JPH07278338A - スチレン系樹脂発泡体およびその製法 - Google Patents

スチレン系樹脂発泡体およびその製法

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JPH07278338A
JPH07278338A JP7332694A JP7332694A JPH07278338A JP H07278338 A JPH07278338 A JP H07278338A JP 7332694 A JP7332694 A JP 7332694A JP 7332694 A JP7332694 A JP 7332694A JP H07278338 A JPH07278338 A JP H07278338A
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foam
bubbles
weight
styrene
less
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JP7332694A
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English (en)
Inventor
Shigeru Shigetani
茂 茂谷
Hisayoshi Takeuchi
久善 竹内
Takahiro Hayashi
隆博 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 金型を腐食させる酸などを水との反応によっ
て発生することがない発泡剤を用い、断熱性能、各種機
械的性質にすぐれた発泡体およびその製法を提供するこ
と。 【構成】 プロパン25〜70重量%およびペンタン7
5〜30重量%からなる脂肪族系発泡剤ならびに1,1
−ジフルオロ−1−クロロエタンからなる蒸発型発泡剤
を気泡内に含有してなり、厚さが20〜150mmであ
ることを特徴とするスチレン系樹脂発泡体およびその製
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スチレン系樹脂発泡体
およびその製法に関する。さらに詳しくは、たとえば断
熱材などとして好適に使用しうるスチレン系樹脂発泡体
およびその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】建築用の断熱材として主に用いられてい
るスチレン系樹脂発泡体のうち、とくに押出発泡体の製
法は、蒸発型発泡剤を用いる方法が主流となっている。
【0003】ここで用いられる蒸発型発泡剤は、単に発
泡エネルギーになるだけでなく、押出系内では可塑化機
能を呈し、また発泡工程では気泡サイズの調整、気泡の
成長速度のコントロール機能を呈し、さらに製造された
発泡体の気泡内に含まれることによってその発泡体の性
能、とくに断熱性を支配する熱伝導率に大きな影響を及
ぼすため、押出発泡技術の開発の際には、かかる蒸発型
発泡剤の選択が常に主な研究課題となっていた。
【0004】従来、スチレン系樹脂押出発泡体に用いら
れている蒸発型発泡剤は、発泡後の発泡体の性能を支配
する難透過性発泡剤と、押出機内での可塑化、発泡エネ
ルギーや気泡の成長速度コントロールなどに影響を与え
る易透過性発泡剤との組合せが多く用いられ、その代表
的なものとして、難透過性発泡剤の群からはジクロロジ
フルオロメタンが、易透過性発泡剤の群からは塩化メチ
ルが主に用いられている。
【0005】しかしながら、近年、成層圏でのオゾン層
破壊とフロンを発生源とする塩素との関係の研究が進
み、オゾン層保護の観点から特定フロンの全廃が決定さ
れ、このような動きのなかで、特公昭57−7175号
公報には、塩素を含むものの、置換基がすべて塩素・フ
ッ素に置換された特定フロンに比較し、オゾン層破壊能
が小さい1,1−ジフルオロ−1−クロロエタンと、任
意成分として易透過性発泡剤である塩化メチル、塩化エ
チルなどとを組合わせた発泡剤が提案されている。
【0006】前記塩化メチル、塩化エチルは、労働衛生
環境面から製造工場などで作業環境保全が義務づけられ
ているため、使用の際に拘束を受けない発泡剤を使用す
ることがより好ましい。
【0007】一方で、難透過性発泡剤の代表として取扱
われていたジクロロジフルオロメタンの全廃に伴い、難
透過性発泡剤の変更を余儀なくされた業界では、ジクロ
ロジフルオロメタンと比較して性能の低下を防止する目
的で、たとえば特公昭57−7175号公報に記載され
た1,1−ジフルオロ−1−クロロエタンを用いるばあ
いであっても、断熱性能を気泡内に封じ込められた難透
過性発泡剤の性能のみでなく、発泡体の気泡構造をも改
良しようとする方法が本発明者らによって開発されてい
る(特開平3−109445号公報)。
【0008】前記方法では、難透過性発泡剤の一例とし
て1,1−ジフルオロ−1−クロロエタン、易透過性発
泡剤の一例として塩化メチルが用いられており、主とし
て気泡径が0.25mm以下の気泡と、気泡径が0.4
〜1mmの気泡とからなる気泡構造を有する発泡体をう
るために、表面に水酸基を多数有する無機粉末や吸水性
高分子物質とともに水が用いられている。
【0009】しかしながら、かかる方法を採用したばあ
いには、水が存在するため、採用する装置や製造条件に
よっては、塩化メチルの加水分解反応によって塩酸が発
生し、かかる塩酸によって押出・発泡装置が腐食するお
それがある。かかる腐食を防止するために、系内にアル
カリ性物質を混和させることにより、発生した塩酸を中
和させることも考えられるが、かかる中和反応は必ずし
も充分ではなく、よりよい解決策が待ち望まれている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、酸を発生しやすい塩化
メチル、塩化エチルなどの含塩素化合物を用いることな
く、断熱性能、各種機械的性質にすぐれた発泡体を提供
することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、
プロパン25〜70重量%およびペンタン75〜30重
量%からなる脂肪族系発泡剤ならびに1,1−ジフルオ
ロ−1−クロロエタンからなる蒸発型発泡剤を気泡内に
含有してなり、厚さが20〜150mmであることを特
徴とするスチレン系樹脂発泡体、ならびにスチレン系
樹脂にプロパン25〜70重量%およびペンタン75〜
30重量%からなる脂肪族系発泡剤ならびに1,1−ジ
フルオロ−1−クロロエタンからなる蒸発型発泡剤を圧
入または添加したのち、押出発泡することを特徴とする
厚さが20〜150mmのスチレン系樹脂発泡体の製法
に関する。
【0012】
【作用および実施例】本発明のスチレン系樹脂発泡体
は、前記したように、スチレン系樹脂にプロパン25〜
70重量%およびペンタン75〜30重量%からなる脂
肪族系発泡剤、ならびに1,1−ジフルオロ−1−クロ
ロエタンからなる蒸発型発泡剤を圧入または添加したの
ち、押出発泡することによってえられる。
【0013】本発明においては、易透過性発泡剤とし
て、塩化メチル、塩化エチルなどの塩素原子を含む炭化
水素などをまったく用いずに、脂肪族炭化水素のなかで
も特定のもの、すなわちプロパンおよびペンタンを用
い、しかもかかるプロパンとペンタンとを一定の割合で
混合したばあいには、ハイドロフルオロカーボン系発泡
剤の1種である1,1−ジフルオロ−1−クロロエタン
と組み合わせることにより、断熱性能および機械的強度
にすぐれた発泡体がえられる。
【0014】本発明に用いられる脂肪族系発泡剤は、プ
ロパン25〜70重量%およびペンタン75〜30重量
%で構成される。
【0015】このように、本発明においてプロパンおよ
びペンタンの混合物が用いられるのは、これらプロパン
およびペンタンの混合物を用いたばあいには、これらの
炭化水素は、押出系内で溶融樹脂に溶解しやすくなり、
押出機中の溶融樹脂中に均一に分散しやすくなって押出
状態が安定化するからである。
【0016】たとえば、ペンタンを併用せずに、炭化水
素としてプロパンを単独で用いたばあいには、その表面
に表皮層を必要としない発泡体製品、たとえば所望の厚
さにスライスなどの機械的仕上げによって作製される発
泡体製品の製法には使用しうるが、溶融樹脂に対する可
塑化性が不足ぎみとなり、表皮層にクラックが生じるな
どの現象が発生し、表皮層を付与した発泡体の製法には
不向きとなる。また、プロパンを併用せずに、炭化水素
としてペンタンを単独で用いたばあいには、押出後の発
泡体に収縮が発生したり、発泡体密度をあまり小さくす
ることができなくなるという制約を受けるようになる。
【0017】こうした観点から、脂肪族系発泡剤は、プ
ロパン25重量%以上、好ましくは30重量%以上、す
なわちペンタン75重量%以下、好ましくは70重量%
以下、またプロパン70重量%以下、好ましくは60重
量%以下、すなわちペンタン30重量%以上、好ましく
は40重量%以上で構成される。
【0018】なお、ペンタンとしては、ノルマルペンタ
ンがポリスチレンなどのスチレン系樹脂との相溶性にす
ぐれる点でとくに好ましいが、本発明においては、イソ
ペンタンやネオペンタンなども用いることができる。
【0019】前記脂肪族系発泡剤と1,1−ジフルオロ
−1−クロロエタンとの配合割合は、脂肪族系発泡剤/
1,1−ジフルオロ−1−クロロエン(重量比)があま
りにも小さいばあいには、目的とする発泡体の断熱性能
がえられにくくなる傾向があるので、10/90以上、
なかんづく15/85以上となるように調整することが
好ましく、またあまりにも大きいばあいには、1,1−
ジフルオロ−1−クロロエタンがセルから揮散しにく
く、空気の流入に伴ってセル内圧が上昇し、発泡体の耐
熱性が低下する傾向があるので、70/30以下、なか
んづく60/40以下となるように調整することが好ま
しい。
【0020】なお、本発明においては、前記蒸発型発泡
剤中にさらにブタンが存在したばあいには、原因は定か
ではないが、えられた発泡体の燃焼特性がわるくなり、
用途によっては好ましくない。
【0021】本発明に用いられるスチレン系樹脂として
は、ポリスチレンをはじめ、たとえばスチレンと、α−
メチルスチレン、無水マレイン酸などのスチレンと共重
合可能なモノマーとの共重合体や、スチレン−ブタジエ
ンラバーなどをポリスチレンにブレンドした樹脂などが
あげられる。
【0022】なお、本発明においては、スチレン系樹脂
には、必要により、造核剤や、表面に水酸基を多数有す
る無機粉末、吸水性高分子化合物などの添加剤を配合し
てもよい。
【0023】前記造核剤としては、公知の押出発泡の際
に使用されている造核剤があげられる。かかる造核剤の
代表例としては、たとえばタルク粉、炭酸カルシウム粉
などがあげられ、これらの造核剤は、単独でまたは2種
以上を混合して用いることができる。かかる造核剤の粒
子径は、通常3〜100μm、なかんづく5〜20μm
となるように調整されることが好ましい。造核剤は、主
としてえられる発泡体の気泡径0.4〜1mmの気泡の
大きさを調整するために使用されるものであり、かかる
造核剤の配合量は、スチレン系樹脂100部(重量部、
以下同様)に対して0.05〜5部、なかんづく0.1
〜2.5部となるように調整することが好ましい。かか
る配合量が前記範囲未満であるばあいには、該造核剤を
配合することによる効果が充分に発現されず、セルサイ
ズが肥大化するようになる傾向があり、また前記範囲を
こえるばあいには、セルサイズが微小になるものの、目
的とする密度の実現が困難となる傾向がある。
【0024】また、本発明においては、前記造核剤を用
いて通常の押出発泡によって発泡体をうるほかに、前記
造核剤に加えて表面に水酸基を多数有する無機粉末や吸
水性高分子化合物を介在させて水を押出系に存在させ、
小さな気泡を混在させることによって、より望ましいセ
ル構造を有する発泡体をうることもできる。
【0025】前記表面に水酸基を多数有する無機粉末の
代表例としては、たとえば日本アエロジル(株)製、A
EROSIL(平均粒径12×10-3μm)などの表面
にシラノール基を有する無水シリカなどがあげられ、か
かる無機粉末は、単独でまたは2種以上を混合して用い
ることができる。かかる表面に水酸基を多数有する無機
粉末の平均粒径は、通常5×10-3〜30×10-3μ
m、なかんづく5×10-3〜20×10-3μmとなるよ
うに調整されることが好ましい。表面に水酸基を多数有
する無機粉末の配合量は、スチレン系樹脂100部に対
して0.05〜2部、なかんづく0.1〜0.5部とな
るように調整することが好ましい。かかる配合量が前記
範囲未満であるばあいには、生成する微細気泡の数が減
少するようになる傾向があり、また前記範囲をこえるば
あいには、微細気泡が生成しにくくなる傾向がある。
【0026】前記吸水性高分子化合物の代表例として
は、たとえば日本触媒化学工業(株)製、アクアリック
CA ML−10(平均粒径10μm)、スミトモ精化
(株)製、アクアキープ 4S(平均粒径20μm)な
どのポリアクリル酸塩系樹脂などがあげられ、かかる吸
水性高分子化合物は、単独でまたは2種以上を混合して
用いることができる。かかる吸水性高分子化合物の平均
粒径は、通常5〜70μm、なかんづく5〜20μmと
なるように調整されることが好ましい。吸水性高分子化
合物の配合量は、スチレン系樹脂100部に対して0.
05〜2部、なかんづく0.1〜0.8部となるように
調整することが好ましい。かかる配合量が前記範囲未満
であるばあいには、生成する微細気泡の数が減少するよ
うになる傾向があり、また前記範囲をこえるばあいに
は、微細気泡が生成しにくくなる傾向がある。
【0027】また、本発明においては、前記造核剤や、
表面に水酸基を多数有する無機粉末、吸水性高分子化合
物のほかにも、たとえばヘキサブロモシクロドデカンな
どの難燃剤、高分子型ヒンダードフェノール化合物など
の抗酸化剤、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸マグ
ネシウムなどの滑剤などの一般に用いられている他の添
加剤を適宜配合量を調整して配合することができる。
【0028】前記スチレン系樹脂および添加剤を所定量
調整し、加熱溶融混練後、蒸発型発泡剤を圧入または添
加して押出発泡することにより、本発明の発泡体がえら
れる。
【0029】前記スチレン系樹脂および添加剤を加熱溶
融混練する際の加熱温度、溶融混練時間および溶融混練
手段についてはとくに限定がなく、加熱温度は、合成樹
脂が溶融する温度以上、通常150〜250℃であれば
よく、溶融混練時間は、単位時間あたりの押出量、溶融
混練手段などによって異なるので一概には決定すること
ができないが、通常スチレン系樹脂および添加剤が均一
に分散されるのに要する時間がえらばれ、また溶融混練
手段としては、たとえばスクリュータイプの押出機など
があげられるが、通常の押出発泡に用いられているもの
であればとくに限定はない。
【0030】前記蒸発型発泡剤の使用量は、あまりにも
少ないばあいには、えられるスチレン系樹脂発泡体の発
泡倍率が低下するだけでなく、押出後の発泡体の収縮が
増大する傾向があるので、スチレン系樹脂100gに対
して0.1mol以上、なかんづく0.15mol以上
となるように調整されることが好ましく、またあまりに
も多いばあいには、発泡体の寸法安定性が低下する傾向
があるので、スチレン系樹脂100gに対して0.3m
ol以下、なかんづく0.25mol以下となるように
調整されることが好ましい。
【0031】蒸発型発泡剤を圧入または添加した後は、
たとえばスリットダイなどの発泡装置を介して押出すな
どの通常の方法により、気泡径0.2〜0.7mm程
度、通常0.3〜0.5mm程度の気泡が存在する発泡
体が製造される。また、前記造核剤に加え、表面に水酸
基を多数有する無機粉末および/または吸水性高分子化
合物と水とを存在させたばあいには、主として気泡径
0.25mm以下の気泡と気泡径0.4〜1mmの大小
の気泡が共存する発泡体を好適に製造することができ
る。
【0032】本発明を特徴づける大小の気泡が共存する
セル構造を有する発泡体をうるばあいには、前記スチレ
ン系樹脂、蒸発型発泡剤および水が必要である。
【0033】本発明に用いられる水としては、とくに限
定はなく、たとえば純水などを用いることができる。え
られた加熱溶融混練物に圧入または添加される水の使用
量があまりにも少ないばあいおよびあまりにも多いばあ
いのいずれのばあいにも、熱伝導率、曲げタワミなどの
スチレン系樹脂発泡体の物性を改善しうる気泡径0.2
5mm以下の気泡と気泡径0.4〜1mmの気泡とがセ
ル膜を介して海島状に分散したセル構造を有する発泡体
をうることが困難となる傾向があるので、スチレン系樹
脂100部に対して0.2部以上、なかんづく0.3部
以上、また1.5部以下、なかんづく0.7部以下とな
るように調整されることが好ましい。水の使用量が前記
範囲内にあるばあいに、本発明の目的とする良好なセル
構造を有する発泡体がえられる。
【0034】なお、蒸発型発泡剤と水は、加熱溶融混練
物に同時に圧入または添加してもよく、また別々に圧入
または添加してもよく、本発明はかかる圧入または添加
の方法によって限定されるものではない。
【0035】また、前記水を押出系に存在させるには、
前記したように、表面に水酸基を多数有する無機粉末や
吸水性高分子化合物を介在させてもよく、このばあい、
無機粉末および/または吸水性高分子化合物に吸着させ
た水の一部または全部を加熱溶融混練物に圧入または添
加することができる。
【0036】前記蒸発型発泡剤および水を加熱溶融混練
物に圧入するばあいの圧力は、とくに限定がなく、押出
機の内圧よりも大きな圧力で圧入することができればよ
い。
【0037】蒸発型発泡剤および所定量の水が圧入また
は添加された加熱溶融混練物は、つぎにたとえばスリッ
トダイなどの通常使用されている発泡装置を介してたと
えば大気圧下などの低圧域へ押出される。かくして低圧
域へ押し出すことにより、主として気泡径0.25mm
以下の気泡と気泡径0.4〜1mmの気泡からなるスチ
レン系樹脂発泡体がえられる。
【0038】本発明の発泡体は、その気泡径の分布にお
いて、気泡径0.25mm以下の気泡および気泡径0.
4〜1mmの気泡それぞれがピークを有するものであれ
ばよいが、これら2つのピークのあいだの気泡径を有す
るものは少ないほうが好ましい。たとえば、発泡体中に
含まれる気泡径0.25mmをこえ0.4mm未満の気
泡および気泡径1mmをこえる気泡の含有率は30%以
下であることが好ましく、より好ましくは20%以下、
さらに好ましくは10%以下である。
【0039】本発明の発泡体は、前記したように、気泡
径0.25mm以下の気泡と気泡径0.4〜1mmの気
泡から主として構成され、気泡径0.25mm以下の気
泡と気泡径0.4〜1mmの気泡が層を形成せず、主と
して気泡径0.4〜1mmの気泡が島となり、気泡径
0.25mm以下の気泡が海となる、いわゆる海島構造
または気泡径0.25mm以下の気泡が気泡径0.4〜
1mmの気泡をそれぞれの気泡膜を介して直接的に取り
囲むように分散した構造を有する。
【0040】本発明の発泡体の熱伝導率が小さいのは、
従来の均一な気泡構造を有する合成樹脂発泡体では均一
な気泡構造を通って移動する熱流が、本発明の発泡体に
おいては、気泡径0.4〜1mmの気泡の周囲に存在す
る微細な気泡径0.25mm以下の気泡によって分断さ
れるためであると推定される。また、曲げ強度および曲
げタワミに関しても、セル膜にかかる応力が前記したよ
うにたとえば海島状に存在する気泡径0.25mm以下
の微細気泡によって分散されるため、好適な曲げ特性が
発現されるものと推定される。
【0041】このように、本発明の発泡体は、主として
気泡径0.25mm以下の気泡と気泡径0.4〜1mm
の気泡がたとえば海島構造状に分散したものであり、
0.25mm以下の微細セルが熱伝導率の低下と曲げタ
ワミ量の増大をもたらし、また気泡径0.4〜1mmの
気泡が曲げ強度などの機械的強度を保持させているもの
と考えられる。なお、本発明の発泡体の気泡径0.25
mm以下の気泡と気泡径0.4〜1mmの気泡は、熱伝
導率を低下させ、曲げタワミ量の増大をもたらし、また
適度な曲げ強度を付与せしめるという観点から、偏って
分散するのではなく、均一に分散していることが望まし
い。
【0042】前記したように、本発明の発泡体の微細気
泡の径は、0.25mm以下であることが望ましく、
0.25mmよりも大きくなれば、熱伝導率が大きくな
り、また曲げタワミ量が低下する傾向にある。また、気
泡径0.4〜1mmの気泡は、さらに好ましくは0.4
〜0.7mmの気泡径を有するものであることが望まし
い。
【0043】ところで、気泡径0.25mm以下の気泡
と気泡径0.4〜1mmの気泡の構成比率については、
気泡径0.25mm以下の気泡の発泡体の断面積あたり
の占有面積比があまりにも小さいばあいには、可撓性が
小さくなる傾向があるので、10%以上、好ましくは2
0%以上であることが望ましく、またあまりにも大きい
ばあいには、曲げ強度や圧縮強度などの機械的強度が低
下する傾向があるので、80%以下、好ましくは70%
以下、さらに好ましくは50%以下であることが望まし
い。。
【0044】なお、本発明の発泡体の厚さは、とくに限
定がないが、好ましい断熱性、曲げ強度および曲げタワ
ミを付与せしめるためには、シートのような薄いものよ
りも通常の板状物のように厚みのあるもののほうが好ま
しく、通常20〜150mm、好ましくは20〜100
mmである。
【0045】また、本発明の発泡体の密度についてもと
くに限定はないが、軽量でかつすぐれた断熱性および曲
げ強度を付与せしめるためには、15〜50kg/m3
であることが好ましい。
【0046】前記したように、本発明のスチレン系樹脂
発泡体は、断熱性にすぐれ、かつ好適な曲げ強度および
曲げタワミ性を有するため、施工時に大きな曲げタワミ
が要求される木造家屋の断熱材などに好適しうるもので
ある。
【0047】つぎに本発明のスチレン系樹脂発泡体およ
びその製法を実施例に基づいてさらに詳細に説明する
が、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではな
い。
【0048】実施例1 ポリスチレン樹脂(新日鉄化学(株)製、商品名:エス
チレンG−17、メルトインデックス(MI):3.
1)100部に対して、吸水性高分子化合物として日本
触媒化学工業(株)製、アクアリックCA ML−10
(平均粒子径10μm)0.2部、造核剤としてタルク
0.1部および難燃剤としてヘキサブロモシクロドデカ
ン3.0部を加え、押出機中で200℃に加熱して混練
しながらこれに表1に示す組成からなる蒸発型発泡剤お
よび水0.5部を圧入し、ついで混練後、約120℃に
冷却し、目開きの間隔が2.0mmのスリットと流路面
がフッ素樹脂でコーティングされた成形金型を介して押
出発泡し、厚さ25〜35mmの板状のスチレン系樹脂
発泡体をえた。
【0049】えられた発泡体の物性として、発泡体密
度、発泡体物性(熱伝導率、圧縮強度、曲げ強度、自消
性)、発泡体外観、気泡構造、耐腐食性を下記の方法に
したがって調べた。その結果を表1に示す。
【0050】(イ)発泡体密度 次式により求めた。
【0051】 [発泡体密度]=[発泡体重量]/[発泡体体積] (ロ)発泡体物性(熱伝導率、圧縮強度、曲げ強度、自
消性) JIS A−9511に準じて測定した。
【0052】(ハ)発泡体外観 発泡体の形状、表皮の平滑性、ボイドなどの巨大気泡の
存在を目視観察した。
【0053】(ニ)気泡構造 気泡径0.25mm以下の気泡の発泡体の断面積あたり
の占有面積比を以下のようにして求めた。
【0054】走査型電子顕微鏡((株)日立製作所
製、品番:S−450)にて30倍に拡大して発泡体の
縦断面を写真撮影し、撮影した写真を乾式複写機でコピ
ーをとる。
【0055】写真コピーにおいて、厚さ方向(写真に
おいて上下方向)の径が7.5mmよりも大きいセルを
黒インキで塗りつぶす(一次処理)。
【0056】一次処理画像を画像処理装置((株)ピ
アス製、品番:PIAS−II)により計測する。
【0057】一次処理画像を擬似カラーで取り込み、
画像を2値化する(濃淡を一定領域で2分割する)。
【0058】750画素(セル径で0.25mm以下
の面積に相当)以下の部分のうちの濃色部分を淡色化す
る。
【0059】画像解析計算機能中の「FPACTAR
EA(面積率)」を用い、画像全体に占める7.5mm
以下のセル(濃淡で分割した淡部)の面積を次式により
求める。
【0060】
【数1】
【0061】なお、かかる気泡径0.25mm以下の気
泡の発泡体の断面積あたりの占有面積比の測定によっ
て、かかる発泡体が気泡径0.25mm以下の気泡以外
は気泡径0.4〜1mmの気泡で主として構成されてい
ることが確認された。
【0062】(ホ)耐腐食性 表1に示す組成からなる蒸発型発泡剤約50gに水5g
を添加したものに、約1.5gの鉄片をテストピースと
して加え、これをガラス製容器を内在させた耐圧アンプ
ル中で120℃で1時間加熱して冷却したのち、テスト
ピースの重量を測定し、腐食による重量減少を調べた。
かかるテストピースの重量減少が0.1重量%以下のば
あいを合格(表中、○と表示)、0.1重量%をこえる
ばあいを不合格(表中、×と表示)とした。
【0063】
【表1】
【0064】表1に示された結果から、実施例1〜3で
えられた発泡体は、いずれも適度な発泡体密度を有し、
発泡体物性および発泡体外観にすぐれ、気泡径0.25
mm以下の気泡の占有面積比が約30%であり、耐腐食
性にすぐれたものであることがわかる。
【0065】実施例4 実施例1において、押出機中に水0.5部を圧入しなか
ったほかは、実施例1と同様にしてスチレン系樹脂発泡
体をえた。
【0066】えられた発泡体の発泡体密度、発泡体物性
および発泡体外観を実施例1と同様にして調べた。その
結果を表2に示す。
【0067】比較例8 比較例1において、吸水性高分子化合物を用いなかった
ほかは、比較例1と同様にしてスチレン系樹脂発泡体を
えた。
【0068】えられた発泡体の発泡体密度、発泡体物性
および発泡体外観を実施例1と同様にして調べた。その
結果を表2に示す。
【0069】
【表2】
【0070】表2に示された結果から、実施例4でえら
れた発泡体は、適度な発泡体密度を有し、発泡体物性お
よび発泡体外観にすぐれたものであることがわかる。
【0071】
【発明の効果】本発明の製法によれば、環境にやさしい
タイプのハイドロフルオロカーボンが用いられており、
発泡体の製造時に作業環境に制限を与える塩化メチル、
塩化エチルなどの含塩素化合物を用いなくても断熱性
能、各種機械的性質にすぐれた発泡体がえられる。
【0072】さらに、本発明の製法は、大小セルが混在
する気泡構造を有する発泡体の製造の際に、水を用いた
ばあいであっても、従来のような塩化メチル、塩化エチ
ルなどの含塩素化合物が必要とされないため、水と発泡
剤との反応によって酸性物質が生成することがないの
で、装置の腐食などという問題を解消するという効果を
奏する。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロパン25〜70重量%およびペンタ
    ン75〜30重量%からなる脂肪族系発泡剤ならびに
    1,1−ジフルオロ−1−クロロエタンからなる蒸発型
    発泡剤を気泡内に含有してなり、厚さが20〜150m
    mであることを特徴とするスチレン系樹脂発泡体。
  2. 【請求項2】 脂肪族系発泡剤と1,1−ジフルオロ−
    1−クロロエタンとの重量比(脂肪族系発泡剤/1,1
    −ジフルオロ−1−クロロエタン)が10/90〜70
    /30である請求項1記載のスチレン系樹脂発泡体。
  3. 【請求項3】 発泡体を構成する気泡が主として気泡径
    0.25mm以下の気泡と、気泡径0.4〜1mmの気
    泡で構成され、気泡径0.25mm以下の気泡が発泡体
    の断面積あたり10〜80%の占有面積比を有する請求
    項1または2記載のスチレン系樹脂発泡体。
  4. 【請求項4】 スチレン系樹脂にプロパン25〜70重
    量%およびペンタン75〜30重量%からなる脂肪族系
    発泡剤ならびに1,1−ジフルオロ−1−クロロエタン
    からなる蒸発型発泡剤を圧入または添加したのち、押出
    発泡することを特徴とする厚さが20〜150mmのス
    チレン系樹脂発泡体の製法。
  5. 【請求項5】 脂肪族系発泡剤と1,1−ジフルオロ−
    1−クロロエタンとの重量比(脂肪族系発泡剤/1,1
    −ジフルオロ−1−クロロエタン)が10/90〜70
    /30である請求項4記載のスチレン系樹脂発泡体の製
    法。
  6. 【請求項6】 押出発泡時に、スチレン系樹脂100重
    量部に対して水0.2〜1.5重量部をスチレン系樹脂
    中に存在させる請求項4または5記載のスチレン系樹脂
    発泡体の製法。
  7. 【請求項7】 発泡体を構成する気泡が主として気泡径
    0.25mm以下の気泡と、気泡径0.4〜1mmの気
    泡で構成され、気泡径0.25mm以下の気泡が発泡体
    の断面積あたり10〜80%の占有面積比を有する請求
    項4、5または6記載のスチレン系樹脂発泡体の製法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100384916C (zh) * 2000-12-22 2008-04-30 钟渊化学工业株式会社 苯乙烯类树脂挤出泡沫体及其制造方法

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