JPH0728258U - 板金製プーリ - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ボス取付部の特に境界部に負荷される荷重を
軽減して経時的な変形や破損または破壊を防止できると
ともに、大きな摩擦力を保持して所定の伝達効率を確保
でき、かつベルトの片当りに伴う偏摩耗の問題を有効に
解消できるようにする。 【構成】 ベルト巻掛部14を形成する周壁部12と一
体形成されている軸線交差壁部11の中央平坦部11A
と周壁部12側に形成された外周平坦部11Bとを2つ
の曲成部11c,11dおよび連続部11Eを介してな
だらかに連ねてなり、中央平坦部11Aの中心の貫通孔
15に嵌入されているボス20の径外方向に張出し形成
された取付鍔部21と中央平坦部11Aとの合せ面11
aがベルト巻掛部14の幅方向中心もしくは幅方向中心
付近を通り、かつボス20の軸線に直交する直線L上に
設定されている。
軽減して経時的な変形や破損または破壊を防止できると
ともに、大きな摩擦力を保持して所定の伝達効率を確保
でき、かつベルトの片当りに伴う偏摩耗の問題を有効に
解消できるようにする。 【構成】 ベルト巻掛部14を形成する周壁部12と一
体形成されている軸線交差壁部11の中央平坦部11A
と周壁部12側に形成された外周平坦部11Bとを2つ
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だらかに連ねてなり、中央平坦部11Aの中心の貫通孔
15に嵌入されているボス20の径外方向に張出し形成
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aがベルト巻掛部14の幅方向中心もしくは幅方向中心
付近を通り、かつボス20の軸線に直交する直線L上に
設定されている。
Description
【0001】
本考案は、板金製板材の加工により軸線交差壁部と周壁部とが一体に形成され た円形カップ状で、その周壁部の外周に、ベルトとの摩擦力によりベルトと共に 回転されるベルト巻掛部が形成された板金製プーリに関する。
【0002】
この種の従来の板金製プーリとして、例えば図3に示すように、金属製板材の 加工により軸線交差壁部55と周壁部51とが一体に形成された円形カップ状で 、その周壁部51の外周にベルトとの摩擦力によりベルトと共に回転されるベル ト巻掛部54が形成されているとともに、一様に平坦に形成された前記軸線交差 壁部55の中央に貫通孔56が形成され、この貫通孔56に、回転軸(図示省略 )を挿通させるボス57が嵌入されるとともに、このボス57に形成した径外方 向に張り出す取付鍔部57Aが平坦な軸線交差壁部55の内面または図示してい ないが外面にロー付けや溶接などの接合手段もしくはボルト止めによって固着さ れたものが知られている。
【0003】 また、図4に示すように、軸線交差壁部55の中央平坦部55aを周壁部51 側の外周平坦部51bよりもプーリ軸線方向に凸形断面に隆起させて形成した板 金製プーリも知られている。
【0004】
上記従来の板金製プーリのうち、図3に示す板金製プーリの場合は、その回転 中にベルトの引張り側に生じる引張力が一様に平坦な軸線交差壁部55を経てボ ス57の取付鍔部57Aの固着部に伝わって、該固着部に繰り返し大きな偏荷重 が負荷されることになる。即ち、ベルト巻掛部54の幅方向中心を通るベルトの 引張力Fの作用線が、軸線交差壁部55の中立面Cから距離rだけ偏っているた め、軸線交差壁部55におけるボス57の取付鍔部57Aに当接している部分と 、取付鍔部57Aからはみ出している部分との境界のX−X断面には、モーメン ト(F×r)が作用し、このモーメントによって、X−X断面に大きい曲げ応力 およびせん断応力を発生させる荷重が繰り返し作用することになり、その結果、 X−X断面が破損し、延いては破壊につながるおそれがある。
【0005】 また、この図3に示す従来の板金製プーリでは、ベルト巻掛部54にベルトを 巻き付けて両者の摩擦力により板金製プーリを回転させたとき、軸線交差壁部5 5とボス57の取付鍔部57Aとの取付箇所を中心に周壁部51が斜めに大きく 変形され易く、その結果、ベルトがベルト巻掛部54との全面均一な摩擦が得ら れないため、伝達効率が低下するとともに、ベルト巻掛部54に対してベルトが 片当りして、ベルトが偏摩耗するという問題がある。
【0006】 さらに、図4に示した従来の板金製では、軸線交差壁部55が凸形断面に形成 されていて、中央平坦部55aと周壁部51側の外周平坦部51bとの間に2つ の曲成部51c,51dが形成されているから、これら曲成部51c,51のた わみ性によって、上記ベルトの引張力Fを吸収することができる反面、引張力F の作用線から中央平坦部55aまでの距離rが図3のものよりも長くなるため、 X−X断面に作用するモーメント(F×r)が大きく、そのX−X断面に曲げ応 力およびせん断応力を発生させる荷重は図3の場合とほとんど変わらず、経時的 にX−X断面が破損し、延いては破壊につながるおそれは何等解消することがで きないとともに、この図4に示す板金製プーリの場合も、図3の板金製プーリと 同様に、伝達効率の低下ならびにベルトの偏摩耗という問題を有している。
【0007】 本考案は上記のような実情に鑑みてなされたもので、ボス取付部の特に境界部 に負荷される荷重を軽減して経時的な変形や破損または破壊を防止し、長期間に 亘って正常な回転伝達機能を確保させることができるとともに、大きな摩擦力を 保持して所定の伝達効率を確保でき、かつベルトの片当りに伴う偏摩耗の問題を 有効に解消することができる板金製プーリを提供することを目的としている。
【0008】
上記目的を達成するために、本考案による板金製プーリは、金属製板材の加工 により軸線交差壁部と周壁部とが一体に形成された円形カップ状で、その周壁部 の外周にベルトとの摩擦力によりベルトと共に回転されるベルト巻掛部が形成さ れているとともに、前記軸線交差壁部がその中央に形成された中央平坦部と前記 周壁部側に形成された外周平坦部とを2つの曲成部および連続部を介してなだら かに連ねてなり、かつ、前記中央平坦部の中心に形成された貫通孔に回転軸を挿 通させるボスが嵌入されているとともに、このボスの径外方向に張出し形成され た取付鍔部が前記軸線交差壁部の中央平坦部に取付けられている板金製プーリで あって、前記中央平坦部とボスの取付鍔部との合せ面が前記ベルト巻掛部の幅方 向中心もしくは幅方向中心付近を通り、かつボスの軸線に直交する直線上に設定 されているものである。
【0009】 上記構成の板金製プーリにおいて、前記周壁部の幅方向の両端に、径方向の外 方へ突出する耳部を一体形成することが好ましい。
【0010】 また、上記構成の板金製プーリにおいて、前記ボスは、その軸線方向の両端面 が前記周壁部の幅内に収められていることが好ましい。
【0011】
上記のように構成された本考案の板金製プーリによれば、ベルトの引張力の作 用線上もしくはその作用線に近い位置に軸線交差壁部の中央平坦部とボスの取付 鍔部との合せ面が存在するために、中央平坦部の中立面と前記引張力の作用線と の距離がきわめて小さくなり、中央平坦部における取付鍔部に当接している部分 と取付鍔部との境界断面に作用するモーメントが非常に小さい。また、前記引張 力が中央平坦部と外周平坦部との間に連続部を介して形成された2つの曲成部の たわみ性によって吸収されるために、前記境界断面に曲げ応力およびせん断応力 を発生させる荷重が著しく軽減される。これによって、その境界断面の破損、延 いては破壊の発生を有効に防止することが可能であるとともに、中央平坦部とボ スの取付鍔部との取付箇所を中心にして周壁部が斜めに変形することも防止され て、ベルトとベルト巻掛け部との間にほぼ全面均一な摩擦力が得られ、常に十分 な伝達効率を確保できるとともに、ベルトがベルト巻掛部に片当りすることに伴 うベルトの偏摩耗が有効に解消される。
【0012】 また、請求項2のように、前記周壁部の幅方向の両端に、径方向の外方へ突出 する耳部を一体形成する場合は、プーリ全体の強度アップを図れるだけでなく、 ベルトとベルト巻掛部との摩擦力が一層大きくなって、高い伝達効率を確保でき る。
【0013】 さらに、請求項3のように、前記ボスを、その軸線方向の両端面が前記周壁部 の幅内に収められるように構成する場合は、局部的な突出部が形成されない形態 であるために、複数の板金製プーリをそれらの軸線交差壁部を背中合わせにして 積み重ね保管等する際、安定よい積み重ねが可能であるとともに、単体で取り扱 う場合もボスが他物に不測に衝突して、変形したり破損したりすることをなくす ることができるといったように、取り扱い上でも非常に有利である。
【0014】
以下、本考案の実施例を図面にもとづいて説明する。 図1は本考案の一実施例による板金製プーリを示す縦断面図であり、同図にお いて、板金製プーリ1は、プーリ本体10とボス20とから構成されており、プ ーリ本体10は、薄い金属製板材に絞り加工や転造加工を施すことによって、軸 線交差壁部11と周壁部12とを一体に形成した円形カップ状に成形され、周壁 部12の外周に平ベルト(図示省略)が巻回されるベルト巻掛部14が形成され ている。
【0015】 前記軸線交差壁部11は、該軸線交差壁部11の中央に形成された中央平坦部 11Aと、該中央平坦部11Aよりもプーリ1の軸線方向の外側に位置されて前 記周壁部12側に形成した外周平坦部11Bとを有し、これら両平坦部11A, 11Bは、2つの曲成部11c,11dおよび連続部11Eを介してなだらかに 連なり、中央平坦部11Aの中心に貫通孔15が形成されているとともに、前記 周壁部12の幅方向の両端部には、径方向の斜め外方へ向けて突出する耳部12 A,12Bが一体形成されている。
【0016】 前記ボス20は前記中央平坦部11A中心の貫通孔15に嵌入されるとともに 、該ボス20の径外方向に水平に張り出し形成した取付鍔部21を、前記中央平 坦部11Aの内面に、例えばリング状のプロジェクション溶接または複数のボル ト(図示省略)によって強固に固着されている。
【0017】 そして、前記軸線交差壁部11と上記のような曲成連設によって、前記ボス2 0をその軸線方向の両端面20a,20bが周壁部12の幅内に収められるよう に設定しているとともに、前記中央平坦部11Aの内面9、つまりボス20の取 付鍔部21との合せ面11aを、ベルト巻掛部14の幅方向中心を通り、かつボ ス20の軸線C1に直交する直線L上に設定している。
【0018】 上記のような構成の板金製プーリによれば、ベルトによる引張力Fの作用線が 前記直線Lに合致し、この直線L上に合せ面11aが存在することになるために 、軸線交差壁部11の中央平坦部11Aの中立線Cと、引張力Fの作用線(直線 L)との距離rがきわめて小さくなり、中央平坦部11Aにおけるボス20の取 付鍔部21に当接している部分と取付鍔部21からはみ出している部分との境界 断面X−Xに、曲げ応力およびせん断応力を発生させる荷重が著しく軽減される 。
【0019】 また、前記引張力Fは中央平坦部11Aと外周平坦部11Bとの間に、連続部 11Eを介して形成された2つの曲成部11c,11dのたわみ性によって吸収 されることになるため、前記境界断面X−Xに、曲げ応力およびせん断応力を発 生させる荷重が一層軽減されることになる。その結果、境界断面X−Xの経時的 な破損、延いては破壊を防止し、長期間にわたって正常な回転伝達性能が確保さ れる。
【0020】 さらに、ベルトによる引張力Fの作用線が前記直線Lに合致しているために、 中央平坦部11Aとボス20の取付鍔部21との取付箇所を中心にした力を受け て周壁部12およびベルト巻掛部14が斜めに変形することも防止されて、ベル トとベルト巻掛部14との間にほぼ全面均一な摩擦力が得られ、伝達効率の低下 およびベルト巻掛部14に対するベルトの片当りに伴うベルトの偏摩耗が有効に 解消される。さらに加えて、この実施例では、ボス20の全体が周壁部12の幅 内に収められているので、複数のプーリ1の積み重ね保管などを安定よく行なう ことができるとともに、ボス20が他物に不測にぶつかって変形や破損を生じる ことも防止できる。
【0021】 尚、上記実施例では、ボス20の取付鍔部21を中央平坦部11Aの内面に固 着したもので示したが、ボス20の取付鍔部21を中央平坦部11Aの外面に取 付けた構成としても、前記実施例と同様な作用効果を奏する。
【0022】 また、上記実施例では、周壁部12の幅方向の両端部に径方向の斜め外方へ向 けて突出する耳部12A,12Bが一体形成されたもので示したが、図2のよう に、周壁部12がその幅方向の全長にわたって平坦に形成されたものであっても よい。
【0023】
以上のように、本考案によれば、ベルトの引張力の作用線上もしくはその作用 線に近い位置に軸線交差壁部の中央平坦部とボスの取付鍔部との合せ面を存在さ せることにより、中央平坦部の中立面と前記引張力の作用線との距離をきわめて 小さくして、中央平坦部における取付鍔部に当接している部分と取付鍔部との境 界断面に作用するモーメントを非常に小さくすることができるとともに、前記ベ ルトによる引張力を中央平坦部と外周平坦部との間に連続部を介して形成された 2つの曲成部のたわみ性によって吸収することができるために、前記境界断面に 曲げ応力およびせん断応力を発生させる荷重を著しく軽減して、その境界断面の 破損、延いては破壊の発生を有効に防止することができる。しかも、中央平坦部 とボスの取付鍔部との取付箇所を中心にして周壁部が斜めに変形することも防止 して、ベルトとベルト巻掛け部との間にほぼ全面均一な摩擦力が得られるために 、常に十分な伝達効率を確保できるとともに、ベルトがベルト巻掛部に片当りす ることに伴うベルトの偏摩耗の問題を有効に解消することができる。したがって 、長期間に亘って確実正常、かつ効率のよい回転伝達機能を維持することができ るという効果を奏する。
【0024】 また、請求項2のように、周壁部の幅方向の両端に径方向の外方へ突出する耳 部を一体形成するときは、プーリ全体の強度アップを図れるだけでなく、ベルト とベルト巻掛部との摩擦力を一層大きくして、高い伝達効率を確保できる。
【0025】 さらに、請求項3のように、前記ボスを、その軸線方向の両端面が前記周壁部 の幅内に収められるように構成するときは、局部的な突出部が形成されない形態 であるために、複数の板金製プーリをそれらの軸線交差壁部を背中合わせにして 積み重ね保管等する際、安定よい積み重ねが可能であるとともに、単体で取り扱 う場合もボスが他物に不測に衝突して、変形したり破損したりすることをなくす ることができるといったように、取扱い性の向上も図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る板金製プーリの一実施例を示す縦
断面図である。
断面図である。
【図2】本考案の他の実施例を示す縦断面図である。
【図3】従来の板金製プーリの一例を示す縦断面図であ
る。
る。
【図4】従来の板金製プーリの他の例を示す縦断面図で
ある。
ある。
1 板金製プーリ 11 軸線交差壁部 11A 中央平坦部 11B 外周平坦部 11a 合せ面 11c,11d 曲成部 11E 連続部 12 周壁部 12A,12B 耳部 14 ベルト巻掛部 15 貫通孔 20 ボス 21 取付鍔部 L 直線
Claims (3)
- 【請求項1】 金属製板材の加工により軸線交差壁部と
周壁部とが一体に形成された円形カップ状で、その周壁
部の外周にベルトとの摩擦力によりベルトと共に回転さ
れるベルト巻掛部が形成されているとともに、前記軸線
交差壁部がその中央に形成された中央平坦部と前記周壁
部側に形成された外周平坦部とを2つの曲成部および連
続部を介してなだらかに連ねてなり、かつ、前記中央平
坦部の中心に形成された貫通孔に回転軸を挿通させるボ
スが嵌入されているとともに、このボスの径外方向に張
出し形成された取付鍔部が前記軸線交差壁部の中央平坦
部に取付けられている板金製プーリであって、前記中央
平坦部とボスの取付鍔部との合せ面が前記ベルト巻掛部
の幅方向中心もしくは幅方向中心付近を通り、かつボス
の軸線に直交する直線上に設定されていることを特徴と
する板金製プーリ。 - 【請求項2】 前記周壁部の幅方向の両端には、径方向
の外方へ突出する耳部が一体形成されている請求項1の
板金製プーリ。 - 【請求項3】 前記ボスは、その軸線方向の両端面が前
記周壁部の幅内に収められている請求項1または2の板
金製プーリ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1034594U JPH0728258U (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 板金製プーリ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1034594U JPH0728258U (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 板金製プーリ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0728258U true JPH0728258U (ja) | 1995-05-23 |
Family
ID=11747608
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1034594U Pending JPH0728258U (ja) | 1994-08-22 | 1994-08-22 | 板金製プーリ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0728258U (ja) |
Cited By (4)
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1994
- 1994-08-22 JP JP1034594U patent/JPH0728258U/ja active Pending
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