JPH07290565A - 二軸配向ポリアミドフィルムの製造方法 - Google Patents

二軸配向ポリアミドフィルムの製造方法

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JPH07290565A
JPH07290565A JP9186894A JP9186894A JPH07290565A JP H07290565 A JPH07290565 A JP H07290565A JP 9186894 A JP9186894 A JP 9186894A JP 9186894 A JP9186894 A JP 9186894A JP H07290565 A JPH07290565 A JP H07290565A
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Shinji Fujita
伸二 藤田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ポリアミドフィルムの製造方法において、厚み
斑が小さく、強度を損なうことなく沸水収縮率の斜め差
の小さいフィルムを破断なく延伸することができる製造
方法を提供することにある。 【構成】ポリアミドを主成分とする実質的に未配向のポ
リアミドシートを縦方向に延伸した後、引続き横方向に
3倍以上延伸して得られるポリアミドフィルムの逐次二
軸延伸方法において、 該縦延伸をガラス転移温度(T
g)+20℃以上、低温結晶化温度(Tc)+20℃以
下の温度で、前段と後段の2段階に分けて総合延伸倍率
3.1〜3.8倍となるように縦延伸を行うことを特徴
とする二軸配向ポリアミドフィルムの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、縦横逐次延伸による二
軸配向ポリアミドフィルムの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、二軸配向ポリアミドフィルムは、
強靭性、高ガスバリヤー性、対ピンホール性、透明性、
易印刷性などの諸特性から、スープ、こんにゃく、ハン
バーグ、みそ、ハムなどを始め液状食品、水物食品、冷
凍食品、レトルト食品、ペースト状食品、畜肉水産食品
の袋包装用材料として広く用いられている。一般に、二
軸配向フィルムの製造方法としは、縦横逐次二軸延伸法
が知られており、ポリアミドにおいても利用されてい
る。しかしながら、縦横逐次二軸延伸法ではフィルム幅
方向に物性の分布が生じ易いことが知られている。包装
用材料に供されるポリアミドフィルムは、幅方向に物
性、例えば沸水収縮率の斜め差等の分布が大きいと製袋
後の加熱処理等において、捻れ現象の原因となり、重大
なトラブルとなるという問題があった。この問題を回避
しようとすれば、縦延伸の倍率を下げればよいが、縦方
向の強度を損なうという別の問題が発生するのみなら
ず、生産速度の低下につながり、工業生産上好ましくな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、逐次二軸延
伸法における、フィルムの幅方向の物性差を低減する二
軸配向ポリアミドフィルムの製造方法を提供することに
ある。詳しくは、縦延伸倍率を下げることなく、沸水収
縮率の斜め差等の物性のフィルム幅方向分布を低減する
縦延伸方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み、本発明
者らは鋭意研究の結果ついに本発明に到達した。すなわ
ち、ポリアミドを主成分とする実質的に未配向のポリア
ミドシートを縦方向に延伸した後、引続き横方向に3倍
以上延伸して得られるポリアミドフィルムの逐次二軸延
伸方法において、該縦延伸をガラス転移温度(Tg)+
20℃以上、低温結晶化温度(Tc)+20℃以下の温
度で、前段と後段の2段階に分けて総合延伸倍率3.1
〜3.8倍となるように行い、かつ好ましくは該前段と
後段の間をTg以下に冷却せずに縦延伸を行うことを特
徴とする二軸配向ポリアミドフィルムの製造方法であ
る。
【0005】本発明において用いられるポリアミドと
は、相対粘度が2〜3.5のナイロン6が好ましく、更
にナイロン6にヘキサメチレンジアミンとアジピン酸ま
たはイソフタル酸とのナイロン塩やメタキシリレンジア
ミンとアジピン酸とのナイロン塩などを、少量共重合さ
せた共重合体および/またはブレンドしたものが挙げら
れる。さらにこれらのポリアミドにその性質を損なわな
い範囲で少量の各種耐ブロッキング剤、帯電防止剤、安
定剤等の物質を含有してよい。
【0006】本発明は、実質的に未配向のポリアミドシ
ートを縦2段延伸し、続いて横延伸し、更に熱固定する
ことからなる二軸配向ポリアミドフィルムの製造方法で
ある。すなわち、実質的に未配向のポリアミドシートを
縦延伸するにあたり、第1段目の延伸を施し、Tg以下
に冷却することなく、引続き第2段目の延伸を行い、し
かるのち3倍以上、好ましくは、3.5倍以上の倍率で
横延伸し、更に熱固定することからなる二軸配向ポリア
ミドフィルムの製造方法である。これらの縦延伸には、
熱ロール延伸、赤外線輻射延伸等の公知の縦延伸方法を
用いてよい。以下、本発明による二軸配向ポリアミドフ
ィルムの製造方法を詳細に説明する。まず、上記ポリア
ミド原料を乾燥したのち、押し出し機により溶融押出
し、口金より回転ドラム上にキャストして急冷固化しポ
リアミドシートを得る。このポリアミドシートは、実質
的に未配向状態である。
【0007】このシートをまずTg+20℃以上、Tc
+20℃以下の温度で、1.1〜3.0倍に第1段延伸
する。1.1以下では、延伸効果が現れず、また、3.
0を越えると配向結晶化が進行し、後述する第2段延伸
での延伸応力が高くなり破断したり、あるいは横延伸で
の破断につながるため好ましくない。より好ましくは、
1.5〜2.5倍である。延伸温度は、Tg+20℃未
満では、ネッキングを生じ厚み斑が増大しやすくなり、
Tc+20℃を越えると熱結晶化が進行し、横延伸で破
断しやすくなり好ましくない。より好ましくは、Tg+
30〜Tc+10℃である。ここで低温結晶化温度とは
実質的に非晶質のポリアミドシートが上昇過程で結晶化
する温度のことである。
【0008】この第1段延伸後、引続き第2段延伸をす
るわけであるが、その間のシート温度を如何にするかが
本発明の特徴の1つである。すなわち、強制的に冷却す
るのではなく加熱保温し、しかも第2延伸の予熱あるい
は延伸のための加熱を兼用することにある。強制的に冷
却し、更に第2延伸のために再加熱すると熱結晶化が著
しく進行し、横延伸応力が増大し、破断が頻発し好まし
くない。この加熱保温の区間でも熱結晶化は進行する
が、前述の強制冷却、再加熱に比べると甚だ遅く実用上
問題とはならない。次に、このシートを総合縦延伸倍率
が、3.1〜3.8倍となるように第2段延伸する。
3.1倍未満であると二軸配向フィルムの幅方向の物性
分布は小さくなるものの、縦方向強度が小さくなり、
3.8倍を越えると二軸配向フィルムの幅方向の物性分
布低減効果が発現せず好ましくない。より好ましくは、
3.3〜3.6倍である。このときの延伸温度は、Tg
+20℃〜Tc+20℃である。Tg+20℃未満で
は、延伸応力が高くなり横延伸で破断しやすく、Tc+
20℃を越えると厚み斑が大きくなり好ましくない。よ
り好ましくはTg+25℃〜Tc+10℃である。この
ようにして得られた1軸配向フィルムをステンターを用
いて100℃〜融点未満の温度、好ましくは、100+
180℃で3倍以上、好ましくは3.5倍以上横延伸
し、次いで熱固定し巻取る。延伸温度が低すぎると横延
伸性が悪化(破断発生)し、高すぎると厚み斑が悪くな
る。横延伸の延伸倍率においては、3倍以上にしなけれ
ば、横方向の強度が低くなる。
【0009】このように、縦延伸を2段階に分け、第1
延伸実施後、Tg以下に冷却することなく、引続き第2
延伸を施し、次いで横延伸、熱固定を行うことによっ
て、幅方向の物性差の小さい二軸配向ポリアミドフィル
ムが得られる理由は、縦延伸を2段階に分割することに
よる延伸応力の削減効果のみならず、第1延伸と第2延
伸のあいだを加熱保温することにより、強制冷却から再
加熱時に生ずるポリアミド特有の水素結合による結晶化
促進作用を防止し、更に第1段延伸後シート配向緩和作
用を引出し、横延伸前の1軸配向フィルムの構造を緩や
かなものとしたため、横延伸時に、発現する横配向の形
成が容易になり、しかも横延伸応力低減により延伸性が
向上したためと考えられる。
【0010】実施例 以下、実施例に基づき詳細に説明するが、本特許が、こ
の方法に限定されないことはいうまでもない。なお、実
施例、比較例中に用いられるフィルム温度、物性値及び
特性は、以下のように測定され、かつ定義される。 (1)ガラス転移温度(Tg)及び低温結晶化温度(T
c) 未配向ポリアミドシートを液体窒素中で凍結し、減圧解
凍後にセイコー電子製DSCを用い、昇温速度10℃/
分で測定した。
【0011】(2)フィルム温度 縦延伸における温度は、ミノルタ(株)製放射温度計I
R−004を用いフィルムの温度を測定した。
【0012】(3)厚み斑 2軸配向ポリアミドフィルムを縦方向、横方向にそれぞ
れ1m×5cmの短冊状に切断し、安立電気社製厚さ計
K306Cを用い厚み形状を測定する。下記式により1
m当りの厚み斑を算出し、これを5回繰り返し平均し厚
み斑とした。 厚み斑=(最大厚み−最小厚み)/平均厚み×100
(%)
【0013】(4)沸水収縮率及び沸水収縮率斜め差 2軸配向ポリアミドフィルムを全幅の中央部および中央
から左右に全幅の40%の位置(端部)から、それぞれ
21cm角に切り出しサンプルとする。各々のサンプル
の中央を中心とする直径20cmの円を描き、縦方向を
0゜としたときの0゜、45゜、90゜及び135゜方
向に円の中心を通る直線を引き、各方向の直径を測定
し、処理前の長さとする。このサンプルを沸騰水中で3
0分間加熱処理したのち取り出して、表面に付着した水
分を除去、風乾する。風乾後、各方向の直径を測定し、
処理後の長さとする。下記式を用い沸水収縮率を算出す
る。 沸水収縮率=(処理前の長さ−処理後の長さ)/処理前
の長さ×100(%) 縦方向を0゜としたときの45゜と135゜方向の沸水
収縮率の差の絶対値を求め、両端部の平均値を沸水収縮
斜め差とした。
【0014】(5)破断強度(Kg/mm2 ) 東洋ボールドウィン製テンシロンUMT−II−500型
を使用し、温度23℃、相対湿度65%の条件下で測定
した。サンプルの形状は、長さ15cm、幅1cmと
し、チャック間距離は10cm、引っ張り速度は10c
m/分とした。
【0015】(6)製膜状況 2時間、同一条件で逐次2軸延伸し、破断回数を調べ
た。
【0016】実施例1 ナイロン6ペレット(RV=2.8)を真空乾燥した
後、これを押出し機に供給し260℃で溶融し、T型ダ
イよりシート状に押し出し、直流高電圧を印可して冷却
ロール上に静電気的に密着させ、冷却固化せしめて厚さ
200μmの未配向シートを得た。このシートのTgは
40℃、Tcは68℃であった。このシートを延伸温度
75℃で1.7倍に第1縦延伸した後、70℃に保温し
つつ延伸温度70℃で総合延伸倍率が3.4倍となるよ
うに第2縦延伸を行い、引続きこのシートを連続的にス
テンターに導き、130℃で4倍に横延伸し、210℃
で熱固定および5%の横弛緩処理を施した後に冷却し、
両縁部を裁断除去して、2軸配向ポリアミドフィルムを
得た。このときの製膜状況、フィルムの物性、特性を表
1に示す。
【0017】比較例1 縦延伸を温度65℃で3.4倍に1段階で行う以外はす
べて実施例1と同様にして2軸配向ポリアミドフィルム
を得た。
【0018】比較例2 第1縦延伸した後35℃に急冷し、第2延伸のための再
加熱をした以外は、すべて実施例1と同様にしたが、横
延伸で破断が多発した。
【0019】実施例2〜5、比較例3〜6 縦延伸倍率を表2に示すように調整した以外は、すべて
実施例1と同様にして2軸配向ポリアミドフィルムを得
た。
【0020】比較例7〜10 縦延伸の温度を表3に示すようにした以外は、すべて実
施例1と同様にして2軸配向ポリアミドフィルムを得
た。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、破断なく、
厚み斑が小さく、しかも強度を損なう事なく沸水収縮率
の斜め差を小さくする事ができ、縦横逐次延伸による二
軸配向ポリアミドフィルムの製造方法には、きわめて有
効である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミドを主成分とする実質的に未配
    向のポリアミドシートを縦方向に延伸した後、引続き横
    方向に3倍以上延伸して得られるポリアミドフィルムの
    逐次二軸延伸方法において、該縦延伸をガラス転移温度
    (Tg)+20℃以上、低温結晶化温度(Tc)+20
    ℃以下の温度で、前段と後段の2段階に分けて総合延伸
    倍率3.1〜3.8倍となるように縦延伸を行うことを
    特徴とする二軸配向ポリアミドフィルムの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポリアミドが相対粘度が
    2〜3.5のナイロン6であることを特徴とする二軸配
    向ポリアミドフィルムの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の前段の縦延伸倍率が3.
    0以下であることを特徴とする二軸配向ポリアミドフィ
    ルムの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の縦延伸における前段と後
    段の間をTg以下冷却しないことを特徴とする二軸配向
    ポリアミドフィルムの製造方法。
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