JPH07323571A - インクジェット記録装置および情報処理システム - Google Patents

インクジェット記録装置および情報処理システム

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JPH07323571A
JPH07323571A JP11927094A JP11927094A JPH07323571A JP H07323571 A JPH07323571 A JP H07323571A JP 11927094 A JP11927094 A JP 11927094A JP 11927094 A JP11927094 A JP 11927094A JP H07323571 A JPH07323571 A JP H07323571A
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Japan
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ink
cap
suction
recording
unit
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JP11927094A
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English (en)
Inventor
Nozomi Nishihata
西端  望
Yoji Ara
洋治 荒
Shoichi Suga
祥一 菅
Takeji Niikura
武二 新倉
Yasushi Koike
寧 小池
Tsutomu Shimada
島田  勉
Masaaki Kakizaki
正明 柿崎
Seiji Ogasawara
誠司 小笠原
Jun Katayanagi
純 片柳
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャップの密着/離間(キャッピング動作)
とポンプによるキャップ内の負圧発生とをそれぞれ独立
して実行および制御可能で、またチューブを用いること
によるチューブ抜け等の問題が無いインクジェット記録
装置および情報処理システムを提供することを目的とす
る。 【構成】 インクジェット記録装置の回復処理機構を、
キャップ部と該キャップを保持するキャップ保持部とか
らなるキャプ手段と、上記キャップ手段を上記インク吐
出部へ押し当てるための圧接手段と、上記キャップ部材
と連通する吸引口および大気と連通する開放口が形成さ
れた吸引手段と、上記吸引手段を駆動するための駆動手
段と、事前に設定された複数のインク吸引量から適当な
インク吸引量を選択し、該選択されたインク吸引量にも
とづいて上記駆動手段の駆動を制御する制御手段とから
なる構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、文字、画像等の情報を
被記録媒体上に出力するためのインクジェット記録装置
と、該装置を出力手段とした複写機、ファクシミリ、プ
リンタ、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ等
の情報処理システムとに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紙、布、プラスチックシート、O
HP用シート等の被記録媒体(以下単に記録紙ともい
う)に対して記録を行なう記録装置は、種々の記録方
式、例えばワイヤードット方式、感熱方式、熱転写方
式、インクジェット方式による記録ヘッドを搭載可能な
形態として提案されている。
【0003】これらの方式のなかで、インクジェット方
式はインクを吐出して記録紙に直接付着させる低騒音な
ノンインパクト方式の一つで、インク滴の形成方法およ
び噴射エネルギの発生方法により、コンティニアス方式
(電荷粒子制御方式およびスプレー方式が含まれる)と
オンデマンド方式(ピエゾ方式、スパーク方式およびバ
ブルジェット方式が含まれる)とに大きく分類される。
【0004】コンティニアス方式は、インクを連続的に
吐出し、必要な液滴だけ電荷を与える。帯電した液滴が
記録紙に付着し、残りは無駄になる。これに対して、オ
ンデマンド方式は、印字に必要な時だけインクを吐出す
るために、インクの無駄がなく装置内部が汚れない。ま
た、オンデマンド方式はインクの吐出を開始したり停止
したりするため、コンティニアス方式に比べて応答周波
数は低い。このため、ノズル数を増やすことで高速化を
実現している。したがって、現在市販されている記録装
置の多くはオンデマンド方式のものであり、このような
インクジェット方式の記録ヘッドを具備した記録装置
は、高密度かつ高速な記録動作が可能であることから、
情報処理システムの出力手段、例えば複写機、ファクシ
ミリ、電子タイプライタ、ワードプロセッサ、ワークス
テーション等の出力端末としてのプリンタ、あるいはパ
ーソナルコンピュータ、ホストコンピュータ、光ディス
ク装置、ビデオ装置等に具備されるハンディまたはポー
タブルプリンタとして利用され、かつ商品化されてい
る。この場合、インクジェット記録装置は、これら装置
固有の機能、使用形態等に対応した構成をとる。
【0005】一般にインクジェット記録装置は、記録手
段(記録ヘッド)およびインクタンクと搭載するキャリ
ッジと、記録紙を搬送する搬送手段と、これらを制御す
るための制御手段とを具備する。そして、複数の吐出口
からインク滴を吐出させる記録ヘッドを記録紙の搬送方
向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)にシリ
アルスキャンさせ、一方で非記録時に記録紙を記録幅に
等しい量で間欠搬送するものである。この記録方法は、
記録信号に応じてインクを記録用紙上に吐出させて記録
を行うものであり、ランニングコストが安く、静かな記
録方式として広く用いられている。また、インクを吐出
する多数のノズルが副走査方向に直線上に配置された記
録ヘッドを用いることにより、記録ヘッドが記録用紙上
を一回走査することでノズル数に対応した幅の記録がな
される。そのため、記録動作の高速化を達成することが
可能である。
【0006】さらに、カラー対応のインクジェット記録
装置の場合、複数色の記録ヘッドにより吐出されるイン
ク液滴の重ね合わせることによりカラー画像を形成す
る。一般に、カラー記録を行う場合、イエロー(Y)、
マゼンタ(M)およびシアン(C)の3原色またはこれ
ら3原色にブラック(B)を含めた4色に対応する4種
類の記録ヘッドおよびインクカートリッジが必要とされ
る。昨今ではこのような3〜4色の記録ヘッドを搭載
し、フルカラーで画像形成が可能な装置が実用化されて
いる。
【0007】さらにまた、上記インクジェット記録装置
は比較的容易にA1等の大判記録が可能な構成を取るこ
ともできる。すなわち、画像を読み取るリーダーを接続
し原稿を複写するA1版カラー記録対応の記録装置、例
えばCAD出力用プリンター等のプロッターも製品化さ
れている。また、一方で多様な使い方が要求されるよう
になり、会議、講義等におけるプレゼンテーション用に
投影可能なOHPフィルムへの記録の需要が高まってい
る。こうした需要に応えるため、インクの吸収特性が異
なる被記録媒体を必要に応じて選択した際に被記録媒体
の種類に係わりなく最良の記録が可能な記録装置の開発
および製品化が行われている。
【0008】このようにインクジェット記録装置は、優
れた記録手段として幅広い産業分野(例えばアパレル産
業等)で需要が高まっており、またより一層高品位な画
像の提供も求められている。
【0009】しかし、従来のインクジェット記録装置に
搭載される記録ヘッドは、、インクタンクから記録ヘッ
ドに至るインク供給系に塵埃や気泡等が混入してインク
吐出不良等を生ずる場合がある。すなわち、記録ヘッド
に形成されたインク吐出口およびそれに連通する液路
は、一般に内径が数ミクロン程度と小さい。そのため、
塵埃や気泡が記録ヘッドの液路に達すると、液路内に付
着してインクの流れを阻害する。その結果、インク吐出
効率が低下したり、甚だしい場合には目詰まりを起こし
てインクの吐出不良を引き起こしたりする場合がある。
また、記録装置にインクを充填したままで長時間インク
の吐出を行なわなかった場合にも、インクを構成する成
分が沈殿する。そのため、上記の場合と同様にインクの
吐出異常が起こる。
【0010】これらの問題を解決するため、記録ヘッド
のインクの吐出状態を良好な状態に回復させることが望
ましい。そのような状態回復を行うための方法として、
従来から加圧回復方法、吸引回復方法等が知られてい
る。例えば、吸引回復方法は、インク吐出口の周辺をキ
ャップで塞ぐ工程と、吸引ポンプ等を用いて吐出口から
インクを吸引し、液路内に堆積するインクの固着物、気
泡、塵埃等の障害物を液路内から除去する工程とを有す
る。また、このような吸引回復方法が適用される吸引回
復機構は、上記障害物除去のほかに、下記のような目的
で駆動される。まず、第一に、電源ON時等の初期化
(イニシャルライズ)時に、インクカートリッジから記
録ヘッドまでのインク供給経路にインクを充填させるこ
とに使用される。第二に、記録ヘッドの吐出口の乾燥を
防止するために使用される。すなわち、後者の場合、印
字待機時に吐出口周辺を上記キャップで密閉した状態に
しておく。
【0011】図20は、従来の吸引回復機構(ヘッド回
復装置ともいう)を備えたインクジェット記録装置の概
略的構成を説明するための外観斜視図である。
【0012】本図において、参照符号220はプラテン
224上に送紙されてきた記録紙の記録面に対向してイ
ンク吐出を行うノズル群を具えたインクジェットヘッド
カートリッジIJCのインクジェットヘッド(記録ヘッ
ド)である。216は記録ヘッド220を保持するキャ
リッジHCであり、駆動モータ217の駆動力を伝達す
る駆動ベルト218の一部と連結し、互いに平行に配設
された2本のガイドシャフト219Aおよび219Bと
摺動可能とすることにより、記録ヘッド220の記録紙
の全幅にわたる往復移動が可能となる。この往復移動中
に記録ヘッド220は受信データに応じた画像を記録紙
上に記録する。この1主走査終了毎に記録紙は所定量搬
送され副走査が行われる。
【0013】参照符号226はヘッド回復装置であり、
記録ヘッド220の移動経路の一端、例えばホームポジ
ションと対向する位置に配設される。伝動機構223を
介したモータ222の駆動力によって、ヘッド回復装置
226を動作せしめ、記録ヘッド220のキャッピング
を行う。このヘッド回復装置226のキャップ部226
Aによる記録ヘッド220へのキャッピング部に関連さ
せて、ヘッド回復装置226内に設けた適宜の吸引手段
(例えば、吸引ポンプ)によるインク吸収(吸引回復)
を行い、これによりインクを吐出口から強制的に排出さ
せることにより吐出口内の増粘インクを除去する等の吐
出回復処理を行う。また、記録終了時等にキャッピング
を施すことにより記録ヘッドが保護される。このような
吐出回復処理は電源投入時、記録ヘッド交換時、一定時
間以上記録動作が行われない時等に行われるものであ
る。
【0014】参照符号231はヘッド回復装置226の
側面に配設され、シリコンゴムで形成されるワイピング
部材としてのブレードである。ブレード231はブレー
ド保持部材231Aにカンチレバー形態で保持され、ヘ
ッド回復装置226と同様、モータ222および伝動機
構223によって動作し、記録ヘッド220の吐出面と
の係合が可能となる。これにより、記録ヘッド220の
記録動作における適切タイミングで、あるいはヘッド回
復装置226を用いた吐出回復処理後に、ブレード23
1を記録ヘッド220の移動経路中に突出させ、ヘッド
220の移動動作に伴なってヘッド220の吐出面にお
ける結露,濡れ、あるいは塵埃等を拭き取る。
【0015】ところで前記吸引回復方法は、インク吐出
口から吸引ポンプまでを大気に対し密閉した状態で吸引
ポンプを動作させることにより、吐出口からヘッド内の
インクの吸引が行なわれるが、この時の吸引圧/吸引量
は吸引ポンプの動作と大気に対する密閉/開放動作の組
み合わせにより設定される。大気に対する密閉/開放の
手段としては、キャップでインク吐出口周辺を密閉した
ままキャップ近傍等に設けられた弁を開閉する方法と、
インク吐出口周辺に対しキャップ自体を相対的に密着/
離間させる方法があるが、機構が簡略であることから小
型化や低価格化には後者が有利である。
【0016】また、この後者の方法の中でもキャップと
ヘッドの圧接方法(キャップ圧発生方法)として、キャ
ップは動かずヘッドがキャップに近づいて、そのヘッド
の後ろ側からバネで付勢してキャップ圧を発生させる方
法と、ヘッドは動かずにキャップがヘッドに近づき、キ
ャップをヘッドに押しつけることによってキャップ圧を
発生させる方法があるが、ヘッドの主走査駆動機構の簡
略化やキャッピングの信頼性のアップ等の点から後者の
方法を採用する装置が多い。さらにその中でもヘッドを
搭載したキャリッジの移動力によってキャップをヘッド
に押し付ける機構が最も一般的である。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のイ
ンクジェット記録装置では、使用される記録ヘッドの特
性に合わせて、吐出口近傍や液路内に堆積するインクの
固着物、気泡、塵埃等の障害物を一気に除去できるよう
に前述の吸引圧/吸引量が設定されていた。即ち、吸引
圧は記録ヘッドの吐出口内部に形成される液室内に浮遊
あるいは付着する気泡や異物を全て吸引可能な圧力以上
に設定され、吸引量は前記液室内の全てのインクを吸引
可能な量以上に設定されるのが一般的であった。
【0018】このため一回の回復動作において、インク
の吐出不良の度合いや回復動作の使用頻度にかかわらず
一定量のインクを吸引/廃棄されることになるので、イ
ンクの無駄な消費によりランニングコストの増大を生じ
ることがあった。
【0019】また、記録ヘッドの吐出口へのインクのリ
フィル状態を制御するために、上記液室内の一部にバッ
ファ用の泡を保持することが試みられているが、前述の
吸引圧による回復動作では、該バッファ用の泡を含めて
全て吸引してしまうので、回復動作を行なう度に再度バ
ッファ用の泡の形成を為さなければならなかった。
【0020】このような問題を解決するために、特許出
願公開公報昭61−181648号は、インク吐出口を
密閉する密閉キャップと、該密閉キャップに接続された
吸引チューブおよび大気開放チューブと、上記吸引チュ
ーブを介して密閉キャップ内に負圧を生成する負圧発生
源と、上記大気開放チューブを開閉する電磁弁とを備
え、該電磁弁の開閉タイミングを制御することにより上
記インク吸引負圧の生成時間を制御することを特徴とす
るインク回復装置を開示している。
【0021】しかし、上記従来の記録装置において、キ
ャリッジの移動力でキャップを動かしキャッピングする
方法では、キャップを保持する部材をレールなどに摺動
させるために、キャップとヘッドの回復を行うための負
圧を発生させる回復処理機構との接続にチューブを使っ
ているが、このチューブ内にインクが溜ったり、チュー
ブ自体がキャップから外れたりして非常に信頼性が悪い
という問題が生じている。また、上記引例に開示された
回復装置では、密閉キャップに吸引チューブおよび大気
開放チューブが接続され、さらにそれらのチューブは吸
引ポンプまたは電磁弁と接続されているので、上記問題
のみならず装置が複雑化するという問題もある。このよ
うな複雑化は、近年急速に高まっている装置の簡略化お
よび小型化というユーザーの要求に反するものである。
したがって、本発明は上記問題点を解決して、キャッ
プの密着/離間(キャッピング動作)とポンプによるキ
ャップ内の負圧発生とをそれぞれ独立して実行および制
御可能で、またチューブを用いることによるチューブ抜
け等の問題が無く、常に良好な印字品位を保つとともに
ランニングコストの低減を図ることができるインクジェ
ット記録装置および該装置を出力手段とした情報処理シ
ステムを提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明にもとづくインク
ジェット記録装置は、被記録媒体に入力画像情報の記録
を行う記録手段を搭載し、主走査方向に沿って移動する
キャリッジと、記録手段のインク吐出部からインクを吸
引することによって記録手段のインク吐出性能を回復さ
せる回復処理機構とを有するインクジェット記録装置に
おいて、上記回復処理機構は、上記記録手段のインク吐
出部を上記キャリッジの移動に連動して着脱自在に覆う
キャップ部と該キャップを保持するキャップ保持部とか
らなるキャップ手段と、上記キャップ手段を前記インク
吐出部へ押し当てるための圧接手段と、上記キャップ部
材と連通する吸引口および大気と連通する開放口が形成
された吸引手段と、前記吸引手段を駆動するための駆動
手段と、事前に設定された複数のインク吸引量および吸
引圧から適当なインク吸引量および吸引圧を選択し、該
選択されたインク吸引量および吸引圧にもとづいて上記
駆動手段の駆動を制御する制御手段とを有することを特
徴とする。
【0023】好ましくは、上記キャップ保持部は、一端
が上記キャップ部に開口し、他端が上記吸引手段の吸引
口に直接連通したインク流路を有し、さらに上記キャッ
プ保持部と上記吸引手段とが回動自在に連結されてい
る。
【0024】好ましくは、上記吸引手段は、シリンダー
と、該シリンダ内を摺動するピストンとからなり、さら
に、上記シリンダーの周面に、上記吸引口と上記開放口
とが互いに離間して形成され、上記ピストンの摺動距離
に応じて上記インク吸引量が変化する。
【0025】好ましくは、上記制御手段は、上記記録手
段の種類に応じて上記インク吸引量および吸引圧を選択
するもので、より好ましくは上記記録手段に付けられた
識別番号によって上記記録手段の種類を識別する。
【0026】好ましくは、上記制御手段は、回復処理の
履歴に応じて上記インク吸引量および吸引圧を選択す
る。
【0027】好ましくは、上記複数の吸引量は、少なく
とも第一および第二吸引量からなり、かつ上記第二吸引
量は第一吸引量よりも少なく、より好ましくは、第一の
吸引量は0.1〜5g、上記第二吸引量は0.01〜1
gである。
【0028】好ましくは、装置本体は、さらに上記記録
手段の着脱または上記記録手段へインクを供給するため
のインクタンクの着脱を検知する検知手段を有し、該検
知手段が上記記録手段または上記インクタンクの着脱を
検知した場合に、上記制御手段は上記第一の吸引量を選
択する。
【0029】好ましくは、装置本体の電源投入時に上記
吸引回復機構は第一吸引量を吸引する回復動作を行な
う。
【0030】好ましくは、上記圧接手段は、当接部材
と、該当接部材を介して上記キャリッジに当接するため
の当接部および上記吸引手段と同心的に設けられた回動
軸を有するレバー部材と、該レバー部材の上記当接部を
所定の方向に付勢する引っ張バネと、上記レバー部材の
回動にともなって上記キャップ部と上記記録手段のイン
ク吐出部とを離間または密着させるための回動連動手段
とを有する。
【0031】好ましくは、上記圧接手段は、上記キャッ
プ手段が摺動自在に係合する段差の形成されたレール部
材からなる。
【0032】好ましくは、上記記録手段は、上記インク
滴を吐出するエネルギーを発生する手段として、インク
に膜沸騰を生じさせる電気熱変換体を有するインクジェ
ト記録ヘッドである。
【0033】つぎに、本発明にもとづく情報処理システ
ムは、上記インクジェット記録装置からなる出力手段が
設けられたことを特徴とする。
【0034】
【作用】キャリッジの移動に連動してキャップ手段が吸
引手段との連結部を軸に回動し、記録ヘッドのインク吐
出部と密着する。吸引手段は、上記キャプ手段にチュー
ブを介せず直接連通して制御手段によって設定された吸
引量にもとづく吸引動作を駆動手段の駆動によって実施
する。
【0035】また、キャップの密着/離間(キャッピン
グ動作)はキャリッジの移動によって行われ、ポンプに
よるキャップ内の負圧は別駆動源(例えばステッピング
モータ)によって発生されるので、両者はそれぞれ任意
のタイミングで駆動/停止させることが可能である。
【0036】さらに、記録手段は、電気熱変換体によっ
て印加される熱エネルギーにより生じる膜沸騰により気
泡の成長、収縮によって生じる圧力変化を利用して、吐
出口よりインクを吐出させ、記録を行なう。
【0037】
【実施例】以下図面に従って本発明の実施例を具体的に
説明する。
【0038】図1は、本発明を適用したインクジェット
記録装置の一実施例を示す模式的斜視図である。図1の
インクジェット記録装置は、供給用のインクタンクと記
録ヘッドが一体となったヘッドカートリッジをキャリッ
ジに搭載するタイプのものである。
【0039】図1において、用紙やプラスチック薄板な
どの被記録材(記録シート)1は、手差しあるいはカッ
トシートフィーダー等の給紙装置によってプリンタ部に
送り込まれ、紙送りローラ(図示せず)の回転量を制御
することにより、記録部(頭出し位置)へ搬送され記録
開始状態にセットされる。記録手段(記録ヘッド)2は
インクジェット記録ヘッドであり、この記録ヘッド2は
キャリッジ3に取付けられている。インクジェット記録
装置の場合は、記録ヘッド2の前面(吐出面)に複数の
吐出口が縦に並べて設けられている。上記キャリッジ3
は、摺動軸4および5で往復移動可能に支持され、駆動
モータ6により、該駆動モータ6とアイドルプーリ7の
間に張ったタイミングベルト8を介して往復駆動され
る。
【0040】このキャリッジ3を、被記録材1の桁方向
(被記録材1を横切る方向)に主走査させて1ライン分
の画像を記録し、1ライン記録するごとに紙送りによっ
て副走査して次のラインを記録して行く。
【0041】記録ヘッド2と対向する位置には、記録シ
ート1を搬送経路に沿って案内するガイド板を兼ねるプ
ラテン9が配置されている。プラテン9は、板金にヒー
ター線(図示せず)を貼り付けて面ヒーターとすること
で定着装置を兼ねる場合もある。被記録材1は、記録ヘ
ッド2が主走査する範囲である記録領域の下側(上流
側)の該記録領域に出来るだけ近い部分で、紙押え板1
0によりプラテン9に押し付けられており、これによっ
て、被記録材1の浮きが防止されている。記録部を通過
した被記録材1は、その搬送方向下流側に配置された排
出ローラ11とこれに圧接される拍車ローラ12によっ
て排出されて行く。
【0042】一方、記録ヘッド2と対向する位置であっ
てプラテン9から外れた位置には、記録ヘッド2のイン
ク吐出不良の症状を良好な状態に回復するための回復処
理機構13が設けられている。また、紙送りローラ(搬
送ローラ)には被記録材1を手動で搬送するための紙送
りノブ14が設けられている。
【0043】上記記録ヘッド(記録手段)2は、熱エネ
ルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録
手段であって、熱エネルギーを発生するための電気熱変
換体を備えたものである。また、上記記録ヘッド2は、
上記電気熱変換体によって印加される熱エネルギーによ
り生じる膜沸騰により気泡の成長、収縮によって生じる
圧力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させ、記
録を行なうものである。したがって、インク滴吐出口を
高密度に配列することができるために高解像度の記録を
することが可能である。
【0044】ここで、上記記録ヘッドで行われるバブル
ジェット方式のインク滴形成過程について簡単に説明す
る。
【0045】まず、発熱抵抗体(ヒータ)が所定の温度
に達するとヒータ面を覆うような膜気泡が生ずる。この
気泡の内部圧力は非常に高く、ノズル内のインクを押し
出す。インクはこの押し出しによる慣性力でノズルの外
およびその反対方向にある共通液室内に向かって移動す
る。インクの移動が進むと気泡の内部圧力は負圧にな
り、また流路抵抗も加わってノズル内部のインクの速度
は遅くなる。ノズル口(吐出口、オリフィスともいう)
から外へ吐出されたインクは、ノズル内部に比べて速い
ため、慣性力と流路抵抗、気泡の収縮、インク表面張力
のバラスでくびれが生じ、分離・液滴化する。そして、
気泡の収縮と同時に、毛管力によりノズル内に共通液室
よりインクが供給され次のパルスを待つ。
【0046】このように、電気熱変換素子をエネルギー
発生手段として用いた記録ヘッドは、駆動電気パルス信
号により一体一の対応で液路のインク内に気泡を発生さ
せることができ、また即時かつ適切に気泡の成長・収縮
を行わせることができるので、特に応答性のすぐれたイ
ンク滴吐出が達成できる。また、記録ヘッドのコンパク
ト化も容易であり、かつ最近の半導体分野における技術
の進歩と信頼性の向上が著しいIC技術やマイクロ加工
技術の長所を十二分に活用でき、高密度実装化が容易
で、製造コストも安価なことから有利である。
【0047】図2は、上記記録ヘッド2のインク吐出部
の構造を模式的に示す部分斜視図である。
【0048】図2において、被記録材1と所定の隙間
(例えば、約0.5〜2.0mm程度)をおいて対面す
る吐出面(吐出口形成面)201には、所定のピッチで
複数の吐出口202が形成され共通液室203と各吐出
口202とを連通する各液路204の壁面に沿ってイン
ク吐出用のエネルギーを発生するための電気熱変換体
(発熱抵抗体など)205が配設されている。本例にお
いては、記録ヘッド2は、上記吐出口202がキャリッ
ジ3の走査方向と交叉する方向に並ぶよな位置関係で、
該キャリッジ3に搭載されている。こうして、画像信号
または吐出信号に基づいて対応する電気熱変換体205
を駆動(通電)して、液路204内のインクを膜沸騰さ
せ、その時に発生する圧力によって吐出口202からイ
ンクを吐出させる記録ヘッド2が構成されている。
【0049】また本例においては、記録ヘッド2の上記
吐出口202は、副走査方向に70ノズル以上の多ノズ
ルを備えている構成であり、一走査による記録量を多く
して実質的な記録装置の高速化を実現するものである。
【0050】また本例では、記録ヘッド2は供給用のイ
ンクタンクと記録ヘッドが一体となったヘッドカートリ
ッジとして構成されている。
【0051】図3は、記録ヘッド(吐出ユニット)とイ
ンクタンクを一体化したヘッドカートリッジを例示する
模式的外観斜視図である。
【0052】図3において、2aはインクを吐出して記
録するための吐出ユニット部を示し、2bはインクを貯
留するためのインクタンク部を示す。ヘッドカートリッ
ジ2には、これを装着する際にキャリッジ3に設けられ
たフック(不図示)によって掛止される爪2001が設
けられている。この爪2001は記録ヘッド全延長の内
側に配設されている。また、ヘッドカートリッジ2の前
部の吐出ユニット2aの近傍には、位置決め用の突当て
部(不図示)が設けられている。2002は、キャリッ
ジ3に立設されたフレキシブル基板(電気接続部)およ
びゴムパッドを支持するための支持板が挿入されるヘッ
ド開口部である。
【0053】図4(A)は、図3に示したヘッドカート
リッジ2の分解斜視図であり、図4(B)は、その組立
状態斜視図である。このヘッドカートリッジ2は、記録
ヘッド(吐出ユニット)2aとインク供給源たるインク
収容部(インクタンク)2bを一体化したディスポーザ
ブルタイプのものである。
【0054】図4において、2003はSi基板上に電
気熱変換素子(吐出ヒータ)とこれに電力を供給するA
l等の配線とが成膜技術により形成されてなるヒータボ
ードである。2004は、ヒータボード2003に対す
る配線基板であり、対応する配線は例えばワイヤボンデ
ィングにより接続される。2005は、インク流路を限
界するための隔壁や共通液室などを設けた天板であり、
本例においては吐出面を一体に有する樹脂材料で作られ
ている。2006は例えば金属性の支持体であり、20
07は押えバネであり、これらの間にヒータボード20
03および天板2005を挟み込んだ状態で両者を係合
させることにより、押えバネ2007の付勢力により、
ヒータボード2003と天板2005とを圧着固定して
いる。また、配線基板2004には、記録ヘッドの走査
を行うキャリッジ3への位置決め基準などを設けること
が出来る。さらに、支持体2006は、吐出ユニット2
aの駆動に伴ってヒータボード2003に発生する熱を
放熱冷却する部材としても機能する。2008は、サブ
タンクである。このサブタンク2008は、インク供給
源を成すインクタンク部2bからインクの供給を受け、
ヒータボード2003と天板2005との接合により形
成される共通液室にインクを導くサブタンクとして機能
する。2009は、共通液室へのインク供給口付近のサ
ブタンク2008内の部位に配置されるフィルタ、20
10は、サブタンク2008の蓋部材である。2011
は、インクを含浸させるための供給体であり、インクタ
ンク部2b内に配置される。2012は、上記各部20
03〜2010から成る吐出ユニット(記録エレメン
ト)2aに対してインクを供給するためのインク供給口
である。吐出ユニット2aをインクタンク部2bの部位
2013に配置する前の工程で、上記インク供給口20
12から該インクタンク部2b内へインクを注入するこ
とにより吸収体2011にインクを含浸させることがで
きる。2014は、インクタンク部2bの蓋部材、20
15は、インクタンク部2bの内部を大気に連通するた
めの大気連通口である。2015Aは大気連通口201
5の内方に配置される撥液部材であり、これにより大気
連通口2015からのインク漏洩が防止される。インク
供給口2012を介してインクタンク部2bへのインク
充填が終了すると、各部2003〜2010から成る吐
出ユニット2aをインクタンク部2bの部位2013に
位置付けて配設する。
【0055】この時の位置決めおよび固定は、例えばイ
ンクタンク部2bに設けた突起2016と、これに対し
て支持体2006に設けた穴2017とを勘合させるこ
とにより行なうことができ、これによって、図4(B)
に示すようなヘッドカートリッジ2が完成する。そし
て、インクはインクタンク部(カートリッジ内部)2b
から、インク供給口2012、支持体2006に設けた
孔2018、サブタンク2008の図4中の裏面に設け
た導入口を通してサブタンク2008内に供給される。
さらに、インクはサブタンク2008の内部を通った
後、導入口から適宜の供給管および天板2005のイン
ク導入口2019を通って共通液室内へ流入する。以上
におけるインク連通用の接続部には、例えばシリコンゴ
ムやブチルゴム等のパッキンが配設されており、これに
より封止が行なわれてインク供給路が確保される。
【0056】図5は、本発明を適用したインクジェット
記録装置の回復処理機構13の概略的構成を説明するた
めの斜視図である。
【0057】この回復処理機構13の内部には、ピスト
ン1301を往復動させることによって吸引負圧を発生
させるためのシリンダ1302が設けられている。ま
た、シリンダ1302の周面に吸引口1302aと廃イ
ンク口1302bとが互いに離れて形成されている。吸
引口1302aはキャップチューブ1303によってキ
ャップ1304と接続されている。また、廃インク口1
302bは図示しない廃インク処理手段(廃インクタン
ク等)に接続されている。従ってシリンダ1302によ
って発生させた負圧によってキャップ1304から吸引
されたインクは、廃インク口1302bから廃インクタ
ンクへ排出される。
【0058】シリンダ1032と連通したキャップ13
04は、キャップホルダー1305に支持されている。
また、このキャップ1034は記録ヘッド2に対し密着
/離間するよう構成されている。すなわち、キャップ1
304を記録ヘッド2の吐出口形成面に密着させた状態
で前述のシリンダ1302を駆動させることによって、
吐出口からのインクを吸引し、記録ヘッド2の液路内に
堆積する固着インク、気泡、塵埃等の障害物を除去する
ものである。
【0059】また、回復処理機構13の内部には、ブレ
ード1306および拭き材1307が配設されている。
ブレード1036は、ゴム等の材質で構成され、記録ヘ
ッドの吐出口周辺の余分なインク滴やゴミ等を除去する
ためのもので、ブレードホルダー1308によって支持
されている。一方、拭き材1307は、エーテル系ポリ
ウレタンの連続気孔体などで構成され、記録ヘッドの吐
出口形成面に押し当て吐出口周辺に付着した異物やイン
クの固着物を除去するためのもので、拭き材ホルダー1
309に支持されている。また、ブレード1306およ
び拭き材1307は、記録ヘッド2の吐出口形成面に対
し当接/離間するよう構成されている。
【0060】記録ヘッド2の吐出面に付着したインクや
不純物などが除去は、以下のようになされる。すなわ
ち、ブレード1306または拭き材1307が、記録ヘ
ッド2の吐出口形成面とオーバーラップする位置まで移
動する。つぎに、それぞれを支持するホルダーを前進さ
せた状態で記録ヘッド2がキャリッジ3によってブレー
ド1306または拭き材1307の前面を、例えば矢印
A 方向から矢印B 方向へ移動させる。この移動によって
記録ヘッド2の吐出面に付着したインクや不純物などが
除去され、記録ヘッド2吐出安定性が確保される。
【0061】さらに上記回復処理機構13には、回復動
作としての吐出(予備吐出)を受けるための予備吐受け
部1310が設けられている。この予備吐受け部131
0に吐出されたインクは、内部に配設された予備吐吸収
体1311により保持される。なお、上記予備吐吸収体
1311の他端は、前述の図示しない廃インクタンクに
連結されており、保持したインクは徐々に廃インクタン
クへと伝達されるので、経年時や環境変化による保持イ
ンクのオーバーフローは生じることはない。
【0062】図6および図7は、図5で説明した本発明
の一実施例に係るインクジェット記録装置の回復処理機
構13の概略的構成を説明するための側面断面図であ
る。
【0063】これらの図において、キャップ1304を
保持するキャップホルダー1305は、キャップガイド
1312に支持されながら記録ヘッド2の吐出口形成面
に対し密着/離間可能に構成されている。キャリッジガ
イド1312は、軸受部1312aでガイド軸1313
に支持されて、キャリッジ3と平行に主走査方向(矢印
A方向)に沿って移動可能に構成されている。キャリッ
ジ3の壁部3aがキャップガイド1312の腕部131
2bを矢印A方向に押しながら進むことによって、キャ
ップガイド1312はキャリッジ3に当接しながら矢印
A方向に移動する。またキャップガイド1312は、図
示しないバネにより常時矢印B方向に付勢されているの
で、キャリッジ3が矢印B方向に進むとキャップガイド
1312もキャリッジ3に当接しながら矢印B方向に移
動する。さらに上記キャップホルダー1305は一端部
に凸部1305aを有する。この凸部は、斜面によって
段差が形成されたガイドレール1314に、摺動自在に
して嵌合支持されている。また、キャプホルダー130
5は圧縮バネ1320によって記録ヘッド方向に付勢さ
れている。したがって、キャップガイド1312が矢印
AB方向に移動するとキャップガイド1305はガイド
レール1314の斜面に沿って前後(矢印AB方向)に
移動する。その結果、キャップ1304は、図中矢印C
D方向に上下移動するので、キャップ1304の吸引面
が記録ッド2の吐出口形成面に対し平行を保ったまま密
着/離間が可能となり、かつキャップ側で記録ヘッドへ
の圧接力を発生することが可能となる。
【0064】キャップ1304は、キャップチューブ1
303を介してシリンダ1302と接続されている。こ
のシリンダ1302内をピストン1301が往復摺動
し、キャップ内に負圧を発生させる。ピストン1301
の軸は、駆動源(図示せず;例えばステッピングモータ
等)によって駆動されるカム(図示せず)と連結されて
いる。
【0065】図6は、キャップ1304が記録ヘッド2
のインク吐出面に密着している状態(キャップクローズ
状態)を示す。この状態では、記録ヘッド2の吐出口を
大気に対し密閉し吐出口の乾燥や異物の付着を防ぐと共
に、ポンプによってキャップ内に負圧を発生させること
で記録ヘッド2の吐出口からインクを吸引してノズルの
目詰まりなどによる吐出不良を回復させることができ
る。
【0066】図7は、図6の状態に対し、キャリッジ3
が距離L矢印方向に移動することによって、キャップ1
304と記録ヘッド2の吐出口形成面がギャップE だけ
離間したキャップオープン状態を示す。この状態におい
ては、キャップ内に発生させた負圧は大気圧に解放さ
れ、記録ヘッド2のインクの吸引は行われない。なお、
キャップオープン状態で上記ポンプを駆動させ、キャッ
プ1304から大量の空気を吸引することにより、キャ
ップ1304からシリンダ1302までの間およびシリ
ンダ1302内のインクを外部に除去する空吸引が行わ
れる。
【0067】図6および図7に示すように本構成におい
ては、キャップの密着/離間(キャッピング動作)はキ
ャリッジの移動によって行われ、ポンプによるキャップ
内の負圧は別駆動源(例えばステッピングモータ)によ
って発生されるので、両者はそれぞれ任意のタイミング
で駆動/停止させることが可能である。
【0068】図8および9は、図5ないし図7で説明し
た本発明の一実施例に係るインクジェット記録装置の回
復処理機構(回復装置)13に含まれる負圧発生手段
(吸引ポンプ)の模式図である。
【0069】図8において、(1)および(2)は、発
生圧力大の場合のポンプ動作を、(3)および(4)は
発生圧力小の場合のポンプ動作を説明するための模式図
である。シリンダ1302内のピストン1301が
(1)の状態にある時、シリンダ1302とピストンの
ゴム部1301bによって容積V01を持つ密閉空間が形
成される。(1)の状態で記録ヘッドのノズルをシリン
ダの吸引口1302aと接続されたキャップにより密閉
し、ピストン1301をストロークl1 動かして(2)
の状態にすることによりシリンダ1302内に負圧が発
生する。(1)から(2)で発生する圧力は
【0070】
【数1】
【0071】で表される。
【0072】一方、ピストン1301が(3)の状態に
ある時に、キャップで記録ヘッドのノズルを密閉し、ス
トロークL2 動かして(4)の状態にした時の発生圧力
【0073】
【数2】
【0074】で表される。ここで、
【0075】
【数3】(δV1 +V01)=(δV2 +V02) δV1 >δV2 であるから、発生圧力は△P1 >△P2
となる。
【0076】以上より本構成によれば、ピストン130
1を任意の位置に移動させた後に、任意のタイミングで
駆動可能なキャップ手段で記録ヘッドのノズルを密閉す
ることにより複数の負圧を発生させることが可能であ
る。
【0077】図9は、異なる吸引量を設定する方法を説
明するためのもので、(1)→(2)→(3)の順に吸
引量が多くなる。
【0078】すなわち、図9(1)では、記録ヘッドの
ノズルをキャップ手段で密閉し、ピストン1301をス
トロークL1 動かすことによって吸引口1302aから
体積V1 相当のインクを吸引する。この状態で、任意の
タイミングで駆動可能なキャップ手段を記録ヘッドから
離間させることでそれ以上の吸引は行われない。(1)
の状態でキャップ手段の離間を行わず(2)の状態のよ
うにストロークL2 動かすことによって体積V2 相当の
インクを、(3)の状態のようにストロークL3 動かす
ことによって体積V3 相当のインクを吸引することがで
きる。ただしキャップ手段から吸引チューブを介してシ
リンダ1302までインクが流れ込むのにある程度の時
間がかかるため、(1)〜(3)のそれぞれの状態にピ
ストン1301を移動させたのち待機時間を設け、その
後キャップ手段の記録ヘッドからの離間を行うことが望
ましい。逆に十分な待機時間を取らないうちにキャップ
手段の離間を行うことにより、さらに細かい吸引量の制
御を行うことも可能である。
【0079】さらに本構成においては、前述のようにキ
ャップ手段側に記録ヘッドへの圧接手段を設けてあるた
め、記録ヘッドあるいはキャリッジ側が回転等の移動に
より押圧を発生させる必要がなく簡単で印字精度の高い
キャリッジ構成を使用することができ、また厚紙対応等
でキャリッジまでの距離が可変な場合であっても、キャ
リッジ手段側の移動量を調整することで記録ヘッドに追
随することができる。
【0080】なお本発明は、キャップ手段の駆動と回復
処理機構の駆動が独立して任意のタイミングで動作させ
ることができ、キャップ手段側に記録ヘッドへの圧接手
段を持った構成であれば、前述の構成にかかわらず実施
することが可能である。
【0081】<実施例2>図10は、本発明にもとづく
インクジェット記録装置に具備される回復処理機構の第
2の例を説明するためのものである。
【0082】この図において参照符号1501は回復処
理機構15のケース、1502は前述の実施例で説明し
たポンプ部1302と全く同様の機能を備えたポンプ部
である。また、本実施例では、ピストンの移動方向を第
1の実施例に対し90度傾けた方向すなわちピストンが
図面平面(紙面)の鉛直方向に動くように配置してあ
る。さらに、軸部1502Cがケース1501の図示し
ない穴に係合し、ポンプ部1502はケース1501に
対し回動可能に取付けられている。またポンプ部150
2にはキャップ1503をヘッド2のノズル面に圧接す
るための引っ張りバネ1504の他端が取り付くための
穴部1502a、レバー1505と係合するための第1
アーム1502b、キャプアーム1506を支持しかつ
内部にインク流路を設けた第2アーム1502dを有し
ている。参照符号1503は第1の実施例におけるキャ
ップ1304と全く同様の機能を有する同じくキャッ
プ、1504はキャップ1503とヘッド2のノズル面
との圧接力を発生させるための引張りバネ、1505は
キャリッジ3の端面と係合するためのレバーで、ポンプ
部の第1アーム1502bのストッパーとなるリブ部1
501aと、キャップアーム1506の軸1506aと
係合するための長穴1505bを備えている。1506
はキャップ1503を保持し、内部にインク流路150
6bを有したキャップアームで、レバーの長穴1505
bを係合するための軸1506aとポンプ部の第2アー
ム1502dと係合するための穴1506cとを備えて
いる。1507はレバー1505を矢印B 方向側に付勢
するための引張りバネで、ケース1501とレバー15
05に接続されている。
【0083】また、この図10は回復処理機構15の初
期位置でヘッド2が回復位置にない状態である。本図に
おいてのポンプ部1502およびキャップ1503の位
置関係は図に示す位置に初期位置が決まっており、その
位置関係は2つの引張りバネ1504と1507によっ
て決まっている。その力関係について説明する。
【0084】図11に回復処理機構15の初期位置の力
関係の模式図を示す。図において、引張りバネ1504
に自由長をm0 、初期位置での長さをm1 、バネ定数を
km、引張りバネ1507の自由長をL0 、初期位置で
の長さをL1 、バネ定数をkL 、ポンプ部1502の回
転軸中心からレバーとポンプ部第1アーム1502bと
の接点までの長さをr1 、同じく中心からバネ引っ掛け
穴1502aまでの長さをr2 、第1アーム1502b
とレバーの図に示す角度をθ1 、引っ掛け部1502a
と引張りバネ1504との図に示す角度をθ2 とする。
今ポンプ部1502が図に示す状態にあるため2つの引
張りバネ1504と1507のバネ定数の条件を下に示
す。
【0085】
【数4】(L1-L0)×k1×r1×sin θ1 >(m1-m0)×km×r2
×sin θ2 またレバーの側面1505cがカバー1501に当たっ
ていてストッパーになっているためにポンプ部1502
はこれ以上回転しない。
【0086】次にヘッド2とキャップ1503の圧接状
態(キャップ動作)までの動作について説明する。
【0087】本実施例においても第1実施例と同様にヘ
ッド2を搭載したキャリッジ3がレバー1505を引っ
掛けて、さらに移動させることによってキャップ動作を
行なう機構である。その一連の動作について説明する。
【0088】図12、図13および図14にキャリッジ
がレバー1505に当接してからキャップ動作が終了す
るまでの動作を示す。
【0089】図12から順に説明する。この図において
参照符号2はヘッドで2aはそのノズル面、3はヘッド
2を主走査方向に移動させるためのキャリッジである。
印字途中もしくは印字終了時にヘッド2のキャップ動作
を行なうためにキャリッジ3は印字位置からキャップ位
置まで移動してくる。図に示す状態はその途中の位置で
の状態で、キャリッジ3の側面がレバー1505に当た
った状態である。
【0090】図13はキャリッジ3がバネ1507のバ
ネ力に抗してレバー1505をさらに移動させたときの
状態である。図に示すようにレバー1505が矢印A方
向へ移動すると、レバーのリブ部1505aとポンプ部
の第1アーム1502bが当接しながら、バネ1504
のバネ力によってポンプ部1502が軸1502cを中
心に回転する。そのためキャップアーム1506の支点
1506Cは同様にポンプ軸1502Cを中心に回転
し、またキャップアーム1506の軸1506aはレバ
ー1505の長穴部1505bに係合しているために軸
1506aはレバーと同じ距離だけ矢印A方向へ移動す
る。このようにしてキャップアーム1506は支点15
06Cを中心に時計方向へ回転しながら全体が下に下が
る(ヘッド2に近づく)動きをする。そしてキャリッジ
のある位置においてキャップ1503とヘッド2のノズ
ル面2aが接するようになる(図に示す状態)。すなわ
ちキャリッジ3がレバー1505を矢印A方向へ動かす
ことによって、キャップ1503はキャップアーム15
06の支点1506cを中心に時計方向へ回転しながら
ヘッド2に近づく動きをすることになる。このときのキ
ャップ1503の先端の軌跡の拡大図を図15に示す。
図において曲線Pがキャップ先端の軌跡でP1点が初期
位置の点、q1 点がキャップとヘッドが接触する点であ
る。次にこのキャップ1503とヘッド2のノズル面が
接触した状態からさらにキャリッジが矢印A方向へ動い
たときを説明する。図13においてこの状態からさらに
キャリッジが矢印A方向へ動こうとするとポンプ部15
02はバネ1504によってさらに時計方向に回転しよ
うとするがキャップ1503がノズル面2aに当接して
いるためにそれがストッパーとなって動きが規制されて
しまう。しかしながらキャップアーム1506の軸15
06aはレバーに動かされて矢印A方向へ移動するため
キャップアーム1506の動きとしては支点1506c
を中心に時計方向へ回転運動を行なうが、キャップ15
03の先端がヘッド2に規制されてキャリッジの動きに
合わせてほぼ直線運動をするようにキャップアーム支点
1506cが動く。言い換えると、ポンプ部1502は
キャップ1503とヘッド2が接触するまではキャリッ
ジの移動に同期して時計方向へ回転するが、キャップ1
503とヘッド2が接触してからは、キャップ1503
がヘッド2に当接しながらほぼ直線移動する動きに合わ
せてポンプ部1502は時計方向又は反時計方向に回転
する。その時のキャップ1503の先端の軌跡を図15
の直線qに示す。直線qは前述したキャップ1503と
ノズル2aの接触するq1 点からキャリッジ3の移動距
離とほぼ一致しながら矢印A方向へ移動した直線であ
る。実際にはキャップの変形や、キャップ幅によって完
全な直線にはならないが、ここでは説明を簡単にするた
めほぼ直線運動とする。曲線pはq1 点を過ぎるとp2
点まで伸びているがこの部分はヘッド2がなかったとき
のキャップ1503先端の軌跡である。p2 点,q2
ともにキャリッジ3がキャップ動作を完了する位置であ
る。キャリッジ3がキャップ動作を終了した状態を図1
4に示す。
【0091】図に示すようにポンプ部1502はレバー
1505の動きに連動せずにキャップアーム1506の
動きに規制されるため、第1アーム1502bはレバー
のリブ部1505aと離れてしまっている。またキャリ
ッジのキャップ完了位置でキャップアーム1506のキ
ャリッジの移動方向に対し90度の向きになるようあら
かじめそれぞれの部品寸法を合わせてあるため、キャッ
プ1503はノズル面2aに対し平行に圧接している。
図からわかるようにこの時バネ1504の引張り力はポ
ンプ部1502の回転力になっているが、その回転力は
キャップアーム1506のヘッド2への圧接力すなわち
キャップ1503のノズル面への圧接力となっている。
よってキャリッジのキャップ位置においてはキャップ1
503とノズル2aとの圧接力が働いており、その力は
回復処理機構側で発生している。この圧接力(キャップ
圧と呼ぶ)は図13に示すキャップ1503とヘッド2
が接触した時点から発生し、キャリッジ3がキャップ位
置へ移動すると共にその力は大きくなっていく。図15
において、ヘッド2が存在しないときのキャップ150
3の位置p2 とヘッド2が存在するときのキャップ15
03の位置q2 とのy方向の差L1 がキャップ圧を発生
させる距離になっており、キャップ1503とヘッド2
が接触する点q1 点からそのキャップ圧は大きくなるの
がわかる。今、バネ1504の長さをm4 、図に示す角
度をθ4 、ポンプ部の軸中心からキャップアーム支点ま
での距離をr3 、角度をθ3 とするとキャップ圧Fc
以下の式で表される。
【0092】
【数5】 Fc={(m4-m0) ×km×r2×sin θ4}/r3 ×sin θ3 以上説明したようにこの機構によればキャリッジの駆動
力によってキャップ動作を行なうことができ、またその
キャップ圧を回復処理機構側で発生することができる。
またチューブを使用する必要がないためにチューブ内の
インクの固着やチューブぬけがなく装置の信頼性向上に
もつながる。ヘッド2からのインク吸引は図14の状態
でピストンを動かせばヘッド2からインクを吸引するこ
とができる。さらにポンプ部の負圧発生機構とキャップ
機構を独立して動作させることができるため、実施例1
で説明したキャップタイミングを調整でき、吸引量や吸
引圧を2種類以上設定することが可能である。
【0093】<実施例3>図16は、本発明にもとづく
インクジェット記録装置に具備される回復処理機構の第
3の例を説明するためのものである。本実施例では第2
実施例に対しキャップ圧を発生するバネ1504の付勢
部材のみが異なる。この図において、参照符号1508
はキャップ圧を発生するための引張りバネで、一端をシ
リンダの第1アーム、他端をレバー1505に接続して
いる。本実施例においてもキャップ動作は第2実施例と
全く同じでキャリッジの移動によってキャップを行な
う。キャップの動きなどは第2実施例と全く同じである
がキャップ圧の発生方法のみ異なる。本実施例によれば
ポンプ部1502のアームがレバー1505と接触して
いる限りレバー1505にはバネ1508のバネ力は加
わらないので、レバー1505を戻すためのバネ150
7のバネを弱くすることができ、その結果キャリッジの
レバーを動かす力を弱くすることができる。
【0094】以上により設定可能となった複数種の吸引
圧/吸引量の使いこなしの例について説明する。
【0095】複数の吸引圧の実施例としては、記録ヘッ
ド吐出口内部に形成される液室内に浮遊あるいは付着す
る気泡や異物を全て吸引可能な圧力を第一の吸引圧と
し、記録ヘッドの吐出口へのインクのリフィル状態を制
御するためのバッファ泡を除去しない程度の圧力を第二
の吸引圧として設定する。この場合第二の吸引圧は第一
の吸引圧に対し小さい圧力として設定される。
【0096】複数の吸引量の実施例としては、記録ヘッ
ドの上記液室内の全てのインクを吸引するのに充分な量
を第一の吸引量とし、吐出不良に直接影響するノズル近
傍の異物を吸引できる程度の量を第二の吸引量として設
定する。この場合第一の吸引量は例えば0.15g程度
であり、第二の吸引量は0.01〜1g程度で且つ第一
の吸引量に対し少ない量として設定される。
【0097】また他の実施例としては、カラーヘッドや
多ノズルヘッドの場合に吸引量を増やしたり、記録ヘッ
ドのノズルのサイズや形状によって吸引圧を変化させる
ことも可能であり、この場合記録ヘッド自身にヘッドの
種類を判別するための情報が保有されていることが望ま
しい。
【0098】図17は、記録ヘッドに保有された情報に
基づいて回復動作を変化させるインクジェット記録装置
の動作の一例を示すフローチャートである。
【0099】回復動作が開始(S−1)されると、まず
記録ヘッドの種類をチェックする(S−2)。モノクロ
の記録ヘッドである場合、吸引量は記録ヘッドの上記液
室内の全てのインクを吸引するのに充分な量である第一
の吸引量に設定され、この吸引量にもとづく回復動作を
実行する(S−4)。所定量の吸引がなされると回復動
作が終了する(S−5)。一方、モノクロのものではな
かった場合は、吐出不良に直接影響するノズル近傍の異
物を吸引できる程度の量である第二の吸引量が設定さ
れ、この吸引量にもとづく回復動作を実行する(S−
3)。所定量の吸引がなされると回復動作が終了する
(S−5)。
【0100】また、図18のフローチャートに示すよう
に、回復動作の履歴を保持する手段を有し、該履歴に応
じて回復動作を変化させることも可能である。回復動作
が開始(S−10)されると、まず回復動作の履歴をチ
ェックする(S−11)。前回の回復動作から3日以上
経過した場合、吸引量は記録ヘッドの上記液室内の全て
のインクを吸引するのに充分な量である第一の吸引量に
設定され、この吸引量にもとづく回復動作を実行する
(S−13)。所定量の吸引がなされると回復動作が終
了する(S−14)。一方、前回の回復動作から3日以
上経過していない場合は、吐出不良に直接影響するノズ
ル近傍の異物を吸引できる程度の量である第二の吸引量
が設定され、この吸引量にもとづく回復動作を実行する
(S−12)。所定量の吸引がなされると回復動作が終
了する(S−14)。
【0101】また図19のフローチャートに示すよう
に、回復動作を実行させるスイッチの操作方法に応じて
回復動作を変化させることも可能である。
【0102】回復動作が開始(S−20)されると、ま
ずキーON時間をチェックする(S−21)。キーON時
間が3秒以上経過した場合、吸引量は記録ヘッドの上記
液室内の全てのインクを吸引するのに充分な量である第
一の吸引量に設定され、この吸引量にもとづく回復動作
を実行する(S−23)。所定量の吸引がなされると回
復動作が終了する(S−24)。一方、3秒以上経過し
ていない場合は、吐出不良に直接影響するノズル近傍の
異物を吸引できる程度の量である第二の吸引量が設定さ
れ、この吸引量にもとづく回復動作を実行する(S−2
2)。所定量の吸引がなされると回復動作が終了する
(S−24)。
【0103】さらには、記録ヘッドあるいは記録ヘッド
のインク積載タンクを新しいものに交換した場合や、記
録装置の電源投入時など、インクが液室内から完全に無
くなっていることが予想されるような場合に、インク貯
蔵部からノズルまでインクを充填するために最大の吸引
量を設定した吸引動作を実行することも可能である。
【0104】なお以上までの説明では、記録ヘッドの吐
出面とキャップにより形成される密閉空間を大気に開放
する大気開放手段が、記録ヘッドとキャップの相対的移
動により構成されていたが、キャップ等に設けた弁を回
復処理機構と別の駆動源によって任意のタイミングで開
閉させる構成を用いても同様の効果が得られる。
【0105】また以上までの説明では、記録ヘッドの吐
出口が副走査方向に70ノズル以上の多ノズルを備える
ことで記録のスピードアップを目指した記録ヘッドを用
いる構成を例に挙げたが、本発明は、吐出口が70ノズ
ル未満の記録ヘッドあるいは更に多数のノズルを備えた
ラインヘッドを用いたインクジェット記録装置に対して
も適用でき、従来の記録装置に比して充分な効果が得ら
れるものである。
【0106】また以上までの説明では、1個の記録ヘッ
ドを用いるインクジェット記録装置を例に挙げたが、本
発明は、カラー記録用あるいは諧調記載用のように複数
個の記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置の場合
にも同様に適用でき、同様の効果を達成できるものであ
る。また本発明は、インクジェット記録装置であれば、
例えばピエゾ素子等の電気機械変換体などを用いる記録
手段(記録ヘッド)を使用するものや、室温やそれ以下
で固化するインクであって熱エネルギーによって初めて
液化する性質のインクを使用する場合にも適用する事が
可能である。
【0107】更に加えて、本発明によるインクジェット
記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機
器の画像出力端末として用いられるほかに、リーダー等
と組み合わせた複写装置、送受信機能を有するファクシ
ミリ装置、文書作成機能を有するワードプロセッサ装置
等の形態を取るものであってもよい。
【0108】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、上記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0109】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0110】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0111】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0112】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0113】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復処理機構、予備的な補助手段等を付
加することは本発明の効果を一層安定できるので、好ま
しいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッ
ドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加
圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素
子或はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱
手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げる
ことができる。
【0114】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0115】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0116】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0117】
【発明の効果】以上の記述により明らかなように本発明
によれば、キャリッジの移動に連動して、キャップ手段
が吸引手段との連結部を軸に回動し、記録ヘッドのイン
ク吐出部と密着し、また吸引手段は上記キャプ手段にチ
ューブを介せず直接連通して制御手段によって設定され
た吸引量にもとづく吸引動作を駆動手段の駆動によって
実施し、さらにキャップの密着/離間(キャッピング動
作)はキャリッジの移動によって行われ、ポンプによる
キャップ内の負圧は別駆動源(例えばステッピングモー
タ)によって発生されるので、両者はそれぞれ任意のタ
イミングで駆動/停止させることが可能であり、常に良
好な印字品位を保つとともにランニングコストの低減を
図ることができるインクジェット記録装置を提供するこ
とが可能となる。
【0118】また、本発明によれば、吸引手段とキャッ
プ手段とがチューブを介しないで連通しているため、チ
ューブを用いることによるチューブ抜け等の問題が無く
なり、信頼性の高い回復処理機構を搭載した記録装置を
提供することが可能となる。
【0119】さらに、本発明によれば、記録手段は、上
記電気熱変換体によって印加される熱エネルギーにより
生じる膜沸騰により気泡の成長、収縮によって生じる圧
力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させ、記録
を行なう。したがって、インク滴吐出口を高密度に配列
することができるために高解像度の記録をすることが可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にもとづくインクジェット記録装置の概
略的構成を説明するための斜視図である。
【図2】図1に示したインクジェット記録装置のキャリ
ッジに搭載される記録手段のインク吐出部の構造を模式
的に示す斜視図である。
【図3】記録ヘッド(吐出ユニット)とインクタンクと
が一体化したヘッドカートリッジの概略的構成を説明す
るための斜視図である。
【図4】(A)はヘッドカートリッジを分解した場合の
斜視図であり、(B)はその組立状態を示す斜視図であ
る。
【図5】本発明にもとづくインクジェット記録装置に具
備される回復処理機構(回復装置)の概略的構成を説明
するための斜視図である。
【図6】本発明にもとづくインクジェット記録装置に具
備される回復処理機構(回復装置)の模式的側面図であ
る。
【図7】本発明にもとづくインクジェット記録装置に具
備される回復処理機構(回復装置)の模式的側面図であ
る。
【図8】本発明にもとづくインクジェット記録装置に具
備される回復処理機構(回復装置)の吸引手段の模式図
で、(1)は第一の吸引量に対応した状態、(2)は
(1)の状態でピストンを引いた場合、(3)は第二の
吸引量に対応した状態、そして(4)は(3)の状態で
ピストンを引いた場合を示す模式図である。
【図9】本発明にもとづくインクジェット記録装置に具
備される回復処理機構(回復装置)の吸引手段の模式図
で、(1)、(2)および(3)はそれぞれ異なる吸引
量に対応している場合を示す模式図である。
【図10】本発明にもとづくインクジェット記録装置に
具備される回復処理機構(回復装置)の概略的構成を説
明するための斜視図である。
【図11】本発明にもとづくインクジェット記録装置に
具備される回復処理機構(回復装置)の模式的側面図で
ある。
【図12】本発明にもとづくインクジェット記録装置に
具備される回復処理機構(回復装置)の模式的側面図で
ある。
【図13】本発明にもとづくインクジェット記録装置に
具備される回復処理機構(回復装置)の模式的側面図で
ある。
【図14】本発明にもとづくインクジェット記録装置に
具備される回復処理機構(回復装置)における初期位置
の力関係を示す模式的側面図である。
【図15】本発明にもとづくインクジェット記録装置に
具備される回復処理機構(回復装置)において、吸引回
復動作の過程でキャップ手段の先端部が描く軌跡を示す
図である。
【図16】本発明にもとづくインクジェット記録装置に
具備される回復処理機構(回復装置)の模式的側面図で
ある。
【図17】本発明にもとづくインクジェット記録装置の
吸引回復動作の一例を説明するためのフローチャートで
ある。
【図18】本発明にもとづくインクジェット記録装置の
吸引回復動作の一例を説明するためのフローチャートで
ある。
【図19】本発明にもとづくインクジェット記録装置の
吸引回復動作の一例を説明するためのフローチャートで
ある。
【図20】従来のインクジェット記録装置の概略的構成
を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
2 記録ヘッド 3 キャリッジ 13 回復装置 1301 ピストン 1302 シリンダ 1304 キャップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 2/185 B41J 3/04 102 R (72)発明者 新倉 武二 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小池 寧 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 島田 勉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 柿崎 正明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小笠原 誠司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 片柳 純 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被記録媒体に入力画像情報の記録を行う
    記録手段を搭載し、主走査方向に沿って移動するキャリ
    ッジと、前記記録手段のインク吐出部からインクを吸引
    することによって前記記録手段のインク吐出性能を回復
    させる回復処理機構とを有するインクジェット記録装置
    において、 前記回復処理機構は、 前記記録手段のインク吐出部を前記キャリッジの移動に
    連動して着脱自在に覆うキャップ部と該キャップを保持
    するキャップ保持部とからなるキャップ手段と、 前記キャップ手段を前記インク吐出部へ押し当てるため
    の圧接手段と、 前記キャップ部材と連通する吸引口および大気と連通す
    る開放口が形成された吸引手段と、 前記吸引手段を駆動するための駆動手段と、 事前に設定された複数のインク吸引量および吸引圧から
    適当なインク吸引量および吸引圧を選択し、 該選択されたインク吸引量および吸引圧にもとづいて前
    記駆動手段の駆動を制御する制御手段とを有することを
    特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装置において、 前記キャップ保持部は、一端が前記キャップ部に開口
    し、他端が前記吸引手段の吸引口に直接連通したインク
    流路を有し、さらに前記キャップ保持部と前記吸引手段
    とが回動自在に連結されていることを特徴とするインク
    ジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の装置において、 前記吸引手段は、シリンダーと、該シリンダ内を摺動す
    るピストンとからなり、 さらに、前記シリンダーの周面に、前記吸引口と前記開
    放口とが互いに離間して形成され、前記ピストンの摺動
    距離に応じて前記インク吸引量および吸引圧が変化する
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか一項記載の
    装置において、 前記制御手段は、前記記録手段の種類に応じて前記イン
    ク吸引量および吸引圧を選択することを特徴とするイン
    クジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の装置において、 前記制御手段は、前記記録手段に付けられた識別番号に
    よって前記記録手段の種類を識別することを特徴とする
    インクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか一項記載の
    装置において、 前記制御手段は、回復処理の履歴に応じて前記インク吸
    引量を選択することを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか一項記載の
    装置において、 前記複数の吸引量は、少なくとも第一および第二吸引量
    からなり、かつ前記第二吸引量は第一吸引量よりも少な
    いことを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の装置において、 前記第一の吸引量は0.1〜5g、前記第二吸引量は
    0.01〜1gであることを特徴とするインクジェット
    記録装置。
  9. 【請求項9】 請求項7または8記載の装置において、 該装置は、さらに前記記録手段の着脱または前記記録手
    段へインクを供給するためのインクタンクの着脱を検知
    する検知手段を有し、該検知手段が前記記録手段または
    前記インクタンクの着脱を検知した場合に、前記制御手
    段は前記第一の吸引量を選択することを特徴とするイン
    クジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 請求項7または8記載の装置におい
    て、 該装置の電源投入時に前記吸引回復機構は第一吸引量を
    吸引する回復動作を行なうことを特徴とするインクジェ
    ット記録装置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれか一項記
    載の装置において、 前記圧接手段は、 当接部材と、 該当接部材を介して前記キャリッジに当接するための当
    接部および前記吸引手段と同心的に設けられた回動軸を
    有するレバー部材と、 該レバー部材の前記当接部を所定の方向に付勢する引っ
    張バネと、 前記レバー部材の回動にともなって前記キャップ部と前
    記記録手段のインク吐出部とを離間または密着させるた
    めの回動連動手段とを有することを特徴とするインクジ
    ェット記録装置。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし10のいずれか一項記
    載の装置において、 前記圧接手段は、前記キャップ手段が摺動自在に係合す
    る段差の形成されたレール部材からなることを特徴とす
    るインクジェット記録装置。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれか一項記
    載の記録装置において、 前記記録手段は、前記インク滴を吐出するエネルギーを
    発生する手段として、インクに膜沸騰を生じさせる電気
    熱変換体を有するインクジェット記録ヘッドであること
    を特徴とするインクジェット記録装置。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし13のいずれか一項記
    載のインクジェット記録装置からなる出力手段が設けら
    れたことを特徴とする情報処理システム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007331342A (ja) * 2006-06-19 2007-12-27 Canon Inc インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
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