JPH0731410B2 - 感光体 - Google Patents

感光体

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JPH0731410B2
JPH0731410B2 JP61160230A JP16023086A JPH0731410B2 JP H0731410 B2 JPH0731410 B2 JP H0731410B2 JP 61160230 A JP61160230 A JP 61160230A JP 16023086 A JP16023086 A JP 16023086A JP H0731410 B2 JPH0731410 B2 JP H0731410B2
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surface protective
temperature
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修司 飯野
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勲 土井
以清 大澤
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ミノルタ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、特にセレン砒素合金の単層構成乃至はセレン
とセレンテルル合金の積層構成において表面保護層を形
成してある感光体に関する。
従来の技術 カールソン法の発明以来、電子写真の応用分野は著しい
発展を続け、感光体にも様々な材料が開発され実用化さ
れてきた。
従来用いられて来た感光体材料の主なものとしては、セ
レン、セレン砒素、セレンテルル、硫化カドミウム、酸
化亜鉛、アモルファスシリコン等の無機物質、ポリビニ
ルカルバゾール、金属フタロシアニン、ジスアゾ顔料、
トリスアゾ顔料、ペリレン顔料、トリフェニルメタン化
合物、トリフェニルアミン化合物、ヒドラゾン化合物、
スチリル化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾール化合
物、オキサジアゾール化合物等の有機物質が挙げられ
る。
一方、近年、各種分野に於ける情報量の増大傾向が著し
いが、短時間に多量の情報複製を行なう為に、電子写真
に於てもシステムの高速化が必要とされている。その様
な高速複写システムに於ては感光体材料にも高感度並び
に高速応答性が要求され、前記物質の中ではセレン砒素
合金(以下、Se−Asと記す)感光体が比視感度域に於て
最も物性的に高感度で有り、且つ、高速応答性能も高い
為、多く実用化されている。他の物質に於ては、何れも
感度的並びに高速応答性に不十分な面が多く、高速複写
システムへの応用は成されていない。
又、近年、デジタル画像処理技術の目覚ましい発展に伴
い、半導体レーザー光を光源としたレーザービームプリ
ンタの実用化が盛んであり、同様に高速化が必要とされ
ている。半導体レーザーの発光波長に対し良好な感度を
有する感光体の一つとして、前記物質の中では、セレン
テルル合金層をセレン層上に積層して成る所謂セレンテ
ルル(以下、Se/Teと記す)感光体が好適とされてい
る。
しかしながら、従来用いられて来たSe−As及びSe/Te感
光体には次の様な欠点があった。その一つとして人体へ
の有害性が挙げられる。感光体が直接人体に接触する機
会は殆ど有り得ないが、感光体の複写機内での実使用に
於ては、転写紙、クリーニング部材、現像剤、等との摩
擦による表面摩擦により、その微粉が複写画像上に付着
し機外へ排出されて来る。従って、コピーを手にする
時、間接的にセレン、砒素、及びテルルの汚染を受ける
事になり、その有害性が懸念される。もう一つには耐久
性に乏しい事が挙げられる。Se−As及びSe/Te感光体の
表面硬度はJIS規格鉛筆硬度にして凡そH程度以下にし
か過ぎず、従って、前述の如き実使用時の摩耗を受け、
或は、ペーパージャム時及びその復帰の際の人為的操作
等により苛酷な表面接触をしばしば受け、表面に傷を受
け易い。この傷は複写面像上に所謂白抜けとして現れ画
像品位を著しく低減し、これらの感光体材料の寿命を短
かくする。
この寿命は、搭載される複写機の設計によっても変化す
るが、通常は高々10万枚の複写に耐え得る程度のもので
ある。高速大量複写に於ては、寿命が短かければ、感光
体の交換、或は、維持を頻繁に行う必要が生じ、結果、
複写機の使用効率を低減してしまう。
これらの欠点を解消する為には、Se−As或はSe/Te感光
体の表面を保護層で被覆し、複写紙との直接接触を避
け、有害物の複写機外への排出を防止し、更に、その保
護層に硬膜を用いる事により耐摩耗性を改善する方法が
有効である。
しかしながら、Se−As或はSe/Te感光体の表面を被覆す
るには、無作為な膜材料を用いる事はできず、次の如き
必要項目の全てを満足する膜を用いる必要があり、膜材
料並びにその成膜方法には、創意工夫が必要とされる。
第一に、可視光透過率が高くSe−As或はSe/Te感光体へ
の入射光量が充分に確保でき、これらの感光体が本来有
する高感度が活用できる膜である事が必要とされる。第
二に、複写機内での実使用に於て、表面に傷を受けない
硬膜である事が必要とされる。第三に、Se−As或はSe/T
e感光体との接着性に優れ、複写機内での実使用に於
て、機械的な力或は温湿度の変化により剥離しない膜で
ある事が必要とされる。第四に、無害である事が必要と
される。第五に、Se−As或はSe/Te感光体との電気的整
合性に優れ、残留電位の発生、或は、複数枚複写時に前
の画像が次の画像にポジ又はネガ像として現れる所謂メ
モリー現象の発生、更には、不整合界面での電荷の横流
れによる所謂画像流れの発生に寄与しない膜である事が
必要とされる。第六に、複写機が実使用される環境下に
於て、特に、高温高湿条件下に於て、画像品位を損なわ
ず、所謂画像流れを発生しない事が必要とされる。
このような見地から、Se−As及びSe/Te感光体に限ら
ず、セレン系感光体の表面保護層に関しては幾つかの膜
材料並びにその成膜手法が開示され、電子写真に於ては
一つの重要な技術分野となっている。
一つの手法に、塗布法がある。例えば、特開昭50−3052
6号公報には、CdSSeとZnOとの混合物による感光層の表
面に塗布或は噴霧によりポリウレタン被覆層を0.5〜2.5
μmの厚さで設けた感光体が開示されている。特開昭53
−23636号公報、及び、特開昭53−111734号公報には、
セレン、セレンテルル合金、セレンカドミウム合金を初
めとする光導電層の上に特定の珪素化合物塗布し硬化さ
せた絶縁層を設けた感光体が開示されている。特開昭54
−115134号公報には、支持体上の両端部以外にセレン光
導電層を設け、該セレン光導電層の上にのみ浸漬塗布と
硬化による樹脂層を設けた感光体が開示されている。
これらの開示は、セレン系感光体の表面に有機化合物を
塗布し硬化する事により前記問題点を解決しようとする
ものであり、これら以外にも、特開昭57−64239、特開
昭58−139154、特開昭60−101541等に同様の開示が成さ
れている。
近年、別の手法として、グロー放電による真空成膜法を
応用する試みが盛んである。例えば、特開昭59−58437
号公報には、シランガスとアンモニアガス或はシランガ
スと亜酸化窒素ガスを原料に用いて、セレン砒素合金感
光層上にグロー放電によるアモルファスSi:N或はSi:Oを
50Å〜2μm設けた感光体が開示されている。特開昭60
−249155号公報には、メタン或はアセチレンを原料に用
いて、セレン、セレンテルル合金等の感光層上にグロー
放電による無定形炭素又は硬質炭素からなる層を0.05〜
5μm設けた感光体が開示されている。
本発明は、これらの開示とは本質的に異なる材料組成に
より、前述の必要項目を全て満足しながら、前記問題点
を解決するものである。
本発明者らは、長年に亙りSe−As及びSe/Te感光体の無
害化と長寿命化を検討する中で、グロー放電法により形
成される非晶質炭化水素膜が硬度に優れ、表面保護層と
して有効である事を見出した。更に、該非晶質炭化水素
膜に科学的修飾物質として少なくとも窒素原子を添加す
る事が、該表面保護層の好適な接着性及び電気的整合性
を確保する効果を有する事を見出した。
本発明は、この新たなる知見を用いる事により、Se−As
及びSe/Te感光体に好適な表面保護層を提供するもので
ある。
発明が解決しようとする問題点 本発明は、従来のSe−As及びSe/Te感光体が有する本質
的な問題点、即ち、有害性並びに低耐久性を解決する為
の表面保護層を有する感光体に関する。更に、本発明
は、無作為な保護膜の形成に於ては往々にして阻害され
る、次の如き必要項目の充足を達成し得る表面保護層を
有する感光体に関する。
即ち、第一に、可視光透過率が高くSe−As或はSe/Te感
光体への入射光量が充分に確保でき、これらの感光体が
本来有する高感度が活用できる膜である事。第二に、複
写機内での実使用に於て、表面に傷を受けない硬膜であ
る事。第三に、Se−As或はSe/Te感光体との接着性に優
れ、複写機内での実使用に於て、機械的な力或は温湿度
の変化により剥離しない膜である事。第四に、無害な膜
である事。第五に、Se−As或はSe/Te感光体との静電的
整合性に優れ、残留電位の発生、或は、複数枚複写時に
前の画像が次の画像にポジ又はネガ像として現れる所謂
メモリー現象の発生、更には、不整合界面での電荷の横
流れによる所謂画像流れの発生に寄与しない膜である
事。第六に、複写機が実使用される環境下に於て、特
に、高温高湿条件下に於て、画像品位を損なわず、所謂
画像流れを発生しない膜である事。以上を解決し得る感
光体を提供するものである。
問題点を解決するための手段 即ち、本発明はSe−As或はSe/Te感光体において、その
表面に形成され低真空中でのグロー放電により成膜され
た少なくとも窒素原子を含有する非晶質炭化水素膜から
なる表面保護層を有する感光体に関する(以下、本発明
による少なくとも窒素原子を含有する非晶質炭化水素膜
をa−C:N膜と称する)。
本発明に於ては、グロー放電法によりa−C:N膜を形成
する為のガスとして、原料ガスとしては炭化水素ガス及
び窒素化合物ガスが用いられ、キャリアーガスとしては
一般に常用される水素ガス或はアルゴンガス等が用いら
れる。
該炭化水素ガスの相状態は常温常圧に於て必ずしも気相
で有る必要は無く、加熱或は減圧等により溶融、蒸発、
昇華等を経て気化し得るものであれば、液相でも固相で
も使用可能である。該炭化水素としては、例えば、飽和
炭化水素、不飽和炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭
化水素等が用いられる。
使用可能な炭化水素には種類が多いが、飽和炭化水素と
しては、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソブタ
ン、イソペンタン、ネオペンタン、イソヘキサン、ネオ
ヘキサン、ジメチルブタン、メチルヘキサン、エチルペ
ンタン、ジメチルペンタン、トリプタン、メチルヘプタ
ン、ジメチルヘキサン、トリメチルペンタン、イソナノ
ン等が用いられる。不飽和炭化水素としては、例えば、
エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブテン、ペンテ
ン、メチルブテン、ヘキセン、テトラメチルエチレン、
ヘプテン、オクテン、アレン、メチルアレン、ブタジエ
ン、ペンタジエン、ヘキサジエン、シクロペンタジエ
ン、オシメン、アロシメン、ミルセン、ヘキサトリエ
ン、アセチレン、メチルアセチレン、ブチン、ペンチ
ン、ヘキシン、ヘプチン、オクチン等が用いられる。脂
環式炭化水素としては、例えば、シクロプロパン、シク
ロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘ
プタン、シクロオクタン、シクロプロペン、シクロブテ
ン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテ
ン、シクロオクテン、リモネン、テルビノレン、フェラ
ンドレン、シクベストレン、ツエン、カレン、ピネン、
ボルニレン、カンフェン、フェンチェン、シクロフェン
チェン、トリシクレン、ピサボレン、ジンギベレン、ク
ルクメン、フムレン、カジネンセスキベニヘン、セリネ
ン、カリオフィレン、サンタレン、セドレン、カンホレ
ン、フィロクラデン、ポドカルプレン、ミレン等が用い
られる。芳香族炭化水素としては、例えば、ベンゼン、
トルエン、キシレン、ヘミメリテン、プソイドクメン、
メシチレン、プレニテン、イソジュレン、ジュレン、ペ
ンタメチルベンゼン、ヘキサメチルベンゼン、エチルベ
ンゼン、プロピルベンゼン、クメン、スチレン、ビフェ
ニル、テルフェニル、ジフェニルメタン、トリフェニル
メタン、ジベンジル、スチルベン、インデン、ナフタリ
ン、テトラリン、アントラセン、フェナントレン等が用
いられる。
本発明に於けるa−C:N膜中に含まれる水素原子の量
は、炭素原子と水素原子の総量に対して概ね30乃至60原
子%程度である。
本発明に於けるa−C:N膜中に含まれる水素原子の量
は、成膜装置の形態並びに成膜時の条件により変化し、
水素量が低くなる場合としては、例えば、基板温度を高
くする、圧力を低くする。原料炭化水素ガスの希釈率を
低くする。水素含有率の低い原料ガスを用いる、印加電
力を高くする、交番電界の周波数を低くする、交番電界
に重畳せしめた直流電界強度を高くする等の場合が挙げ
られる。
本発明に於ては炭化水素ガスの他に、a−C:N膜中に少
なくとも窒素原子を添加する為に窒素化合物ガスが使用
される。該窒素化合物ガスに於ける相状態は常温常圧に
於て必ずしも気相で有る必要は無く、加熱或は減圧等に
より溶融、蒸発、昇華等を経て気化し得るものであれ
ば、液相でも固相でも使用可能である。窒素化合物とし
ては、例えば、窒素、アンモニア、一酸化窒素、二酸化
窒素、三酸化二窒素、五酸化二窒素、三酸化窒素、等の
無機化合物、アミノ基(−NH2)、シアノ基(−CN)、
ニトロ基(−NO2)、ニトロソ基(−NO)、イソシアン
酸エステル結合(−NCO)、イソチオシアン酸エステル
結合(−NCS)、アゾチオエーテル結合(−N=NS
−)、ペプチド結合(−CONH−)、窒素を含む複素環等
の官能基或は結合を有する有機化合物等が用いられる。
アミノ基を有する有機化合物としては、例えば、メチル
アミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミ
ン、アミルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、
オクチルアミン、セチルアミン、ジメチルアミン、ジエ
チルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジア
ミルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミン、トリブチルアミン、トリアミルアミ
ン、アリルアミン、ジアリルアミン、トリアリルアミ
ン、シクロプロピルアミン、シクロブチルアミン、シク
ロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、アニリン、
メチルアニリン、ジメチルアニリン、エチルアニリン、
ジエチルアニリン、トルイジン、ベンジルアミン、ジベ
ンジルアミン、トリベンジルアミン、ジフェニルアミ
ン、トリフェニルアミン、ナフチルアミン、エチレンジ
アミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミ
ン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、ジアミノヘプタン、ジアミノオクタン、フェニレン
ジアミン等が用いられる。シアノ基を有する有機化合物
としては、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリ
ル、ブチロニトリル、バレロニトリル、カプロニトリ
ル、エナントニトリル、カプリロニトリル、フェラルゴ
ンニトリル、カプリニトリル、ラウロニトリル、パルミ
トニトリル、ステアロニトリル、クロンニトリル、マロ
ンニトリル、スクシノニトリル、ダルタルニトリル、ア
ジポニトリル、ベンゾニトリル、トルニトリル、シアン
化ベンジルケイ皮酸ニトリル、ナフトニトリル、シアン
ピリジン等が用いられる。ニトロ基を有する有機化合物
としては、例えば、ニトロベンゼン、ニトロトルエン、
ニトロキシレンン、ニトロナフタリン等が用いられる。
ニトロソ基を有する有機化合物としては、例えば、ニト
ロソベンゼン、ニトロソトルエン、ニトロソナフタリ
ン、ニトロソクレゾール等が用いられる。イソシアン酸
エステル結合を有する有機化合物としては、例えば、イ
ソシアン酸メチル、イソシアン酸エチル、イソシアン酸
プロピル、イソシアン酸ブチル、イソシアン酸フェニ
ル、イソシアン酸ナフチル等が用いられる。イソチオシ
アン酸エステル結合を有する有機化合物としては、例え
ば、イソチオシアン酸メチル、イソチオシアン酸エチ
ル、イソチオシアン酸プロピル、イソチオシアン酸ブチ
ル、イソチオシアン酸アミル、イソチオシアン酸アリ
ル、イソチオシアン酸フェニル、イソチオシアン酸ベン
ジン等が用いられる。アゾチオエーテル結合を有する有
機化合物としては、例えば、ベンゼンジアゾチオフェニ
ルエーテル、クロルベンゼンジアゾチオフェニルエーテ
ル、ブロムベンゼンジアゾチオフェニルエーテル、ニト
ロベンゼンジアゾチオフェニルエーテル、フェニルジア
ゾメルカプトナフタリン、メトキシフェニルジアゾメル
カプトナフタリン、ベンゼンジアゾチオグリコール酸、
ブロムベンゼンジアゾチオグリコール酸、ニトロベンゼ
ンジアゾチオグリコール酸等が用いられる。ペプチド結
合を有する有機化合物としては、例えば、グリセログロ
ペプチド、グリセロイドペプチド等が用いられる。複素
環化合物としては、ピロール、ピロリン、ピロリジン、
オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、イミダゾリ
ン、イミダゾリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾ
リジン、トリアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピペ
リジン、オキサジン、モルホリン、チアジン、ピリタジ
ン、ピリミジン、ピラジン、ピペラジン、トリアジン、
インドール、インドリン、ベンゾオキサゾール、インダ
ゾール、ベンゾイミダゾール、キノリン、シンノリン、
フタラジン、フタロシアニン、キナゾリン、キンキサリ
ン、カルバゾール、アクリジン、フェナントリジン、フ
ェナジン、フェノキサジン、インドリジン、キノリジ
ン、ミヌクリジン、ナフチリジン、プリン、プテリジ
ン、アジリジン、アゼピン、オキサジアジン、ジチアジ
ン、ベンゾキノリン、イミダゾチアゾール等が用いられ
る。
本発明において、表面保護層中に、窒素原子が含まれな
い場合には、例えば、オージェ分析で窒素が検出されな
いような場合には、Se−As或はSe/Te感光体との電気的
不整合性から、残留電位の発生、或は、複数枚複写時に
前の画像が次の画像にポジ又はネガ像として現れる所謂
メモリー現象の発生、更には、不整合界面での電荷の横
流れによる所謂画像流れの発生、等を誘発し易い。又、
Se−As或はSe/Te感光体との接着性に乏しくなり、複写
機内での実使用に於ける機械的な力、或は、温湿度の変
化により表面保護層の剥離が発生し易くなる。前述の電
気的不整合性は、この接着性の乏しさに起因するものと
も考えられる。
本発明に於いて表面保護層中に含有される窒素原子の量
は、主に、プラズマ反応を行なう反応室への前述の窒素
化合物ガスの導入量を増減する事により制御する事が可
能である。窒素化合物ガスの導入量を増大させれば、本
発明によるa−C:N膜中への窒素原子の添加量を高くす
る事がある程度可能であり、逆に窒素化合物の導入量を
減少させれば、本発明によるa−C:N膜中への窒素原子
の添加量を低くする事が可能である。
本発明において、その酸素原子含有量は0.1%以上であ
り、最大含有量は特に制限はないが表面保護層の構造及
びグロー放電という製造面から必然的に制約される。
本発明に於けるSe−As或はSe/Te感光体の表面保護層と
してのa−C:N膜の膜厚は、概ね0.2乃至5μmが好適で
ある。膜厚が0.2μmより薄い場合には、表面硬度が下
地であるこれらの感光体の低硬度の影響を受け易くな
り、好適な耐久性が確保できない。又、表面保護層成膜
後の膜中での原子の拡散により、有害原子が感光体表面
にまで析出して来る事もあり、有害性防止の効果が必ず
しも達成されなくなる。膜厚が5μmより厚い場合に
は、必ずしも好適な可視光透過率が確保できるとは限ら
ず、Se−As或はSe/Te感光体が本来有する高感度性能を
損なう。
本発明に於ける原料ガスからa−C:N膜を形成する過程
としては、原料ガスが、直流、低周波、高周波、或はマ
イクロ波等を用いた所謂プラズマ法により生成されるプ
ラズマ状態を用いて形成される。
本発明に用いられるSe−As及びSe/Te層は、抵抗加熱法
による真空蒸着により、常法に従って形成される。
第1図は、導電性基板(1)上にSe−As単層或はSeとそ
の上にSe−Te層を順次積層してなるSe/Te感光層(2)
及び表面保護層(3)、即ちa−C:N層、をこの順に順
次積層した、本発明による感光体の構成を示したもので
ある。
第2図は本発明に係わる感光体の表面保護層、即ち、a
−C:N膜を形成する為の製造装置を示し、図中(701)〜
(706)は常温に於て気相状態にある原料及びキャリア
ガスを密封した第1乃至第6タンクで、各々のタンクは
第1乃至第6調節弁(707)〜(712)と第1乃至第6流
量制御器(713)〜(718)に接続されている。図中(71
9)〜(721)は常温に於て液相又は固相状態にある原料
を封入した第1乃至第3容器で、各々の容器は気化の
為、第1乃至第3温調器(722)〜(724)により与熱可
能であり、更に各々の容器は第7乃至第9調節弁(72
5)〜(727)と第7乃至第9流量制御器(728)〜(73
0)に接続されている。これらのガスは混合器(731)で
混合された後、主管(732)を介して反応室(733)に送
り込まれる。途中の配管は、常温において液相又は固相
状態にあった原料化合物が気化したガスが、途中で凝結
しないように、適宜配置された配管加熱器(734)によ
り、与熱可能とされている。反応室内には接地電極(73
5)と電力印加電極(736)が対向して設置され、各々の
電極は電極加熱器(737)により与熱可能とされてい
る。電力印加電極(736)には、高周波電力用整合器(7
38)を介して高周波電源(739)、低周波電力用整合器
(740)を介して低周波電源(741)、ローパスフィルタ
(742)を介して直流電源(743)が接続されており、接
続選択スイッチ(744)により周波数の異なる電力が印
加可能とされている。反応室(733)内の圧力は圧力制
御弁(745)により調整可能であり、反応室(733)内の
減圧は、排気系選択弁(746)を介して、拡散ポンプ(7
47)、油回転ポンプ(748)、或は、冷却除外装置(74
9)、メカニカルブースターポンプ(750)、油回転ポン
プ(748)により行なわれる。排ガスに就いては、更に
適当な除外装置(753)により安全無害化した後、大気
中に排気される。これら排気系配管に就いても、常温に
於て液相又は固相状態にあった原料化合物が気化したガ
スが、途中で凝結しない様に、適宜配置された配管加熱
器(734)により、与熱可能とされている。反応室(73
3)も同様の理由から反応室加熱器(751)により与熱可
能とされ、内部に配された電極上には、別の真空蒸着装
置により予めSe−As或はSe/Te感光層が導電性基体上に
形成された基板(752)が、設置される。第2図に於て
基板(752)は接地電極(735)に固定して配されている
が、電力印加電極(736)に固定して配されても良く、
更に双方に配されても良い。
第3図は本発明に係わる感光体の表面保護層、即ち、a
−C:N膜を形成する為の製造装置の別の一形態を示し、
反応室(733)内部の形態以外は、第2図に示した本発
明に係わる製造装置と同様である。第3図に於て、反応
室(733)内部には、第2図に於ける接地電極(735)を
兼ねた、別の真空蒸着装置により予めセレン系感光体層
が導電性基体上に形成された円筒形の基板(752)が設
置され、内側には電極加熱器(737)が配されている。
基板(752)周囲には同じく円筒形状をした電力印加電
極(736)が配され、外側には電極加熱器(737)が配さ
れている。Se−As或はSe/Te感光層が形成されている基
板(752)は、外部より駆動モータ(754)を用いて自転
可能となっている。
反応室は、拡散ポンプにより予め10-4乃至10-6Torr程度
にまで減圧し、真空度の確認と装置内部に吸着したガス
の脱着を行なう。同時に電極加熱器により、電極並びに
電極に固定して配された基板を所定の温度まで昇温す
る。この時、Se−As及びSe/Te感光層の熱変成を防止す
る為にセレン層を有する感光体層の場合には、基板温度
は概ね90℃以下、セレン砒素合金のみから成る感光体層
の場合には概ね250℃以下の温度設定が好ましく、昇温
保持されている時間は30分程度以内、昇温・降温に要す
る時間は各々1時間程度以内が好ましい。次いで、第1
乃至第6タンク及び第1乃至第3容器から適宜炭化水素
並びに窒素化合物よりなる原料ガスを第1乃至第9流量
制御器を用いて定流量化しながら反応室内に導入し、圧
力調節弁により反応室内を一定の減圧状態に保つ。ガス
流量が安定化した後、接続選択スイッチにより、例えば
高周波電源を選択し、電力印加電極に高周波電力を投入
する。両電極間には放電が開始され、時間と共に基板上
に固相の膜が形成される。反応時間により膜厚を制御
し、所定の膜厚に達したところで放電を停止し、本発明
によるa−C:N膜を感光体の表面保護層として得る。こ
のa−C:N膜は、本発明により生成した窒素原子を含有
する非晶質炭化水素膜である。以上の過程により、本発
明による表面保護層を有する感光体を得る。
以下、実施例を挙げながら、本発明を説明する。
実施例1〜2 第2図に示すグロー放電分解装置に於て、本発明による
感光体の表面保護層を作製した。
まず、反応装置(733)の内部を10-6Torr程度の高真空
にした後、第1、第2、及び、第3調節弁(707、708、
及び709)を解放し、第1タンク(701)より水素ガス、
第2タンク(702)よりアセチレンガス、及び第3タン
ク(703)より窒素ガスを各々出力圧1.0Kg/cm2の下で第
1、第2、及び第3流量制御器(713、714、及び715)
内へ流入させた。そして各流量制御器の目盛を調整し
て、水素ガスの流量を40sccm、アセチレンガスの流量を
40sccm、及び窒素ガスの流量を40sccmとなるように設定
して、途中混合器(731)を介して、主管(732)より反
応室(733)内へ流入した。各々の流量が安定した後
に、反応室(733)内の圧力が1.0Torrとなるように圧力
調整弁(745)を調整した。一方、基板(752)として
は、縦50×横50×厚3mmのアルミニウム基体に、予め別
の真空蒸着装置を用いて常法に従い、Se−As感光層(実
施例1)及びSe/Te感光層(実施例2)を約50μmの膜
厚で形成したものを用いた。基板(752)は、ガス導入
前に約15分間をかけて常温より80℃にまで昇温した。ガ
ス流量及び圧力が安定した状態で、予め接続選択スイッ
チ(744)により接続しておいた高周波電源(739)を投
入し、電力印加電極(736)に200Wattの電力を周波数1
3.56MHzの下で印加して約10分間プラズマ重合反応を行
ない、基板(752)上に厚さ0.5μmのa−C:N膜を表面
保護層として形成した。成膜完了後は、電力印加を停止
し、水素ガス以外の調節弁を閉じ、反応室(733)内に
水素ガスだけを200sccm流入し、圧力を10Torrに保持
し、約15分間で50℃まで降温した。その後、水素ガスの
調節弁を閉じ、反応室(733)内を充分に排気し、基板
温度が30℃まで降温したところで、反応室(733)の真
空を破り、本発明による表面保護層を有する感光体を取
り出した。
以上のようにして得られたa−C:N膜につきCHN定量分析
を行なったところ、含有される水素原子の量は炭素原子
と水素原子の総量に対して45原子%、さらにオージェ分
析から、含有される窒素原子の量は全構成原子に対し1.
2原子%であった。
特性: 得られた感光体の表面について、鉛筆硬度をJIS−K−5
400規格に基づいて測定したところ実施例1、及び実施
例2の何れも約7Hであり、本発明による感光体の表面保
護層により高硬度化される事が理解された。
又、通常のカールソン方式に於いて、実施例1で得られ
た感光体の白色光感度を測定したところ、半減露光量は
約0.92ルックス・秒であり、表面保護層作製前に測定し
たおいた値が約0.88ルックス・秒であった事から、本発
明による感光体の表面保護層は、Se−As感光体が本来有
する感度を損なわない事が理解された。又、通常のカー
ルソン方式に於いて、実施例2で得られた感光体の780n
m光感度を測定したところ、半減露光量は約5.7erg/cm2
であり、表面保護層作製前に測定したおいた値が約5.7e
rg/cm2っであった事から、本発明による感光体の表面保
護層は、Se/Te感光体が本来有する感度を損なわない事
が理解された。
又、実施例1及び実施例2で得られた感光体を、温度10
℃相対湿度30%の低温低湿雰囲気と温度50℃相対湿度90
%の高温高湿雰囲気とが30分毎に交互に繰返される環境
下に6時間放置したところ、表面保護層の剥離、或は、
ひび割れ等は認められず、本発明による感光体の表面保
護層は、Se−As及びSe/Te感光体との接着性に優れた膜
である事が理解された。
実施例3〜4 第3図に示すグロー放電分解装置に於て、本発明による
感光体の表面保護層を作製した。
まず、反応装置(733)の内部を10-6Torr程度の高真空
にした後、第1、第2、及び、第3調節弁(707、708、
及び709)を解放し、第1タンク(701)より水素ガス、
第2タンク(702)よりアセチレンガス、及び第3タン
ク(703)より窒素ガスを各々出力圧1.0Kg/cm2の下で第
1、第2、及び第3流量制御器(713、714、及び715)
内へ流入させた。そして各流量制御器の目盛を調整し
て、水素ガスの流量を250sccm、アセチレンガスの流量
を200sccm、及び窒素ガスの流量を200sccmとなるように
設定して、途中混合器(731)を介して、主管(732)よ
り反応室(733)内へ流入した。各々の流量が安定した
後に、反応室(733)内の圧力が1.0Torrとなるように圧
力調節弁(745)を調整した。一方、基板(752)として
は、直径80×長さ329mmのアルミニウム基体に、予め別
の真空蒸着装置を用いて常法に従い、Se−As感光層(実
施例3)及びSe/Te感光層(実施例4)を約50μmの膜
厚で形成したものを用いた。基板(752)は、ガス導入
前に約20分間をかけて常温より80℃にまで昇温した。ガ
ス流量及び圧力が安定した状態で、予め接続選択スイッ
チ(744)により接続しておいた高周波電源(739)を投
入し、電力印加電極(736)に250Wattの電力を周波数1
3.56MHzの下で印加して約15分間プラズマ重合反応を行
ない、基板(752)上に厚さ0.7μmのa−C:N膜を表面
保護層として形成した。成膜完了後は、電力印加を停止
し、水素ガス以外の調節弁を閉じ、反応室(733)内に
水素ガスだけを600sccm流入し、圧力を10Torrに保持
し、約25分間で50℃まで降温した。その後、水素ガスの
調節弁を閉じ、反応室(733)内を充分に排気し、基板
温度が30℃まで降温したところで、反応室(733)の真
空を破り、本発明による表面保護層を有する感光体を取
り出した。
以上のようにして得られたa−C:N膜につきCHN定量分析
を行なったところ、含有される水素原子の量は炭素原子
と水素原子の総量に対して43原子%、さらにオージェ分
析から、含有される窒素原子の量は全構成原子に対し1.
3原子%であった。
特性: 得られた感光体の表面について、鉛筆硬度をJIS−K−5
400規格に基づいて測定したところ実施例3、及び実施
例4の何れも7H以上であり、本発明による感光体の表面
保護層により高硬度化される事が理解された。
又、通常のカールソン方式に於いて、実施例3で得られ
た感光体の白色光感度を測定したところ、半減露光量は
約1.1ルックス・秒であり、表面保護層作製前に測定し
たおいた値が約0.96ルックス・秒であった事から、本発
明による感光体の表面保護層は、Se−As感光体が本来有
する感度を損なわない事が理解された。又、通常のカー
ルソン方式に於いて、実施例4で得られた感光体の780n
m光感度を測定したところ、半減露光量は約5.5erg/cm2
であり、表面保護層作製前に測定したおいた値が約5.3e
rg/cm2であった事から、本発明による感光体の表面保護
層は、Se/Te感光体が本来有する感度を損なわない事が
理解された。
又、実施例3及び実施例4で得られた感光体を、温度10
℃相対湿度30%の低温低湿雰囲気と温度50℃相対湿度90
%の高温高湿雰囲気とが30分毎に交互に繰返される環境
下に6時間放置したところ、表面保護層の剥離、或は、
ひび割れ等は認められず、本発明による感光体の表面保
護層は、Se−As及びSe/Te感光体との接着性に優れた膜
である事が理解された。
又、実施例3で得られた感光体をミノルタ製複写機EP65
0Zに搭載し実写したところ、所謂メモリー画像の無い鮮
明な画像が得られ、更に、温度35℃相対湿度80%の環境
下で実写しても、所謂画像流れは認められなかった。
又、複写機内での現像剤、転写紙、並びに、清掃部材と
の接触に於ても、表面保護層の剥離は認められなかっ
た。又、通常の室内に於て、実写を25万枚行なったとこ
ろ、最後まで鮮明な画像が得られた。又、25万枚実写
後、オージェ分析により表面の組成分析を行なったとこ
ろ、セレン或は砒素等は検出されなかった。これらの事
から、本発明による感光体の表面保護層は、画像品位を
損なわずに、耐久性の向上と、有害性の改善を達成する
ものである事が理解された。
又、実施例4で得られた感光体をミノルタ製複写機EP45
0Zに搭載し、光学系を半導体レーザ、ポリゴンミラース
キャナ、及び、駆動系等から成る、常用の半導体レーザ
露光系に変更して実写したところ、所謂メモリー画像の
無い鮮明な画像が得られ、更に、温度35℃相対湿度80%
の環境下で実写しても、所謂画像流れは認められなかっ
た。又、複写機内での現像剤、転写紙、並びに、清掃部
材との接触に於ても、表面保護層の剥離は認められなか
った。又、通常の室内に於て、実写を20万枚行なったと
ころ、最後まで鮮明な画像が得られた。又、20万枚実写
後、オージェ分析により表面の組成分析を行なったとこ
ろ、セレン或はテルル等は検出されなかった。これらの
事から、本発明による感光体の表面保護層は、画像品位
を損なわずに、耐久性の向上と、有害性の改善を達成す
るものである事が理解された。
実施例5〜6 第3図に示すグロー放電分解装置に於て、本発明による
感光体の表面保護層を作製した。
まず、反応装置(733)の内部を10-6Torr程度の高真空
にした後、第1、及び、第3調節弁(707、及び709)を
解放し、第1タンク(701)よりアルゴンガス、及び第
3タンク(703)よりエチレンガスを各々出力圧1.0Kg/c
m2の下で第1及び第3流量制御器(713、及び715)内
へ、同時に第7、及び第8調節弁(725、及び726)を解
放し、第1容器(719)よりスチレンガスを第1温調器
(722)温度60℃の下で、第2容器(720)よりアニリン
ガスを第2温調器(723)温度120℃の下で第7及び第8
流量制御器(728、及び729)内へ流入させた。そして各
流量制御器の目盛を調整して、アルゴンガスの流量を20
0sccm、エチレンガスの流量を150sccm、スチレンガスの
流量を100sccm、及びアニリンガスの流量を60sccmとな
るように設定して、途中混合器(731)を介して、主管
(732)より反応室(733)内へ流入した。各々の流量が
安定した後に、反応室(733)内の圧力が1.0Torrとなる
ように圧力調節弁(745)を調整した。一方、基板(75
2)としては、直径80×長さ329mmのアルミニウム基体
に、予め別の真空蒸着装置を用いて常法に従い、Se−As
感光層(実施例3)及びSe/Te感光層(実施例6)を約5
0μmの膜厚で形成したものを用いた。基板(752)は、
ガス導入前に約20分間をかけて常温より80℃にまで昇温
した。ガス流量及び圧力が安定した状態で、予め接続選
択スイッチ(744)により接続しておいた低周波電源(7
41)を投入し、電力印加電極(736)に100Wattの電力を
周波数30KHzの下で印加して約10分間プラズマ重合反応
を行ない、基板(752)上に厚さ3.3μmのa−C:N膜を
表面保護層として形成した。成膜完了後は、電力印加を
停止し、アルゴンガス以外の調節弁を閉じ、反応室(73
3)内にアルゴンガス以外の調節弁を閉じ、反応室(73
3)内にアルゴンガスだけを600sccm流入し、圧力を10To
rrに保持し、約15分間で50℃まで降温した。その後、水
素ガスの調節弁を閉じ、反応室(733)内を充分に排気
し、基板温度が30℃まで降温したところで、反応室(73
3)の真空を破り、本発明による表面保護層を有する感
光体を取り出した。
以上のようにして得られたa−C:N膜につきCHN定量分析
を行なったところ、含有される水素原子の量は炭素原子
と水素原子の総量に対して37原子%、さらにオージェ分
析から、含有される窒素原子の量は全構成原子に対し6.
8原子%であった。
特性: 得られた感光体の表面について、鉛筆硬度をJIS−K−5
400規格に基づいて測定したところ実施例5、及び実施
例6の何れも7H以上であり、本発明による感光体の表面
保護層により高硬度化される事が理解された。
又、通常のカールソン方式に於いて、実施例5で得られ
た感光体の白色光感度を測定したところ、半減露光量は
約1.15ルックス・秒であり、表面保護層作製前に測定し
たおいた値が約0.96ルックス・秒であった事から、本発
明による感光体の表面保護層は、Se−As感光体が本来有
する感度を損なわない事が理解された。
又、通常のカールソン方式に於いて、実施例6で得られ
た感光体の780nm光感度を測定したところ、半減露光量
は約5.5erg/cm2であり、表面保護層作製前に測定したお
いた値が約5.3erg/cm2であった事から、本発明による感
光体の表面保護層は、Se/Te感光体が本来有する感度を
損なわない事が理解された。
又、実施例5及び実施例6で得られた感光体を、温度10
℃相対湿度30%の低温低湿雰囲気と温度50℃相対湿度90
%の高温高湿雰囲気とが30分毎に交互に繰返される環境
下に6時間放置したところ、表面保護層の剥離、或は、
ひび割れ等は認められず、本発明による感光体の表面保
護層は、Se−As及びSe/Te感光体との接着性に優れた膜
である事が理解された。
又、実施例5、及び実施例6で得られた感光体を実施例
3、及び実施例4と同様にして複写機内で実写したとこ
ろ、良好な画像、接着性、耐環境性、耐久性、並びに、
無公害性が確かめられた。
実施例7 第3図に示すグロー放電分解装置に於て、本発明による
感光体の表面保護層を作製した。
まず、反応装置(733)の内部を10-6Torr程度の高真空
にした後、第1、及び、第3調節弁(707、及び709)を
解放し、第1タンク(701)よりアルゴンガス、及び第
3タンク(703)よりブタジエンガスを各々出力圧1.0Kg
/cm2の下で第1及び第3流量制御器(713、及び715)内
へ、同時に第7調節弁(725)を解放し、第1容器(71
9)よりピリジンガスを第1温調器(722)温度40℃の下
で第7流量制御器(728)内へ流入させた。そして各流
量制御器の目盛を調整して、アルゴンガスの流量を200s
ccm、ブタジエンガスの流量を150sccm、及びピリジンガ
スの流量を150sccmとなるように設定して、途中混合器
(731)を介して、主管(732)より反応室(733)内へ
流入した。各々の流量が安定した後に、反応室(733)
内の圧力が1.0Torrとなるように圧力調節弁(745)を調
整した。一方、基板(752)としては、直径80×長さ329
mmのアルミニウム基体に、予め別の真空蒸着装置を用い
て常法に従い、Se−As感光体層を約50μmの膜厚で形成
したものを用いた。基板(752)は、ガス導入前に約30
分間をかけて常温より180℃にまで昇温した。ガス流量
及び圧力が安定した状態で、予め接続選択スイッチ(74
4)により接続しておいた低周波電源(741)を投入し、
電力印加電極(736)に150Wattの電力を周波数30KHzの
下で印加して約10分間プラズマ重合反応を行ない、基板
(752)上に厚さ2.4μmのa−C:N膜を表面保護層とし
て形成した。成膜完了後は、電力印加を停止し、アルゴ
ンガス以外の調節弁を閉じ、反応室(733)内にアルゴ
ンガスだけを600sccm流入し、圧力を10Torrに保持し、
約30分間で50℃まで降温した。その後、水素ガスの調節
弁を閉じ、反応室(733)内を充分に排気し、基板温度
が30℃まで降温したところで、反応室(733)の真空を
破り、本発明による表面保護層を有する感光体を取り出
した。
以上のようにして得られたa−C:N膜につきCHN定量分析
を行なったところ、含有される水素原子の量は炭素原子
と水素原子の総量に対して52原子%、さらにオージェ分
析から、含有される窒素原子の量は全構成原子に対し7
原子%であった。
特性: 得られた感光体の表面について、鉛筆硬度をJIS−K−5
400規格に基づいて測定したところ約7Hであり、本発明
による感光体の表面保護層により高硬度化される事が理
解された。
又、通常のカールソン方式に於いて、白色光感度を測定
したところ、半減露光量は約1.1ルックス・秒であり、
表面保護層作製前に測定したおいた値が約0.92ルックス
・秒であった事から、本発明による感光体の表面保護層
は、Se−As感光体が本来有する感度を損なわない事が理
解された。
又、温度10℃相対湿度30%の低温低湿雰囲気と温度50℃
相対湿度90%の高温高湿雰囲気とが30分毎に交互に繰返
される環境下に6時間放置したところ、表面保護層の剥
離、或は、ひび割れ等は認められず、本発明による感光
体の表面保護層は、Se−As感光体との接着性に優れた膜
である事が理解された。
又、実施例3と同様にして複写機内で実写したところ、
良好な画像、接着性、耐環境性、耐久性、並びに、無公
害性が確かめられた。
実施例8 第3図に示すグロー放電分解装置に於て、本発明による
感光体の表面保護層を作製した。
まず、反応装置(733)の内部を10-6Torr程度の高真空
にした後、第1、及び、第3調節弁(707、及び709)を
解放し、第1タンク(701)より水素ガス、及び第3タ
ンク(703)よりアンモニアガスを各々出力圧1.0Kg/cm2
の下で第1及び第3流量制御器(713、及び715)内へ、
同時に第7調節弁(725)を解放し、第1容器(719)よ
りミルセンガスを第1温調器(722)温度85℃の下で第
7流量制御器(728)内へ流入させた。そして各流量制
御器の目盛を調整して、水素ガスの流量を50sccm、アン
モニアガスの流量を10sccm、及びミルセンガスの流量を
100sccmとなるように設定して、途中混合器(731)を介
して、主管(732)より反応室(733)内へ流入した。各
々の流量が安定した後に、反応室(733)内の圧力が1.0
Torrとなるように圧力調節弁(745)を調整した。一
方、基板(752)としては、直径80×長さ329mmのアルミ
ニウム基体に、予め別の真空蒸着装置を用いて常法に従
い、Se−As感光体層を約50μmの膜厚で形成したものを
用いた。基板(752)は、ガス導入前に約30分間をかけ
て常温より200℃にまで昇温した。ガス流量及び圧力が
安定した状態で、予め接続選択スイッチ(744)により
接続しておいた低周波電源(741)を投入し、電力印加
電極(736)に120Wattの電力を周波数45KHzの下で印加
して約10分間プラズマ重合反応を行ない、基板(752)
上に厚さ4.1μmのa−C:N膜を表面保護層として形成し
た。成膜完了後は、電力印加を停止し、水素ガス以外の
調節弁を閉じ、反応室(733)内に水素ガスだけを600sc
cm流入し、圧力を10Torrに保持し、約30分間で50℃まで
降温した。その後、水素ガスの調節弁を閉じ、反応室
(733)内を充分に排気し、基板温度が30℃まで降温し
たところで、反応室(733)の真空を破り、本発明によ
る表面保護層を有する感光体を取り出した。
以上のようにして得られたa−C:N膜につきCHN定量分析
を行なったところ、含有される水素原子の量は炭素原子
と水素原子の総量に対して36原子%、さらにオージェ分
析から、含有される窒素原子の量は全構成原子に対し0.
2原子%であった。
特性: 得られた感光体の表面について、鉛筆硬度をJIS−K−5
400規格に基づいて測定したところ7H以上であり、本発
明による感光体の表面保護層により高硬度化される事が
理解された。
又、通常のカールソン方式に於いて、白色光感度を測定
したところ、半減露光量は約0.91ルックス・秒であり、
表面保護層作製前に測定したおいた値が約0.9ルックス
・秒であった事から、本発明による感光体の表面保護層
は、Se−As感光体が本来有する感度を損なわない事が理
解された。
又、温度10℃相対湿度30%の低温低湿雰囲気と温度50℃
相対湿度90%の高温高湿雰囲気とが30分毎に交互に繰返
される環境下に6時間放置したところ、表面保護層の剥
離、或は、ひび割れ等は認められず、本発明による感光
体の表面保護層は、Se−As感光体との接着性に優れた膜
である事が理解された。
又、実施例3と同様にして複写機内で実写したところ、
良好な画像、接着性、耐環境性、耐久性、並びに、無公
害性が認められた。
比較例1〜2 窒素ガスを流入しない事以外は、実施例3及び実施例4
と同様にしてSe−As(比較例1)並びにSe/Te(比較例
2)感光体上に表面層を形成した。
この表面層についてオージェ分析を行なったところ、窒
素原子は検出されず、たとえコンタミネーションにより
窒素原子が極く微量混入していたにせよ、その量はオー
ジェ分析の検出限界である0.1at%未満である事が理解
される。
諸特性は、実施例3及び実施例4と類似した値を示した
が、実写を行なったところ、連続複写時に於て、前の画
像が次の画像上にネガ像として現れる、所謂メモリー現
象が発生し、実用上好適な画像は得られなかった。この
事から窒素原子添加による電気的整合性の向上、その結
果としての画質向上の効果が理解される。
又、実写後、比較例1及び比較例2で得られた感光体
を、温度10℃相対湿度30%の低温低湿雰囲気と温度50℃
相対湿度90%の高温高湿雰囲気とが30分毎に交互に繰返
される環境下に6時間放置したところ、ドラム状感光体
の端部より徐々に、そして最終的にはドラム全面の表面
保護層が剥離、もしくは、ひび割れを生じ、本発明によ
る感光体の表面保護層に於ける、窒素添加によるSe−As
及びSe/Te感光体との接着性向上の効果が理解された。
比較例3〜4 アニリンガスを流入しない事以外は、実施例5及び実施
例6と同様にしてSe−As(比較例3)並びにSe/Te(比
較例4)感光体上に表面層を形成した。
この表面層についてオージェ分析を行なったところ、窒
素原子は検出されず、たとえコンタミネーションにより
窒素原子が極く微量混入していたにせよ、その量はオー
ジェ分析の検出限界である0.1at%未満である事が理解
される。
諸特性は、実施例5及び実施例6と類似した値を示した
が、実写を行なったところ、連続複写時に於て、前の画
像が次の画像上にネガ像として現れる、所謂メモリー現
象が発生し、実用上好適な画像は得られなかった。この
事から窒素原子添加による画質向上の効果が理解され
る。
又、実写後、比較例3及び比較例4で得られた感光体
を、温度10℃相対湿度30%の低温低湿雰囲気と温度50℃
相対湿度90%の高温高湿雰囲気とが30分毎に交互に繰返
される環境下に6時間放置したところ、全面の表面保護
層が剥離し、本発明による感光体の表面保護層に於け
る、酸素添加によるSe−As及びSe/Te感光体との接着性
向上の効果が理解された。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係わる感光体の構成を示す図、第2図
及び第3図は本発明に係わる感光体を製造するための製
造装置を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大澤 以清 大阪府大阪市東区安土町2丁目30番地 大 阪国際ビル ミノルタカメラ株式会社内 審査官 安田 佳与子 (56)参考文献 特開 昭60−249155(JP,A) 特開 昭61−94056(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基板上にセレン砒素合金単層構成乃
    至はセレンとセレンテルル合金をこの順に設けた積層構
    成より成る感光体において、表面保護層を設け、該表面
    保護層はグロー放電法により生成され少なくとも窒素原
    子を含む非晶質炭化水素膜であることを特徴とする感光
    体。
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