JPH07317876A - デファレンシャル装置 - Google Patents

デファレンシャル装置

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JPH07317876A
JPH07317876A JP10951894A JP10951894A JPH07317876A JP H07317876 A JPH07317876 A JP H07317876A JP 10951894 A JP10951894 A JP 10951894A JP 10951894 A JP10951894 A JP 10951894A JP H07317876 A JPH07317876 A JP H07317876A
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JP
Japan
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pinion gear
gear
differential
pinion
differential device
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Application number
JP10951894A
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English (en)
Inventor
Kenji Hiraishi
賢司 平石
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GKN Driveline Japan Ltd
Original Assignee
Tochigi Fuji Sangyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構造でピニオンギヤのスラスト力によ
る差動制限を抑制することができ、A.B.Sとの干渉
を避けることを可能とする。 【構成】 エンジンの駆動力により回転するケース31
と、第1のサイドギヤ47及び第2のサイドギヤ49
と、第1ピニオンギヤ69と、第2のピニオンギヤ71
と、第1と第2のピニオンギヤを収容する収容孔57,
59とを備え、第1のサイドギヤ47に第1のシャフト
39を連結し、第2のサイドギヤ49に第2のシャフト
41を連結してなるデファレンシャル装置において、第
1のピニオンギヤ69と第2のピニオンギヤ71の回転
部に、該第1,第2のピニオンギヤのスラスト力による
差動制限を制限する差動制限抑制部材を設けたことを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両などに用いられ
るデファレンシャル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両のデファレンシャル装置に
あっては、片輪スリップ時に、スリップを起していない
タイヤに充分な回転力を与えるための種々の対処がなさ
れており、そのひとつに、例えば特開平3−37455
号公報に開示された図7に示すようなものがある。
【0003】このデファレンシャル装置は、ケース1の
内部に担体3が半径方向に移動可能に保持され、この担
体3内に第1,第2の被駆動歯車5,7が回転可能に設
けられ、第1の被駆動歯車5と第2の被駆動歯車7とは
スリーブ9により支承されてセンタリングされている。
【0004】また、担体3には第1,第2の被駆動歯車
5,7の周囲にわたって不均等に配分された複数対の収
容孔10,11が形成され、この収容孔10,11に第
1,第2のつり合い歯車13,15が回転自在に収容さ
れている。
【0005】そして、第1のつり合い歯車13を第1の
被駆動歯車5に、また、第2のつり合い歯車15を第2
の被駆動歯車7にそれぞれ噛み合せると共に第1のつり
合い歯車13と第2のつり合い歯車15を噛み合わせた
ものである。
【0006】このようなデファレンシャル装置によれ
ば、つり合い歯車13,15の回転時に、各つり合い歯
車13,15と収容孔10,11との間に摩擦が発生す
ると共に、両つり合い歯車13,15同士が押し合うた
め、スリップしているタイヤの回転が制限され、その反
力としてスリップしていないタイヤに回転力が伝わる。
したがって、片輪スリップ時に、スリップしていないタ
イヤに回転力が伝達され、悪路などでの走破性を確保で
きる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のデファレンシャル装置にあっては、つり合い
歯車13,15の両端面が等しい軸径で構成され、それ
ぞれケース1の側壁と接触しているので、前記つり合い
歯車13,15にスラスト力が負荷されると、つり合い
歯車13,15の端面とケース1の側壁との間に摩擦が
生じ制動トルクが発生する。
【0008】この制動トルクがコースティング時に大き
いとA.B.S(アンチ・スキッド・ブレーキ・システ
ム)と干渉し、A.B.Sとマッチングしなくなるとい
う問題があった。
【0009】この発明は、このような従来の課題を解決
するためになされたもので、その目的とするところは、
簡単な構造で、ピニオンギヤのスラスト力による差動制
限を抑制することができ、A.B.Sとの干渉を避ける
ことができるデファレンシャル装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明はエンジンの駆動力により回転する
ケースと、このケースの収容室に回転自在に設けられた
第1のサイドギヤ及び第2のサイドギヤと、前記第1と
第2のサイドギヤの収容室の外周に沿って所定の間隔を
おいて形成された収容孔と、この収容孔に回転自在に収
容されて前記第1と第2のサイドギヤにそれぞれ噛み合
うと共に、互いに噛み合う第1のピニオンギヤ及び第2
のピニオンギヤを備え、前記第1のサイドギヤに第1の
シャフトを連結し、前記第2のサイドギヤに第2のシャ
フトを連結してなるデファレンシャル装置において、前
記第1と第2のピニオンギヤそれぞれの軸径端面部に比
し端面が小さい小端面部を有し、かつ、前記第1と第2
のピニオンギヤの回転時のスラスト力による差動制限を
抑止する差動制限抑制部材を前記第1のピニオンギヤと
第2のピニオンギヤの端面と前記収容孔との間に設けた
ことを特徴とする。
【0011】請求項2の発明は、請求項1記載のデファ
レンシャル装置において、第1のピニオンギヤと第2の
ピニオンギヤそれぞれの一端側は前記差動制限抑制部材
の小端面部を介して収容孔に当接すると共に、他端側は
前記軸径端部が直接収容孔に当接し、かつ、小端面部と
軸径端部の軸方向の位置が第1のピニオンギヤと第2の
ピニオンギヤとで互いに反対側に設けたことを特徴とす
る。
【0012】請求項3の発明は、請求項2記載のデファ
レンシャル装置において、前記差動制限抑制部材は一端
部を第1のピニオンギヤと第2のピニオンギヤそれぞれ
の末端に形成された凹部に嵌め込まれ一体的に回転し、
かつ、他端部の前記小端面部を収容孔に当接させたこと
を特徴とする。
【0013】請求項4の発明は、請求項2記載のデファ
レンシャル装置において、前記差動制限抑制部材は一端
部を収容孔に形成された凹部に嵌め込み固定され、他端
部の前記小端面部を第1と第2のピニオンギヤそれぞれ
の軸径端面部に当接させたことを特徴とする。
【0014】請求項5の発明は、請求項2記載のデファ
レンシャル装置において、前記差動制限抑制部材は第1
のピニオンギヤと第2のピニオンギヤそれぞれの一端側
に形成された凹部及び収容孔に形成された凹部に両端部
を相対回転可能に係合させ、この両端部の小端面部を第
1のピニオンギヤと第2のピニオンギヤそれぞれの凹部
底面及び収容孔に形成された凹部の底面と当接させたこ
とを特徴とする。
【0015】
【作用】請求項1の発明によれば、第1のピニオンギヤ
と第2のピニオンギヤの端面とデフケースに設けられた
収容孔との間に、該第1,第2ピニオンギヤのスラスト
力による差動制限を抑制する差動制限抑制部材を設けた
ことにより、例えばコースティング時における差動制限
によるトルク比を小さくすることができ、A.B.Sと
の干渉を避けることができる。
【0016】請求項2の発明によれば、差動制限抑制部
材を第1のピニオンギヤと第2のピニオンギヤとで反対
側に設けたので、ドライブ時の差動制限力を保持したま
までコースティング時のみの差動制限力を抑制できる。
【0017】請求項3〜5の発明によれば、差動制限抑
制手段を簡単な構造で実現できる。特に、請求項5の発
明によれば、ピニオンギヤを収容孔に対してセンタリン
グ支持することができる。
【0018】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。
【0019】図1は、この発明の第1実施例に係るデフ
ァレンシャル装置の正面断面図(図2のA−A線断面
図)、図2は、図1のデファレンシャル装置のB方向か
らの側面図である。
【0020】ケース31は、ケース本体33とカバー3
5とからなり、図示しない車両に搭載されたエンジンの
駆動により回転する。ケース31の収容室37には、ケ
ース31の回転軸と同芯の第1のシャフト39と第2の
シャフト41とが回転可能に挿入され、カバー35に
は、第1のシャフト39が挿通される第1の軸孔43
が、また、ケース本体33には、第2のシャフト41が
挿通される第2の軸孔45がそれぞれ形成されている。
【0021】ケース31内に挿入された第1のシャフト
39と第2のシャフト41の外周部には、第1のヘリカ
ルサイドギヤ47と第2のヘリカルサイドギヤ49がそ
れぞれ係止されている。第1のヘリカルサイドギヤ47
は右ねじれであり、第2のヘリカルサイドギヤは左ねじ
れである。
【0022】第1のサイドギヤ47は、カバー35に形
成された第1の軸支部51により、また、第2のサイド
ギヤ49は、ケース本体33に形成された第2の軸支部
53によりそれぞれ回転自在に支承されており、互いの
間に形成された軸支部55によりそれぞれ自由端を支承
し合ってセンタリングされている。
【0023】ケース本体33には、第1の軸孔43及び
第2の軸孔45の外周に沿って、一対の収容孔57,5
9が4ケ所に形成されている。
【0024】カバー35には、保持部61が突設され、
この保持部61にはケース本体33に取り付けられたと
きに収容孔57,59の一端側57a,59aと整合し
て、この収容孔57,59の一端側57a,59aに略
全周にわたり内周面を形成する溝部61aが設けられて
いる。
【0025】また、収容孔57,59の他端側57b,
59bは回転軸側の収容室37に開放された開口部63
が形成されている。
【0026】各収容孔57,59の軸方向外側には、収
容孔57,59の一部である係止突部65,67が突設
されている。
【0027】前記一対の収容孔57,59の一方には、
第1のヘリカルピニオンギヤ69が浮状態で収容され、
他方には、第2のヘリカルピニオンギヤ71が浮状態で
収容されている。
【0028】第2のピニオンギヤ71のカバー35側の
端部には第1のギヤ部73が形成され、ケース本体33
の端部には第2のギヤ部75が形成され、第1のギヤ部
73と第2のギヤ部75とは、小径の軸部77によって
接続されている。又、第2のピニオンギヤの第2のギヤ
部75と第2のサイドギヤ49が噛み合っている。
【0029】第2のピニオンギヤ71には、カバー35
側の末端に、図1及び図3に示すように、ケース本体3
3側の末端の端面径Cに対し所定の径比の小径に形成さ
れた端面径Dの差動制限抑制部材79の一端部78が凹
部80に嵌め込み固定され他端部82は第2のピニオン
ギヤ71の軸方向におけるカバー35側の係止突部65
との接触面に当接し、本体33側の係止突部67との接
触面よりも小さく形成されている。
【0030】一方、第1のピニオンギヤ69は、全体に
ギヤ部81,83が形成され、第1のピニオンギヤ69
の全長は、第2のピニオンギヤ71よりも短く形成され
ている。又、ギヤ部83と第1のサイドギヤ47が噛み
合い、ギヤ部81は第2のピニオンギヤの第1のギヤ部
73と噛み合っている。
【0031】第1のピニオンギヤ69には、ケース本体
33側の末端に、図1及び図3に示すように、カバー3
5側の末端の端面径Eに対し所定の径比の小径に形成さ
れた端面径Fの差動制限抑制部材85の一端部84が凹
部86に嵌め込み固定され他端部86は第1のピニオン
ギヤ69の軸方向におけるケース本体33側の係止突部
67との接触面に当接し、カバー35側の係止突部65
との接触面よりも小さく形成されている。
【0032】この第1のピニオンギヤ69の両端面の端
面径E.Fの径比は、第2のピニオンギヤ71の両端面
の端面径C.Dの径比と等しく形成されている。
【0033】このように、第1,第2のピニオンギヤ6
9,71の両端面の軸径端面部と差動制限抑制部材7
9,85の小端面部で係止突部65,67(収容孔)と
の接触面を形成し、かつ、前記軸径端面部と小端面部の
軸方向の位置を第1のピニオンギヤ69と第2のピニオ
ンギヤ71とで互いに反対側に形成することにより第1
のピニオンギヤ69と第2のピニオンギヤ71の回転部
に、該第1,第2のピニオンギヤ69,71のスラスト
力による差動制限を抑制するように構成している。
【0034】又、本実施例では、ピニオンギヤ69,7
1とサイドギヤ47,49との噛み合いによるサイドギ
ヤ47,49に働くスラスト力の方向は、ドライブ時に
は内向、コースティング時には外向に働くようにピニオ
ンギヤ69,71とサイドギヤ47,49の歯のねじれ
方向が設定されている。
【0035】ケース本体33には、収容室37に連通す
る複数の開口87が設けられ、これら開口87から例え
ば図示しないデフキャリヤに封入されたオイルが収容室
37に流入する。
【0036】このように、構成されたデファレンシャル
装置のケース31は、図示しないベアリングによって車
体側に保持されている。ケース本体33のフランジ部8
9には、図示しないギヤが取り付けられ、このギヤには
図示しないエンジンの回転力が動力伝達装置を経て入力
される。また、第1,第2のシャフト39,41は、そ
れぞれ図示しない車両の左右の車軸に連動連結されてい
る。
【0037】つぎに、上記第1実施例によるデファレン
シャル装置の作用について説明する。
【0038】車両直進時には、第1サイドギヤ47と第
2のサイドギヤ49は相対運動をしないので、第1のピ
ニオンギヤ69と第2のピニオンギヤ71も相対運動を
しない。すなわち、図2に示すように、エンジンの駆動
により、動力伝達装置を介してケース31が矢印X方向
に回転し、第1のピニオンギヤ69は、ケース31の収
容孔57からX方向の力を受けて第1のサイドギヤ47
に力を伝達し、第2のピニオンギヤ71はケース31の
収容孔59からX方向の力を受けて第2のサイドギヤ4
9に力を伝達する。これにより、第1,第2のシャフト
39,41が回転する。
【0039】車両旋回時には、第1のサイドギヤ47と
第2のサイドギヤ49は、相対回転しようとする。例え
ば、右旋回時には、図2に示すように、第1のサイドギ
ヤ47がケース31よりも早くX方向に移動しようとす
ると、第1のピニオンギヤ69はZ方向に回転し、第1
のピニオンギヤ69と噛合っている第2のピニオンギヤ
71は、Y方向にそれぞれ回転する。このため、第2の
ピニオンギヤ71と噛合っている第2のサイドギヤ49
は、ケース31に対して反X方向の回転力を受ける。こ
のとき、第1のサイドギヤ47と第2のサイドギヤ49
には、互いに内向きのスラスト力が生じ、第1のサイド
ギヤ47と噛合っている第1のピニオンギヤ69に、カ
バー35側の係止突部65方向へのスラスト力が、ま
た、第2のサイドギヤ49と噛合っている第2のピニオ
ンギヤ71に、ケース本体33側の係止突部67方向へ
のスラスト力がそれぞれ生じる。これにより、第1のピ
ニオンギヤ67のカバー側35の端面と第2のピニオン
ギヤ69のケース本体33側の端面は、それぞれ端面径
C.Eで係止突部65,67との間に摩擦を生じながら
回転する。そして、右旋回時には、第2のピニオンギヤ
71端面C側の方が第2ピニオンギヤ69端面E側より
も摩擦力が多いから、第2のサイドギヤ49の回転が制
限され、その反力として第1のサイドギヤ47に差動制
限力が伝達される。
【0040】又、入力トルクが小さい場合には各ギヤの
噛み合いスラスト力が小さいので差動制限力も弱く、第
1のサイドギヤ47が第2のサイドギヤ49よりも速く
回転し得るので、車両が旋回しやすくなっている。
【0041】車両旋回時におけるコースティング時は、
例えば右旋回時には、図2において、ケース31がX方
向に回転するが路面からの抵抗により回転力は反X方向
に働くので、第1のサイドギヤ47がケース31よりも
早く反X方向に移動しようとすると、第1のピニオンギ
ヤ69は反Z方向に回転し、第1のピニオンギヤ69と
噛合っている第2のピニオンギヤ71は、反Y方向にそ
れぞれ回転する。このため、第2のピニオンギヤ71と
噛合っている第2のサイドギヤ49は、ケース31に対
してX方向に回転する。このとき、第1のサイドギヤ4
7と第2のサイドギヤ49には、互いに外向きのスラス
ト力が生じ、第1のサイドギヤ47と噛合っている第1
ピニオンギヤ69に、ケース本体33側の係止突部67
方向へのスラスト力が、また、第2のサイドギヤ49と
噛合っている第2のピニオンギヤ71に、カバー35側
の係止突部65方向へのスラスト力が生じる。これによ
り、第1のピニオンギヤ69のケース本体33側の端面
と、第2のピニオンギヤ71のカバー35側の端面は、
それぞれ差動制限抑制部材85,79の端面径F,Dで
係止突部67,65との間に摩擦を生じながら回転す
る。そして、右旋回コースティング時には、第2のピニ
オンギヤ71端面D側の方が第1のピニオンギヤ69端
面F側よりも摩擦力が大きいから、第2のサイドギヤ4
9の回転が制限され、その反力として第1のサイドギヤ
47に差動制限力が伝達される。
【0042】この実施例では、差動制限抑制部材85の
端面径Fは第1のピニオンギヤ69の端面径Eよりも小
さく形成されており、また、差動制限抑制部材79の端
面径Dも第2のピニオンギヤ71の端面径Eよりも小さ
く形成しているので、コースティング時には、比較的小
さな制動トルクを第1,第2のピニオンギヤ69,71
に生じさせることができ、これれによりトルク比が小さ
くなり、A.B.S(アンチ・スキット・ブレーキ・シ
ステム)との干渉を起さなくなる。
【0043】片輪スリップ時におけるケース31、第
1,第2のピニオンギヤ69,71、第1,第2のサイ
ドギヤ47,49の動きは、前記車両旋回時と同じであ
る。例えば、第1のサイドギヤ47側のタイヤと路面と
の間の摩擦係数が、第2のサイドギヤ49側のタイヤよ
りも小さい場合、第1のサイドギヤ47はケース31よ
りも速くX方向に回転しようとし、それと噛合っている
第2ピニオンギヤ71もX方向に移動しようとする。
【0044】しかし、ケース31の収容孔57,59の
X方向へ移動しようとする速度が、第1,第2のピニオ
ンギヤ69,71の移動しようとする速度よりも遅いの
で、第1のピニオンギヤ69と第2のピニオンギヤ71
は、それぞれ収容孔57,59との間に摩擦を生ずると
共に、噛合ったギヤの歯面を相互に押し合いながら回転
する。
【0045】このため、第1のサイドギヤ47の回転は
制限され、その反力として第2のサイドギヤ49が回転
する。すなわち、スリップしていないタイヤには、スリ
ップしているタイヤよりも前記反力分だけ大きい回転力
が伝達されることとなり、牽引力により走行が再開さ
れ、片輪スリップ状態が解除され得る。
【0046】次に、この発明の第2実施例について説明
する。図4は、この発明の第2実施例に係るデファレン
シャル装置の正面断面図である。なお、前記第1実施例
と同じ部分には、同一符号を付して説明を省略する。
【0047】この実施例は図4及び図5に示すように第
1のピニオンギヤ89のカバー35側の係止突部65
と、第2のピニオンギヤ91のケース本体33側の係止
突部67に、それぞれ第1,第2のピニオンギヤ89,
91の軸径より小径の差動制限抑制部材95,93が収
容孔に形成された凹部96,94の底面及び第1のピニ
オンギヤ89と第2のピニオンギヤ91の凹部101,
103の底面に両端面部99,102,97,104
(小端面部)を相対回転可能に当接している。
【0048】この実施例においても、前記第1実施例と
同様の効果を有すると共に第1のピニオンギヤ89と第
2のピニオンギヤ91が差動制限抑制部材を介してケー
ス本体33,カバー35の収容孔57,59に対しセン
タリング支持され、各ギヤの噛み合いが正確に行われる
のでギヤの倒れが防止されると共に差動制限力が安定し
て得られる。
【0049】図6は、この発明の第3実施例に係るデフ
ァレンシャル装置の正面断面図である。なお、前記第1
実施例と同じ部分には、同一符号を付して説明を省略す
る。
【0050】この実施例は図6に示すように第2のピニ
オンギヤ107のカバー35側の凹部114と第2のピ
ニオンギヤ107のケース本体33側の凹部116に、
それぞれ第1,第2のピニオンギヤ105,107の軸
径より小径の差動制限抑制部材111,113の一端部
115,117を嵌め込み固定すると共に、他端部(小
端面部)120,118を第1と第2のピニオンギヤ1
05,107の軸径端面部と当接させている。
【0051】一方、第1のピニオンギヤ105のカバー
35側端面(軸径端面部)と第2のピニオンギヤ107
のケース本体側端面部(軸径端面部)は、これらの径に
よってそれぞれ係止突部(収容孔)65,67に当接し
ている。
【0052】この実施例においても、上記第1実施例と
同様な効果を有する。
【0053】また、図示しないが、第1,第2のピニオ
ンギヤのそれぞれの両端面と、収容孔の両端側の係止突
部との間に摩擦係数を異らせた差動制限抑制部材を配設
し、かつ、摩擦係数の相異の軸方向の位置が第1のピニ
オンギヤと第2のピニオンギヤとで互いに反対側になる
ように形成することにより、差動制限力を抑制し異らせ
る構成することができる。
【0054】また、上記各実施例では、前進走行時にお
ける差動制限はそのままで、コースティング時における
差動制限を抑制してトルク比を小さくするように構成し
ているが、逆に構成することも可能であることは云うま
でもない。
【0055】また、第1,第2のサイドギヤ及び第1,
第2のピニオンギヤのねじれ方向を逆にすることによ
り、前進時のトルク比を小さくすることもできる。
【0056】
【発明の効果】以上、説明してきたように、請求項1〜
5の発明によれば、一方のサイドギヤにかかる負荷の低
下時に他方のサイドギヤに良好に出力させて、悪路等を
走破することができるデファレンシャル装置において、
第1のピニオンギヤと第2のピニオンギヤの回転部に、
該第1,第2のピニオンギヤのスラスト力による差動制
限を抑制する差動制限抑制部材を設けたことにより、例
えば、コースティング時における差動制限によるトルク
比を小さくすることができ、A.B.Sとの干渉を避け
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例に係るデファレンシャル
装置の正面断面図(図2のA−A線断面図)である。
【図2】図1のデファレンシャル装置のB方向からの側
面図である。
【図3】図1のデファレンシャル装置のピニオンギヤの
正面図である。
【図4】この発明の第2実施例に係るデファレンシャル
装置の正面端面図である。
【図5】図4のデファレンシャル装置のピニオンギヤの
正面図である。
【図6】この発明の第3実施例に係るデファレンシャル
装置の正面断面図である。
【図7】従来例によるデファレンシャル装置の正面断面
図である。
【符号の説明】
31 ケース 33 ケース本体 35 カバー 37 収容室 39 第1のシャフト 41 第2のシャフト 47 第1のヘリカルサイドギヤ 49 第2のヘリカルサイドギヤ 57 収容孔 59 収容孔 63 開口部 65 係止突部(収容孔) 67 係止突部(収容孔) 69 第1のヘリカルピニオンギヤ 71 第2のヘリカルピニオンギヤ 79 ボス部(小端面部) 79,85,93,95,111,113 差動制限抑
制部材 78,84,115,117 一端部 82,86,118,120 他端部(小端面部) 97,99,102,104 両端部(小端面部) 80,86,94,96,101,103,114,1
16 凹部 89 第1のピニオンギヤ 91 第2のピニオンギヤ 105 第1のピニオンギヤ 107 第2のピニオンギヤ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの駆動力により回転するケース
    と、このケースの収容室に回転自在に設けられた第1の
    サイドギヤ及び第2のサイドギヤと、前記第1と第2の
    サイドギヤの収容室の外周に沿って所定の間隔をおいて
    形成された収容孔と、この収容孔に回転自在に収容され
    て前記第1と第2のサイドギヤにそれぞれ噛み合うと共
    に、互いに噛み合う第1のピニオンギヤ及び第2のピニ
    オンギヤを備え、前記第1のサイドギヤに第1のシャフ
    トを連結し、前記第2のサイドギヤに第2のシャフトを
    連結してなるデファレンシャル装置において、前記第1
    と第2のピニオンギヤそれぞれの軸径端面部に比し端面
    が小さい小端面部を有し、かつ、前記第1と第2のピニ
    オンギヤの回転時のスラスト力による差動制限を抑止す
    る差動制限抑制部材を前記第1のピニオンギヤと第2の
    ピニオンギヤの端面と前記収容孔との間に設けたことを
    特徴とするデファレンシャル装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のデファレンシャル装置に
    おいて、第1のピニオンギヤと第2のピニオンギヤそれ
    ぞれの一端側は前記差動制限抑制部材の小端面部を介し
    て収容孔に当接すると共に、他端側は前記軸径端部が直
    接収容孔に当接し、かつ、小端面部と軸径端部の軸方向
    の位置が第1のピニオンギヤと第2のピニオンギヤとで
    互いに反対側に設けたことを特徴とするデファレンシャ
    ル装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のデファレンシャル装置に
    おいて、前記差動制限抑制部材は一端部を第1のピニオ
    ンギヤと第2のピニオンギヤそれぞれの末端に形成され
    た凹部に嵌め込まれ一体的に回転し、かつ、他端部の前
    記小端面部を収容孔に当接させたことを特徴とするデフ
    ァレンシャル装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のデファレンシャル装置に
    おいて、前記差動制限抑制部材は一端部を収容孔に形成
    された凹部に嵌め込み固定され、他端部の前記小端面部
    を第1と第2のピニオンギヤそれぞれの軸径端面部に当
    接させたことを特徴とするデファレンシャル装置。
  5. 【請求項5】 請求項2記載のデファレンシャル装置に
    おいて、前記差動制限抑制部材は第1のピニオンギヤと
    第2のピニオンギヤそれぞれの一端側に形成された凹部
    及び収容孔に形成された凹部に両端部を相対回転可能に
    係合させ、この両端部の小端面部を第1のピニオンギヤ
    と第2のピニオンギヤそれぞれの凹部底面及び収容孔に
    形成された凹部の底面と当接させたことを特徴とするデ
    ファレンシャル装置。
JP10951894A 1994-05-24 1994-05-24 デファレンシャル装置 Pending JPH07317876A (ja)

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