JPH0721888B2 - 光磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

光磁気記録媒体の製造方法

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JPH0721888B2
JPH0721888B2 JP60022935A JP2293585A JPH0721888B2 JP H0721888 B2 JPH0721888 B2 JP H0721888B2 JP 60022935 A JP60022935 A JP 60022935A JP 2293585 A JP2293585 A JP 2293585A JP H0721888 B2 JPH0721888 B2 JP H0721888B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 この発明は、希土類−遷移金属非晶質フェリ磁性合金薄
膜を記録層に用いた光磁気記録媒体の製造方法に関し、
特にその記録・消去の繰り返し回数を高めた光磁気記録
媒体の製造方法に関する。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
記録層に希土類−性金属非晶質フェリ磁性合金薄膜(以
下、RE−TM膜という)を用いた光磁気記録媒体は、書き
換え可能な光記録媒体の中で最も実用に適したものとし
て注目されている。
ところで堆積したままの状態(as−deposition)の非晶
質物質には、熱処理を施すとより安定な非晶質構造に移
行する,若しくは結晶化するといった、特有の熱的不安
定性がある。実際、RE−TM膜についても熱処理によって
磁気特性等の性状が変化することが、文献 T.Katayam
a,K.Hasegawa,K.Kawanishi,T.Tsushima:J.Appl,Phys.49
(1978)1759、文献 片山利一,長谷川光洋,牛窪
孝,対馬立郎:電総研彙報42(1978)559,H.Hoffmann,
R.Winkler:J.Mag.&Mag.Mater.13(1979),89、文献
M.Kajiura,Y.Togami,K.Kobayashi:Jan.J.Appl.Phys.20
(1981),L389、文献S.Yoshino,H.Takaji,S.Tsunashi
ma,M.Masuda,S.Uchiyama:Jpn.J.Appl.Phys.23(1984)1
88等に報告されている。
光磁気記録媒体においては、光ビームの照射により記録
層を加熱することが記録・消去動作の基本となっている
ため、RE−TM膜のこうした熱的不安定性は記録・消去の
可逆可能回数に関連してくる。すなわち、記録媒体の同
一個所について記録・消去を繰り返してゆくと、その個
所は熱処理をしたと同様の変化をきたし、保磁力Hc等の
磁気特性が変化してくる。保磁力Hcが変化すると、安定
に存在するバブル磁区、すなわち書き込まれた記録単位
(ビット)の大きさや形状の変化、及びレーザビームと
外部磁場印加による書き込み特性の変化が起こる。従っ
て、これらは同一条件で記録・再生を多数回繰り返して
いった場合に、再生信号のS/N(以下、キャリア・ノイ
ズ比でC/Nと記す)が低下するという問題点を生じる。
実際、発明者らがアズデポ膜による記録媒体で、記録・
消去を繰り返し行ない、逐次再生信号を読み取ってみた
ところ、記録・消去繰り返し回数の増加に伴って再生信
号のC/Nの低下が見られた。この現象は、熱による記録
層自身の磁気特性の変化に起因するものである。
このようにRE−TM膜は、光磁気記録媒体の記録層として
有望視されながらも、記録・消去の繰り返し回数が多数
回に及ぶと熱によって磁気特性が変化するという問題が
あり、その対策が望まれていた。
〔発明の目的〕
この発明は、上記の問題点を克服するためになされたも
のであり、多数回の記録・消去の繰り返しに対しても磁
気特性が安定に保持されるRE−TM膜を記録層とする光磁
気記録媒体の製造方法を提供することを目的とする。
〔発明の概要〕
本発明による光磁気記録媒体の製造方法は、RE−TM膜か
らなる記録層を成膜後、結晶化温度未満の温度で熱処理
することにより、磁気特性が安定な状態に移行させるこ
とを特徴とする。
すなわち、発明者らはRE−TM膜について熱処理とその繰
り返しによる磁気特性の変化を詳細に調べ、記録・消去
時に光ビームの照射による加熱によって記録層が達する
と思われる温度で熱処理をすると、保磁力の低下等の磁
気特性が変化すること、及び一回熱処理をすれば、その
後の熱処理の繰り返しに対して保磁力や磁化の大きさ,
カー回転角等の磁気特性の変化が無くなることを見いだ
した。
本発明はこのような知見に基き、従来のようにRE−TM膜
を成膜したままの状態で記録層とするのではなく、成膜
後に一旦熱処理を施して上記したような特性とすること
によって、磁気特性の熱的安定性を飛躍的に高めるもの
である。
本発明において、この熱処理の温度をRE−TM膜の結晶化
温度未満とするのは、結晶化温度以上とすると光磁気記
録媒体としての基本的な特性が損われるためである。ま
た、この熱処理温度の最適値は記録層の材質、特に記録
時に記録層を構成するRE−TM膜をどの程度の温度まで加
熱するかによって異なる。例えばRE−TM膜が記録層をキ
ューリー点近傍まで加熱する、いわゆるキューリー点記
録方式の材料である場合には、熱処理温度をキューリー
点以上とする。また、本発明者等は、本願発明とは関係
ないが、参考としてRE−TM膜が記録層をその補償温度ま
で加熱する補償温度記録方式の材料について調べた結
果、この場合には、熱処理温度を記録層の保磁力が500
[Oe]以下に低下する温度以上とすればよいことを確認
した。
〔発明の効果〕
本発明によれば、光磁気記録媒体の記録層の磁気特性を
熱的に安定な状態にすることができるので、記録・消去
の繰り返しによる再生信号のC/Nの低下が抑制され、記
録・消去繰り返し可能回数が増大するという効果が得ら
れる。
〔発明の実施例〕
第1図に本発明の一実施例に係る光磁気記録媒体の製造
工程を示す。まず、第1図(a)に示すように基板1、
例えばガラス基板あるいは熱酸化膜付きのSi基板の上に
記録層2として1000Å程度の厚さのRE−TM膜(希土類−
遷移金属非晶質フェリ磁性合金薄膜)をスパッタリング
により成膜する。次に、第1図(b)に示すように記録
層2の上に酸化防止のための保護層3として、例えば厚
さ1000ÅのSi3N4膜を同様にスパッタリングにより形成
する。そして、第1図(c)に示すように、例えば無誘
導ヒータ4を用いて全体を加熱し、記録層2を熱処理す
る。
このようにして製造された光磁気記録媒体について、種
々の温度,時間,および繰り返し回数の熱処理を行な
い、熱処理前後の特性変化を磁気特性についてVSMで、
また光磁気特性についてカー効果でそれぞれ調べた。熱
処理は上記のように無誘導ヒータ上にサンプルをセット
し、10-6Torr以下の高真空中で行なった。
以下では、RE−TM膜としてTbCo膜を形成したサンプルに
ついて実験した結果について詳細に述べる。第2図は種
々の温度で1時間熱処理した場合の,熱処理しない成膜
したままの膜に対する保磁力Hc,カー回転角θおよびM
10/M10の変化の一例を示したものである。ここで、
M10は膜面に対して垂直な方向の,外部から10[kOe]
の磁場を印加した場合の磁化、またM10は膜の面内方
向の,外部から10[kOe]の磁場を印加した場合の磁化
であり、M10/M10は膜の垂直磁気異方性の目安とな
る量である。この図に示したように、熱処理をするとθ
や垂直方向の磁化は変化しないが、Hcが低下して面内
方向の磁化が増加する。
第3図は300℃で1時間の熱処理を繰り返し行なった場
合の,熱処理しない成膜したままの膜に対するHc,θ
の変化の一例を示したものである。この図からわかるよ
うに、1回熱処理をすれば、それ以上繰り返し熱処理し
てもHcは変化しないことが明らかである。
第4図は熱処理時間を変化させた場合の,熱処理しない
成膜したままの膜に対するHc,θの変化の一例を示し
たものである。この図からわかるように、Hc,θの変
化量は熱処理時間に依存せず、15分の熱処理をすればそ
れ以降は熱的に安定であることが明らかである。
これら熱処理による特性変化が何に起因するかを調べる
ために、発明者らはオージェ電子分光法により熱処理前
後の膜厚方向の組成分布を調べた。第6図はその結果の
一例を示したもので、横軸にスパッタリング時間を、縦
軸にオージェピーク強度をとっている。第5図で(a)
が熱処理しない膜の膜厚方向組成分布,(b)が300℃
の,1時間の熱処理をした膜の膜厚方向組成分布を示して
いる。試料は第1図に示す構造で、基板1は熱酸化膜付
Si基板を用いた。この第5図から明らかなように、熱処
理前後で膜自身の組成に有意差は見られない。従って、
熱処理による特性変化は記録層としてのRE−TM膜と、基
板あるいは保護層との反応や、RE−TM膜の酸化等による
ものではないことが明らかである。
この他に、発明者らは成膜したままの状態のRE−TM膜の
熱的不安定性をさらに詳しく調べるために、電気抵抗の
温度変化測定を試みた。電気抵抗の温度変化を測定する
ことは、例えば文献 M.Kajiura,Y.Togami,K.Kobayash
i,T.Teranishi:Jpn,J.Appl.Phys.20(1981)L389に報告
されているように、非晶質膜の構造緩和等の変化を調べ
るのに有効な手段である。
この場合、試料としては前記と同様に第1図の構造のも
のを用い、測定は1KHzの交流四端子法によりAr気流中で
サンプルを10[℃/min]の速度で昇温しながら測定し
た。第6図にその測定結果の一例を示す。図において線
AはRE−TM膜の成膜したままの状態(as−depo.)から2
40℃までの昇温時の電気抵抗の温度変化であり、曲線B
はその後に240℃から室温までの冷却・昇温を繰り返し
た場合の電気抵抗の温度変化である。この図に示すよう
に成膜したままの状態から昇温時にのみ、ほぼ190℃で
ピークPを生ずるという特異な振る舞いをし、240℃か
らの1回目の冷却以降は、昇温・冷却サイクルを繰り返
してもPのようなピークは生ぜず、直線的な同じ経路を
たどる。従って、RE−TM膜は成膜したままの状態から加
熱したときにのみ、電気抵抗に変化を与えるようなミク
ロな非可逆的変化が生じることが明らかとなった。
これらの熱処理による非可逆変化がどのようなものであ
るかを調べるため、さらに発明者らは熱処理前後の非晶
質構造をX線回折と電子線回折で調べた。第7図は第1
図に示した構造の試料で、基板1にガラスを用いた場合
のX線回析の結果の一例であり、(a)は熱処理前の成
膜したままの状態での結果、(b)は300℃,1時間の熱
処理を行なった後での結果である。図に示されるよう
に、熱処理前後で有意差はない。
この他に第1図に示した構造の試料において基板1にNa
Cl基板を用い、試料作成後、基板を除去し、透過型電子
顕微鏡内で200kVの電子線による回折パターンと透過電
子顕微鏡像を撮影したが、やはり熱処理前後で有意差は
なかった。以上より、熱処理によって生じる非可逆変化
は、X線や電子線の回折現象が大きく変化する程の顕著
な構造変化ではないことがわかった。
以上、RE−TM膜の熱処理による非可逆変化の様子を、Tb
Co膜を具体的に取り上げて詳細に述べてきたが、他のRE
−TM膜でも同様の現象が見られる。例えばTbFe膜につい
て第2図と同様に種々の温度で1時間熱処理した場合
の,熱処理をしない堆積したままの膜に対する保磁力H
c,力一回転角θおよび垂直方向と面内方向の磁化の比
M10/M10の変化を第8図に示す。TbFe膜もTbCo膜と
同様に熱処理によってHcが低下し、面内方向の磁化が増
加することが明らかである。この他の種々のRE−TM膜に
ついては、後述する。
このようなRE−TM膜の熱による非可逆変化は通常、光ビ
ームで記録・消去する場合に記録媒体が上昇する温度
(150〜350℃)においても起こる。従って、記録・消去
を繰り返す場合、この熱による非可逆変化が生じ、記録
・消去特性が変化する。書き込まれたビットの大きさ・
形状が変化するといった大きな問題となる。しかしなが
ら、発明者らは第3図,第4図に示したようにRE−TM膜
に対して所定の温度で例えば15分間程度の熱処理を施し
たものを最終的に光磁気記録媒体として使用すれば、そ
の後に記録,消去時等に与えられる熱に対して記録媒体
として全く問題とならない程度の変化しかせず、磁気特
性が熱的に非常に安定となることを発見したのである。
なお、第2図に示したように、熱処理をすると熱処理し
ないRE−TM膜と比較して保磁力Hcが低下するが、膜形成
条件により熱処理前の膜の保磁力を調整することで、熱
処理後の保磁力を光磁気記録媒体として十分な値にする
ことができる。また、前記したように熱処理によりM10
/M10が低下、すなわち垂直磁気異方性が低下するの
であるが、第2図に示したようにカー回転角θは変化
しておらず、M10/M10が1以上であれば、光磁気記
録媒体としての機能は何ら損なわれず、本発明に基く熱
処理を行なうことによる幣害はない。
ところで、第7図に示したように300℃以下の熱処理で
はX線や電子線回折現象に大きな変化は生じない。しか
しながら、RE−TM膜は組成によって異なるが、およそ35
0〜500℃の熱処理で結晶化する。結晶化するとRE−TM膜
としての特徴が失われ、光磁気記録媒体としては不適当
となるので、熱処理温度は結晶化温度以下であることが
必要である。また、本発明におけるRE−TM膜に対する熱
処理温度の上限はこのように結晶化温度未満であるが、
下限についてはRE−TM膜の材料によって異なる。
この熱処理の下限温度を確認するために、本発明者らは
次の実験を行なった。すなわち、各RE−TM膜材料につい
て2種類の熱処理温度で30分間熱処理した後に、記録時
の同一温度(以下、記録温度という)で1時間熱処理を
行ない、この記録温度下における熱処理前後のサンプル
の保磁力変化を測定した。その結果をまとめたのが表1,
表2である。表1は記録層であるRE−TM膜がキューリー
点記録方式の材料の場合、表2は補償温度記録方式の材
料の場合である。そこで、記録温度としてはキューリー
点記録方式の材料についてはそのキューリー点とし、補
償温度記録方式の材料については膜保磁力が500[Oe]
以下に低下する温度とした。
なお、試料Aの熱処理温度は記録温度より低く設定し、
試料Bの熱処理温度は記録温度より高く設定した。表1,
2においてTaは常温(20℃〜30℃)を表わす。また表1
において、>Tcは補償温度がキューリー点より高い(即
ち現われない)ことを表わす。さらに表2においては、
補償温度記録方式のRE−TM膜材料はキューリー点が結晶
化温度より高いので示していない。
表1より明らかなように、試料Bのごとく成膜後に記録
温度以上の温度で熱処理を行なった光磁気記録媒体で
は、その後の記録温度における熱処理で保磁力は変化し
ないのに対して、試料Aのごとくより低温で熱処理を行
なった光磁気記録媒体では、その後の記録温度における
熱処理で保磁力が低下してしまう。
従って、成膜後において磁気特性を熱的に安定な状態に
するためには、以下のような温度以上で熱処理すること
が望ましい。すなわち、キューリー点記録方式の材料で
はキューリー点以上が望ましい。補償温度記録方式の材
料では表2に見られるように補償温度+100[℃]以上
が望ましいが、さらにに実用的な光磁気ディスクシステ
ムを考えると、膜保磁力が500[Oe]以下に低下する温
度以上が望ましい。
以上の検討結果を踏まえ、光磁気ディスクとしての記録
・消去の繰り返しによる特性変化を調べた実験結果を以
下に示す。第9図は実験に供した光磁気ディスクの構成
を示す断面図である。基板11は例えば200mmφ、1.5mm厚
のプリグルーブ付ガラス基板であり、この上に第1の保
護層12としてスパッタリングにより成膜した厚さ1000Å
のSi3N4膜が形成されている。この第1の保護層12の上
に記録層13を構成するRE−TM膜として、スパッタリング
により成膜した厚さ1000ÅのTbCo膜が形成され、この記
録層13の上に第1の保護層12と同様の第2の保護層14が
形成されている。
この第9図に示されるような構造の光磁気ディスクを2
種類用意した。第1の光磁気ディスクは、基板11上に保
護層12.,14および記録層13をスパッタリング成膜したま
まの状態であり、第2の光磁気ディスクはスパッタリン
グ成膜後、基板11ごと200℃,13分間の熱処理をした本発
明に基くものである。熱処理は磁界の発生しない電気炉
で行ない、もちろん酸化の影響が無いよう配慮した。
こうして作製された第1および第2の光磁気ディスク
は、いずれも初期状態として回転数600[r.p.m.],外
部印加磁場300[Oe]、盤面でのレーザービームパワー3
mWで良好な記録・消去特性が得られた。そして、2種類
の光磁気ディスクシステムを用意して上記2種の光磁気
ディスクを装填し、上記の条件で特定の1トラックにつ
いての1回転毎の記録・消去サイクルを、2種類同時に
開始し繰り返した。1000サイクルの記録・消去サイクル
毎に、記録された信号をパワー0.7mWのレーザビームを
用いて再生したところ、スパッタリング成膜したままの
状態の第1の光磁気ディスクでは、徐々にC/Nの低下が
見られるのに対して、熱処理後の第2の光磁気ディスク
ではC/Nの低下が見られなかった。
以上に述べたように、本発明に基いて記録層の成膜後に
熱処理を行なった光磁気ディスクは、従来に比べて記録
・消去の繰り返しによる再生信号のC/Nの低下が抑制さ
れ、記録・消去の繰り返し可能回数が増大することが確
認された。
〔発明の他の実施例〕
以上の説明では、ガラス基板を用いた光ディスクの場合
について記述したが、さらに実用的にはコスト面および
トラッキング用のプリグループの形成のし易さ等の観点
から、アクリル,エポキシ,ポリカーボネイト等の有機
樹脂基板を用いることが望ましい。しかし、有機樹脂基
板は電気炉中で200℃に加熱すると変形をきたす。この
ような場合、以下に述べるように光ビームを用いて基板
を昇温させずにRE−TM膜からなる記録層のみを昇温さ
せ、熱処理する方法が有効である。
第10図はRE−TM膜からなる記録層を光ビームを用いて熱
処理する装置の構成図である。21は第9図に示したよう
な光磁気ディスク、22は回転軸、23はHe−Neレーザ,Ar
レーザあるいは半導体レーザからなるレーザ光源、24は
反射鏡、25は対物レンズ、27は磁場発生装置である。28
は光磁気ディスク21を装填した空間を密閉する容器、29
は排気口またはガス導入口である。対物レンズ25の調整
により、記録・消去・再生時よりも太いビーム径、例え
ばディスク21の盤面上で約3μmφのレーザービーム26
が光磁気ディスク21上に照射されるようになっている。
このような構成で光磁気ディスク21を回転軸22を中心に
回転させ、レーザービーム26を連続照射して、1トラッ
ク毎にディスク21の盤面全域にわたって熱処理をする。
ディスク21の回転数は200[r.p.m.]程度,照射するレ
ーザービーム26のパワーは盤面上で12mW程度が適当であ
る。また、熱処理を確実にするためには、1トラックに
つき数十回転連続してレーザビーム26を照射することが
望ましい。例えばRE−TM膜からなる記録層単層で保護層
が無いディスク等の場合は、熱処理中の酸化が問題とな
るので、容器28を密閉し排気口29より排気して真空とす
る。あるいは孔29より窒素ガスやアルゴンなどの不活性
ガスを流した状態で熱処理をすることにより、RE−TM膜
の酸化を防ぐことができる。
このように、レーザビームの照射によりRE−TM膜からな
る記録層を熱処理すれば、基板が樹脂等の熱に弱い材質
であっても基板を加熱・損傷させることなく、磁気特性
が熱的に非常に安定な光磁気記録媒体を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る光磁気ディスクの製造
工程の要部を示す図、第2図は記録層でRE−TM膜の熱処
理温度に対する光磁気特性の変化をTbCo膜について実験
した結果の一例を示す図、第3図はRE−TM膜の熱処理の
繰り返し回数による光磁気特性の変化を実験した結果の
一例を示す図、第4図はRE−TM膜の光磁気特性の熱処理
時間依存性を実験した結果の一例を示す図、第5図
(a)(b)は光磁気記録媒体の熱処理前および熱処理
後の膜厚方向における組成分布をオージェ電子分光法に
より調べた一例を示す図、第6図はRE−TM膜の電気抵抗
の温度変化を示した図、第7図(a)(b)は光磁気記
録媒体の熱処理前および熱処理後のX線回折パターンを
示す図、第8図はRE−TM膜の熱処理温度による光磁気特
性の変化をTbFe膜について実験した結果の一例を示す
図、第9図は本発明の他の実施例を説明するための光磁
気ディスクの断面図、第10図はRE−TM膜を光ビームによ
り熱処理する装置の構成を示す図である。 1,11……基板、2,13……希土類−遷移金属非晶質フェリ
磁性合金膜からなる記録層、3,12,14……保護層、4…
…無誘導ヒータ、21……光磁気ディスク、23……レーザ
光源、25……対物レンズ、26……レーザビーム、27……
磁場発生装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安田 修朗 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭59−34618(JP,A) 特開 昭61−113151(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】膜面に垂直な方向に磁化容易磁区を有する
    希土類−遷移金属非晶質フェリ磁性合金薄膜を記録層と
    して具備する光磁気記録媒体の製造方法において、前記
    希土類−遷移金属非晶質フェリ磁性合金薄膜はキューリ
    ー点記録方式の記録層材料であり、前記記録層を成膜
    後、磁界を印加することなく結晶化温度未満かつキュー
    リー点以上の温度で熱処理することにより、前記記録層
    を磁気特性が熱的に安定な状態に移行させることを特徴
    とする光磁気記録媒体の製造方法。
JP60022935A 1985-02-08 1985-02-08 光磁気記録媒体の製造方法 Expired - Lifetime JPH0721888B2 (ja)

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