JPH0730163B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH0730163B2
JPH0730163B2 JP63099958A JP9995888A JPH0730163B2 JP H0730163 B2 JPH0730163 B2 JP H0730163B2 JP 63099958 A JP63099958 A JP 63099958A JP 9995888 A JP9995888 A JP 9995888A JP H0730163 B2 JPH0730163 B2 JP H0730163B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、耐熱性、耐薬品性、耐衝撃性および成形収縮
率のバランス、落球衝撃強度、ウエルド強度ならびに外
観に優れる熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
<従来の技術> ポリカーボネートは、優れた耐熱性ならびに耐衝撃性を
有しており、車両分野をはじめ広く用いられているが、
耐薬品性に劣り、又衝撃強度の厚み依存性が大きいとい
った欠点を有している。
このため、ポリブチレンテレフタレートに代表される飽
和ポリエステルとの混合による耐薬品性の改善が提案さ
れているが、ポリカーボネートの特長である耐衝撃性が
犠牲となり、又成形収縮率にも劣る。さらに衝撃強度の
厚み依存性も改善されていないのが現状である。
近年、ポリカーボネートと飽和ポリエステルとからなる
組成物にゴム又は共重合体を配合してなる三成分系樹脂
組成物が種々提案されているが、耐熱性、耐薬品性、耐
衝撃性および成形収縮率のバランスに劣り、又、複合組
成物がゆえに落球衝撃強度ならびにウエルド強度に劣る
といった問題を有している。
<問題点を解決するための手段> 本発明者らは、上述の問題点につき鋭意研究した結果、
ポリカーボネートと飽和ポリエステルとからなる組成物
に特定の共重合体を特定量配合してなる組成物が、耐熱
性、耐薬品性、耐衝撃性および成形収縮率のバランス、
落球衝撃強度、ウエルド強度ならびに外観に優れている
ことを見出し、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明は、エチレン−αオレフィン系ゴム10
0重量部の存在下に、不飽和エポキシ単量体0.2〜300重
量部と芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物およ
び不飽和カルボン酸アルキルエステル化合物からなる群
から選ばれた1種以上の化合物10〜500重量部を重合す
ることによって得られる共重合体(A)を、ポリカーボ
ネート(B)90〜10重量%と飽和ポリエステル(C)10
〜90重量%からなる組成物100重量部当り、1〜300重量
部配合してなることを特徴とする耐熱性、耐薬品性、耐
衝撃性および成形収縮率のバランス、落球衝撃強度、ウ
エルド強度ならびに外観に優れる熱可塑性樹脂組成物を
提供するものである。
以下に本発明の樹脂組成物について詳細に説明する。
本発明における共重合体(A)を構成するエチレン−α
オレフィン系ゴムとは、エチレンとプロピレン又はブテ
ンからなる二元共重合体(EPR)、エチレン、プロピレ
ン又はブテンおよび非共役ジエンからなる三元共重合体
(EPDM)などであり、一種または二種以上用いられる。
三元共重合体(EPDM)における非共役ジエンとしては、
ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン、1,4
−ヘキサジエン、1,4−シクロヘプタジエン、1,5−シク
ロオクタジエン等が挙げられる。
二元共重合体(EPR)および三元共重合体(EPDM)にお
けるエチレンとプロピレン又はブテンのモル比は5:1か
ら1:3の範囲であることが好ましい。
また、三元共重合体(EPDM)においては非共役ジエンの
割合がヨウ素価に換算して2〜50の範囲のものが好まし
い。
共重合体(A)を構成する不飽和エポキシ単量体とは、
1分子中に重合可能な不飽和結合およびエポキシ基を各
1個以上有する単量体である。このような不飽和エポキ
シ単量体としては、たとえば一般式 (ここで、Rは重合可能なエチレン性不飽和結合を有す
る炭化水素基を示す)で表わされるような不飽和グリシ
ジルエステル類および一般式 (ここで、Rは〔I〕式のものと同じ、Xは−CH2−O
−または で表わされる2価の基である)で表わされる不飽和グリ
シジルエーテル類および一般式 (ここで、Rは〔I〕式のものと同じ、R′は水素また
はメチル基)で表わされるエポキシアルケン類などを挙
げることができる。
具体的には、グリシジルアクリレート、グリシジルメタ
クリレート、イタコン酸のモノおよびジグリシジルエス
テル、ブテントリカルボン酸のモノ、ジおよびトリグリ
シジルエステル、シトラコン酸のモノおよびジグリシジ
ルエステル、エンド−シス−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプト
−5−エン−2,3−ジカルボン酸(商品名ナジック酸)
のモノおよびジグリシジルエステル、エンド−シス−ビ
シクロ〔2,2,1〕ヘプト−5−エン−2−メチル−2,3−
ジカルボン酸(商品名メチルナジック酸)のモノおよび
ジグリシジルエステル、アリルコハク酸のモノおよびジ
グリシジルエステル、p−スチレンカルボン酸のグリシ
ジルエステル、アリルグリシジルエーテル、2−メチル
アリルグリシジルエーテル、スチレン−p−グリシジル
エーテルまたはp−グリシジルスチレン、3,4−エポキ
シ−1−ブテン、3,4−エポキシ−3−メチル−1−ブ
テン、3,4−エポキシ−1−ペンテン、3,4−エポキシ−
3−メチル−1−ペンテン、5,6−エポキシ−1−ヘキ
センおよびビニルシクロヘキセンモノオキシドなどを挙
げることができる。
共重合体(A)を構成する化合物とは、スチレン、α−
メチルスチレン、α−クロロスチレン、p−t−ブチル
スチレン、p−メチルスチレン、O−クロロスチレン、
p−クロロスチレン、2,5−ジクロロスチレン、3,4−ジ
クロロスチレン、p−ブロモスチレン、O−ブロモスチ
レン、2,5−ジブロモスチレン、3,4−ジブロモスチレン
などの芳香族ビニル化合物(i)、アクリロニトリル、
メタクリロニトリル、マレオニトリル、フマロニトリル
などのシアン化ビニル化合物(ii)、メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、メチル
メタアクリレート、エチルメタアクリレート、ブチルメ
タアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒド
ロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタ
クリレートなどの不飽和カルボン酸アルキルエステル化
合物(iii)から選ばれた1種以上の化合物である。ま
た、その他、メタクリル酸などの不飽和カルボン酸化合
物(iv)、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シト
ラコン酸、無水アコニット酸、無水ハイミック酸などの
不飽和ジカルボン酸無水物(v)、マレイミド、N−メ
チルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−ブチルマ
レイミド、N−ラウリルマレイミド、N−シクロヘキシ
ルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−o−クロ
ロフェニルマレイミドなどのマレイミド系化合物(vi)
などの化合物を共重合成分として用いてもよい。
共重合体(A)は、上述のエチレン−αオレフィン系ゴ
ム100重量部の存在下、不飽和エポキシ単量体0.2〜300
重量部及び他の共重合可能な単量体10〜500重量部を重
合することによって得られる共重合体である。
不飽和エポキシ単量体が0.2〜300重量部の範囲外では、
最終組成物の耐衝撃性とウエルド強度が改善されない。
又、他の共重合可能な単量体が10〜500重量部の範囲外
でも、最終組成物の耐衝撃性とウエルド強度が改善され
ない。
本発明において用いられるポリカーボネート(B)とし
ては、芳香族ポリカーボネート、脂肪族ポリカーボネー
ト、脂肪族−芳香族ポリカーボネートなどが挙げられ
る。そのうちでも、2,2−ビス(4−オキシフェニル)
アルカン系、ビス(4−オキシフェニル)エーテル系、
ビス(4−オキシフェニル)スルホン、スルフィド又は
スルホキサイド系などのビスフェノール類からなる芳香
族ポリカーボネートが好ましい。又、必要に応じてハロ
ゲンで置換されたビスフェノール類からなるポリカーボ
ネートをも用いることができる。
ポリカーボネートの製造法および種類については、日刊
工業新聞社発行の“ポリカーボネート樹脂”(昭和44年
9月30日発行)に詳しく記載されている。
飽和ポリエステル(C)とは、芳香族ジカルボン酸また
はそのエステル形成誘導体を主体とする酸成分と炭素数
2〜10の低分子量グリコールまたはそのエステル形成誘
導体とから得られる芳香族ポリエステルであり、酸成分
として少量の炭素数2〜32の脂肪族ジカルボン酸、脂環
族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成誘導体を併
用することもできる。
これらの構成成分を例示すると、芳香族ジカルボン酸ま
たはそのエステル形成誘導体としては、テレフタル酸、
イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジ安息香酸、
ジカルボキシベンゼンスルホン酸アルカリ金属塩等、ま
たはこれらの低級アルキルエステル、シクロアルキルエ
ステル、アリールエステル、ヒドロキシアルキルエステ
ル、酸ハロゲン化物等が挙げられ、一種または二種以上
用いられる。
炭素数2〜10の低分子量グリコールまたはそのエステル
形成誘導体としては、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレ
ングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレ
ングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ネオペン
チルグリコール、ジエチレングリコール、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、p−キシリレン
グリコール等が挙げられ、一種または二種以上用いられ
る。
炭素数2〜32の脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン
酸またはこれらのエステル形成誘導体としては、アジピ
ン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン
酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ダイマー酸等、また
はこれらの低級アルキルエステル、シクロアルキルエス
テル、アリールエステル、ヒドロキシアルキルエステ
ル、酸ハロゲン化物等が挙げられ、一種または二種以上
用いられる。
特に好ましい飽和ポリエステル(C)としては、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられ、一種
または二種以上用いることができる。
これらの飽和ポリエステル(C)は公知の重縮合法によ
って製造することができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上述の共重合体
(A)、ポリカーボネート(B)および飽和ポリエステ
ル(C)から構成されるものであり、その構成比率は、
(B)と(C)の合計100重量部当り(A)1〜300重量
部であり、かつ(B)ならびに(C)は、(B)と
(C)との合計に対し(B)90〜10重量%、(C)10〜
90重量%である。
共重合体(A)が1重量部未満では、耐衝撃性に劣り好
ましくない、又300重量部を超すと耐熱性、耐衝撃性、
落球衝撃強度、ウエルド強度に劣り好ましくない。特に
物性バランス面より5〜200重量部が好ましい。
又、(B)と(C)の合計における(B)の量が90重量
%を超すと耐薬品性に劣り、10重量%未満では耐熱性に
劣ると共に成形収縮率が大きく好ましくない。特に耐薬
品性、耐熱性、成形収縮率の面より(B)と(C)の合
計において、(B)80〜20重量%、(C)20〜80重量%
が好ましい。
共重合体(A)、ポリカーボネート(B)および飽和ポ
リエステル(C)の混合方法としては、バンバリーミキ
サー、一軸押出機、二軸押出機或いはこれらの組合せ等
を用いた公知の混合方法が挙げられる。なお、これらの
各構成成分の混合は、三成分を同時に混合しても良く、
また任意の二成分を混合した後に、この混合物と他の一
成分を混合しても良い。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は必要に応じて染顔料、酸
化防止剤、可塑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、
充填剤、難燃剤等の公知の添加剤はもちろんのこと、AB
S樹脂、MBS樹脂、ABSM樹脂、AAS樹脂、ACS樹脂、ポリ塩
化ビニル、エチレン−塩化ビニル共重合体、塩素化ポリ
エチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−
無水マレイン酸共重合体、スチレン−アクリロニトリル
−無水マレイン酸共重合体、スチレン−マレイミド系共
重合体、スチレン−アクリロニトリル−マレイミド系共
重合体、ポリエステルエラストマー、ポリアミド、ポリ
アセタール、ポリスルホンなど他の熱可塑性樹脂を配合
することもできる。
実施例をあげて本発明を説明するが、本発明は実施例に
よって何ら限定されるものではない。
実施例 (1) 共重合体(A−1) ヨウ素価8.5、ムーニー粘度61、プロピレン含有量43重
量%、ジエン成分としてエチリデンノルボルネンを含む
EPDM100重量部をn−ヘキサン1200重量部および二塩化
エチレン800重量部に溶解し、グリシジルメタクリレー
ト20重量部および過酸化ベンゾイル0.4重量部を加え67
℃、10時間窒素雰囲気中で重合した。重合液を大過剰の
メタノールと接触させ、折出した沈殿物を分離、乾燥後
共重合体を得た。
(2) 共重合体(A−2) ヨウ素価15.3、ムーニー粘度67、プロピレン含有量50重
量%、ジエン成分としてエチリデンノルボルネンを含む
EPDM100重量部をn−ヘキサン1250重量部および二塩化
エチレン850重量部に溶解し、グリシジルメタクリレー
ト15重量部、アクリロニトリル35重量部、スチレン100
重量部および過酸化ベンゾイル3重量部を加え、(1)
と同様の操作によって共重合体を得た。
(3) 共重合体(A−3) グリシジルメタクリレート、アクリロニトリル、スチレ
ンならびに過酸化ベンゾイルの使用量を、それぞれ8重
量部、100重量部、250重量部ならびに8重量部に変更
し、(2)と同様の操作によって共重合体を得た。
(4) 共重合体(a−1) 共重合体(A−1)製造に用いられたEPDM。
(5) 共重合体(a−2) グリシジルメタクリレートを用いずに、(2)と同様の
操作によって共重合体を得た。
(6) ポリカーボネート(B) 下記一般式で示される分子量約25000のポリカーボネー
ト。
(7) 飽和ポリエステル(c−1) ポリブチレンテレフタレート (8) 飽和ポリエステル(c−2) ポリエチレンテレフタレート 上述の共重合体、ポリカーボネートおよび飽和ポリエス
テルを表−1〜3に示す配合比率に基づき、2軸押出機
を用いて一括混合し、各種組成物を得た。
その後、射出成形機を用いて試験片を作成し、物性を測
定した。得られた結果を表−1〜3に示す。
耐熱性: ASTM D−648 1/4インチ、264psi、アニールなし 耐衝撃性: ASTM D−256(ノッチ付アイゾット) 1/4インチ、23℃ 成形収縮率: ASTM 1号ダンベルの金型寸法と実成形品の寸法差より計
算 ウエルド強度: ゲート間隔40mmの2つのゲート(各4.0×2.0mm)より溶
融樹脂(270℃)を射出し、厚さ3mm、縦横各60mmの試験
片を作成する。試験片を治具(高さ80mm、内径45mm、外
径50mm)の中心部上に乗せる。さらに試験片中央部上に
1/4インチRの撃心を乗せる。
−30℃に調整された低温室で1kgの鋼球を撃心の真上
(高さ10〜120cmの範囲で10cm間隔)より試験片中心部
に落下させ、試験片が破壊しない(それぞれ10cm間隔の
高さより行われる試験で用いられる試験片の数は5であ
り、いずれの試験片も破壊しない)最大エネルギー値
(kg・cm)を求める。
落球衝撃強度: (非ウエルド部) ウエルド強度測定用金型を用い、1点ゲート方式で試験
片を作成し、ウエルド強度測定と同様にして最大エネル
ギー値を求める。なお、1kgの鋼球を5kgの鋼球に替えて
実施した。
耐薬品性: ASTM D−648の1/8インチ試験片に1%の曲げひずみを与
え、ワックスクリーナー(BEL−RAY社製MC−21)を塗布
し、48時間放置後の破断の有無で判定した。
○;破断ナシ ×; 〃 アリ <発明の効果> 本発明の組成物は、従来のポリカーボネート/飽和ポリ
エステル系組成物に比べ耐熱性、耐薬品性、耐衝撃性お
よび成形収縮率のバランスに優れ、さらに落球衝撃強度
ならびにウエルド強度に優れており、車両部品、弱電部
品、工業部品として用いることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン−αオレフィン系ゴム100重量部
    の存在下に、不飽和エポキシ単量体0.2〜300重量部と芳
    香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物および不飽和
    カルボン酸アルキルエステル化合物からなる群から選ば
    れた1種以上の化合物10〜500重量部を重合することに
    よって得られる共重合体(A)を、ポリカーボネート
    (B)90〜10重量%と飽和ポリエステル(C)10〜90重
    量%からなる組成物100重量部当り、1〜300重量部配合
    してなることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
JP63099958A 1988-04-21 1988-04-21 熱可塑性樹脂組成物 Expired - Lifetime JPH0730163B2 (ja)

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