JPH07324134A - ポリアミド酸溶液及びその製造方法 - Google Patents

ポリアミド酸溶液及びその製造方法

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JPH07324134A
JPH07324134A JP14108294A JP14108294A JPH07324134A JP H07324134 A JPH07324134 A JP H07324134A JP 14108294 A JP14108294 A JP 14108294A JP 14108294 A JP14108294 A JP 14108294A JP H07324134 A JPH07324134 A JP H07324134A
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polyamic acid
solvent
solution
acid solution
concentration
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JP14108294A
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Masashi Okamoto
昌司 岡本
Isao Tomioka
功 富岡
Yoshiaki Iwaya
嘉昭 岩屋
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 可とう性に優れ、非プロトン系極性溶媒を含
有まないポリイミド成形体やポリイミド被膜を得ること
ができ、成形するに適した粘度を有しているポリアミド
酸溶液及びその製造方法を提供する。 【構成】 ポリアミド酸と溶媒とからなり、ポリアミド
酸が式(1) 【化1】 で示される構成単位を有しており、ポリアミド酸の固有
粘度[η]が0.6dl/g以上であり、溶媒が同一分
子内にエーテル基とアルコール性水酸基を有する化合物
であり、ポリアミド酸の濃度が13重量%以上であるポ
リアミド酸溶液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリアミド酸の溶液及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ジャーナルオブポリマーサイエンス,マ
クロモレキュラーレビュー(Journalof Polymer Scienc
e, Macromolecular Reviews)第11巻(1976)第
164頁表2には、ポリアミド酸を溶解する溶媒が記載
されている。この表には、具体的な溶媒として、N,N
−ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチル−2−
ピロリドン(NMP)、ヘキサメチルホスホルアミド
(HMPA)、N−メチルカプロラクタム、ジメチルス
ルホキシド(DMSO)、N−アセチル−2−ピロリド
ン、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)等が列
挙されている。これらは、いわゆる非プロトン系極性溶
媒と称されるものであり、双極子モーメントが約3.0
デバイよりも大きな極性を有するものであり、前記DM
Ac、NMP、DMSO、DMFの双極子モーメントは
各々3.7デバイ、4.1デバイ、4.3デバイ、3.
9デバイである。これらの溶媒は、ポリアミド酸を溶解
する溶媒であると同時にジアミンとテトラカルボン酸二
無水物とを重合させて、ポリアミド酸を得る際の重合溶
媒として使用できることも記載されている。
【0003】さらに、同文献第199〜205頁には、
これら非プロトン系極性溶媒に溶解したポリアミド酸溶
液を基材上にコーティングして、溶媒を留去、イミド化
するとポリイミド被覆物やポリイミドフィルムが得られ
ることが記載されている。また、米国特許第42385
28号にはポリアミド酸、溶剤〔例えば、NMP/アセ
トン、NMP/セロソルブ、NMP/キシレン、NMP
/トルエン、NMP/トルエン及び(2−エトキシエタ
ノール)−セロソルブ/アセトン〕及び非イオン性フル
オロカーボン表面活性剤の組み合せよりなるポリアミド
酸溶液が開示されている。
【0004】また、特公平3−4588号公報には非プ
ロトン系極性有機溶媒(DMAc、NMP、DMSO、
DMFから選ばれる)、ポリアミド酸、ハロゲン化脂肪
族炭化水素、特定の有機溶媒及び有機シランよりなるポ
リアミド酸溶液が開示されている。さらに、1977年
11月のアイビーエム技術公開会報(IBM Technical
Disclosure Bulletin)第20巻第6号第2041頁に
はDMSO及び無水ピロメリット酸並びにNMP及びジ
アミノジフェニルエーテルとを混合することによって形
成されるポリアミド酸溶液が開示されている。
【0005】しかしながら、これらのポリアミド酸の溶
媒として利用されてきたDMAc、NMP、DMSO、
DMFのような非プロトン系極性溶媒は、次に挙げる文
献中に指摘されているように双極子モーメントが大きい
ので、溶質であるポリアミド酸と強く会合しており〔ジ
ャーナルオブポリマーサイエンス(Journal of Polymer
Science)A−1第4巻第2607〜2616(196
6)、同誌A第25巻第2005〜2010(196
6)、同誌A第25巻第2479〜2491(198
7)、工業化学雑誌第71巻9号第1559〜1564
頁(1968)、アンテック(ANREC') 91の予稿集第
1742〜1745頁〕、溶媒と溶質との溶媒和が強い
ためにポリイミドフィルムや被覆物を製造する際、後述
するような問題があった。さらに、これら溶媒は、特公
平3−4588号公報に記載の如く、その大きな双極子
モーメントの故に表面張力が大きく、かつ粘性が高いこ
とに起因する問題があった。
【0006】すなわち、従来利用されてきたDMAc、
NMP、DMSO、DMFの如き非プロトン系極性溶媒
にポリアミド酸を溶解した溶液では、溶液の経時安定性
が悪く、成形時や被覆時における作業条件を一定に保つ
ことが困難であるとともに、成形時や被覆時の溶媒除去
が難しかった。また、従来ポリアミド酸溶液は、ジアミ
ノジフェニルエーテルのようなジアミンとピロメリット
酸二無水物のようなテトラカルボン酸二無水物を前記の
ような非プロトン系極性溶媒中で重合反応させる、いわ
ゆる低温溶液重合法で製造されてきた。この場合の重合
溶媒はモノマーを高濃度で溶解させる良溶媒でかつ水分
を含有しない溶媒を使用しなければならないと信じられ
てきた。すなわち、溶媒中に水が共存すると、酸無水物
の加水分解反応が進行するので、厳密な脱水系で反応を
行う必要があり、反応装置が複雑になるという問題があ
った。また極性溶媒が高価なため、製造コストが高くな
るという問題があった。さらに成形体や被覆物にした
際、残留溶媒が多く、得られる成形体や被覆物の電気的
特性等が十分でない等の問題があった。また、成形体に
残留している溶媒は使用時に高温になると分解して、有
害な一酸化炭素を発生するという問題もあった。
【0007】このような問題を解決するために、本発明
者らは特開平6−1915号において、水溶性エーテル
系化合物、水溶性アルコール系化合物、水溶性ケトン系
化合物及び水から選ばれる混合溶媒、もしくは同一分子
内にエーテル基とアルコール性水酸基を有する化合物
を、溶媒として用いたポリアミド酸溶液と、その製造方
法について提案した。しかしこの方法では、低濃度の場
合に限り十分な重合度のポリアミド酸の溶液を得ること
ができるが、濃度が高く、かつ重合度の高いポリアミド
酸溶液を得ることはできなかった。このため特開平6−
1915号の方法で得られた高濃度ポリアミド酸溶液の
回転粘度は低く、フィルムや被覆物などを製造する際に
取り扱いが困難であった。また、この高濃度のポリアミ
ド酸溶液から得られるポリイミドフィルムや被覆物は可
とう性が十分ではなかった。したがって、濃度が高く、
重合度が高く、適度に粘度が高く、かつ非プロトン系極
性溶媒を含有しないポリアミド酸溶液が要求されてい
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記状況に鑑み本発明
の課題は、可とう性に優れ、非プロトン系極性溶媒を含
有しないポリイミド成形体やポリイミド被膜を得ること
ができ、成形するに適した粘度を有しているポリアミド
酸溶液及びその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意研究した結果、非プロトン系極性溶媒を
用いずに、同一分子内にエーテル基とアルコール性水酸
基を有する化合物である溶媒中で20℃を超えない温度
でテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させる
と、高濃度でかつ高重合度で、成形するのに適した粘度
を有しているポリアミド酸溶液が得られること、さらに
そのポリアミド酸溶液から得られたポリイミド成形体な
らびにポリイミド被覆物は、可とう性に優れていること
を見いだし、本発明に到達した。
【0010】すなわち、本発明の要旨は、ポリアミド酸
と溶媒とからなり、ポリアミド酸が式(1)
【0011】
【化2】
【0012】で示される構成単位を有しており、ポリア
ミド酸の固有粘度[η]が0.6dl/g以上であり、
溶媒が同一分子内にエーテル基とアルコール性水酸基を
有する化合物であり、ポリアミド酸の濃度が13重量%
以上であることを特徴とするポリアミド酸溶液であり、
このポリアミド酸溶液は、同一分子内にエーテル基とア
ルコール性水酸基を有する化合物中で、4,4' −ジア
ミノジフェニルエーテル(DADE)を含む芳香族系ジ
アミンとピロメリット酸二無水物(PMDE)を含む芳
香族系テトラカルボン酸二無水物とを生成するポリアミ
ド酸の濃度が13重量%以上となるように配合し、20
℃以下で反応させることによって製造することができ
る。
【0013】以下本発明について詳細に説明する。本発
明のポリアミド酸の溶液はポリアミド酸と溶媒とからな
り、ポリアミド酸が式(1)で示される構成単位を有し
ており、加熱又は化学的作用により閉環してポリイミド
となる有機ポリマーであればいかなるものでもよい。式
(1)で示される構成単位を有するポリアミド酸として
最も好ましいものとしては、DADEとPMDAに由来
するポリアミド酸であり、前記式(1)で示される構成
単位を100%有するポリアミド酸が、特に好ましい。
【0014】上記以外のポリアミド酸を構成する好まし
いポリアミド酸としては芳香族系のポリアミド酸が挙げ
られ、特に式(2)で表される繰り返し単位を有するポ
リアミド酸のホモポリマー又はコポリマー、又は部分イ
ミド化したポリアミド酸のホモポリマー又はコポリマー
が好ましい。
【0015】
【化3】
【0016】式(2)におけるRは少なくとも1つの炭
素6員環を含む4価の芳香族残基を示し、4価のうちの
2価ずつは対をなし、炭素6員環内の隣接する炭素原子
に結合していることを特徴とする。Rの具体例としては
次のようなものがものが挙げられる。
【0017】
【化4】
【0018】特に、Rとしては次のものが好ましい。
【0019】
【化5】
【0020】また、R’は1〜4個の炭素6員環を持つ
2価の芳香族残基を示す。R’の具体例としては次のよ
うなものが挙げられる。
【0021】
【化6】
【0022】
【化7】
【0023】また、特にR’としては、次のものが好ま
しい。
【0024】
【化8】
【0025】さらに本発明におけるポリアミド酸は固有
粘度[η]が0.6dl/g以上である。[η]が0.
6dl/gより小さいと、目的の可とう性のあるポリイ
ミド成形体及び被覆物が得られにくい。[η]は、重合
体の分子量と直接関係する値であり、N,N−ジメチル
アセトアミド溶媒におけるポリアミド酸の濃度を0.5
重量%とし、30℃で重合体の溶液が標準粘度計の一定
容積の毛細管を流れる時間と溶媒のみが流れる時間を測
定することにより、次式を使用して計算することができ
る。なお、Cは溶液中のポリアミド酸の濃度であって、
溶液1dl当たりのポリアミド酸のグラム数で表す。
【0026】
【数1】
【0027】本発明において、ポリアミド酸が部分イミ
ド化している場合のイミド化率は、35モル%以下が好
ましい。35モル%を超えてイミド化したポリアミド酸
は溶解性が低下する傾向がある。なお、部分イミド化率
は、赤外吸収スペクトルの604cm-1及び882cm
-1に基づく吸収を測定することにより求めることがで
き、部分イミド化率を計算するには、次式を使用して計
算することができる。ただし、a、a' は次式であらわ
され、aは被験体の吸光度比であり、a' は閉環率10
0%のものの吸光度比である。
【0028】
【数2】
【0029】
【数3】
【0030】閉環させる方法としては、加熱による方
法、無水酢酸やピリジンのような閉環剤を用いる方法等
従来知られている方法が適用できる。
【0031】本発明において、溶媒は同一分子内にエー
テル基とアルコール性水酸基を有する化合物が用いられ
る。このような溶媒において、双極子モーメントが3.
0デバイ以下の溶媒が好ましく用いられる。
【0032】同一分子内にエーテル基とアルコール性水
酸基を有する溶媒としては、例えば、2−メトキシエタ
ノール、2−エトキシエタノール、2−(メトキシメト
キシ)エトキシエタノール、2−イソプロポキシエタノ
ール、2−ブトキシエタノール、テトラヒドロフルフリ
ルアルコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
エチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエー
テル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコー
ルモノエチルエーテル、テトラエチレングリコール、1
−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プ
ロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレング
リコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコール
モノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメ
チルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール等が挙げられ、これらの中で2−メトキシ
エタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル
が特に好ましい。なお、2−メトキシエタノール、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテルの双極子モーメン
トは、2.04、2.75である。
【0033】本発明におけるポリアミド酸の溶液におけ
るポリアミド酸の濃度は、13重量%以上であり、15
〜40重量%がより好ましい。濃度が13重量%より小
さいと粘度が低く、基板上に塗工したとき、塗膜の液だ
れが起こるなど、取扱いが難しく、良好な塗膜やフィル
ムが得られにくい。40重量%を超えると粘度が高くな
りすぎて使用上に問題が生じる可能性がある。
【0034】さらに、本発明のポリアミド酸の溶液に
は、必要に応じて例えば、有機シラン、顔料、導電性の
カーボンブラック及び金属粒子のような充填材、磨滅
材、誘電体、潤滑材等の他公知の添加物を本発明の効果
を損なわない範囲で添加することができる。また、他の
重合体や例えば水不溶性のエーテル類、アルコール類、
ケトン類、エステル、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素
類等の溶媒を本発明を損なわない範囲で添加することが
できる。さらに、本発明のポリアミド酸溶液には、水溶
性エーテル系化合物、水溶性アルコール系化合物、水溶
性ケトン系化合物及び水等の溶媒も本発明を損なわない
範囲で添加することができる。
【0035】次に、本発明における好ましい例として芳
香族系ポリアミド酸溶液の製造方法について述べる。D
ADEを含む芳香族系ジアミンとPMDAを含む芳香族
系テトラカルボン酸二無水物とを、生成するポリアミド
酸の濃度が13重量%以上になるように、同一分子内に
エーテル基とアルコール性水酸基を有する化合物の中で
反応させる。このとき、反応温度は20℃以下でなくて
はならない。20℃を超えて重合を行うと、重合度が高
くならず、[η]が0.6dl/g以上のポリアミド酸
を得ることができない。温度の下限は溶媒の凝固点より
高ければ問題ない。反応に要する時間は、反応系内が均
一な透明溶液になるまでの時間が必要であるが、通常1
2時間以上が好ましく、24時間以上がより好ましい。
芳香族系テトラカルボン酸二無水物と芳香族系ジアミン
の反応割合は等モルで行うのが好ましいが、これらモノ
マーの比率を若干変動させることにより、ポリアミド酸
の重合度を任意に調節することができる。
【0036】重合を行う際のモノマー及び溶媒の混合順
序はどんな順序にしてもよいが、芳香族系ジアミン成分
の溶液又は懸濁液に、芳香族系テトラカルボン酸二無水
物成分を固体のまま徐々に加えるのが作業性の点で好ま
しい。このようにして、ポリアミド酸と溶媒とからな
り、ポリアミド酸が式(1)で示される構成単位を有し
ており、濃度が13重量%以上であり、ポリアミド酸の
固有粘度[η]が0.6dl/g以上であり、かつ溶媒
が同一分子内にエーテル基とアルコール性水酸基を有す
る化合物であるポリアミド酸溶液を得ることができる。
【0037】このような方法で得られたポリアミド酸溶
液の粘度は回転粘度計で20℃で測定した値が30ポイ
ズ以上であることが好ましい。30ポイズ未満であるポ
リアミド酸溶液は、基材上に塗工して被覆物を形成させ
る際などに液だれ等が起こり、取扱いが困難になること
がある。ポリアミド酸溶液の粘度は特に上限はないが、
あまり粘度が高くなりすぎると、場合によっては逆に取
扱いが困難になる。また、ポリアミド酸溶液を部分イミ
ド化ポリアミド酸溶液に変換するためには、ポリアミド
酸溶液を60〜100℃で、1〜200分間溶媒を留去
することなく加熱するか、もしくは、ピリジン及び無水
酢酸、ピコリン及び無水酢酸、2,6−ルチジン及び無
水酢酸のような公知のイミド化触媒を添加し、0〜20
℃で1〜100時間撹拌下反応させればよい。イミド化
触媒の添加量としてはモノマー1モルに対し、無水酢酸
を0.01〜0.35モル、ピリジン、2,6−ルチジ
ン、トリエチルアミンなどの塩基を0.01〜3.5モ
ル程度が好ましい。
【0038】本発明のポリアミド酸の溶液、それから得
られる成形体及び被覆物は、例えば、耐熱絶縁テープ、
耐熱粘着テープ、高密度磁気記録ベース、コンデンサ
ー、フレキシブル配線板(FPC)用のフィルム等の製
造に用いられる。また、例えば、フッ素樹脂やグラファ
イト等を充填したしゅう動部材、ガラス繊維や炭素繊維
で強化した構造部材、小型コイルのボビン、スリーブ、
端末絶縁用チユーブ等の成形材や成形品の製造に用いら
れる。また、パワートランジスターの絶縁スペーサ、磁
気ヘッドスペーサ、パワーリレーのスペーサ、トランス
のスペーサ等の積層材の製造に用いられる。また、電線
・ケーブル絶縁被覆用、太陽電池、低温貯蔵タンク、宇
宙断熱材、集積回路、スロットライナー等のエナメルコ
ーティング材の製造に用いられる。また、限外ろ過膜、
逆浸透膜、ガス分離膜の製造に用いられる。さらに、耐
熱性を有する糸、織物、不織布などの製造にも用いられ
る。
【0039】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。 実施例1 DADE9.57g及びジエチレングリコールモノメチ
ルエーテル113gを三つ口フラスコに注入して充分攪
拌し、DADEを分散させた。このスラリーの温度を1
5℃に保って、PMDA10.43gを粉体のまま添加
し、24時間後にポリアミド酸の透明溶液を得た。この
ときのポリアミド酸の濃度は15.0重量%であり、
[η]は0.7dl/gであり、この溶液の回転粘度は
116.2ポイズであった。
【0040】この溶液を100μmの厚みになるように
銅箔(厚み35μm、圧延銅箔)上に塗工したが、塗膜
から液だれは起こらず、取扱いが良好であった。このポ
リアミド酸を被覆した銅箔を熱風乾燥器中60℃で3時
間乾燥させ、その後金枠で固定して、80℃で1時間、
200℃で10時間熱処理を行ってポリアミド酸をイミ
ド化した。こうして得られたポリイミド被覆物は可とう
性に優れており、ポリイミド被膜を表にして銅箔面同士
を合わせるように折り曲げても、被膜が割れたり、基材
である銅箔から剥離することがなかった。
【0041】実施例2 DADE9.57g及び2−メトキシエタノール113
gを三つ口フラスコに注入して充分攪拌し、DADEを
分散させた。このスラリーの温度を15℃に保って、P
MDA10.43gを粉体のまま添加し、12時間後に
ポリアミド酸の透明溶液を得た。このときのポリアミド
酸の濃度は15.0重量%であり、[η]は1.0dl
/gであり、この溶液の回転粘度は98.5ポイズであ
った。この溶液を200μmの厚みになるように銅箔
(厚み35μm、圧延銅箔)上に塗工したが、塗膜から
液だれは起こらず、取扱いが良好であった。この銅箔を
熱風乾燥器中60℃で3時間乾燥させ、その後金枠で固
定して、80℃で1時間、200℃で10時間熱処理を
行って塗膜のイミド化を完了した。こうして得られたポ
リイミド被覆物は可とう性に優れており、ポリイミド被
膜を表にして銅箔面同士を合わせるように折り曲げて
も、被膜が割れたり、基材である銅箔から剥離すること
がなかった。
【0042】実施例3 DADE9.57g、2−メトキシエタノール100
g、THF11g及びメタノール3gを三つ口フラスコ
に注入して充分攪拌し、DADEを分散させた。このス
ラリーの温度を15℃に保って、10.43gのPMD
Aを粉体のまま添加し、12時間後にポリアミド酸の透
明溶液を得た。このときのポリアミド酸の濃度は15.
0重量%であり、[η]は1.0dl/gであり、この
溶液の回転粘度は95.6ポイズであった。この溶液を
200μmの厚みになるようにガラス板上に塗工した
が、塗膜から液だれは起こらず、取扱いが良好であっ
た。このガラス板を熱風乾燥器中60℃で1時間乾燥さ
せた後、塗膜をガラス板からはがして、イミド化に伴い
収縮する分をあらかじめ考慮して緩めた状態で金枠に固
定し、80℃で1時間、200℃で10時間熱処理を行
ってイミド化した。こうして得られたポリイミドフィル
ムは厚みが16μmであり、可とう性に優れており、折
り曲げても割れることがなかった。
【0043】比較例1 DADE9.57g及びジエチレングリコールモノメチ
ルエーテル113gを三つ口フラスコに注入して充分攪
拌し、DADEを分散させた。このスラリーの温度を3
0℃以上に保って、10.43gのPMDAを粉体のま
ま添加し、24時間後にポリアミド酸の透明溶液を得
た。このときのポリアミド酸の濃度は15.0重量%で
あり、[η]は0.5dl/gであり、この溶液の回転
粘度は20.8ポイズであった。この溶液を100μm
の厚みになるように銅箔(厚み35μm、圧延銅箔)上
に塗工した。この銅箔を熱風乾燥器中60℃で3時間乾
燥させ、その後金枠で固定して、80℃で1時間、20
0℃で10時間熱処理を行って塗膜のイミド化を完了し
た。こうして得られたポリイミド被覆物は可とう性が悪
く、ポリイミド被膜を表にして銅箔面同士を合わせるよ
うに折り曲げると、被膜が割れ、基材である銅箔から剥
離する部分があった。
【0044】比較例2 DADE9.57g、2−メトキシエタノール113g
を三つ口フラスコに注入して充分攪拌し、DADEを分
散させた。このスラリー溶液の温度を40℃以上に保っ
て、PMDA10.43gを粉体のまま添加し、24時
間後にポリアミド酸の透明溶液を得た。このときのポリ
アミド酸の濃度は15.0重量%であり、[η]は0.
5dl/gであり、この溶液の回転粘度は7.6ポイズ
であった。この溶液を200μmの厚みになるように銅
箔(厚み35μm、圧延銅箔)上に塗工したが、塗膜か
ら液だれが起こり、取扱いが困難であった。この銅箔を
熱風乾燥器中60℃で3時間乾燥させ、その後金枠で固
定して、80℃で1時間、200℃で10時間熱処理を
行って塗膜のイミド化を完了した。こうして得られたポ
リイミド被覆物は可とう性が悪く、ポリイミド被膜を表
にして銅箔面同士を合わせるように折り曲げると、被膜
が割れ、基材である銅箔から剥離する部分があった。
【0045】比較例3 DADE9.57g、2−メトキシエタノール100
g、THF11g及びメタノール3gを三つ口フラスコ
に注入して充分攪拌し、DADEを分散させた。このス
ラリー溶液の温度を40℃以上に保って、PMDA1
0.43gを粉体のまま添加し、12時間後にポリアミ
ド酸の透明溶液を得た。このときのポリアミド酸の濃度
は15.0重量%であり、[η]は0.5dl/gであ
り、この溶液の回転粘度は7.2ポイズであった。この
溶液を200μmの厚みになるようにガラス板上に塗工
し、熱風乾燥器中60℃で1時間乾燥させた後、塗膜を
ガラス板から剥そうとしたが、フィルムにはならず、粉
々になるだけで剥すことができなかった。
【0046】比較例4 DADE4.785g、2−メトキシエタノール90g
を三つ口フラスコに注入して充分攪拌し、DADEを分
散させた。この溶液の温度を20℃以下に保って、PM
DA5.214gを粉体のまま添加し、12時間後にポ
リアミド酸の透明溶液を得た。この時のポリアミド酸の
濃度は10.0重量%であり、[η]は1.1dl/g
であり、この溶液の回転粘度は3.5ポイズであった。
この溶液を200μmの厚みになるように圧延銅箔(厚
み35μm)上に塗工したが、塗膜から液だれが起こ
り、取扱が困難であった。
【0047】
【発明の効果】以上のように構成されているので、本発
明のポリアミド酸溶液は、高濃度かつ高重合度で、成形
するのに適した粘度を有している。したがって、ポリイ
ミド成形体やポリイミド被膜などを得る際に、非常に取
り扱いが容易であり、得られるポリイミド成形体やポリ
イミド被膜は可とう性に優れている。また、非プロトン
系極性溶媒を用いないので、ポリイミド成形体やポリイ
ミド被膜は非プロトン系極性溶媒を含有しないのはいう
までもなく、使用溶媒もポリアミド酸との溶媒和の低い
ものであるので残留溶媒が少ない。また、このようなポ
リアミド酸溶液を本発明の製造方法によれば容易に製造
できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミド酸と溶媒とからなり、ポリア
    ミド酸が式(1) 【化1】 で示される構成単位をしており、ポリアミド酸の固有粘
    度[η]が0.6dl/g以上であり、溶媒が同一分子
    内にエーテル基とアルコール性水酸基を有する化合物で
    あり、ポリアミド酸の濃度が13重量%以上であること
    を特徴とするポリアミド酸溶液。
  2. 【請求項2】 同一分子内にエーテル基とアルコール性
    水酸基を有する化合物中で、ジアミノジフェニルエーテ
    ルを含む芳香族系ジアミンとピロメリット酸二無水物を
    含む芳香族系テトラカルボン酸二無水物とを生成するポ
    リアミド酸の濃度が13重量%以上となるように配合
    し、20℃以下で反応させることを特徴とする請求項1
    記載のポリアミド酸溶液の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015020019A1 (ja) * 2013-08-06 2015-02-12 三菱瓦斯化学株式会社 ポリイミド樹脂粉末の製造方法及び熱可塑性ポリイミド樹脂粉末
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