JPH07304873A - プラスチック基材用透明ハードコート膜 - Google Patents
プラスチック基材用透明ハードコート膜Info
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- JPH07304873A JPH07304873A JP9866594A JP9866594A JPH07304873A JP H07304873 A JPH07304873 A JP H07304873A JP 9866594 A JP9866594 A JP 9866594A JP 9866594 A JP9866594 A JP 9866594A JP H07304873 A JPH07304873 A JP H07304873A
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- Japan
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- coat film
- plastic substrate
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Abstract
(57)【要約】
【目的】プラスチック基材の表面硬度を高め、紫外線に
よる基材の劣化を抑える透明なハードコート膜を提供す
る。 【構成】ポリカーボネート等のプラスチック基材の少な
くとも片面にコーティングされた、ハードコート膜であ
って、アルコキシシランおよび亜鉛アルコキサイド等の
亜鉛化合物を含有する組成物を、ゾル−ゲル法によって
加水分解および重縮合して得られる薄膜からなることを
特徴とするプラスチック基材用ハードコート膜。自動車
用窓ガラス、レンズ等各種用途に使用できる。
よる基材の劣化を抑える透明なハードコート膜を提供す
る。 【構成】ポリカーボネート等のプラスチック基材の少な
くとも片面にコーティングされた、ハードコート膜であ
って、アルコキシシランおよび亜鉛アルコキサイド等の
亜鉛化合物を含有する組成物を、ゾル−ゲル法によって
加水分解および重縮合して得られる薄膜からなることを
特徴とするプラスチック基材用ハードコート膜。自動車
用窓ガラス、レンズ等各種用途に使用できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチック基材の表
面硬度を高め、高度の紫外線吸収能を付与する透明なハ
ードコート膜に関する。
面硬度を高め、高度の紫外線吸収能を付与する透明なハ
ードコート膜に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックは軽く、機械的に比較的強
靭であり、加工性が良好であるため広範な用途に利用さ
れる。その反面表面が軟らかく傷がつきやすいという欠
点を持ち、その用途が制限される。従って、表面硬度を
向上させ、基材を保護するコーティングの開発が進めら
れている。
靭であり、加工性が良好であるため広範な用途に利用さ
れる。その反面表面が軟らかく傷がつきやすいという欠
点を持ち、その用途が制限される。従って、表面硬度を
向上させ、基材を保護するコーティングの開発が進めら
れている。
【0003】プラスチック表面のコーティングは、主と
して液相法と気相法によりなされている。液相法の例と
しては、アルコキシシランをゾル−ゲル法によって加水
分解および脱水縮合して緻密なガラス状架橋構造を有す
るシリカ膜を得る方法がある。一方、気相法の例として
は、基板にシリカ膜を真空蒸着させて保護膜を形成し硬
度を高める方法が採用されている。
して液相法と気相法によりなされている。液相法の例と
しては、アルコキシシランをゾル−ゲル法によって加水
分解および脱水縮合して緻密なガラス状架橋構造を有す
るシリカ膜を得る方法がある。一方、気相法の例として
は、基板にシリカ膜を真空蒸着させて保護膜を形成し硬
度を高める方法が採用されている。
【0004】しかし、上記のシリカ膜は紫外線吸収能を
持たないため、基材のプラスチックが紫外線により劣化
するという欠点があった。
持たないため、基材のプラスチックが紫外線により劣化
するという欠点があった。
【0005】この欠点を補う方法として、ベンゾフェノ
ン系、ベンゾトリアゾール系、サルチレート系および置
換アクリロニトリル系等の有機系の紫外線吸収剤をコー
ティング膜に配合したもの、又は酸化チタンに代表され
るような無機系の紫外線吸収剤を配合したものが知られ
ている。
ン系、ベンゾトリアゾール系、サルチレート系および置
換アクリロニトリル系等の有機系の紫外線吸収剤をコー
ティング膜に配合したもの、又は酸化チタンに代表され
るような無機系の紫外線吸収剤を配合したものが知られ
ている。
【0006】しかしながら、上述のような紫外線吸収剤
を配合した従来のコーティング膜にあっては、有機系の
紫外線吸収剤の場合には耐熱性が乏しく、それ自体が紫
外線で劣化してしまう他、紫外線の吸収波長も限られて
おり、また各種結合剤との溶解性に制限がある等の問題
があった。
を配合した従来のコーティング膜にあっては、有機系の
紫外線吸収剤の場合には耐熱性が乏しく、それ自体が紫
外線で劣化してしまう他、紫外線の吸収波長も限られて
おり、また各種結合剤との溶解性に制限がある等の問題
があった。
【0007】一方、無機系の酸化チタンを用いた場合に
は、それ自体が紫外線で黄変してしまう他、上述の有機
系と同様に紫外線の吸収波長も限られる。更にこの酸化
チタンなどの無機系の紫外線吸収剤は一般に粒径が大き
いために可視光の透明性が悪いという問題があった。
は、それ自体が紫外線で黄変してしまう他、上述の有機
系と同様に紫外線の吸収波長も限られる。更にこの酸化
チタンなどの無機系の紫外線吸収剤は一般に粒径が大き
いために可視光の透明性が悪いという問題があった。
【0008】また、透明性に優れる無機系の紫外線吸収
剤として特開平2−265976号公報には、粒径が
0.1μm以下の酸化亜鉛微粉末を結合剤中に単分散し
た組成物が提案されているが、0.1μm以下の酸化亜
鉛微粉末は、製造コストが高く、しかもこの微粉末を結
合剤中に単分散させるためには多くの行程と時間が必要
である。
剤として特開平2−265976号公報には、粒径が
0.1μm以下の酸化亜鉛微粉末を結合剤中に単分散し
た組成物が提案されているが、0.1μm以下の酸化亜
鉛微粉末は、製造コストが高く、しかもこの微粉末を結
合剤中に単分散させるためには多くの行程と時間が必要
である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
欠点を解決するものであり、その目的とするところは、
基材、特にプラスチック基材の表面硬度を高め、紫外線
による基材の劣化を抑える透明なハードコート膜を提供
することにある。
欠点を解決するものであり、その目的とするところは、
基材、特にプラスチック基材の表面硬度を高め、紫外線
による基材の劣化を抑える透明なハードコート膜を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を達成すべく研究の結果、特定の亜鉛化合物とアルコ
キシシランをゾル−ゲル法により加水分解ならびに脱水
縮合して得られるハードコート膜が、良好な表面硬度
と、優れた紫外線吸収能を有することを見いだし、本発
明を完成するに至った。
題を達成すべく研究の結果、特定の亜鉛化合物とアルコ
キシシランをゾル−ゲル法により加水分解ならびに脱水
縮合して得られるハードコート膜が、良好な表面硬度
と、優れた紫外線吸収能を有することを見いだし、本発
明を完成するに至った。
【0011】すなわち本発明は、プラスチック基材の少
なくとも片面にコーティングされた、ハードコート膜で
あって、アルコキシシランおよび亜鉛化合物を含有する
組成物をゾル−ゲル法によって加水分解および重縮合し
て得られる薄膜からなることを特徴とするプラスチック
基材用透明ハードコート膜である。
なくとも片面にコーティングされた、ハードコート膜で
あって、アルコキシシランおよび亜鉛化合物を含有する
組成物をゾル−ゲル法によって加水分解および重縮合し
て得られる薄膜からなることを特徴とするプラスチック
基材用透明ハードコート膜である。
【0012】本発明のプラスチック基材用透明ハードコ
ート膜は、プラスチック基材の片面または両面に形成さ
れてなる薄膜である。
ート膜は、プラスチック基材の片面または両面に形成さ
れてなる薄膜である。
【0013】本発明に用いられるプラスチック基材の材
質は特に限定されないが、各種樹脂、もしくはそれを成
分とする基材が好適に用いられる。基材の形態はフィル
ム、シートをはじめとする各種成形体であり得る。各種
樹脂としては、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル
系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、
ポリアミド系樹脂、ビニル系樹脂、セルロース系樹脂等
の熱可塑性樹脂、ならびに、アリル系樹脂、ウレタン系
樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等の熱硬化性樹
脂があげられる。これらの樹脂は一種あるいは二種以上
の混合物であってもよい。
質は特に限定されないが、各種樹脂、もしくはそれを成
分とする基材が好適に用いられる。基材の形態はフィル
ム、シートをはじめとする各種成形体であり得る。各種
樹脂としては、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル
系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、
ポリアミド系樹脂、ビニル系樹脂、セルロース系樹脂等
の熱可塑性樹脂、ならびに、アリル系樹脂、ウレタン系
樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等の熱硬化性樹
脂があげられる。これらの樹脂は一種あるいは二種以上
の混合物であってもよい。
【0014】上記樹脂のうち特にポリカーボネート系樹
脂は透明性に優れ、靭性が高く、軽量であり加工性に優
れるなどの利点があるため広範な用途、例えば自動車用
窓ガラス、ヘッドライト用カバーガラス等の各種車両用
途や、レンズ、眼鏡等の光学用途に有利に使用でき、好
ましい。
脂は透明性に優れ、靭性が高く、軽量であり加工性に優
れるなどの利点があるため広範な用途、例えば自動車用
窓ガラス、ヘッドライト用カバーガラス等の各種車両用
途や、レンズ、眼鏡等の光学用途に有利に使用でき、好
ましい。
【0015】本発明に用いられるアルコキシシランは、
一般式がR1 n Si(OR2 )4-n[ 式中、R1 は炭素
数1〜6のアルキル基、ビニル基またはフェニル基であ
り、R2 は炭素数1〜6のアルキル基である。nは0,
1または2である。]であらわされるものである。例え
ば、上記式においてn=0のものとしてテトラメトキシ
シラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラ
ン、テトラブトキシシラン等が、n=1のものとしてメ
チルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、
メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラ
ン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキ
シシラン、フェニルトリエトキシシラン等が、また、n
=2のものとしてジメチルジメトキシシラン等がそれぞ
れ挙げられる。この中で特にテトラメトキシシラン、テ
トラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチ
ルトリエトキシシランが好適である。これらのアルコキ
シシランは一種のみを用いても、二種以上混合して用い
てもよい。また、上記R1 、 R2 は一部エポキシ基、ア
ミノ基等の置換基を有していてもよい。さらに、これら
のアルコキシシランは、ある程度加水分解ならびに重縮
合が進んだシロキサンプレポリマーであってもよい。た
だし、本発明のプラスチック基材用ハードコート膜を後
述する製造方法によって形成させるにあたり、1μm以
上の膜厚を一回のコーティングで得る場合は、用いるア
ルコキシシラン中に少なくともn=1のものが30%以
上、さらに好ましくは50%以上含まれていることが、
高い表面硬度を保ちかつ硬化収縮に基づく亀裂が生じな
い膜を得ることができるという点で好適である。
一般式がR1 n Si(OR2 )4-n[ 式中、R1 は炭素
数1〜6のアルキル基、ビニル基またはフェニル基であ
り、R2 は炭素数1〜6のアルキル基である。nは0,
1または2である。]であらわされるものである。例え
ば、上記式においてn=0のものとしてテトラメトキシ
シラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラ
ン、テトラブトキシシラン等が、n=1のものとしてメ
チルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、
メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラ
ン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシ
ラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキ
シシラン、フェニルトリエトキシシラン等が、また、n
=2のものとしてジメチルジメトキシシラン等がそれぞ
れ挙げられる。この中で特にテトラメトキシシラン、テ
トラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチ
ルトリエトキシシランが好適である。これらのアルコキ
シシランは一種のみを用いても、二種以上混合して用い
てもよい。また、上記R1 、 R2 は一部エポキシ基、ア
ミノ基等の置換基を有していてもよい。さらに、これら
のアルコキシシランは、ある程度加水分解ならびに重縮
合が進んだシロキサンプレポリマーであってもよい。た
だし、本発明のプラスチック基材用ハードコート膜を後
述する製造方法によって形成させるにあたり、1μm以
上の膜厚を一回のコーティングで得る場合は、用いるア
ルコキシシラン中に少なくともn=1のものが30%以
上、さらに好ましくは50%以上含まれていることが、
高い表面硬度を保ちかつ硬化収縮に基づく亀裂が生じな
い膜を得ることができるという点で好適である。
【0016】本発明に用いられる亜鉛化合物としては、
上記アルコキシシランと共加水分解するものであればよ
く、例えば、亜鉛アセチルアセトネイト、亜鉛N,Nジ
メチルアミノエトキサイド、亜鉛メトキシエトキサイ
ド、亜鉛アルコキサイドなどが用いられる。ここで亜鉛
アルコキサイドは、Zn(OR3 ) 2 で表され、R3 は
炭素数1〜5のアルキル基であり、例えば、ジメトキシ
亜鉛、ジエトキシ亜鉛、ジブトキシ亜鉛、ジプロポキシ
亜鉛等が好適である。これらの亜鉛化合物は一種のみを
用いても、二種以上混合して用いてもよい。
上記アルコキシシランと共加水分解するものであればよ
く、例えば、亜鉛アセチルアセトネイト、亜鉛N,Nジ
メチルアミノエトキサイド、亜鉛メトキシエトキサイ
ド、亜鉛アルコキサイドなどが用いられる。ここで亜鉛
アルコキサイドは、Zn(OR3 ) 2 で表され、R3 は
炭素数1〜5のアルキル基であり、例えば、ジメトキシ
亜鉛、ジエトキシ亜鉛、ジブトキシ亜鉛、ジプロポキシ
亜鉛等が好適である。これらの亜鉛化合物は一種のみを
用いても、二種以上混合して用いてもよい。
【0017】本発明のプラスチック基材用ハードコート
膜は、従来のゾル−ゲル法による加水分解および重縮合
反応により製造されるが、例えば以下のように形成され
る。
膜は、従来のゾル−ゲル法による加水分解および重縮合
反応により製造されるが、例えば以下のように形成され
る。
【0018】まず、上記アルコキシシランならびに亜鉛
化合物に、ゾル−ゲル法触媒、水および希釈溶剤を混合
してこれらの組成物である塗工液を調製する。
化合物に、ゾル−ゲル法触媒、水および希釈溶剤を混合
してこれらの組成物である塗工液を調製する。
【0019】ここで、アルコキシシランと亜鉛化合物の
組み合わせは、両者が共加水分解するように、加水分解
速度が同程度のものを選択する必要がある。一般に、ア
ルコキシシランは上記式中のR2 で表されるアルキル基
の炭素数が大きくなるにつれて加水分解速度が遅くなる
ので、用いる亜鉛化合物の加水分解速度に応じて好適な
アルコキシシランを選択すればよい。
組み合わせは、両者が共加水分解するように、加水分解
速度が同程度のものを選択する必要がある。一般に、ア
ルコキシシランは上記式中のR2 で表されるアルキル基
の炭素数が大きくなるにつれて加水分解速度が遅くなる
ので、用いる亜鉛化合物の加水分解速度に応じて好適な
アルコキシシランを選択すればよい。
【0020】また、アルコキシシランと亜鉛化合物の組
成比は、アルコキシシランが60〜99重量%で亜鉛化
合物が1〜40重量%の範囲が好適である。亜鉛化合物
が1重量%より少ないと得られるハードコート膜の紫外
線吸収能が不十分となることがあり、40重量%を越え
ると得られるハードコート膜の硬度が、用途にもよる
が、不足することがある。より好適にはアルコキシシラ
ンが80〜95重量%で亜鉛化合物が5〜20重量%の
範囲である。
成比は、アルコキシシランが60〜99重量%で亜鉛化
合物が1〜40重量%の範囲が好適である。亜鉛化合物
が1重量%より少ないと得られるハードコート膜の紫外
線吸収能が不十分となることがあり、40重量%を越え
ると得られるハードコート膜の硬度が、用途にもよる
が、不足することがある。より好適にはアルコキシシラ
ンが80〜95重量%で亜鉛化合物が5〜20重量%の
範囲である。
【0021】ゾル−ゲル法触媒としては、塩酸、リン
酸、硫酸等の無機酸やギ酸、酢酸、シュウ酸、p−トル
エンスルホン酸等の有機酸に代表される酸性触媒、前記
無機、有機各酸の第4級アンモニウム塩あるいはトリメ
チルアミン、n−ブチルアミンに代表されるアミン塩、
有機スズ化合物等の有機金属化合物あるいは有機酸との
金属塩などが挙げられ、特に塩酸、酢酸、第4級アンモ
ニウム塩が好適であるが、これらに限定されることはな
い。これらの触媒は、いずれも、単独で使用してもよい
し、複数種を併用してもよく、適宜設定される量の範囲
内において配合されうる。また、該触媒は使用するアル
コキシシランおよび亜鉛化合物の合計量に対して0.0
001モル%〜20モル%の範囲で、好適には0.00
1モル%〜2モル%の範囲で用いられる。
酸、硫酸等の無機酸やギ酸、酢酸、シュウ酸、p−トル
エンスルホン酸等の有機酸に代表される酸性触媒、前記
無機、有機各酸の第4級アンモニウム塩あるいはトリメ
チルアミン、n−ブチルアミンに代表されるアミン塩、
有機スズ化合物等の有機金属化合物あるいは有機酸との
金属塩などが挙げられ、特に塩酸、酢酸、第4級アンモ
ニウム塩が好適であるが、これらに限定されることはな
い。これらの触媒は、いずれも、単独で使用してもよい
し、複数種を併用してもよく、適宜設定される量の範囲
内において配合されうる。また、該触媒は使用するアル
コキシシランおよび亜鉛化合物の合計量に対して0.0
001モル%〜20モル%の範囲で、好適には0.00
1モル%〜2モル%の範囲で用いられる。
【0022】水は硬化剤として作用する。この水の配合
量は、特に限定はされず、硬化(加水分解および重縮
合)が平滑に進行するために必要な量が適宜添加される
ことが好ましいが、使用するアルコキシシランおよび亜
鉛化合物の合計量に対して等モル以上、4倍モル以下で
あることが推奨される。
量は、特に限定はされず、硬化(加水分解および重縮
合)が平滑に進行するために必要な量が適宜添加される
ことが好ましいが、使用するアルコキシシランおよび亜
鉛化合物の合計量に対して等モル以上、4倍モル以下で
あることが推奨される。
【0023】希釈溶剤としては、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、イソプロピルアルコール等の低級ア
ルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、エチレン
グリコール等のジオール類、エチレングリコールモノメ
チルエーテル等のセロソルブ類が挙げられ、特に低級ア
ルコール類が、アルコキシシランの加水分解を平滑に進
行させるという点で好適である。またこれらの希釈溶剤
は必要に応じて2種以上の混合溶剤として使用してもよ
い。
ル、プロパノール、イソプロピルアルコール等の低級ア
ルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、エチレン
グリコール等のジオール類、エチレングリコールモノメ
チルエーテル等のセロソルブ類が挙げられ、特に低級ア
ルコール類が、アルコキシシランの加水分解を平滑に進
行させるという点で好適である。またこれらの希釈溶剤
は必要に応じて2種以上の混合溶剤として使用してもよ
い。
【0024】上記のアルコキシシラン、亜鉛化合物、ゾ
ル−ゲル法触媒、水および希釈溶剤よりなる塗工液を調
製する方法としては、例えばアルコキシシランにゾル−
ゲル法触媒と水の混合物および希釈剤を添加し数分から
数時間撹拌して混合した後、これに亜鉛化合物を添加し
て塗工液としてもよいし、アルコキシシランと亜鉛化合
物の順序が反対であってもよい。あるいはアルコキシシ
ランと亜鉛化合物を同時に混合しておいた後、ゾル−ゲ
ル法触媒と水の混合物および希釈溶剤を添加して調製し
てもよい。
ル−ゲル法触媒、水および希釈溶剤よりなる塗工液を調
製する方法としては、例えばアルコキシシランにゾル−
ゲル法触媒と水の混合物および希釈剤を添加し数分から
数時間撹拌して混合した後、これに亜鉛化合物を添加し
て塗工液としてもよいし、アルコキシシランと亜鉛化合
物の順序が反対であってもよい。あるいはアルコキシシ
ランと亜鉛化合物を同時に混合しておいた後、ゾル−ゲ
ル法触媒と水の混合物および希釈溶剤を添加して調製し
てもよい。
【0025】このようにして得られた塗工液は、加水分
解および重縮合を開始する。この際目的に応じて、これ
らの反応を促進させるために、かかる塗工液を加熱して
もよいし、反対に反応の進行をおくらせるために室温以
下に冷却してもよい。
解および重縮合を開始する。この際目的に応じて、これ
らの反応を促進させるために、かかる塗工液を加熱して
もよいし、反対に反応の進行をおくらせるために室温以
下に冷却してもよい。
【0026】上記の反応を促進するために、かかる塗工
液に反応促進剤を添加することもできる。かかる反応促
進剤としては、ジメチルアミンアセテート、エタノール
アミンアセテート、ジメチルアニリンホーメイト、テト
ラエチルアンモニウムベンゾエート、酢酸ナトリウム、
プロピオン酸ナトリウム、ギ酸ナトリウム、ベンジルト
リメチルアンモニウムアセテート等を挙げることができ
る。これらの添加量は使用するアルコキシシランに対し
て0.05〜1重量%が望ましい。
液に反応促進剤を添加することもできる。かかる反応促
進剤としては、ジメチルアミンアセテート、エタノール
アミンアセテート、ジメチルアニリンホーメイト、テト
ラエチルアンモニウムベンゾエート、酢酸ナトリウム、
プロピオン酸ナトリウム、ギ酸ナトリウム、ベンジルト
リメチルアンモニウムアセテート等を挙げることができ
る。これらの添加量は使用するアルコキシシランに対し
て0.05〜1重量%が望ましい。
【0027】さらに使用する用途に応じて、塗工液中に
各種金属アルコキサイド、コロイダルシリカ、コロイダ
ル酸化亜鉛、酸化亜鉛微粒子等の各種改質剤を添加して
もよい。
各種金属アルコキサイド、コロイダルシリカ、コロイダ
ル酸化亜鉛、酸化亜鉛微粒子等の各種改質剤を添加して
もよい。
【0028】得られた塗工液は一般に使用される何れの
塗工法によって基材にコーティングしてもよく、例え
ば、はけ塗り、バーコーター塗装、スプレー塗装、ロー
ル塗装、フローコート塗装、浸漬塗装等によりプラスチ
ック基材に塗装して乾燥させる。その際の熱処理条件と
しては、適用するプラスチック基材により若干異なる
が、通常50℃〜200℃の範囲の温度で10分〜5時
間加熱する。例えば、プラスチック基材としてポリカー
ボネートを用いた場合、80℃〜140℃で30分〜3
時間の熱処理条件が好ましい。なお、上記塗工法は、一
回のみならず数回繰り返し行って、所望の膜厚のプラス
チック基材用透明ハードコート膜を製造してもよい。
塗工法によって基材にコーティングしてもよく、例え
ば、はけ塗り、バーコーター塗装、スプレー塗装、ロー
ル塗装、フローコート塗装、浸漬塗装等によりプラスチ
ック基材に塗装して乾燥させる。その際の熱処理条件と
しては、適用するプラスチック基材により若干異なる
が、通常50℃〜200℃の範囲の温度で10分〜5時
間加熱する。例えば、プラスチック基材としてポリカー
ボネートを用いた場合、80℃〜140℃で30分〜3
時間の熱処理条件が好ましい。なお、上記塗工法は、一
回のみならず数回繰り返し行って、所望の膜厚のプラス
チック基材用透明ハードコート膜を製造してもよい。
【0029】また、本発明のプラスチック基材用透明ハ
ードコート膜中に、その性能を損なわない範囲で種々の
添加剤を加えることができる。このような添加剤とし
て、顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤、充填
剤、レベリング剤、界面活性剤等がある。
ードコート膜中に、その性能を損なわない範囲で種々の
添加剤を加えることができる。このような添加剤とし
て、顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤、充填
剤、レベリング剤、界面活性剤等がある。
【0030】本発明のプラスチック基材用透明ハードコ
ート膜は、その膜厚が薄すぎると硬度が不足したり、紫
外線吸収能が十分でなくなることがあり、反対に厚すぎ
ると基板とかかるハードコート膜の熱膨張係数の違いか
ら該ハードコート膜にクラックが生じやすくなる。した
がって膜厚は0.1μm〜30μm、殊に1μm〜20
μmの範囲にするのが好ましい。
ート膜は、その膜厚が薄すぎると硬度が不足したり、紫
外線吸収能が十分でなくなることがあり、反対に厚すぎ
ると基板とかかるハードコート膜の熱膨張係数の違いか
ら該ハードコート膜にクラックが生じやすくなる。した
がって膜厚は0.1μm〜30μm、殊に1μm〜20
μmの範囲にするのが好ましい。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、プラスチック基材の表
面に硬度を付与しかつ紫外線吸収能を有する透明なハー
ドコート膜が提供されることから、紫外線による基材の
劣化を抑えることができ、屋外用途等にも好ましく用い
ることができる。従って、本発明のプラスチック基材用
透明ハードコート膜は、建築材料、車両窓材、風防、銘
板、道路遮音壁やレンズ、眼鏡等の光学材料等に有効に
利用することができる。
面に硬度を付与しかつ紫外線吸収能を有する透明なハー
ドコート膜が提供されることから、紫外線による基材の
劣化を抑えることができ、屋外用途等にも好ましく用い
ることができる。従って、本発明のプラスチック基材用
透明ハードコート膜は、建築材料、車両窓材、風防、銘
板、道路遮音壁やレンズ、眼鏡等の光学材料等に有効に
利用することができる。
【0032】
【作用】本発明のハードコート膜が、透明性ならびに紫
外線吸収能に優れる理由は完全には解明されていない
が、その機構は以下のように推定される。すなわち、亜
鉛化合物が、加水分解および重縮合により酸化亜鉛ドメ
インを形成しながらアルコキシシランと共加水分解し分
子レベルでシリケートマトリックス中に取り込まれる。
酸化亜鉛は優れた紫外線吸収能を有し、シリカマトリッ
クス中に分子レベルで取り込まれているため、シリカマ
トリックスと酸化亜鉛ドメインの屈折率差に起因する光
散乱が事実上無視でき、透明で紫外線吸収能に優れたハ
ードコート膜が得られるものと推定される。
外線吸収能に優れる理由は完全には解明されていない
が、その機構は以下のように推定される。すなわち、亜
鉛化合物が、加水分解および重縮合により酸化亜鉛ドメ
インを形成しながらアルコキシシランと共加水分解し分
子レベルでシリケートマトリックス中に取り込まれる。
酸化亜鉛は優れた紫外線吸収能を有し、シリカマトリッ
クス中に分子レベルで取り込まれているため、シリカマ
トリックスと酸化亜鉛ドメインの屈折率差に起因する光
散乱が事実上無視でき、透明で紫外線吸収能に優れたハ
ードコート膜が得られるものと推定される。
【0033】
【実施例】以下に実施例をあげ本発明を詳述するが、本
発明はこれに限定されるものではない。
発明はこれに限定されるものではない。
【0034】[実施例1]メチルトリメトキシシラン4
9重量部、0.05N−HCl水溶液10重量部、エタ
ノール26重量部を混合し25℃で撹拌した。約30分
撹拌の後、亜鉛メトキシエトキサイド6重量部を加え約
2時間撹拌し、さらに0.1g/mlの酢酸ナトリウム
酢酸溶液10重量部を加えた後、約1時間撹拌して塗工
液を得た。これをポリカーボネートシート(厚さ0.5
mm、表面処理済)基材の片面に均等の厚さにフローコ
ートにより塗布し、120℃の乾燥機中で、約1時間熱
処理した。得られた膜の厚さは約10μm、硬度は鉛筆
硬度でHであった。この膜が形成されたポリカーボネー
トシートの可視紫外光吸収スペクトルを測定したとこ
ろ、400nmの光線透過率は89%、350nmの光
線透過率は3%であった。
9重量部、0.05N−HCl水溶液10重量部、エタ
ノール26重量部を混合し25℃で撹拌した。約30分
撹拌の後、亜鉛メトキシエトキサイド6重量部を加え約
2時間撹拌し、さらに0.1g/mlの酢酸ナトリウム
酢酸溶液10重量部を加えた後、約1時間撹拌して塗工
液を得た。これをポリカーボネートシート(厚さ0.5
mm、表面処理済)基材の片面に均等の厚さにフローコ
ートにより塗布し、120℃の乾燥機中で、約1時間熱
処理した。得られた膜の厚さは約10μm、硬度は鉛筆
硬度でHであった。この膜が形成されたポリカーボネー
トシートの可視紫外光吸収スペクトルを測定したとこ
ろ、400nmの光線透過率は89%、350nmの光
線透過率は3%であった。
【0035】[実施例2]メチルトリメトキシシラン2
0重量部、0.005N−HCl水溶液4.6重量部、
イソプロピルアルコール70重量部、ジブトキシ亜鉛2
重量部を混合し25℃で撹拌した。約2時間の撹拌の
後、0.1g/mlの酢酸ナトリウム酢酸溶液4重量部
を加えた後、約1時間撹拌して塗工液を得た。これをポ
リカーボネートシート(厚さ0.5mm、表面処理済)
基材の片面に均等の厚さにフローコートにより塗布し、
120℃の乾燥機中で、約2時間熱処理した。得られた
膜の厚さは約8μm、硬度は鉛筆硬度でF〜Hであっ
た。このハードコート膜が形成されたポリカーボネート
シートの可視・紫外光吸収スペクトルを測定したとこ
ろ、400nmの光線透過率は89%、350nmの光
線透過率は3%であった。
0重量部、0.005N−HCl水溶液4.6重量部、
イソプロピルアルコール70重量部、ジブトキシ亜鉛2
重量部を混合し25℃で撹拌した。約2時間の撹拌の
後、0.1g/mlの酢酸ナトリウム酢酸溶液4重量部
を加えた後、約1時間撹拌して塗工液を得た。これをポ
リカーボネートシート(厚さ0.5mm、表面処理済)
基材の片面に均等の厚さにフローコートにより塗布し、
120℃の乾燥機中で、約2時間熱処理した。得られた
膜の厚さは約8μm、硬度は鉛筆硬度でF〜Hであっ
た。このハードコート膜が形成されたポリカーボネート
シートの可視・紫外光吸収スペクトルを測定したとこ
ろ、400nmの光線透過率は89%、350nmの光
線透過率は3%であった。
【0036】[比較例1]ジブトキシ亜鉛を混合しない
以外は、実施例2と同じ条件でハードコート膜をポリカ
ーボネート基材に形成した。得られたハードコート膜の
厚さは約8μm、硬度は鉛筆硬度でHであった。このハ
ードコート膜が形成されたポリカーボネートシートの可
視・紫外光吸収スペクトルを測定したところ、400n
mの光線透過率は89%、350nmの光線透過率は8
5%であった。
以外は、実施例2と同じ条件でハードコート膜をポリカ
ーボネート基材に形成した。得られたハードコート膜の
厚さは約8μm、硬度は鉛筆硬度でHであった。このハ
ードコート膜が形成されたポリカーボネートシートの可
視・紫外光吸収スペクトルを測定したところ、400n
mの光線透過率は89%、350nmの光線透過率は8
5%であった。
【0037】[比較例2]ジブトキシ亜鉛のかわりに、
和光純薬製の粒径0.02μmの酸化亜鉛微粒子を混合
した以外は、実施例2と同じ条件でハードコート膜をポ
リカーボネート基材に形成した。得られたハードコート
膜の厚さは約8μm、硬度は鉛筆硬度でFであった。こ
のハードコート膜が形成されたポリカーボネートシート
の可視・紫外光吸収スペクトルの測定を試みたが、ハー
ドコート膜が白化して測定不可能であった。
和光純薬製の粒径0.02μmの酸化亜鉛微粒子を混合
した以外は、実施例2と同じ条件でハードコート膜をポ
リカーボネート基材に形成した。得られたハードコート
膜の厚さは約8μm、硬度は鉛筆硬度でFであった。こ
のハードコート膜が形成されたポリカーボネートシート
の可視・紫外光吸収スペクトルの測定を試みたが、ハー
ドコート膜が白化して測定不可能であった。
【0038】[比較例3]ハードコート塗工液を塗布し
ないポリカーボネートシート(厚さ0.5mm、表面処
理済)の硬度は鉛筆硬度で4Bであった。このシートの
可視・紫外光吸収スペクトルを測定したところ、400
nmの光線透過率は89%、350nmの光線透過率は
85%であった。
ないポリカーボネートシート(厚さ0.5mm、表面処
理済)の硬度は鉛筆硬度で4Bであった。このシートの
可視・紫外光吸収スペクトルを測定したところ、400
nmの光線透過率は89%、350nmの光線透過率は
85%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 183/02 PMN C09K 3/00 104 Z
Claims (2)
- 【請求項1】 プラスチック基材の少なくとも片面にコ
ーティングされた、ハードコート膜であって、アルコキ
シシランおよび亜鉛化合物を含有する組成物をゾル−ゲ
ル法によって加水分解および重縮合して得られる薄膜か
らなることを特徴とするプラスチック基材用透明ハード
コート膜。 - 【請求項2】 亜鉛化合物が亜鉛アルコキサイドである
請求項1記載のプラスチック基材用透明ハードコート
膜。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09866594A JP3188585B2 (ja) | 1994-05-12 | 1994-05-12 | プラスチック基材用透明ハードコート膜 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP09866594A JP3188585B2 (ja) | 1994-05-12 | 1994-05-12 | プラスチック基材用透明ハードコート膜 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07304873A true JPH07304873A (ja) | 1995-11-21 |
| JP3188585B2 JP3188585B2 (ja) | 2001-07-16 |
Family
ID=14225814
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP09866594A Expired - Fee Related JP3188585B2 (ja) | 1994-05-12 | 1994-05-12 | プラスチック基材用透明ハードコート膜 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3188585B2 (ja) |
-
1994
- 1994-05-12 JP JP09866594A patent/JP3188585B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3188585B2 (ja) | 2001-07-16 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |