JPH07323829A - 速度制御方法 - Google Patents

速度制御方法

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Publication number
JPH07323829A
JPH07323829A JP11937894A JP11937894A JPH07323829A JP H07323829 A JPH07323829 A JP H07323829A JP 11937894 A JP11937894 A JP 11937894A JP 11937894 A JP11937894 A JP 11937894A JP H07323829 A JPH07323829 A JP H07323829A
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JP
Japan
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speed
braking
pressure
braking force
auxiliary
Prior art date
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Pending
Application number
JP11937894A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Watanabe
憲之 渡辺
Kenji Minagawa
謙二 皆川
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Akebono Brake Industry Co Ltd
Original Assignee
Akebono Brake Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 運転者に負担をかけずに短時間で安定した定
速度走行を実現することのできる速度制御方法を提供す
ること。 【構成】 制動装置制御ユニット8には、セットスイッ
チ5のオン信号により、補助制動装置3,4の動作状態
を制御する制御処理を開始して、スピードセンサ6から
の検出信号に基づいて基準速度と実際の走行速度との差
を監視し、この監視結果に基づいて制動力を制御する速
度制御方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両が坂路を下る場合
に、坂路の勾配等に応じた制動力を作用させて定速度走
行を実現する速度制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両が坂路を下る場合には、坂路の勾配
によって加速を受けるため、エンジンブレーキや摩擦ブ
レーキ装置の操作等で適宜制動をかけないと、走行速度
が増加してしまう。しかし、摩擦ブレーキ装置は、長時
間連続運用すると、温度上昇によるフェード現象等で制
動性能が大幅に低下するという問題がある。そこで、近
年では、トラックやバス等の大型車両においては、例え
ば流体式リターダを搭載したものが普及している。この
流体式リターダは、ブレーキの使用回数を減少させてブ
レーキドラム等の過熱を防ぐことで主ブレーキを緊急時
に対して良い状態にしておいて安全性を高めたり、ライ
ニングの寿命を延ばす等の利点を有している。
【0003】この流体式リターダは、容器内に満たした
作動液体内でロータ回転させ、作動液体の摩擦損失によ
って制動トルクを得るもので、ロータ軸をプロペラシャ
フト等の車輪と共に回転する回転軸に連結することで車
両の制動装置として利用することができる。
【0004】そして、この流体式リターダを補助制動装
置として搭載することによって、従来の摩擦ブレーキ装
置の運用率を低減させ、上述のごとく摩擦ブレーキ装置
の温度上昇によるフェードを防止すると同時に、車両の
安全性および制動用の摩擦材の耐久性を向上させること
ができる。また、流体式リターダでは作動液体の圧力を
変えることによって発揮する制動力を変えることができ
るため、流体式リターダとともに、該流体式リターダに
供給する作動液体の圧力を複数段階に調節し得る圧力切
り換え装置を装備し、坂道の勾配等に応じて流体式リタ
ーダによる制動力を切り換えるようにした速度制御装置
も提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、流体式リタ
ーダを利用する従来の速度制御装置の場合、流体式リタ
ーダに供給する作動液体の圧力を複数段階に調節し得る
圧力切り換え装置を装備していても、その作動液体の圧
力切り換えは運転者が手動操作で一段ずつ切り換え操作
して、増速が抑えられたと判断できるまで同様の切り換
え操作を繰り返して、最適な位置に設定しなければなら
ず、最適な制動力を得るまでに時間がかかるという問題
があった。また、運転者が実際の坂路の勾配やスピード
メータ等の視覚情報に基づいて、一段ずつ切り換え操作
を実施しなければならず、運転者に負担がかかるという
問題もあった。
【0006】そこで、本発明の目的は上記課題を解消す
ることにあり、車両が坂路を下る場合に、坂路の勾配等
に応じた最適な制動力を、より短時間の内に、しかも運
転者に面倒な操作を強いることがなく得ることができ
て、運転者に負担をかけずに短時間で安定した定速度走
行を実現することのできる速度制御方法を提供すること
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、車
両に制動力を付与する補助制動装置が装備される車両の
速度制御を行うときに、制動力の制御処理の開始を指示
するセットスイッチと、車両の走行速度を検出するスピ
ードセンサと、前記セットスイッチおよびスピードセン
サの検出信号を監視し、これらの検出信号に基づいて前
記補助制動装置の制動力を制御する制動装置制御ユニッ
トとを用いて行い、前記セットスイッチをオン操作した
時の車両走行速度を記憶し、その記憶した車両の走行速
度と実際の車両走行速度との差を監視し、この監視結果
の信号に基づいて補助制動装置の制動力を制御すること
を特徴とする速度制御方法により達成される。
【0008】また、上記の速度制御方法において、補助
制動装置を複数個備え、この複数個の補助制動装置の制
動力を制御するようにしても、上記目的を達成すること
ができるものである。
【0009】また、上記の速度制御方法において、主ブ
レーキ作動が行われていないときに補助制動装置の制動
力を制御する速度制御方法としても、上記目的を達成す
ることができるものである。
【0010】
【作用】車両が坂路を下る場合、坂路の勾配が急なほ
ど、急激に速度が増大することになる。即ち、坂路の勾
配の大小は、坂路が車両に付与する加速度の大きさに比
例しており、車両の受ける加速度に反映される。
【0011】本発明の上記構成によれば、その加速度を
監視していて、その加速度の大きさに見合った制動力が
得られるように、複数個の補助制動装置の作動状態を制
御するものであるから、一段ずつ制動力の大きさを順に
切り換えて最適な制動力を設定した従来装置による場合
と比較すると、一挙に、その加速度を付与している坂路
の勾配に応じた最適な制動力を設定することができ、最
適な制動力を設定するまでの所要時間を短縮することが
できる。
【0012】しかも、その最適な制動力を得るための各
補助制動装置の動作状態の制御は、スピードセンサやブ
レーキセンサの検出信号を受けて加速度の監視を行って
いる制動装置制御ユニットが行い、運転者に切り換え操
作等の面倒な操作を強いることもない。
【0013】また、加速度の算出する際に用いる基準速
度は、セットスイッチの押下時またはその直後にスピー
ドセンサが検出した実際の走行速度を使用する構成の場
合には、運転者がセットスイッチを押下するという単純
な操作を行うだけで、実際の走行中の任意速度を基準速
度に設定することができて、優れた使い勝手を得ること
ができると同時に、予め制動装置制御ユニット内の記憶
装置に多数の基準速度データを記憶保存させておく必要
がなくなり、制動装置制御ユニットに装備する記憶装置
容量の小容量化等、制動装置制御ユニットにおけるハー
ドウェアの低コスト化を図ることが可能になる。
【0014】また、基準速度と実際の走行速度との差か
ら求める加速度は、基準速度からの速度増加分が予め設
定しておいた規定値に達するまでの経過時間によって算
出することもできるし、また、予め定めた一定時間毎に
走行速度の検出を行い、その検出時における基準速度に
対する速度増加分から算出することもでき、加速度の算
出方法を変えることで、坂路の勾配の変化や車両自体の
走行特性により合致する制動力を得ることが可能とな
る。
【0015】また、複数個の補助制動装置の内の一つと
して、流体式リターダを使用することで、摩擦ブレーキ
装置の運用率を低減させ、摩擦ブレーキ装置の温度上昇
によるフェードを防止すると同時に、車両の安全性およ
び制動用の摩擦材の耐久性を向上させることができる速
度制御装置の提供が可能になる。また、該流体式リター
ダに供給する作動液体の圧力を切り換えする圧力制御手
段等の併用によって、より細かく制動力を切り換えるこ
とができ、設定する制動力の最適化を促進する。
【0016】
【実施例】図1は、本発明に係る速度制御方法によって
定速度走行を実現する速度制御装置の一実施例を示した
ものである。この一実施例の速度制御装置1は、車両が
坂路を下る場合に、坂路の勾配に応じた制動力を働かせ
て、定速度走行を実現するもので、図示のように、車両
の車輪と共に回転するプロペラシャフト等の回転軸2に
制動力を付与する補助制動装置として機能する排気ブレ
ーキ装置3および流体式リターダ4と、制動力の制御処
理の開始を指示するためのセットスイッチ5と、車両の
走行速度を検出するスピードセンサ6と、ブレーキペダ
ルやブレーキレバー等のブレーキ操作手段の動作からブ
レーキの作動状態(即ち、on状態か、off状態か)
を検出するブレーキセンサ7と、セットスイッチ5およ
びスピードセンサ6およびブレーキセンサ7の検出信号
を監視してこれらの検出信号に基づいて前述の排気ブレ
ーキ装置3や流体式リターダ4の動作状態を制御する制
動装置制御ユニット8とを装備した構成である。
【0017】ここに、回転軸2は、変速機10を介して
エンジン11の出力軸12に接続されている。また、排
気ブレーキ装置3は、エンジン11の排気管13に排出
される排気ガス圧を制動力に利用するもので、この実施
例では、制動力が一番小さな第1補助制動装置として利
用される。
【0018】流体式リターダ4は、容器15内に満たし
た作動液体(通常は、冷却オイルに兼用される作動油)
16内でロータ17を回転させ、作動液体の摩擦損失に
よって制動トルクを得るものである。この実施例の場合
は、該流体式リターダ4は制動装置制御ユニット8によ
って制御されるクラッチユニット20を介して回転軸2
に接続されている。ここに、クラッチユニット20は、
クラッチ制御装置21から供給される空気圧で駆動され
る空気圧シリンダ装置22によって、ロータ17を回転
軸2に連結した状態、またはロータ17を回転軸2から
切り離した状態に動作切り換えするものである。
【0019】詳述すると、クラッチユニット20は、作
動液体16中に回転軸2と一体に回転するクラッチプレ
ート24と、ロータ17と一体に回転するプレッシャー
プレート25とを交互に配置した湿式の多板クラッチ
で、空気圧シリンダ装置22の圧力室26にクラッチ制
御装置21から所定の圧力空気が供給されて、回転軸2
に回転自在に嵌合しているピストン27によってプレー
ト24,25相互が密着状態に押圧されると、ロータ1
7が回転軸2に連結された状態となる。そして、クラッ
チ制御装置21によって圧力室26内の圧力空気が抜か
れると、プレート24,25が離間した状態となり、ロ
ータ17が回転軸2から切り離された状態となる。
【0020】クラッチ制御装置21は、減圧弁30と、
方向切り換え弁31とを有した構成である。減圧弁30
は、圧力空気源29の圧力空気を減圧して空気圧シリン
ダ装置22の圧力室26に供給する圧力空気を作る。ま
た、方向切り換え弁31は、制動装置制御ユニット8か
らの制御信号によって位置切り換えされる2位置切り換
え弁で、減圧弁30によって提供される圧力空気を圧力
室26に供給する圧力供給位置と、圧力室26内の圧力
を抜く圧力排出位置とに位置切り換え可能になってい
る。図示は圧力供給位置に設定されている状態を示して
いる。
【0021】また、流体式リターダ4は、作動液圧の切
り換えによって制動力の異なった第2,第3補助制動装
置として機能するものである。従って、前述の排気ブレ
ーキ装置3と合せると、この一実施例の場合は、実質的
には、第1補助制動装置、第2補助制動装置、第3補助
制動装置の3つの補助制動装置が装備されていることに
なる。
【0022】そして、流体式リターダ4の作動液圧を切
り換える手段としては、制動装置制御ユニット8からの
制御信号に基づいて出力空気圧を切り換える圧力制御装
置33と、流体式リターダ4に作動液体16を循環させ
るポンプユニット34と、圧力制御装置33の出力空気
圧をポンプユニット34内を循環する作動液体16の圧
力に変換する空液変換装置35とが備えられている。
【0023】ここに、圧力制御装置33は、圧力空気源
29の圧力空気を減圧して低圧の圧力空気を作る第1減
圧弁37と、圧力空気源29の圧力空気を減圧して第1
減圧弁37よりも高圧の圧力空気を作る第2減圧弁38
と、第1減圧弁37の作った圧力空気の流れを制御する
第1方向切り換え弁39と、第2減圧弁38の作った圧
力空気の流れを制御する第2方向切り換え弁40と、こ
れらの切り換え弁39,40によって共有圧力空気路4
1に供給された圧力空気の空液変換装置35への供給を
制御する第3方向切り換え弁42とを備えた構成とされ
ている。
【0024】第1〜第3方向切り換え弁39,40,4
2は、いずれも、制動装置制御ユニット8の制御信号に
よって位置切り換えされる2位置切り換え弁で、第1方
向切り換え弁39は第1減圧弁37の作った圧力空気の
共有圧力空気路41への供給/停止を制御し、また、第
2方向切り換え弁40は第2減圧弁38の作った圧力空
気の共有圧力空気路41への供給/停止を制御する。ま
た、第3方向切り換え弁42は、第1方向切り換え弁3
9または第2方向切り換え弁40によって共有圧力空気
路41に提供される圧力空気を圧力空気路44を介して
空液変換装置35の空気室35aに供給する圧力供給位
置と、空液変換装置35の空気室35aに作用している
空気圧を抜く圧力排出位置とに位置切り換え可能になっ
ている。尚、図示は減圧弁37,38から共有圧力空気
路41への圧力空気の供給を停止し、圧力空気路44を
介して空気室35aを開放した状態を示している。
【0025】ポンプユニット34は、流体式リターダ4
の容器15内の昇温した作動液体16を容器15に形成
された作動液体出口46から管路47を介して作動液体
用クーラ48に導いて冷却する。そして、冷却後の作動
液体16は、ポンプ49によって、管路50および容器
15に設けられた作動液体入口51を介して容器15内
に戻している。そして、このポンプユニット34による
作動液体の循環路の途中には、空液変換装置35の作動
液室35bが常時連通している。
【0026】空液変換装置35は、気密性を有して変形
容易な可撓膜であるゴム膜35cによって、作動液体を
貯留する作動液室35bと空気室35aとを画成したも
のである。そして、作動液室35bには、手動切り換え
弁53を介して作動液体リザーバ54が接続され、手動
切り換え弁53の切り換え操作によって作動液体リザー
バ54内の作動液体を空液変換装置35の作動液室35
bに補給することができるようになっている。
【0027】セットスイッチ5は、押し釦スイッチ等を
利用したもので、運転者が操作し易いハンドルの周辺、
あるいはフロントパネル等に配置されている。スピード
センサ6は、この一実施例の場合は、車輪の回転速度を
車両の走行速度として検出している。
【0028】制動装置制御ユニット8は、セットスイッ
チ5がオン(on)で、かつ、ブレーキが操作中でない
ことを条件に、補助制動装置である排気ブレーキ装置3
および流体式リターダ4の動作状態を制御する制御処理
を開始して、スピードセンサ6からの信号に基づいて基
準速度と実際の走行速度との差から求めた加速度を監視
し、作動させる補助制動装置の組み合わせを加速度の大
きさに応じて変更することで、加速度の大きさに見合っ
た制動力を発揮させるもので、本発明の速度制御方法に
よって定速度走行を実現するものである。
【0029】この制動装置制御ユニット8は、具体的に
は、図2および図3に示す手順で、制御処理を行う。即
ち、運転者がセットスイッチ5をオンにすると、その時
またはその直後にスピードセンサ6が検出した走行速度
(車輪速度)を記憶し基準速度V0に設定して、制御を
開始する(ステップ101)。制御開始後は、スピード
センサ6の検出する走行速度Vの監視を続け、基準速度
0に対する速度増加分(V−V0)が制動を必要とする
最小値γを越えるまでは、そのまま走行速度の監視のみ
を継続する(ステップ102,103)。そして、基準
速度V0に対する速度増加分(V−V0)が制動を必要と
する最小値γを越えた場合には、次に式(1)に示すよ
うに、速度増加分(V−V0)が予め定めた規定値a
(例えば、a=2km/h)に達するまでの基準速度設
定時からの経過時間t1によって加速度Gを求める(ス
テップ104)。 G=a/t1 …(1)
【0030】そして、ブレーキセンサ7からブレーキス
イッチのオンの信号がなければ(即ち、運転者がセット
スイッチ5をオンにした後にブレーキ操作をしていなけ
れば)次のステップ106に進むが、ブレーキセンサ7
からブレーキスイッチのオンの信号があった場合には、
制御開始後のそれまでの設定を解除して、次に再びセッ
トスイッチ5がオンにされるのを待つ(ステップ10
7)。ブレーキスイッチがオンでないためステップ10
5からステップ106に進んだ場合には、加速度が正で
あれば、先のステップ104で求めた加速度Gの大きさ
に応じて、補助制動装置である排気ブレーキ装置3およ
び流体式リターダ4の動作を制御して(ステップ10
8,109,110,111)、制動力を得るように
し、次のステップ113に進む。
【0031】この実施例では、図4に示すように、算出
した加速度Gの値によって、補助制動装置の作動状態の
組み合わせを4通りに分けている。0<G≦T1の場合
には全ての補助制動装置の作動状態がオフ(off)、
1<G≦T2の場合は第1補助制動装置のみオン(o
n)、T2<G≦T3の場合は第1補助制動装置と第2補
助制動装置の双方がオン、T3<Gの場合には第1補助
制動装置と第3補助制動装置の双方がオンとされる。こ
こに、第1補助制動装置とは排気ブレーキ装置3のこと
であり、第2補助制動装置とは圧力制御装置33の第1
減圧弁37からの低圧の圧力空気で作動液体の圧力を設
定した場合の流体式リターダ4のことであり、第3補助
制動装置とは圧力制御装置33の第2減圧弁38からの
高圧の圧力空気で作動液体の圧力を設定した場合の流体
式リターダ4のことを指している。
【0032】一方、前述のステップ106で加速度Gが
G≦0と判断された場合には、補助制動装置である排気
ブレーキ装置3および流体式リターダ4の動作は、それ
までの状態を維持してステップ113に移行する(ステ
ップ112)。ステップ113では、それ以前のステッ
プで設定した各補助制動装置による制動作用によって走
行速度が基準速度V0以下に減速されたか否かを判断す
る。そして、走行速度が基準速度以上の場合(即ち、十
分な制動ができなかった場合で、例えば、加速度の計測
区間の後で坂路の勾配がさらにきつくなった場合なども
考えられる)は、既に設定した補助制動装置の組み合わ
せが、最強度の制動力を得る状態(即ち、第1補助制動
装置と第3補助制動装置との双方がオンの状態)になっ
ているか否かを判断し(ステップ114)、最強度の制
動力が既に設定されている場合は、それ以上の減速を望
めないので、運転者にブレーキ操作等を促すためにブザ
ーやランプの点灯等によって警告を行い(ステップ11
5)、最強度の制動力を得る状態には至っていない場合
には、再度、補助制動装置の組み合わせの設定をやり直
すために、ステップ102に戻る。
【0033】ステップ113で走行速度が基準速度V0
以下と判断された場合(即ち、最適または、過度の制動
力が得られた場合で、加速度の計測区間の後で坂路の勾
配が緩やかになった場合なども考えられる)は、基準速
度V0との差αが許容範囲内かどうか判断し(例えば、
α≦2km/h)、許容範囲内の場合には、最適な制動
を成しえたものとしてステップ102に戻る(ステップ
116)。
【0034】ステップ116で、基準速度V0との差α
が許容範囲外(即ち、制動のし過ぎ)の場合には、制動
力の大きな補助制動装置から順に作動中か否かを判断し
て、作動中であれば、現在作動中(オン状態)にある制
動力の一番大きな補助制動装置の動作をオフにすること
により走行速度の回復を図ってから、ステップ102に
戻る(ステップ117〜121)。なお、一度補助制動
装置の組み合わせを行ってステップ102に戻って同様
の処理を繰り返す場合には、以後は、予め定めた一定時
間t0毎に加速度Gを算出して、一連の制動処理を行う
ようにする。
【0035】車両が坂路を下る場合、坂路の勾配が急な
ほど、急激に速度が増大することになる。即ち、坂路の
勾配の大小は、坂路が車両に付与する加速度の大きさに
比例しており、車両の受ける加速度に反映されることに
なる。しかし、前述の一実施例は、その加速度を監視し
ていて、その加速度の大きさに見合った制動力が得られ
るように、排気ブレーキ装置3,流体式リターダ4の作
動状態を制御するものであるから、一段ずつ制動力の大
きさを順に切り換えて最適な制動力を設定した従来装置
による場合と比較すると、一挙に、その加速度を付与し
ている坂路の勾配に応じた最適な制動力を設定すること
ができ、最適な制動力を設定するまでの所要時間を短縮
することができる。
【0036】しかも、その最適な制動力を得るための各
排気ブレーキ装置3,流体式リターダ4の動作状態の制
御は、スピードセンサ6やブレーキセンサ7の検出信号
を受けて加速度の監視を行っている制動装置制御ユニッ
ト8が行い、運転者に切り換え操作等の面倒な操作を強
いることもない。従って、運転者に負担をかけずに短時
間で安定した定速度走行を実現することができる。
【0037】また、加速度の算出する際に用いる基準速
度V0は、セットスイッチ5の押下時またはその直後に
スピードセンサ6が検出した実際の走行速度を使用する
ため、運転者がセットスイッチ5を押下するという単純
な操作を行うだけで、実際の走行中の任意速度を基準速
度V0に設定することができて、優れた使い勝手を得る
ことができると同時に、予め制動装置制御ユニット8内
の記憶装置に多数の基準速度データを記憶保存させてお
く必要がなくなり、制動装置制御ユニット8に装備する
記憶装置容量の小容量化等が可能になる。
【0038】また、基準速度V0と実際の走行速度Vと
の差から求める加速度Gは、基準速度からの速度増加分
が予め設定しておいた規定値aに達するまでの経過時間
によって算出しているが、予め定めた一定時間毎に走行
速度の検出を行い、その検出時における基準速度に対す
る速度増加分から算出することもできる。したがって、
加速度の算出方法は前述の一実施例に限定しない。そし
て、加速度の算出方法を変えることで、坂路の勾配の変
化や車両自体の走行特性により合致する制動力の制御が
可能になる。
【0039】また、複数個の補助制動装置の内の一つと
して、流体式リターダ4を使用したことで、摩擦ブレー
キ装置の運用率を低減させ、摩擦ブレーキ装置の温度上
昇によるフェードを防止すると同時に、車両の安全性お
よび制動用の摩擦材の耐久性を向上させることができる
速度制御装置の提供が可能になる。また、該流体式リタ
ーダ4に供給する作動液体の圧力を切り換えする圧力制
御装置33の併用によって、より細かく制動力を切り換
えることができ、設定する制動力の最適化を促進して、
より高精度な定速度走行を実現することが可能になる。
【0040】また、補助制動装置として装備した流体式
リターダ4は、制動装置制御ユニット8によって制御さ
れるクラッチユニット20を介して走行車輪と共に回転
する回転軸2に接続される構成であるため、不要時に
は、制動トルクの回転軸2への作用を無くして、燃費の
悪化を防止することができる。
【0041】また、流体式リターダ4の作動液圧を切り
換える手段として、制動装置制御ユニット8からの制御
信号に基づいて出力空気圧を切り換える圧力制御装置3
3と、流体式リターダ4に作動液を循環させるポンプユ
ニット34と、圧力制御装置33の出力空気圧を前記ポ
ンプユニット34内を循環する作動液体の圧力に変換す
る空液変換装置35とを備えた構成としているため、例
えば、エンジン特性や車両重量や走行性能等の個々の車
両の仕様に拘らず、圧力制御装置33は汎用的な仕様で
種々の車両に使用できるものを開発する等の利便を図る
こともできる。
【0042】なお、以上の一実施例では、補助制動装置
の一つに流体式リターダを使用したが、流体式リターダ
以外の制動装置を適宜使用するようにしてもよい。ま
た、一実施例で使用した流体式リターダは、作動液体の
圧力を2段階に切り換えて使用することで、大きさのこ
となる2つの制動力を得るようにしたが、作動液体の圧
力は、3段階以上の多段階に切り換え可能に装備した
り、あるいは、無段階に調整し得るように構成してもよ
い。
【0043】また、前述の一実施例では、排気ブレーキ
装置と流体式リターダとの二つを補助制動装置として装
備したが、装備する補助制動装置の数をもっと増やし
て、より細かな制動力の設定を可能にすることも考えら
れる。
【0044】
【発明の効果】本発明の速度制御方法および装置によれ
ば、坂路の勾配の大小に比例する加速度を監視してい
て、その加速度の大きさに見合った制動力が得られるよ
うに、複数個の補助制動装置の作動状態を制御するもの
であるから、一段ずつ制動力の大きさを順に切り換えて
最適な制動力を設定した従来装置による場合と比較する
と、一挙に、その加速度を付与している坂路の勾配に応
じた最適な制動力を設定することができ、最適な制動力
を設定するまでの所要時間を短縮することができる。し
かも、その最適な制動力を得るための各補助制動装置の
動作状態の制御は、スピードセンサやブレーキセンサの
検出信号を受けて加速度の監視を行っている制動装置制
御ユニットが行い、運転者に切り換え操作等の面倒な操
作を強いることもない。従って、運転者に負担をかけず
に短時間で安定した定速度走行を実現することができ
る。また、加速度の算出する際に用いる基準速度は、セ
ットスイッチの押下時またはその直後にスピードセンサ
が検出した実際の走行速度を使用する構成の場合には、
運転者がセットスイッチを押下するという単純な操作を
行うだけで、実際の走行中の任意速度を基準速度に設定
することができて、優れた使い勝手を得ることができる
と同時に、予め制動装置制御ユニット内の記憶装置に多
数の基準速度データを記憶保存させておく必要がなくな
り、制動装置制御ユニットに装備する記憶装置容量の小
容量化等、制動装置制御ユニットにおけるハードウェア
の低コスト化を図ることが可能になる。更にまた、基準
速度と実際の走行速度との差から求める加速度は、基準
速度からの速度増加分が予め設定しておいた規定値に達
するまでの経過時間によって算出することもできるし、
また、予め定めた一定時間毎に走行速度の検出を行い、
その検出時における基準速度に対する速度増加分から算
出することもでき、加速度の算出方法を変えることで、
坂路の勾配の変化や車両自体の走行特性により合致する
制動力の制御が可能になる。また、複数個の補助制動装
置の内の一つとして、流体式リターダを使用すること
で、摩擦ブレーキ装置の運用率を低減させ、摩擦ブレー
キ装置の温度上昇によるフェードを防止すると同時に、
車両の安全性および制動用の摩擦材の耐久性を向上させ
ることができる速度制御装置の提供が可能になる。ま
た、該流体式リターダに供給する作動液体の圧力を切り
換えする圧力制御手段等の併用によって、より細かく制
動力を切り換えることができ、設定する制動力の最適化
を促進して、より高精度な定速度走行を実現することが
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る速度制御装置の一実施例の構成を
示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例の速度制御装置によって実施
される速度制御方法の一部を示したフローチャートであ
る。
【図3】本発明の一実施例の速度制御装置によって実施
される速度制御方法の他の一部を示したフローチャート
である。
【図4】本発明の一実施例の速度制御装置における各補
助制動装置の作動例を示した表図である。
【符号の説明】
1 速度制御装置 2 回転軸 3 排気ブレーキ装置 4 流体式リターダ 5 セットスイッチ 6 スピードセンサ 7 ブレーキセンサ 8 制動装置制御ユニット 10 変速機 11 エンジン 12 出力軸 13 排気管 15 容器 17 ロータ 18 ステータ 20 クラッチユニット 21 クラッチ制御装置 22 空気圧シリンダ装置 24 クラッチプレート 25 プレッシャープレート 26 圧力室 27 ピストン 29 圧力空気源 30 減圧弁 31 方向切り換え弁 33 圧力制御装置 34 ポンプユニット 35 空液変換装置 37 第1減圧弁 38 第2減圧弁 39 第1方向切り換え弁 40 第2方向切り換え弁 41 共有圧力空気路 42 第3方向切り換え弁 44 圧力空気路 49 ポンプ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に制動力を付与する補助制動装置が
    装備される車両の速度制御を行うときに、制動力の制御
    処理の開始を指示するセットスイッチと、車両の走行速
    度を検出するスピードセンサと、前記セットスイッチお
    よびスピードセンサの検出信号を監視し、これらの検出
    信号に基づいて前記補助制動装置の制動力を制御する制
    動装置制御ユニットとを用いて行い、 前記セットスイッチをオン操作した時の車両走行速度を
    記憶し、その記憶した車両の走行速度と実際の車両走行
    速度との差を監視し、この監視結果の信号に基づいて前
    記補助制動装置の制動力を制御することを特徴とする速
    度制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、補助制動装置を複数
    個備え、この複数個の補助制動装置の制動力を制御する
    ことを特徴とする速度制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、主ブレーキ作動が行
    われていないときに補助制動装置の制動力を制御する速
    度制御方法。
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