JPH0733340B2 - カルボニル基をジフルオロメチレン基に変換する方法 - Google Patents

カルボニル基をジフルオロメチレン基に変換する方法

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JPH0733340B2
JPH0733340B2 JP63022864A JP2286488A JPH0733340B2 JP H0733340 B2 JPH0733340 B2 JP H0733340B2 JP 63022864 A JP63022864 A JP 63022864A JP 2286488 A JP2286488 A JP 2286488A JP H0733340 B2 JPH0733340 B2 JP H0733340B2
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伸典 福岡
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はカルボニル基をジフルオロメチレン基に変換す
る方法に関する。
〔従来の技術及び問題点〕
カルボニル基の酸素原子を2原子のフツ素で置換してジ
フルオロメチレン基を得る試みは従来から種々なされて
きている。例えば、ホスゲンと同程度の猛毒性を有する
ガスである四フツ化イオウを用いる方法〔ジヤーナル・
オブ・オーガニツク・ケミストリー(J.Org.Chem.)、3
6巻、818頁(1971)〕、六フツ化モリブデンを用いる方
法〔テトラヘドロン(Tetrahedron)、27巻、3965頁(1
971)〕、三フツ化(ジエチルアミノ)イオウを用いる
方法〔ジヤーナル・オブ・オーガニツク・ケミストリー
(J.Org.Chem.)、40巻、574頁(1975)〕などの、カル
ボニル基を直接フツ素化する試剤を用いる方法や、ケト
ン類をヒドラゾン誘導体とした後、過剰量のモノフツ化
ヨウ素と反応させる方法〔ジヤーナル・オブ・ジ・アメ
リカン・ケミカル・ソサイアテイ(J.Amer.Chem.So
c.)、109巻、896頁(1987)〕などが知られている。
しかしながら、従来のこれらの方法にはいくつかの欠点
があり工業的に実施する上では問題であつた。例えば、
四フツ化イオウを用いる方法では、その沸点が−40℃で
あり、しかも反応温度が一般的には100〜200℃必要であ
るために、毒性の高いガスを高温・高圧下で反応させな
ければならない。しかも、この方法によるカルボニル基
のジフルオロメチレン基への変換収率は、高いものでも
70%程度で、一般的には30〜60%の低いものである。さ
らに、原料である四フツ化イオウを製造するためには、
通常、高価な高耐食性材料であるハステロイC製のオー
トクレーブヘイオウとフツ化ナトリウムと塩素と仕込
み、長時間高温(最終的には225〜250℃)に保つて反応
させた後に、反応混合物を低温で蒸留して精製する必要
があり〔ジヤーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル
・ソサイアテイ(J.Amer.Chem.Soc.)、高価で面倒な方
法である。
また、六フツ化モリブデンを用いる方法は、三フツ化ホ
ウ素を触媒として用いる必要がある上に、カルボニル基
のジフルオロメチレン基への変換収率は高いものでも55
%程度であり、一般的には17〜40%の低いものである。
三フツ化(ジエチルアミノ)イオウを用いる方法は、比
較的温和な条件下で反応させることのできるフツ素化試
剤であるが、このフツ素化試剤を製造するためには、四
フツ化イオウと高価なジエチルアミノトリメチルシラン
とを反応させる必要があり、四フツ化イオウを用いる欠
点はまぬがれない。
さらに、四フツ化イオウ、六フツ化モリブデンなどのカ
ルボニル基を直接フツ素化する試剤を用いる反応では、
これらのフツ素化試剤中に含まれるフツ素原子のうち、
有効に利用できるものは、例えば反応式(A)及び
(B)に示されるように、半分以下に過ぎないことも問
題である。
C=O+SF4→CF2+SOF2 ……(A) C=O+MoF6→CF2+MoOF4 ……(B) SOF2やMoOF4は、もはやカルボニル基のフツ素化能を有
していないため、工業的にこれらの方法を実施するため
には、SOF2やMoOF4からSF4やMoF6を製造する複雑で高価
で回収工程が必要である。
また、ケトン類をヒドラゾン誘導体とした後、モノフツ
化ヨウ素と反応させる方法は、収率が20〜75%とそれ程
高いものではない上に、取扱いの困難なモノフツ化ヨウ
素を、分子状フツ素とヨウ素から製造する必要がある。
このように従来の方法では、種々の問題点があり、これ
らの方法を工業的に実施するのは実質的に困難であつ
た。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで本発明者らは、カルボニル基の酸素原子を2原子
のフツ素で置換して、高収率・高選択率でジフルオロメ
チレン基を有する化合物を容易に製造できる方法を見出
すべく鋭意研究を重ねた結果、シクロヘキサノンから1,
1−ジフルオロシクロヘキサンを高収率・高選択率で製
造できる方法として、シクロヘキサノンとトリフルオロ
酢酸無水物から得られる1,1−ビス(トリフルオロアセ
トキシ)シクロヘキサンをフツ化水素と反応させる新規
な方法を見出し、先に出願した(特願昭61−187814号、
特願昭61−198103号)。
本発明は、この反応が無置換のシクロヘキサノンに何ら
限定されないことを見出したものであり、先の出願を補
完するものである。すなわち、本発明は、一般式 (R、R′は水素、脂肪族基、脂環族基、芳香脂肪族
基、芳香族基を表わし、RとR′は同じであつても異つ
ていてもよい。またRとR′はカルボニル基と環を構成
する要素であつてもよい。)で表わされるカルボニル化
合物(但し、無置換のシクロヘキサノンを除く)から、
一般式 で表わされるジフルオロメチレン基を有する化合物(I
I)を製造するに当り、 a) カルボニル化合物(1)に一般式 (RfCO)2O (III) (Rfはパーフルオロアルキル基を表わす)で表わされる
パーフルオロアルキルカルボン酸無水物を反応させるこ
とにより、一般式 で表わされるパーフルオロアルキルカルボニロキシ基を
含むアシラール化合物(IV)を得るアシラール化工程、
及び b) 該アシラール化合物(IV)にフツ化水素を反応さ
せることにより、ジフルオロメチレン基を有する化合物
(II)とパーフルオロアルキルカルボン酸と得るフツ素
化工程 を包含することを特徴とするカルボニル基をジフルオロ
メチレン基に変換する方法である。
本発明で用いられるカルボニル化合物とは、一般式(I
I)で表わされる化合物であつて、ケトン類及びアルデ
ヒド類である(但し、無置換のシクロヘキサノンを除
く)。このようなカルボニル化合物としては例えば、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、
メチルブチルケトン、メチルヘキシルケトン、メチルオ
クチルケトン、ジエチルケトン、エチルプロピルケト
ン、エチルブチルケトン、エチルヘキシルケトン、ジプ
ロピルケトン、プロピルブチルケトン、プロピルヘキシ
ルケトン、ジブチルケトン、ブチルヘキシルケトン、ジ
ペンチルケトン、ジヘキシルケトンなどのジアルキルケ
トン類(各異性体を含む);アセトフエノン、プロピオ
フエノン、ブチロフエノンなどの脂肪族−芳香族混合ケ
トン類;ベンジルメチルケトン、ベンジルエチルケト
ン、ベンジルプロピルケトン、フエネチルメチルケトン
などの脂肪族−芳香脂肪族混合ケトン類;シクロペンチ
ルメチルケトン、シクロペンチルエチルケトン、シクロ
ヘキシルメチルケトン、シクロヘキシルエチルケトンな
どの脂肪族−脂環族混合ケトン類;ジシクロペンチルケ
トン、ジシクロヘキシルケトンなどの脂環族ケトン類;
ジベンジルケトン、ベンジル(フエニルエチル)ケトン
などの芳香脂肪族ケトン類;ベンゾフエノン、ナフトフ
エノン、ジナフチルケトンなどの芳香族ケトン類;シク
ロプロパノン、シクロブタノン、シクロペンタノン、シ
クロヘプタノンなどの環状ケトン類;さらにはメチルシ
クロヘキサノン、フエニルシクロヘキサノン、プロピル
シクロヘキサノンなどの各種置換シクロヘキサノン類
や、ケトン基を有する各種スチロイド類及び各種テルペ
ノイド類、インダノン類、テトラロン類などの各種環状
ケトン類などのケトン類、及び、ホルムアルデヒド、ア
セトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデ
ヒド、ペンチルアルデヒド、カプロンアルデヒドなどの
脂肪族アルデヒド類;フエニルアセトアルデヒド、フエ
ニルプロピオンアルデヒドなどの芳香脂肪族アルデヒド
類;シクロプロピルアルデヒド、シクロブチルアルデヒ
ド、シクロペンチルアルデヒド、シクロヘキシルアルデ
ヒドなどの脂環族アルデヒド類;ベンズアルデヒド、ナ
フチルアルデヒドなどの芳香族アルデヒド類などが用い
られる。なお、これらのケトン類及びアルデヒド類にお
いて、反応に悪影響を及ぼさない置換基、例えば低級脂
肪族基、芳香族基、脂環族基、シアノ基などが置換され
ているものであつてもよい。
また、本発明のアシラール化工程で用いられるパーフル
オロアルキルカルボン酸無水物とは、一般式(III)で
表わされる化合物であつて、より具体的には、トリフル
オロ酢酸、パーフルオロプロピオン酸、パーフルオロ酪
酸、パーフルオロバレリン酸、パーフルオロカプロン
酸、パーフルオロヘプタノン酸、パーフルオロカブリル
酸、パーフルオロカプリン酸などのパーフルオロアルキ
ルモノカルボン酸の無水物、及びパーフルオロ無水コハ
ク酸、パーフルオロ無水グルタル酸などの環状酸無水物
などがあげられる。これらのパーフルオロアルキルカル
ボン酸無水物の中で、トリフルオロ酢酸無水物が特に好
ましい。
また、本発明のフツ素化工程において使用されるフツ化
水素とは、フツ化水素を含有するものであればどのよう
な組成のものでもよい。通常はフツ化水素あるいはフツ
化水素とアミンの混合物が用いられ、好ましくは無水フ
ツ化水素あるいは無水フツ化水素とアミンの混合物が用
いられる。
フツ素化工程において使用されるフツ化水素は通常水含
有量が10重量%以下、好ましくは3重量%以下、さらに
好ましくは1重量%以下のものが使用される。
フツ素化工程でフツ化水素と混合して用いることのでき
るアミンとしてはメチルアミン、エチルアミン、プロピ
ルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、シクロ
ヘキシルアミン等の脂肪族一級アミン類;ジメチルアミ
ン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピ
ルアミン、ジブチルアミン、モルホリン、ピペリジン、
ピペラジン、ジシクロヘキシルアミン等の脂肪族二級ア
ミン類;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプ
ロピルアミン、トリブチルアミン、トリシクロヘキシル
アミン、1,4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕オクタン(DABC
O)等の脂肪族三級アミン;アニリン、ジフエニルアミ
ン、トリフエニルアミン等の芳香族アミン類;ピリジ
ン、2−ピコリン、3−ピコリン、4−ピコリン、キノ
リン、メチルキノリン類、メラミン等の含窒素芳香族化
合物などがあげられる。特にブチルアミン、シクロヘキ
シルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、トリエ
チルアミン、トリブチルアミン、アニリン、ピリジン、
ピコリン類、メラミンが好ましく用いられる。
フツ素化工程において使用することのできるフツ化水素
−アミン混合物とは前述のフツ化水素とアミンを混合し
たものを指すが、その組成はアミンに対するフツ化水素
分子のモル比で表わして、通常0.1〜100、好ましくは1
〜50のものが用いられる。
本発明におけるアシラール化工程は、反応式(C)で示
されるように、カルボニル化合物(1)にパーフルオロ
アルキルカルボン酸無水物(III)を反応させることに
よるパーフルオロアルキルカルボニロキシ基を含むアシ
ラール化合物(IV)の製造工程である。
このアシラール化反応は通常、無触媒で実施されるが、
酸触媒を用いて行うこともできる。このような酸触媒と
しては、用いるパーフルオロアルキルカルボン酸無水物
と同じパーフルオロアルキル基を有するカルボン酸(Rf
COOH)、トリクロロ酢酸等のカルボン酸類;三フツ化ホ
ウ素等のルイス酸類;パラトルエンスルホン酸、メタン
スルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の有機ス
ルホン酸類、硫酸等の鉱酸類、パーフルオロアルキルス
ルホン酸基を有する陽イオン交換体類などがあげられ
る。
アシラール化工程におけるカルボニル化合物(II)とパ
ーフルオロアルキルカルボン酸無水物(III)との使用
量比は別に制限はないが、カルボニル基に対して酸無水
物基が、通常0.01〜100倍モル、好ましくは0.1〜50倍モ
ルとなるような割合で実施される。
本アシラール化工程は無溶媒で行なうこともできるが、
反応に悪影響を及ぼさない溶媒を用いることもできる。
例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ビフ
エニルエーテルなどのエーテル類;二硫化炭素;塩化メ
チレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、
トリクロロエタン、テトラクロロエタンなどのハロゲン
化炭化水素類;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブ
ロモベンゼン、クロロナフタレンなどのハロゲン化芳香
族炭化水素類;ニトロベンゼン、ニトロトルエン、ニト
ロメタンなどのニトロ化合物類;ヘキサン等の脂肪族炭
化水素類;シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類などが
使用される。
アシラール化工程を行なう場合の反応温度及び反応時間
は原料の量比や、溶媒の有無によつて異なるが、通常−
40〜250℃、5分〜500時間であり、好ましくは0〜150
℃、10分〜200時間である。
本発明におけるフツ素化工程は反応式(D)で示される
ように、パーフルオロアルキルカルボニロキシ基を含む
アシラール化合物(IV)にフツ化水素を反応させること
によるジフルオロメチレン基を有する化合物(II)の製
造工程である。
フツ素化工程では上式に示すように目的とするジフルオ
ロメレン基を有する化合物(II)を生成するとともにパ
ーフルオロアルキルカルボン酸を副生するが、これらの
化合物は通常、蒸留等の簡単な分離操作により精製する
ことができる。
フツ素化工程において使用されるフツ化水素の量は特に
限定されないが、アシラール化合物(IV)に対して、通
常0.1〜2,000倍モル、好ましくは2〜1,000倍モルであ
る。
フツ素化工程においては反応速度を上げる目的で酸を触
媒として添加することも好ましい方法である。このよう
な酸としては、ギ酸、フルオロ酢酸、ジフルオロ酢酸、
クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸等のカルボ
ン酸類;トリフルオロ酢酸、パーフルオロプオン酸等の
パーフルオロアルキルカルボン酸類;メタンスルホン
酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリクロロメタン
スルホン酸、パラトルエンスルホン酸等のスルホン酸
類;塩酸、硫酸等の鉱酸類;酸フツ化ホウ素、塩化アル
ミニウム、フツ化アルミニウム、三塩化チタン、四塩化
チタン、三塩化鉄、三フツ化鉄等のルイス酸類;パーフ
ルオロアルキルスルホン酸基を有する陽イオン交換体類
などがあげられる。フツ素化工程では反応が進行するに
従つてパーフルオロアルキルカルボン酸が副生してくる
ため、これと同じパーフルオロアルキルカルボン酸を触
媒として用いることは、酸触媒としての特別な分離が不
要であるため、特に好ましい。また副生してくるパーフ
ルオロアルキルカルボン酸も触媒として作用するため、
添加する酸触媒の量も少くてよい。
フツ素化工程において酸触媒を添加する場合、その量は
使用する酸触媒の酸性度によつても変わるが、パーフル
オロアルキルカルボニロキシ基を含むアシラール化合物
(IV)に対して、酸基として、通常0.0001〜1倍モル、
好ましくは0.001〜0.1倍モルである。
フツ素化工程においてはまたフツ化セシウム、フツ化ル
ビジウム、フツ化カリウム、フツ化ナトリウム等の金属
フツ化物を添加することもできる。
フツ素化工程は無溶媒で行なうこともできるが、反応に
悪影響を及ぼさない溶媒を用いることもできる。例え
ば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ビフエニ
ルエーテルなどのエーテル類;塩化メチレン、クロロホ
ルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエタ
ン、テトラクロロエタン、フロン類などのハロゲン化炭
化水素類;クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのハ
ロゲン化芳香族炭化水素類;ヘキサン、オクタン、デカ
ン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素類;シクロヘキサン等の脂環式炭
化水素類などが使用される。
フツ素化工程を行なう場合の反応温度及び反応時間は用
いる原料とフツ化水素の量比、触媒の有無及び種類、溶
媒の有無などにより異なるが、通常−76℃〜150℃、5
分〜100時間であり、好ましくは−40℃〜100℃、5分〜
50時間である。
フツ素化工程において副生してくるパーフルオロアルキ
ルカルボン酸は、脱水剤を反応させることによつて、容
易にパーフルオロアルキルカルボン酸無水物が再生でき
るので、このようにして再生したパーフルオロアルキル
カルボン酸無水物をアシラール工程に循環再使用するこ
とは好ましい方法である。このような効果を有する脱水
剤としては、例えば無水酢酸、ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド、メトキシアセチレン、五酸化リン、三酸化イ
オウなどがあげられる。五酸化リン及び三酸化イオウの
場合は、それぞれリン酸及び硫酸として回収することが
できるために特に好ましい。
本発明の方法を実施するに当り、アシラール化工程及び
フツ素化工程のいずれの工程も、回分式あるいは連続式
で行うことができる。
また反応圧力も減圧、常圧、加圧のいずれでもよいが、
通常は常圧で反応させることができ、好ましい方法であ
る。
〔発明の効果〕
本発明の方法により、カルボニル基の酸素原子を2原子
のフツ素で置換して、ジフルオロメチレン基を有する化
合物を高収率、高選択率で容易に製造することができ
る。
〔実施例〕
以下に実施例によつて、本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの具体例に限定されるものではな
い。
実施例1 a) アシラール化工程 シクロペンタノン4.2g(0.05モル)とトリフルオロ酢酸
無水物25.2g(0.12モル)とを、予め系内と窒素置換し
た反応器に入れ、25℃で3時間撹拌した後、25℃で72時
間静置した。未反応のトリフルオロ酢酸無水物を留去し
た後の反応混合物を蒸留することにより、1,1−ビス
(トリフルオロアセトキシ)シクロペンタン14.5g(収
率98.6%)が得られた。
b) フツ素化工程 予め系内を窒素置換した反応器へ無水フツ化水素−ピリ
ジン混合物(フツ化水素含量70重量%)60.0g(フツ化
水素を2.1モル含有)を入れ、−30℃まで冷却した後、
撹拌しながら1,1−ビス(トリフルオロアセトキシ)シ
クロペンタン14.5gとトリフルオロ酢酸0.2gを添加し
た。撹拌を行ないつつ反応温度を−30℃に2時間保つた
後、徐々に加温することにより1時間で20℃まで昇温
し、さらに20℃に2時間保つた。反応混合物を精留する
ことにより、トリフルオロ酢酸11.1gと、1,1−ジフルオ
ロシクロペンタン5.12g得られた。このことはシクロペ
ンタノン基準で、1,1−ジフルオロシクロペンタンが96.
6%の収率で得られたことを示している。
実施例2 シクロペンタノンの代りにシクロヘプタノン5.6g(0.05
モル)を用いる以外は、実施例1と全く同様の方法によ
り、トリフルオロ酢酸無水物によるアシラール化反応及
び、無水フツ化水素−ピリジン混合物を用いるフツ素化
反応を行つた結果、1,1−ジフルオロシクロヘプタノン
が、シクロヘプタノン基準で収率92%、選択率97%で得
られた。
実施例3 シクロペンタノンの代りにジ−n−プロピルケトン5.7g
(0.05モル)を用いる以外は、実施例1と全く同様の方
法により、アシラール化工程及びフツ素化工程を行つた
結果、4,4′−ジフルオロ−n−ヘプタンが、ジ−n−
プロピルケトン基準で収率93%、選択率96%で得られ
た。
実施例4 シクロペンタノンの代りに、アセトフエノン6.0g(0.05
モル)を用い、アシラール化反応温度を35℃にする以外
は、実施例1と同様な方法により、アシラール化工程及
びフツ素化工程を行つた結果、α,α−ジフルオロエチ
ルベンゼンが収率90%、選択率92%で得られた。
実施例5 シクロペンタノンの代りに、ベンゾフエノン9.1g(0.05
モル)を用い、トリフルフロ酢酸無水物126g(0.6モ
ル)を用いて、実施例4と同様な方法によりアシラール
化反応を行つた。反応後、未反応のトリフルフロ酢酸無
水物を留去し、これを−30℃に冷却した無水フツ化水素
−ピリジン混合物(フツ化水素含量70重量%)60.0g中
に添加した。トリフルオロ酢酸0.1gを触媒として添加
し、撹拌しながら、−30℃に1時間保つた後、徐々に加
温することにより1時間で20℃まで昇温し、さらに20℃
で5時間反応させた結果、ジフエニルジフルオロメタン
が収率80%、選択率88%で得られた。
実施例6 シクロペンタノンの代りに4−メチルシクロヘキサノン
56g(0.5モル)を用いる以外は、実施例1と同様の方法
を行つた結果、1,1−ジフルオロ−4−メチルシクロヘ
キサンが収率94%、選択率96%で得られた。
実施例7 トリフルオロ酢酸無水物の代りにパーフルオロプロピオ
ン酸無水物30gを用いる以外は実施例1と同様な方法を
行つた結果、1,1−ジフルオロシクロペンタンが収率95
%、選択率97%で得られた。
実施例8 フツ素化工程でトリフルオロ酢酸を添加せずに20℃での
反応時間を4時間にすること以外は実施例1と全く同様
な反応を行つた結果、1,1−ジフルオロシクロペンタン
が収率93.5%で得られた。
実施例9 シクロペンタノンの代りにベンジルメチルケトン6.7g
(0.05モル)を用いる以外は実施例1と同様な方法を行
つた結果、1−フエニル−2,2−ジフルオロプロパンが
収率90%で得られた。
実施例10 シクロペンタノンの代りにシクロヘキシルメチルケトン
6.3g(0.05モル)を用いる以外は実施例1と同様な方法
を行つた結果、1−シクロヘキシル−1,1−ジフルオロ
エタンが収率92%で得られた。
実施例11 シクロペンタノンの代りにカプロンアルデヒド5gを用い
る以外は実施例1と同様な方法を行つた結果、1,1−ジ
フルオロ−n−ヘキサンが収率90%で得られた。
実施例12 シクロペンタノンの代りにベンズアルデヒド5.3g用いる
以外は実施例1と同様な方法を行つた結果、ジフルオロ
メチルベンゼンが収率85%で得られた。
実施例13 シクロペンタノンの代りにシクロヘキシルアルデヒド5.
6gを用いる以外は実施例1と同様な方法を行つた結果、
ジフルオロメチルシクロヘキサンが収率92%で得られ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 22/08 23/08 23/10 23/14 67/00 69/63

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (R、R′は水素、脂肪族基、脂環族基、芳香脂肪族
    基、芳香族基を表わし、RとR′は同じであつても異つ
    ていてもよい。またRとR′はカルボニル基と環を構成
    する要素であつてもよい。)で表わされるカルボニル化
    合物(但し、無置換のシクロヘキサノンを除く)から、
    一般式 で表わされるジフルオロメチレン基を有する化合物(I
    I)を製造するに当り、 a) カルボニル化合物(1)に一般式 (RfCO)2O (III) (Rfはパーフルオロアルキル基を表わす) で表わされるパーフルオロアルキルカルボン酸無水物を
    反応させることにより、一般式 で表わされるパーフルオロアルキルカルボニロキシ基を
    含むアシラール化合物(IV)を得るアシラール化工程、
    及び b)該アシラール化合物(IV)にフツ化水素を反応させ
    ることにより、ジフルオロメチレン基を有する化合物
    (II)とパーフルオロアルキルカルボン酸を得るフツ素
    化工程 を包含することを特徴とするカルボニル基をジフルオロ
    メチレン基に変換する方法
  2. 【請求項2】フツ素化工程を酸触媒の存在下で行う特許
    請求の範囲第1項記載の方法
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