JPH072103B2 - ジヤガイモ成型加工品の製造法 - Google Patents

ジヤガイモ成型加工品の製造法

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JPH072103B2
JPH072103B2 JP9229885A JP9229885A JPH072103B2 JP H072103 B2 JPH072103 B2 JP H072103B2 JP 9229885 A JP9229885 A JP 9229885A JP 9229885 A JP9229885 A JP 9229885A JP H072103 B2 JPH072103 B2 JP H072103B2
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正之 新添
秀隆 江尻
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旭化成工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、千切りジヤガイモの食感のすぐれたジヤガイ
モ成型加工品の製造法に関するものである。
(従来の技術) 従来、千切りジヤガイモの成型加工品は、ハツシユブラ
ウンあるいはハツシユポテトと呼ばれ、広く親しまれて
いる。
しかしながら、従来のハツシユポテトの製法は、生ジヤ
ガイモ−洗浄−皮むき−芽とり−シユレツド(千切り)
−ブランチング(クツキング)−水切り、−表面老化
(冷蔵庫−昼夜)−ミキシング(調味料添加)−成型、
加熱−冷凍の工程による製法が一般的であるが、千切り
後のボイル工程により、酵素による褐変の防止とジヤガ
イモのクツキングを行なうため、結着剤として役立つ澱
粉粒の溶出、完全な澱粉のα化(糊化)を生じる。その
ため、結着性の弱い、かつ柔らかい千切りジヤガイモと
なり、機械成型時のジヤガイモのつぶれ、水つぼさ、べ
ちやつき、あるいは調理時のこわれなどの品質上の問題
が生じている。さらに、これらの問題を改善するため
に、水切り後、冷蔵保管(一昼夜)を行ない、千切りジ
ヤガイモの表面のα化澱粉を老化させ、成型時のこわれ
を抑制あるいは結着性の向上をはかつているが、その効
果は小さく、なんら改善されてはいないのが現状であ
る。
前記のように、冷蔵保管を行なう方法においても、改善
がなされていない上に、老化のために一昼夜放置しなけ
ればならず、製造工程上の問題点となつている。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、これらの欠点を解決するため、製造工程
中のジヤガイモのα化、α化温度、水分量およびジヤガ
イモの物性について研究を行なつた結果、原料ジヤガイ
モを千切り後、蒸し加熱し、千切りジヤガイモ表面を85
℃以上とし、酵素を失活させ、また、その際、千切りジ
ヤガイモの中心部は芯を残した状態(α化を完全にして
いない状態……平均のα化度が67〜80%)に短時間加熱
を行なつた後、成型加工品の水分が60〜75%となるよう
に70℃以下の低温乾燥することにより、ジヤガイモ成型
加工品を得る本発明に到達した。
以下、本発明の内容について詳述する。
原料は生(未加熱)のジヤガイモを使用し、前処理とし
て洗浄、剥皮を行ない、そのまま、もしくは1/2から1/4
にカツトを行なつた後、機械的に千切り(シユレツド)
を行なう。千切りの寸法は、長さが10〜40mm、巾が2〜
10mm、厚さ1〜5mmが望ましい。
千切り後、ただちに蒸し加熱を行なう。千切り後、蒸し
加熱まで15分以上、必要な場合は千切りジヤガイモを水
中に浸漬などで酵素的褐変を防止し、蒸し加熱前に水浸
漬の場合は、より水切りして蒸し加熱を行なう。水浸漬
は千切りジヤガイモの切断面の澱粉粒の溶出があり、成
型時の結着力が低下するため、好ましくは千切り後、た
だちに連続的に蒸し加熱を行なう。
蒸し加熱は、庫内温度90〜100℃の蒸し機内で行なう。
千切りジヤガイモは厚さ2mm以下に広げ、千切りジヤガ
イモ表面をできるだけ均一に、短時間に昇温せしめる。
蒸し加熱は98℃の庫内温度の場合、1分から2分間が望
ましい。蒸し加熱により、千切りジヤガイモの表面を85
℃以上とし、表面部の酵素を失活させると共に、表面部
の澱粉を完全にα化せしめる。一方、千切りジヤガイモ
の中心部は70℃以下に保ち、α化度60%以下とする。こ
のとき千切りジヤガイモの平均のα化度は67〜80%に調
整される。このときのα化度を表1に、DSC(示差走査
熱量計)による澱粉のα化吸熱ピークを図面に、蒸し時
間と物性の関係を表1に示した。
DSCの吸熱ピークの開始温度は、蒸し加熱による中心部
の到達温度と一致しており、千切りジヤガイモの中心部
に、完全にα化していない部分が残存していることが明
らかであつた。また、千切りジヤガイモのセン断応力
は、加熱時間、α化度と負の相関を示し、3分から急激
に低下した。
蒸し加熱において、加熱時間が短かすぎると、表層部の
昇温が不充分であり、酵素が失活せず、乾燥、成型工程
中の褐変がおこり、商品価値を著しく損なう。これを防
止するためには、千切りジヤガイモの表層部を85℃以上
に昇温し、完全に酵素を失活させる必要がある。同時に
表層部が完全にα化するため、成型時の結着性が高ま
る。一方、過度の加熱時間を取つたものは、中心部まで
75℃以上に昇温され、澱粉のα化が過度に進行し、千切
りジヤガイモのセン断応力が低下するため、成型時のつ
ぶれが生じると共に、べちやぐちやした食感となる。つ
ぶれを防ぐため、成型圧力を低くし成型すると、結着の
弱い調理時にこわれやすい製品となる。
また、加熱を湯浴中で行なうと、千切りジヤガイモの表
層部の澱粉粒が水中に溶出するため、成型時の結着性が
著しく低下する。さらに、水分の付着量が多く、乾燥工
程の効率上問題となる。フライ加熱、オーブン加熱は、
千切りジヤガイモの表面のα化部の結着性が弱く成型が
できない。
蒸し加熱においては、成型時の結着に役立つ千切りジヤ
ガイモの表層部の澱粉粒の溶出がなく、適度に水分を持
ち、粘着性のある千切りジヤガイモを得ることができ
る。また、高温短時間の加熱により、表層部、中心部の
温度差を利用し、表層部を85℃以上とし、完全なα化お
よび酵素を失活させ、中心部を70℃以下に保つことによ
り、セン断応力の高い成型時のつぶれの少ない千切りジ
ヤガイモを得ることができる。
蒸し後、ただちに乾燥を行なう。乾燥は水分量を60〜75
%の範囲、望ましくは68〜74%に調整を行なう。乾燥の
方法は、熱風乾燥、真空乾燥、赤外線乾燥、減圧乾燥等
で行なうが、ジヤガイモのα化を進行させないように70
℃以下の低温で行なう。乾燥により、千切りジヤガイモ
の物性が強くなり、成型時のつぶれを抑制すると共に、
千切りジヤガイモ表面のα化した澱粉糊の水分を下げ、
粘着性が高まり、成型時の結着性が高まる。水分60%以
下では、千切りジヤガイモの表層部の澱粉糊の粘着性が
低下し成型時が悪く、さらに、製品の食感も悪化する。
75%以上では、調理時の成型中心部の水分が高く水つぽ
く、食感が悪化する。また、70℃以上の高温で乾燥を行
なうと、α化をしていない中心部までα化が進行し、千
切りジヤガイモのセン断応力が低下し、成型時のつぶれ
が増加する。
乾燥後、混合機(ミキサー)により、食塩、化学調味料
など各種調味料、ペッパーなど各種香辛料、油脂、粉乳
類などを適宜選択しあるいは組合せた調味香辛料と千切
りジヤガイモを混合する。また、必要に応じて挽肉、コ
ンビーフ、ハム、ソーセージなど蓄肉およびその加工
品、魚介類、野菜類などを添加混合してもよい。
以上の混合物を押出し成型、型打ち成型などの成型機で
成型を行なう。望ましくは、成型前に混合物の品温を10
℃以下に冷却する。冷却により成型性がより一層向上す
る。
成型後、ただちに冷凍あるいは冷蔵を行なうが、必要に
応じてオーブンまたはフライヤーなどで加熱を行ない、
冷却、冷凍あるいは冷蔵する。加熱の目的は、殺菌と澱
粉を完全にα化することにある。
以上が、本発明の目的物である千切りジヤガイモの食感
のすぐれた成型加工品の製造方法である。
(実施例) 男爵L玉規格のジヤガイモを洗浄、剥皮、選別後、1/3
にカツトし、フードスライサーで千切り細断を行ない、
長さ20〜30mm、巾2〜10mm、厚さ1〜3mmの千切り状の
ジヤガイモを得た。これをただちに庫内温度98℃の箱型
の蒸し機に入れ、1分間加熱を行なつた。蒸し機には、
メツシユのトレイにジヤガイモを厚さ10mm以下に間ばら
に広げて、トレイごと入れた。このとき千切りジヤガイ
モの表面は90℃であり、中心部はおおよそ65〜70℃であ
つた。蒸し後、ただちに60℃の箱型送風乾燥機にメツシ
ユトレイのまま入れ、10分間乾燥した。このときの水分
は69〜71%であつた。
このようにして得られた千切りジヤガイモ2973gと、食
塩24g、白コシヨウ3gを卓上型(リボン型攪拌羽根)ニ
ーダーに入れ、3分間混合した。混合物を3℃冷蔵庫に
1時間保管し、品温を平均10℃とした後、成型機(竹内
食品機械製)で70mm×70mm×8mmの角型に成型を行な
い、200℃オーブンで5分間加熱を行なつた後、冷却、
冷凍した。
比較実験例1 本発明製品(実施例1で作成したもの)と現在市販され
ている商品2品とを、パネル16名を使用した官能検査
(3点比較順位法)で比較評価した。官能検査に供した
サンプルは、フライパンに多目の油(市販サラダ油)を
しき、中火で両面を各々2分間焼いた。
表2の結果のとおり、本発明製品が「練り感」が少な
く、「千切りジヤガイモ感」があり、食感(テクスチヤ
ー)も好まれるとの結果を得た。
また、本発明製品および対照とした市販品2品の水分お
よびα化度は表3のとおりであつた。
比較実験例2 本発明製品(実施例1で作成したもの)と一般的なハツ
シユブラウンの製法(前記した従来法)で作成したサン
プルとを、16名のパネルによる官能検査(2点比較)で
評価した。
対照サンプルは次のように作成した。男爵L玉規格のジ
ヤガイモを洗浄、剥皮、選別後、フードスライサーで千
切りを行ない、長さ20〜30mm、巾2〜5mm、厚み1〜3mm
とした。これをただちに沸とう水中で3分間ボイルし、
ザルで水切りを行なつた後、メツシユトレイに厚さ5mm
程度に薄く広げ、冷蔵庫(3℃)内に20時間放置した。
この千切りジヤガイモ2973gと食塩24g、白コシヨウ3gを
卓上ニーダー(リボン型攪拌羽根)で3分間混合し、た
だちにドラム型成型機(竹内食品機械製)で70mm×70mm
×8mmの角型に成型を行ない、200℃オーブンで5分間加
熱を行ない、冷却、冷凍を行なつた。
官能検査は、フライパンに多めの油(市販サラダ油)を
しき、両面を各々2分間焼いてサンプルとして供した。
なお、180℃のサラダ油でフライを行なつたところ、本
発明製品には、こわれ、くずれはなかつたが、対照品
は、16個中6個がこわれあるいはかけた。
官能検査の結果は表4に示した。表4のとおり、本発明
製品が千切り「ジヤガイモ感」「食感の好ましさ」で、
1%の危険率で好まれ、さらに、「やわらかさ」「練り
感」で、5%の危険率で有意差が認められた。また、両
サンプルのα化度および水分を表5に示した。
(発明の効果) 本発明によれば、前記官能検査の結果に示されるとお
り、食感のすぐれたジヤガイモ成型加工品が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は千切りジヤガイモの蒸し時間とDSC吸熱ピーク
パターンを示すグラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】千切りジャガイモの成型加工品の製造法に
    おいて、千切りされたジャガイモを、その内部のα化度
    が67〜80%となるように蒸し加熱し、次に成型加工品の
    水分が60〜75%となるように乾燥を行なった後、成型加
    工を行なうことを特徴とするジャガイモ成型加工品の製
    造法。
  2. 【請求項2】蒸し加熱後のジャガイモを70℃以下で乾燥
    する特許請求の範囲第1項記載のジャガイモ成型加工品
    の製造法。
  3. 【請求項3】蒸し加熱による澱粉のα化工程において、
    90℃以上の蒸気を使用し、澱粉のα化度を平均67〜80%
    に調整する特許請求の範囲第1項記載のジャガイモ成型
    加工品の製造法。
JP9229885A 1985-05-01 1985-05-01 ジヤガイモ成型加工品の製造法 Expired - Lifetime JPH072103B2 (ja)

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JPS5237625B2 (ja) * 1972-04-12 1977-09-24
JPS4975757A (ja) * 1972-11-30 1974-07-22
JPS55120767A (en) * 1979-03-13 1980-09-17 Kitsukoo Shokuhin Kogyo Kk Production of preliminarily boiled fruits and vegetables

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