JPH0730247B2 - 芳香族ポリアミック酸溶液組成物 - Google Patents

芳香族ポリアミック酸溶液組成物

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JPH0730247B2
JPH0730247B2 JP61240284A JP24028486A JPH0730247B2 JP H0730247 B2 JPH0730247 B2 JP H0730247B2 JP 61240284 A JP61240284 A JP 61240284A JP 24028486 A JP24028486 A JP 24028486A JP H0730247 B2 JPH0730247 B2 JP H0730247B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の技術分野] 本発明は、芳香族ポリアミック酸溶液組成物に関するも
のである。更に詳しくは本発明は、微細で高度に分散さ
れた不活性無機物質粒子を含有する芳香族ポリアミック
酸溶液組成物に関するものである。
[従来技術及びその問題点] 芳香族ポリアミック酸溶液組成物は、金属ドラムや金属
ベルト上に流延し、熱風乾燥炉等で一部の溶媒を蒸発除
去して自己支持性のあるフィルムにした後、剥離して周
囲をクリップ、ピンシート等で把持しながら高温の炉内
に導入してイミド化する等の方法でポリイミドフィルム
を成形するためのポリイミドフィルム製膜用溶液として
も用いられる。また、グラビアコータ、リバースロール
コータ、バーコータ等の塗布手段や他の方法を利用して
フィルム状基材や他の基材等にコーティングして耐熱性
コーティング皮膜を形成するための溶液組成物としても
用いられる。
ただし、これらのポリイミドフィルム及びポリイミドコ
ーティング皮膜は表面が非常に平滑となるため、滑り性
が悪く、成形工程等に於ける走行性、巻取性の不良、後
加工工程に於ける走行性、ハンドリング性の不良等の問
題がある。この理由から、ポリアミック酸溶液中に微細
な不活性無機物質粒子を含有させ、得られるフィルム及
び皮膜の表面に凹凸を付与し、表面の滑り性を向上させ
ることが行なわれる。この様な不活性無機物質粒子とし
ては二酸化チタン、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、
酸化マグネシウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、その他が
知られているが、これらの粒子はその殆んどが二次粒
子、三次粒子といった凝集体の状態で存在するため、分
散剤等を併用しながら、物理的に重合溶媒中に分散させ
微細粒子にして添加する方法がとられている。
しかしながら、これらの凝集体で存在する微細な不活性
無機物質粒子は高度な分散を施しても一次粒子にはなり
難く、また平均粒子径は小さくとも粒子径の分布が広
く、粗大な粒子が共存するためポリイミドフィルムやポ
リイミドコーティング皮膜の表面に賦与された凹凸が不
均一になり、さらに粗大な粒子がフィッシュアイ等の表
面欠陥の原因になる欠点があった。
また、特開昭60−127523号公報において提案されている
ピロメリット酸成分とジアミノジフェニルエーテルとの
重合反応により生成するポリアミック酸溶液から得られ
るポリイミドフィルムは、これにCo−Crなどの金属磁性
膜を蒸着して、8mm幅のビデオテープとして用いる場合
などのように特に過酷な条件で走行させた場合には、走
行耐久性や滑り特性において充分なものということはで
きない。
[発明の目的] 本発明の目的は、ほぼ一次粒子に単一分散した不活性無
機物質粒子を含有する芳香族ポリアミック酸溶液組成物
を提供することにある。
また、本発明は、耐久性が特に優れ表面に付与される凹
凸が均一で、かつ表面欠陥の少ない芳香族ポリイミドフ
ィルムや芳香族ポリイミドコーティング皮膜の製造に適
した不活性無機物質粒子含有芳香族ポリアミック酸溶液
組成物を提供することを目的とする。
[発明の構成] 本発明は、50モル%以上(好ましくは85モル%以下)の
3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸成分と50モ
ル%以下(好ましくは15モル%以上)のピロメリット酸
成分とからなる芳香族テトラカルボン酸成分とモル比で
相対的に多い量(好ましくは60〜95モル%)のp−フェ
ニレンジアミンと相対的に少ない量(好ましくは40〜5
モル%)のジアミノジフェニルエーテルとからなる芳香
族ジアミン成分との重合反応生成物である芳香族ポリア
ミック酸が有機極性アミド系溶剤中に溶解してなる芳香
族ポリアミック酸溶液であって、平均粒子径が40乃至10
00Åの範囲内にあり、かつ平均粒子径の1.5倍以上の粒
子の数が全粒子数の5%以下であるコロイダルシリカを
0.001〜10.0重量%含有することを特徴とする芳香族ポ
リアミック酸溶液組成物からなるものである。
上記の芳香族ポリアミック酸溶液組成物は、たとえば、
平均粒子径が40乃至1000Åの範囲内にあり、かつ平均粒
子径の1.5倍以上の粒子の数が全粒子数の5%以下であ
るコロイダルシリカを含むコロイダルシリカ水分散ゾル
もしくはコロイダルシリカアルコール分散ゾルの水もし
くはアルコールを有機極性アミド系溶剤で置換して得た
コロイダルシリカアミド溶剤分散ゾルを、上記の特定の
化合物の組合せからなる芳香族テトラカルボン酸成分と
上記の特定の化合物の組合せからなる芳香族ジアミン成
分とを含む有機極性アミド系溶剤と混合し、得られた混
合物中の芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン
成分を次いで反応させて芳香族ポリアミック酸とする方
法を利用して容易に得ることができる。
あるいは、上記のコロイダルシリカアミド溶剤分散ゾル
を、上記の特定の化合物の組合せからなる芳香族テトラ
カルボン酸成分と上記の特定の化合物の組合せからなる
芳香族ジアミン成分との重合反応生成物である芳香族ポ
リアミック酸が有機極性アミド系溶剤中に溶解してなる
芳香族ポリアミック酸溶液に混合する方法によっても容
易に得ることができる。
本発明で使用する有機極性アミド系溶剤の例としては、
N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミド、
ジメチルホルムアミドを挙げることができる。
本発明の芳香族ポリアミック酸溶液組成物は、微細で、
かつ粗大粒子の含有率が少ないコロイダルシリカを含有
することを特徴とする。
本発明の芳香族ポリアミック酸溶液組成物に含まれるコ
ロイダルシリカは、ほぼ一次粒子に分散されている平均
粒子径が40〜1000Åの範囲(好ましくは、100〜800Åの
範囲)の粒子である。
一般に使用される精製四塩化ケイ素の燃焼によって製造
される超微粒子状無水シリカ、または同様にして気相法
で製造される超微粒子状の二酸化チタン、酸化アルミニ
ウムや他の無機微粒子であって、乾燥された固体で存在
する粒子は通常の添加条件で芳香族ポリアミック酸溶液
に添加する方法を利用する限り、本発明の目的を達成す
るためには適当ではない。
すなわち、これらの乾燥粒子は通常、凝集状態にあり芳
香族ポリアミック酸溶液あるいは芳香族ポリアミック酸
の原料化合物溶液に加える前にホモミキサー、サンドミ
ル、超音波ホモジナイザーなどの通常の分散装置で解砕
分散しても、その凝集が容易に解けず、従って芳香族ポ
リアミック酸溶液には一次粒子が数個から十数個凝集し
た粒子径分布の広い二次粒子、三次粒子といった塊状の
凝集粒子が多数導入される結果となる。
また、粒子の粒子径の分布を狭くするために遠心分離、
濾過等の方法で分級した場合でも、一定以上の大きさの
粒子をとり除くオーバーカットはできても、本発明で規
定された鋭い粒子径分布を持つ粒子は得られにくい。
従って、本発明において使用する平均粒子径が40〜1000
Åの不活性無機物質粒子はコロイダルシリカが好まし
い。
すなわち、コロイダルシリカは水分散系あるいはアルコ
ール分散系(水性アルコール分散系も含む)中で狭い粒
子径分布を有し、前記の本発明の製造方法を利用すれ
ば、有機極性アミド系溶剤中及び芳香族ポリアミック酸
溶液中でも、その粒子径分布は余り変化しないため、本
発明で規定された粒子径分布の粒子を得るために、コロ
イダルシリカは特に有利に使用することができる。
本発明で使用するコロイダルシリカは、その平均粒子径
が40〜1000Åの範囲にあるものであり、特に平均粒子径
が100〜800Åの範囲にあるものが好ましい。
コロイダルシリカは通常、水分散ゾル、アルコール分散
ゾル(例、メタノールなどの低級アルコールに分散され
た状態のゾル)などとして入手できる。その具体例とし
ては、スノーテックス[日産化学(株)製]あるいはカ
タロイド[触媒化成工業(株)製]として販売されてい
る各種グレード品を挙げることができる。
これらの水分散コロイダルシリカもしくはアルコール分
散コロイダルシリカは、有機極性アミド系溶剤で希釈
し、必要に応じて減圧蒸留などの方法で脱水もしくは脱
アルコールするか、または水分散ゾルもしくはアルコー
ル分散ゾルの水もしくはアルコールを抜きながら有機極
性アミド系溶剤を加えて、水もしくはアルコールを有機
極性アミド系溶剤で置換して使用する。
また、これらは必要に応じて機械的分散あるいは超音波
分散を施し、また濾過、遠心分離等により分級して使用
する。
本発明の芳香族ポリアミック酸溶液組成物は、コロイダ
ルシリカを0.001〜10.0重量%、好ましくは0.01〜6.0重
量%含有するものである。コロイダルシリカが0.001重
量%より少ないと、この組成物を用いて成形した芳香族
ポリイミドフィルムあるいは芳香族ポリイミドコーティ
ング皮膜に充分な滑り性が付与されない。コロイダルシ
リカが10.0重量%より多いと、コロイダルシリカが重な
りやすく、形成される凹凸が不均一になり、またフィル
ム及びコーティング皮膜の機械的性質を損ねるとの欠点
が発生する。
本発明の芳香族ポリアミック酸溶液組成物の製造方法の
具体例を、水分散コロイダルシリカを用いる場合を例に
とって次に説明する。
すなわち、まず芳香族ポリアミック酸の重合用溶剤であ
るN−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルホルムアミドなどの有機極性アミド系溶剤
に水分散コロイダルシリカを添加し、分散媒を実質的に
アミド系溶剤にする。この分散液のシリカ濃度は20重量
%以下であることが好ましい。さらに、必要に応じて、
この混合液中の水を減圧蒸留などの方法を用いて脱水す
る。有機極性アミド系溶剤中の水分率は芳香族ポリアミ
ック酸溶液組成物の用途上要求される溶液粘度、ポリア
ミック酸濃度、粒子の含有量等により選択されるが、通
常は5容量%以下である。また、別の方法として水分散
コロイダルシリカの水を減圧蒸留法などで抜きながら、
これに有機極性アミド系溶剤を加える方法でもよい。
有機極性アミド系溶剤にコロイダルシリカ等が分散した
液は、必要に応じてホモミキサー、超音波ホモジナイザ
ー等で分散し、また必要に応じて濾過、遠心分離して使
用する。
上記の様にして得られたコロイダルシリカ分散液に直
接、芳香族テトラカルボン酸成分、芳香族ジアミン成分
などの原料モノマーを添加して重合し、芳香族ポリアミ
ック酸溶液を得ても良い。あるいは芳香族ジアミン成分
と芳香族テトラカルボン酸成分のモル比を等量にせずに
重合して低粘度の溶液を得て、これに分散液を加えて、
均一に撹拌した後、不足する成分を加えてさらに重合し
て芳香族ポリアミック酸溶液を得ても良い。さらにある
いは、あらかじめ重合して製造した芳香族ポリアミック
酸にコロイダルシリカ分散液を加えて撹拌して製造して
も良い。
この様に、コロイダルシリカ分散液は芳香族ポリアミッ
ク酸溶液の製造工程の任意の段階で添加することができ
る。
いずれにしても、コロイダルシリカ分散液を添加したの
ち充分に撹拌混合を行ない、芳香族ポリアミック酸溶液
中にコロイダルシリカがほぼ一次粒子からなり、シャー
プな粒子径分布を持ち、高度に分散された芳香族ポリア
ミック酸溶液組成物を得る。
本発明におけるコロイダルシリカの粒子径は次の方法を
用いて測定することができる。すなわち、コロイダルシ
リカを含有する芳香族ポリアミック酸組成物を、粒子が
熱対流等により移動しないようにすばやく乾燥製膜し、
次にそのフィルムの表面を走査型電子顕微鏡を用いて2
万倍の観察倍率で五視野撮影して、表面に突出した粒子
の径を計測し、その個数分布を求め、この分布曲線か
ら、平均粒子径、およびその平均粒子径の1.5倍以上の
突起の割合、最大粒子径を求めることができる。
[発明の効果] 本発明の芳香族ポリアミック酸溶液組成物は、平均粒子
径40〜1000Åの、粗大粒子を多量含まず、かつ粒子径分
布がシャープで、均一微細なほぼ一次粒子(単一粒子)
状態の粒子を多数含有した特定の組合せの芳香族テトラ
カルボン酸成分と特定の組合せの芳香族ジアミン成分と
から得られる芳香族ポリアミック酸溶液である。
本発明の芳香族ポリアミック溶液組成物を用いて成形し
た芳香族ポリイミドフィルム及び芳香族ポリイミドコー
ティング皮膜の表面に形成された突起は微細かつ均一
で、粗大粒子に起因する粗大な突起がない。従って、良
好な表面状態を有し、しかも滑り性が良好な芳香族ポリ
イミドフィルム及び芳香族ポリイミドコーティング皮膜
を得ることができる。
さらに、フィルムおよびコーティング皮膜の製造、二次
加工工程における走行性不良、巻取り性不良、ハンドリ
ング性不良が解消できる。
また、高度の走行耐久性、そして微細かつ均一な表面突
起と滑り性の要求される磁気記録媒体用ベースフィルム
(特に、Co−Crなどの金属磁性膜を蒸着した、8mm幅の
ビデオテープとして用いるために用いるベースフィル
ム)などのフィルム及びコーティング皮膜の製造に有効
に用いることができる。
次に、本発明の実施例と比較例を示す。
[実施例1] ジメチルアセトアミド4重量部に、ホモミキサーを用い
8000rpmで撹拌しながら、平均粒子径150Å、濃度20重量
%の水分散コロイダルシリカ1重量部を徐々に加え、ジ
メチルアセトアミドに分散したコロイダルシリカを得
た。この分散液の水分率は16.1容量%であった。
次に、得られた分散液を63℃、25mmHgで減圧蒸留した
後、出力600Wの超音波ホモジナイザーで30分間分散処理
して、濃度6.8重量%、水分率1.2容量%のジメチルアセ
トアミド分散コロイダルシリカを得た。
別に、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物25モル%、ピロメリット酸二無水物20モル%、ジア
ミノジフェニルエーテル15モル%、p−フェニレンジア
ミン35モル%をジメチルアセトアミドに溶解し、50℃で
5時間撹拌して重合を行ない粘度8ポイズのポリアミッ
ク酸溶液を得た。
このポリアミック酸溶液に、先に調製したジメチルアセ
トアミド分散コロイダルシリカを、重合完了時のポリア
ミック酸の重量に対して1重量%添加し、1時間撹拌混
合して均一に分散させた。さらにこの溶液に5モル%の
ピロメリット酸二無水物を加え、25℃で2時間重合し
て、コロイダルシリカが均一に分散した濃度18重量%、
粘度が960ポイズのコロイダルシリカ含有芳香族ポリア
ミック酸溶液を得た。
上記のコロイダルシリカ芳香族ポリアミック酸溶液をガ
ラス板上に約50μmの厚さで展開し、熱風炉を用いて15
0℃で7分間乾燥して、自己支持性のあるフィルムと
し、これを剥離した。
このフィルムを金属枠で把持して、200℃〜380℃の熱風
を供給して乾燥、イミド化し厚み10μmの芳香族ポリイ
ミドフィルムを得た。
このフィルム上の粒子の状態を測定した結果を第1表に
示す。
[実施例2] 平均粒子径が450Åの水分散コロイダルシリカ(濃度20
重量%)を用い、そのコロイダルシリカをポリアミック
酸の重量に対して、シリカ換算で1.8重量%添加した以
外は実施例1と同様にしてコロイダルシリカ含有芳香族
ポリアミック酸溶液を製造した。
次に、上記のコロイダルシリカ含有芳香族ポリアミック
酸溶液を用いて実施例1と同様にして、厚みが10μmの
芳香族ポリイミドフィルムを得た。
得られた芳香族ポリイミドフィルム上の粒子の状態を測
定した結果を第1表に示す。
[比較例1] 気相法で製造された一次粒子径が300Åの極微細二酸化
チタンをジメチルアセトアミド中に4重量%加え、ホモ
ミキサーを用い8000rpmで15分間分散した後、この分散
液を1μm以上の粒子を100%カットする複層構造型フ
ィルターで濾過して分級した。
この二酸化チタン分散液をポリアミック酸の重量に対し
て二酸化チタン換算で1重量%添加した以外は実施例1
と同様にして、二酸化チタン含有芳香族ポリアミック酸
溶液を得た。
次に上記の二酸化チタン含有芳香族ポリアミック酸溶液
を用いて、実施例1と同様にして、厚み10μmの芳香族
ポリイミドフィルムを得た。
得られた芳香族ポリイミドフィルム上の粒子の状態を測
定した結果を第1表に示す。
[比較例2] 気相法で製造された一次粒子径が70Åの極微細二酸化ケ
イ素をジメチルアセトアミド中に2重量%加え、ホモミ
キサーを用いて8000rpmで15分間分散した後、さらに出
力600Wの超音波ホモジナイザーを用いて6時間分散し
た。この分散液を1μm以上の粒子を100%カットする
複層構造型フィルターで濾過して分級した。
この二酸化ケイ素分散液をポリアミック酸の重量に対し
て二酸化ケイ素換算で1重量%添加した以外は実施例1
と同様にして、二酸化ケイ素含有芳香族ポリアミック酸
溶液を得た。
次に上記の二酸化ケイ素含有芳香族ポリアミック酸溶液
を用いて、実施例1と同様にして、厚み10μmの芳香族
ポリイミドフィルムを得た。
このフィルムの表面の粒子の状態を測定した結果を第1
表に示す。
[比較例3] 気相法で製造された一次粒子径が200Åの極微細酸化ア
ルミニウムをジメチルアセトアミド中に3重量%加え、
ホモミキサーを用いて8000rpmで15分間分散した。この
分散液を1μm以上の粒子を100%カットする複層構造
型フィルターで濾過して分級した。
この酸化アルミニウム分散液をポリアミック酸の重量に
対して酸化アルミニウム換算で1重量%添加した以外は
実施例1と同様にして、酸化アルミニウム含有芳香族ポ
リアミック酸溶液を得た。
次に上記の酸化アルミニウム含有芳香族ポリアミック酸
溶液を用いて、実施例1と同様にして、厚みが10μmの
芳香族ポリイミドフィルムを得た。
このフィルムの表面の粒子の状態を測定した結果を第1
表に示す。
[ポリアミック酸溶液中の粒子の粒子径測定] 上記の実施例および比較例で得られた不活性無機物質粒
子含有芳香族ポリアミック酸溶液中の、不活性無機物質
粒子の平均粒子径、および平均粒子径の1.5倍以上の粗
大粒子の割合を下記の方法により測定した。
上記の実施例および比較例で得られたフィルムの表面
を、走査型電子顕微鏡を用いて2万倍の観察倍率で五視
野撮影して、表面に突出した粒子の径を計測し、その個
数分布を求め、その分布曲線を得た。次に、その分布曲
線から、平均粒子径、粒子径の範囲、および平均粒子径
の1.5倍以上の突起の割合(粗大粒子率、これは平均粒
子径の1.5倍以上の粗大粒子の数の割合と実質的に一致
する)を求めた。
得られた結果を第1表に示す。
[フィルムの表面状態の評価] 上記の実施例および比較例で得られた芳香族ポリイミド
フィルムの表面を、走査型電子顕微鏡を用いて2万倍の
観察倍率で観察したところ、実施例1〜2で得られたフ
ィルムの表面には微小な凹凸が均一に分散しており、大
きな突起は殆ど見られなかったが、比較例1〜3で得ら
れたフィルムの表面には微小な凹凸と一緒に粗大粒子に
起因する巨大な突起が所々に存在しているのが観察され
た。
[実施例3] ジメチルアセトアミド4重量部にホモミキサーを用い80
00rpmで攪拌しながら、平均粒子径150オングストロー
ム、濃度20重量%の水分散系コロイダルシリカ1重量部
を徐々に加え、ジメチルアセトアミドに分散したコロイ
ダルシリカを得た。この分散液は水分率を15.8容量%で
あった。次にこの分散液を15mmHg、50℃で減圧蒸留した
後、出力600Wの超音波ホモジナイザーで6時間分散処理
して、濃度6.3重量%、水分率0.78容量%のジメチルア
セトアミド分散コロイダルシリカを得た。
3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物30
モル%、ピロメリット酸二無水物20モル%、ジアミノジ
フェニルエーテル15モル%、p−フェニレンジアミン35
モル%をジメチルアセトアミドに溶解し、25℃で5時間
攪拌して重合を行ない、濃度18重量%、粘度530ポイズ
のポリアミド溶液を得た。
このポリアミド酸溶液に先に調製したジメチルアセトア
ミド分散コロイダルシリカをポリアミド酸の重量に対し
てシリカ換算で1重量%添加し、充分に攪拌混合してコ
ロイダルシリカが均一に分散した製膜用ポリアミド酸溶
液を得た。
この溶液をTダイより回転しているエンドレス金属ベル
ト上に押し出して塗膜を形成した後、その表面に80〜13
0℃の熱風を供給して乾燥し、自己支持性のあるフィル
ムとし、これを連続的に剥離した。
このフイルムをピンテンターで把持して高温炉内を連続
的に移動させながらその表面に200〜450℃の熱風を供給
して乾燥・イミド化して、厚み12.5μmの芳香族ポリイ
ミドフィルムを得た。
[比較列4] 芳香族テトラカルボン酸成分として、ピロメリット酸二
無水物(PMDA)90モル%と3,3′,4,4′−ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物(BPDA)10モル%とを用い、芳
香族ジアミン成分として、ジアミノジフェニルエーテル
(DADE)80モル%とp−フェニレンジアミン(PPD)20
モル%とを用いた以外は実施例3と同様にして、コロイ
ダルシリカを充填して突起を形成した芳香族ポリイミド
フィルムを得た。
[比較例5] 芳香族テトラカルボン酸成分としてピロメリット酸二無
水物(PMDA)100モル%を用い、芳香族ジアミン成分と
してジアミノジフェニルエーテル(DADE)100モル%を
用いた以外は実施例1と同様にして、コロイダルシリカ
を充填して突起を形成した芳香族ポリイミドフィルムを
得た。
[ポリイミドフィルムの特性評価] 実施例1〜3及び比較例4〜5で得られたポリイミドフ
ィルムについて機械的特性及び熱的特性の測定を行なっ
た。測定結果を第2表に示す。
第2表の評価項目の単位は以下の通りである。
引張強度:kg/mm2 伸び率:% 弾性率:kg/mm2 二次転移温度:℃ 熱分解温度:℃ 熱膨張係数:cm/cm/℃ 上記の結果から、芳香族ジカルボン酸成分として多量の
ピロメリット酸二無水物と少量の3,3′,4,4′−ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物の組合せを用い、芳香族
ジアミン成分として多量のジアミノジフェニルエーテル
と少量のp−フェニレンジアミンの組合せを用いた場合
には、引張強度が劣り、伸びやすくなり、弾性が劣り、
更に二次転移温度と熱分解温度が低くなり、一方では熱
膨張が大きくなることがわかる。
また、芳香族ジカルボン酸成分としてピロメリット酸二
無水物のみを用い、芳香族ジアミン成分としてジアミノ
ジフェニルエーテルのみを用いた場合には、引張強度が
劣り、伸びやすくなり、弾性が劣り、二次転移温度と熱
分解温度は余り変化がないが、熱膨張が大きくなること
がわかる。
[8ミリビデオテープ用支持体としてのポリイミドフィ
ルムの評価] 各例で得られた芳香族ポリイミドフィルムの表面に真空
蒸着により厚さ0.2μmのCo−Cr金属磁性薄膜を形成し
たのち、8ミリ幅に切断して8ミリビデオテープを製造
した。
このビデオテープについて、市販の8ミリビデオ再生装
置およびドロップアウトカウンターを用いて行なった滑
り、耐久性(走行耐久性)、出力(再生出力)およびDO
(ドロップアウト)についての評価試験の結果を第3表
に示す。
試験結果は、市販の8ミリビデオテープ(ポリエチレン
テレフタレートフィルム基板を使用)を基準8ミリビデ
オテープとして、その基準8ミリビデオテープの評価値
を基準として下記のランクに基づいて表示した。
A:基準8ミリビデオテープより優れている B:基準8ミリビデオテープと同等 C:基準8ミリビデオテープより劣っている 上記の第3表の記載中、C*は、ポリイミドフィルムに
蒸着により金属薄膜を形成すると、その金属薄膜側を内
側とする反りが発生したことを意味する。また、比較例
4と5で製造したビデオテープはそれぞれ録画と再生を
繰り返すとテープに伸びが認められた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】50モル%以上の3,3′,4,4′−ビフェニル
    テトラカルボン酸成分と50モル%以下のピロメリット酸
    成分とからなる芳香族テトラカルボン酸成分とモル比で
    相対的に多い量のp−フェニレンジアミンと相対的に少
    ない量のジアミノジフェニルエーテルとからなる芳香族
    ジアミン成分との重合反応生成物である芳香族ポリアミ
    ック酸が有機極性アミド系溶剤中に溶解してなる芳香族
    ポリアミック酸溶液であって、平均粒子径が40乃至1000
    オングストロームの範囲内にあり、かつ平均粒子径の1.
    5倍以上の粒子の数が全粒子数の5%以下であるコロイ
    ダルシリカを0.001〜10.0重量%含有することを特徴と
    する芳香族ポリアミック酸溶液組成物。
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