JPH07242593A - 2,3,4,5−テトラフルオロ安息香酸の製造方法 - Google Patents

2,3,4,5−テトラフルオロ安息香酸の製造方法

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JPH07242593A
JPH07242593A JP6037098A JP3709894A JPH07242593A JP H07242593 A JPH07242593 A JP H07242593A JP 6037098 A JP6037098 A JP 6037098A JP 3709894 A JP3709894 A JP 3709894A JP H07242593 A JPH07242593 A JP H07242593A
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JP
Japan
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acid
group
ester
general formula
atom
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Application number
JP6037098A
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Takashi Seki
隆司 関
Koji Sugimoto
耕治 杉本
Seisaku Kumai
清作 熊井
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】入手容易な原料から効率的に2,3,4,5−
テトラフルオロ安息香酸を製造する。 【構成】2, 3, 4, 5−テトラハロゲノ−6−ハロホ
ルミル−安息香酸エステルをフッ素化して2, 3, 4,
5−テトラフルオロ−6−フルオロホルミル−安息香酸
エステルとし、加水分解してテトラフルオロフタル酸モ
ノエステルとし、脱炭酸して2,3,4,5−テトラフ
ルオロ安息香酸エステルとし、加水分解する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は医薬品、特に抗菌剤、の
中間体として有用な2, 3, 4, 5−テトラフルオロ安
息香酸の新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】2, 3, 4, 5−テトラフルオロ安息香
酸を得る方法としては、フタロニトリルを塩素化してテ
トラクロロフタロニトリルに変換し、その後、フッ素
化、加水分解、脱炭酸する方法(特開昭61−8534
9)、また、テトラクロロフタル酸無水物を塩素化し、
つぎに、得られた3, 3, 4, 5, 6, 7−ヘキサクロ
ロ−1−[3H]−イソベンゾフラノン(ペルクロロフ
タリド)をフッ素化し、得られたテトラフルオロフタロ
イルフルオリドを加水分解、脱炭酸する方法(特開昭6
2−61948)、テトラクロロフタル酸無水物をアミ
ン類と反応させ、テトラクロロフタルイミド類を得、さ
らにフッ素化、加水分解、脱炭酸する方法(特開昭63
−258442、USP5047553)等が知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】フタロニトリルを出発
原料とする方法では、テトラクロロフタロニトリルを得
るために気相の塩素化反応が必要であり、この際、生成
物のテトラクロロフタロニトリルは毒性が高く、取扱い
に問題がある。また、塩素化反応では融点の高いフタロ
ニトリルを気化する必要があることや、塩素化触媒の失
活する等、工業プロセスとして採用するには問題が多
い。ペルクロロフタリドを経由する方法はフッ素化反応
の収率が低く、さらに加水分解の際、フッ酸を生成し、
反応装置の腐食等の問題がある。テトラクロロフタルイ
ミド類を経由する方法では、フッ素化の際、高温下にお
けるイミド体の安定性が乏しく、収率も低い。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の欠点を
解消し、工業的に有利な2, 3, 4, 5−テトラフルオ
ロ安息香酸の製造方法を提供する。
【0005】すなわち、本発明は一般式(1)で表され
る2, 3, 4, 5−テトラハロゲノ−6−ハロホルミル
−安息香酸エステルをフッ素化反応せしめて2, 3,
4, 5−テトラフルオロ−6−フルオロホルミル−安息
香酸エステルとし、該2, 3,4, 5−テトラフルオロ−
6−フルオロホルミル−安息香酸エステルのフルオロホ
ルミル基を加水分解反応せしめてテトラフルオロフタル
酸モノエステルとし、該テトラフルオロフタル酸モノエ
ステルを脱炭酸反応せしめて2,3,4,5−テトラフ
ルオロ安息香酸エステルとし、該2,3,4,5−テト
ラフルオロ安息香酸エステルを加水分解反応せしめるこ
とによる2, 3, 4, 5−テトラフルオロ安息香酸の製
造方法を提供する。
【0006】
【化3】
【0007】(ただし、一般式(1)において、X1
5 は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ
ハロゲン原子を示し、少なくとも1つは塩素原子、臭素
原子、またはヨウ素原子を示す。Rは、1価の有機基を
示す。)
【0008】本発明における反応工程は、下式で示すこ
とができる。
【0009】
【化4】
【0010】(ただし、化4において、X1 、X2 、X
3 、X4 、X5 、およびRは、上記と同様の意味を示
す。)
【0011】なお、以下の説明において、「ハロゲン原
子」は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等であり、塩
素原子が好ましい。また、「ハロホルミル基」は、ホル
ミル基の水素原子がハロゲン原子に置換された基を示
す。
【0012】「アルキル基」は、直鎖構造、分岐構造、
または一部あるいは全部が環構造である場合のいずれで
あってもよい。アルキル基の炭素数は1〜20が好まし
く、特に1〜10が好ましく、さらに好ましくは1〜6
である。アルキル基の好ましい具体例としては、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、イソ
ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が
挙げられる。
【0013】「フルオロアルキル基」は、上記の「アル
キル基」の水素原子の一部あるいは全部がフッ素原子に
置換された構造の基を意味する。フルオロアルキル基の
炭素数も1〜20が好ましく、特に1〜10が好まし
く、さらに好ましくは1〜6である。フルオロアルキル
基はフッ素原子以外の他のハロゲン原子、例えば、塩素
原子や臭素原子を含んでいてもよい。フルオロアルキル
基は、「アルキル基」の水素原子の全部がフッ素原子に
置換された構造のペルフルオロアルキル基あるいは、該
ペルフルオロアルキル基がフルオロアルキル基の末端部
分に存在する構造が好ましい。フルオロアルキル基の例
としては、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフ
ルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフル
オロプロピル基、1,1−ジフルオロ−2,2,2−ト
リクロロエチル基、1,1−ジ(トリフルオロメチル)
メチル基等が挙げられる。
【0014】「アリール基」は、1価の芳香族炭化水素
基をいい、置換基(例えば、低級アルキル基、低級フル
オロアルキル基、ハロゲン原子、低級アルコキシル基、
低級アルキルアミノ基等)を有していてもよい。アリー
ル基としては、フェニル基やその誘導体が好ましく、例
えば、フェニル基、トリル基、p−ハロフェニル基(例
えばp−クロロフェニル基、p−ブロモフェニル基
等)、アルコキシフェニル基(例えばメトキシフェニル
基、エトキシフェニル基等)等が挙げられる。
【0015】本発明の出発原料である一般式(1)で表
される2, 3, 4, 5−テトラハロゲノ−6−ハロホル
ミル−安息香酸エステルにおいて、X1 〜X5 は、同一
であっても異なっていてもよく、それぞれハロゲン原子
を示し、少なくとも1つは、塩素原子、臭素原子、また
はヨウ素原子を示す。X1 〜X5 の少なくとも1つは塩
素原子である場合が好ましい。X1 〜X5 は、X1 〜X
4 の全てが塩素原子であり、かつ、X5 が塩素原子また
はフッ素原子である場合が、特に好ましい。Rは、1価
の有機基を示す。1価の有機基としては、特に限定され
ないが、入手しやすさの点から、アルキル基、フルオロ
アルキル基、またはアリール基が好ましく、特に、アル
キル基、フルオロアルキル基が好ましい。
【0016】一般式(1)で表される2, 3, 4, 5−
テトラハロゲノ−6−ハロホルミル−安息香酸エステル
の好ましい具体例としては、2, 3, 4, 5−テトラク
ロロ−6−クロロホルミル安息香酸−メチルエステル、
2, 3, 4, 5−テトラクロロ−6−クロロホルミル安
息香酸−エチルエステル、2, 3, 4, 5−テトラクロ
ロ−6−クロロホルミル安息香酸−イソプロピルエステ
ル、2, 3, 4, 5−テトラクロロ−6−クロロホルミ
ル安息香酸−(n−プロピル)エステル、2,3, 4,
5−テトラクロロ−6−クロロホルミル安息香酸−(n
−ブチル)エステル、2, 3, 4, 5−テトラクロロ−
6−クロロホルミル安息香酸−(2’,2’, 2’−ト
リフルオロエチル)エステル、2, 3, 4, 5−テトラ
クロロ−6−クロロホルミル安息香酸−(2’, 2’,
2’−トリクロロ−1’,1’−ジフロオロエチル)エ
ステル、2, 3, 4, 5−テトラクロロ−6−クロロホ
ルミル安息香酸−[1’,1’−ジ(トリフルオロメチ
ル)メチル]エステル、2, 3, 4, 5−テトラクロロ
−6−フルオロホルミル安息香酸−メチルエステル、
2, 3, 4, 5−テトラクロロ−6−フルオロホルミル
安息香酸−エチルエステル、2, 3, 4, 5−テトラク
ロロ−6−フルオロホルミル安息香酸−イソプロピルエ
ステル、2, 3, 4, 5−テトラクロロ−6−フルオロ
ホルミル安息香酸−イソプロピルエステル、2, 3,
4, 5−テトラクロロ−6−フルオロホルミル安息香酸
−ブチルエステル、2, 3, 4, 5−テトラクロロ−6
−フルオロホルミル安息香酸−(2’, 2’, 2’−ト
リフルオロエチル)エステル、2,3, 4, 5−テトラ
クロロ−6−フルオロホルミル安息香酸−(2’,
2’, 2’−トリクロロ−1’,1’−ジフロオロエチ
ル)エステル、2, 3, 4, 5−テトラクロロ−6−フ
ルオロホルミル安息香酸−[1’,1’−ジ(トリフル
オロメチル)メチル]エステル等が挙げられる。
【0017】上記の一般式(1)で表される化合物はい
ずれも容易に合成できる。例えば、2, 3, 4, 5−テ
トラクロロ−6−クロロホルミル安息香酸エステルは、
工業的に入手容易なテトラクロロフタル酸無水物をアル
コール類と反応させ、テトラクロロフタル酸モノエステ
ルを得、さらに、塩素化剤と反応させることにより合成
できる。
【0018】アルコール類と反応させる際に、塩酸、リ
ン酸、硫酸等の無機酸、p−トルエンスルホン酸、酢
酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸、あるいは、炭酸水素
ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機
塩基、トリエチルアミン、トリブチルアミン等の有機塩
基を存在させてもよい。反応温度は30〜220℃程度
が好ましい。
【0019】また、塩素化剤としては、塩化チオニル、
五塩化リン、オキシ塩化リン等が挙げられる。塩素化剤
との反応は、無溶媒、または、溶媒中で実施できる。塩
素化剤の使用量は、テトラクロロフタル酸無水物の1モ
ルに対して0.01〜10モルがよく、好ましくは0.
8〜3モルである。また、塩素化反応の際に、KF、ピ
リジン、トリエチルアミン、トリブチルアミン等の触媒
を存在させてもよい。触媒の量は、テトラクロロフタル
酸モノエステルの1モルに対して0.01〜8モル程度
がよく、好ましくは0.8〜5モルである。反応温度は
10℃〜150℃がよく、好ましくは30℃〜100℃
である。
【0020】また、2, 3, 4, 5−テトラクロロ−6
−フルオロホルミル安息香酸エステルを合成する場合
は、テトラクロロフタル酸モノエステルをNaF、K
F、RbF、CsF等のアルカリ金属フッ化物または、
フッ化水素酸の存在下に、塩化チオニル、塩化オキザリ
ル等の塩素化剤を反応させるのがよい。
【0021】上記の一般式(1)で表される2,3,
4,5−テトラハロゲノ−6−ハロホルミル−安息香酸
エステルは、フッ素化反応により、2, 3, 4, 5−テ
トラフルオロ−6−フルオロホルミル−安息香酸エステ
ルとせしめる。2, 3, 4, 5−テトラフルオロ−6−
フルオロホルミル−安息香酸エステルは、一般式(2)
で表される化合物である。
【0022】
【化5】
【0023】(ただし、一般式(2)において、Rは上
記と同様の意味を示す。)
【0024】フッ素化反応の条件は特に限定されない
が、フッ素化剤と反応させることにより実施するのが好
ましい。フッ素化剤としては、NaF、KF、RbF、
またはCsF等のアルカリ金属フッ化物が好ましく、特
にスプレー乾燥したフッ化カリウムが好ましい。フッ素
化剤の量は、2,3,4,5−テトラハロゲノ−6−ハ
ロホルミル−安息香酸エステルの1モルに対して0.1
〜20モル程度がよく、好ましくは2〜12モルであ
る。
【0025】上記のフッ素化反応は、無溶媒あるいは溶
媒の存在下のいずれであっても実施でき、溶媒の存在下
で実施するのが好ましい。溶媒としては非プロトン性溶
媒が好ましく、特にN,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシ
ド、ジメチルスルホン、スルホラン、ヘキサメチルホス
ホルトリアミド、N−メチル−2−ピロリドン、 1, 3
−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アセトニトリル、
ベンゾニトリル、ジオキサン、ジグライム、テトラグラ
イム等が好ましく、さらに好ましくは、スルホラン、
1, 3−ジメチル−2−イミダゾリジノンである。非プ
ロトン性溶媒の量は2,3,4,5−テトラハロゲノ−
6−ハロホルミル−安息香酸エステルの1重量部に対し
て0.5〜10重量部程度がよく、好ましくは1〜5重
量部である。
【0026】また、フッ素化の際、反応促進剤として相
間移動触媒を存在させてもよい。相間移動触媒として
は、4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、4級ホスホ
ニウム塩等が好ましく、特に4級ホスホニウム塩が好ま
しい。4級アンモニウム塩としては、テトラメチルアン
モニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド
等、ピリジニウム塩としては、N−ネオペンチル−4−
(N’,N’−ジメチルアミノ)−ピリジニウムクロリ
ド、N−(2−エチル−ヘキシル)−4−(N’,N’
−ジメチルアミノ)−ピリジニウムクロリド等、4級ホ
スホニウム塩としてはテトラブチルホスホニウムブロミ
ド、テトラフェニルホスホニウムブロミド等が好まし
い。相間移動触媒の量としては、通常の場合2,3,
4,5−テトラハロゲノ−6−ハロホルミル−安息香酸
エステルの1重量部に対して0.01〜10重量部程度
がよく、好ましくは0.05〜5重量部である。
【0027】フッ素化反応の反応温度は50℃〜250
℃がよく、好ましくは100℃〜230℃である。
【0028】上記の一般式(2)で表される2, 3,
4, 5−テトラフルオロ−6−フルオロホルミル−安息
香酸エステルは、フルオロホルミル基の加水分解反応に
より、テトラフルオロフタル酸モノエステルとせしめ
る。該テトラフルオロフタル酸モノエステルは、一般式
(3)で表される化合物である。
【0029】
【化6】
【0030】(ただし、一般式(3)において、Rは上
記と同様の意味を示す。)
【0031】フルオロホルミル基の加水分解反応の方法
は、公知ないしは周知の方法が適用され得る。通常、水
の存在下で反応させることにより実施できる。水の量と
しては、通常の場合、2, 3, 4, 5−テトラフルオロ
−6−フルオロホルミル−安息香酸エステルの1モルに
対し0.01〜100モル程度がよく、好ましくは0.
1〜10モルである。加水分解反応においては酸または
塩基を存在させてもよい。酸としては、塩酸、リン酸、
硫酸が好ましい。塩基としては炭酸水素ナトリウム、炭
酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム等が好ましい。酸または
塩基の量は、2, 3, 4, 5−テトラフルオロ−6−フ
ルオロホルミル−安息香酸エステルの1モルに対して、
0.01〜10モル程度がよく、好ましくは0.1〜5
モルである。
【0032】上記の加水分解反応の温度は、0℃〜室温
程度、通常は室温が好ましい。反応温度が高すぎると、
フルオロホルミル基の加水分解反応だけでなく、エステ
ル基の加水分解反応も進行する恐れがあるため、好まし
くない。
【0033】一般式(3)で表されるテトラフルオロフ
タル酸モノエステルは脱炭酸反応せしめることにより、
一般式(4)で表される2,3,4,5−テトラフルオ
ロ安息香酸エステルが生成する。
【0034】
【化7】
【0035】(ただし、一般式(4)において、Rは上
記と同様の意味を示す。)
【0036】脱炭酸反応は、無溶媒あるいは溶媒の存在
下で、加熱することにより実施でき、溶媒の存在下に加
熱するのが好ましい。溶媒としては、水、プロトン性有
機溶媒、非プロトン性有機溶媒、または、非プロトン性
非極性有機溶媒が採用され得る。プロトン性有機溶媒と
しては、エチレングリコール等のグリコール類が好まし
く、非プロトン性極性有機溶媒としては、ジメチルアセ
トアミド、スルホラン等が好ましく、非プロトン性非極
性有機溶媒としては、トルエン、キシレン等が好まし
い。
【0037】脱炭酸反応においては、触媒を存在させて
もよい。触媒としてはアンモニア、またはトリエチルア
ミン、トリブチルアミン等の3級アミン、または、アル
カリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、フッ化
物、炭酸塩、重炭酸塩、硫酸塩、または有機酸塩、また
は、硫酸、塩酸、p−トルエンスルホン酸等の酸触媒等
が挙げられる。触媒の使用量はテトラフルオロフタル酸
モノエステルの1モルに対して0.1〜10モル程度が
よく、好ましくは1〜5モルである。
【0038】脱炭酸反応の温度は100〜220℃程度
が好ましく、溶媒や触媒の有無や種類等によって適宜変
更できる。触媒の使用量は、通常テトラフルオロフタル
酸モノエステルの1モルに対して0.1〜10モル程度
がよく、好ましくは1〜5モルである。
【0039】上記の一般式(4)で表される2,3,
4,5−テトラフルオロ安息香酸酸モノエステルは、加
水分解反応せしめることにより、2,3,4,5−テト
ラフルオロ安息香酸が生成する。
【0040】加水分解反応は、水、および、酸または塩
基の存在下で行うことができる。酸としては、塩酸、リ
ン酸、硫酸等が好ましい。塩基としては、炭酸水素ナト
リウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が好まし
い。反応温度は30〜220℃であり、これは用いる酸
およびアルカリの種類および濃度によって変更できる。
触媒の量は、テトラフルオロ安息香酸酸モノエステルの
1モルに対して0.01〜10モル程度がよく、好まし
くは0.1〜5モルである。
【0041】なお、上記のホルミル基の加水分解、脱炭
酸、および加水分解反応は、一段の反応で行ってもよ
い。
【0042】
【実施例】以下、本発明の実施例について、さらに具体
的に説明する。
【0043】[参考例1]還流コンデンサおよび撹拌機
を備えた500ccガラス製反応器にテトラクロロフタ
ル酸無水物200g(0.70モル)、およびイソプロ
パノール252g(4.20モル)を仕込んだ。混合物
を84℃に加熱し3時間撹拌した。その後、減圧下、イ
ソプロパノールを留去することにより、テトラクロロフ
タル酸モノイソプロピルエステル238gを得た。収率
は98.4%であった。
【0044】[参考例2]還流コンデンサおよび撹拌機
を備えた200ccガラス製反応器に参考例1で合成し
たテトラクロロフタル酸モノイソプロピルエステル40
g(0.116モル)、トルエン80g、およびピリジ
ン9.13g(0.116モル)を仕込み、激しく撹拌
しながら、塩化チオニル20.6g(0.173モル)
を30分間かけて滴下した。その後、反応溶液3時間撹
拌した。反応終了後、沈殿物をろ過により除去し、ろ過
液の低沸物を減圧下留去することにより、2, 3, 4,
5−テトラクロロ−6−クロロホルミル安息香酸−イソ
プロピルエステル31.6gを得た。収率は74.9%
であった。
【0045】[参考例3]還流コンデンサおよび撹拌機
を備えた500ccガラス製反応器に参考例1で合成し
たテトラクロロフタル酸モノイソプロピルエステル10
0g(0.289モル)、スプレー乾燥フッ化カリウム
67.0g(1.156モル)、およびN,N−ジメチ
ルホルムアミド200gを仕込み、激しく撹拌しなが
ら、塩化チオニル68.8g(0.578モル)を30
分間かけて滴下した。その後、70℃に昇温し4時間撹
拌した。反応終了後、沈殿物をろ過により除去し、ろ過
液の低沸物を減圧下留去することにより、2, 3, 4,
5−テトラクロロ−6−フルオロホルミル安息香酸−イ
ソプロピルエステル92.8gを得た。収率は92.3
%であった。
【0046】[参考例4]還流コンデンサおよび撹拌機
を備えた500ccガラス製反応器に、テトラクロロフ
タル酸無水物100g(0.35モル)、トリエチルア
ミン37.1g(0.368モル)、およびトルエン1
00gを仕込み、さらに2, 2, 2−トリフルオロエタ
ノール77.0g(0.77モル)を、30分間かけて
滴下した。つぎに、混合物を12時間撹拌した。反応終
了後、トルエンおよび5%塩酸を加え抽出した。有機層
を濃縮することにより、テトラクロロフタル酸モノ
(2’,2’, 2’−トリフルオロエチル)エステル1
17.5gを得た。収率は87.0%であった。
【0047】[参考例5]還流コンデンサおよび撹拌機
を備えた200ccガラス製反応器に、参考例4で合成
したテトラクロロフタル酸モノ(2’, 2’, 2’−ト
リフルオロエチル)エステル40g(0.104モ
ル)、トルエン80g、およびピリジン8.22g
(0.104モル)を仕込み、激しく撹拌しながら、塩
化チオニル18.6g(0.156モル)を30分間か
けて滴下した。その後、反応溶液を6時間撹拌した。反
応終了後、沈殿物をろ過により除去した。ろ過液の低沸
物を減圧下留去することにより、2, 3, 4, 5−テト
ラクロロ−6−クロロホルミル安息香酸−(2’,
2’, 2’−トリフルオロエチル)エステル35.5g
を得た。収率は84.0%であった。
【0048】[実施例1]還流コンデンサおよび撹拌機
を備えた100ccガラス製反応器に、参考例2で合成
した2, 3, 4, 5−テトラクロロ−6−クロロホルミ
ル安息香酸−イソプロピルエステル20g(0.054
9モル)、スプレー乾燥フッ化カリウム25.5g
(0.439モル)、およびスルホラン60gを仕込
み、激しく撹拌しながら、180℃で20時間反応させ
た。その後、無機物をろ過により除き、蒸留分離を行
い、2, 3, 4, 5−テトラフルオロ−6−フルオロホ
ルミル安息香酸−イソプロピルエステル8.2gを得
た。収率は53.0%であった。
【0049】[実施例2]還流コンデンサおよび撹拌機
を備えた100ccガラス製反応器に、参考例2で合成
した2, 3, 4, 5−テトラクロロ−6−クロロホルミ
ル安息香酸−イソプロピルエステル10g(0.054
9モル)、スプレー乾燥フッ化カリウム25.5g
(0.439モル)、テトラブチルホスホニウムブロミ
ド2g、およびスルホラン60gを仕込み、激しく撹拌
しながら、140℃で6時間反応させた。その後、無機
物をろ過により除き、蒸留分離を行い、2, 3, 4, 5
−テトラフルオロ−6−フルオロホルミル安息香酸−イ
ソプロピルエステル11.3gを得た。収率は73.0
%であった。
【0050】[実施例3]還流コンデンサおよび撹拌機
を備えた100ccガラス製反応器に、参考例3で合成
した2, 3, 4, 5−テトラクロロ−6−フルオロホル
ミル安息香酸−イソプロピルエステル20g(0.05
75モル)、スプレー乾燥フッ化カリウム26.7g
(0.46モル)、テトラブチルホスホニウムブロミド
2g、およびスルホラン60gを仕込み、激しく撹拌し
ながら、140℃で5時間反応させた。その後、無機物
をろ過により除き、蒸留分離を行い、2, 3, 4, 5−
テトラフルオロ−6−フルオロホルミル安息香酸−イソ
プロピルエステル12.5gを得た。収率は82.3%
であった。
【0051】[実施例4]還流コンデンサおよび撹拌機
を備えた100ccガラス製反応器に、参考例5で合成
した2, 3, 4, 5−テトラクロロ−6−クロロホルミ
ル安息香酸−(2’, 2’, 2’−トリフルオロエチ
ル)エステル20g(0.0494モル)、スプレー乾
燥フッ化カリウム22.9g(0.395モル)、テト
ラブチルホスホニウムブロミド2g、およびスルホラン
60gを仕込み、激しく撹拌しながら、140℃で4時
間反応させた。その後、無機物をろ過により除き、蒸留
分離を行い、2, 3, 4, 5−テトラフルオロ−6−フ
ルオロホルミル安息香酸−(2’, 2’, 2’−トリフ
ルオロエチル)エステル12.6gを得た。収率は7
9.1%であった。
【0052】[実施例5]200ccの3つ口フラスコ
に実施例2で合成した2, 3, 4, 5−テトラフルオロ
−6−フルオロホルミル安息香酸−イソプロピルエステ
ル20g(0.0714モル)、炭酸水素カリウム8.
6g(0.0857モル)、および水60gを仕込み、
60℃で5時間加熱撹拌した。反応終了後の懸濁液を室
温まで冷却し、塩化メチレンと5%塩酸を加え、抽出し
た。抽出液の溶媒を減圧留去し、テトラフルオロフタル
酸モノイソプロピルエステル18.8gを得た。収率は
94.0%であった。
【0053】[実施例6]200ccの3つ口フラスコ
に実施例5で合成したテトラフルオロフタル酸モノイソ
プロピルエステル50g(0.179モル)、およびト
リ(n−ブチル)アミン66.2g(0.358モル)
を仕込み、120℃で4時間加熱撹拌した。この溶液に
5%塩酸とエーテルを加え、抽出した。エーテルを留去
し、2, 3, 4, 5−テトラフルオロ安息香酸−イソプ
ロピルエステル40.6gを得た。収率は96.2%で
あった。
【0054】[実施例7]200ccの3つ口フラスコ
に実施例6で合成した2, 3, 4, 5−テトラフルオロ
安息香酸−イソプロピルエステル30g(0.127モ
ル)、および濃度70重量%の硫酸100gを仕込み、
140℃で撹拌下10時間反応せしめた。つぎに、これ
らの反応液に水200ccを加え、放冷後、白色沈殿物
をろ過し水媒体から分離した。その後、乾燥して2,
3, 4, 5−テトラフルオロ安息香酸23.3gを得
た。収率は94.7%であった。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、安全に、かつ高収率
で、2,3,4,5−テトラフルオロ安息香酸を合成で
きる。本発明方法の反応ルートは短段階であり、かつ、
原料の入手も容易であるため、工業的にも大変有利な方
法である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1)で表される2, 3, 4, 5−
    テトラハロゲノ−6−ハロホルミル−安息香酸エステル
    をフッ素化反応せしめて2, 3, 4, 5−テトラフルオ
    ロ−6−フルオロホルミル−安息香酸エステルとし、該
    2, 3, 4, 5−テトラフルオロ−6−フルオロホルミ
    ル−安息香酸エステルのフルオロホルミル基を加水分解
    反応せしめてテトラフルオロフタル酸モノエステルと
    し、該テトラフルオロフタル酸モノエステルを脱炭酸反
    応せしめて2,3,4,5−テトラフルオロ安息香酸エ
    ステルとし、該2,3,4,5−テトラフルオロ安息香
    酸エステルを加水分解反応せしめることによる2, 3,
    4, 5−テトラフルオロ安息香酸の製造方法。 【化1】 (ただし、一般式(1)において、X1 〜X5 は、同一
    であっても異なっていてもよく、それぞれハロゲン原子
    を示し、少なくとも1つは塩素原子、臭素原子、または
    ヨウ素原子を示す。Rは、1価の有機基を示す。)
  2. 【請求項2】一般式(1)で表される2, 3, 4, 5−
    テトラハロゲノ−6−ハロホルミル−安息香酸エステル
    をフッ素化反応せしめることを特徴とする2, 3, 4,
    5−テトラフルオロ−6−フルオロホルミル−安息香酸
    エステルの製造方法。 【化2】 (ただし、一般式(1)において、X1 〜X5 は、同一
    であっても異なっていてもよく、それぞれハロゲン原子
    を示し、少なくとも1つは塩素原子、臭素原子、または
    ヨウ素原子を示す。Rは、1価の有機基を示す。)
  3. 【請求項3】一般式(1)のX1 〜X4 が、いずれも塩
    素原子であり、かつX5 が塩素原子またはフッ素原子で
    ある請求項1または2の製造方法。
  4. 【請求項4】一般式(1)のRが、アルキル基、フルオ
    ロアルキル基、またはアリール基である請求項1〜3の
    いずれかの製造方法。
  5. 【請求項5】フッ素化反応にアルカリ金属フッ化物を用
    いる請求項1〜4のいずれかの製造方法。
  6. 【請求項6】フッ素化反応の際に、相間移動触媒を存在
    させる請求項1〜5のいずれかの製造方法。
  7. 【請求項7】相間移動触媒が、テトラブチルホスホニウ
    ムブロミドまたはテトラフェニルホスホニウムブロミド
    である請求項6の製造方法。
  8. 【請求項8】フッ素化反応を非プロトン性溶媒の存在下
    に実施する請求項1〜7のいずれかの製造方法。
  9. 【請求項9】非プロトン性溶媒がスルホランまたは1,
    3−ジメチル−2−イミダゾリジノンである請求項8の
    製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010525006A (ja) * 2007-04-25 2010-07-22 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー 酸塩化物の新規合成方法
CN114315561A (zh) * 2021-12-29 2022-04-12 内蒙古源宏精细化工有限公司 2,3,4,5-四氟苯甲酰氯高效绿色合成的方法

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