JPH0726037B2 - 新規なナフタロシアニン系色素及びその製造法並びにそれを用いた光学的情報記録媒体 - Google Patents

新規なナフタロシアニン系色素及びその製造法並びにそれを用いた光学的情報記録媒体

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JPH0726037B2
JPH0726037B2 JP62331361A JP33136187A JPH0726037B2 JP H0726037 B2 JPH0726037 B2 JP H0726037B2 JP 62331361 A JP62331361 A JP 62331361A JP 33136187 A JP33136187 A JP 33136187A JP H0726037 B2 JPH0726037 B2 JP H0726037B2
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    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/24Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material
    • G11B7/241Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material characterised by the selection of the material
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  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,新規なナフタロシアニン系色素及びその製造
法並びに光学的情報記録媒体に関する。
(従来の技術) 光学的情報記録媒体は,媒体を記録ないし再生ヘツドが
非接触であるので,記録媒体が摩耗劣化しないという特
徴をもち,種々の記録媒体の開発研究が行われている。
特に半導体レーザー等を利点したヒートモード記録方式
の分野においては,低融点金属,有機高分子化合物ある
いは色素が融解,蒸発あるいは昇華する物質として提案
されており,中でも有機高分子化合物や色素を含む有機
薄膜は,熱伝導率が小さく,また、融解ないし昇華温度
が低いため,記録感度の点で好ましく,シアニン色素,
スクワリリウム色素など種々の物質が提案されている。
従来,色素を記録層として適用した光学的情報記録媒体
は,特開昭56−16948号公報などで公知である。しかし
ながら,この種の色素薄膜記録層を反射型の光学的情報
記録媒体として利用するためには金属反射膜を必要と
し,そのために媒体構成が複雑になつたり,情報の記録
再生特性が劣るなどの問題がある。これに対し,色素自
体の反射率が適度に高いシアニン系色素等を用いること
が,特開昭60−78787号公報等により提案されている。
しかしながら,シアニン系色素は一般に耐光性が低いた
め,書き込み後の読み出しの際,読み出し光のくり返し
照射によつて色素が脱色し,読み出しのS/N比が低下し
てしまうという問題がある。
一方,耐光堅牢性の優れた色素としてナフタロシアニン
化合物を記録層に用いることが特開昭61−25886号公報
や特開昭61−177287号公報により提案されている。しか
し,前者の特許公開公報に示されるナフタロシアニン系
色素の反射率は一般にシアニン系色素に比べて低く,記
録再生特性の点で十分満足できるものではない。また,
後者の特許公開公報においては,本発明のナフタロシア
ニン系色素類似の物質を情報記録媒体に用いるべく提案
がなされているが,光学的情報記録媒体としての有効性
を確認した実施例が示されておらず,記録再生特性の良
否はおろか,反射率も十分満足できるものか否かの判断
もできない。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明はかかる状況に鑑みてなされたもので,上記した
従来の欠点を改良すべく鋭意検討し,新規なナフタロシ
アニン系色素を製造し,これを用いた光学的情報記録媒
体を作成した場合に,シアニン系色素と同等または同等
以上の反射率を有し,かつ再生劣化特性が優れているこ
とを見い出し,本発明を完成するに到つた。
すなわち,本発明の目的は,新規なナフタロシアニン系
色素及びその製造法を提供し,これを用いて,優れた記
録再生特性を有すると共に,改善された再生劣化特性を
有する光学的情報記録媒体を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 第1の発明は下記一般式(I)で示される新規なナフタ
ロシアニン系色素に関する。
(式中,Rは炭素数1〜22個のアルキル基又はアリール基
を示し,3個のRは同一の基であつても相異する基であつ
てもよい。MはSi,Al,Ti,Ge及びSnよりなる群より選ば
れ,Y1及びY2はOR′,OAr,OSi(R′)3,OSi(Ar)3及びO
C(Ar)3よりなる群より選ばれ,それぞれ同一であつても
異なつていても良いが,MがAlのときは,Y1のみがMに結
合しているものとする。R′は炭素数1〜22個のアルキ
ル基を示し,Arはアリール基又はアラルキル基を示す) 一般式(I)で表わされる新規なナフタロシアニン系色
素は,芳香族系,ハロゲン系,エーテル系及びケトン系
溶媒に可溶であり,容易に精製し純度を向上できるだけ
でなく,溶媒の種類及び濃度等による吸収の変化がな
く,またそれ自体の反射率も高く,半導体レーザ光を吸
収する能力に著しく優れており,耐光性にも優れてい
る。
上記芳香族系溶媒としては,ベンゼン,トルエン,キシ
レン,クロロベンゼン,1−クロロナフタレン,キノリン
等があり,上記エーテル系溶媒としては,ジエチルエー
テル,ジブチルエーテル,テトラヒドロフラン,エチレ
ングリコールモノメチルエーテル,エチレングリコール
ジメチルエーテル,ジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル,ジエチレングリコールジメチルエーテル等があ
り,上記ケトン系溶媒としては,アセトン,メチルエチ
ルケトン,メチルプロピルケトン,シクロペンタノン,
シクロヘキサノン,アセトンアルコール等がある。
前記一般式(I)において,Rの炭素数1〜22個のアルキ
ル基の例としては,メチル基,エチル基,プロピル基,
イソプロピル基,ブチル基,sec−ブチル基,tert−ブチ
ル基,ペンチル基,ヘキシル基,ヘプチル基,オクチル
基,ノニル基,デシル基,ウンデシル基,ドデシル基,
トリデシル基,テトラデシル基,ペンタデシル基,ヘキ
サデシル基,ヘプタデシル基,オクタデシル基,ノナデ
シル基,エイコシル基,ヘンエイコシル基,ドコシル基
等があげられ,これらの中でもメチル基及びエチル基が
好ましい。Rのアリール基の例としては,フエニル基,
トリル基,キシリル基,ヒドロキシフエニル基,ナフチ
ル基,アントリル基,ピレニル基等があげられ,この中
でもフエニル基が好ましい。Mは,Si,Al,Ti,Ge及びSnよ
りなる群から選ばれる。Y1及びY2は,OR′,OAr,OSi
(R′)3,OSi(Ar)3及びOC(Ar)3よりなる群より選ば
れ,それぞれ同一であつても異なつていてもよく,これ
らの中でもOR′,OAr,OSi(R′)3及びOSi(Ar)3が好ま
しい。MがAlのときはY1が,その他のときはY1及びY2
結合している。Y1及びY2においてR′の炭素数1〜22個
のアルキル基の例としては,前記したRの炭素数1〜22
個のアルキル基と同様のものがあげられ,これらの中で
も炭素数1〜18個のアルキル基が好ましい。Y1及びY2
おいてArのアリール基の例としては,前記したRのアリ
ール基と同様のものがあげられ,これらの中でもフエニ
ル基が好ましい。Y1及びY2においてArのアラキル基の例
としては,ベンジル基,フエニルエチル基,メチルベン
ジル基,ナフチルメチル基等があげられ,これらの中で
もベンジル基及びメチルベンジル基が好ましい。
新規なナフタロシアニン系色素の例としては以下のもの
をあげることができる。
(1)〔(n-C6H13)3SiO〕2SiNc〔Si(CH3)34 ビス(トリヘキシルシリルオキシ)−テトラキス(トリ
メチルシリル)ナフタロシアニノ−シリコン 上記式においては,Ncはナフタロシアニン骨格をあらわ
す。
(2)〔(CH3)3SiO〕2SiNc〔Si(CH3)34 ビス(トリメチルシリルオキシ)−テトラキス(トリメ
チルシリル)ナフタロシアニノ−シリコン (3)〔(C2H5)3SiO〕2GeNc〔Si(CH3)34 ビス(トリエチルシリルオキシ)−テトラキス(トリメ
チルシリル)ナフタロシアニノ−ゲルマニウム (4)〔(n-C4H9)3SiO〕2SnNc〔Si(CH3)34 ビス(トリブチルシリルオキシ)−テトラキス(トリメ
チルシリル)ナフタロシアニノ−スズ (5)C6H5OAlNc〔Si(CH3)34 テトラキス(トリメチルシリル)ナフタロシアニノ−フ
エノキシアルミニウム (6)〔(n-C3H7)3SiO〕2TiNc〔Si(CH3)34 ビス(トリプロピルシリルオキシ)−テトラキス(トリ
メチルシリル)ナフタロシアニノ−チタン (7)〔(CH3)3SiNc〔Si(CH3)2C6H54 ビス(トリメチルシリルオキシ)−テトラキス(ジメチ
ルフエニルシリル)ナフタロシアニノ−シリコン (8)(C2H5O)2SiNc〔Si(C6H5)34 ビスエトキシ−テトラキス(トリフエニルシリル)ナフ
タロシアニノ−シリコン (9)〔(C6H5)3SiO〕2SiNc〔Si(C2H5)34 ビス(トリフエニルシリルオキシ)−テトラキス(トリ
エチルシリル)ナフタロシアニノ−シリコン (10)〔(n-C4H9)3SiO〕3SiNc〔Si(n-C4H9)34 ビス(トリブチルシリルオキシ)−テトラキス(トリブ
チルシリル)ナフタロシアニノ−シリコン (11)〔(C2H5)3SiO〕2SiNc〔Si(CH3)2n-C18H374 ビス(トリエチルシリルオキシ)−テトラキス(ジメチ
ルオクタデシルシリル)ナフタロシアニノ−シリコン (12)〔(C2H5)3SiO〕2SiNc〔Si(CH3)2n-C10H214 ビス(トリエチルシリルオキシ)−テトラキス(ジメチ
ルデシルシリル)ナフタロシアニノ−シリコン (13)〔(C2H5)3SiO〕2GeNc〔Si(CH3)2n-C14H294 ビス(トリエチルシリルオキシ)−テトラキス(ジメチ
ルテトラデシルシリル)ナフタロシアニノ−ゲルマニウ
ム これらの化合物のうち,(1)及び(3)が好ましい。
第2の発明は下記一般式 (式中,Rは炭素数1〜22個のアルキル基又はアリール基
を示し,3個のRは同一の基であつても相異する基であつ
てもよい) で示されるトリアルキルシリル−又はトリアリールシリ
ル−2,3−ジシアノナフタレン(ただし,この化合物は
2種以上を用いてもよい)を下記一般式(III) MXn (III) (式中,MはSi,Al,Ti,Ge及びSnよりなる群より選ばれ,X
はハロゲン原子を示し,nはMへのXの結合数を示す正の
整数を示す) で示されるハロゲン化金属を反応させて下記一般式(I
V) (式中,Rは式(II)におけると同じ,M及びXは式(II
I)におけると同じである) で示されるジハロゲノ金属−テトラキス(トリアルキル
シリル又はトリアリールシリル)ナフタロシアニン誘導
体を得,次にこの式(IV)で示される化合物を加水分解
することにより下記一般式(V) (式中,Rは式(II)におけると同じ,Mは式(III)にお
けると同じである) で示されるジヒドロキシ金属−テトラキス(トリアルキ
ルシリル又はトリアリールシリル)ナフタロシアニン誘
導体を得,次にこの一般式(V)で示される化合物を下
記一般式(VI) R″OH (VI) で示されるアルコール又は下記一般式(VII)で示され
るハロゲン化物 R″Cl (VII) (式(VI)及び(VII)中,R″はR′,Ar,Si(R′)3
Si(Ar)3及びC(Ar)3よりなる群より選ばれ,R′は炭素数
1〜22個のアルキル基であり,Arはアリール基であり,
R′及びArはそれぞれ同一でも異なつていてもよい) と反応させることを特徴とする下記一般式(I)で示さ
れる新規なナフタロシアニン系色素の製造法に関する。
(式中,Rは式(II)におけると同じ,Mは式(III)にお
けると同じであり,Y1及びY2はOR′,OAr,OSi
(R′)3,OSi(Ar)3及びOC(Ar)3よりなる群より選ば
れ,それぞれ同一であつても異なつていても良いが,Mが
Alのときは,Y1のみがMに結合しているものとする。
R′は炭素数1〜22個のアルキル基を示し,Arはアリー
ル基又はアラルキル基を示す) 一般式(I)で示される新規なナフタロシアニン系色素
は,一般式(V)で表わされる化合物と過剰の一般式
(VI)で示されるアルコール又は一般式(VII)で示さ
れるハロゲン化物とを加熱し,反応させることにより得
ることができる。この場合,反応温度は,80〜250℃が好
ましく,反応時間は30分〜10時間が好ましい。この反応
は,溶媒なしで反応させるか,あるいは溶媒としてベン
ゼン,トルエン,キシレン,トリメチルベンゼン,クロ
ロベンゼン,ジクロロベンゼン,トリクロロベンゼン,1
−クロロナフタレン,テトラリン,ピリジン,β−ピコ
リン,キノリン等を使用するのが好ましい。
一般式(I)で表わされる新規なナフタロシアニン系色
素の反応混合物からの単離,精製は,反応混合物を,カ
ラムクロマトグラフイー法または薄層クロマトグラフイ
ー法により分離した後,再結晶法により精製するなどの
方法によつて行うことができる。
一般式(V)で表わされるジヒドロキシ金属−テトラキ
ス(トリアルキルシリル又はトリアリールシリル)ナフ
タロシアニン誘導体は,一般式(IV)で表わされる化合
物を,加熱下加水分解反応をさせることにより得ること
ができる。この場合,反応温度は50〜150℃が好ましく
反応時間は,30分〜10時間が好ましい。このためには,
ピリジン/水,ピリジン/アンモニア水,メタノール/
アンモニア水,エタノール/アンモニア水,プロパノー
ル/アンモニア水などの混合溶媒中で反応させるか,あ
るいは濃硫酸で処理後アンモニア水で処理するのが好ま
しい。
一般式(III)で示されるハロゲン化金属において,ハ
ロゲン原子としてはCl,Br,I等があげられる。
一般式(II)で示されるトリアルキルシリル−又はトリ
アリールシリル−2,3−ジシアノナフタレンは,公知の
化合物であり,例えば次のようにして製造することがで
きる。すなわち下記一般式(VIII) (式中,Rは炭素数1〜22個のアルキル基又はアリール基
を示す) で示される2,3−又は3,4−ジメチルトリアルキルシリル
又はトリアリールシリルベンゼンと式(IX) で表わされるN−ブロモこはく酸イミドとを,加熱下光
照射させて得られる一般式(X) 式中,Rは炭素数1〜22個のアルキル基又はアリール基を
示す。) で表わされる化合物を,式(XI) で表わされるフマロニトリルと加熱下反応させて一般式
(II)で表わされるトリアルキルシリル−又はトリアリ
ールシリル−2,3−ジシアノナフタレンを合成する方法
である。本発明においては一般式(II)で表わされる化
合物を必要に応じて2種以上として,一般式(III)で
示されるハロゲン化金属と反応させてもよい。
一般に,一般式(VIII)で表わされる2,3−又は3,4−ジ
メチルトリアルキルシリル又はトリアリールシリルベン
ゼンと式(IX)で表わされるN−ブロモこはく酸イミド
との反応は,2,3−又は3,4−ジメチルトリアルキルシリ
ル又はトリアリールシリルベンゼン0.2molとN−ブロモ
こはく酸イミド0.8molを高圧水銀燈照射下,光照射に対
して不活性な溶媒200〜1000mlの中で,4〜12時間加熱還
流することにより行うことができる。反応は,光反応開
始剤として,ラジカル発生剤である過酸化物を添加する
必要がある。過酸化物としては,過酸化ベンゾイル,過
酸化オクタノイル,過酸化シクロヘキサノン,過酸化イ
ソブチリル,過酸化2,4−ジクロロベンゾイル,過酸化
メチルエチルケトンなどがあげられ,通常,溶媒500ml
に対して500mg〜2gの範囲で使用される。また光照射に
対して不活性な溶媒としては,クロロホルム,四塩化炭
素などのハロゲン系溶媒,または,ベンゼン,クロロベ
ンゼンなどの芳香族系溶媒から適宜選択される。
また,一般式(X)で示される化合物と式(XI)で示さ
れるフマロニトリルとの反応は,一般式(X)で示され
る化合物1molに対して,式(XI)で示されるフマロニト
リルを1〜2molの比で共存させ,反応温度は,70℃〜100
℃が好ましく,反応時間は,5〜10時間が好ましい。溶媒
としては,N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルア
セトアミド,ジメチルスルホキシド,N,N−ジエチルホル
ムアミド,N,N−ジエチルアセトアミド等の極性有機溶媒
が好ましい。
第3の発明は基板上に下記一般式(I)で示されるナフ
タロシアニン系色素を主成分とする有機薄膜を形成した
ことを特徴とする光学的情報記録媒体に関する。
(式中,Rは炭素数1〜22個のアルキル基又はアリール基
であり,それぞれ同一でも異なつていてもよい。MはS
i,Al,Ti,Ge及びSnよりなる群より選ばれ,Y1及びY2はO
R′,OAr,OSi(R′)3,OSi(Ar)3及びOC(Ar)3よりなる
群より選ばれ,それぞれ同一であつても異なつていても
良いが,MがAlのときは,Y1のみがMに結合しているもの
とする。R′は炭素数1〜22個のアルキル基を示し,Ar
はアリール基又はアラルキル基を示す) 光学的情報記録媒体は,基板上に第1の発明の新規なナ
フタロシアニン系色素を主成分とする記録層を設けたも
のであるが,必要に応じて下地層や保護層などの他の層
を設けることができる。
使用される基板材料は当業者には既知のものであり,使
用レーザー光に対して透明または不透明のいずれでも良
い。しかし,基板側から,レーザー光で書き込み,読み
出しを行う場合は,そのレーザー光に対して透明でなけ
ればならない。一方,基板と反対側すなわち記録層側か
ら書き込み,読み出しを行う場合は,使用するレーザー
光に対して透明である必要はない。基板の材質として
は,ガラス,石英,セラミツク,プラスチツク,紙,板
状または箔状の金属など,一般に使用されている記録材
料の支持体で良い。また,基板には,必要に応じて凹凸
で形成される案内溝を設けても良い。
記録層の形成は,塗布法,印刷法ないし蒸着法において
行うことができる。光学的情報記録媒体においては,記
録層の形成を塗布法等で形成するのが経済性において有
利であり,本発明においても,塗布法あるいは印刷法を
用いることが望ましい。塗布法を用いる場合には,トル
エン,クロロホルム,ジクロロエタン,メチルエチルケ
トンなどの溶媒を用いて,スプレー,ローラーコーテイ
ング,スピンコーテイング,デイツピングなどにより行
える。
光学的情報記録媒体は,レーザー光の波長域に適度の吸
収率及び反射率を示し,かつ,耐光性の優れた新規なナ
フタロシアニン系色素を主成分とする有機薄膜を記録層
として採用することによりなされたもので,優れた記録
再生特性と改善された再生劣化特性を兼備する。また,
新規なナフタロシアニン系色素は,種々の有機溶媒への
溶解性にも優れており,記録層形成過程においても従来
技術より優位にある。
(実施例) 以下,本発明の具体的実施例を示し,本発明を更に詳細
に説明するが,本発明はこれに限定されるものではな
い。
実施例1 先に例示した〔(n-C6H13)3SiO〕2SiNc〔Si(CH3)34
ス(トリヘキシルシリルオキシ)−テトラキス(トリメ
チルシリル)ナフタロシアニノ−シリコンをトルエンに
溶解し,回転塗布法にて,ガラス基板上に厚さ50nmの記
録層を形成した。この記録媒体に波長830nmの半導体レ
ーザーをガラス基板側から照射し,記録特性を評価した
ところ,ビーム径1.6μm,線速0.5m/秒,4.2mWで記録が可
能であつた。一方,再生劣化に対する安定性を評価する
べく,1mWの読み出し光をくり返し照射したが,106回く
り返しても反射率変化が生じなかつた。
比較例 シアニン系色素NK−2905(日本感光色素研究所製)をジ
クロロエタンに溶解し,回転塗布により,ガラス基板
上,厚さ50nmの記録層を得た。この記録媒体に実施例1
と同様にしてレーザー光を照射したところ,4.8mWで記録
が可能であつた。しかし,再生劣化に対する安定性を評
価したところ,くり返し照射回数4×104回付近から,
反射率が低下しはじめ,106回照射後では,初期反射率
の70%まで低下した。
実施例2 〔トリメチルシリル−o−キシレンの合成〕 よく乾燥した削り状マグネシウム,14.4gに少量のヨウ素
結晶,次にエチルエーテル250mlを加えた。これに,窒
素雰囲気下,4−ブロモ−o−キシレン92.5gをエチルエ
ーテル100mlに溶解した溶液を,反応溶液が穏やかに還
流する様に,約2時間かけて滴下した。滴下終了後,室
温にて約1時間攪拌を続け,グリニヤール試薬を調整し
た。
次いで,トリメチルクロロシラン90gとエチルエーテル2
50mlを還流しながら,上記グリニヤール試薬を約1時間
かけて滴下し,その後更に1時間還流した。放冷後,氷
浴で冷却しながら,塩化アンモニウム飽和水溶液を滴下
してグリニヤール試薬を分解し,反応溶液からエーテル
溶液を分離した。残つた水溶液をベンゼンで3回抽出
し,抽出液をまとめて無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。この溶液を濃縮し,減圧下蒸留したところ,沸点98
〜103℃/27〜30mmHgで,4−トリメチルシリル−o−キシ
レン40gが無色液体として得られた。
〔6−トリメチルシリル−2,3−ジシアノナフタレンの
合成〕 4−トリメチルシリル−o−キシレン35.6g及びN−ブ
ロモこはく酸イミド142.4gの四塩化炭素500ml溶液に過
酸化ベンゾイル1gを加え,内部照射管中で還流しながら
約12時間,高圧水銀灯(100W)により光照射した。放冷
後,析出した白色結晶を吸引ろ過して除き,母液の四塩
化炭素溶液を減圧下十分に濃縮した。得られた淡かつ色
油状物を無水N,N−ジメチルホルムアミド800mlに溶か
し,フマロニトリル27g,次いでよく攪拌しながら,ヨウ
化ナトリウム200gを加え,窒素雰囲気下75℃で約7時間
攪拌した。反応後,内容物を約4kgの氷中へ注ぎ出し,
赤かつ色の水溶液が淡黄色になるまで徐々に亜硫酸水素
ナトリウムを加えた。わずかに過剰量加えてしばらく攪
拌した後,室温にて一夜放置した。析出した淡黄色固体
を吸引ろ過し,十分に水洗した後,メタノールで数回洗
浄した。得られた固体をエタノール/アセトンから再結
晶すると無色の結晶として,6−トリメチルシリル−2,3
−ジシアノナフタレンが16g得られた。
〔ビス(トリエチルシリルオキシ)−テトラキス(トリメチルシリル)ナフタロシアニノ−ゲルマニウムの合成〕
6−トリメチルシリル−2,3−ジシアノナフタレン12.5
g,モリブデン酸アンモニウム約100mg及び尿素50gに四塩
化ゲルマニウム28mlを加え,240℃で2時間半加熱した。
冷却後,水を加え,反応混合物を吸引ろ過し,水,更に
メタノールで十分にろ過したところ,黒緑色結晶が0.68
g得られた。この結晶の電子スペクトル(CHCl3溶液)を
第1図に示す。この結晶は,テトラキス(トリメチルシ
リル)ナフタロシアニノ−ジクロロゲルマニウムと考え
られ,これ以上精製せずに,次の反応に用いた。上記結
晶0.38gを水39ml,エタノール10ml,濃アンモニア水10ml
の混合溶媒中に加え,約2時間還流した。放冷後,反応
混合物をろ過し,更にメタノールで約10回洗浄し,乾燥
後,0.29gの黒緑色固体を得た。この固体の電子スペクト
ル(CHCl3溶液)を第2図に示す。この固体は,テトラ
キス(トリメチルシリル)ナフタロシアニノ−ジヒドロ
キシゲルマニウムと考えられ,これ以上精製せずに次の
反応に用いた。上記黒緑色固体0.21gのクロロベンゼン2
0ml溶液にトリエチルシラノール1gを加え,約1時間還
流した後,溶液の量が約半分になるまで濃縮した。放冷
後,メタノール約100mlを加え,析出した沈でんをろ過
し,メタノールで十分に洗浄した。得られた固体を,ア
ルミナカラムクロマトグラフイーにより,ベンゼンを展
開溶媒として分離精製したところ,緑色結晶が0.13g得
られた。下記の分析結果から,この結晶は,ビス(トリ
エチルシリルオキシ)−テトラキス(トリメチルシリ
ル)ナフタロシアニノ−ゲルマニウムであることを確認
した。電子スペクトル(CHCl3溶液)を第3図に示す。
元素分析値は下記のとおりであつた。
C H N 計算値(%) 66.93 6.71 8.67 実測値(%) 67.18 6.85 8.41 〔記録試験〕 上記のようにして合成したビス(トリエチルシリルオキ
シ)−テトラキス(トリメチルシリル)ナフタロシアニ
ノ−ゲルマニウム〔(C2H5)3SiO〕2GeNc〔Si(CH3)34
クロロホルムに溶解し,回転塗布法により,ガラス基板
上,厚さ70nmの記録層を得た。この記録媒体に実施例1
と同様にしてレーザー光を照射したところ,4.9mWで記録
が可能であつた。また,再生劣化に対する安定性を同様
に評価したところ,106回くり返し照射しても反射率変
化が生じなかつた。
実施例3 ビス(トリブチルシリルオキシ)−テトラキス(トリメ
チルシリル)ナフタロシアニノ−スズ〔(n-C4H9)3SiO〕
2SnNc〔Si(CH3)34を回転塗布法にて,ガラス基板上,8
0nmの記録膜を得た。この記録媒体に実施例1と同様に
してレーザー光を照射したところ,5.8mWで記録が可能で
あつた。また,再生劣化に対する安定性を同様に評価し
たところ,106回くり返し照射しても反射率変化が生じ
なかつた。
実施例4 下表に示したナフタロシアニン系化合物をポリカーボネ
ート基板上,50nmの厚さの記録層を蒸着法にて形成し
た。実施例1と同様にして記録再生特性,再生劣化特性
を評価した。結果を下表に掲げる。
実施例5 〔(n-C6H13)3SiO〕2SiNc〔Si(CH3)34とポリスチレン
2:1混合物をトルエンに溶解し,ガラス基板上,厚さ60n
mの記録層を得た。実施例1と同様にして評価したとこ
ろ,記録感度4.8mW,再生劣化特性106回以上という結果
を得た。
(発明の効果) 第2の発明によつて製造できる第1の発明に係る新規な
ナフタロシアニン系色素を用いた第3の発明に係る光学
的情報記録媒体は優れた記録再生情報を示し,かつ,従
来の有機色素系記録媒体より再生劣化特性が向上してい
ることがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例2におけるテトラキス(トリメチルシリ
ル)ナフタロシアニノ−ジクロルゲルマニウム電子スペ
クトルであり,第2図は実施例2におけるテトラキス
(トリメチルシリル)ナフタロシアニノ−ジヒドロキシ
ゲルマニウムの電子スペクトルであり,第3図は実施例
2におけるビス(トリエチルシリルオキシ)−テトラキ
ス(トリメチルシリル)ナフタロシアニノ−ゲルマニウ
ムの電子スペクトルである。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I)で示される新規なナフタ
    ロシアニン系色素。 (式中,Rは炭素数1〜22個のアルキル基又はアリール基
    を示し,3個のRは同一の基であつても相異する基であつ
    てもよい。MはSi,Al,Ti,Ge及びSnよりなる群より選ば
    れ,Y1及びY2はOR′,OAr,OSi(R′)3,OSi(Ar)3及びO
    C(Ar)3よりなる群より選ばれ,それぞれ同一であつても
    異なつていても良いが,MがAlのときは,Y1のみがMに結
    合しているものとする。R′は炭素数1〜22個のアルキ
    ル基を示し,Arはアリール基又はアラルキル基を示す)
  2. 【請求項2】前記一般式(I)においてY1及びY2がとも
    にOR′またはOArである特許請求の範囲第1項記載の新
    規なナフタロシアニン系色素。
  3. 【請求項3】前記一般式(I)においてY1及びY2がとも
    にOSi(R′)3またはOSi(Ar)3である特許請求の範囲第
    1項記載の新規なナフタロシアニン系色素。
  4. 【請求項4】前記一般式(I)においてRがすべてメチ
    ル基であり,MがSiであり,Y1及びY2がトリヘキシルシリ
    ルオキシ基である特許請求の範囲第1項記載の新規なナ
    フタロシアニン系色素。
  5. 【請求項5】前記一般式(I)においてRがすべてメチ
    ル基であり,MがGeであり,Y1及びY2がトリエチルシリル
    オキシ基である特許請求の範囲第1項記載の新規なナフ
    タロシアニン系色素。
  6. 【請求項6】下記一般式(II) (式中,Rは炭素数1〜22個のアルキル基又はアリール基
    を示し,3個のRは同一の基であつても相異する基であつ
    てもよい。) で示されるトリアルキルシリル−又はトリアリールシリ
    ル−2,3ジシアノナフタレン(ただし,この化合物は2
    種以上を用いてもよい)を下記一般式(III) MXn (III) (式中,MはSi,Al,Ti,Ge及びSnよりなる群より選ばれ,X
    はハロゲン原子を示し,nはMへのXの結合数を示す正の
    整数を示す) で示されるハロゲン化金属と反応させて下記一般式(I
    V) (式中,Rは式(II)におけると同じ,M及びXは式(II
    I)におけると同じである) で示されるジハロゲノ金属−テトラキス(トリアルキル
    シリル又はトリアリールシリル)ナフタロシアニン誘導
    体を得,次にこの式(IV)で示される化合物を加水分解
    することにより下記一般式(V) (式中,Rは式(II)におけると同じ,Mは式(III)にお
    けると同じ) で示されるジヒドロキシ金属−テトラキス(トリアルキ
    ルシリル又はトリアリールシリル)ナフタロシアニン誘
    導体を得,次にこの一般式(V)で示される化合物を下
    記一般式(VI) R″OH (VI) で示されるアルコール又は下記一般式(VII)で示され
    るハロゲン化物 R″Cl (VII) (式(VI)および(VII)中,R″はR′,Ar,Si
    (R′)3,Si(Ar)3及びC(Ar)3よりなる群より選ばれ,
    R′は炭素数1〜22個のアルキル基であり,Arはアリール
    基であり,R′及びArはそれぞれ同一でも異なつていても
    よい) と反応させることを特徴とする下記一般式(I)で示さ
    れる新規なナフタロシアニン系色素の製造法。 (式中,Rは式(II)におけると同じ,Mは式(III)にお
    けると同じであり,Y1およびY2はOR′,OAr,OSi(R′)
    3,OSi(Ar)3及びOC(Ar)3よりなる群より選ばれ,それぞ
    れ同一であつても異なつていても良いが,MがAlのとき
    は,Y1のみがMに結合しているものとする。R′は炭素
    数1〜22個のアルキル基を示し,Arはアリール基又はア
    ラルキル基を示す)
  7. 【請求項7】基板上に下記一般式(I)で示されるナフ
    タロシアニン系色素を主成分とする有機薄膜を形成した
    ことを特徴とする光学的情報記録媒体。 (式中,Rは炭素数1〜22個のアルキル基又はアリール基
    であり,それぞれ同一でも異なつていてもよい。MはS
    i,Al,Ti,Ge及びSnよりなる群より選ばれ,Y1及びY2はO
    R′,OAr,OSi(R′)3,OSi(Ar)3及びOC(Ar)3よりなる
    群より選ばれ,それぞれ同一であつても異なつていても
    良いが,MがAlのときは,Y1のみがMに結合しているもの
    とする。R′は炭素数1〜22個のアルキル基を示し,Ar
    はアリール基又はアラルキル基を示す)
  8. 【請求項8】前記一般式(I)においてY1及びY2がとも
    にOR′又はOArである特許請求の範囲第7項記載の光学
    的情報記録媒体。
  9. 【請求項9】前記一般式(I)においてY1及びY2がとも
    にOSi(R′)3又はOSi(Ar)3である特許請求の範囲第7
    項記載の光学的情報記録媒体。
  10. 【請求項10】前記一般式(I)においてRがすべてメ
    チル基であり,MがSiであり,Y1及びY2がトリヘキシルシ
    リルオキシ基である特許請求の範囲第7項記載の光学的
    情報記録媒体。
  11. 【請求項11】前記一般式(I)においてRがすべてメ
    チル基であり,MがGeであり,Y1及びY2がトリエチルシリ
    ルオキシ基である特許請求の範囲第7項記載の光学的情
    報記録媒体。
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