JPH0730600Y2 - 形状記憶樹脂からなるコア材 - Google Patents

形状記憶樹脂からなるコア材

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JPH0730600Y2
JPH0730600Y2 JP14732489U JP14732489U JPH0730600Y2 JP H0730600 Y2 JPH0730600 Y2 JP H0730600Y2 JP 14732489 U JP14732489 U JP 14732489U JP 14732489 U JP14732489 U JP 14732489U JP H0730600 Y2 JPH0730600 Y2 JP H0730600Y2
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博 高橋
正利 藤原
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加藤発条株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、プーリ、ローラ、パイプ等の円筒部材内部に
圧入されるコア材に関し、特に形状記憶樹脂を利用した
コア材に関する。
「従来の技術」 例えば、X−Yプロッタ、ファックス、コピーなどの機
械においては、紙を所定の速度で、かつ、正確に送り出
すために高摩擦ローラが用いられている。また、X−Y
プロッタ、ロボット、減速機械などにおいては、金属ベ
ルトを駆動するために高摩擦プーリが用いられている。
これらの高摩擦ローラあるいはプーリは、例えば、マト
リックスを形成する金属粉末と、分散材を形成する別の
金属粉末又はセラミックス粉末とを混合し、この混合粉
末を成形、融着して円筒状にし、この円筒体の表面をエ
ッチングして、前記分散材を表面から突出させて形成さ
れる。また、金属の円筒体の表面にレジスト用樹脂をド
ット状に印刷し、この表面をエッチングすることによっ
ても形成することができる。いずれにしても、円筒体を
エッチングしてその表面に微細な凹凸を形成するため、
円筒体はその内周部分までエッチングによって侵食され
てざらついたものとなる。
ところで、これらの高摩擦ローラ、プーリは、小さな駆
動力でも動作できるようにするため、重量をできるだけ
軽くすることが望まれる。このため、上記金属の円筒体
の中心部には、プラスチック製のコア材が挿入され、こ
のコア材に回転軸が挿通されるようになっている。この
コア材は、通常、金属の円筒体の内周に接着によって取
付けられている。
第9図は、上記のような高摩擦ローラの一例を示し、表
面に微細な凹凸が形成された金属の円筒体1の内部に、
プラスチック製のコア材2が挿入され、両者の接合面が
接着されてできている。コア材2の中心部には、回転軸
の挿通孔3が形成されている。
「考案が解決しようとする課題」 しかしながら、これらの高摩擦ローラあるいはプーリに
おいては、第10図に示すように、金属の円筒体1の表面
に、金属粉末やセラミックス粉末からなる分散材4が突
出しているため、円筒体1とコア材2との接合面に必要
以上の隙間5が形成されることになる。また、上記分散
材を用いない場合であってもエッチングによって表面が
ざらつくため、やはり同様な隙間が生じる。
この隙間5は、接着剤で埋められて円筒体1及びコア材
2が接着されるのであるが、隙間5が大きいため接着剤
層の厚みが均一にならず、コア材2の回転軸の挿通孔3
の軸心が、金属の円筒体1の軸心と正確に一致せず、回
転軸が偏心して取付けられてしまうため、正確な送り精
度が得られないという問題点があった。
また、金属の円筒体1の内周面にエッチングによる微細
な凹凸が形成されており、しかも上記のように接合面に
おける隙間5が大きいので、円筒体1とコア材2との接
着力も十分に得られず、使用中にコア材2が分離して耐
久性が得られないという問題点もあった。
これを解決するため、コア材2の接着に際して、金属の
円筒体1の内周面を切削加工して、表面を滑らかにする
ことも考えられるが、分散材4としてセラミックス粉末
などを用いた場合には、切削加工も極めて困難なものと
なる。
本考案は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、上記のようなプーリ、ローラ、パ
イプなどの円筒部材に、プラスチック製のコア材を挿入
して取付ける場合、簡単な作業で、軸心がずれることな
く、しっかりと取付けることができるようにしたコア材
を提供することにある。
「課題を解決するための手段」 上記目的を達成するため、本考案のコア材は、プーリ、
ローラ、パイプ等の円筒部材に挿入されるコア材におい
て、形状記憶樹脂からなり、全体として円柱又は円筒状
をなし、外周に突出して軸方向に延びる複数の突条が形
成されていることを特徴とする。
上記において、形状記憶樹脂は、高分子材料特有のガラ
ス転移点の上下の温度での特性変化を積極的に利用した
樹脂で、ガラス転移点以下の温度(ガラス領域)では高
い剛性を有しているが、ガラス転移点以上の温度(ゴム
領域)では剛性が低下してゴム状となる。ゴム領域で所
望の形状に変形させ、そのままガラス領域まで冷却する
と、変形された形状を維持して固まる。これを加熱して
再びゴム領域にすると、成形時に記憶されたもとの形状
に戻る性質を有している。
形状記憶樹脂としては、例えばポリノルボルネン(日本
ゼオン(株)製)、スチレン、ブタジエン共重合体(旭
化成工業(株)製)、ポリウレタン(三菱重工業(株)
製)など各種の樹脂が知られており、本考案ではこれら
のいずれを用いてもよい。
「作用」 本考案のコア材は、例えば次のようにして円筒部材内に
挿入し、固定することができる。まず、コア材を形状記
憶樹脂のゴム領域まで加熱し、外周に突出する突条を押
圧して縮径した形状に変形させる。この状態で形状記憶
樹脂のガラス領域まで冷却すると、コア材は縮径した形
状を維持して固まる。そして、コア材を円筒部材の内部
に挿入し、その状態で形状記憶樹脂のゴム領域まで再び
加熱すると、形状記憶樹脂の形状復帰力によって、押圧
され変形された突条が元の形状に戻り、結果としてコア
材が拡径され、円筒部材の内周に圧接されて固定され
る。ただし、コア材は、成形時の外径が円筒部材の内径
よりも大きく、縮径時の外径が円筒部材の内径よりも小
さくする必要がある。
本考案は、上記のように、コア材の外周に突条を形成す
ることによって突条を押圧して縮径させることを可能と
し、形状記憶樹脂の形状復帰力を利用して円筒部材の内
周に固定するようにしたものである。そして、円筒部材
の内周にコア材を配置し、コア材を加熱して突条を元の
形状に復帰させるとき、コア材の外周に形成された複数
の突条により円筒部材内周に対して均等な圧接力が作用
するので、コア材の中心を円筒部材の軸心に正確に位置
させることができる。したがって、高摩擦ローラやプー
リに適用したとき、回転軸の軸心を正確に出して送り精
度を高めることができる。また、円筒部材の内周面に微
細な凹凸が形成されていても、コア材の突条が圧接され
て固定されるものであるため、十分な取付け強度を得る
ことができる。更に、接着などに比べて取付け作業も簡
略化される。
「実施例」 第1図ないし第6図には、本考案によるコア材の一実施
例が示されている。
第1図には、本考案のコア材11及びこのコア材11が取付
けられる円筒部材15が示されている。このコア材11は、
形状記憶樹脂で一体成形されており、筒体12の外周に突
出して軸方向に延びる複数(この実施例の場合6個)の
突条13を有し、中心部には回転軸の挿通孔14が形成され
ている。一方、円筒部材15は、表面をエッチング加工さ
れて微細な凹凸が形成された金属の円筒体からなる。コ
ア材11の成形時の外径は、円筒部材15の内径よりも大き
くされている。ただし、コア材11の成形時における外径
と円筒部材15の内径との差は、突条13の高さよりも小さ
くされている。
第2図は、上記コア材14の突条11をガラス転移点以上の
温度(ゴム領域)において圧縮し、コア材11を縮径させ
る状態を示している。
このような縮径装置としては、例えば第3図又は第4図
に示すような装置が利用できる。
第3図に示す縮径装置19は、上方から見てY字型をな
し、円弧状の押圧面を有する押圧部材20を、この例の場
合4つ囲むように配置し、中心部21にコア材11を配置し
て、各押圧部材20を図中矢印で示す如く中心部に向かっ
て移動させ、コア材11の外周を押圧するものである。な
お、押圧部材20の数は、2個以上の適宜な数で構成する
ことができる。
また、第4図に示す縮径装置25は、上方が拡径し、下方
が縮径した円筒形をなす型26を有しており、型26の上部
外周に加熱装置27が配置され、型26の下部外周に冷却装
置28が配置されている。コア材11は、型26の上方から挿
入され、下降する押圧部材29によって下方に押し出され
る。コア材11は、型26の上方において加熱装置27により
形状記憶樹脂のゴム領域まで加熱され、その状態で型26
の縮径した下方部分まで押されて外周を押圧される。こ
うして縮径がなされると、コア材11は、型26の下部に配
置された冷却装置28によって再びガラス領域まで冷却さ
れ、縮径された形状を維持して固まり、その状態で取り
出される。
上記のように、形状記憶樹脂のゴム領域まで加熱して、
コア材11の外周を押圧すると、第2図の想像線で示すよ
うに、突条13が潰されて変形し、結果としてコア材11が
縮径される。この縮径状態を維持したまま再びガラス領
域まで冷却すると、縮径された形状に固まる。このよう
に、本考案では、筒体12の外周に突条を形成したコア材
11の縮径を可能としている。
こうしてコア材11を縮径させ、円筒部材15の内部に挿入
し、コア材11を再びゴム領域まで加熱する。ゴム領域ま
で加熱されたコア材11は、成形時に記憶されたもとの形
状に戻る性質を有しているため、上記円筒部材15の内部
に収容されたままの状態で元の形状に戻り、突条13が円
筒部材15の内周に圧接され、コア材11が円筒部材15内で
固定される。この場合、コア材11の外周に形成された複
数の突条13が、円筒部材15の内周を均等に押圧するの
で、コア材11は、円筒部材15の中心に正確に固定され
る。このため、コア材11の挿通孔14の中心と、円筒部材
15の軸心とが一致して、後述する回転軸が正確に取付け
られる。
第5図は、こうして円筒部材15内にコア材11を固定した
状態を示している。コア材11の突条13が円筒部材15の内
周に圧接され、それによってコア材11が円筒部材15に固
定されている。コア材11は、前記のように加熱されて形
状復帰した後、再び常温まで冷却されると、その剛性が
高まるので、円筒部材15にしっかりと固定される。
第6図には、本考案におけるコア材11を上記円筒部材15
の内部に収容し、中心孔14に回転軸17を装着して作られ
た高摩擦ローラの一例が示されている。前記のように、
コア材11の挿通孔14の中心と、円筒部材15の軸心とが一
致しているので、回転軸17が正確に取付けられ、送り精
度を高めることができる。
第7図及び第8図は、本考案によるコア材のそれぞれ異
なる他の実施例を示している。第7図に示すコア材11に
おいては、筒体12の外周に断面V字状の溝18が軸方向に
沿って複数本形成され、これらの溝18の間に突条13が形
成されている。また、第8図に示すコア材11において
は、筒体12の外周に断面円弧状の溝19が軸方向に沿って
複数本形成され、これらの溝19の間に突条13が形成され
ている。このように、コア材11の突条13の形状として
は、コア材11の縮径が可能となる範囲で種々の形状が採
用可能である。また、突条13の数も複数であれば適宜の
数とすることができる。
なお、上記実施例では、コア材11が円筒状をなしている
が、コア材11が円柱状をなしていてもよい。
「考案の効果」 以上説明したように、本考案によれば、形状記憶樹脂か
らなるコア材の外周に突条を設けて縮径を可能とし、コ
ア材を円筒部材に挿入した後、形状記憶樹脂の形状復帰
力及び温度変化に伴う剛性の変化を利用して固定するよ
うにしたので、簡単な操作で正確かつ強固にコア材を取
付けることができる。特に、エッチング処理などによっ
て表面に凹凸が形成され、接着がしにくく、かつ、軸心
がずれやすい、高摩擦ローラやプーリのコア材として適
している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例によるコア材とこのコア材が
挿入される円筒部材を示す斜視図、第2図は同コア材を
縮径させる状態を示す端面図、第3図はコア材を縮径す
る装置の一例を示す平面図、第4図はコア材を縮径する
装置の他の例を示す断面図、第5図は同コア材を円筒部
材に挿入して固定した状態を示す断面図、第6図は同コ
ア材を用いて作った高摩擦ローラを示す斜視図、第7図
及び第8図は本考案によるコア材のそれぞれ他の実施例
を示す端面図、第9図は従来のコア材を用いた高摩擦ロ
ーラの一例を示す断面図、第10図は同高摩擦ローラにお
けるコア材と円筒体との接合部の状態を示す部分拡大断
面図である。 図中、11はコア材、12は筒体、13は突条、14は回転軸の
挿通孔、15は円筒部材、17は回転軸である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16H 55/36 A

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】プーリ、ローラ、パイプ等の円筒部材に挿
    入されるコア材において、形状記憶樹脂からなり、全体
    として円柱又は円筒状をなし、外周に突出して軸方向に
    延びる複数の突条が形成されていることを特徴とする形
    状記憶樹脂からなるコア材。
JP14732489U 1989-12-21 1989-12-21 形状記憶樹脂からなるコア材 Expired - Lifetime JPH0730600Y2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP14732489U JPH0730600Y2 (ja) 1989-12-21 1989-12-21 形状記憶樹脂からなるコア材

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JP14732489U JPH0730600Y2 (ja) 1989-12-21 1989-12-21 形状記憶樹脂からなるコア材

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JPH0385332U JPH0385332U (ja) 1991-08-29
JPH0730600Y2 true JPH0730600Y2 (ja) 1995-07-12

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JP14732489U Expired - Lifetime JPH0730600Y2 (ja) 1989-12-21 1989-12-21 形状記憶樹脂からなるコア材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP4593389B2 (ja) * 2005-07-05 2010-12-08 住友ゴム工業株式会社 紙送りローラ
JP6944502B2 (ja) * 2019-11-22 2021-10-06 株式会社牧野フライス製作所 工作機械の主軸装置

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