度になるように調製した原料
を用いて、現状の有機ガラスの生産ラインを変えること
なく注型重合法により硬化させて製造することができ
る。本発明によれば、硫黄化合物を使用することなく従
来の有機ガラスに比較して屈折率が高く、しかも耐衝撃
性や耐候性の優れた光学材料として好適な有機ガラスを
提供することができ、眼鏡レンズに限らず、プリズム、
光ディスク等の光学的な性質を重視する分野に使用でき
るので、その産業上の利用価値は甚だ大きい。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年3月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】(参考例6)蒸留装置のついた1リットル
三つ口フラスコにジアリルイソフタレート600g、プ
ロピレングリコール92.7g、ジブチル錫オキサイド
0.3gを仕込んで、窒素気流下で180℃に加熱し、
生成するアリルアルコールを留去した。アリルアルコー
ルが100g程度留出したところで反応系内を50mm
Hgまで減圧し、アリルアルコールの留出速度を速め
た。理論量のアリルアルコールが留出した後、さらに1
時間加熱を続けた。この後、さらに減圧にして残存アリ
ルアルコールを留去し、粘稠製液体523gを得た。ガ
スクロマトグラフィーでの定量結果より、この粘稠製液
体中には23.8重量%のジアリルイソフタレートが含
まれていた。粘稠製液体中のアリルエステルオリゴマー
を以下アリルエステルオリゴマー−Bとする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】(参考例7)蒸留装置のついた1リットル
三つ口フラスコにジアリルテレフタレート1000g、
1,3−ブタンジオール91.5g、ライトポリオール
BP−200S(共栄社油脂株式会社製ビスフェノール
−Aのプロピレンオキサイド2モル付加体)349.7
g、ジブチル錫オキサイド0.5gを仕込んで、窒素気
流下で180℃に加熱し、生成するアリルアルコールを
留去した。アリルアルコールが160g程度留出したと
ころで反応系内を50mmHgまで減圧し、アリルアル
コールの留出速度を速めた。理論量のアリルアルコール
が留出した後、さらに1時間加熱を続けた。この後、さ
らに減圧にして残存アリルアルコールを留去し、粘稠製
液体1186gを得た。ガスクロマトグラフィーでの定
量結果より、この粘稠製液体中には21.6重量%のジ
アリルテレフタレートが含まれていた。粘稠製液体中の
アリルエステルオリゴマーを以下アリルエステルオリゴ
マー−Cとする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】(参考例8)蒸留装置のついた1リットル
三つ口フラスコにジアリルテレフタレート1000g、
Newcol−1900(日本乳化剤株式会社製ビスフ
ェノール−Aのエチレンオキサイド2モル付加体)64
2.4g、ジブチル錫オキサイド0.5gを仕込んで、
窒素気流下で180℃に加熱し、生成するアリルアルコ
ールを留去した。アリルアルコールが160g程度留出
したところで反応系内を50mmHgまで減圧し、アリ
ルアルコールの留出速度を速めた。理論量のアリルアル
コールが留出した後、さらに1時間加熱を続けた。この
後、さらに減圧にして残存アリルアルコールを留去し、
粘稠製液体1350gを得た。ガスクロマトグラフィー
での定量結果より、この粘稠製液体中には18.5重量
%のジアリルテレフタレートが含まれていた。粘稠製液
体中のアリルエステルオリゴマーを以下アリルエステル
オリゴマー−Dとする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】(比較例2)重合性モノマーとしてメチル
メタクリレートを用い、IPPを表2に示した量だけ配
合し、実施例1と同様にして注型重合により有機ガラス
成形品を得た。硬化物の諸物性を合わせて表2に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 220/28 MMV 220/30 MMC 226/06 MNL 290/06 MRT G02B 1/04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(a)〜(c)の化合物を必須成
    分として含み、30℃での粘度が5〜8000cPにな
    るように調製した原料を、共重合させて得られる光学材
    料用有機ガラス。 (a)以下の構造式で表されるアリルエステルモノマー 【化1】 (ただしaは1〜3の数)および/または 【化2】 (ただしbは1〜4の数) (b)ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレート、
    ジアリルテレフタレート、ジアリルアジペート、トリア
    リルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート、
    1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジアリル、1,3
    −シクロヘキサンジカルボン酸ジアリル、1,4−シク
    ロヘキサンジカルボン酸ジアリル、ジエチレングリコー
    ルジアリルカーボネート、ジアリルフタレートプレポリ
    マーからなる群から選択される少なくとも1種の化合物 (c)末端にアリルエステル基がついていて、以下の繰
    り返し単位を有するオリゴマー 【化3】 (ただし、Aは炭素数が1〜20からなる2価の有機残
    基を表し、Bは炭素数が2〜20からなるジオールから
    誘導された2価の有機残基を表す。nは1〜20の
    数。)
  2. 【請求項2】 下記の(d)成分を前記請求項1に記載
    の(a)〜(c)化合物にさらに含んだ光学材料用有機
    ガラス。 (d)安息香酸ビニル、安息香酸アリル、フェニル(メ
    タ)アクリレートまたはベンジル(メタ)アクリレート
    の少なくとも一種。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003012782A (ja) * 2001-04-24 2003-01-15 Showa Denko Kk 新規(メタ)アリルエステル化合物、該化合物の製造方法、該化合物を用いたプラスチックレンズ用組成物、該組成物を硬化してなるプラスチックレンズ及び該プラスチックレンズの製造方法

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JP2003012782A (ja) * 2001-04-24 2003-01-15 Showa Denko Kk 新規(メタ)アリルエステル化合物、該化合物の製造方法、該化合物を用いたプラスチックレンズ用組成物、該組成物を硬化してなるプラスチックレンズ及び該プラスチックレンズの製造方法

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