JPH0723451B2 - 硬化性シリコ−ン組成物 - Google Patents

硬化性シリコ−ン組成物

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JPH0723451B2
JPH0723451B2 JP20362786A JP20362786A JPH0723451B2 JP H0723451 B2 JPH0723451 B2 JP H0723451B2 JP 20362786 A JP20362786 A JP 20362786A JP 20362786 A JP20362786 A JP 20362786A JP H0723451 B2 JPH0723451 B2 JP H0723451B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は硬化性シリコーン組成物に関し、更に詳しく
は、比較的低温で迅速に硬化し、ゴム状硬化物を与える
2液型常温加硫型シリコーン組成物に関する。
[従来の技術] 常温、あるいは比較的低温で架橋・硬化反応を起し、ゴ
ム状弾性体を与える常温加硫型シリコーンゴム(RTVゴ
ム)は、離型用あるいは防汚用コーティング、シーラン
ト、水なし平版印刷版の製造等の用途に広く使用されて
いる。
RTVゴムには1液型と2液型があり、更に2液型にはそ
の硬化反応様式により、付加型と縮合型の2つのタイプ
がある。これらの各組成はそれぞれ長所・短所があり、
用途や使用条件により使い分けられている。
2液型、特に縮合型組成において大きな問題となってい
るのは、硬化速度と可使時間(ポットライフ)とのバラ
ンスである。作業性の点からは、硬化速度は速いほど、
またポットライフは長いほど好ましいが、この両者は互
いに相反する特性であり、両者を特に満足させることは
極めて困難である。
2液・縮合型RTVゴムの組成は、一般に両末端にシラノ
ール基を有するジオルガノポリシロキサンを主体とし、
それに架橋剤、および硬化触媒が配合される。通常、触
媒成分以外の成分を溶液としておき、使用時に触媒を混
合する。架橋剤として通常使用されているのは、アルコ
キシシラン類あるいはオルガノハイドロジェンポリシロ
キサンであり、硬化触媒存在下にシラノール基と脱アル
コール、あるいは脱水素縮合反応を起し架橋、硬化す
る。硬化触媒としては一般に有機錫化合物、たとえばジ
ブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、オク
テン酸錫などが使用されている。
かかる組成において、硬化速度を増大させるための手段
は触媒量を増やすことであるが、その場合当然ポットラ
イフは短くなる。すなわち短時間に増粘、ゲル化、硬化
性低下、あるいは硬化物の物性低下などの変化が起り使
用できなくなる。
ポットライフを延長するために反応抑制剤がしばしば添
加される。反応抑制剤として通常使用されるのは酢酸で
あり、このものの添加によりかなりポットライフを延長
することはできるが、その硬化はなお不十分であり、満
足できるレベルではない。また酢酸は臭気や腐蝕性の問
題もあり、多量に添加することには問題がある。
以上のように、2液型RTVゴムにおいて硬化性とポット
ライフを両立させることは極めて難しく、満足すべき硬
化速度とポットライフを兼ね備えた2液型RTV組成は存
在しないというのが現状である。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は、以上説明したような2液型RTVゴムにおける
問題点を解決し、極めて迅速な硬化速度を有しながら長
いポットライフを有し、かつ臭気や腐蝕の問題もない硬
化性シリコーン組成物を提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、下記成分を必須成分として含有する硬化性シ
リコーン組成物に関する。
(a)下記一般式(I)で表される、両末端にシラノー
ル基を有する線状ジオルガノシロキサン (R1,R2は、炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基
またはアリール基であり、R1とR2は同一でも異なってい
てもよい。nは100〜10,000の数である。) (b)下記(イ)および/または(ロ)で表される架橋
剤 (イ)下記一般式(II)で表される化合物、またはその
縮合物 (R3O)SiR4 4−m (II) (R3は炭素数1〜5のアルキル基またはアルケニル基で
あり、R4は炭素数1〜10の1価の基である。mは2〜4
の数である。) (ロ)下記一般式(III)で表される繰返し単位を有す
るオリゴマまたはポリマ (R5は、炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基また
はアリール基である。pは1〜100の数である。) (c)原子価2価以上の金属とアセチルアセトンまたは
アセト酢酸エステルとの錯化合物 (d)アセチルアセトンおよび/またはアセト酢酸エス
テル 以下に本発明を更に具体的に説明する。
本発明における(a)成分は、下記一般式(I)で表さ
れる、両末端にシラノール基を有する線状ジオルガノポ
リシロキサンである。
R1,R2は、炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基ま
たはアリール基であり、R1とR2は同一でも異なっていて
もよい。nは100〜10,000の数である。) 一般にR1およびR2は60%以上がメチル基であり、40%以
下がビニル基やフェニル基であるのが良好な物性を有し
好ましい。
本発明における(b)成分の架橋剤は、下記(イ)およ
び/または(ロ)で表される架橋剤である。官能基を2
個以上有するが、3個以上有することが好ましい。
(イ)下記一般式(II)で表される化合物、またはその
縮合物 (R3O)SiR4 4−m (II) (R3は炭素数1〜5のアルキル基またはアルケニル基で
あり、R4は炭素数1〜10の1価で、鎖中に二重結合やエ
ステル結合、エーテル結合などを含んでいてもよく、ま
たハロゲンやエポキシ基などの置換基を有していてもよ
い。mは2〜4の数である。好ましくは3または4であ
る。) すなわち、アルコキシシラン類であり、かかる架橋剤の
具体例としては、メチルトリメトキシシラン、エチルト
リメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、テ
トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブ
トキシシラン等が挙げられる。これらの物質の1種を使
用してもよいし、また異なった2種以上を混合使用して
もよい。
(ロ)下記一般式(III)で表される繰返し単位を有す
るオリゴマまたはポリマ (R5は、炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基また
はアリール基である。pは1〜100の数である。) すなわち、オルガノハイドロジェンポリシロキサンと一
般的に称されるものであり、上記一般式(III)で表さ
れる繰返し単位のみからなるもの、あるいはそれと一般
式(IV)で表される繰返し単位の両者からなるもの等が
挙げられる。
(R6,R7は、炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基
またはアリー基である。qは1〜100の数である。) かかる構造を有する化合物の市販品の例としては、SH−
1107(トーレ・シリコーン(株)製)、KF−99(信越化
学工業(株)製)などがある。
本発明における(c)成分の金属錯化合物は、前記
(a)(b)両成分の縮合・架橋反応を促進する触媒で
ある。ここに用いられる金属としては、Fe,Mn,Co,Al,Zr
等の原子価2価以上の金属が挙げられるが、好ましいも
のはFe,Mn,Zrである。これらの金属はアセチルアセト
ン、あるいはアセト酢酸エステル(炭素数5以下のアル
キルエステルが好ましい)との錯化合物として用いられ
るが、中でも特に好ましいのは鉄(III)とアセチルア
セトンとの錯化合物である。
本発明における(d)成分は、安定剤として作用する成
分であり、アセチルアセトンまたはアセト酢酸エステル
類より選ばれる1種以上の化合物、あるいはアセチルア
セトンとアセト酢酸エステルが併用して用いられる。ア
セト酢酸エステルとしては、アルキル基の炭素数1〜5
のアルキルエステルが好ましい。
以上の成分の好ましい組成比は、(a)成分100重量部
に対し、(b)成分3〜100重量部、好ましくは5〜50
重量部、(c)成分0.1〜10重量部、更に好ましくは0.5
〜5重量部、(d)成分0.5〜100重量部、更に好ましく
は1〜50重量部である。
以上の必須成分の他に、本組成物中にはさらに必要に応
じて各種添加物が加えられてもよい。かかる添加物とし
ては、たとえば染・顔料類、帯電防止剤、充填材、可塑
剤類などを挙げることができる。可塑剤として、官能基
を有しないかあるいは1個のみのシラノール基を有する
ジオルガノポリシロキサンオイルの適量の添加は、塗膜
の密着性改善にしばしば好結果を与える。
以上の本シリコーン組成物の成分は、適当な溶媒に溶解
し、溶液としてコーティング用途に用いるのが好まし
い。溶媒を使用しないで組成物を調製することは不可能
ではないが、一般に(c)成分のシリコーン成分への相
溶性が小さいために、均一系とすることが困難である。
用いられる溶媒としては、シリコーン組成物成分と容易
に反応を起すような官能基(OH基、アミノ基など)を有
せず、かつ(a)〜(d)各成分の溶解性を有するもの
であれば特に制限はなく、例えば各種炭化水素類、カル
ボン酸エステル類、ケトン類、エーテル類等が用いられ
る。中でも好ましいものとしては、n-パラフィン系ある
いはイソパラフィン系炭化水素、酢酸エチル、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフ
ラン等が挙げられる。これらは単独のみならず、2種以
上の混合物として用いることも可能である。一般に、塗
工性の点から炭化水素類が好ましいが、(c)成分の溶
解性が十分でなく、一方ケトン、エステル等は(c)成
分の溶解性は優れているが、塗工性が劣る傾向があるの
で、これらの溶媒を適当な割合で混合して使用するのが
好ましい結果を与える。
溶媒の使用割合としては、溶液中不揮発分((a)
(b)(c)成分)の濃度が5〜50重量%程度となるよ
うにするのが好ましい。なお、溶液を長期間保存するた
めには2種の溶液に分けておき、使用直前に両液を混合
するようにすればよいが、そのためには成分を(a)
(b)と(c)(d)、あるいは(a)(c)(d)と
(b)のように分離し、それぞれ別の溶液としておけば
よい。
以上の溶液は、一般に基体に塗布、硬化させ、硬化シリ
コーンゴム塗膜を得る目的に使用される。基体上への塗
布は、通常の塗布技術がいずれも適用できる。基体上に
塗布されたシリコーン組成物塗膜は、溶媒が除去される
と同時に、あるいは溶媒が除去された後に熱処理され、
架橋反応を起し迅速に硬化する。溶媒の除去はシリコー
ン組成物溶液を塗布した後、常温ないし高温において自
然乾燥あるいは強制乾燥により実施されるが、通常は直
ちに熱処理雰囲気中において乾燥と硬化を同時に行なわ
せる。熱処理の温度は50℃ないし300℃の範囲で、更に
好ましくは80℃ないし250℃の範囲である。熱処理に要
する時間はシリコーンの組成や塗布量、処理温度、基体
の種類などによって種々異なるが、一般に短時間でよ
く、通常5秒ないし5分の範囲である。
本発明の組成物において重要な役割を演ずる成分は
(c)の触媒成分と(d)の安定剤成分であり、この両
者の組合せにより良好な硬化性と長いポットライフの両
立を達成することができるのである。(c)成分は硬化
触媒として極めて有効であり、ごく短時間で(a)
(b)両成分を架橋、硬化させることができるが、ポッ
トライフが著しく短く、それだけでは殆ど実用性がな
い。すなわち、混合直後は優れた硬化性を示すが、経時
と共に急速に硬化性が低下し、通常常温で2〜3時間経
時すると殆ど硬化性が失われてしまう。しかるに、
(d)成分を共存させた場合は、硬化性を殆ど損うこと
なく、ポットライフを驚異的に延長することができ、常
温において数日ないし数十日のポットライフを得ること
ができるのである。さらに、(d)の安定剤は、通常安
定剤として用いられている酢酸と異なり、刺激臭や腐蝕
性がなく、この点でも非常に好ましいものである。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明の硬化性シリコーン組成物
は、極めて良好な硬化性を有しながら長いポットライフ
を有し、また臭気や腐蝕性もなく、従来の組成物に比べ
作業性が著しく改善されている。通常、硬化性とポット
ライフは両立し難いものであるだけに、本組成物の特性
は驚異的である。
[実施例] 以下に本発明の実施例を述べるが、本発明はこれらの実
施例に限定されるものではない。
なお、実施例中に用いられる“部”は、いずれも重量部
を示す。
(1)シリコーン溶液の調製 下記の2種の組成の溶液を調製した。
(2)触媒溶液の調製 下記の3種の組成の溶液を調製した。
(3)実施例、比較例 実施例1、比較例1−1、1−2 前記シリコーン溶液A8部に対し、触媒溶液(〜)1
部の割合で混合し、これらの液を厚さ100μmのポリエ
チレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製、“ルミ
ラー”)の上にワイヤーバーコーターを用いて塗布し
(量は乾燥後の重量にして2g/m2)、直ちに150℃の熱風
乾燥機に入れ、所定時間熱処理を行なった後、塗膜の硬
化状態を指触により調べた。更に、液を所定時間室温に
保存した後、同様の実験を行ない、硬化性の変化を調べ
た。
結果を第1表に示す。
実施例2、比較例2−1、2−2 シリコーン溶液B8部に対し、触媒溶液(〜)1部の
割合で混合し、実施例1の場合と同様にして硬化性の変
化を調べた。
結果を第2表に示す。
以上のように、本発明のシリコーン組成(実施例1,2)
は、従来の組成(比較例1−2、2−2)に比べ硬化
性、ポットライフ共著しく優れていることがわかる。ま
た、本発明の触媒を用いても、(d)成分の安定剤成分
を添加しない場合(比較例1−1、2−1)は著しくポ
ットライフが劣ることがわかる。
実施例3〜10 シリコーン溶液A8部に対し、下記触媒溶液(〜)を
1部の割合で混合し、実施例1と同様にして硬化性の変
化を調べた。
結果を表3に示す。
以上のように本発明のシリコーン組成物(実施例3〜1
0)においては、鉄(III)アセチルアセトナートの添加
量を0.0009〜17.9重量部と広い範囲において変化させて
も、比較例1−1,1−2,2−1,2−2と比して、硬化性、
ポットライフとも優れていることがわかる。
ただし、添加量が少ない場合には、ポットライフには非
常に優れるが、硬化性はやや劣る。また、添加量が多い
場合には、硬化性には非常に優れるが、ポットライフに
はやや劣る。すなわち、先に示したように(c)成分で
ある鉄(III)アセチルアセトナート添加量を0.1〜10重
量部、さらには0.5〜5重量部とすることにより、本発
明の効果をさらに高めることができることがわかる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(a)〜(d)成分を必須成分として
    含有する硬化性シリコーン組成物。 (a)下記一般式(I)で表される、両末端にシラノー
    ル基を有する線状ジオルガノシロキサン (R1,R2は、炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基
    またはアリール基であり、R1とR2は同一でも異なってい
    てもよい。nは100〜10,000の数である。) (b)下記(イ)および/または(ロ)で表される架橋
    剤 (イ)下記一般式(II)で表される化合物、またはその
    縮合物 (R3O)SiR4 4−m (II) (R3は炭素数1〜5のアルキル基またはアルケニル基で
    あり、R4は炭素数1〜10の1価の基である。mは2〜4
    の数である。) (ロ)下記一般式(III)で表される繰返し単位を有す
    るオリゴマまたはポリマ (R5は、炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基また
    はアリール基である。pは1〜100の数である。) (c)原子価2価以上の金属とアセチルアセトンまたは
    アセト酢酸エステルとの錯化合物 (d)アセチルアセトンおよび/またはアセト酢酸エス
    テル
  2. 【請求項2】(a)〜(d)成分が下記組成範囲である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載の硬化
    性シリコーン組成物。 (a)100重量部 (b)3〜100重量部 (c)0.1〜10重量部 (d)0.5〜100重量部
  3. 【請求項3】(a)〜(d)成分が下記組成範囲である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載の硬化
    性シリコーン組成物。 (a)100重量部 (b)5〜50重量部 (c)0.5〜5重量部 (d)1〜50重量部
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