JPH07223875A - 繊維強化セラミックス複合材の製造方法 - Google Patents

繊維強化セラミックス複合材の製造方法

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JPH07223875A
JPH07223875A JP6017693A JP1769394A JPH07223875A JP H07223875 A JPH07223875 A JP H07223875A JP 6017693 A JP6017693 A JP 6017693A JP 1769394 A JP1769394 A JP 1769394A JP H07223875 A JPH07223875 A JP H07223875A
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fiber
ceramic
woven fabric
layer
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JP6017693A
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Akitatsu Masaki
彰樹 正木
Shigeto Nishide
重人 西出
Takahito Araki
隆人 荒木
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IHI Corp
Original Assignee
Ishikawajima Harima Heavy Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本願発明は、界面コーティングを省略できて
従来よりも短期間で繊維強化セラミックス複合材を製造
することができ、繊維強化セラミック複合材を従来より
低コストで得ることができる製造方法の提供を目的とす
る。 【構成】 本願発明は、強化繊維10を集合して繊維束
を形成し、この繊維束を織り込んで織布積層成形体12
を形成し、この織布積層成形体12を減圧雰囲気に設置
し、減圧雰囲気中に供給した原料ガスの反応により強化
繊維の表面にマトリックスとなるセラミックス材料を堆
積させて堆積層18を形成するとともに、この後に織布
積層成形体にセラミックス生成用ポリマーを含浸させ、
続いて焼成して強化繊維の周囲に焼成層22を形成し、
強化繊維の周囲に前記堆積層と焼成層からなるセラミッ
クス製マトリックス23を形成するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は繊維でセラミックスを強
化した構造のセラミックス複合材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高温で高強度を発揮することで知られる
セラミックスの1つの大きな欠点は、金属材料などに比
べると靱性が低く、破断歪や破壊靱性が小さいことであ
る。そこで、この種のセラミックスの構造材料面での信
頼性を向上させる目的で、ウィスカーやセラミックス繊
維をセラミックスマトリックス中に混入して靱性を高め
た構成の繊維強化セラミックス(FRC=Fiber Reinfo
rced Ceramics)の開発が進められている。FRCは一
般に、短繊維強化型と連続繊維強化型の2種類に分類さ
れるが、連続繊維強化型のFRCの代表的な製造方法の
一例として、CVI法(ChemicalVapor Infiltration:
気相成長法)を用いた製造方法が知られている。
【0003】この製造方法は、強化繊維を織って2次元
織物または3次元織物などの織物(織布積層成形体)を
製作し、この織布積層成形体を減圧雰囲気に設置し、減
圧雰囲気中に原料ガスを供給して高温加熱するか、ある
いは、加熱減圧雰囲気に電荷をかけてプラズマを発生さ
せて原料ガスの反応を生じさせ、反応生成物を強化繊維
の表面に蒸着し堆積させて強化繊維の外周囲を蒸着堆積
物で覆うことでマトリックスを生成させ、FRCを製造
する方法である。
【0004】また、連続繊維型のFRCを製造する他の
方法として、前記織布積層成形体を製作した後に、織布
積層成形体をセラミックス生成用のポリマーに浸漬し、
織布積層成形体内にポリマーを含浸させたものを焼成
し、強化繊維の外部にセラミックス製のマトリックスを
形成してFRCを製造する方法(PIC法:PolymerInf
iltration Conversion)も実施されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記気相成
長法を用いた製造方法を実施するには、減圧雰囲気にお
ける反応生成物の堆積に時間がかかるので、通常、FR
C部材を製造するために、3〜8カ月もの長い期間を要
する問題がある。更に、このような長い時間をかけてマ
トリックスの析出を行ったとしても、強化繊維の周囲全
体に完全に緻密な状態のマトリックスを生成させること
は困難な問題があった。また、強化繊維に用いるセラミ
ックス繊維は、通常、SiC繊維などが用いられるが、
この種の強化繊維自体が高価格であるので、前記製造期
間の長期化と相まって従来のFRCは極めて高価な材料
となってしまう問題があった。
【0006】このような背景において本発明者らは、F
RCの製造方法と実際に製造されたFRCのそれぞれに
ついて鋭意研究を重ねた結果、以下のような知見を得
た。まず、一般的に、織布積層成形体は図7に示すよう
な構造になっている。この織布積層成形体Aは、SiC
などの強化繊維1を束ねて形成された繊維束2が多数2
次元的あるいは3次元的に織り込まれて形成されてい
る。従って、織布積層成形体Aの内部には、束ねられた
強化繊維1・・・の間に存在する微細な気孔4と、織り込
まれた繊維束2・・・の間の織目部分に存在する不連続な
間隙5とが形成されている。そして、通常の織布積層成
形体Aにおいては、前記気孔4の大きさが強化繊維1の
径と同程度の数μm〜10μm程度、間隙5の厚さが織
布1枚あたりの厚さと同程度の数100〜500μm程
度、間隙5の径は繊維束の布目と同程度の数mm〜3m
m程度となっている。
【0007】このような構造の織布積層成形体Aに対し
てCVI法を実施した場合、織布積層成形体中の反応条
件が一定の部分全体に渡り均一であって、強化繊維1の
表面部分から等速度でセラミックスの析出が起きると考
えると、繊維束内部の微細な気孔4をマトリックスで埋
め尽くすことはできても、その外部の大きな間隙5の部
分をCVI法によるマトリックスで埋めることは困難で
あると考えられる。一方、CVI法の応用として、織布
積層成形体に温度分布を与えつつこの温度分布状態を変
更しながら析出を行う温度勾配CVI法が実施されてい
るが、この方法において製造した繊維強化セラミックス
複合材においてもマトリックスの緻密度が高い部分と緻
密度が低い部分を生じていた。
【0008】また、この種のFRCをCVI法を用いて
製造する場合、強化繊維とその周囲に堆積させるセラミ
ックス材料との反応を防ぐために、強化繊維の外周に予
めコーティングを施しておくことがなされている。更
に、FRCをPIC法を用いて製造する場合において
も、予め強化繊維の外周にコーティングを施しておくこ
とがなされることがある。ところが、この強化繊維に対
するコーティング処理は、CVD(化学気相蒸着)など
の手法を用いて実施されるものであるために、このコー
ティングを行うこと自体に時間がかかり、そのため、F
RCの製造時間を更に長くする一因ともなっていた。
【0009】本発明は前記事情に鑑みてなされたもので
あり、界面コーティングを省略できて従来よりも短期間
で繊維強化セラミックス複合材を製造することができ、
繊維強化セラミック複合材を従来より低コストで得るこ
とができる製造方法の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は前
記課題を解決するために、強化繊維を集合して繊維束を
形成し、この繊維束を織り込んで織布積層成形体を形成
し、この織布積層成形体を減圧雰囲気に設置し、減圧雰
囲気中に供給した原料ガスの反応により強化繊維の表面
にマトリックスとなるセラミックス材料を堆積させて堆
積層を形成するとともに、この後に織布積層成形体にセ
ラミックス生成用ポリマーを含浸させ、続いて焼成して
強化繊維の周囲に焼成層を形成し、強化繊維の周囲に前
記堆積層と焼成層からなるセラミックス製マトリックス
を形成するものである。
【0011】請求項2記載の発明は前記課題を解決する
ために、強化繊維を集合して繊維束を形成し、この繊維
束を織り込んで織布積層成形体を形成し、この織布積層
成形体を減圧雰囲気に設置し、減圧雰囲気中に供給した
原料ガスの反応により強化繊維の表面にマトリックスと
なるセラミックス材料を堆積させる繊維強化セラミック
ス複合材の製造方法であって、前記原料ガスの反応によ
り強化繊維の表面にセラミックス材料の堆積を行って織
布積層成形体内の繊維束内の強化繊維間の微細気孔にセ
ラミックス材料のマトリックスを生成させ、この後に、
織布積層成形体にポリマーを含浸させて織布積層成形体
内の繊維束間の間隙にポリマーを充填し、この後に焼成
して前記含浸させたポリマーをマトリックス化するもの
である。
【0012】請求項3記載の発明は前記課題を解決する
ために、請求項1または2記載の気相成長法により繊維
束内の強化繊維間の微細気孔に対してセラミックス材料
の堆積を行うに際し、織布積層成形体の重量が50%以
上増加するまでセラミックス材料の堆積を行い、その後
にこの織布積層成形体にポリマーを含浸させるものであ
る。
【0013】
【作用】強化繊維からなる繊維束を織り込んで形成した
織布積層成形体に原料ガスの反応によりセラミックス材
料を堆積させた後にセラミックス形成用ポリマーを含浸
させて焼成することで強化繊維をセラミックス材料から
なるマトリックスで覆った構造の繊維強化セラミックス
複合材が得られる。この方法において、原料ガスの反応
による堆積により、繊維束内の強化繊維間の微細気孔が
相当量セラミックス材料で埋められるとともに、ポリマ
ーの含浸と焼成により、残った微細気孔とその周囲の繊
維束間の間隙がセラミックス材料で埋められる。よっ
て、織布積層成形体全体の気孔や間隙がセラミックス材
料で十分に埋め尽くされ、強度の高いものが得られる。
【0014】更に、セラミックス材料を強化繊維に堆積
させた場合、この堆積層は、強化繊維と、堆積層の周囲
にポリマーを含浸させて焼成した焼成層との反応を防
ぐ。従って、高い強度を有する繊維強化セラミックス複
合材を得ることができる。よって、強化繊維に対して従
来必要であったコーティング処理を省略できる。
【0015】一方、原料ガスの反応によるセラミックス
材料の堆積作用のみにより、織布積層成形体全部の多数
の微細気孔と多数の間隙を埋めるためには相当長い期間
を要するが、繊維束内の微細気孔に原料ガスの反応堆積
によりセラミックス材料の堆積層を形成し、その後にそ
の周囲にポリマーを充填して焼成しセラミックス材料の
焼成層を生成する方法とするならば、従来より遥かに短
時間でセラミックス材料のマトリックスを生成できる。
よって、製造時間が短縮される。更に、強化繊維の織布
積層成形体の50%以上の堆積層を形成した後でポリマ
ー含浸を行うならば、強化繊維の周囲に十分な量の堆積
層を生成させることができ、この堆積層に焼成層が接合
するので、十分な強度を有する繊維強化セラミックス複
合材が得られる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は本発明方法の一例の工程図を示すも
ので、この例の工程に従って繊維強化セラミックス複合
材を製造するには、まず、長繊維の強化繊維を工程1で
用意し、この強化繊維を工程2で2次元あるいは3次元
織りして織布積層成形体を作成し、次いでこの織布積層
成形体に工程3でCVI法を施し、次いで工程4で前記
織布積層成形体にポリマー含浸と焼成を行い、続いて工
程5で機械加工を施して所望の形状に加工することで、
繊維強化セラミックス複合材(製品)6を得ることがで
きる。
【0017】まず、工程1において用意する強化繊維
は、SiC繊維、アルミナ繊維、窒化ケイ繊維などのよ
うに、通常の繊維強化セラミックスを製造する場合に用
いられる強化繊維と同等のものを用いることができる。
また、この例のように、図2(a)に示すように強化繊
維10を使用し易いようにボビン11に巻き付けておい
ても良い。続いて工程2において、織物機械により2次
元織加工あるいは3次元織加工を施して所望の大きさと
形状の例えば図2(b)に示す織布積層成形体12を製
作する。この例では、強化繊維10を用いて繊維束を形
成し、これを更に織り込んで織布積層成形体12を形成
するので、織布積層成形体12の断面構造は、図7に示
す従来の織布積層成形体Aと同様の構造になり、繊維束
の内部には数μm単位の微細な気孔が形成され、隣接す
る繊維束の間には数mm単位の間隙が形成された構造に
なる。
【0018】次いでこの織布積層成形体12を工程3に
おいて、図2(c)に示すようなCVI装置15を用
い、強化繊維10の周囲にセラミックスのマトリックス
を織布積層成形体12の重量が50%程度増加するまで
生成させる。図2(c)に示すCVI装置15は、減圧
容器16とその外周部に設けられた高周波加熱コイル1
7を主体として構成され、減圧容器16は、真空ポンプ
などの減圧装置に接続されて内部圧力を調整自在に構成
され、更に、ガス供給管などが接続されて内部に原料ガ
スを供給自在に構成されている。また、高周波加熱コイ
ル17は高周波電源に接続され、減圧容器16の内部に
プラズマを発生させて減圧容器16内に供給された原料
ガスを加熱分解させて反応させることができるものであ
る。
【0019】工程3においては、前記減圧容器16の内
部に織布積層成形体12を収納して内部を真空ポンプな
どで所定の圧力に減圧し、原料ガス供給管などから減圧
容器16内に原料ガスを供給し、高周波加熱コイル17
を作動させ、更に1000℃程度に加熱することで織布
積層成形体12の強化繊維10の1本1本の外周部に原
料ガスの反応析出物からなる堆積層18(図3を参照)
を生成させることができる。ここでは、SiH4ガスと
CH4ガスとの混合原料ガス、あるいは、メチルトリク
ロロシラン(MTS)、ジメチルジクロロシラン、Si
Cl4とCH4との混合ガスなどの原料ガスを用いること
ができる。
【0020】ここで前記のように、織布積層成形体12
の重量が50%程度増加するまでCVI処理を施すの
は、この程度の堆積により強化繊維10の繊維束内の気
孔を相当量埋めることができるためであり、また、強化
繊維10の外周部にこれ以上の堆積を行うには相当の時
間を要し、製造時間が長くなるためであり、これよりも
少ない量の堆積では強化繊維10への堆積量が少なくな
り過ぎるおそれがあるからである。なお、実際の製造時
においては、例えば従来のCVI法で行っていた蒸着堆
積期間に対し、その1/3程度を本発明ではCVI法で
行い、この段階でCVI法を停止して次の工程に移るよ
うにする。ここで通常、繊維強化セラミックス複合材の
重量の40%程度が強化繊維であることから、この種の
強化繊維の重量の50%程度を前記の如くCVI法で処
理することは、繊維強化セラミックス複合材全体重量の
20%程度のセラミックス材料をCVI法で堆積させる
ことになる。より具体的には、強化繊維10の表面に2
〜3μm程度の厚さのセラミックス材料を堆積させる。
【0021】工程3を終了したならば、次に、工程4に
おいて、織布積層成形体12をポリマーに浸漬する。こ
こで用いる浸漬装置は、例えば、図2(d)に示すよう
に減圧ポンプ20に接続された減圧容器21が好まし
い。この減圧容器21にポリマー溶液22を満たし、こ
れに先の織布積層成形体12を浸漬し、内部を減圧する
ことで、織布積層成形体12の内部の繊維束間の間隙に
ポリマー溶液を十分に含浸させることができる。ここで
用いるポリマー溶液は、ポリチタノカルボシラン溶液、
ポリカルボシラン溶液、ポリシラザン溶液などを例示す
ることができる。
【0022】この含浸処理を必要時間行ったならば、織
布積層成形体12を減圧容器21から取り出して加熱炉
などにおいて所望の温度で焼成し、ポリマー溶液を図3
に示すような焼成層22とする。焼成温度は、用いるポ
リマーの種類に応じて適宜設定するが、通常は、100
0℃前後の温度とする。また、ここで行う焼成処理の後
に、焼成層22に対して更にポリマー溶液の含浸処理を
施し、更に焼成する処理を必要回数繰り返し行っても良
い。
【0023】焼成作業が終了したならば、次に加工工程
5において前記焼成物に切削加工あるいは切断加工など
の機械加工を施して所望の形状に加工し、繊維強化セラ
ミックス複合材6を得ることができる。この繊維強化セ
ラミックス複合材6の内部構造は、図3に示すように、
強化繊維10の周囲にセラミックス材料製の堆積層18
が形成され、各強化繊維10の堆積層18の周囲に更に
ポリマー含浸焼成により生成されたセラミックス材料製
の焼成層22が生成されて、堆積層18と焼成層22か
らなるマトリックス23が形成されている。
【0024】以上説明した方法により繊維強化セラミッ
クス複合材6を製造するならば、セラミックス製マトリ
ックス23の一部である堆積層18をCVI法で製造
し、残りの焼成層22の部分をポリマー含浸と焼成によ
り形成するので、CVI法で全てのマトリックスを製造
していた従来方法に比べて遥かに短期間で製造できる効
果がある。また、CVI法で形成した堆積層18は強化
繊維10と、その外部に形成した焼成層22との反応を
防ぐので、繊維強化セラミックス複合材6の全体として
の強度は高くなる。また、高温強度においても従来材料
より高いものが得られる。よって本発明で得られる繊維
強化セラミックス複合材6を高温で高強度が要求される
用途、例えば、航空機エンジン用のフラップなどのよう
な航空機用部品や宇宙往還機の外壁用材料、あるいは、
その他、耐熱性を要求される構造材料や外装材として広
く適用することができる。
【0025】「製造例」直径8.5μmのSiC繊維を
束ねて形成された外径500μmの繊維束を3次元織り
して幅3mm、高さ100mm、長さ200mmの直方
体状の織布積層成形体を形成し、この織布積層成形体を
減圧容器に収納し、5Torrに減圧し、内部にメチルトリ
クロロシラン(MTS)の原料ガスを供給しながら10
00℃に加熱して堆積処理を行った。織布積層成形体の
重量が50%増加した時点で織布積層成形体を減圧容器
から取り出し、次いで、ポリチタノシラン溶液に織布積
層成形体を浸漬してから1100℃で焼成する処理を8
回繰り返し施し、SiC繊維強化シリコンセラミックス
複合材を得た。この製造例では、製造期間として、2.
5カ月を要した。
【0026】次に、前記と同等のSiC繊維を用い、こ
のSiC繊維にCVD法により厚さ)0.2μmのカー
ボンのコーティングを施し、更に、前記と同等の混合原
料ガスを用いてCVI法によりセラミックス製マトリッ
クスの全部を生成させて繊維強化セラミックス複合材試
料を製造した。この製造方法では、製造期間として6カ
月を要した。続いて、前記例で使用したポリマーと同等
のポリマーを用い、PIC法によりセラミックス製マト
リックスの全部を生成させて繊維強化セラミックス複合
材試料を製造した。更に、先のコーティングを施してい
ないSiC繊維を用い、CVI法を実施してセラミック
ス製マトリックスの全部を生成させて繊維強化セラミッ
クス複合材試料を製造した。
【0027】図4に、以上の各方法により得られた試料
の曲げ強度の値を比較した結果を示す。図4において、
CVIはコーティングを施したSiC繊維を用いてC
VI法を実施して製造した試料の特性を示し、CVI
はコーティングを施していないSiC繊維を用いてCV
I法を実施して製造した試料の特性を示す。図4に示す
結果から明らかなように、本発明方法により製造された
試料が最も優れた曲げ強さを示した。特に、従来方法で
製造された高強度のものよりも、破壊靱性の面において
20%程度の向上効果をなし得ることが明らかになっ
た。また、図5に本発明方法により製造された試料の常
温における曲げ強度と変位の関係を示し、図6に130
0℃の大気中に100時間暴露した場合の曲げ強度と変
位の関係を示す。
【0028】これらの結果から、本発明方法により製造
された繊維強化セラミックス複合材は、常温で十分に高
い曲げ強度を示す上に、1300℃の高温においても優
れた強度を示すことが明らかになった。更に、前記製造
例の方法を実施し、CVI法で強化繊維に堆積層を堆積
させる場合に、織布積層成形体の重量が70%増加する
まで堆積を行ってからポリマー含浸焼成を行って繊維強
化セラミックス複合材を製造したが、図5と図6に示す
強度と同等の強度を示すものが得られた。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、強
化繊維からなる繊維束を織り込んで形成した織布積層成
形体に原料ガスの反応によりセラミックス材料の堆積層
を堆積させた後にセラミックス形成用ポリマーを含浸さ
せて焼成し焼成層を形成するので、強化繊維を堆積層と
焼成層からなるセラミックスマトリックスで覆った構造
の繊維強化セラミックス複合材が得られる。また、堆積
層は、焼成層と強化繊維とが反応することを防ぐので、
結果的に、常温は勿論、高温においても強度の高い繊維
強化セラミックス複合材を得ることができる。
【0030】更に本発明の方法において、原料ガスの反
応による堆積により、繊維束内の強化繊維間の微細気孔
をセラミックス材料で相当量埋めることができるととも
に、ポリマーの含浸と焼成によりその周囲の繊維束間の
間隙をセラミックス材料のマトリックスで埋めることが
できる。よって、織布積層成形体全体の気孔や間隙をセ
ラミックス材料のマトリックスで十分に埋め尽くすこと
ができるので、強度の高い繊維強化セラミックス複合材
が得られる。
【0031】また、原料ガスの反応によるセラミックス
材料の堆積作用のみにより、織布積層成形体全部の多数
の微細気孔と多数の間隙を埋めるためには相当長い期間
を要し、しかも完全には埋めきれないが、繊維束内の微
細気孔に原料ガスの反応堆積によりセラミックス材料の
堆積層のマトリックスを形成し、その後に残った微細気
孔と繊維束間の間隙にポリマーを充填して焼成しセラミ
ックス製の焼成層のマトリックスを生成する方法とする
ならば、従来より遥かに短時間でセラミックス材料のマ
トリックスを生成できる。よって、製造時間の大幅な短
縮ができるので従来より低コストで繊維強化セラミック
ス複合材を提供できる。
【0032】更に、原料ガスの反応と堆積により強化繊
維の織布積層成形体の50%以上の堆積層を形成した後
でポリマーの含浸を行うならば、強化繊維の周囲に十分
な量の堆積層を生成させることができ、この堆積層上に
焼成層を形成し、両者を接合できるので、大きな強度を
有する繊維強化セラミックス複合材を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の一例を示す工程図である。
【図2】(a)は強化繊維をボビンに巻き付けた状態を
示す斜視図、(b)は織布積層成形体の斜視図、(c)
はCVI装置の一例を示す構成図、(d)は減圧容器の
一例を示す構成図である。
【図3】本発明方法で得られた繊維強化セラミックス複
合材の一部断面図である。
【図4】本発明方法で得られた複合材と従来方法で得ら
れた複合材の曲げ強さを比較した図である。
【図5】本発明方法で得られた複合材の一例の室温にお
ける曲げ強さを示す図である。
【図6】本発明方法で得られた複合材の一例の高温にお
ける曲げ強さを示す図である。
【図7】一般的繊維強化セラミックス用の織布積層成形
体の断面構造を示す図である。
【符号の説明】
6・・・繊維強化セラミックス複合材 10・・・強化繊維 12・・・織布積層成形体 16・・・減圧容器 18・・・堆積層 22・・・焼成層 23・・・マトリックス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強化繊維を集合して繊維束を形成し、こ
    の繊維束を織り込んで織布積層成形体を形成し、この織
    布積層成形体を減圧雰囲気に設置し、減圧雰囲気中に供
    給した原料ガスの反応により強化繊維の表面にマトリッ
    クスとなるセラミックス材料を堆積させて堆積層を形成
    するとともに、この後に織布積層成形体にセラミックス
    生成用ポリマーを含浸させ、続いて焼成して堆積層の周
    囲にポリマー焼成による焼成層を形成することにより、
    強化繊維の周囲に前記堆積層と焼成層からなるセラミッ
    クス製マトリックスを形成することを特徴とする繊維強
    化セラミックス複合材の製造方法。
  2. 【請求項2】 強化繊維を集合して繊維束を形成し、こ
    の繊維束を織り込んで織布積層成形体を形成し、この織
    布積層成形体を減圧雰囲気に設置し、減圧雰囲気中に供
    給した原料ガスの反応により強化繊維の表面にマトリッ
    クスとなるセラミックス材料を堆積させる繊維強化セラ
    ミックス複合材の製造方法であって、 前記原料ガスの反応により強化繊維の表面にセラミック
    ス材料の堆積を行って織布積層成形体内の繊維束内の強
    化繊維間の微細気孔にセラミックス材料の堆積層を生成
    させ、この後に、織布積層成形体にポリマーを含浸させ
    て織布積層成形体内にポリマーを充填し、この後に焼成
    して前記含浸させたポリマーからなる焼成層を形成し、
    前記堆積層と焼成層でセラミックスマトリックスを構成
    することを特徴とする繊維強化セラミックス複合材の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 原料ガスの反応により強化繊維の外周に
    セラミックス材料の堆積を行うに際し、織布積層成形体
    の重量が50%以上増加するまでセラミックス材料の堆
    積を行い、その後にこの織布積層成形体にポリマーを含
    浸させることを特徴とする請求項1または2記載の繊維
    強化セラミックス複合材の製造方法。
JP6017693A 1994-02-14 1994-02-14 繊維強化セラミックス複合材の製造方法 Pending JPH07223875A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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