JPH07309675A - キャスタブル耐火物 - Google Patents

キャスタブル耐火物

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Publication number
JPH07309675A
JPH07309675A JP6121495A JP12149594A JPH07309675A JP H07309675 A JPH07309675 A JP H07309675A JP 6121495 A JP6121495 A JP 6121495A JP 12149594 A JP12149594 A JP 12149594A JP H07309675 A JPH07309675 A JP H07309675A
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JP
Japan
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refractory
powder
particle size
magnesia
ultrafine
Prior art date
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Application number
JP6121495A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Wada
信之 和田
Kunio Furukawa
邦男 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Harima Ceramic Co Ltd
Original Assignee
Harima Ceramic Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加水混練して鋳込み成形する際、十分な可使
時間が得られまた冬期の低温時でも所望する時間内での
硬化が保証され、その施工体は低気孔、高強度の施工体
が得られるキャスタブル耐火物を目的とする。 【構成】 粒子径100〜1μのアルミナセメント及び
/又は粒子径 100〜1μのマグネシア1〜8 重量%
と、粒子径5〜0.01μでpHが3.5〜8.5に調整
されたシリカ超微粉1〜10重量%と、残部粒度調整さ
れた耐火性粉末とからなる配合物に対して解膠剤を外掛
で0.01〜0.3重量%加えてなる構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特に出銑樋、取鍋、タン
ディッシュ、均熱炉、加熱炉、混銑車及び脱ガス装置浸
漬管等のライニングに用いられるキャスタブル耐火物に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、キャスタブル耐火物はバインダ
ーとして多量のアルミナセメントが添加されているた
め、使用中の高温時にセメント中のCaO成分が液相を
生成し、キャスタブル耐火物の強度及び耐火性を低下さ
せている。このためアルミナセメント量を減らし、その
分耐火性超微粉を添加して高強度をもたらせることは知
られており、殊にシリカ超微粉が多用されている。
【0003】しかし、この場合、施工時において加水混
練後の硬化が速く、鋳込成形するまでの可使時間が十分
に得られないという欠点がある。又冬期の低温時には、
施工体の硬化が進まないことが多かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで各種の分散剤、
減水剤、硬化遅延剤あるいは硬化促進剤等の添加もしく
は有機溶剤等によるセメント成分の処理が行われている
が、可使時間及び硬化時間の調整についていまだに充分
な効果が得られていない。
【0005】本発明者等は、前記従来材質の欠点を解決
すべく鋭意研究を重ねた結果、バインダーとしてのアル
ミナセメント及びあるいはマグネシアの割合を低減さ
せ、シリカ超微粉を添加したキャスタブル耐火物におい
て、バインダーの粒度並びに添加量、及びシリカ超微粉
の粒度、添加量並びに特にpHを限定することによって得
たキャスタブル耐火物は、加水混練して鋳込み成形する
際、十分な可使時間が得られまた冬期の低温時でも所望
する時間内での硬化が保証され、その施工体は低気孔、
高強度の施工体が得られることを見出し、本発明を完成
させたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は100 〜1 μのア
ルミナセメント及び/又はマグネシア1 〜8 重量%と、
粒子径5〜0.01μでpHが3.5〜8.5に調整され
たシリカ超微粉1〜10重量%と、残部粒度調整された
耐火性粉末と、解膠剤を外掛で0.01〜0.3重量%
加えてなるキャスタブル耐火物である。以下に本発明を
詳述する。
【0007】バインダーに用いられるアルミナセメント
又はマグネシアの粒径は100〜1μのものが対象であ
り、1μ未満では熟成の際に水和が過度となって、キャ
スタブル耐火物の可使時間が短くなる。また100μを
超えると表面積の総和が少くなってバインダーとしての
効果が十分得られない。
【0008】前記の添加量は1〜8重量%が好ましく8
重量%を超えると施工に必要な水分の量が相対的に不足
するため流動性が悪化し、さらに凝集作用が早まり好ま
しくない。また、高温下において液相生成量が増大して
キャスタブル耐火物の耐火性を低下させる。1重量%未
満では施工体として好ましい強度が得られないからであ
る。
【0009】本発明で使用するシリカ超微粉は粒径0.
01〜5μのものであり、非晶質で金属シリコン、シリ
コン合金、ジルコニア製造の際に副生し、一般にシリカ
フラワーとして知られる捕集ダストである。
【0010】このシリカ超微粉はキャスタブル耐火物に
施工時の流動性を付与するとともに、バインダーとして
のアルミナセメント又は、マグネシアから溶出するCa
++,Mg++のイオンによるファンデルワールス結合で強
固な結合を発現し、施工体の強度、緻密性を向上させ
る。粒子径0.01μ未満ではアルミナセメント又はマ
グネシアの水和層に凝集固化し、流動性、強度等を向上
させる作用が低下する。又、5μを超えると粒子径が大
きくなって超微粉としての効果を損う。
【0011】シリカ超微粉の割合は、1〜10重量%で
あり、1重量%未満では密充填を得るための必要量が不
足し、流動性も低下する。逆に10重量%を超えると過
多となり、充填性が低下する。以上の粒度と割合で用い
るシリカ超微粉のpHは3.5〜8.5好ましくは4.0
〜6.5に調整する必要がある。
【0012】本発明者等は、可使時間及び硬化時間につ
いて、種々検討を加えたところ、従来のようにアルミナ
セメントあるいはマグネシアから溶出するCa++,Mg
++を分散剤と反応させ、シリカ超微粉のこれら陽イオン
による凝集も制御しようとする方法ではなく、それら陽
イオンの溶出自体を制御することが有効であることを見
出した。
【0013】シリカ超微粉と共存するアルミナセメント
あるいはマグネシアはシリカ超微粉のpHの違いによって
キャスタブル耐火物として製造したものでは溶出するC
++,Mg++の溶出速度が大きく違うことが明らかとな
った。
【0014】すなわち本発明で特に限定使用するpH3.
5〜8.5のシリカ超微粉では施工に可能な可使時間、
施工作業に支障のない硬化時間を発揮する。pH3.5以
下のものを用いた場合には、加水混練後アルミナセメン
ト又はマグネシアからCa++あるいはMg++はあまり溶
出しなくなり、特に冬期の気温の低い時、陽イオンの溶
出が不活発の場合施工に必要な可使時間は充分あるもの
の施工体は未硬化となることが多かった。
【0015】又pHが8.5以上のものを使用した組成物
では加水混練後アルミナセメントあるいはマグネシアか
らCa++あるいはMg++は急速に溶出し、シリカ超微粉
は急速に凝集し、施工に要する可使時間が確保できなく
なる。
【0016】以上のように限定使用されるpHが3.5〜
8.5好ましくは4.0〜6.0に調整されることによ
り、冬期、夏期を問わず安定な可使時間と硬化時間が初
めて確保できたのである。
【0017】以上の機構は、充分解明されているとは云
い難いが現在のところでは、これら組成物は製造あるい
は製造後の貯蔵時に組成物中に微量に存在する水分によ
ってアルミナセメントあるいはマグネシア表面が水和
し、その水和膜にシリカ超微粉が固定され加水混練後の
Ca++あるいはMg++の溶出が制御される。シリカ超微
粉のpHが異なることによって固定される度合が異なりC
++,Mg++の陽イオンの溶出に差が生じるものと思わ
れる。
【0018】シリカ超微粉のpH3.5〜8.5の調整は
2種以上のシリカ超微粉の混合、1種あるいは2種以上
のシリカ超微粉の表面処理、例えば酸、アルカリ溶液等
による事前混合処理を行う。
【0019】耐火性粉末は、塩基性、中性、酸性から選
ばれる1種又は2種以上を使用する。塩基性としてはマ
グネシア質、ドロマイト質、カルシア質、スピネル質、
中性としてはアルミナ質、クロム質、ジルコニア質、ジ
ルコン質、酸性としてはシリカ質、珪石質、蝋石質、粘
土質等である。さらに炭素質、炭化物でもよい。
【0020】これらは密充填が得られるように従来のキ
ャスタブル耐火物と同様に粗粒、中粒、微粒に粒度調整
する。又、アルミナ、酸化クロム、ジルコン、ジルコニ
アの1種あるいは2種以上の5μ以下の超微粉を加えた
ものも使用可能である。解膠剤は、耐火性超微粉の分散
性を図り、キャスタブル耐火物の流動性を向上させる。
その種類は特に限定するものではなく、例えばトリポリ
リン酸ソーダ、ヘキサメタリン酸ソーダ、ウルトラポリ
リン酸ソーダ、酸性ヘキサメタリン酸ソーダ、リン酸ア
ルミニウム、ホウ酸ソーダ、炭酸ソーダ等の無機塩、ク
エン酸ソーダ、酒石酸ソーダ、ポリアクリル酸ソーダ、
スルホン酸ソーダ等の有機塩から選ばれる1種又は2種
以上から、好ましくはシリカ超微粉のpHに合わせて使用
する。割合は、前記配合物に対して外掛で0.01〜
0.3wt%とする。0.01wt%未満では耐火性超
微粉の分散性が乏しい。0.3wt%を超えると解膠剤
増粘性が発現し、加水量を増加しなければ充分な流動性
が得られなくなる。
【0021】
【実施例】以下、実施例について記述する。本発明例お
よび比較例はいずれも第1表に示す割合と雰囲気温度で
混練し、その可使時間、硬化時間および品質、強度を下
記の方法により測定した。 可使時間は施工時において加水混練後硬化により施
工不能になる時間を測定、 硬化時間については、施工時において加水混練後硬
化により脱枠可能になる時間を測定、 見掛気孔率は施工体を各温度で熱処理後JIS−R
2205にもとづいて測定、 圧縮強さについては、施工体を各温度で熱処理後J
IS−R2206で測定した。
【0022】その結果は第1表から明らかなように、本
発明例では可使時間の40〜120分、硬化時間が1.
5〜4.5時間と実施工に必要な所要時間が得られた。
施工体の品質は低気孔率高強度と品質の高いものが得ら
れた。これに対し比較例No.1およびNo.2に示されるよ
うにシリカ超微粉のpHが本発明の範囲を逸脱するもので
は、硬化するのに32時間かかるものや、可使時間が1
5分と短くなり、共に施工に支障をきたす。また比較例
No.3〜No.6は、バインダーであるアルミナセメントの
量あるいはシリカ超微粉の添加量が本発明の範囲を逸脱
するものであって、低強度あるいは1400℃での熱処
理後の圧縮強さが110℃の時に比べ大きく増大して高
温での液相生成量が大であり、耐火物としての品質が劣
化した。
【0023】
【表1】
【0024】以上のように、本発明のキャスタブル耐火
物は従来のキャスタブルに比べ可使時間、硬化時間が適
度で施工性にすぐれ、しかも低気孔率、高強度の良好な
品質の施工体が得られる。
【0025】
【発明の効果】
(1) 可使時間が少くとも30分以上確保され、かつ大型
の施工体へのキャスタブル耐火物の鋳込みに際しても、
打ち継ぎ面(可使時間が短い場合、先に鋳込んだものが
流動性を失い、新たに鋳込んだものとなじまず、打ち継
ぎ跡が残る)を生起せず、一体化した施工体が容易に得
られる。 (2) 硬化時間は冬期の場合でも数時間以内に制御可能と
なり(従来、冬期には硬化時間は長くなり12〜24時
間程度の養生が必要であり、硬化するまで工事は中断す
る。)施工工事が大巾に短縮される。 (3) 前記(1)項、(2)項に示されるような施工性に
すぐれ、しかも得られた施工体の耐火物としての品質が
良好なものが得られる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 キャスタブル耐火物
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に出銑樋、取鍋、タ
ンディッシュ、均熱炉、加熱炉、混銑車および脱ガス装
置浸漬管等のライニングに用いられるキャスタブル耐火
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ところで、キャスタブル耐火物のバイン
ダーとしてマグネシアを用いそのマグネシアのMgO成
分の水和を利用して硬化させることが検討されている。
しかし、使用中の高温時にマグネシア中のMgO成分が
液相を生成し、キャスタブル耐火物の強度および耐火性
を低下させることが判明した。このために、マグネシア
の量を減らし、この減らした分だけ耐火性超微粉、殊に
シリカ超微粉を添加して高強度をもたらせることが試み
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
シリカ超微粉を用いる場合において、施工時に加水混練
後の硬化が速く、鋳込成形するまでの可使時間が十分に
得られないという問題点が明らかになった。また、冬期
の低温時には、施工体の硬化が進まないことが多いとい
う問題点も見出された。
【0004】なお、各種の分散剤、減水剤、硬化遅延剤
あるいは硬化促進剤等の添加もしくは有機溶剤等による
MgO成分の処理がためされているが、可使時間および
硬化時間の調整についていまだに充分な効果が得られて
いない。
【0005】こうして、本発明者等は、前述のシリカ超
微粉を用いる場合の問題点を解決するべく鋭意研究を重
ねた結果、バインダーとしてのマグネシアの割合を低減
させてそのシリカ超微粉を添加したキャスタブル耐火物
においては、バインダーの粒度並びに添加量、およびシ
リカ超微粉の粒度、添加量並びに特にpHを限定すること
によって得たキャスタブル耐火物は、加水混練して鋳込
み成形する際に、十分な可使時間が得られかつ冬期の低
温時でも所望する時間内での硬化が保証されてその施工
体は低気孔、高強度の施工体が得られることを見出し、
本発明を完成させるに至った。さらに、一層高強度の施
工体を得るためにマグネシアの一部に替えて同様にバイ
ンダーとしてアルミナセメントを用いる場合においても
その粒度、添加量を限定することによって良好な施工体
が得られることを見出し、本発明を完成させるに至っ
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】要するに、本発明は、粒
子径100〜1 μのマグネシア1〜8重量%と、粒子径
5〜0.01μでpHが3.5〜8.5に調整されたシリ
カ超微粉1〜10重量%と、残部粒度調整された耐火性
粉末と、これらマグネシア,シリカ超微粉および耐火性
粉末を含む配合物に対して解膠剤を外掛で0.01〜
0.3重量%を加えてなるキャスタブル耐火物である。
なお、前記配合物は、一層の組織安定化したキャスタブ
ル耐火物を得るために、前記マグネシアの一部に替えて
バインダーとして粒子径100〜1 μのアルミナセメン
トを含ましめることが好ましい。
【0007】バインダーに用いられるマグネシアまたは
そのマグネシアの一部に替えて含ましめるアルミナセメ
ントの粒径は100〜1μのものを対象とするが、1μ
未満では熟成の際に水和が過度となってキャスタブル耐
火物の可使時間が短くなるとともに、100μを超える
と表面積の総和が少くなってバインダーとしての効果が
十分得られないためである。さらに、添加量としては1
〜8重量%が好ましく、8重量%を超えると施工に必要
な水分の量が相対的に不足するために流動性が悪化しか
つ凝集作用が早まり好ましくなく、更に高温下において
液相生成量が増大してキャスタブル耐火物の耐火性を低
下させ、また1重量%未満では施工体として好ましい強
度が得られないためである。
【0008】本発明で使用するシリカ超微粉としては、
非晶質で金属シリコン、シリコン合金、ジルコニア製造
の際に副生し、一般にシリカフラワーとして知られる捕
集ダストが挙げられる。このシリカ超微粉は、キャスタ
ブル耐火物に施工時の流動性を付与するとともに、バイ
ンダーとしてのマグネシア,アルミナセメントから溶出
するMg++,Ca++のイオンによるファンデルワールス
結合で強固な結合を発現し、施工体の強度、緻密性を向
上させる。また、粒子径としては5〜0.01μが好ま
しく、0.01μ未満ではマグネシア,アルミナセメン
トの水和層に凝集固化し、流動性、強度等を向上させる
作用が低下するとともに、5μを超えると粒子径が大き
くなって超微粉としての効果を損うためである。なお、
シリカ超微粉の割合としては1〜10重量%が好まし
く、1重量%未満では密充填を得るための必要量が不足
し、流動性も低下するとともに、逆に10重量%を超え
ると過多となり、充填性が低下するためである。
【0009】ところで、本発明者等は、可使時間および
硬化時間について種々検討を加えたところ、マグネシ
ア,アルミナセメントから溶出するMg++,Ca++を分
散剤と反応させ、シリカ超微粉のそれら陽イオンによる
凝集も制御しようとする方法ではなく、これら陽イオン
の溶出自体を制御することが有効であり、前述の粒度と
割合とで用いるシリカ超微粉のpHは3.5〜8.5、好
ましくは4.0〜6.0に調整する必要があることを見
出した。
【0010】シリカ超微粉と共存するマグネシア,アル
ミナセメントはシリカ超微粉のpHの違いによってキャス
タブル耐火物として製造したものでは溶出するMg++
Ca ++の溶出速度が大きく違うことが明らかとなった。
【0011】すなわち、本発明で特に限定使用するpH
3.5〜8.5のシリカ超微粉においては施工に可能な
可使時間、施工作業に支障のない硬化時間を発揮すると
ともに、pH3.5以下のものを用いた場合には加水混練
後にマグネシア,アルミナセメントからMg++,Ca++
はあまり溶出しなくなり、特に冬期の気温の低い時、陽
イオンの溶出が不活発の場合に施工に必要な可使時間は
充分あるものの施工体は未硬化となることが多かった。
また、pHが8.5以上のものを用いた場合では加水混練
後にマグネシア,アルミナセメントからMg++,Ca++
は急速に溶出し、シリカ超微粉は急速に凝集して、施工
に要する可使時間が確保できなくなった。
【0012】以上のように限定使用されるpHが3.5〜
8.5、好ましくは4.0〜6.0に調整されることに
より、冬期、夏期を問わず安定な可使時間と硬化時間と
が初めて確保できたのである。
【0013】以上の機構は、充分解明されているとは云
い難いが現在のところでは、これら組成物は製造あるい
は製造後の保存時に組成物中に微量に存在する水分によ
ってマグネシア,アルミナセメント表面が水和し、この
水和膜にシリカ超微粉が固定され加水混練後のMg++
Ca++の溶出が制御され、またシリカ超微粉のpHが異な
ることによって固定される度合が異なりMg++,Ca++
の陽イオンの溶出に差が生じるものと思われる。
【0014】なお、シリカ超微粉のpH3.5〜8.5の
調整は、2種以上のシリカ超微粉の混合、1種あるいは
2種以上のシリカ超微粉の表面処理、例えば酸、アルカ
リ溶液等による事前混合処理によって行う。
【0015】また、本発明で使用する耐火性粉末として
は、塩基性、中性、酸性から選ばれる1種あるいは2種
以上を使用するのがよい。この塩基性としてはマグネシ
ア質、ドロマイト質、カルシア質、スピネル質、中性と
してはアルミナ質、クロム質、ジルコニア質、ジルコン
質、また酸性としてはシリカ質、珪石質、蝋石質、粘土
質等である。さらに、炭素質、炭化物でもよい。これら
耐火性粉末は、密充填が得られるように従来のキャスタ
ブル耐火物と同様に粗粒、中粒、微粒に粒度調整するの
が好ましい。また、前述のマグネシア,シリカ超微粉お
よび耐火性粉末、更にはマグネシアの一部に替えて含ま
しめるアルミナセメントを含む配合物にアルミナ、酸化
クロム、ジルコン、ジルコニアの1種あるいは2種以上
の5μ以下の超微粉が含まれるものも使用可能である。
【0016】さらに、本発明で使用する解膠剤は、耐火
性粉末の分散性を図り、キャスタブル耐火物の流動性を
向上させる。この解膠剤の種類としては、特に限定する
ものではなく、例えばトリポリリン酸ソーダ、ヘキサメ
タリン酸ソーダ、ウルトラポリリン酸ソーダ、酸性ヘキ
サメタリン酸ソーダ、リン酸アルミニウム、ホウ酸ソー
ダ、炭酸ソーダ等の無機塩、クエン酸ソーダ、酒石酸ソ
ーダ、ポリアクリル酸ソーダ、スルホン酸ソーダ等の有
機塩から選ばれる1種あるいは2種以上から、好ましく
はシリカ超微粉のpHに合わせて使用するのがよい。ま
た、解膠剤の割合としては、前記配合物に対して外掛で
0.01〜0.3重量%とするのが好ましく、0.01
重量%未満では耐火性粉末の分散性が乏しいとともに、
0.3重量%を超えると解膠剤の増粘性が発現し、加水
量を増加しなければ充分な流動性が得られなくなるため
である。
【0017】
【実施例】次に、本発明によるキャスタブル耐火物の実
施例について記述する。本発明例および比較例はいずれ
も第1表に示す割合と雰囲気温度で混練し、次の方法に
より製造直後および同様に第1表に示す雰囲気温度で4
週間保存後におけるそれら可使時間、硬化時間、更には
製造後4週間保存後における強度、品質を測定した。 可使時間については、施工時において加水混練後に
硬化により施工不能になる時間を測定、 硬化時間については、施工時において加水混練後に
硬化により脱枠可能になる時間を測定、 見掛気孔率については、施工体を各温度で熱処理後
にJIS−R2205にもとづいて測定、 圧縮強さについては、施工体を各温度で熱処理後に
JIS−R2206で測定した。
【0018】この結果は、第1表から明らかなように本
発明例では製造直後および製造後4週間保存したものに
おいても可使時間の40〜130分、硬化時間が2〜5
時間と実施工に必要な所要時間が得られ、施工体の品質
は低気孔率高強度と品質の高いものが得られた。これに
対し比較例 No.1乃至 No.4に示されるようにシリカ超
微粉のpHが本発明の範囲を逸脱するものでは、製造直後
においては一定の施工が得られたものの4週間の保存品
においては硬化するのに50時間かかるものや、可使時
間が10分と短くなるものがあり、共に施工に支障をき
たすものであった。また、比較例 No.5乃至 No.7は、
バインダーであるアルミナセメントを含むマグネシアの
量あるいは粒子径が本発明の範囲を逸脱するものであ
る。ところで、比較例 No.6は110℃で熱処理後の強
度が低く耐火物としての品質が劣化した。また、比較例
No.5および比較例 No.7は、1400℃で熱処理後の
圧縮強さが110℃の時に比べ大きく増大して過度に焼
結する特性があり、高温での液相生成量が大であり、こ
れらも耐火物としての品質が劣化した。
【0019】
【表1】
【0020】以上のように、本発明によるキャスタブル
耐火物によれば従来のキャスタブル耐火物に比べ可使時
間、硬化時間が適度で施工性にすぐれ、しかも低気孔
率、高強度の良好な品質の施工体が得られる。
【0023】
【発明の効果】 (1) 製造後長期間の保存においても可使時間が少くとも
30分以上確保され、かつ大型の施工体へのキャスタブ
ル耐火物の鋳込みに際しても、打ち継ぎ面(可使時間が
短い場合、先に鋳込んだものが流動性を失い、新たに鋳
込んだものとなじまず、打ち継ぎ跡が残る)を生起せ
ず、一体化した施工体が容易に得られる。 (2) 製造後長期間の保存においても硬化時間は冬期の場
合でも数時間以内に制御可能となり(従来、冬期には硬
化時間は長くなり12〜24時間程度の養生が必要であ
り、硬化するまで工事は中断する。)施工工事が大巾に
短縮される。 (3) 前記(1)項、(2)項に示されるような施工性に
すぐれ、しかも得られた施工体の耐火物としての品質が
良好なものが得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒子径100〜1μのアルミナセメント
    及び/又は粒子径100〜1μのマグネシア1〜8 重量
    %と、粒子径5〜0.01μでpHが3.5〜8.5に調
    整されたシリカ超微粉1〜10重量%と、残部粒度調整
    された耐火性粉末とからなる配合物に対して解膠剤を外
    掛で0.01〜0.3重量%加えてなるキャスタブル耐
    火物。
JP6121495A 1994-06-02 1994-06-02 キャスタブル耐火物 Pending JPH07309675A (ja)

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JP6121495A JPH07309675A (ja) 1994-06-02 1994-06-02 キャスタブル耐火物

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JP6121495A JPH07309675A (ja) 1994-06-02 1994-06-02 キャスタブル耐火物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006182576A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Toshiba Ceramics Co Ltd キャスタブル耐火物
KR101370635B1 (ko) * 2011-12-01 2014-03-10 재단법인 포항산업과학연구원 철강용 내화물

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JP2006182576A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Toshiba Ceramics Co Ltd キャスタブル耐火物
KR101370635B1 (ko) * 2011-12-01 2014-03-10 재단법인 포항산업과학연구원 철강용 내화물

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