JPH07330277A - 荷物吊り具 - Google Patents

荷物吊り具

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JPH07330277A
JPH07330277A JP15051994A JP15051994A JPH07330277A JP H07330277 A JPH07330277 A JP H07330277A JP 15051994 A JP15051994 A JP 15051994A JP 15051994 A JP15051994 A JP 15051994A JP H07330277 A JPH07330277 A JP H07330277A
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Kimio Hiraoka
岡 喜 三 男 平
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HIRAOKA KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 底面から支持されて吊り上げられた荷物を直
接床面におろすことができる、簡易かつ安価な荷物吊り
具を提供することである。 【構成】 相対向する1対の可動板25,26の有する
爪部25b,26bに固着された荷物支持板27,28
が荷物200をその底面から支持すると荷重により回動
自在の相対向する1対のアーム部材1,2が更に回動し
て荷物200をその両側面から狭持する。支持された荷
物200を床面におろす時には、1対の可動板25,2
6が支軸23,24回りに爪部25b,26bが床面に
接する位置まで回動する。これにより荷物支持板27,
28は床面に対して傾き、荷物200は荷物支持板2
7,28の斜面を滑り落ちる。この時、1対のアーム部
材1,2は開く方向に回動させられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、荷物吊り具に関する。
さらに詳しくは、クレーン,電動ホイスト,チェーンブ
ロック,チェーンレバーホイスト,バランサなどの吊り
上げ装置に取り付けられ、簡易に荷物を直接床面におろ
すことができる荷物吊り具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、吊り上げ装置を使用して荷物を搬
送する場合、荷物をロープ,ワイヤ,チェーンなどで巻
いた後、ロープなどを吊り上げ装置のフックに掛けて荷
物を昇降させる。しかし、荷物にロープなどを巻く作業
や搬送後にロープなどを解く作業は容易でなく時間を割
くことになる。
【0003】そこで、ロープなどに替えて特殊な治具を
フックに掛けて荷物を昇降させることが知られている。
例えば、荷物を側面から狭持するタイプの治具,荷物を
底面からフォークや爪部で支持するタイプの治具,電磁
石や吸盤を利用して荷物を吸いつけるタイプの治具,あ
るいはこれらのタイプを組み合わせた治具がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の治具は
次に示すような問題がある。
【0005】(1)荷物を側面から狭持するタイプの治
具の場合は、底面から支持するタイプの治具に比べて振
動に対する安定性に欠けるため荷物を強力に狭持する必
要がある。従って、油圧式または空圧式のシリンダーを
必要とするため機構が複雑になるとともにコスト高を招
くという欠点がある。その上、荷物の重量によって狭持
する力を調整する必要があるため操作が煩わしい。
【0006】(2)荷物を底面から支持するタイプの治
具の場合は、荷物を床面におろそうとしたとき荷物と床
面の間にフォークや爪部があるため直接荷物を床面にお
ろすことはできず、おろすには荷物を移動しなければな
らないという欠点がある。特に重量の大きい荷物のとき
には手間がかかり作業効率が悪い。また、この手のタイ
プの治具として開閉自在のグラブがあり、床面から所定
間隔離してグラブを開くと荷物を床面に直接おろすこと
はできるが、荷物を床面に落下させることになり荷物を
傷つけるという欠点がある。その上、グラブ開閉の制御
は複雑である。
【0007】(3)電磁石を利用するタイプの治具の場
合は、荷物が鉄板など磁性を帯びるものに限られるとい
う欠点がある。また、ソレノイド,電源などを必要とす
るためコスト高を招いてしまう。吸盤を利用するタイプ
の治具の場合は、支持する力が弱いことに加え、真空装
置などを必要とするためコスト高を招く。
【0008】(4)タイプを組み合わせた治具の場合
は、更に機構が複雑になるとともにコスト高を招くとい
う欠点がある。
【0009】本発明は、上記した従来技術の欠点を除く
ためになされたものであって、その目的とするところ
は、底面から支持されて吊り上げられた荷物を直接床面
におろすことができる、簡易かつ安価な荷物吊り具を提
供することである。
【0010】また他の目的は、搬送時に荷物を底面から
支持することに加え側面からも狭持して荷物を振動から
保護することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の荷物吊り具は、
吊り上げ装置に取り付けられ、荷物を支持する荷物吊り
具において、水平1軸を中心として交叉し、下端部で荷
物を側面から狭持する方向に回動自在の相対向する1対
のアーム部材と、1対のアーム部材の上端部にそれぞれ
一端が枢着され、他端が水平1軸に平行して延びる上軸
で互いに軸着された相対向する1対の連結バーと、上軸
を軸支し吊り上げ装置に取り付けられる部材と、水平1
軸に平行して延び、上部にストッパ部が形成された相対
向する1対の支軸と、支軸を拘持し、1対のアーム部材
の下端部にそれぞれ固着された相対向する1対の固定部
材と、支軸が挿通しかつ上下方向に延び、平時支軸のス
トッパ部に嵌合し支軸回りの回動を阻止する部分が上端
に形成され、かつ支軸の下部に嵌合し支軸回りの回動を
許す部分が下端に形成されたガイド穴,平時1対のアー
ム部材が狭持する方向に延びる爪部,荷物を床面に吊り
下げた時床面に接し支軸の下部をガイド穴の下端に案内
する突起部,回動時に床面に接する位置まで爪部の回動
を許す、爪部と突起部間に形成された傾斜部,を有し、
支軸に対し上下方向に移動自在で、かつ支軸がガイド穴
の下端に案内された時支軸を中心に回動自在の相対向す
る1対の可動板と、水平1軸に平行して延び、1対の可
動板の爪部に水平にそれぞれ固着され荷物を底面から支
持し相対向する1対の荷物支持板と、を備えたことを特
徴とするものである(請求項1)。
【0012】また本発明のもう一つの荷物吊り具は、吊
り上げ装置に取り付けられ、荷物を支持する荷物吊り具
において、水平1軸を中心として荷物を側面から狭持す
る方向に回動自在の相対向する1対のアーム部材と、水
平1軸を軸支し吊り上げ装置に取り付けられる部材と、
水平1軸に平行して延び上部にストッパ部が形成された
相対向する1対の支軸と、支軸を拘持し、1対のアーム
部材の下端部にそれぞれ固着された相対向する1対の固
定部材と、支軸が挿通しかつ上下方向に延び、平時支軸
のストッパ部に嵌合し支軸回りの回動を阻止する部分が
上端に形成され、かつ支軸の下部に嵌合し支軸回りの回
動を許す部分が下端に形成されたガイド穴,平時1対の
アーム部材が狭持する方向に延びる爪部,荷物を床面に
吊り下げた時床面に接し支軸の下部をガイド穴の下端に
案内する突起部,回動時に床面に接する位置まで爪部の
回動を許す、爪部と突起部間に形成された傾斜部,を有
し、支軸に対し上下方向に移動自在で、かつ支軸がガイ
ド穴の下端に案内された時支軸を中心に回動自在の相対
向する1対の可動板と、水平1軸に平行して延び、1対
の可動板の爪部に水平にそれぞれ固着され荷物を底面か
ら支持し相対向する1対の荷物支持板と、を備えたこと
を特徴とするものである(請求項2)。
【0013】上記発明の荷物吊り具において、1対の荷
物支持板による荷物の支持が解放されて吊り上げられる
時、爪部が床面に接する位置まで回動した1対の可動板
をそれぞれ逆方向に回動させ支軸のストッパ部をガイド
穴の上端に案内する、1対の可動板にそれぞれ固着され
た1対のついあいおもりを更に備えたものが好ましい
(請求項3)。
【0014】また1対のアーム部材のうちいずれか一方
のアーム部材に一端が固着され、他端がもう一方のアー
ム部材に当接して1対のアーム部材の狭持間隔を一定に
保持する補助バーを更に備えたものが好ましい(請求項
4)。
【0015】更に1対のアーム部材に対する水平1軸の
位置を上下方向に移動させてアーム部材の狭持間隔を大
小させる調整機構を更に備えたものが好ましい(請求項
5)。
【0016】また1対のアーム部材に対する1対の固定
部材の位置を水平方向にそれぞれ移動させてアーム部材
の狭持間隔を大小させる微調整機構を更に備えたものが
好ましい(請求項6)。
【0017】また支軸は断面が略扇形であり、支軸のス
トッパ部は扇の直線部分であることが好ましい(請求項
7)。
【0018】
【作用】平時、すなわち荷物を床面に対しておろす時以
外(荷物の吊り上げを含む搬送時)には相対向する1対
の可動板が有するガイド穴にそれぞれ挿通している1対
の支軸に形成されたストッパ部がガイド穴の上端に嵌合
するので、可動板は支軸の回りに回動不能である。この
とき爪部はアーム部材が狭持する方向に延びているので
爪部に固着された荷物支持板は水平の状態である。した
がって相対向する1対の荷物支持板で荷物を支持させる
と、荷物は水平状態でその底面から強固に支持される。
【0019】また相対向する1対のアーム部材は水平1
軸を中心に回動自在であるので、荷物支持板に荷物が載
せられると荷物の自重によってアーム部材は更に荷物を
狭持する方向に回動しようとする。よって荷物の両側面
にはアーム部材からの狭持力が加わる。この狭持力は荷
重が大きくなるにしたがって大きくなる。
【0020】更に1対のアーム部材は水平1軸を中心に
交叉し、上端部にはそれぞれ1対の連結バーが枢着さ
れ、これら連結バーは互いに吊り上げ装置に取り付けら
れる部材によって回動自在に支持されているので1対の
アーム部材および1対の連結バーはパンタグラフを形成
し、てこの原理により1対のアーム部材の回動は一層容
易にされている。したがって、上述のように荷物支持板
に荷重が加わった場合、アーム部材による狭持力は一層
大きい。
【0021】以上のように荷物は底面からも側面からも
強固に支持されるので、多少の振動による影響を受ける
ことなく安定した状態で搬送される。
【0022】支持された荷物を床面におろす時には、先
ず1対の可動板の有する突起部が床面に接し支点として
機能する。よって、支軸の下部が可動板のガイド穴の下
端に案内されてこれと嵌合する。下端には支軸回りの回
動を許す部分が形成されているので可動板は支軸の回り
に回動自在の状態となる。このとき、荷物支持板には荷
物の荷重がかかっているので、可動板はその傾斜部によ
り爪部が床面に接する位置まで回動し、荷物支持板によ
る荷物の支持位置は下がる。
【0023】この状態で荷物支持板は可動板の回転角度
に対応して床面に対して傾いているので荷物の自重によ
る反発力が1対のアーム部材に加わり、1対のアーム部
材は開く方向に回動する。したがって荷物は荷物支持板
の斜面を自重により滑り落ち、荷物支持板による支持が
解かれる。つまり、荷物は自動的に、しかも円滑に直接
床面におろされる。
【0024】また本発明のもう一つの荷物吊り具によれ
ば、上記のパンタグラフを形成しないため1対の連結バ
ーが不要となるため部品点数が減るとともに全体の長さ
が短かくなるという利点がある。
【0025】本発明の好ましい例によれば、つりあいお
もりが付加されるので、荷物の支持が解放されて吊り上
げられる時、可動板は逆方向(傾動した荷物支持板を水
平にする方向)に回動させられ、更に荷物吊り具を上げ
ると支軸の上部がガイド穴の上端部に案内され、可動板
は平時の状態、すなわちストッパ部によって強固に支軸
される状態に自動的に戻される。
【0026】また1対のアーム部材の狭持間隔を一定に
保持する補助バーが付加されるので、荷物を支持してい
ない時に、1対のアーム部材が回動することによりその
下端部が互いに接触して破損などが生じることはない。
また荷物の幅(1対のアーム部材が狭持する方向の幅)
が予め一定である場合に、その幅よりやや狭い距離で一
定に保持できるようにすれば次に荷物を支持させるとき
には少しアーム部材を回動させるだけでよいので作業者
の負担が減る。
【0027】更に1対のアーム部材の狭持間隔を変化さ
せる調整機構および/もしくは微調整機構が付加される
ので、荷物の幅が多種多様になっても対処することでき
る。特に、調整機構と微調整機構とを併用すれば有効で
ある。
【0028】
【実施例】実施例について図面を参照して説明する。図
1および図2は、本発明の一実施例である荷物吊り具1
00の外観を示す正面図および側面図である。
【0029】1対のアーム部材1,2は水平1軸となる
ピン3を介して矢印A方向または矢印B方向(荷物20
0を側面から狭持する方向)に回動自在に枢着されてい
る。1対のアーム部材1,2はピン3を通り床面におり
る垂線を中心にして線対象に相対向している。また1対
のアーム部材1,2はそれぞれ斜めに延びる上部1a,
2aと下方に延びる下部1b,2bとから成り、上部1
aと2aはピン3をその中心位置にして交叉させられて
いる。交叉する角度αは約110度である。この角度α
は小さくなると荷物吊り具全体が高くなるので90度以
下であることが好ましい。図2に示すように、アーム部
材1,2の上部1a,2aは下部1b,2bと比較して
厚さが薄い板状のものである。よって下部1bと下部2
bとが互いに左右方向(ピン3の延びる方向)にずれな
いように、予めピン3を中心とし上部1aと上部2aと
をずらした状態としている。
【0030】アーム部材1,2の上端部にはそれぞれピ
ン4,5で1対の連結バー6,7の一端が枢着され、連
結バー6の他端と連結バー7の他端は上軸となるピン8
で互いに軸着されている。ピン8はピン3に平行で、か
つピン3の真上に設けられている。すなわち、アーム部
材1,2および連結バー6,7はピン3,4,5,8を
節点とするパンタグラフを形成している。これは、てこ
の原理を利用して1対のアーム部材1,2のピン3回り
の回動を容易にするためである。なお1対の連結バー
6,7も1対のアーム部材1,2と同様に相対向してい
る。
【0031】ピン8はクレーン,電動ホイスト,チェー
ンブロック,チェーンレバーホイスト,バランサなどの
吊り上げ装置に取り付けられる部材で軸支されている。
この部材は支持部材9と、支持部材9の上部に設けられ
た孔に挿通され吊り上げ装置の有するフック300に掛
けられるリング10で構成されている。なお、支持部材
9を省略しピン8に替えてリング10で連結バー6の他
端と連結バー7の他端を軸着する構成としてもよい。
【0032】次に図3および図4を参照してアーム部材
1の下端部回りの構成を説明する。アーム部材1の下端
部には固定部材21が固着されている。固定部材21は
下方に延びる2又部21aを有し、その間に支軸23が
拘持されている。すなわち、支軸23は固定部材21に
対して回転しない状態で強固に支持されている。
【0033】支軸23は図5に示すように、その断面が
略扇形である。つまり、半径(支軸の半径)rの円にお
いて点Aおよび点Bを通る中心線CLを対象に弓形の部
分Ar1およびAr2が切り落とされた形状をしてい
る。具体的には半径rの円CR1と点Bを中心にした半
径rの円CR2との交わりを点Cおよび点Dとし、中心
線CLから左右にr/4の間隔を離して延びる直線L1
および直線L2と円CR1の上部との交わりを点Eおよ
び点Fとした場合に、点Cと点Eを結ぶ斜線および点D
と点Fを結ぶ斜線で弓形の部分Ar1およびAr2が切
り落とされている。支軸23は、ピン3に対して平行し
て延びるものであり、弓形の部分Ar1およびAr2の
切り口、すなわち扇の直線部分が後述する可動板25の
支軸回りの回動を阻止するストッパ部23aになってい
る。
【0034】支軸23は可動板25の中央部に形成され
たガイド穴25aに挿通している。ガイド穴25aは上
下方向に延びる略扇形の穴であり、ガイド穴25aの上
端部25a1の形状は支軸23のストッパ部23aの形
状と同様である。またガイド穴25aの下端部25a2
の形状は曲線部でその曲率半径は支軸23の半径rと同
様である。図5を参照して説明すると、具体的にガイド
穴25aの形状は、中心線CLと円CR2との交わりを
点Gとした場合に、点Gを通る円弧DC−斜線CE−円
弧EF−斜線FDで囲まれる形状となる。実際にはガイ
ド穴25aには支軸23が挿通されるので、形状は若干
拡がっている。これにより可動板25は支軸23に対し
上下方向に移動自在で、支軸23の下部(点Bを通る円
弧DC)がこれに嵌合するガイド穴25aの下端部25
2(点Gを通る円弧JH)に案内されると可動板25
は支軸回りに回動自在となり、また支軸の上部がこれに
嵌合するガイド穴25aの上端部25a1に案内される
と可動板25は支軸23のストッパ部23aによって支
軸回りの回動が阻止されるように構成されている。
【0035】可動板25の右側面中央部には、アーム部
材1が狭持する方向に延びる爪部25bが形成されてい
る。爪部25bの上面にはピン3に平行して延びる水平
の荷物支持板27が固着され、荷物支持板27は荷物2
00をその底面から支持する。なお本実施例では爪部2
5bの上面の高さを支軸23の最下端の点(可動板25
の回動の中心点)Bの高さと同じとした。また、可動板
25の下部には、下方に延びる突起部25cが形成され
ている。突起部25cは荷物200を床面に吊り下げた
時床面に接し支点として機能し、支軸23の下部をガイ
ド穴25aの下端部25a2に案内するようになってい
る。更に、可動板25の左側面下部にはついあいおもり
29が固着されている。ついあいおもり29は、爪部2
5bに荷物支持板27が固着された状態(荷物の支持な
し)で、支軸23の上部点Aに接する点を支点として可
動板25のバランスを左右にとる(荷物支持板27が水
平の状態−図3に示す状態)程度の重量(荷重にも関係
するが、これより多少大きい重量でもよい)を有してい
る。
【0036】また可動板25の突起部25cと爪部25
b間には床面に対して角度β1の傾斜面25dが形成さ
れている。これは支軸23の下部がガイド穴25aの下
端部25a2に案内され支軸回りに可動板25が回動し
た時に、爪部25bが床面に接する位置まで回動するこ
とを許すためである。よって傾斜角度β1は可動板25
の回動角度を示すことになる。本実施例では傾斜角度β
1を40度とした。この傾斜面25dにおいて、突起部
25cの位置(点M)と、支軸23およびガイド穴25
aの中心線CLと傾斜面25dとが交わる位置(点N)
の間には丸みが形成されている。これは可動板25の回
動時、突起部25cが床面にひっかかり回動の妨げとな
ることを防止するととに、可動板25が床面に接する点
の軌跡を点Mから点Nまで緩やかに移動させて回動を円
滑に行うためである。なお支軸23の最下端の点Bと固
定部材21の下端との距離L3は、点Bから傾斜面25
dにおろした垂線がガイド穴25aおよび傾斜面25d
に交わる点Kと点Pとの距離L4より短くなっている。
すなわち、爪部25bが床面に接する位置まで可動板2
5が回動する間、固定部材21の下端が床面に接するこ
とはないので固定部材21が可動板25の回動を妨げる
ことはない。
【0037】なお、可動板25の右側面上部には切欠部
25eが形成され右上の角が取り除かれている。可動板
25に右上の角があると仮定すると、支軸23の下部が
ガイド穴25aの下端部25a2に案内され可動板25
が荷物200の自重によって回動したときに右上の角が
固定部材21の右側面部21bから突出して荷物200
に当接(角によって両側面から荷物200を狭持)する
ので、これを防止するためである。これにより荷物20
0を床面に対し円滑におろすことができる。固定部材2
1の側面からの切り欠きの角度β2は可動板25の回動
する角度以上である。本実施例では回動角度(40度)
とした。
【0038】以上は、アーム部材1の下端部回りの構成
を示したが、アーム部材2の下端部回りの構成も同様で
ある。すなわち、アーム部材2の下端部には支軸24を
拘持する固定部材22が固着され、支軸24は可動板2
6のガイド穴26aを挿通し、可動板26には爪部26
b,突起部26c,傾斜部26dなどが形成され、爪部
26bには荷物支持板28が固着され、そして可動板2
6にはつりあいおもり30が固着されている。その上、
固定部材21と固定部材22,支軸23と支軸24,可
動板25と可動板26,荷物支持板27と荷物支持板2
8,そしてつりあいおもり29とつりあいおもり30は
それぞれ相対向している、すなわちピン3を通り床面に
おりる垂線を中心にして線対象に配置されている。よっ
て、例えば荷物支持板27が水平であるときには荷物支
持板28も水平であるので、荷物200は水平に支持さ
れ、また可動板25が右または左に回動すれば可動板2
6も同時に左または右に回動するので、回動により爪部
25bが床面に接するときには爪部26bも同時に床面
に接するように構成されている。
【0039】再度、図1を参照する。アーム部材2には
補助バー11の一端が固着されている。補助バー11の
他端はアーム部材1を案内するように2又に割れてお
り、2又に割れる部分11aがアーム部材1に当接して
1対のアーム部材1,2の狭持間隔が一定に保持される
構成になっている。なお、2又部にアーム部材1に当接
する摺動自在のスライダを装着し狭持間隔を調整できる
ようにしてもよい。
【0040】これは、荷物吊り具100が荷物200を
支持していないときアーム部材1,2が矢印B方向に回
動して下端部の可動板25が互いに接触して破損するこ
とを防止するとともに、次に荷物を支持する際には少し
だけアーム部材1,2を矢印A方向に回動させるだけで
よいからである。
【0041】本発明の実施例の構成は上記の通りであ
る。以下に一連の作動状態について説明する。
【0042】荷物吊り具100が荷物を支持していない
場合、荷物吊り具100の自重により1対のアーム部材
1,2はピン3を中心として下部1bおよび2bを閉じ
る方向(図1に示す矢印B方向)に回動し、アーム部材
1は補助バー11の2又に割れる部分11aに当接した
状態である。図1に示す状態よりも、下部1bおよび2
bは更に矢印B方向に回動し、全長は伸びた状態とな
る。
【0043】このとき、可動板25,26のガイド穴2
5a,26aに支軸23,24のストッパ部23a,2
4aが嵌合しているので可動板25,26は図3に示す
平時の状態、すなわち支軸23,24の回りに回動不能
である。
【0044】次に、1対のアーム部材1,2の下部1b
および2bを開く方向(図1に示す矢印A方向)に回動
し、荷物支持板27,28により荷物200を支持させ
ると図1に示す状態となる。この状態では、荷物吊り具
100の自重に荷物200の自重が加わるので荷物20
0の両側面下部には固定部材21,22の荷物側の側面
部21b,22bから矢印B方向に狭持する力が加わ
る。また、ピン3と上軸8とは連接バー6,7およびア
ーム部材1,2の上部1a,2aにより間隔が大きく開
いているので、てこの原理によりこの狭持力は大きい。
このように荷物200は底面からも側面からも支持され
るので、多少の振動による影響を受けることなく安定し
た状態で搬送される。このため狭持力は荷重が大きくな
るにしたがって大きくなる。
【0045】このとき、可動板25,26は荷物を支持
していない場合と同様に支軸23,24の回りに回動不
能であるので荷物支持板27,28にたとえ大きな力が
加わっても荷物200は常に水平に保たれる。
【0046】なお、荷物200は荷物支持板27,28
に載せることができものであればよく、例えば直方体
(立方体も含む)状のものでも,円柱状のものでもよ
い。
【0047】次に、支持された荷物200を床面におろ
す場合、すなわち荷物吊り具100がおろされると、先
ず可動板25,26の突起部25c,26cが床面に接
し支点として機能する。よって、支軸23,24の下部
が可動板25,26のガイド穴25a,26aの下端部
25a2,26a2に案内されてこれと嵌合する。図6
に、この状態を示す。なお、図6の2点破線で示す部分
は支軸23,24の下部が案内される前の固定部材2
1,22の位置を示す。
【0048】支軸23,24の下部が可動板25,26
のガイド穴25a,26aの下端部25a2,26a2
嵌合すると、可動板25,26は支軸23,24の回り
に回動自在の状態となる。このとき、荷物支持板27,
28には荷物200の荷重がかかっているので、可動板
25,26は、図7に示すように、爪部25b,26b
が床面に接する位置まで、床面に接する点の軌跡を点M
から点Nまで緩やかに移動させながら回動する。これに
より荷物支持板27,28は可動板25,26の回動角
度(β1=40度)ほど傾き荷物200を支持する位置
は下がる。この状態(図7に示す状態)で荷物支持板2
7,28は床面に対して角度β1傾いているので荷物2
00の自重による反発力が1対のアーム部材1,2に加
わり、1対のアーム部材1,2は開く方向(矢印A方
向)に回動する。図1に示す状態よりも、下部1bおよ
び2bは更に矢印A方向に回動し、全長は縮まる状態と
なる。
【0049】したがって荷物200は荷物支持板27,
28の斜面を自重により滑り落ち、荷物支持板27,2
8による支持が解かれる。つまり、荷物200は自動的
に、しかも円滑に直接床面におろされる。
【0050】荷物200をおろした後、荷物吊り具10
0を上げて床面から離すとつりあいおもり29,30の
力により可動板25,26は逆方向(傾動した荷物支持
板27,28を水平にする方向)に回動させられ(図6
に示す状態)、更に荷物吊り具100を上げると支軸2
3,24の上部がガイド穴25a,26aの上端部25
1,26a1に案内され、可動板25,26は平時(荷
物をおろす時以外)の状態、すなわちストッパ部23a
によって強固に支軸される状態に自動的に戻される。そ
して再度、アーム部材1は補助バー11の2又に割れる
部分11aに当接する。
【0051】荷物吊り具100の寸法を全長を約2m,
アーム部材1,2の狭持間隔を約45cm,とした場
合、約100kgの荷物を静かに直接床面におろすこと
ができた。
【0052】なお、本発明の実施例ではアーム部材1,
2の狭持間隔は一定であるため支持される荷物200は
アーム部材1,2が狭持する方向に対して一定の幅をも
ったものに限られるが、次に示す調整機構を設けてアー
ム部材1,2の狭持間隔を荷物の幅に合わせて調整でき
るようにしてもよい。
【0053】図8に示す調整機構は、相対向する1対の
アーム部材1,2の上部1a,2aに孔31c,32c
と孔31d,32dを更に設け、ピン3の取付位置を上
下方向に移動できるようにしたものである。対となる孔
31cと孔32cは同じ高さであり、孔31dと孔32
dも同じ高さである。また上部1a,2aの中心31に
対して孔31c,32cと孔31d,32dは点対象の
関係にある。よって孔31cと孔32cとを重ねてピン
3で枢着させるとピン3の取付位置は中心31より上が
り、アーム部材1,2の狭持間隔は大きくなる。逆に、
よって孔31dと孔32dとを重ねてピン3で枢着させ
るとピン3の取付位置は中心31より下がり、アーム部
材1,2の狭持間隔は小さくなる。なお、孔の数を増や
せばそれに応じて狭持間隔を多段に変化させることがで
き、また隣合う孔と孔との間隔を狭くすれば狭持間隔を
小さく変化させることができる。
【0054】図9に示す調整機構(微調整機構)は、相
対向する1対のアーム部材1,2の下端部に、溝部41
aを有し断面が略コ字状のガイド部材41を固着させ、
および固定部材21,22の上端部に、溝部41aに嵌
め込まれ水平方向に摺動自在の摺動部材42を固着させ
たものである。また摺動部材42は、締めねじ43によ
り任意の位置でガイド部材41に固定させられることが
できる。よって1対のアーム部材1,2に対する固定部
材21,22の位置を水平方向に移動させてアーム部材
の狭持間隔を大きくまたは小さくさせることができる。
この微調整機構は図8に示す調整機構よりも狭持間隔を
小さく変化させることができるので、特に図8に示す調
整機構と併用すれば、荷物の幅が多種多様になっても対
処することできる。
【0055】また、支軸23,24の断面は図5に示す
ものに限られずストッパ部を有すればよい。よってその
形は略扇形に限られるものでなく、例えば図10に示す
ような略傘形の支軸51とし、その柄の部分51aをス
トッパ部とするものでもよい。この場合支軸51が挿通
されるガイド穴の形状も支軸51の形状(略傘形)に対
応するものとなる。
【0056】更に図11に示すごとく、相対向する1対
のアーム部材61,62をピン3を介して回動自在に枢
着し、ピン3を吊り上げ装置に取り付けられる部材で軸
支させてもよい。これによれば、図1に示す連結バー
6,7やピン4,5が不要となる。すなわち、部品点数
が減るので経済的に優利である。また、図1に示す状態
と比較して全体の長さが短くなるので省空間化が図れ
る。
【0057】
【発明の効果】本発明の荷物吊り具によれば、底面から
支持して吊り上げられた荷物を床面におろすときにはそ
の支持が自動的に、かつ円滑に解かれて荷物が直接床面
におろされるので、荷物は傷つけられることなく保護さ
れる。特に重量のある荷物(数10kg以上のもの)の
場合、従来と異なり手間がかかることはなく作業効率が
向上する。またシリンダ,電磁石や真空装置などの複雑
な装置を必要としない簡易なものなので安価である。
【0058】更に荷物は底面からも側面からも強固に支
持されるので、多少の振動による影響を受けることなく
安定した状態で搬送される。よって荷物を積み重ねた場
合でも荷崩れの発生が軽減される。
【0059】また本発明のもう一つの荷物吊り具によれ
ば、部品点数が減るので経済的に優位になる。その上、
全体の長さが短かくなるので省空間化が図れる。
【0060】本発明の好ましい例によれば、つりあいお
もりの働きにより回動した爪部は平時の位置まで自動的
に戻されるので作業効率が向上する。また補助バーの付
加により相対向する1対のアーム部材の狭持間隔は一定
にされるので1対のアーム部材が回動することによりそ
の下端部が互いに接触して破損などが生じることはな
く、また荷物の幅が予め一定である場合に、その幅より
やや狭い距離で一定に保持できるようにすれば次に荷物
を支持させるときには少しアーム部材を回動させるだけ
でよいので作業者の負担が減る。更に調整機構および/
もしくは微調整機構の付加により多種多様のサイズを有
する荷物に対処できるので汎用性が増す。
【0061】以上のような荷物吊り具は、例えばベルト
コンベアで運ばれてきた荷物を支持し次の工程の基盤上
や運搬用トラックの荷台におろす場合に使用できる。ベ
ルトコンベアの幅が荷物の幅より狭く、荷物吊り具の爪
部上の荷物支持板を荷物の側面から入れられることがで
きる場合には、リフトなど機械を使用して荷物を荷物支
持板に支持させる必要がないので、特に本発明の荷物吊
り具は有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である荷物吊り具100の外
観を示す正面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】アーム部材1の下端部回りの構成を示す拡大正
面図である。
【図4】図3の側面図である。
【図5】支軸23の拡大断面図である。
【図6】可動板25のガイド穴25aの下端部25a2
に、支軸23の下部が案内された状態を示す側面図であ
る。
【図7】爪部25bが床面に接する位置まで可動板25
が支軸23の回りに回動した状態を示す側面図である。
【図8】1対のアーム部材1,2の狭持間隔を調整する
機構を示す正面図である。
【図9】もう一つの調整機構を示す拡大斜視図である。
【図10】支軸23の変形例を示す拡大断面図である。
【図11】本発明のもう一つの実施例である荷物吊り具
101の外観を示す正面図である。
【符号の説明】
1,2 1対のアーム部材 3 ピン 6,7 連結バー 8 ピン 9 支持部材 10 リング 11 補助バー 21,22 固定部材 23 支軸 23a ストッパ部 25,26 可動板 25a ガイド穴 25b,26b 爪部 25c,26c 突起部 25d,26d 傾斜部 27,28 荷物支持板 29,30 つりあいおもり 100 荷物吊り具 101 荷物吊り具 200 荷物 300 吊り上げ装置の有するフック

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吊り上げ装置に取り付けられ、荷物を支持
    する荷物吊り具において、 水平1軸を中心として交叉し、下端部で荷物を側面から
    狭持する方向に回動自在の相対向する1対のアーム部材
    と、 1対のアーム部材の上端部にそれぞれ一端が枢着され、
    他端が水平1軸に平行して延びる上軸で互いに軸着され
    た相対向する1対の連結バーと、 該上軸を軸支し前記吊り上げ装置に取り付けられる部材
    と、 水平1軸に平行して延び、上部にストッパ部が形成され
    た相対向する1対の支軸と、 該支軸を拘持し、1対のアーム部材の下端部にそれぞれ
    固着された相対向する1対の固定部材と、 前記支軸が挿通しかつ上下方向に延び、平時支軸のスト
    ッパ部に嵌合し支軸回りの回動を阻止する部分が上端に
    形成され、かつ支軸の下部に嵌合し支軸回りの回動を許
    す部分が下端に形成されたガイド穴,平時1対のアーム
    部材が狭持する方向に延びる爪部,荷物を床面に吊り下
    げた時床面に接し支軸の下部をガイド穴の下端に案内す
    る突起部,回動時に床面に接する位置まで爪部の回動を
    許す、爪部と突起部間に形成された傾斜部,を有し、支
    軸に対し上下方向に移動自在で、かつ支軸がガイド穴の
    下端に案内された時支軸を中心に回動自在の相対向する
    1対の可動板と、 水平1軸に平行して延び、該1対の可動板の爪部に水平
    にそれぞれ固着され荷物を底面から支持し相対向する1
    対の荷物支持板と、を備えたことを特徴とする荷物吊り
    具。
  2. 【請求項2】吊り上げ装置に取り付けられ、荷物を支持
    する荷物吊り具において、 水平1軸を中心として荷物を側面から狭持する方向に回
    動自在の相対向する1対のアーム部材と、 水平1軸を軸支し前記吊り上げ装置に取り付けられる部
    材と、 水平1軸に平行して延び上部にストッパ部が形成された
    相対向する1対の支軸と、 該支軸を拘持し、1対のアーム部材の下端部にそれぞれ
    固着された相対向する1対の固定部材と、 前記支軸が挿通しかつ上下方向に延び、平時支軸のスト
    ッパ部に嵌合し支軸回りの回動を阻止する部分が上端に
    形成され、かつ支軸の下部に嵌合し支軸回りの回動を許
    す部分が下端に形成されたガイド穴,平時1対のアーム
    部材が狭持する方向に延びる爪部,荷物を床面に吊り下
    げた時床面に接し支軸の下部をガイド穴の下端に案内す
    る突起部,回動時に床面に接する位置まで爪部の回動を
    許す、爪部と突起部間に形成された傾斜部,を有し、支
    軸に対し上下方向に移動自在で、かつ支軸がガイド穴の
    下端に案内された時支軸を中心に回動自在の相対向する
    1対の可動板と、 水平1軸に平行して延び、該1対の可動板の爪部に水平
    にそれぞれ固着され荷物を底面から支持し相対向する1
    対の荷物支持板と、を備えたことを特徴とする荷物吊り
    具。
  3. 【請求項3】前記1対の荷物支持板による荷物の支持が
    解放されて吊り上げられる時、爪部が床面に接する位置
    まで回動した1対の可動板をそれぞれ逆方向に回動させ
    支軸のストッパ部をガイド穴の上端に案内する、1対の
    可動板にそれぞれ固着された1対のついあいおもりを更
    に備えた請求項1または請求項2記載の荷物吊り具。
  4. 【請求項4】1対のアーム部材のうちいずれか一方のア
    ーム部材に一端が固着され、他端がもう一方のアーム部
    材に当接して1対のアーム部材の狭持間隔を一定に保持
    する補助バーを更に備えた請求項1ないし請求項3のい
    ずれかに記載の荷物吊り具。
  5. 【請求項5】1対のアーム部材に対する水平1軸の位置
    を上下方向に移動させてアーム部材の狭持間隔を大小さ
    せる調整機構を更に備えた請求項1ないし請求項4のい
    ずれかに記載の荷物吊り具。
  6. 【請求項6】1対のアーム部材に対する1対の固定部材
    の位置をそれぞれ水平方向に移動させてアーム部材の狭
    持間隔を大小させる微調整機構を更に備えた請求項1な
    いし請求項5のいずれかに記載の荷物吊り具。
  7. 【請求項7】前記支軸は断面が略扇形であり、支軸のス
    トッパ部は扇の直線部分である請求項1ないし請求項6
    のいずれかに記載の荷物吊り具。
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