JPH0723458B2 - 塗料またはコーティング剤用組成物 - Google Patents

塗料またはコーティング剤用組成物

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JPH0723458B2
JPH0723458B2 JP3063187A JP6318791A JPH0723458B2 JP H0723458 B2 JPH0723458 B2 JP H0723458B2 JP 3063187 A JP3063187 A JP 3063187A JP 6318791 A JP6318791 A JP 6318791A JP H0723458 B2 JPH0723458 B2 JP H0723458B2
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康 加藤
久夫 古川
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Kaneka Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、末端あるいは側鎖に加
水分解性シリル基を含有するビニル系樹脂および繊維素
系化合物、さらに要すればアクリル系樹脂からなる塗料
またはコーティング剤として有用な組成物に関する。 【0002】 【従来の技術・発明が解決しようとする課題】本発明者
らは、末端あるいは側鎖に加水分解性基を有するシリル
基を含有するビニル系樹脂が、ビニル系樹脂の特徴であ
る高光沢、耐候性、耐変色性などの優れた特徴だけでな
く、加水分解性シリル基による無機物に対する密着性の
向上、さらに水分、とくに大気中の水分により常温で架
橋し、緻密な網状構造を形成し、耐溶剤性、耐水性、耐
熱性、高い硬度、耐候性の優れた硬化物を与える樹脂で
あることを見出し、先に特許出願をしている(特開昭54
-36395号公報)。 【0003】本発明者らは、さらにシリル基含有ビニル
系樹脂の検討を進め、繊維素系化合物、要すればさらに
アクリル系樹脂との混合により、種々の利点をうること
ができることを見出し、本発明を完成するに至った。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は主鎖が実質的に
ビニル系重合体からなり、アミド基を含むモノマー単位
を1〜5%(重量%、以下同様)含み、末端あるいは側
鎖に一般式(I) : 【0005】 【化3】 【0006】(式中、Xは加水分解性基、R1 は炭素数
1〜10のアルキル基、アリール基またはアラルキル基、
2 は水素または炭素数1〜10のアルキル基、アリール
基またはアラルキル基を示し、nは1、2または3の整
数である)で表わされる加水分解性基と結合したケイ素
基を1分子中に少なくとも1個有するシリル基含有ビニ
ル系樹脂20〜99.9部(重量部、以下同様)および繊維素
系化合物0.1 〜80部(合計量で100 部)からなる塗料ま
たはコーティング剤用組成物および主鎖が実質的にビニ
ル系重合体からなり、アミド基を含むモノマー単位を1
〜5%含み、末端あるいは側鎖に一般式(I) で表わされ
る加水分解性基と結合したケイ素基を1分子中に少なく
とも1個有するシリル基含有ビニル系樹脂5〜98.9部、
アクリル系樹脂1〜94.9部および繊維素系化合物0.1 〜
80部(合計量で100 部)からなる塗料またはコーティン
グ剤用組成物に関する。 【0007】 【実施例】本発明に用いられるシリル基含有ビニル系樹
脂は、一般式(I) : 【0008】 【化4】 【0009】(式中、Xは加水分解性基、R1 は炭素数
1〜10のアルキル基、アリール基またはアラルキル基、
2 は水素または炭素数1〜10のアルキル基、アリール
基またはアラルキル基を示し、nは1、2または3の整
数である)で示される加水分解性基を有するケイ素基
(シリル基)を1分子中に少なくとも1個、好ましくは
2個以上有し、アミド基を含むモノマー単位を1〜5%
含む樹脂である。 【0010】本発明に用いるシリル基含有ビニル系樹脂
の製造は種々の方法で可能であるが、 A 炭素−炭素二重結合を有し、アミド基を有するビニ
ル系樹脂とヒドロシランとによるヒドロシリル化反応に
よる方法、 B アミド基を含むモノマーなどのビニル系化合物と重
合性二重結合を有するシリル化合物との共重合による方
法 などが工業的に有効な方法である。 【0011】以下にA法、B法について詳細に説明す
る。 【0012】A法によるばあい、ヒドロシラン化合物を
炭素−炭素二重結合を有し、アミド基を有するビニル系
樹脂と触媒の存在下で反応させることにより、本発明に
用いるシリル基含有ビニル系樹脂が容易に製造される。 【0013】前記ヒドロシラン化合物は一般式(II): 【0014】 【化5】 【0015】(式中、R1 は炭素数1〜10のアルキル
基、アリール基、アラルキル基より選ばれる1価の炭化
水素基、Xはハロゲン、アルコキシ、アシロキシ、アミ
ノキシ、フェノキシ、チオアルコキシ、アミノ基などの
加水分解性基、nは1〜3の整数である)で示される化
合物である。 【0016】一般式(II)で示されるヒドロシラン化合物
を具体的に例示すると、メチルジクロルシラン、トリク
ロルシラン、フェニルジクロルシランのごときハロゲン
化シラン類;メチルジエトキシシラン、メチルジメトキ
シシラン、フェニルジメトキシシラン、トリメトキシシ
ラン、トリエトキシシランのごときアルコキシシラン
類;メチルジアセトキシシラン、フェニルジアセトキシ
シラン、トリアセトキシシランのごときアシロキシシラ
ン類;メチルジアミノキシシラン、トリアミノキシシラ
ン、メチルジアミノシラン、トリアミノシランなどの各
種シラン類があげられる。 【0017】ヒドロシラン化合物として安価な基礎原料
で高反応性のハロゲン化ヒドロシラン化合物を使用した
ばあい、えられるシリル基含有ビニル系樹脂は、空気中
に暴露するとハロゲン化水素を発生しながら常温で速や
かに硬化するが、ハロゲン化水素による刺激臭や腐食に
問題があり、限定された用途にしか実用上使用できない
ので、さらに続いてハロゲン基を他の加水分解性基に変
換することが望ましい。 【0018】一般式(II)で示されるヒドロシラン化合物
の使用量は、ビニル系樹脂に含まれる炭素−炭素二重結
合に対し、任意の量使用しうるが、0.5 〜2倍モルの使
用が好ましい。これ以上の量のヒドロシラン化合物の使
用を妨げるものではないが、未反応のヒドロシラン化合
物として回収されるだけである。 【0019】A法に使用されるビニル系樹脂としては、
水酸基を含むビニル系化合物を含まず、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、イタコン酸アミド、α- エチル
アクリルアミド、クロトンアミド、フマル酸ジアミド、
マレイン酸ジアミド、N-ブトキシメチルアクリルアミ
ド、N-ブトキシメチルメタクリルアミドなどのアミド化
合物を必ず含む以外、それを構成する単量体にはとくに
限定はなく、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸ブ
チル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシ
ル、メタクリル酸2-エチルヘキシルなどのアクリル酸や
メタクリル酸のエステル;アクリル酸、メタクリル酸、
イタコン酸、フマル酸などのカルボン酸;無水マレイン
酸のような酸無水物;グリシジルアクリレート、グリシ
ジルメタクリレートなどのエポキシ化合物;ジエチルア
ミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタク
リレート、アミノエチルビニルエーテルなどのアミノ化
合物;アクリロニトリル、スチレン、α- メチルスチレ
ン、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなど
から選ばれた単量体を主成分とする樹脂が適当である。 【0020】これらビニル化合物の単独あるいは混合物
の共重合時に、一部アクリル酸アリルやメタクリル酸ア
リル、ジアリルフタレートなどをラジカル共重合させる
ことにより、ビニル系樹脂中にヒドロシリル化反応のた
めの炭素−炭素二重結合を導入しうる。炭素- 炭素二重
結合の導入に必要なモノマーの使用量は、目的とする樹
脂中のシリル基の数に応じて任意に定めることができ
る。 【0021】また、アミド基を含むモノマーを共重合さ
せることにより、とくに下地への密着性を改善すること
ができる。 【0022】さらに、n-ドデシルメルカプタンのごとき
連鎖移動剤を加えることにより分子量を調節することが
できる。 【0023】これらビニル系化合物の重合の際、溶剤を
使用しても、しなくてもよいが、使用するばあいにはエ
ーテル類、炭化水素類、酢酸エステル類のごとき非反応
性の溶剤の使用が好ましい。 【0024】ヒドロシラン化合物を炭素−炭素二重結合
に反応させる段階で使用される触媒としては、遷移金属
錯体が好ましく使用される。 【0025】前記遷移金属錯体の例としては、白金、ロ
ジウム、コバルト、パラジウムおよびニッケルから選ば
れたVIII族遷移金属錯体化合物が好ましい例としてあげ
られる。 【0026】ヒドロシリル化反応は50〜150 ℃の任意の
温度で達成され、反応時間は1〜10時間程度である。 【0027】B法によるばあい、一般式(III) : 【0028】 【化6】 【0029】(式中、R1 は炭素数1〜10のアルキル
基、アリール基、アラルキル基より選ばれる1価の炭化
水素基、、R3 は重合性二重結合を有する有機残基、X
はハロゲン、アルコキシ、アシロキシ、アミノキシ、フ
ェノキシ、チオアルコキシ、アミノ基などの加水分解性
基、nは1、2または3の整数である)で示されるシラ
ン化合物と前記のごときアミド化合物と各種ビニル系化
合物とをラジカル重合することにより製造される。 【0030】一般式(III) で示されるシラン化合物の例
としては、たとえば 【0031】 【化7】 【0032】などがあげられる。 【0033】これらのシラン化合物は種々の方法により
合成されるが、たとえばアセチレン、アリルアクリレー
ト、アリルメタクリレート、ジアリルフタレートとメチ
ルジメトキシシラン、メチルジクロルシラン、トリメト
キシシラン、トリクロルシランとを触媒の存在下で反応
させることにより製造することができる。 【0034】B法で使用されるビニル系化合物として
は、A法においてビニル系樹脂を合成する際に使用した
化合物を使用することが可能であるが、A法において記
載の化合物以外に、2-ヒドロキシエチルアクリレート、
2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロ
ピルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレー
ト、2-ヒドロキシビニルエーテル、N-メチロールアクリ
ルアミド、アロニクス5700(東亜合成(株)製)などの
水酸基を含むビニル系化合物も使用可能である。 【0035】これらビニル系化合物とアミド化合物と
ラン化合物との共重合体の合成は、通常の溶液重合法で
行なわれ、ビニル系化合物、アミド化合物、シラン化合
物、ラジカル開始剤、適当な分子量のシリル基含有共重
合体をうるために必要に応じて使用されるn-ドデシルメ
ルカプタン、t-ドデシルメルカプタンのごとき連鎖移動
剤を加え、50〜150 ℃で反応させることにより行なわれ
る。 【0036】溶剤は、使用しても、しなくてもよいが、
使用するばあいは、エーテル類、炭化水素類、酢酸エス
テル類のごとき非反応性の溶剤の使用が好ましい。 【0037】本発明に用いられるシリル基含有ビニル系
樹脂には、とくに限定はないが、とくに塗膜の耐候性、
耐黄変性の必要な分野などに使用されるばあい、シリル
基含有ビニル系樹脂に含まれるスチレン単位の量は0〜
5%(重量%、以下同様)であるのが好ましい。 【0038】このようにしてえられたシリル基含有ビニ
ル系樹脂は、公知の方法で加水分解性基を他の加水分解
性基に変換してもよい。 【0039】以上のようにして、主鎖が実質的にビニル
系重合体からなり、アミド基を含むモノマー単位を1〜
5%含み、末端あるいは側鎖に加水分解性基と結合した
ケイ素基を1分子中に少なくとも1個以上有するシリル
基含有ビニル系樹脂がえられる。 【0040】本発明においては、前記シリル基含有ビニ
ル系樹脂とともに繊維素系化合物が使用される。 【0041】繊維素系化合物は、種々の天然樹脂および
合成樹脂に加えられ、速乾性のラッカーの製造に使用さ
れているが、アミド基を含むシリル基含有ビニル系樹脂
に繊維素系化合物を加えることにより、溶剤ばなれが
しく改善され、速乾性の組成物にしうる。 【0042】本発明に用いられる繊維素系化合物として
は、たとえば硝化綿、アセチルセルロース、セルロース
アセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオ
ネート、エチルセルロース、ベンジルセルロースなどが
あげられる。 【0043】本発明の組成物における前記シリル基含有
ビニル系樹脂と繊維素系化合物との配合割合は、両者の
合計が100 部になるようにシリル基含有ビニル系樹脂20
〜99.9部および繊維素系化合物0.1 〜80部である。シリ
ル基含有ビニル系樹脂の配合割合が20部未満になると、
本発明の組成物の室温のごとき低い温度での硬化性が不
充分となり、99.9部をこえると乾燥性や塗装作業性、さ
らには塗膜の耐ガソリン性が改善されなくなる。 【0044】このようにしてえられる本発明の組成物
は、速乾性であるとともに、一般の組成物に比べてシリ
ル基含有ビニル系樹脂の優れた性質により耐候性、耐溶
剤性、耐水性、密着性の優れた高硬度の塗膜を与える。 【0045】本発明の組成物には、シリル基含有ビニル
系樹脂および繊維素系化合物の他に、さらにアクリル系
樹脂を配合してもよい。 【0046】本発明のシリル基含有ビニル系樹脂と繊維
素系化合物とからなる組成物に、さらにアクリル系樹脂
を配合したばあいには、耐溶剤性、耐候性、密着性、乾
燥性などの良好な組成物となる。また、本発明の組成物
の相溶性を改善することができる。 【0047】前記組成物を用いることにより、アクリル
系樹脂と繊維素系化合物とからなる組成物が耐候性など
の優れた速乾性のラッカーとして使用されているが、こ
の従来からの組成物の耐溶剤性、密着性などに劣るとい
う問題が、シリル基含有ビニル系樹脂により改善され、
さらに耐候性の向上した塗膜がえられる。 【0048】また、アクリル系樹脂塗料の1つに常温乾
燥型アクリル系樹脂塗料があり、この塗料は耐候性、光
沢保持性に優れている反面、高分子量であることからく
る作業性の問題および耐溶剤性に劣るという問題がある
が、シリル基含有ビニル系樹脂と併用することにより、
組成物中のシリル基含有ビニル系樹脂の硬化による耐溶
剤性の向上および比較的低分子量の常温乾燥型アクリル
系樹脂でも優れた塗膜物性がえられるため、高分子量ア
クリル系樹脂塗料の問題であった作業性、肉もち感など
の欠点を改善することができ、また同時に密着性、耐候
性などの塗膜物性の改善をはかることができる。 【0049】さらに、アクリル系樹脂塗料の1つである
熱硬化型アクリル系樹脂とメラミン樹脂との組成物に、
シリル基含有ビニル系樹脂を併用したばあいにも、組成
物中のシリル基含有ビニル系樹脂が常温または低温で硬
化するため、低温加熱でも耐溶剤性などの物性に優れた
塗膜をうることが可能となり、また、同時に密着性、耐
候性などの改善がはかられる。 【0050】前記アクリル系樹脂には、とくに限定はな
く、本発明に用いるシリル基含有ビニル系樹脂を合成す
るのに用いられるシラン化合物以外のビニル系化合物を
共重合することによりえられる通常一般に使用されてい
るアクリル系樹脂が用いられる。とくに塗膜の耐候性、
耐黄変性の必要な分野などに使用されるばあいには、ア
クリル系樹脂に含まれるスチレン単位の割合は0〜5%
であるのが好ましい。 【0051】本発明の組成物にアクリル系樹脂を配合す
るばあいの配合割合としては、これら3種の成分の合計
量が100 部になるようにシリル基含有ビニル系樹脂5〜
98.9部、アクリル系樹脂1〜94.9部および繊維素系化合
物0.1 〜80部である。シリル基含有ビニル系樹脂が5部
未満ではアクリル系樹脂を配合した本発明の組成物の室
温のごとき低い温度での硬化性が不充分となり、98.9
をこえると乾燥性や塗装作業性が改善されなくなる。ア
クリル系樹脂が1部未満では乾燥性が改善されず、94.9
部をこえると硬化性が不充分になる。また、繊維素系化
合物が0.1 部未満では乾燥性や塗膜の耐ガソリン性が不
充分になり、80部をこえると硬化性能が充分でなくな
る。 【0052】本発明の組成物は、常温または加熱により
優れた硬化物になるが、このばあい、硬化促進剤を使用
してもよく、しなくてもよい。硬化促進剤を使用するば
あいは、アルキルチタン酸塩、オクチル酸錫、ジブチル
錫ジラウレート、オクチル酸鉛などのカルボン酸金属
塩;モノブチル錫サルファイド、ジブチル錫ジ- オクチ
ルメルカプタイドなどのスルフィド型、メルカプチド型
有機錫化合物;p-トルエンスルホン酸、フタル酸などの
酸性促進剤;テトラエチレンペンタミン、トリエチレン
ジアミン、N-β- アミノエチル-γ- アミノプロピルト
リメトキシシランなどのアミン類、水酸化カリウム、水
酸化ナトリウムなどのアルカリ性促進剤が有効である。
これら硬化促進剤の添加量は、シリル基含有ビニル系樹
脂(固形分)に対して0.001 〜10%で使用するのが好ま
しい。 【0053】本発明の組成物は、含まれる繊維素系化合
物、要すれば含まれるアクリル系樹脂の種類により、速
乾性で密着性、耐溶剤性、耐候性に優れた塗膜を与え
る。また、金属、プラスチックのコーティング用および
プライマー、下塗り塗料、中塗り塗料、上塗り塗料、メ
タリックベース塗料として有用である。 【0054】本発明の組成物には、エチルシリケートな
どのシリル基含有ビニル系樹脂と共縮合可能な化合物を
添加してもよく、これらの添加により、表面硬度などの
物性の向上を図ることも可能である。 【0055】また、種々の充填剤、顔料などを配合する
ことも可能であり、このような充填剤、顔料の例として
は、各種シリカ類、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、酸化チタン、酸化鉄、ガラス繊維など種々のものが
あげられる。 【0056】さらに、塗料、コーティング剤として用い
られている種々の樹脂などとブレンドすることが可能で
あり、たとえばラッカー系塗料、アルキッド塗料、メラ
ミン塗料、エポキシ塗料などと適切な割合で混合し、使
用することができ、現在用いられているこれら塗料、コ
ーティング剤の密着性、耐候性などの物性を向上させる
ことができる。 【0057】このように、本発明の組成物は前記の用途
だけでなく、航空機、建造物、自動車、ガラスなどの被
覆組成物、密封組成物および各種無機物の表面処理剤な
どに使用される。 【0058】つぎに、本発明の組成物を実施例に基づき
説明する。 【0059】合成例1 90℃に加熱した90gのキシレン中に、スチレン30g、メ
タクリル酸アリル16g、メタクリル酸メチル20g、メタ
クリル酸n-ブチル19g、アクリル酸ブチル14g、無水マ
レイン酸2g、アクリルアミド4g、n-ドデシルメルカ
プタン2g、n-ブタノール10gにアゾビスイソブチロニ
トリル2gを溶かした溶液を滴下し、10時間反応させ、
分子量8000のアリル型不飽和基含有ビニル系重合体をえ
た。 【0060】えられた重合体の赤外吸収スペクトルには
1648cm-1の炭素−炭素二重結合による吸収および1780cm
-1の酸無水物の吸収が観測された。 【0061】えられた重合体溶液から減圧下40gの溶剤
を除去し、大部分のn-ブタノールを除去した。えられた
アリル型不飽和基含有ビニル共重合体溶液16gにメチル
ジメトキシシラン1.5 g、塩化白金酸0.0005gをイソプ
ロパノールに溶かした溶液を加えて密封下、90℃で6時
間反応させた。このものの赤外吸収スペクトルには1648
cm-1の吸収はなく、シリル基含有ビニル系重合体(アミ
ド基を含むモノマー単位含有率約3.8 %)がえられた。 【0062】合成例2 70℃に加熱した70gのキシレン中にγ- メタクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン22g、メタクリル酸メチル
52g、メタクリル酸n-ブチル15g、アクリル酸n-ブチル
18g、アクリルアミド2g、n-ブタノール10g、n-ドデ
シルメルカプタン1gにアゾビスイソブチロニトリル2
gを溶かした溶液を滴下し、10時間反応させ、分子量1
4,000のシリル基含有ビニル系樹脂(アミド基を含むモ
ノマー単位含有率約1.8 %)をえた。 【0063】合成例3 90℃に加熱した70gのキシレン中にスチレン30g、γ-
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン22g、メタ
クリル酸メチル22g、メタクリル酸n-ブチル15g、アク
リル酸n-ブチル18g、アクリルアミド2g、n-ブタノー
ル10g、n-ドデシルメルカプタン1gにアゾビスイソブ
チロニトリル2gを溶かした溶液を滴下し、10時間反応
させ、分子量12,000のシリル基含有ビニル系樹脂(アミ
ド基を含むモノマー単位含有率約1.8 %)をえた。 【0064】合成例4 90℃に加熱した70gのキシレン中に、スチレン30g、γ
-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン22g、メ
タクリル酸メチル22g、メタクリル酸n-ブチル15g、ア
クリル酸n-ブチル18g、n-ドデシルメルカプタン1gに
アゾビスイソブチロニトリル2gを溶かした溶液を滴下
し、10時間反応させ、分子量12,000のシリル基含有ビニ
ル系樹脂をえた。 【0065】合成例5 90℃に加熱した酢酸n-ブチルに、スチレン30g、メタク
リル酸メチル20g、メタクリル酸n-ブチル30g、アクリ
ル酸n-ブチル20gにアゾビスイソブチロニトリル0.1 g
を溶かした溶液を滴下し、10時間反応させ、分子量25,0
00のアクリル樹脂をえた。 【0066】合成例6 70℃に加熱した酢酸n-ブチルに、メタクリル酸メチル50
g、メタクリル酸n-ブチル20g、アクリル酸n-ブチル30
gにアゾビスイソブチロニトリル0.1 gを溶かした溶液
を滴下し、10時間反応させ、分子量30,000のアクリル樹
脂をえた。 【0067】実施例1 合成例1、2、3でえられたシリル基含有ビニル系樹脂
溶液に、それぞれ硝化綿RS1/2 (ダイセル化学工業
(株)製)溶液、CAB 551−0.2 (コダック社製の繊
維素系化合物)溶液およびCAB 551-0.2溶液を、各々
固形分比で10:1、10:2および10:2となるように加
え、硬化促進剤としてONJ−IF(三共有機(株)
製)をシリル基含有ビニル系樹脂(固形分)100 部に対
しいずれも2部加え、ラッカーシンナーで希釈後、みが
き軟鋼板に塗布して乾燥性を測定した。 【0068】また、同様に、合成例2でえられたシリル
基含有ビニル系樹脂溶液に、合成例6でえられたアクリ
ル樹脂溶液とCAB 551−0.2 溶液とを固形分比で10:
2:1となるように加え、硬化促進剤としてONJ−I
Fをシリル基含有ビニル系樹脂100 部に対して2部加
え、ラッカーシンナーで希釈後、みがき軟鋼板に塗布し
て乾燥性を測定した。 【0069】比較例として硝化綿RS1/2 、CAB 551
-0.2を含まないばあいについても同様にして乾燥性を測
定した。また、合成例4でえられたシリル基含有ビニル
系樹脂溶液に、CAB551-0.2溶液を固形分比で10:2
となるように加え、硬化促進剤としてONJ−IFをシ
リル基含有ビニル系樹脂100 部に対して2部加え、ラッ
カーシンナーで希釈後、みがき軟鋼板に塗布して乾燥性
を測定した。CAB551-0.2 溶液を加えないものについ
ても同様にして乾燥性を測定した。 【0070】 指触乾燥時間(20℃) 合成例1+RS1/2 7分 合成例1 15分 合成例2+CAB 551−0.2 5分 合成例2 10分 合成例3+CAB 551−0.2 5分 合成例3 10分 合成例2+合成例6+CAB 551−0.2 8分 合成例2+合成例6 20分 合成例4+CAB 551−0.2 17分 合成例4 20分 以上より、繊維素系化合物を加えることにより乾燥性が
向上していることが判る。さらに、アミド基を有する樹
脂を用いたばあい、繊維素系化合物を加えることによる
乾燥性の向上が著しいことがわかる。 【0071】参考例1 合成例6でえられたアクリル樹脂溶液に合成例2でえら
れたシリル基含有ビニル系樹脂溶液を固形分比で10:1
となるように加え、酸化チタンをアクリル樹脂とシリル
基含有ビニル系樹脂との合計量(固形分)100 部に対し
て30部となるように加えてボールミルで混合して白エナ
メルを合成し、みがき軟鋼板に塗布し、80℃で30分加熱
処理し、1日後の耐ガソリン性を測定した。 【0072】また同様に、合成例5でえられたアクリル
樹脂溶液に合成例4でえられたシリル基含有ビニル系樹
脂溶液とCAB 551−0.2 溶液とを固形分比で10:1:
2となるように加えて同様に白エナメル化し、塗装し、
耐ガソリン性を測定した。 【0073】比較例として、シリル基含有ビニル系樹脂
を含まないばあいについても同様にして耐ガソリン性を
評価した。 【0074】 耐ガソリン性(出光ハイオ クガソリン)24時間浸漬 合成例6+合成例2 ○ 合成例6 溶解 合成例5+合成例4+CAB 551−0.2 ○ 合成例5+CAB 551−0.2 軟化 以上よりシリル基含有ビニル系樹脂を加えることにより
耐ガソリン性が向上していることがわかる。 【0075】 【発明の効果】本発明の組成物は速乾性を有し、えられ
る塗膜は耐候性、耐溶剤性、耐水性、密着性に優れた高
硬度の塗膜である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】1 主鎖が実質的にビニル系重合体
    からなり、アミド基を含むモノマー単位を1〜5重量%
    含み、末端あるいは側鎖に一般式(I) : 【化1】 (式中、Xは加水分解性基、R1 は炭素数1〜10のアル
    キル基、アリール基またはアラルキル基、R2 は水素ま
    たは炭素数1〜10のアルキル基、アリール基またはアラ
    ルキル基を示し、nは1、2または3の整数である)で
    表わされる加水分解性基と結合したケイ素基を1分子中
    に少なくとも1個有するシリル基含有ビニル系樹脂20〜
    99.9重量部および繊維素系化合物0.1 〜80重量部(合計
    量で100 重量部)からなる塗料またはコーティング剤用
    組成物。 2 繊維素系化合物が硝化綿である特許請求の範囲第1
    項記載の組成物。 3 繊維素系化合物がセルロースアセテートブチレート
    である特許請求の範囲第1項記載の組成物。 4 主鎖が実質的にビニル系重合体からなり、アミド基
    を含むモノマー単位を1〜5重量%含み、末端あるいは
    側鎖に一般式(I) : 【化2】 (式中、Xは加水分解性基、R1 は炭素数1〜10のアル
    キル基、アリール基またはアラルキル基、R2 は水素ま
    たは炭素数1〜10のアルキル基、アリール基またはアラ
    ルキル基を示し、nは1、2または3の整数である)で
    表わされる加水分解性基と結合したケイ素基を1分子中
    に少なくとも1個有するシリル基含有ビニル系樹脂5〜
    98.9重量部、アクリル系樹脂1〜94.9重量部および繊維
    素系化合物0.1 〜80重量部(合計量で100 重量部)から
    なる塗料またはコーティング剤用組成物。5 繊維素系
    化合物が硝化綿である特許請求の範囲第4項記載の組成
    物。 6 繊維素系化合物がセルロースアセテートブチレート
    である特許請求の範囲第4項記載の組成物。
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