JPH07211648A - 多層シリコン膜の製造方法 - Google Patents

多層シリコン膜の製造方法

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JPH07211648A
JPH07211648A JP308394A JP308394A JPH07211648A JP H07211648 A JPH07211648 A JP H07211648A JP 308394 A JP308394 A JP 308394A JP 308394 A JP308394 A JP 308394A JP H07211648 A JPH07211648 A JP H07211648A
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silicon film
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Abstract

(57)【要約】 【目的】広い光学的バンドギャップを有し且つ欠陥が極
めて少ない優れた多層シリコン膜を極めて効率よく製造
することが可能な多層シリコン膜の製造方法を提供す
る。 【構成】電子サイクロトロン共鳴によって励起され、プ
ラズマ化された水素含有ガスと式SiHXCl4-X(但
し、Xは0〜3の整数)で表される塩素化シラン化合物
とを、加熱された基材表面で連続的に接触させながら、
該基材表面温度、電子サイクロトロン共鳴を起こす電磁
波の強度、プラズマ化領域と基材表面との距離の少なく
とも一つの条件を変化させてシリコンを析出させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、太陽光発電システム等
に代表される、光起電力素子として有用な多層シリコン
膜の新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】非晶質シリコンは、他の光電材料と比較
して高い光導電率、低い暗導電率等の優れた電気的特性
を有すること、また、耐久性が高く、無公害であること
から、太陽光発電システムに代表される光起電力素子を
構成する材料として利用されている。
【0003】かかる非晶質シリコンの一般的な製造方法
としては、ケミカル・ベーパー・デポディション(以
下、CVDと言う)、具体的には、高周波プラズマCV
D法、光CVD法、電子サイクロトロン共鳴(ECR)
CVD法、熱CVD法、等が知られている。
【0004】これらの方法のうち、一般的には、高周波
プラズマCVD法が使用されている。この方法は、モノ
シラン(SiH4)、ジシラン(Si26)を原料ガス
とし、場合によっては、該原料ガスを水素、He、Ar
等で希釈して、内部に一対の電極を設置した真空容器の
該電極間に導入すると共に、高周波電力を印加すること
により高周波プラズマを形成し、該原料ガスを分解し
て、電極上に設置された基材上に非晶質シリコン膜を形
成するものである。この製造方法により、非晶質シリコ
ン膜は60〜1000nm/分の速度で基材上に析出す
る。また、かかる方法により得られた非晶質シリコン膜
の暗導電率と光導電率の比(以下、光感度という)で表
される光電特性は非常に優れたものとなる。
【0005】更に、この様にして得られた非晶質シリコ
ンのバンドギャップ(光学的禁制帯幅)は、基板温度が
250℃付近で、膜中欠陥密度が最も小さくなるような
膜形成条件で膜の析出を行った場合、1.7〜1.75
eVの範囲となる。
【0006】上記の非晶質シリコン膜を太陽光発電シス
テムに代表される光起電力素子として使用される場合に
おいては、太陽エネルギーを効率良く吸収するために、
バンドギャップの異なるシリコン膜を積層する手段が一
般に用いられている。
【0007】例えば、バンドギャップの制御を行い、太
陽エネルギーを効率良く吸収することが可能な非晶質シ
リコン多層膜を製造する技術に関しては、以下に示す4
種類の方法が好適に行われている。尚、下記には2層膜
の形成方法についてのみをその代表的製造方法の例とし
て示した。
【0008】(1)ゲートバルブにより分離され、且つ
連通した異なる二つの真空排気された容器の、第一の容
器内に主原料ガスであるSiH4と希釈ガスである水素
及び微量添加元素であるGeH4またはSnとを含んだ
ガス状の化合物を導入し、該容器で、高周波プラズマC
VD法により、基材表面に第一層のシリコン膜を形成す
る。その後、一端プラズマを停止し、第一の真空容器内
を高真空排気し、連通部のゲートバルブを開け、予め、
高真空排気された第2の容器内へ基材を移動せしめ、ゲ
ートバルブを閉じた後、該真空容器内へ主原料ガスであ
るSiH4のみを導入し、第一層の形成と同様に、高周
波プラズマCVD法により第一層上に第二層のシリコン
膜を析出する方法。
【0009】上記技術により、シリコンを母体とするダ
イアモンド構造中に、Ge或いはSn等の異種元素が添
加された、光学的バンドギャップが1.0〜1.7eV
程度第一の層と、シリコンのみにより構成された、光学
的バンドギャップが1.7〜1.75eVの第二の層よ
りなる長波長感度に優れた多層積層膜が製造される。
【0010】上記のようなGe及びSnの添加による光
学的バンドギャップの制御は、例えば、オプトエレクト
ロニクス (Optoelectronics)143
頁〜153頁(1989)に記載されている。
【0011】(2)(1)と同様な装置を使用し、第一
の容器内に主原料ガスであるSiH4を導入し、高周波
プラズマCVD法により基材上に第一層のシリコン膜の
析出を行う。その後、(1)と同様にして、基材を第2
の容器内に移動せしめ、該容器内へ主原料ガスであるS
iH4と希釈ガスである水素及び微量添加元素である
2、N2、NH3、CH4、C24等のいずれか一種類の
ガスを導入し、高周波プラズマCVD法によりシリコン
と微量添加元素、すなわち、O、N、Cの内のいずれか
一種類を含んだシリコン膜である第二層の析出を行う方
法。
【0012】上記方法により、シリコンのみにより構成
された、光学的バンドギャップが1.7〜1.75eV
の第一層と、シリコンを母体とするダイアモンド構造中
に、O、N、或いはCの内、いずれか一種類の異種元素
が添加された、光学的バンドギャップが1.80〜3.
5eV程度の第二の層よりなる短波長感度に優れた多層
積層膜が製造される。
【0013】このようなO、N、Cの添加による光学的
バンドギャップの制御は、オプトエレクトロニクス(O
ptoelectronics)143頁〜153頁
(1989年)に記載されている。
【0014】(3)(1)と同様な装置を使用し、第一
の容器内に主原料ガスであるSiH 4を導入し、高周波
プラズマCVD法により基材上に第一層のシリコン膜の
析出を行う。その後、(1)と同様にして、基材を第二
の容器内に移動せしめ、該容器内に水素ガスのみを供給
して、第1の容器で形成されたシリコン膜表面を水素ガ
スプラズマで処理する。その後再び第一の容器に基材を
移動せしめ、シリコン薄膜(20オングストローム程
度)の形成と第二の容器へ移動しての水素ガスプラズマ
処理を繰り返して行い所望の厚みの第二層シリコン膜を
形成する方法。
【0015】上記方法により、シリコンのみを母体とす
るダイアモンド構造において、光学的バンドギャップが
1.7〜1.75eVの第一層及び光学的バンドギャッ
プが1.80〜2.0eV程度の第二層からなる短波長
感度に優れた多層膜が製造される。
【0016】(4)内部に一対の電極を有した真空容器
中に、主原料ガスであるSiH4を導入し、該電極に高
周波電圧を印加することにより、高周波ガスプラズマを
形成し、原料ガスの分解を行うことによって、電極上に
設置された加熱基材上に、第一層のシリコン膜の析出を
行う。その後、一端プラズマを停止し、容器内を高真空
排気した後、同一容器内で主原料ガスであるSiH4
び希釈ガスである水素を導入し、高周波ガスプラズマを
再度形成し、高水素希釈条件下において、加熱された第
一層上に第二層の析出を行う方法。
【0017】上記方法により、シリコンのみを母体とす
るダイアモンド構造において、光学的バンドギャップが
1.7〜1.75eVの第一層及び光学的バンドギャッ
プが1.80〜2.0eV程度の第二層からなる短波長
感度に優れた多層膜が製造される。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の技術による非晶質シリコン多層膜の形成に関し
ては、以下に示すような製造上の課題があり、未だ改良
の余地があった。
【0019】即ち、上記(1)及び(2)の方法におい
ては、基材上にシリコン膜を析出させるために使用する
真空容器の数が、形成する膜の種類だけ必要となり、多
大な設備コストが必要となる。また、各膜の形成におい
ては、プラズマを一旦停止し、異なる真空容器間をゲー
トバルブを介して移動させることが必要であり、製造上
の操作が煩雑となる。また、上記切り替えの影響とし
て、形成されるシリコン多層膜の界面で欠陥が生じる恐
れがある。更に、水素により原料ガスが高濃度希釈され
るために、析出速度が著しく小さくなり、且つ、膜析出
前の高真空排気を行うために要する時間、および、基板
移動時間を含めると多大な時間を要するという問題があ
る。
【0020】また、(3)の方法を使用し、多層シリコ
ン膜を形成する場合には、シリコンを析出させる真空容
器と、プラズマ処理を行う真空容器が、それぞれ必要で
あり、上記(1)及び(2)の方法と同様、設備コスト
が大きくなるるとともに、製造上の問題を有する。ま
た、本方法は第二層を析出する際、膜析出とプラズマ処
理とを交互に行なうことを必須とする。しかも、膜析出
時間と比較し水素プラズマ処理時間が2倍以上必要とな
り、実効的な膜形成時間が長くなるという問題を有して
いる。
【0021】更に、(4)の方法により多層シリコン膜
を析出させる場合には、異種元素の添加はなく、連続的
な膜形成であるので、上述した方法における問題点は回
避可能である。しかしながら、第1層形成後に第2層を
形成する際、プラズマを停止し、主原料と希釈ガス流量
の変更が必要となる。また、原料ガスの水素による高濃
度希釈を行うため、非晶質シリコンの析出速度が著しく
低下するという問題を有している。
【0022】従って、広い波長範囲に渡った光感度を有
するシリコン多層膜を形成するためのシリコン多層積層
膜の製造においては、多層シリコン膜を製造する工程及
び装置を簡略化と共に、形成される多層シリコン膜内の
欠陥の形成を抑制し且つ成膜速度の向上による実質的な
製造時間の短縮が望まれていた。
【0023】
【課題を解決しようとする手段】本発明者らは、上記課
題を達成すべく鋭意研究を重ねた。
【0024】その結果、原料ガスとして特定のシラン化
合物を使用し、且つ該原料ガスと電子サイクロトロン共
鳴により励起された水素含有ガスとを特定の条件下で接
触させることにより、非晶質シリコン膜を速い成長速度
で製造できること、及び、かかるシリコン膜の形成途上
で、独立した3つの条件の一つ或いは2つ以上を同時に
変えることによって、多層膜界面での欠陥を生成するこ
となく、光学的バンドギャップを広範囲で容易に変化さ
せることができ、その結果、広い波長範囲に亙って光感
度を有する非晶シリコン多層膜の形成が可能となること
を見い出し、本発明を完成するに至った。
【0025】即ち、本発明は、電子サイクロトロン共鳴
によって励起され、プラズマ化された水素含有ガスと式
SiHXCl4-X(但し、Xは0〜3の整数)で表される
塩素化シラン化合物とを、加熱された基材表面で連続的
に接触させながら、該基材表面温度、電子サイクロトロ
ン共鳴を起こす電磁波の強度、プラズマ化領域と基材表
面との距離の少なくとも一つの条件を変化させてシリコ
ンを析出させることを特徴とする多層シリコン膜の製造
方法である。
【0026】かかる本発明の方法による多層シリコン膜
の形成は、第1層の析出終了後、シリコン膜を第2層以
上の層を析出させる場合、該シリコン膜の析出を同一真
空容器内でプラズマを停止することなく行うことができ
るため、設備コストを大幅に低減することが可能であ
る。また、これによる膜析出工程の簡素化も達成され、
極めて効率的に非晶質の多層シリコン膜の製造を行うこ
とが可能である。
【0027】更に、層間で異なる光学的バンドギャップ
を有する非晶質の多層シリコン膜を、積層界面での欠陥
形成を低く抑え、且つ速い速度で析出させることが可能
であると同時に、ガス流量、圧力など、気相条件の変更
も特に必要としないため、極めて効率よく膜厚の多層シ
リコン膜の析出を行うことができるというメリットを有
する。
【0028】以下、本発明の方法を詳細に説明する。
【0029】本発明において、電子サイクロトロン共鳴
により、プラズマ化されるガス(以下、プラズマ生成ガ
スという)は、少なくとも水素を含有するガスであれば
特に制限されることはないが、特に、水素を10容量%
以上、好ましくは60〜90容量%含有するものが好適
である。
【0030】また、プラズマ生成ガスには、水素以外に
シリコン膜の生成において不活性なガスを存在させるこ
とも可能である。該不活性なガスとしては、例えば、ア
ルゴン、ヘリウム、キセノン、ネオン等が挙げられる。
【0031】更に、上記ガス中には、本発明を著しく阻
害しない範囲、一般に、50容量%以下の範囲で、プラ
ズマ生成ガスに後述する原料ガスを混合して供給するこ
とも可能である。
【0032】本発明において、プラズマ生成ガスを電子
サイクロトロン共鳴により励起する方法は限定されるも
のではなく、公知の方法が特に制限なく採用される。
【0033】即ち、磁場と電磁波との相互作用によっ
て、電磁波の共鳴吸収を起こし、サイクロトロン運動を
起こす現象を利用する方法が全て実施できる。例えば、
プラズマ生成ガスに電磁波及び磁場を同時に作用させる
方法が一般的である。
【0034】上記電磁波としては、マイクロ波、超短波
(VHF)等の電磁波が一般に使用される。特に、マイ
クロ波を使用した場合、安定的にプラズマを形成するこ
とが可能である。上記電磁波の供給パワーは、一般に2
0W〜2kWであり、好ましくは100〜600Wであ
る。
【0035】また、磁場は、投入電力により磁場の強度
が調整できる電磁石を使用することが好ましい。また、
磁場の種類は、発散磁場、ミラー磁場等特に制限されな
いが、875ガウス以上の強度でシリコン膜の析出空間
に形成するように制御することが好ましい。
【0036】本発明において、原料ガスとしては、式S
iHXCl4-X(但し、Xは0〜3の整数である)で表さ
れる塩素化シラン化合物を使用することが、速い膜析出
速度を維持した状態で、得られるシリコン多層膜の光学
的バンドギャップの制御を行うために、極めて重要であ
る。
【0037】即ち、前記したように、電子サイクロトロ
ン共鳴CVD法において、原料ガスとしてモノシラン等
の塩素化されていない化合物を使用する方法は公知であ
るが、かかるモノシラン等の塩素化されていない珪素原
料を使用した場合、前記した特定の条件を変えても、得
られるシリコン膜は本発明の目的とする光学的バンドギ
ャップを効率よく制御することが困難となる。
【0038】上記の塩素化シランを具体的に例示すれ
ば、テトラクロルシラン、トリクロルシラン、ジクロル
シラン等が挙げられる。これらの化合物はシリコン膜生
成条件下においてガス状で存在する。
【0039】上記塩素化シラン化合物は、単独で存在す
ることが一般的であるが、本発明の効果を著しく阻害し
ない範囲で、水素や不活性ガスで希釈して供給すること
も可能である。
【0040】本発明において、プラズマ化された水素含
有ガスと塩素化シラン化合物よりなる原料ガスとの混合
比は、該水素含有ガス中の水素と塩素化シラン化合物中
の塩素との原子比(H/Cl)が0.1〜50、好まし
くは5〜10となるように設定することが好ましい。
【0041】即ち、かかる原子比が0.1より小さい場
合、基材上に析出するシリコン膜はパウダー状となり易
く、光電変換特性が低下する傾向がみられる。また、上
記原子比が50より大きい場合も同様に、得られるシリ
コン膜の光電変換特性の低下がみられ、光電変換特性が
低下する傾向がある。
【0042】また、プラズマ化された水素含有ガスと塩
素化シラン化合物よりなる原料ガスとの混合比は上記範
囲を満足することが好ましいが、特に、水素含有ガスと
原料ガスとの流量比が、5〜10の比率の範囲となるよ
うに水素ガス或いは塩素化シラン化合物の希釈率を設定
することが望ましい。
【0043】本発明において、シリコン膜の析出は、上
記混合ガスを基材表面に接触させることにより行われ
る。かかる基材は、特に設定されるものではなく、素子
形成時のプロセス及び用途に応じて、公知の材質より適
宜選択される。例えば、形成されるシリコン薄膜を光電
変換素子における光電変換層として使用する場合、基材
としては、石英ガラス、青板ガラス、単結晶シリコン、
多結晶シリコン、金属、セラミックス、耐熱性ポリマ
ー、透明導電体等が使用できる。
【0044】本発明において、重要な要件は、プラズマ
化された水素含有ガスと塩素化シラン化合物とを、加熱
された基材表面で連続的に接触させながら、該基材表面
温度、電子サイクロトロン共鳴を起こす電磁波の強度、
プラズマ化領域と基材表面との距離の少なくとも一つの
条件を変化させてシリコンを析出させることにより、光
学的バンドギャップが異なるシリコン膜を連続して析出
させ多層シリコン膜を形成することにある。
【0045】本発明において、シリコン析出の一つの条
件である基材表面温度は、100℃〜500℃の範囲で
変化させることが好ましい。基材温度が上記温度より低
い場合、ポリマー状の膜が形成され、光電特性が低下す
る問題が生じ、逆に基材温度が上記範囲より高い場合
は、多量の欠陥が膜中に形成され低温時と同様に、膜の
光電特性が低下する。
【0046】かかる範囲で基材温度を変化させると、温
度の上昇と共に得られた膜の光学的バンドギャップが減
少し、温度の降下と共に光学的バンドギャップが増加す
る。
【0047】上記基材表面の温度の調節は、公知の手段
が特に制限なく採用される。一般には、基板支持台に装
着したヒーターによって行う方法、赤外ランプによって
行う方法、高周波誘導加熱によって行う方法が好適に採
用される。そのうち、特に、赤外ランプによって温度調
節を実施する方法は、温度の切り替えを迅速に行うこと
ができ好ましい。
【0048】また、本発明において、シリコン析出の一
つの条件である、電子サイクロトロン共鳴を起こさせる
電磁波の強度は、50〜500Wの範囲で調整すること
が好ましい。
【0049】かかる電磁波の強度範囲で、電磁波強度を
高くすれば、光学的バンドギャップが増加し、逆に電磁
波強度を低くすれば、光学的バンドギャップが減少す
る。
【0050】更に、本発明において、シリコン析出の一
つの条件であるプラズマ化領域と基材表面との距離は、
使用する装置の大きさなどによって多少の差はあるが、
一般に15〜35cmの範囲で調整することが好まし
い。即ち、該距離が15cmより小さい場合、プラズマ
によって、膜表面が衝撃を受ける傾向があり、35cm
より大きい場合、膜析出速度のが低下し、本発明による
効果が十分に発揮されない。
【0051】本発明によって形成されるシリコン膜の各
層の厚みは特に制限されないが、0.03〜1μmが適
当である。また、各層の光学的バンドギャップの短波長
側から形成するか長波長側から形成するか等の形成順序
は、プロセス上或いは目的物の特性上良ましい順序を適
宜選択して決定すれば良い。
【0052】また、形成されるシリコン膜の層数は、一
般に2〜4層が適当である。
【0053】本発明において、シリコン膜の形成は、上
記した条件を満足するものであれば、その他の条件は公
知の方法が特に制限なく採用される。
【0054】例えば、シリコン膜形成時の圧力は、一般
に0.1〜10mTorrの範囲に設定され、特に、
0.5〜5mTorrが好ましい。
【0055】以上のように、本発明の前記目的を達成す
るように光学的バンドギャップを変化させるには、基板
温度、電子サイクロトロン共鳴を起こす電磁波の強度、
及びプラズマ化領域と基板表面との距離のうちの少なく
とも一つの条件を変えることが重要であり、その他の条
件の変更は実質的に行わないことが望ましい。
【0056】上記した3つの条件のうち、本発明による
効果が最も顕著に現れるのは、電子サイクロトロン運動
を起こす電磁波の強度及び、プラズマ化領域と基材表面
との距離の2要素である。
【0057】本発明を実施するための装置は特に制限さ
れるものではない。代表的な装置を例示すれば、図1に
概略図で示したような装置が挙げられる。
【0058】即ち、プラズマ生成室2と成膜室1からな
り、プラズマ生成室2には、マイクロ波発生装置4と電
磁石5とがそれぞれ作用するように配置されると共に、
両者の作用を受ける位置にプラズマ生成ガス供給口6が
接続される。また、成膜室には、ヒーター10を内蔵し
た支持台9が設けられ、その上に基材3がセットされ
る。
【0059】上記プラズマ生成室2と成膜室1とは連通
していて、該成膜室1のかかる連通部と支持台9との間
に原料ガスを供給し得るような位置に原料ガス供給口7
が接続される。
【0060】また、装置内は、真空ポンプ11により、
一定の圧力に調節される。尚、12は圧力調節のための
バルブであり、8は、ガス流量をそれぞれ調節する流量
調節器である。
【0061】また、上記装置には、基材表面温度を調節
するための赤外加熱ランプ(図示せず)、電子サイクロ
トロン共鳴を起こす電磁波の強度を調節するためのコン
トローラーとしてのマイクロ波発生装置4、プラズマ化
領域と基材表面との距離を調節するための支持台昇降装
置13が設けられる。
【0062】上記装置において、プラズマ生成ガスはプ
ラズマ生成ガス供給口6より、流量調節器8により、流
量を制御された後、プラズマ生成室2に供給され、そこ
でマイクロ波発生装置4からのマイクロ波と電磁石5の
磁場により、電子サイクロトロン共鳴によって励起さ
れ、プラズマ化される。上記プラズマ化されたガスは、
連通部より成膜室1に供給され、原料ガス供給口7よ
り、流量調節器8により流量を制御された原料ガスと混
合された後、ヒーター10によって一定温度に加熱され
た基材3に接触させることにより、該基材表面にシリコ
ン膜が形成される。
【0063】
【効果】以上の説明より理解されるように、本発明の方
法は、電子サイクロトロン共鳴CVD法と珪素原料とし
ての塩素化シラン化合物の使用との組み合わせおいて、
特定の条件を変更するだけで、形成されるシリコン膜の
光学的バンドギャップの制御が可能で、且つ極めて高い
析出速度で各シリコン膜が形成できるという知見に基づ
いてなされたものである。
【0064】そして、かかる構成により、多層シリコン
膜の形成を同一真空容器内で行うことができるため、ス
ループトが大幅に向上するばかりでなく、製造設備の簡
素化、製造工程の簡素化が達成される。
【0065】また、プラズマの停止を必要としないた
め、層間での欠陥の生成が著しく抑えられた多層シリコ
ン膜を形成することができる。更に、多層シリコン膜の
光学的バンドギャップの調節に、原料ガスの水素による
高度な希釈を必要としないため、前記高い析出速度を十
分に維持することが可能である。
【0066】従って、本発明の方法によれば、広い光学
的バンドギャップを有し且つ欠陥が極めて少ない優れた
多層シリコン膜を極めて効率よく製造することが可能で
あり、その工業的価値は極めて高いものである。
【0067】
【実施例】本発明をさらに具体的に説明するため、実施
例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0068】尚、実施例及び比較例において、得られた
シリコン多層膜の光導電率、光導電率の波長依存性、及
び、膜中欠陥密度は以下の方法によって測定した。
【0069】(1)光導電率 石英基板上に形成されたシリコン多層膜上に、電極間隔
0.2mm、電極長38mmのアルミニウム電極を真空
蒸着により形成し、電極間に、100Vの直流電圧を印
加することにより、導電率測定を行った。
【0070】100mW/cm2の光を照射して得られ
る導電率を光導電率とした。
【0071】(2)光導電率波長依存性 モノクロメーターによって、制御された光を400nm
から700nmまで試料に照射し、光導電率の波長依存
性を調べた。この時、得られた光導電率の最大値を1と
して規格化した。
【0072】(3)膜中欠陥密度 アモルファスシリコン・アンド・リレイティッド・マテ
リアルズ(AMORPHOUSSILICON AND RERATED METERIALS)
297〜327頁(1988年)に記載されている一定
光電流測定法によって測定し、膜中欠陥密度として示し
た。
【0073】実施例1 図1に示す装置を使用して以下の条件でシリコン多層膜
を形成した。
【0074】まず、プラズマ生成ガスとして高純度水素
を20SCCM、プラズマ生成室2に供給し、ECRプ
ラズマを形成した。この時、マイクロ波投入電力は10
0W、磁場は875ガウスに設定した。この状態で、原
料ガスであるジクロロシランを2.5SCCMの量で成
膜室1へ供給し、ガスプラズマとヒーター10によって
230℃に加熱された石英ガラスよりなる基材3とを接
触させることにより、シリコン薄膜を析出した。
【0075】尚、上記反応圧力は真空ポンプ11により
3mTorr、基板表面とプラズマ化領域(成膜室とプ
ラズマ生成室との接点)との距離は17cmに設定し、
5分間膜形成を行った後、プラズマを停止せず、マイク
ロ波パワーのみを300Wに上昇し、更に3分間膜形成
を行い、約0.6μmのシリコン多層膜を得た。
【0076】触針法によって、石英基材上の多層シリコ
ン膜の膜厚を測定し、次いで、該基材上にアルミニウム
電極を形成して、電気的な測定を行った。
【0077】尚、本実験とは独立に、上記の各シリコン
膜の成膜条件において、それぞれ膜形成を行なった結
果、マイクロ波パワー100Wで得られた膜の光学的バ
ンドギャップは1.7eV、欠陥密度は7×1015cm
-3であり、マイクロ波パワー300Wで形成した膜の光
学的バンドギャップは1.85eV、欠陥密度は2×1
15cm-3であった。
【0078】得られた多層シリコン膜の100mW/c
2の強度の白色光を照射したときにおける光導電率及
び光導電率の波長依存性の測定結果を表1に示す。ま
た、比較のために、それぞれの単層膜の、光導電率の波
長依存性を表2に示す。
【0079】実施例2 実施例1において、マイクロ波パワーを300Wに固定
し、基材位置のみを17cmから32cmに変更した以
外は、同様な条件下で、5分間の膜形成を行った後、プ
ラズマを停止せず、基材位置を17cmに戻して、更に
3分間の膜形成を行い、約0.6μmのシリコン多層膜
を得た。
【0080】尚、実施例1と同様、それぞれの成膜条件
において、シリコン膜の形成を行った結果、基材位置3
2cmでシリコン膜の形成を行った場合、得られた膜の
光学的バンドギャップは1.70eV、欠陥密度は8×
1015cm-3で、また、基板位置17cmで膜形成を行
った場合の光学的バンドギャップは1.85eV、欠陥
密度は3×1015cm-3であった。
【0081】また、得られたシリコン多層膜の100m
W/cm2の強度の白色光を照射したときにおける光導
電率及び光導電率の波長依存性を実施例1同様、表1に
示す。
【0082】実施例3 実施例1において、基板温度のみを150℃に設定した
以外は同様な条件で、3分間基材表面にシリコン膜を形
成した後、プラズマを停止することなく、赤外加熱ラン
プの強度を増加せしめて基材温度を300℃に上昇させ
て、5分間シリコン膜の形成を行い、厚み0.6μmの
多層シリコン膜を得た。上記基材表面の温度は、該基材
上に点接触させた熱電対により測定した。
【0083】得られた多層シリコン膜の評価を実施例1
と同様な方法により行った。
【0084】尚、実施例1と同様、それぞれの成膜条件
において、シリコン膜の形成を行った結果、基材温度1
50℃でシリコン膜の形成を行った場合、得られた膜の
光学的バンドギャップは1.85eV、欠陥密度は2×
1015cm-3であり、また、基板温度300℃で膜形成
を行った場合の光学的バンドギャップは1.7eV、欠
陥密度は8×1015cm-3であった。
【0085】また、得られたシリコン多層膜の100m
W/cm2の強度の白色光を照射したときにおける光導
電率及び光導電率の波長依存性を実施例1同様、表1に
示す。
【0086】
【表1】
【0087】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法に使用する製造装置の代表的な態
様を示す概略図。
【符号の説明】
1 成膜室 2 プラズマ生成室 3 基材 4 マイクロ波発生装置 5 電磁石 6 プラズマ生成ガス供給口 7 原料ガス供給口 8 流量調節器 9 支持台 10 ヒーター 11 真空ポンプ 12 バルブ 13 支持台昇降装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子サイクロトロン共鳴によって励起さ
    れ、プラズマ化された水素含有ガスと式SiHXCl4-X
    (但し、Xは0〜3の整数)で表される塩素化シラン化
    合物とを、加熱された基材表面で連続的に接触させなが
    ら、該基材表面温度、電子サイクロトロン共鳴を起こす
    電磁波の強度、プラズマ化領域と基材表面との距離の少
    なくとも一つの条件を変化させてシリコンを析出させる
    ことを特徴とする多層シリコン膜の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012077391A1 (ja) * 2010-12-10 2012-06-14 富士電機株式会社 薄膜太陽電池の製造方法、製造装置および薄膜太陽電池

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