JPH07327623A - 細物冷やし麺タイプの調理麺に用いる茹で麺の製造方法 - Google Patents

細物冷やし麺タイプの調理麺に用いる茹で麺の製造方法

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JPH07327623A
JPH07327623A JP6129968A JP12996894A JPH07327623A JP H07327623 A JPH07327623 A JP H07327623A JP 6129968 A JP6129968 A JP 6129968A JP 12996894 A JP12996894 A JP 12996894A JP H07327623 A JPH07327623 A JP H07327623A
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博司 坂本
Tomitsugu Saegusa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】容器内に茹で麺を麺つゆと共に収容し、茹で麺
をそのまま麺つゆにつけて冷やし麺として喫食する調理
麺に用いる茹で麺であって、容器内での保存期間を経て
も、茹で直後と同程度の歯応え、滑らかさ、つるつる感
などの食感が得られる茹で麺の製造方法を提供する。 【構成】製麺・切り出しした麺線を水分含量10〜14
重量%の範囲に乾燥した後、茹で後の麺の水分含量が7
0.5〜73.0重量%の範囲となるように茹で時間を
調節して茹で、調理麺用の茹で麺とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、細物冷やし麺タイプ
の調理麺に用いる茹で麺の製造方法に関するものであ
る。本明細書において“冷やし麺タイプの調理麺”と
は、例えばポリスチレン製等からなる容器内に茹で麺を
麺つゆや具材等と共に収容し、茹で麺を再加熱すること
なくそのまま麺つゆにつけてあるいは麺つゆをかけて、
冷やし麺として具材と一緒に喫食することができる商品
形態を意味する。また“細物”とは、比較的麺線が細い
麺類、具体的にはうどんを除く日本そば、ひやむぎ、中
華麺等を意味する。
【0002】
【従来の技術】細物冷やし麺タイプの調理麺(以下これ
を単に“調理麺”と略記する)は、容器を食器代わりに
使用し、容器内の茹で麺に麺つゆを直接かけ、または茹
で麺を麺つゆにつけて具材と一緒に喫食することができ
るため、簡便性に優れた商品としてコンビニエンススト
ア等で販売されている。
【0003】かような調理麺に用いられている茹で麺と
しては、水分含量が30〜36%(重量%、以下同じ)
程度の生麺を茹でたものが一般に使用されており、その
賞味期間は製造日を含めて3日間程度となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、生麺を
茹でた茹で麺を調理麺に用いる場合には、茹で後、数時
間から数日経過後に喫食されるため、その食味・食感は
茹で直後の茹で麺とは異なるものとなる。
【0005】すなわち、茹で直後の茹で麺は、麺の中心
と表面の水分含量が異なり、水分分布は勾配のある状態
となっている。かような茹で直後の茹で麺を噛むと、麺
の中心は固めで外側は軟らかめの食感を与え、いわゆる
“歯応えがある、コシがある”と評価される。さらに、
麺の表面に水が付着しているため、これが麺の滑らかさ
を感じる一因となっている。一方、茹で後に時間をおい
てから喫食する茹で麺は、保存中に麺の表面の水分が中
心に移行するため、麺の中心と表面の水分含量には勾配
がなくなり、水分の分布は均一となる。この状態での茹
で麺の食感は、ぼそつきを感じたり歯応えが弱くソフト
な食感となる。また、茹で麺の表面に付着していた水分
もなくなるため、茹で直後の茹で麺ほどに滑らかさは感
じられない。
【0006】また、生麺を茹でる際には“茹で溶け”が
生じ、麺の表面が荒れる現象が見られる。かような茹で
溶けや麺表面の荒れが生じた茹で麺を喫食した場合に
は、麺表面に付着していた水分が麺内部に移行するとい
う要因も重なって、茹で麺の滑らかさやつるつる感が感
じられなくなる。
【0007】そこでこの発明は、調理麺の賞味期間程度
の容器内での保存期間を経ても、茹で直後と同程度の歯
応え、滑らかさ、つるつる感などの食感が得られる調理
麺用の茹で麺の製造方法を提供することを目的としてな
されたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわちこの発明による
細物冷やし麺タイプの調理麺に用いる茹で麺の製造方法
は、製麺・切り出しした麺線を水分含量10〜14%の
範囲に乾燥した後、茹で後の麺の水分含量が70.5〜
73.0%の範囲となるように茹で時間を調節して茹で
ることを特徴とするものである。
【0009】この発明においては、製麺・切り出しした
麺線を、水分含量が10〜14%の範囲となるまで一旦
乾燥させることが必要である。この乾燥によって、麺が
緻密にしまり、麺原料である小麦粉中のグルテン構造が
強固になる。そのため、茹でる際に茹で溶けが少なくな
り、その結果、麺の表面が滑らかでつるつる感を有し、
麺の角がしっかりした状態の茹で麺が得られることにな
る。
【0010】また従来の生麺からの茹で麺の場合には、
保存中に麺内部の水分含量の勾配がなくなって歯応えが
弱くなってしまうのに対し、この発明では麺線を一旦乾
燥したのち茹で麺とするため、保存中に麺内部の水分含
量の勾配がなくなっても麺自体に固さがあって歯応えが
あると感じられる。
【0011】麺線を水分含量14%以下になるまで乾燥
しないと、茹で麺としたときに上述したような食感が得
られず、また麺線の状態での保存に際して腐敗が起こり
やすくなる。一方、水分含量が10%未満となるように
乾燥をすすめても、乾燥時間や乾燥コストがかかるだけ
で乾燥による効果の向上は認められない。
【0012】さらにこの発明においては、一旦乾燥した
麺を茹でて茹で麺とするに際し、茹で後の麺の水分含量
を70.5〜73.0%の範囲とすることが必要であ
る。本明細書において“茹で後の麺の水分含量”とは、
茹でた麺を通常のように水洗し、冷水で冷却し、ザルで
水切りした後の茹で麺の水分含量を意味する。さらに詳
しく述べるならば、茹で上がった麺をザルにあけ、15
℃の水道水(流水)中で30秒間水洗し、さらに2℃の
冷水約2リットル中で30秒間冷却し、冷水から取り出
してザルを傾けて自重で30秒間水切りし、さらに30
秒間に30回ザルを振って水切りをした後に茹で麺の水
分含量を測定するのである。この茹で後の麺の水分含量
は、茹で時間を調節することによって適宜の値とするこ
とができる。麺の原料やその配合割合の違いにより、茹
で後の麺の水分含量が同じでも茹で時間は変わってく
る。茹で時間と茹で後の麺の水分含量との相関関係は、
与えらえた麺を使用して簡単な予備実験を行うことによ
り容易に決定することができる。茹で後の麺の水分含量
が70.5%未満の場合には、茹で麺が固く、喫食時に
ぼそつきを感じることになる。一方、水分含量が73.
0%を超えると、茹で麺に歯応えがなくなりもろい食感
となる。
【0013】麺の原料としての小麦粉やそば粉等は、従
来から慣用されているものが使用できる。また、早茹で
を目的として澱粉をこれらの原料に添加してもよく、麺
の着色や食味・食感を改良するための副原料も必要に応
じて添加することができる。製麺・切り出しの方法も常
法に従って行うことができ、特殊な方法は必要ない。麺
線の乾燥は、例えば温度30℃、湿度70〜80%の条
件下で所定の水分含量となるまで行う。
【0014】麺線の形状は特に限定されないが、茹で後
の茹で麺の麺厚があまり厚くなるとぼそつきを感じて食
味・食感が悪くなる傾向がある。かような観点から、茹
で後の茹で麺の麺厚が2.1mm以下となることが望ま
しく、麺線の調製に際しては茹で後の茹で麺の麺厚が上
記の数値となるような麺線の形状とすればよい。例えば
日本そばの場合には、麺の切り出し時の形状は切り刃の
番手18〜22番(麺幅1.25〜1.67mm程
度)、麺厚1.4mm以下(0.9mmより薄くするの
は製造上難しい)とし、麺線の乾燥後の形状は、使用す
る麺の原料や製造条件によって多少変動するが、一般的
には麺幅1.2〜1.7mm、麺厚1.3mm以下とす
ることが望ましい。
【0015】茹で時間を調節して所定の水分含量となる
ように茹でた茹で麺は、調理麺の容器に入れた後、約5
℃の温度で保存される。通常の調理麺用容器は嵌合蓋付
きの容器であるため乾燥しにくい構造となっており、容
器内で3日間程度保存しても茹で麺の水分含量に実質的
に変化はなく、従って賞味期間内はほぼ一定の水分含量
を維持することができる。
【0016】
【実施例】以下に実施例を挙げてこの発明を詳述する。
実施例中の“部”はいずれも重量部を表わす。なお、麺
の水分含量は次のようにして測定した。すなわち、予め
精秤したアルミニウム製カップに麺の試料を約10g秤
り精秤する。これを恒温乾燥器(EYELA 社製、ウィンデ
ィーオーブン WFO 450D )を用いて135℃で2時間乾
燥させ、デシケーター中で30分放冷した後精秤する。
(減じた重量/乾燥前の麺重量)×100で算出した値
を水分含量(%)とする。[日本食品工業会 食品分析
法編集委員会編:「食品分析法」,p.42,光琳 (1982)
参照]また、麺の形状は、デジタルノギス(ミツトヨ社
製、CD-15B)を用いて測定した。
【0017】実施例1:日本そば 原料粉としてつなぎ粉用小麦粉(日清製粉社製、商品名
“オーション”)70部およびそば粉(石森製粉社製)
30部を用い、これに食塩2部を含む加水30部を加え
てミキシングを行い、常法に従って製麺、切り出しを行
って、麺幅1.36mm(番手22番)、麺厚1.3m
mの麺線とした。次いでこれを温度30℃、湿度70〜
80%の条件下で送風乾燥し、下記3種類の麺線試料を
調製した。
【0018】試料a:水分含量12.5% 麺幅1.3mm, 麺厚1.2mm 試料b:水分含量20.4% 麺幅1.3mm, 麺厚1.25mm 試料c:水分含量31.1%(乾燥せず)
【0019】これらの試料を各々100gずつ計量し、
2リットルの沸騰水(リンゴ酸およびリンゴ酸ナトリウ
ムでpH5.2に調整したもの)中で茹で、茹で後の麺
の水分含量(すなわち茹で麺の水分含量)が71〜72
%となるように各試料毎に茹で時間を調節して茹でた。
茹で上がった麺をザルにあけ、15℃の水道水(流水)
中で30秒間水洗し、さらに2℃の冷水約2リットル中
で30秒間冷却した。次いで冷水から取り出してザルを
傾けて自重で30秒間水切りし、さらに30秒間に30
回ザルを振って水切りをした後の茹で麺の水分含量と形
状を測定した。結果を下記に示す。
【0020】試料aの茹で麺:水分含量71.5% 麺幅2.15mm, 麺厚1.9mm 試料bの茹で麺:水分含量71.6% 麺幅2.2mm, 麺厚1.9mm 試料cの茹で麺:水分含量71.2% 麺幅2.2mm, 麺厚2.0mm
【0021】ポリスチレン製の中皿付き嵌合蓋容器(縦
150mm×横150mm×高さ80mm、東罐興業社
製)に上記の茹で麺を各々200gずつ入れ、蓋をして
5℃で2日間保管した後、容器内の茹で麺に麺つゆをか
けて喫食し、官能評価を行った。結果を表1に示す。な
お茹で麺の水分含量は、容器に入れた時と喫食時とでい
ずれも実質的な変化は認められなかった。
【0022】
【表1】 乾燥後の 茹で麺の 試料 麺線水分 茹で時間 水分 コ メ ン ト a 12.5 % 5分30秒 71.5 % 適度な歯応えあり、麺表面が滑らか b 20.4 % 4分 71.6 % やや歯応えあるが、麺にやや肌荒れ c 31.1 % 2分30秒 71.2 % 歯応え弱く、麺に肌荒れある 表1からわかるように、茹で麺の水分含量が同じになる
ように茹でた場合でも、乾燥後の麺線の水分含量が14
%を超える試料bやcでは、茹で麺の歯応えや滑らかさ
が悪くなる。
【0023】実施例2:日本そば 実施例1で調製した乾燥後の試料aの麺線(水分含量1
2.5%、麺幅1.3mm,麺厚1.2mm)を100
gずつ計量し、2リットルの沸騰水(リンゴ酸およびリ
ンゴ酸ナトリウムでpH5.2に調整したもの)中で茹
で、茹で後の麺の水分含量(すなわち茹で麺の水分含
量)が70.0〜73.5%となるように各々茹で時間
を調節して茹で、水分含量の異なる5種類の茹で麺とし
た。茹で上がった麺をザルにあけ、実施例1と同様にし
て水洗、冷却、水切りをした後の茹で麺の水分含量と形
状を測定し、実施例1と同様にして官能評価を行った。
結果を表2に示す。なお、茹で麺の形状は5種類とも麺
幅2.15mm,麺厚1.9mmであった。
【0024】
【表2】 茹で麺の 茹で時間 水分 コ メ ン ト 4分30秒 70.0 % 固く、ぼそつきがある 5分 71.3 % 適度な歯応えがあり、ぼそつきなし 5分30秒 71.5 % 適度な歯応えがあり、ぼそつきなし 6分 72.5 % やや歯応えがあり、ぼそつきなし 6分30秒 73.5% 歯応えがなく、もろい 表2からわかるように、茹で麺の水分含量が70.0%
および73.5%のものは、歯応えが悪く、ぼそつき感
がある。
【0025】実施例3:中華麺 原料粉として小麦粉(日清製粉社製、商品名“特雀”)
100部を用い、これに食塩2部、かんすい(丸東化成
社製)1部およびクチナシ色素(理研ビタミン社製、商
品名“YG−30”)0.1部を含む加水36部を加え
てミキシングを行い、常法に従って製麺、切り出しを行
って、麺幅1.5mm(番手20番)、麺厚1.3mm
の麺線とした。次いでこれを温度30℃、湿度70〜8
0%の条件下で送風乾燥した。乾燥後の麺線の水分含量
は13.5%、麺幅1.4mm、麺厚1.2mmであっ
た。
【0026】上記の麺線を100gずつ計量し、2リッ
トルの沸騰水(リンゴ酸およびリンゴ酸ナトリウムでp
H5.2に調整したもの)中で茹で、茹で後の麺の水分
含量(すなわち茹で麺の水分含量)が70.0〜72.
5%となるように各々茹で時間を調節して茹で、水分含
量の異なる3種類の茹で麺とした。茹で上がった麺をザ
ルにあけ、実施例1と同様にして水洗、冷却、水切りを
した後の茹で麺の水分含量と形状を測定し、実施例1と
同様にして官能評価を行った。結果を表3に示す。な
お、茹で麺の形状は3種類とも麺幅2.2mm,麺厚
2.0mmであった。
【0027】
【表3】 茹で麺の 茹で時間 水分 コ メ ン ト 3分30秒 70.1 % 固く、ぼそつきがある 4分 71.1 % 適度な歯応えがあり、ぼそつきなし 4分30秒 72.5 % 適度な歯応えがあり、ぼそつきなし 表3からわかるように、茹で麺の水分含量が70.1%
のものは、固くぼそつき感がある。
【0028】実施例4:ひやむぎ 原料粉として小麦粉(日清製粉社製、商品名“特雀”)
100部を用い、これに食塩3部を含む加水36部を加
えてミキシングを行い、常法に従って製麺、切り出しを
行って、麺幅1.5mm(番手20番)、麺厚1.3m
mの麺線とした。次いでこれを温度30℃、湿度70〜
80%の条件下で送風乾燥した。乾燥後の麺線の水分含
量は11.4%、麺幅1.45mm、麺厚1.1mmで
あった。
【0029】上記の麺線100gを、2リットルの沸騰
水(リンゴ酸およびリンゴ酸ナトリウムでpH5.2に
調整したもの)中で4分30秒茹でて茹で麺とした。茹
で上がった麺をザルにあけ、実施例1と同様にして水
洗、冷却、水切りをした後の茹で麺の水分含量と形状を
測定したところ、水分含量72.7%、麺幅2.3m
m、麺厚1.8mmであった。この茹で麺について実施
例1と同様にして官能評価を行った結果、麺にはぼそつ
きがなく、適度な歯応えがあった。また麺の表面は滑ら
かでつるつる感があり、茹で溶けも少なく麺の角が残っ
ていた。
【0030】
【発明の効果】以上の説明からわかるようにこの発明に
より製造された茹で麺は、調理麺の賞味期間に亘って調
理麺用容器に保存した場合でも、麺表面が滑らかでつる
つる感を有する、麺の角がしっかりしている、歯応えを
感じる、茹で伸びが遅く感じる、といった茹で直後と同
程度の食感を与えることができ、従って、特に調理麺に
使用するのに好適な茹で麺を提供することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】製麺・切り出しした麺線を水分含量10〜
    14重量%の範囲に乾燥した後、茹で後の麺の水分含量
    が70.5〜73.0重量%の範囲となるように茹で時
    間を調節して茹でることを特徴とする細物冷やし麺タイ
    プの調理麺に用いる茹で麺の製造方法。
JP12996894A 1994-06-13 1994-06-13 細物冷やし麺タイプの調理麺に用いる茹で麺の製造方法 Expired - Lifetime JP3353464B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006158342A (ja) * 2004-12-10 2006-06-22 Nissin Food Prod Co Ltd 加熱調理不要な冷麺類およびその製造方法
JP2013183688A (ja) * 2012-03-07 2013-09-19 Nissin Frozen Foods Co Ltd 加熱調理不要な冷麺類およびその製造方法
JP2013257219A (ja) * 2012-06-13 2013-12-26 Nisshin Seifun Group Inc 表面形状測定装置及び方法

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