JPH07283Y2 - 凹凸模様を有する耐候性複合シート - Google Patents

凹凸模様を有する耐候性複合シート

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JPH07283Y2
JPH07283Y2 JP1989025559U JP2555989U JPH07283Y2 JP H07283 Y2 JPH07283 Y2 JP H07283Y2 JP 1989025559 U JP1989025559 U JP 1989025559U JP 2555989 U JP2555989 U JP 2555989U JP H07283 Y2 JPH07283 Y2 JP H07283Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、その表面が凹凸模様を有する耐候性の2軸延
伸ポリエステル系フィルムから形成された、外観・感触
が非フィルムライクな複合シートに関する。
〔従来の技術〕
従来、高分子鎖が延伸方向に高度に配向、結晶化し、緻
密な表面を形成し、優れた多くの物性を有する2軸延伸
ポリエステル系フィルム(以下2軸延伸フィルムと略
す)は、剛直で、柔軟性に乏しく、所謂フィルムライク
と言われる、光沢や風合を示す。
また、この2軸延伸フィルムは、このフィルムを構成す
るポリマの軟化点以上の温度に加熱した状態で上記エン
ボス加工等を行うことにより、凹凸模様を付与可能であ
るが、この場合は、熱により2軸延伸フィルムが強く収
縮し、その形態やその優れた物性が損なわれたり、さら
に2軸延伸フィルムが基材等と積層されているときは、
2軸延伸フィルム層が基材層から剥離する危険があっ
た。
特公昭55−51742号公報には、表面に凹凸模様を有する
フィルム製品として、無機微粒子を配合したポリオレフ
ィン樹脂から作成されたフィルムを延伸し、内部に多数
のボイドを形成して不透明化し、得られたこの合成紙シ
ート状基材に貼り合わせ、この貼り合わせ体の表面にエ
ンボス加工や揉み加工を施した擬皮状物が提案されてい
る。しかしながら、この擬皮状物表面のフィルム層は、
耐亀裂性や耐摩耗性に乏しいため、エンボス加工や揉み
加工により、該フィルム層に亀裂が入ったり、フィブリ
ル化して毛羽を形成し、その外観を損ない易い。さらに
このポリオレフィン系フィルムは、通常、耐候性が悪い
から、上記擬皮状物は、その耐久性の面で問題があり、
限られた用途にしか使用できなかった。
〔考案が解決しようとする課題〕
本考案の目的は、任意の形状、大きさ、数等の凹凸から
なる模様を有し、非フィルムライクな外観・風合を有
し、2軸延伸フィルムの優れた物性を保有し、耐候性に
優れた複合シートを提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本考案の複合シートは、耐候性の2軸延伸フィルムA、
延伸ボイドフィルムBおよび基材CがA/B/Cの順に積
層、一体化され、かつ前記2軸延伸フィルムA表面に凹
凸模様が形成したことに特徴がある。
図は、このような本考案の複合シートの1態様を示す模
式断面図である。図に示す通り、本考案の複合シート1
は、2軸延伸フィルムA層2、延伸ボイドフィルムB層
3および基材C層4とからなり、前記2軸延伸フィルム
A層2は凹凸模様を有している。
本考案に使用される2軸延伸フィルムAは、本考案の複
合シートの耐久性を維持、向上させる上で、耐候性を有
することが必要である。
耐候性を有する2軸延伸フィルムAとしては、該フィル
ムの配向度方向の屈折率が1.575以上、好ましくは1.59
以上でその厚さ方向の屈折率が1.575以下、好ましくは
1.55以下であり、密度が1.390g/cm3以下である、高圧水
銀ランプで100時間照射しても該フィルムAの配向方向
の破断伸度が100%以上保持されるもの(詳しくは特開
昭52−4574号公報に開示されている2軸延伸フィル
ム)、紫外線吸収能乃至光安定性を有する各種有機化合
物、たとえば特公昭55−10203号、特公昭57−6470号お
よび特開昭53−101045号各公報に開示れているハイドロ
キノン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、
サルチル酸フェニル系の有機化合物、好ましくは次式で
示される有機化合物を配合したポリエチレンテレフタレ
ートから得られるフィルムがある。
(上式中、Rは炭素原子数1〜12のアルキル基であ
る。) この2軸延伸フィルムAの厚さとしては、通常、5μ〜
150μ程度がよい。
本考案の複合シートの上記2軸延伸フィルムA層の凹凸
模様は、後述する延伸ボイドフィルムBと積層すること
により形成されるし、また延伸ボイドフィルムBに2軸
延伸フィルムAを積層することにより、延伸ボイドフィ
ルムBの熱、光等による劣化を防止し、亀裂や摩耗によ
る強度低下を防ぐことができる。すなわち本考案におい
て、2軸延伸フィルムA層と延伸ボイドフィルムB層と
は互いにその弱点を補い、双方の特徴を活かす上で一体
不可分の関係にあるといえる。
このような延伸ボイドフィルムBとしては、たとえばポ
リオレフィン(ポリプロピレン、エチレンプロピレン共
重合体等)、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニ
ル等の合成樹脂に無機微粒子(以下、フィラーという)
を配合した樹脂から得られる、延伸により内部に多数の
ボイドを形成するフィルムが好ましい。
上記フィラーとしては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウム、アルミナ、珪酸アルミニウム、カオリン、カオリ
ナイト、タルク、クレイ、珪藻土、ドロマイト、酸化チ
タン、酸化マグネシウム、ゼオライト等の無機粒子もし
くは前記フィルムを形成する合成樹脂成分とは異なる合
成樹脂からなる微細粒子が挙げられ、これらの微粒子は
単体または混合物のいずれでもよいが、好ましくは炭酸
カルシウムを主体としたものがよい。
なお、上記フィラーに加えて、熱安定剤、酸化防止剤、
耐候剤、帯電防止剤、造核剤などの各種添加剤を適宜配
合することができることはいうまでもない。
上記フィラーの配合量は、前記樹脂に対して、10〜40重
量%、好ましくは15〜35重量%の範囲がよく、10重量%
よりも少ないと、延伸ボイドフィルムBの収縮性が十分
でなり、2軸延伸フィルムA層の凹凸模様形成性が不十
分になるし、40重量%よりも多くなると樹脂配合物が脆
くなり、延伸時に破れを生じ易く、フィルム化が難しく
なる。
延伸は、ボイドの形成される条件であればよく、一軸延
伸または二軸延伸のいずれを適用してもよい。
この延伸ボイドフィルムBは、30%〜70%、好ましくは
30%〜55%のボイド率を有するものであることが望まし
い。
ここで、ボイド率(%)とは、ボイドを有するフィルム
の密度をρとし、そのフィルムをその成分の合成樹脂
の融点近くで熱圧着し、ボイドを埋めたフィルムの密度
をρとした時、次式で定義される値である。なお、フィ
ルムの密度は、フィルムの重量と容積(厚さ×面積)か
ら計算する。
ボイド率(%)=〔(ρ−ρ)/ρ〕×100 上記ボイド率が小さすぎると、凹凸形成性が低下し、一
方大きすぎるとボイド部分が多く存在することになり、
永久歪の凹凸形成は可能であるが,フィルムが脆くな
り、強度的に不十分になる。
なお、上記ボイド率は、本考案の複合シートに凹凸を形
成させる前の値である。上記所定のボイド率を有するフ
ィルムを得るためには、フィルムの製膜条件、たとえば
延伸倍率や延伸温度を上げるとボイド率は大きくなる
し、フィラーの量を多くしてもボイド率を大きくするこ
とができる。
この延伸ボイドフィルムBのボイド構造は、必ずしもフ
ィルムの厚さ方向に均一である必要はなく、たとえばフ
ィルム中央部に比べて表面近傍のボイド率が低いかまた
はボイドが存在しなくてもよい。むしろ、表面にボイド
が存在すると、その表面の強靱性が低下し、2軸延伸フ
ィルムAに対する接着性も低下し、凹凸形成時または形
成後の剥離等耐久性の上で好ましくないから、本考案に
用いる延伸ボイドフィルムBの表面の少なくとも2軸延
伸フィルムAとの接着面は、ボイドが形成されていない
ものがよい。
このようなフィルムの少なくとも1表面にボイドを有し
ない延伸ボイドフィルムBの製造法としては、フィラー
の添加量の相違する2種以上の合成樹脂をフィルム状に
共押出するかまたはフィラーを配合した合成樹脂とフィ
ラーを配合していない樹脂とをフィルム状に共押出し、
次いで延伸することにより得られる。また、フィラーの
添加量の相違する2種以上の合成樹脂またはフィラーを
配合した合成樹脂とフィラーを配合していない樹脂から
それぞれ、個別にフィルムを作成し、これらの各樹脂フ
ィルム層の一方を縦方向に延伸した後、他層を積層して
横方向に延伸することによって得ることができる。
さらに具体的にその製造法を例示すると、ポリプロピレ
ン等の合成樹脂に炭酸カルシウム等のフィラーを配合し
たものとこのフィラーを配合していないエチレンプロピ
レンブロック共重合体等の合成樹脂とを、フィラー含有
樹脂層に対するフィラーを含有していない樹脂層の厚さ
比で0.01〜0.2程度の厚さで共押出し、縦、横両方向に
延伸して、延伸倍率(縦×横)約50〜50倍に延伸し、次
いで熱固定する。
得られた延伸ボイドフィルムBは、その表面濡れ張力が
40ダイン/cm以上になるように、接合面、すなわちエチ
レンプロピレンブロック共重合体フィルム層面を空気ま
たは不活性ガス雰囲気中でコロナ放電処理することが好
ましい。
この延伸ボイドフィルムBに対する2軸延伸フィルムA
の厚さの比は、1.0以下、好ましくは0.05〜0.6であり、
さらに好ましくは0.1〜0.3である。この厚さの比が大き
くなり過ぎると凹凸形成が困難になる。なお、厚さの比
が上記範囲内であれば、2軸延伸フィルムAおよび延伸
ボイドフィルムBの各々の厚さは、特に限定されないが
2軸延伸フィルムAの厚さは、6〜50μm、好ましくは
10〜40μmがよく、延伸ボイドフィルムBの厚さは30〜
150μm、好ましくは60〜120μmがよい。
他方、基材C層4は、単に前記複合フィルム層を支持す
るだけでなく、その種類を適宜選択し、かつ前記凹凸模
様と組み合わせることにより、本考案の複合シートの柔
軟性、ボリューム感、クッション性並びに機械的強度、
特に耐引裂き性等を改良し、その非フィルムライクな外
観または触感をさらに向上させることができる。このよ
うな可撓性基材としては、各種の編織物、不織布、紙、
発泡体などがある。これらの基材Cは、単独または複合
シートの用途により2種以上を組合わせて適用される
が、好ましくは複合シートとしての柔軟性やドレープ性
を損なわない編織物を使用するのがよい。
本考案の複合シートを構成するフィルム相互間および該
複合フィルムと可撓性基材との間を接合一体化するため
の接着剤としては、反応型または自己架橋型のポリアク
リル酸エステル系接着剤、ウレタン系接着剤、エポキシ
系接着剤等の合成重合体系接着剤やゴム系接着剤を挙げ
ることができる。
さらに本考案の複合シートには、前記二軸延伸フィルム
Aと延伸ボイドフィルムB層の界面に金属蒸着、印刷等
を施すことができる。
本考案の複合シートの製造方法としては、予め2軸延伸
フィルムAと延伸ボイドフィルムBとを重合、接合して
複合フィルムを作成し、この複合フィルムの延伸ボイド
フィルム面に可撓性基材を接合するのが一般的である
が、可撓性基材に延伸ボイドフィルムBを接合し、この
延伸ボイドフィルムB面に2軸延伸フィルムAを重合、
接合することもできる。
かくして得られた複合シートの2軸延伸フィルムA面に
は、エンボスロールやエンボス板を用いるエンボス加
工、機械揉み、タンブラー等による皺付加工、クレープ
紙を使用するクレープ加工、プリーツ加工などが単独ま
たは組み合わせて適用され、凹凸模様が付与される。
複合シートを構成する2軸延伸フィルムA層の熱収縮お
よび収縮による物性の低下を防止するため、2軸延伸フ
ィルムAは熱的に影響を受けないが延伸ボイドフィルム
B層が収縮する温度条件下で熱処理し、機械的凹凸の付
与と同時に、該延伸ボイドフィルムB層を熱収縮せしめ
ることができる。また、このような条件下に熱処理する
ことにより、該延伸ボイドフィルムBの熱収縮に起因す
る凹凸模様(皺)を2軸延伸フィルムA面に形成させる
ことができる。
かくして得られた凹凸模様を有する本考案の複合シート
は、手揉みのような簡単な操作によっても該2軸延伸フ
ィルムA面に凹凸模様を形成することができ、この複合
シートから製作された製品の凹凸模様がユーザー自ら手
揉みにより変化させることもできる。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
実施例 ASTM−D1238に基づくメルトインデックス(M.I)が1.0
のポリプロピレン樹脂に粒径が1.7μの炭酸カルシウム
を20重量%配合した樹脂組成物を使用して公知の方法に
より溶融製膜し、タテ方向に3.5倍、ヨコ方向に9倍に
2軸延伸、熱固定して、厚さが約60μの延伸ボイドフィ
ルムを作成した。
他方〔η〕が0.60(オルトクロロフェノールヲ溶媒と
し、35℃で測定した値)の乾燥されたポリエチレンテレ
フタレートに で示される有機化合物を0.5重量%配合し、280℃で溶融
して、40℃に保たれたキャステイングドラム上に押出
し、急冷、固化し、未延伸フィルムを作成した。この未
延伸フィルムを縦延伸温度60℃で3.1倍、横延伸温度60
℃で3.4倍に逐次延伸し、125℃で15秒間熱固定し、厚さ
100μ、密度1.3750、縦方向破断強度が28.5kg/mm2、同
破断伸度が28.0%の2軸延伸フィルムを得た。この2軸
延伸フィルムと前記延伸ボイドフィルムにとを大日精化
工業(株)製のウレタン系接着剤“セイカボンド"E260/
C26)を用いて接合、積層し、複合フィルムを得た。
次いで、上記ウレタン系接着剤を使用して、この複合フ
ィルムの延伸ボイドフィルム面にポリエステル繊維とレ
ーヨンとの50/50混紡平織物を接合した。
得られた複合シートを60℃でエンボスし、2軸延伸フィ
ルム面に凹凸模様を形成した。
得られた凹凸模様を有する複合シートの表面に、高圧水
銀ランプ(東芝(株)製光化学用水銀ランプH400P型)
を用い(100V電源使用)、棒状線源から20cm離れた位置
に平行に複合シートの2軸延伸フィルム層を対置させ、
最強スベクトルが365nmの光を200時間照射した。照射前
と照射後の破断強度を測定し、強度低下の有無を調べた
結果、実質的な低下は認められなかった。
〔考案の効果〕
本考案の複合シートの表面は、多くの優れた物性を有
し、透明で、耐候性のポリエチレンテレフタレートから
なる2軸延伸フィルムA層を有し、しかもこの2軸延伸
フィルムA層は、凹凸模様を有するにもかかわらず、こ
の凹凸模様の形成時の熱の影響を実質的に受けていない
ので、上記優れたフィルム特性をそのまま保有する。
そして、2軸延伸フィルムA層の優れた透明性により、
凹凸模様と組み合わせて適用される、前述した金属蒸
着、印刷などが鮮明で、耐久性に優れており、本考案の
複合シートの表面の外観、光沢、感触をより複雑で、美
麗、精緻なものとし、装飾性に優れ、ソフトで暖かみの
あるものにすることができる。
しかも、本考案の複合シートは、簡単な操作、たとえば
最も単純には手揉みにより、容易に皺状の凹凸模様を形
成することができるから、製品化前または後で、人為的
な揉み処理を施し、形状、数、大きさ、深さなどの異な
る皺を形成し、製品毎に外観、光沢を変化させる、すな
わち個性化させることが可能である。
したがって、本考案の複合シートは、単独または既存の
素材と組み合わせることにより、壁材、床材、表装材、
家具、自動車の内装材としての用途に加えて、屋外の用
途等これまでフィルムとしては使用不可能であった分野
にも適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
図は、本考案の複合シートの1例を示す模式断面図であ
る。 1…複合シート、2…2軸延伸ポリエステルフィルムA
層、3…延伸ボイドフィルムB層、4…基材C層。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐候性の2軸延伸ポリエステル系フィルム
    A、延伸ボイドフィルムBおよび基材CがA/B/Cの順に
    積層、一体化され、かつ前記2軸延伸ポリエステル系フ
    ィルムA表面に凹凸模様が形成されてなる凹凸模様を有
    する耐候性複合シート。
JP1989025559U 1989-03-08 1989-03-08 凹凸模様を有する耐候性複合シート Expired - Lifetime JPH07283Y2 (ja)

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