JPH07220264A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH07220264A
JPH07220264A JP1003894A JP1003894A JPH07220264A JP H07220264 A JPH07220264 A JP H07220264A JP 1003894 A JP1003894 A JP 1003894A JP 1003894 A JP1003894 A JP 1003894A JP H07220264 A JPH07220264 A JP H07220264A
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magnetic recording
magnetic
lubricant
acid ester
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JP1003894A
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Hirofumi Kondo
洋文 近藤
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、各種使用条件下において優れた潤
滑性が保たれるとともに、長時間にわたり潤滑効果が持
続され、走行性、耐摩耗性、耐久性等に優れた磁気記録
媒体を提供することを目的とする。 【構成】 非磁性支持体上に磁性層を有する磁気記録媒
体であって、磁性層表面にて一般式化5で示される燐酸
エステルまたは亜燐酸エステル系潤滑剤(mは1から3
までの整数を、R1 は炭素数10以上の炭化水素を、R
2 は炭素数2から4のアルキレン基を、nは1から30
までの整数を示す。)に対して一般式RNR3 4 (R
は炭素数10以上の炭化水素を、R3 、R4 は炭化水素
あるいは水素を示す。)で示される長鎖アミンを添加し
た潤滑剤組成を塗布した磁気記録媒体である。 【化5】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気テープ、磁気ディ
スク等の磁気記録媒体に関するものであり、燐酸あるい
は亜燐酸エステル系の潤滑剤に長鎖アミンを添加した潤
滑剤を塗布した磁気記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】強磁性金属材料を蒸着等の手法により非
磁性支持体上に被着しこれを磁性層とした、いわゆる金
属薄膜型の磁気記録媒体では、磁性層表面の平滑性が極
めて良好であるため、磁気ヘッドやガイドローラー等の
摺動部材に対する実質的な接触面積が大きく、従って摩
擦係数が大きくなり凝着現象(いわゆる張り付き)が起
き易く走行性や耐久性に欠ける等、問題点が多い。
【0003】例えば、8ミリビデオデッキに挿入された
テープは10個以上のガイドピンを通って、ドラムに巻
き付けられる。その際ピンチローラーとキャプスタンに
よってテープテンションとテープ走行速度は一定に保た
れていて、テンションは約20g、走行速度は0.5c
m/sである。この走行系において、テープの磁性層は
ステンレス性の固定されたガイドピンと接触する構造に
なっている。そのためにテープ表面の摩擦が大きくなる
と、テープがスティックスリップを起こして、いわゆる
テープ鳴きという現象が起き、再生画面のひきつれを起
こす。またテープとヘッドとの相対速度は非常に大き
く、特にポーズ状態では同じ場所での高速接触となるの
で、磁性層の摩耗の問題が生じ、再生出力の低下につな
がる。蒸着テープの場合には磁性層が非常に薄いのでこ
の問題は更に深刻となる。
【0004】ハードディスク装置では、CSS(コンタ
クト・スタート・ストップ)といって、回転前には磁気
ヘッドはディスクに接触しており、高速で回転を始める
と発生する空気流によって浮上するタイプである。それ
ゆえ、起動停止あるいは起動時には媒体を擦って走行す
るので、そのときの摩擦増加が逆に大きな問題となって
いる。商品レベルの信頼性を保つにはCSS操作を2万
回行った後の摩擦係数が0.5以下であることが望まれ
る。また高速で回転しているので、ヘッドと媒体による
ヘッドクラッシュの問題も薄膜媒体では課題の一つであ
る。
【0005】そこで、これら問題点を改善するために各
種の潤滑剤を使用することが検討されており、従来より
高級脂肪酸やそのエステル等を上記磁気記録媒体の磁性
層にトップコートすることにより摩擦係数を抑えようと
する試みがされている。
【0006】ところで、磁気記録媒体に使用される潤滑
剤には、その性質上非常に厳しい特性が要求され、従来
用いられている潤滑剤では対応することが難しいのが現
状である。
【0007】即ち、磁気記録媒体に使用される潤滑剤に
は、(1)寒冷地での使用に際して所定の潤滑効果が確
保されるように低温特性に優れること、(2)磁気ヘッ
ドとのスペーシングが問題となるので極めて薄く塗布で
きることと、その場合にも十分な潤滑特性が発揮される
こと、(3)長時間、あるいは長時間の使用に耐え、潤
滑効果が持続すること、等が要求される。
【0008】これらの摩擦係数の増大あるいは耐久性の
問題を解決するための最も重要な解決法は、表面に塗布
される潤滑剤の検討である。ヘッドとの良好な潤滑性
能、テープあるいはディスク表面への均一で強固な密着
性、これらの性能の長期(例えば10年)保持、このよ
うな要求を数nm程度のほぼ単分子レベルの膜厚で実現
するには、潤滑剤の検討が必要である。
【0009】潤滑特性は明らかに潤滑剤の分子構造に依
存することがわかっているが、特に磁気記録媒体につい
て開発されたものは、大別して3種類に分類される:シ
リコン系、炭化水素系、フッ素化炭素系である。
【0010】シリコン系潤滑剤は熱安定性がよいことと
蒸気圧が低いために塗布型媒体では良く使用されている
潤滑剤のひとつである。しかし、現在の様な非常に表面
性の良い薄膜型の磁気記録媒体の上では余りよい潤滑性
能がなく、ピンオンディスクの摩耗加速試験、あるいは
CSS試験での潤滑特性は耐久性の仕様を満足しない。
つまり、現在主流になっている薄膜型磁気記録媒体表面
で配向された潤滑膜を形成し、要求される潤滑特性を満
足させることは、シリコン系の潤滑剤では非常に限られ
てくる。
【0011】炭化水素系潤滑剤は塗布型の磁気記録媒体
では現在でも主流の潤滑剤である。しかし、熱的あるい
は化学的な安定性については、一般的には炭化水素系潤
滑剤はシリコン系あるいはフッ素系潤滑剤と比較して悪
く、また分子が摩擦によって反応してできるフリクショ
ナルポリマーが、炭化水素系の潤滑剤を用いたシステム
で生成しやすい。このポリマーは潤滑特性を低下させ、
ときには致命的な故障となる。炭化水素系の潤滑剤で
は、蒸気圧が高いことも欠点の一つである。薄膜磁気記
録媒体では潤滑剤の補充ができないために、優れた摩擦
特性を示すが、蒸気圧が高いために実際の薄膜磁気媒体
に使用されにくい。
【0012】フッ素系潤滑剤は薄膜磁気記録媒体におい
て、現在最も良く使用されている潤滑剤である。フッ素
系潤滑剤の中でも前述のパーフルオロポリエーテルが他
のフッ素系潤滑剤と比較して潤滑性能や表面保護作用が
良いために広く用いられている。この理由についてはC
2 −O−CF2 エーテル結合がフレキシブルであるた
めに分子量が同じときにはその粘度が低いことと、幅広
い温度領域で粘度が変化しないことが挙げられる。それ
に加えて化学的に不活性であること、蒸気圧が低いこ
と、熱的あるいは化学的安定性が高いこと、表面エネル
ギーが低いこと、境界潤滑特性がよいこと、それに撥水
性が良いことが挙げられる。
【0013】パーフルオロポリエーテルの特性はその分
子構造に非常に強く依存する。何種類かのパーフルオロ
ポリエーテルが市販されていて、それらは分子量、主鎖
の繰り返し単位、末端基がそれぞれ異なる。例えばFomb
lin-Y タイプ(モンテカチーニ社製)はCF(CF3
CF2 0とCF2 Oのランダム重合体で主鎖の繰り返し
単位が分岐構造を持っているのに対して、Fomblim-Z タ
イプはCF2 CF2 OとCF2 Oの重合体で直鎖構造を
持つ。Demnumタイプ(ダイキン工業社製)及びKrytoxタ
イプ(デュポン社製)はそれぞれヘキサフルオロプロピ
レンオキシド及びヘキサフルオロイソプロピレンオキシ
ドのホモポリマーである。化学的に不活性なために、パ
ーフルオロポリエーテルは磁気媒体表面での吸着能力に
欠ける。そこで吸着力を改善するために、両末端に極性
基を持つパーフルオロポリエーテル、Fomblin Z-DOL
(水酸基)やFomblin AM2001(ピペロニル基)が開発さ
れた。AM2001は特に金属表面やカーボン表面で非常に強
い固定化作用があり、末端の極性基の導入により摩擦係
数が減少し、磁気ディスクの耐用年数が増加する。この
ように薄膜磁気記録媒体への潤滑剤に対する要求は非常
に厳しいものがあり、様々な工夫がなされているが、要
求特性を満足させるような潤滑剤はまだ存在しない。
【0014】また、相対速度が数mを越える磁気記録シ
ステムにおいて、接触部分で発生する摩擦熱は表面温度
を瞬時ではあるが急激に増加させる。そのヘッドと媒体
の接触点での温度の正確な測定方法はまだないが、計算
による評価では数百度を越えると見積もられている。特
にこのような境界潤滑条件下では反応性の表面が現れる
ので、このような接触点での温度によって潤滑剤分子の
分解反応が促進される。パーフルオロポリエーテルは、
空気中では350℃以上の温度でも安定であるが、金属
合金、例えば鉄やチタン合金、あるいはルイス酸やルイ
ス塩基、例えばAlCl3 、FeF3 、Al2 3 、の
存在下では分解し易くなる。
【0015】このような潤滑剤の分解は潤滑特性に悪影
響を及ぼし、延いてはそれが磁気記録システムの信頼性
を損なう結果となる。それゆえに潤滑特性ばかりでな
く、分解の少ない潤滑剤の開発が必要となってくる。
【0016】またパーフルオロポリエーテル類に関して
は、フロン類にしか溶解せずに地球環境的にも問題であ
る。
【0017】以上のように、潤滑剤への要求特性は非常
に厳しく、熱的あるいは化学的な安定性、あるいは媒体
表面との吸着性をとっても磁気記録媒体の信頼性を完全
に満足できていないのが現状である。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、磁気録
媒体の分野においては、使用される潤滑剤の能力不足に
起因して、走行性耐久性等の実用特性あるいは使用する
溶剤に不満を残している。
【0019】そこで本発明は、各種使用条件下において
優れた潤滑性が保たれるとともに、長時間にわたり潤滑
効果が持続され、走行性、耐摩耗性、耐久性等に優れた
磁気記録媒体を提供することを目的とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明等は、低摩擦とい
う燐酸あるいは亜燐酸の特長を備えた潤滑剤を新規に合
成し、上述の目的を達成せんものと鋭意研究を重ねた結
果、一般式化1で示される燐酸あるいは亜燐酸エステル
系の潤滑剤に一般式化2で示される長鎖アミンを添加し
た潤滑剤をこの目的に適合することを見いだし本発明を
完成するに至ったものである。過去にも、燐酸エステル
が塗布型磁気記録媒体に於て優れた潤滑特性を示すこと
が言われている(特開平4−192115)。しかし、
炭化水素系の燐酸あるいは亜燐酸単独では、前述したよ
うにその効果の持続に限界がある。
【0021】そこで、その効果を持続させ潤滑特性を維
持させるためには、磁性層との相互作用を大きくするこ
とが必要と言われている(H.Kondo etal, IEEE Trans.
MAG,vol. 26, pp2691, 1990)。本特許はさらに潤滑特
性を改善するために、一般式化1で示される水酸基を持
つ燐酸あるいは亜燐酸エステルに対して長鎖アミンをモ
ル比で30から500%添加した潤滑剤としたことで分
子内に塩構造を持たせ、磁性層との吸着性を増加するこ
とによって耐久性を向上させることを考えたものであ
る。燐酸や亜燐酸はカルボン酸と比較して酸性度が大き
いために、カルボン酸のアミン塩よりもさらに強い吸着
性を持つものと考えられる。
【0022】即ち、本発明の磁気記録媒体は、非磁性支
持体上に少なくとも磁性層を形成してなる磁気記録媒体
であって、一般式化3で表される、水酸基を持つ燐酸あ
るいは亜燐酸エステルに対して一般式化4で示される長
鎖アミンをモル比で30から500%添加した潤滑剤を
保有することを特徴とする磁気記録媒体である。
【0023】
【化3】
【0024】mは1から3までの整数である。R1 は炭
素数10以上の炭化水素を示す。R2 は炭素数2から4
のアルキレン基を示す。nは1から30までの整数を示
す。
【0025】
【化4】
【0026】Rは炭素数10以上の炭化水素を示す。R
3 4 は炭化水素あるいは水素を示す。
【0027】すなわち、本発明は蒸着テープのような薄
膜磁気記録媒体表面に塗布することにより高温高湿ある
いは低温低湿等の、過酷な条件下で使用した場合にでも
良好な耐久性が得られ、しかもその特性が劣化しないも
のである。
【0028】本発明の水酸基を持つ燐酸あるいは亜燐酸
エステルの構造を一般式化3に示すが分子中に少なくと
も、オキシアルキレン基、アルキル基、及び芳香環を持
てばよく何等これに限ったものではない。
【0029】長鎖アミンも一般式化4に示すが、同様に
分子量、炭素数、分岐構造、不飽和、及び芳香環の有
無、異性体あるいは脂環構造によらず選択することがで
きる。好ましくは炭素数が10以上の直鎖あるいは分岐
炭化水素が摩擦係数あるいは溶解性の点から好ましい。
【0030】本発明の磁気記録媒体は、水酸基を持つ燐
酸あるいは亜燐酸エステルに対して長鎖アミンをモル比
で30から500%添加した潤滑剤を保有してなるもの
である。
【0031】ここで、本発明が適用される磁気記録媒体
としては、非磁性支持体表面に蒸着等の手法により磁性
塗膜が磁性層として形成される、いわゆる金属薄膜型の
磁気記録媒体に適用することが可能である。また、この
金属薄膜型の磁気記録媒体においては、非磁性支持体と
磁性層との間に下地層を介した構成の磁気記録媒体に適
用することができる。また、塗布型磁気記録媒体に対し
ても応用が可能である。
【0032】この場合には、適用可能な金属薄膜型の磁
気記録媒体の非磁性支持体、金属磁性薄膜は何等限定さ
れるものではなく、従来より知られるものが何でも使用
できる。
【0033】例示するならば、非磁性支持体としては先
の塗布型の磁気記録媒体と同様のものが使用可能であ
る。この場合、非磁性支持体にAl合金板やガラス板等
の剛性を有する基板を使用した場合には、基板表面にア
ルマイト処理等の酸化皮膜やNi−P皮膜等を形成して
その表面を硬くするようにしてもよい。
【0034】金属磁性薄膜は、メッキやスパッタリン
グ、真空蒸着等のPVDの手法により連続膜として形成
されるもので、Fe、Co、Ni等の金属やCo−Ni
系合金、Co−Pt系合金、Co−Pt−Ni系合金、
Fe−Co系合金、Fe−Ni系合金、Fe−Co−N
i系合金、Fe−Ni−B系合金、Fe−Co−B系合
金、Fe−Co−Ni−B系合金等からなる面内磁化記
録金属磁性膜やCo−Cr系合金薄膜が例示される。
【0035】特に、面内磁化記録金属磁性薄膜の場合、
予め非磁性支持体上にBi、Sb、Pb、Sn、Ga、
In、Ge、Si、Ti等の低融点非磁性材料の下地層
を形成しておき、金属磁性材料を垂直方向から蒸着ある
いはスパッタし、金属磁性薄膜中にこれら低融点非磁性
材料を拡散せしめ、配向性を解消して面内等方性を確保
するとともに、抗磁性を向上するようにしても良い。
【0036】また、前述のごときハードディスクとする
場合には、金属磁性薄膜表面に、カーボン膜、ダイヤモ
ンド状あるいはアモルファス状カーボン膜、酸化クロム
膜、ZrO2 膜、SiO2 膜等の硬質保護膜を形成する
ようにしてもよい。
【0037】かかる、金属薄膜型の磁気記録媒体に前記
エステル部分にパーフルオロポリエーテル及び長鎖アル
キル基を持つ燐酸あるいは亜燐酸エステル系潤滑剤を保
有せしめる方法としては、金属磁性薄膜表面や前記保護
膜表面に潤滑剤層をトップコートする方法が挙げられ
る。この場合、エステル部分にパーフルオロポリエーテ
ル及び長鎖アルキル基を持つ燐酸あるいは亜燐酸エステ
ル系潤滑剤の塗布量としては、0.5から100mg/
2 であることが望ましく、1から20mg/m 2 であ
ることがより好ましい。
【0038】上述のエステル部分にパーフルオロポリエ
ーテル及び長鎖アルキル基を持つ燐酸あるいは亜燐酸エ
ステル系潤滑剤は、単独で磁気記録媒体の潤滑剤として
用いてもよいが、従来公知の潤滑剤と組み合わせて用い
てもよい。
【0039】さらに、より厳しい条件に対処し潤滑効果
を持続させるために重量比30:70から70:30程
度の配合比で極圧剤を併用してもよい。
【0040】極圧剤は、境界潤滑領域において部分的に
金属接触を生じたときにこれに伴う摩擦熱によって金属
面と反応し、反応生成物皮膜を形成することにより摩
擦、摩耗防止作用を行うものであって、リン系極圧剤、
硫黄系極圧剤、ハロゲン系極圧剤、有機金属系極圧剤、
複合系極圧剤等のいずれも使用できる。
【0041】また、上述の潤滑剤、極圧剤の他、必要に
応じて、防錆剤を併用してもよい。防錆剤としては、通
常この種の磁気記録媒体の防錆剤として使用されるもの
であればいずれも使用でき、例えばフェノール類、ナフ
トール類、キノン類、窒素原子を含む複素環化合物、酸
素原子を含む複素環化合物、硫黄原子を含む複素環化合
物等である。
【0042】ところで、上述の金属薄膜型の磁気録媒体
において、磁性層である金属磁性薄膜の他に、バックコ
ート層や下塗層等が必要に応じて形成されていてもよ
い。
【0043】例えば、バックコート層は磁性塗膜と同様
の樹脂結合剤に導電性を付与するためのカーボン系微粉
末や表面粗度をコントールするための無機顔料を添加し
塗布形成されるものである。本発明においては、このバ
ックコート層に前述の水酸基を持つ燐酸あるいは亜燐酸
エステルに対して長鎖アミンをモル比で30から500
%添加した潤滑剤を内添、あるいはトップコートにより
含有せしめてもよい。あるいは、磁性塗膜、金属磁性薄
膜とバックコート層にいずれも水酸基を持つ燐酸あるい
は亜燐酸エステルに対して長鎖アミンをモル比で30か
ら500%添加した潤滑剤として内添、トップコートす
る等、種々の組み合わせも可能である。
【0044】
【作用】水酸基を持つ燐酸あるいは亜燐酸エステルに対
して長鎖アミンをモル比で30から500%添加した潤
滑剤は、良好な潤滑作用を発揮して摩擦係数を低減す
る。また、この潤滑作用は低温下等の厳しい条件下にお
いても損なわれることはない。従って、この水酸基を持
つ燐酸あるいは亜燐酸エステルに対して長鎖アミンをモ
ル比で30から500%添加した潤滑剤を塗布した磁気
記録媒体は、前記潤滑効果により走行性の改善が図ら
れ、耐久性が向上する。
【0045】
【実施例】以下、本発明磁気記録媒体の一実施例につい
て説明しよう。表1に示す合成物を使用して以下に示す
磁気記録媒体を作成した。金属薄膜型磁気記録媒体(蒸
着テープ)に適用した実施例について説明する。
【0046】実施例1 10μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムに斜
方蒸着法によりCoを被着させ、膜厚200nmの強磁
性金属薄膜を形成した。次に、この金属磁性薄膜表面
に、表1中の潤滑剤1に示される水酸基を持つ燐酸エス
テルに対してステアリルアミンを等モル添加した潤滑剤
組成物をヘキサンに溶解したものを、塗布量が5mg/
2 となるように塗布し、8ミリ幅に裁断してサンプル
テープを作製した。
【0047】
【表1】
【0048】実施例2〜実施例28 表1中の潤滑剤2〜潤滑剤28に示される水酸基を持つ
燐酸エステルあるいは亜燐酸エステル対して長鎖アミン
を等モル添加させたものがそれぞれ実施例2〜実施例2
8に対応するものである。他は実施例1と同様の方法に
よりサンプルテープを作成した。
【0049】これらのテープに関して25℃相対湿度6
0%、40℃相対湿度80%RH、及び−5℃の条件で
摩擦測定を行った。また、同じ条件下で、スチル耐久性
(min)及びシャトル耐久性(回)についても測定し
た。これらの測定結果は、表2に示すとおりである。
【0050】
【表2】
【0051】ここで、スチル耐久性は60min以上で
あることが望ましく、シャトル耐久性は100回以上で
あることが望ましい。実施例1〜実施例28では、全て
この条件を満足している。摩擦係数は、0.4以下であ
ることが望ましい。実施例1〜実施例28では、全てこ
の条件を満足している。今回測定した摩擦係数の最大値
は0.33(実施例2)である。このことから、摩擦係
数が少なくとも0.33以下であればスチル耐久性及び
シャトル耐久性も同時に満足させることができることが
わかる。
【0052】また比較例として、全く潤滑剤を使用して
いないブランクテープ(比較例1)、水酸基を持つ燐酸
エステル(潤滑剤7のステアリルアミンを添加していな
いもの)水酸基を持つ亜燐酸エステル(潤滑剤14のス
テアリルアミンを添加していないもの)を単独で潤滑剤
として使用した場合(それぞれ比較例2、3)について
測定した。その摩擦測定結果を併せて表3に示す。
【0053】
【表3】
【0054】比較例1〜比較例3においては、摩擦係
数、スチル耐久性、及びシャトル耐久性を同時に満足す
るものはなかった。
【0055】次に、燐酸エステルに対してアミンの添加
量を変化させた潤滑剤を表4にしたがって調整し、実施
例1と同様にしてサンプルテープを作成した。これらの
テープに関しても、同様に摩擦測定を行った。その結果
を表4に示す。ここで、表4の実験は、実施例1で用い
た潤滑剤組成を用いて、燐酸エステルに対するステアリ
ルアミンの添加量を変化させて、その効果を調べたもの
である。
【0056】
【表4】
【0057】実施例29〜実施例36は、燐酸に対する
アミンのモル比%が30〜500%の範囲内にあり、摩
擦係数は0.33以下であった。摩擦係数が0.33以
下であるので、スチル耐久性及びシャトル耐久性も同時
に満足できるものである。これに対して、比較例4及び
比較例5は、燐酸に対するアミンのモル比%が10%ま
たは1000%であり、摩擦係数は0.33よりも大き
い値を含むものであった。
【0058】表2及び表4の結果から明らかなように、
潤滑剤として末端に水酸基を持つ燐酸あるいは亜燐酸エ
ステルに対して長鎖アミンをモル比で30から500%
の範囲で添加した潤滑剤として使用することにより、摩
擦係数は各種条件でも上昇することなく非常に良好な結
果が得られた。
【0059】以上の説明からも明らかなように、本発明
の磁気記録媒体は、非常に優れた潤滑性を有する末端に
水酸基を持つ燐酸あるいは亜燐酸エステルに対して長鎖
アミンをモル比で30から500%の範囲で添加した潤
滑剤を保有しているので、如何なる使用条件下でも潤滑
性を保つことができ、また長期にわたりその潤滑性を保
つことができる。したがって、本発明の磁気記録媒体は
耐摩耗性、耐久性、特に走行性に優れたものである。
【0060】なお、本発明は上述の実施例に限らず本発
明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を採り得
ることはもちろんである。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
非常に優れた潤滑性を有する末端に水酸基を持つ燐酸あ
るいは亜燐酸エステルに対して長鎖アミンをモル比で3
0から500%の範囲で添加した潤滑剤を保有している
ので、如何なる使用条件下でも潤滑性を保つことがで
き、また長期にわたりその潤滑性を保つことができる。
したがって、本発明の磁気記録媒体は耐摩耗性、耐久
性、特に走行性に優れたものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に少なくとも磁性層を有
    してなる磁気記録媒体であって、磁性層表面にて下記一
    般式化1で示される燐酸エステルまたは亜燐酸エステル
    系潤滑剤に対して一般式化2で示される長鎖アミンを添
    加した潤滑剤組成を塗布することを特徴とする磁気記録
    媒体。 【化1】 mは1から3までの整数である。R1 は炭素数10以上
    の炭化水素を示す。R2 は炭素数2から4のアルキレン
    基を示す。nは1から30までの整数を示す。 【化2】 Rは炭素数10以上の炭化水素を示す。R3 、R4 は炭
    化水素あるいは水素を示す。
  2. 【請求項2】 長鎖アミンの添加量が燐酸エステルまた
    は亜燐酸エステルに対してモル比で30から500%の
    範囲で添加したことを特徴とする請求項1記載の磁気記
    録媒体。
JP1003894A 1994-01-31 1994-01-31 磁気記録媒体 Pending JPH07220264A (ja)

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