JPH0741324A - ロッド状ガラスの製造方法及びその装置 - Google Patents
ロッド状ガラスの製造方法及びその装置Info
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- JPH0741324A JPH0741324A JP35163293A JP35163293A JPH0741324A JP H0741324 A JPH0741324 A JP H0741324A JP 35163293 A JP35163293 A JP 35163293A JP 35163293 A JP35163293 A JP 35163293A JP H0741324 A JPH0741324 A JP H0741324A
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- rod
- glass raw
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 ヒータ4に下部を囲まれた坩堝3と、その下
方にストッパ機構6と冷却機構9及びロッド収納手段10
がハウジング2の内部に配設され、上部に攪拌手段5a
のモータ7とバルブ8を有するガス供給管13とが設置さ
れ、モータ7により駆動される回転軸5の先端及び攪拌
アーム5aがガラス原料融液20A内に浸漬されており、
ハウジング2の外部に設けた制御機構11によって動作が
制御されるようにした装置1を用い、ストッパ機構6が
坩堝3のノズル3aから外れてノズル3aを開き、ガス
30を坩堝3内へ送ることにより、そのガス圧と溶融ガラ
ス原料20Aの自重によってこの融液20Aを20〜200cm/se
c の速度で押し出し、急冷により急速凝固させ、ロッド
状ガラス20を成形する方法。 【効果】 従来の技術では不可能であった低融点、低反
応性のガラス組成を用いても、ロッド状のガラスの製造
が急冷急速凝固によって可能になり、生産性が向上し、
このロッド状ガラスを使用した磁気ヘッドは、高性能、
高品質でより高い信頼性が保証される。
方にストッパ機構6と冷却機構9及びロッド収納手段10
がハウジング2の内部に配設され、上部に攪拌手段5a
のモータ7とバルブ8を有するガス供給管13とが設置さ
れ、モータ7により駆動される回転軸5の先端及び攪拌
アーム5aがガラス原料融液20A内に浸漬されており、
ハウジング2の外部に設けた制御機構11によって動作が
制御されるようにした装置1を用い、ストッパ機構6が
坩堝3のノズル3aから外れてノズル3aを開き、ガス
30を坩堝3内へ送ることにより、そのガス圧と溶融ガラ
ス原料20Aの自重によってこの融液20Aを20〜200cm/se
c の速度で押し出し、急冷により急速凝固させ、ロッド
状ガラス20を成形する方法。 【効果】 従来の技術では不可能であった低融点、低反
応性のガラス組成を用いても、ロッド状のガラスの製造
が急冷急速凝固によって可能になり、生産性が向上し、
このロッド状ガラスを使用した磁気ヘッドは、高性能、
高品質でより高い信頼性が保証される。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロッド状ガラスの製造
方法及びその装置に関し、例えば、磁気ヘッドに使用さ
れるコア結合のために用いられるロッド状ガラスの製造
方法及びこの方法を実施する装置に関するものである。
方法及びその装置に関し、例えば、磁気ヘッドに使用さ
れるコア結合のために用いられるロッド状ガラスの製造
方法及びこの方法を実施する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気ヘッドのコアの固着又は埋め込み等
にはガラスが使用される。一対のコアを結合するには、
図7に示すように、コア素材ブロック21、22を突き合わ
せ、コア素材ブロック21の溝23に、ロッド状に形成され
たガラス棒20を挿入し、加熱してガラス融着によるボン
ディングを行い、図8に示すようにコア素材ブロック2
1、22を結合する。図中24は、トラック幅規制用の溝
で、溶融したガラスは多数の溝24を通って供給される。
このようにして、ガラス量の制御を行うと共にガラスセ
ット作業の効率化が図られている。
にはガラスが使用される。一対のコアを結合するには、
図7に示すように、コア素材ブロック21、22を突き合わ
せ、コア素材ブロック21の溝23に、ロッド状に形成され
たガラス棒20を挿入し、加熱してガラス融着によるボン
ディングを行い、図8に示すようにコア素材ブロック2
1、22を結合する。図中24は、トラック幅規制用の溝
で、溶融したガラスは多数の溝24を通って供給される。
このようにして、ガラス量の制御を行うと共にガラスセ
ット作業の効率化が図られている。
【0003】近年、磁気ヘッド用ボンディングガラスの
分野においては、磁気ヘッドの高性能化に伴い、特に融
着温度の低温化及び融着温度におけるガラスのコア材と
の低反応化が要求されてきている。例えば、磁気ヘッド
のコアに高磁束密度のアモルファス合金が用いられるよ
うになってきたが、アモルファス合金は一般に結晶化温
度が低い(400〜500 ℃)ので、ガラスボンディングを結
晶化温度以下のできるだけ低温で行うことが必要であ
る。
分野においては、磁気ヘッドの高性能化に伴い、特に融
着温度の低温化及び融着温度におけるガラスのコア材と
の低反応化が要求されてきている。例えば、磁気ヘッド
のコアに高磁束密度のアモルファス合金が用いられるよ
うになってきたが、アモルファス合金は一般に結晶化温
度が低い(400〜500 ℃)ので、ガラスボンディングを結
晶化温度以下のできるだけ低温で行うことが必要であ
る。
【0004】また、一般にデータストレージ用の磁気ヘ
ッドのコアブロックは、その構成部材の結合のため、高
融点ガラスから低融点ガラスの順に2回以上のボンディ
ング工程を経て製造される。図5はフロッピーディスク
用の磁気ヘッドコアである。先ず、一方の記録再生用コ
ア26Aは、サイドコア26Aaとセンタコア26Ab(両コ
ア共一般にフェライトからなる)とが1回目のボンディ
ングでガラス29Aによって結合されて形成される。
ッドのコアブロックは、その構成部材の結合のため、高
融点ガラスから低融点ガラスの順に2回以上のボンディ
ング工程を経て製造される。図5はフロッピーディスク
用の磁気ヘッドコアである。先ず、一方の記録再生用コ
ア26Aは、サイドコア26Aaとセンタコア26Ab(両コ
ア共一般にフェライトからなる)とが1回目のボンディ
ングでガラス29Aによって結合されて形成される。
【0005】同様にして、他方の消去用コア26Bも、サ
イドコア26Baとセンタコア26Bbとが1回目のボンデ
ィングでガラス29Aにより結合されて形成される。次
に、両コア26A、26Bはガラス29Bによる2回目のボン
ディングで一体化される。続いて、両コア26A、26Bは
両面をスライダ27及び28に挟まれ、ガラス29Cによって
3回目のボンディングが行われ、コアブロックが形成さ
れる。
イドコア26Baとセンタコア26Bbとが1回目のボンデ
ィングでガラス29Aにより結合されて形成される。次
に、両コア26A、26Bはガラス29Bによる2回目のボン
ディングで一体化される。続いて、両コア26A、26Bは
両面をスライダ27及び28に挟まれ、ガラス29Cによって
3回目のボンディングが行われ、コアブロックが形成さ
れる。
【0006】図3はハードディスク用磁気ヘッドコアを
示すものであり、コア19Aと19Bとがガラス16Aによる
1回目のボンディングで結合されてから、スライダ18の
所定位置に組み込まれ、ガラス16Bによる2回目のボン
ディングが行われる。
示すものであり、コア19Aと19Bとがガラス16Aによる
1回目のボンディングで結合されてから、スライダ18の
所定位置に組み込まれ、ガラス16Bによる2回目のボン
ディングが行われる。
【0007】従って、上記した複数回のボンディングに
よるヘッド作製工程では、2回目以降のボンディングに
用いるガラスは、それ以前にボンディングした部材の結
合位置をずらしたりしないような物性が要求されるた
め、特にそれ以前のボンディングで既に使用したガラス
を軟化させないように低融点のガラスが使用される。
よるヘッド作製工程では、2回目以降のボンディングに
用いるガラスは、それ以前にボンディングした部材の結
合位置をずらしたりしないような物性が要求されるた
め、特にそれ以前のボンディングで既に使用したガラス
を軟化させないように低融点のガラスが使用される。
【0008】更に、磁気ヘッドコアが良好な電磁変換特
性を示すためには、両コアの結合面に幅がサブミクロン
オーダ以下の高精度な磁気ギャップが必要である。とこ
ろが、ボンディングガラスが高温において融着の際にコ
ア材(特に、フェライト材)と多少の侵食拡散反応を生
じることが多く、この侵食によって、図13に示すよう
に、ガラス37Aとコア材39との界面には40Bで示す侵食
領域が発生する。
性を示すためには、両コアの結合面に幅がサブミクロン
オーダ以下の高精度な磁気ギャップが必要である。とこ
ろが、ボンディングガラスが高温において融着の際にコ
ア材(特に、フェライト材)と多少の侵食拡散反応を生
じることが多く、この侵食によって、図13に示すよう
に、ガラス37Aとコア材39との界面には40Bで示す侵食
領域が発生する。
【0009】このような侵食拡散反応が大きい場合は、
磁気ギャップの寸法精度を悪くして良好な電磁変換特性
が保証されない不良品となるので、最小限の反応に抑え
ることが望まれ、図6のように侵食拡散反応がない状態
の界面40Aにすることが理想である。
磁気ギャップの寸法精度を悪くして良好な電磁変換特性
が保証されない不良品となるので、最小限の反応に抑え
ることが望まれ、図6のように侵食拡散反応がない状態
の界面40Aにすることが理想である。
【0010】上記したヘッド作製工程において使用され
るボンディングガラスは、ロッド状に加工したものであ
ることは前述したが、このロッド状ガラスの製造方法と
しては引上げ線引法と引下げ線引法との2通りの方法が
ある。
るボンディングガラスは、ロッド状に加工したものであ
ることは前述したが、このロッド状ガラスの製造方法と
しては引上げ線引法と引下げ線引法との2通りの方法が
ある。
【0011】図14は、引上げ線引法によるロッド状ガラ
スの製造の概念を示す概略図である。即ち、坩堝30の中
でガラス原料を溶融させ、この融液32が一定の粘度を保
つようにヒータ33で加熱しておき、この状態で融液32を
ピンセット等で摘んで引っ張り上げると自然冷却され、
固体のガラスロッド32Aになる。これを駆動手段(図示
せず)により回転する一対のゴムロール31、31の間に挟
み込んで連続的に引上げ、ガラスロッドを作製する。
スの製造の概念を示す概略図である。即ち、坩堝30の中
でガラス原料を溶融させ、この融液32が一定の粘度を保
つようにヒータ33で加熱しておき、この状態で融液32を
ピンセット等で摘んで引っ張り上げると自然冷却され、
固体のガラスロッド32Aになる。これを駆動手段(図示
せず)により回転する一対のゴムロール31、31の間に挟
み込んで連続的に引上げ、ガラスロッドを作製する。
【0012】図15は引下げ線引法の概念を示す概略図で
ある。即ち、坩堝34の中で溶融させたガラス原料32を、
ヒータ36を上方と下方とで適当に温度制御することによ
り、坩堝34の下部のノズルからゆっくりと自然落下させ
る。そして、これを自然冷却させ、固体化してロッド状
になったガラス32Aを駆動手段(図示せず)で回転する
一対のゴムロール35、35に挟んで連続的に引下げ、ガラ
スロッドを作製する。
ある。即ち、坩堝34の中で溶融させたガラス原料32を、
ヒータ36を上方と下方とで適当に温度制御することによ
り、坩堝34の下部のノズルからゆっくりと自然落下させ
る。そして、これを自然冷却させ、固体化してロッド状
になったガラス32Aを駆動手段(図示せず)で回転する
一対のゴムロール35、35に挟んで連続的に引下げ、ガラ
スロッドを作製する。
【0013】ところで、前述の侵食拡散反応を減らすた
め、或いはアモルファス合金を用いたり、複数回のガラ
ス融着を行う磁気ヘッドを作製するため、ガラス自体の
低反応化、低融点化をガラスの組成設計によって実現し
ようとすると、ガラス状態としての組成領域を外れ、結
晶化し易くなってしまう。
め、或いはアモルファス合金を用いたり、複数回のガラ
ス融着を行う磁気ヘッドを作製するため、ガラス自体の
低反応化、低融点化をガラスの組成設計によって実現し
ようとすると、ガラス状態としての組成領域を外れ、結
晶化し易くなってしまう。
【0014】即ち、ガラス材料は、ガラスを構成する原
子が規則性のないランダムな状態(アモルファス状態)
を保つ必要があるが、ガラス組成を低反応化、低融点化
の方向にシフトさせると、SiO2 やB2 O3 などのガ
ラス形成用の酸化物(アモルファス化作用を有する酸化
物)の含有率を相対的に大幅に低減させることになり、
結果としてガラス化し難く、結晶化し易い組成になる。
このような結晶化し易い組成物は、上記した従来の製造
方法でロッド状に製造する場合、アモルファス状態を保
持して確実にロッド状に成形することは困難である。
子が規則性のないランダムな状態(アモルファス状態)
を保つ必要があるが、ガラス組成を低反応化、低融点化
の方向にシフトさせると、SiO2 やB2 O3 などのガ
ラス形成用の酸化物(アモルファス化作用を有する酸化
物)の含有率を相対的に大幅に低減させることになり、
結果としてガラス化し難く、結晶化し易い組成になる。
このような結晶化し易い組成物は、上記した従来の製造
方法でロッド状に製造する場合、アモルファス状態を保
持して確実にロッド状に成形することは困難である。
【0015】即ち、従来の製造方法で上記のような結晶
化し易い組成物をロッド状に成形したとしても、図16に
示す如く、ガラスロッド37の表面に析出物(結晶粒)38
が隆起し、線径が一定にならず、結晶核となる成分が部
分的に凝集するので、ガラス組成が均一にならない等の
問題を生じることになる。
化し易い組成物をロッド状に成形したとしても、図16に
示す如く、ガラスロッド37の表面に析出物(結晶粒)38
が隆起し、線径が一定にならず、結晶核となる成分が部
分的に凝集するので、ガラス組成が均一にならない等の
問題を生じることになる。
【0016】そして、このようなガラスロッドを磁気ヘ
ッドコアのボンディングに用いても、ガラス質部分だけ
しか溶け出さないので、コア同士の結合強度が弱くな
る。その上、磁気ヘッド摺動面のガラス部に上記の析出
物が現れると、磁気テープ等の磁気記録媒体を傷付けて
ドロップアウトが発生する等の悪影響を及ぼす。このた
め、磁気ヘッドコアのボンディング材としての使用は不
可能であった。
ッドコアのボンディングに用いても、ガラス質部分だけ
しか溶け出さないので、コア同士の結合強度が弱くな
る。その上、磁気ヘッド摺動面のガラス部に上記の析出
物が現れると、磁気テープ等の磁気記録媒体を傷付けて
ドロップアウトが発生する等の悪影響を及ぼす。このた
め、磁気ヘッドコアのボンディング材としての使用は不
可能であった。
【0017】しかも、図14及び図15に示した従来のガラ
スロッド製造方法では、装置の機構上、引上げ又は引下
げの線引速度を大きくはできず、冷却速度に限界がある
ため、成形されたガラスに結晶核が生成され易い。従っ
て、用いられる原料は均一にガラス化(アモルファス
化)する組成に限られ、ガラス組成設計にも限界があ
る。
スロッド製造方法では、装置の機構上、引上げ又は引下
げの線引速度を大きくはできず、冷却速度に限界がある
ため、成形されたガラスに結晶核が生成され易い。従っ
て、用いられる原料は均一にガラス化(アモルファス
化)する組成に限られ、ガラス組成設計にも限界があ
る。
【0018】こうした事情から、前述の要求を全て満た
す磁気ヘッド用ボンディングガラスを完全に実現するこ
とが困難な状況にあり、侵食拡散反応を起こさずかつ低
融点のガラスを使用する理想的な磁気ヘッドコアの製作
は非常に困難であった。また、従来のガラスロッド製造
方法では量産性が低いことも問題であった。
す磁気ヘッド用ボンディングガラスを完全に実現するこ
とが困難な状況にあり、侵食拡散反応を起こさずかつ低
融点のガラスを使用する理想的な磁気ヘッドコアの製作
は非常に困難であった。また、従来のガラスロッド製造
方法では量産性が低いことも問題であった。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な事情に鑑みてなされたものであり、従来の技術では不
可能であった低融点、低反応性のガラス組成であっても
ガラスロッドの製造が可能で、しかも量産化が可能なガ
ラスロッド製造方法及びその装置を提供することを目的
とするものである。
な事情に鑑みてなされたものであり、従来の技術では不
可能であった低融点、低反応性のガラス組成であっても
ガラスロッドの製造が可能で、しかも量産化が可能なガ
ラスロッド製造方法及びその装置を提供することを目的
とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、容器、
攪拌手段、ストッパ機構、加熱手段、ガス供給手段及び
制御機構を用い、前記容器中で溶融させた液状ガラス原
料を、ガス圧と前記液状ガラス原料の自重とにより、20
〜200cm/sec の速度で前記容器の開口から押し出す、ロ
ッド状ガラスの製造方法に係るものである。
攪拌手段、ストッパ機構、加熱手段、ガス供給手段及び
制御機構を用い、前記容器中で溶融させた液状ガラス原
料を、ガス圧と前記液状ガラス原料の自重とにより、20
〜200cm/sec の速度で前記容器の開口から押し出す、ロ
ッド状ガラスの製造方法に係るものである。
【0021】本発明によれば、ガラスロッドの製造に際
し、特にガス圧と原料の自重によって20〜200cm/sec の
速度で液状ガラス原料を容器から押し出すので、急勾配
で液状ガラスの温度を下げて、結晶化し易いガラス組成
でも結晶核を生成せずに固化させ、アモルファスのロッ
ドに成形することができ、かつ、ロッド状ガラスの量産
性を向上させることができる。
し、特にガス圧と原料の自重によって20〜200cm/sec の
速度で液状ガラス原料を容器から押し出すので、急勾配
で液状ガラスの温度を下げて、結晶化し易いガラス組成
でも結晶核を生成せずに固化させ、アモルファスのロッ
ドに成形することができ、かつ、ロッド状ガラスの量産
性を向上させることができる。
【0022】本発明において、液状ガラス原料の粘度を
0.5Pa・sec 以下とし、ガス圧を0.1kgf/cm2以上とする
のが望ましい。
0.5Pa・sec 以下とし、ガス圧を0.1kgf/cm2以上とする
のが望ましい。
【0023】また、液状ガラス原料を押し出すために供
給するガスとして不活性ガスを用いるのが望ましい。
給するガスとして不活性ガスを用いるのが望ましい。
【0024】また、上記容器をほぼ鉛直方向に配置し、
その開口から液状ガラス原料をほぼ鉛直下方へ押し出す
のが望ましい。
その開口から液状ガラス原料をほぼ鉛直下方へ押し出す
のが望ましい。
【0025】上記容器について、液状ガラス原料を押し
出す開口の周囲に円筒状のガイドを設けること、そし
て、この円筒状のガイドを1〜10mmの長さに設けること
がよい。
出す開口の周囲に円筒状のガイドを設けること、そし
て、この円筒状のガイドを1〜10mmの長さに設けること
がよい。
【0026】また、液状ガラス原料を押し出す上記開口
の径を 0.1〜3.0mm とするのがよい。
の径を 0.1〜3.0mm とするのがよい。
【0027】本発明においては、押し出された液状ガラ
ス原料を冷却機構によって冷却するのが望ましい。
ス原料を冷却機構によって冷却するのが望ましい。
【0028】この場合、液状ガラス原料の押し出し方向
に沿って円筒状の冷却通路を設け、この冷却通路内に冷
却ガスを流すのがよい。また、押し出された液状ガラス
原料に対して、対向した2方向からほぼ直交して冷却ガ
スを導入することが望ましい。
に沿って円筒状の冷却通路を設け、この冷却通路内に冷
却ガスを流すのがよい。また、押し出された液状ガラス
原料に対して、対向した2方向からほぼ直交して冷却ガ
スを導入することが望ましい。
【0029】また、本発明において、ガラス融着される
べき材料に対して低反応性で低融点のガラス原料を液状
ガラス原料として用いると、より本発明の特徴を発揮で
きる。
べき材料に対して低反応性で低融点のガラス原料を液状
ガラス原料として用いると、より本発明の特徴を発揮で
きる。
【0030】本発明は、磁気ヘッド構成材料の結合用の
ロッド状ガラスを製造するのに好適である。
ロッド状ガラスを製造するのに好適である。
【0031】本発明はまた、液状ガラス原料を押し出す
ための開口を有する容器、攪拌手段、ストッパ機構、加
熱手段、ガス供給手段及び制御機構を有する、上記製造
方法を実施するための装置も提供するものである。
ための開口を有する容器、攪拌手段、ストッパ機構、加
熱手段、ガス供給手段及び制御機構を有する、上記製造
方法を実施するための装置も提供するものである。
【0032】この装置において、押し出された液状ガラ
ス原料を冷却するための冷却機構を更に有することが望
ましい。この冷却機構は、上記した円筒状の冷却通路に
冷却ガスを流したり、押し出されたガラス原料に対し
て、対向した2方向からほぼ直交して冷却ガスを導入し
て、冷却を行えるように構成されるのがよい。
ス原料を冷却するための冷却機構を更に有することが望
ましい。この冷却機構は、上記した円筒状の冷却通路に
冷却ガスを流したり、押し出されたガラス原料に対し
て、対向した2方向からほぼ直交して冷却ガスを導入し
て、冷却を行えるように構成されるのがよい。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0034】まず、前述したようなボンディング用のガ
ラスに要求される特性(ガラス化容易、低融点、低反応
性)とガラスを構成する成分組成との関係について、4
元系のガラスであるPbO−SiO2 −B2 O3 −Fe
2 O3 を例に挙げて説明する。
ラスに要求される特性(ガラス化容易、低融点、低反応
性)とガラスを構成する成分組成との関係について、4
元系のガラスであるPbO−SiO2 −B2 O3 −Fe
2 O3 を例に挙げて説明する。
【0035】結晶質成分を含まず、完全にガラス化する
ためには、SiO2 及びB2 O3 の含有量が高いことが
有利である。しかし、高SiO2 では融点を低くでき
ず、高B2 O3 ではコア材料と反応し易くなる。
ためには、SiO2 及びB2 O3 の含有量が高いことが
有利である。しかし、高SiO2 では融点を低くでき
ず、高B2 O3 ではコア材料と反応し易くなる。
【0036】融点を低くするには、SiO2 の含有量が
低く、PbOの含有量が高いことが有利である。しか
し、低SiO2 ではガラス化し難く、高PbOでは更に
ガラス化し難くなる。
低く、PbOの含有量が高いことが有利である。しか
し、低SiO2 ではガラス化し難く、高PbOでは更に
ガラス化し難くなる。
【0037】Fe系のコア材料との反応性を小さくする
には、Fe2 O3 を適量含有させ、B2 O3 の含有量を
低くすることが有利である。しかし、高Fe2 O3 では
ガラス化し難くなり、低B2 O3 では更にガラス化し難
くなる。
には、Fe2 O3 を適量含有させ、B2 O3 の含有量を
低くすることが有利である。しかし、高Fe2 O3 では
ガラス化し難くなり、低B2 O3 では更にガラス化し難
くなる。
【0038】これらのガラス構成成分は、上記のように
互いに背反的な作用を示し、上記3要件(ガラス化容
易、低融点、低反応性)を全て満足し得るガラス組成は
見出されていないのが現状である。
互いに背反的な作用を示し、上記3要件(ガラス化容
易、低融点、低反応性)を全て満足し得るガラス組成は
見出されていないのが現状である。
【0039】本発明者は、鋭意研究の結果、SiO2 及
びB2 O3 含有量を低くして、PbO含有率を極力多く
して低融点を示し、かつFe2 O3 を適度に含有させて
低反応性を示すガラス組成(従来法では完全にはガラス
化されない組成)でありながら、完全なガラス化を実現
できるロッド状ガラスの製造方法並びにこの方法に用い
る装置の開発に成功し、本発明に到達したのである。
びB2 O3 含有量を低くして、PbO含有率を極力多く
して低融点を示し、かつFe2 O3 を適度に含有させて
低反応性を示すガラス組成(従来法では完全にはガラス
化されない組成)でありながら、完全なガラス化を実現
できるロッド状ガラスの製造方法並びにこの方法に用い
る装置の開発に成功し、本発明に到達したのである。
【0040】以下、本発明の実施例による方法及び装置
を従来の方法と比較しながら説明する。
を従来の方法と比較しながら説明する。
【0041】図1は、ロッド状ガラスを製造するための
装置1の要部を示す概略図である。この装置1のハウジ
ング2の内部上方には、下部をヒータ4で囲まれた坩堝
3が設置されている。ハウジング2の上部には、攪拌手
段5aの駆動部としてのモータ7が設置され、その駆動
軸の先端にはベベルギヤ12aが取付けられている。この
ベベルギヤに係合したベベルギヤ12bに固定された攪拌
機の回転軸5は、坩堝3の内部に挿入され、その先端に
は攪拌手段としてのアーム5aが設けられ、融液20A中
に浸漬されている。
装置1の要部を示す概略図である。この装置1のハウジ
ング2の内部上方には、下部をヒータ4で囲まれた坩堝
3が設置されている。ハウジング2の上部には、攪拌手
段5aの駆動部としてのモータ7が設置され、その駆動
軸の先端にはベベルギヤ12aが取付けられている。この
ベベルギヤに係合したベベルギヤ12bに固定された攪拌
機の回転軸5は、坩堝3の内部に挿入され、その先端に
は攪拌手段としてのアーム5aが設けられ、融液20A中
に浸漬されている。
【0042】そして、坩堝3の上蓋3bをガス供給管13
が貫通してハウジング2の上方に延設され、途中にバル
ブ8が設けられ、ガス供給管13を経由してガス30が坩堝
3内へ送られるようにしてある。このガス30は、そのガ
ス圧によって後記のようにガラス原料融液をこの自重と
共に所望の速度(20〜200cm/sec)で下方へ押し出す(吹
き出す)ためのものである。
が貫通してハウジング2の上方に延設され、途中にバル
ブ8が設けられ、ガス供給管13を経由してガス30が坩堝
3内へ送られるようにしてある。このガス30は、そのガ
ス圧によって後記のようにガラス原料融液をこの自重と
共に所望の速度(20〜200cm/sec)で下方へ押し出す(吹
き出す)ためのものである。
【0043】坩堝3の下部のノズル(又はオリフィス)
3aにはストッパ機構6が上下動及び回動可能に設置さ
れ、ガラス原料の融液20Aを断続的に下方へ押し出す
(落下させる)ようになっている。更に、その下方には
冷却機構9が設置され、また最下部には製品としてのガ
ラスロッド20を収納する収納機構10が設置されている。
外部には制御機構11が設置され、ハウジング2の内部と
は配線によって接続され、各部の動作を制御する仕組み
になっている。
3aにはストッパ機構6が上下動及び回動可能に設置さ
れ、ガラス原料の融液20Aを断続的に下方へ押し出す
(落下させる)ようになっている。更に、その下方には
冷却機構9が設置され、また最下部には製品としてのガ
ラスロッド20を収納する収納機構10が設置されている。
外部には制御機構11が設置され、ハウジング2の内部と
は配線によって接続され、各部の動作を制御する仕組み
になっている。
【0044】予めストッパ機構6を用いてノズル(又は
オリフィス)3aを塞いだ状態で、坩堝3内に供給され
たガラス原料(ガラス粉末又はカレット)は、ヒータ4
によって加熱されて溶融し、融液20Aとなる。この溶融
に際しては、ガラス組成が均一になるように融液20Aの
粘度が0.5Pas・sec 以下程度になる温度にして、一定時
間攪拌しながらガラス原料を完全に溶融させた後、清澄
(泡抜き)工程(攪拌を停止して泡を逃がすこと)を経
てガラスの吹き出し可能な温度に保つ。この温度は、ガ
ラス組成及び吹き出しガス圧やノズルの径等に依存して
決めることができる。
オリフィス)3aを塞いだ状態で、坩堝3内に供給され
たガラス原料(ガラス粉末又はカレット)は、ヒータ4
によって加熱されて溶融し、融液20Aとなる。この溶融
に際しては、ガラス組成が均一になるように融液20Aの
粘度が0.5Pas・sec 以下程度になる温度にして、一定時
間攪拌しながらガラス原料を完全に溶融させた後、清澄
(泡抜き)工程(攪拌を停止して泡を逃がすこと)を経
てガラスの吹き出し可能な温度に保つ。この温度は、ガ
ラス組成及び吹き出しガス圧やノズルの径等に依存して
決めることができる。
【0045】ガラス原料融液20Aの吹き出しは、図2に
示すように、ストッパ機構6を下降及び回動させて坩堝
3のノズル3aから瞬時のうちに離し、その時点からタ
イミングT1 を経て電磁バルブ8を開いてガス30を坩堝
3内に送り、予め設定したガス圧を坩堝3内にかける。
示すように、ストッパ機構6を下降及び回動させて坩堝
3のノズル3aから瞬時のうちに離し、その時点からタ
イミングT1 を経て電磁バルブ8を開いてガス30を坩堝
3内に送り、予め設定したガス圧を坩堝3内にかける。
【0046】これにより、坩堝3の下部のノズル3aか
ら融液20Aが連続的に吹き出され、高速で落下する間に
極めて急速に冷却されて急速凝固し、アモルファス状態
でロッド状に固まってロッド状ガラス20となる。タイミ
ングT1 は融液20Aの表面張力に応じて変えることがで
きる。装置をこのように構成することにより、ロッド状
ガラスの成形(線引き)がスピーディになされ、かつ、
量産に適したものとなる。
ら融液20Aが連続的に吹き出され、高速で落下する間に
極めて急速に冷却されて急速凝固し、アモルファス状態
でロッド状に固まってロッド状ガラス20となる。タイミ
ングT1 は融液20Aの表面張力に応じて変えることがで
きる。装置をこのように構成することにより、ロッド状
ガラスの成形(線引き)がスピーディになされ、かつ、
量産に適したものとなる。
【0047】こうしたガラスの超急冷を実現するため、
装置を上記のように構成し、坩堝3の底部のオリフィス
またはノズル3aからガラス20Aをガス圧とガラスの自
重により吹き出させるが、ガラスを吹き出すためのガス
がオリフィスまたはノズル以外の部分から坩堝外へ漏れ
ない構造の装置とし、ガス圧を任意に制御することによ
り、ガラス組成ごとに、冷却速度を変えられるようにし
ている。なお、ガス圧の制御だけでは冷却速度が不十分
な場合は、オリフィスまたはノズル3aの下側に取付け
た冷却機構9を活用し、この冷却機構での冷却ガスの噴
出等により更に急冷効果を高めて、超急冷によるロッド
状ガラスの作製を一層確実に実現できる。
装置を上記のように構成し、坩堝3の底部のオリフィス
またはノズル3aからガラス20Aをガス圧とガラスの自
重により吹き出させるが、ガラスを吹き出すためのガス
がオリフィスまたはノズル以外の部分から坩堝外へ漏れ
ない構造の装置とし、ガス圧を任意に制御することによ
り、ガラス組成ごとに、冷却速度を変えられるようにし
ている。なお、ガス圧の制御だけでは冷却速度が不十分
な場合は、オリフィスまたはノズル3aの下側に取付け
た冷却機構9を活用し、この冷却機構での冷却ガスの噴
出等により更に急冷効果を高めて、超急冷によるロッド
状ガラスの作製を一層確実に実現できる。
【0048】また、吹き出し前の溶融攪拌中に液状のガ
ラス原料20Aが坩堝3の底部のオリフィスまたはノズル
3aから漏れないように、上記の可動ストッパ6を密着
させられる構造にしてある。ストッパ6の位置は、図1
のように坩堝3の外側に設けるほか、坩堝内にてオリフ
ィスまたはノズルの内側に設けても良い。
ラス原料20Aが坩堝3の底部のオリフィスまたはノズル
3aから漏れないように、上記の可動ストッパ6を密着
させられる構造にしてある。ストッパ6の位置は、図1
のように坩堝3の外側に設けるほか、坩堝内にてオリフ
ィスまたはノズルの内側に設けても良い。
【0049】ガラスの吹き出し速度(押し出し速度)の
制御は極めて重要である。即ち、ガラスの吹き出し速度
が20cm/sec未満であると超急冷性を失い、従来の図14、
図15に示したような引上げまたは引下げ法でロッド状に
作製したガラスと同等の性質しか得られず、また、200c
m/sec を超えるとガラス原料や溶融ガラスが飛び散って
しまい、ロッド状にすることが難しくなる。従って、吹
き出し速度は20〜200cm/sec とすることが必須不可欠で
ある。
制御は極めて重要である。即ち、ガラスの吹き出し速度
が20cm/sec未満であると超急冷性を失い、従来の図14、
図15に示したような引上げまたは引下げ法でロッド状に
作製したガラスと同等の性質しか得られず、また、200c
m/sec を超えるとガラス原料や溶融ガラスが飛び散って
しまい、ロッド状にすることが難しくなる。従って、吹
き出し速度は20〜200cm/sec とすることが必須不可欠で
ある。
【0050】この吹き出し速度は、吹き出し用ガス30の
圧力及びガラス融液の自重によって制御する。そのガス
圧は、ガラスの重量や吹き出し温度、さらに坩堝のオリ
フィス径によって異なる。吹き出し速度は20〜200cm/se
c とすべきであるが、特に好ましい吹き出し速度は、30
〜100cm/sec である。
圧力及びガラス融液の自重によって制御する。そのガス
圧は、ガラスの重量や吹き出し温度、さらに坩堝のオリ
フィス径によって異なる。吹き出し速度は20〜200cm/se
c とすべきであるが、特に好ましい吹き出し速度は、30
〜100cm/sec である。
【0051】液状のガラス原料(ガラス融液)20Aは、
実際には、流れの良い状態でなければ、上記した超急冷
を達成できない。本発明による20〜200cm/sec の速度で
線引きするためには、ガラス粘度を 0.5Pa・sec 以下と
する必要がある。ガラス粘度が高くても(0.5Pa・sec 以
上でも)吹き出せるが、超急冷が困難となり、従来の線
引きとの差が少なくなる(但し、線引き量を多くする目
的では 0.5Pa・sec 以上でも差支えない)。
実際には、流れの良い状態でなければ、上記した超急冷
を達成できない。本発明による20〜200cm/sec の速度で
線引きするためには、ガラス粘度を 0.5Pa・sec 以下と
する必要がある。ガラス粘度が高くても(0.5Pa・sec 以
上でも)吹き出せるが、超急冷が困難となり、従来の線
引きとの差が少なくなる(但し、線引き量を多くする目
的では 0.5Pa・sec 以上でも差支えない)。
【0052】ガラス融液20Aを吹き出すためのガス圧
は、0であると、20〜200cm/sec の吹き出し速度を実現
できない(ガラス融液の自重だけが作用するので)。こ
の吹き出し速度を実現するには、ガス圧を0.1kgf/cm2以
上とすること(更には、上記した 0.5Pa・sec 以下のガ
ラス粘度を併用すること)が望ましい。
は、0であると、20〜200cm/sec の吹き出し速度を実現
できない(ガラス融液の自重だけが作用するので)。こ
の吹き出し速度を実現するには、ガス圧を0.1kgf/cm2以
上とすること(更には、上記した 0.5Pa・sec 以下のガ
ラス粘度を併用すること)が望ましい。
【0053】上記した装置の基本機構及びガラスの粘
度、吹き出し速度により、ガラスロッドを超急冷下で作
製することが可能になる。
度、吹き出し速度により、ガラスロッドを超急冷下で作
製することが可能になる。
【0054】ガラス吹き出し用のガス30としてはAr、
Xe等の希ガス等の不活性ガスを用いるのが、得られる
ガラスロッドの性質を安定化させる上で望ましい。
Xe等の希ガス等の不活性ガスを用いるのが、得られる
ガラスロッドの性質を安定化させる上で望ましい。
【0055】ガラス組成に影響がなければ圧縮空気でも
使用可能である。但し、圧縮空気を用いる場合は、ガラ
スに不純物が混入しないように、油分等を除去した清浄
な空気を使用するのが望ましい。また、酸素ガスを使用
すると、酸素過多となってガラス中に泡が混入し易いの
で、これを注意する必要がある。また、供給するガスの
種類によっては、ガラス原料の組成自体をコントロール
できる場合も考えられる。
使用可能である。但し、圧縮空気を用いる場合は、ガラ
スに不純物が混入しないように、油分等を除去した清浄
な空気を使用するのが望ましい。また、酸素ガスを使用
すると、酸素過多となってガラス中に泡が混入し易いの
で、これを注意する必要がある。また、供給するガスの
種類によっては、ガラス原料の組成自体をコントロール
できる場合も考えられる。
【0056】ガラス融液20Aを収容する坩堝3の配置は
重要である。即ち、坩堝3の向き(中心軸方向)は、ほ
ぼ鉛直方向とし、かつ、そのノズル(又はオリフィス)
3aの向き(ガラス融液の押し出し方向)もほぼ鉛直下
方に設定することにより、ガス圧とガラス自重の作用方
向が一致し、最も効率よく良質のガラスロッドを得るこ
とができる。
重要である。即ち、坩堝3の向き(中心軸方向)は、ほ
ぼ鉛直方向とし、かつ、そのノズル(又はオリフィス)
3aの向き(ガラス融液の押し出し方向)もほぼ鉛直下
方に設定することにより、ガス圧とガラス自重の作用方
向が一致し、最も効率よく良質のガラスロッドを得るこ
とができる。
【0057】仮に、坩堝3やノズル3aの向きが斜めに
なっていると、特にガラス自重の作用方向がガラスの吹
き出しと共に変化し易く、ガラスロッドの変形、変質等
が生じることがある。但し、こうした問題に対する対策
を講じたり、ガラスロッドの変形等が許容される範囲で
あれば、坩堝3及びノズル3aを鉛直方向以外に配置す
ることもできる。
なっていると、特にガラス自重の作用方向がガラスの吹
き出しと共に変化し易く、ガラスロッドの変形、変質等
が生じることがある。但し、こうした問題に対する対策
を講じたり、ガラスロッドの変形等が許容される範囲で
あれば、坩堝3及びノズル3aを鉛直方向以外に配置す
ることもできる。
【0058】また、坩堝3の特にノズル(又はオリフィ
ス)3aの形状も、安定してガラスロッドを作製するの
に重要である。仮に、図9(B)のように、坩堝3の底
部に単に開口3aが開いているだけでは、坩堝3の底部
外側に、ガラス20Aがその表面張力で伸びてくっつき、
まわりに飛び散ったり、オリフィスを塞いだりし易い。
また、オリフィス径があまりに小さいと、ガラスの表面
張力により吹き出し不可能となり、オリフィス径が大き
すぎると、まわりに飛び散り易い。いずれにしても、ガ
ラスをロッド状に押し出すことが困難となる。
ス)3aの形状も、安定してガラスロッドを作製するの
に重要である。仮に、図9(B)のように、坩堝3の底
部に単に開口3aが開いているだけでは、坩堝3の底部
外側に、ガラス20Aがその表面張力で伸びてくっつき、
まわりに飛び散ったり、オリフィスを塞いだりし易い。
また、オリフィス径があまりに小さいと、ガラスの表面
張力により吹き出し不可能となり、オリフィス径が大き
すぎると、まわりに飛び散り易い。いずれにしても、ガ
ラスをロッド状に押し出すことが困難となる。
【0059】これに対し、図9(A)のように(上記し
た図1、図2でも同様であるが)、ノズル(又はオリフ
ィス)3aの外側に円筒状のガイド3cを設けると、こ
のガイド3cに導かれてガラス原料が安定して押し出さ
れ、ガラスロッドを安定して作製することができる。こ
の円筒状ガイド3cの長さlをl=1〜10mmにすると、
効果が良好となる。このlが短かすぎると、効果が現れ
にくく、また長すぎると、ガス圧を強くしても吹き出し
難いのでガラスを急冷し難くなる。
た図1、図2でも同様であるが)、ノズル(又はオリフ
ィス)3aの外側に円筒状のガイド3cを設けると、こ
のガイド3cに導かれてガラス原料が安定して押し出さ
れ、ガラスロッドを安定して作製することができる。こ
の円筒状ガイド3cの長さlをl=1〜10mmにすると、
効果が良好となる。このlが短かすぎると、効果が現れ
にくく、また長すぎると、ガス圧を強くしても吹き出し
難いのでガラスを急冷し難くなる。
【0060】また、ノズル(又はオリフィス)3aの開
口径も、安定したガラスロッドの作製に影響を与え、
0.1〜3.0mm Φとするのが望ましい。この開口径が小さ
すぎると、ガラスの表面張力によってガラスの吹き出し
が困難となり、また大きすぎると、ガラスが飛び散り易
くなる。
口径も、安定したガラスロッドの作製に影響を与え、
0.1〜3.0mm Φとするのが望ましい。この開口径が小さ
すぎると、ガラスの表面張力によってガラスの吹き出し
が困難となり、また大きすぎると、ガラスが飛び散り易
くなる。
【0061】この装置によるガラスロッドの製造におい
て、 0.5mmΦ以上の線径の太いガラスロッドの場合や、
ガラス転移温度が 350℃以下の低融点ガラスの場合は固
化され難いため、液状のまま収納機構10の中に落下する
ことを防止するために冷却機構9を通して線引きするの
が良い。
て、 0.5mmΦ以上の線径の太いガラスロッドの場合や、
ガラス転移温度が 350℃以下の低融点ガラスの場合は固
化され難いため、液状のまま収納機構10の中に落下する
ことを防止するために冷却機構9を通して線引きするの
が良い。
【0062】冷却機構9は、落下する液状ガラス原料20
Aが変形しないように、周囲から均等にガスを吹き付け
て冷却するようにしている。仮に、急冷を重視するあま
り、ガラスを液体窒素等に吹き出すと、ガラスロッド内
部に応力が残留し、割れが発生し易い。従って、上記の
如き吹き出し式のガラスロッド作製装置では、適切に制
御されたガラス急冷法が求められるが、冷却機構9によ
る冷却ガスの吹きつけは満足すべき結果をもたらすもの
である。
Aが変形しないように、周囲から均等にガスを吹き付け
て冷却するようにしている。仮に、急冷を重視するあま
り、ガラスを液体窒素等に吹き出すと、ガラスロッド内
部に応力が残留し、割れが発生し易い。従って、上記の
如き吹き出し式のガラスロッド作製装置では、適切に制
御されたガラス急冷法が求められるが、冷却機構9によ
る冷却ガスの吹きつけは満足すべき結果をもたらすもの
である。
【0063】こうした冷却機構としては、図10に示すも
のが望ましい。この冷却機構9によれば、坩堝3から押
し出された液状ガラス原料20Aの押し出し方向に沿っ
て、ガラス20Aを囲む円筒状ハウジング50と、このハウ
ジングの下部に接続された冷却ガス導入部51と、このガ
ス導入部へ導入された冷却ガス(例えば冷却された空
気)52を環状分配空間53を巡らせてからスリット状等の
導入孔54を通して流入させる円筒状の冷却管55とが設け
られている。
のが望ましい。この冷却機構9によれば、坩堝3から押
し出された液状ガラス原料20Aの押し出し方向に沿っ
て、ガラス20Aを囲む円筒状ハウジング50と、このハウ
ジングの下部に接続された冷却ガス導入部51と、このガ
ス導入部へ導入された冷却ガス(例えば冷却された空
気)52を環状分配空間53を巡らせてからスリット状等の
導入孔54を通して流入させる円筒状の冷却管55とが設け
られている。
【0064】従って、導入孔54から流入した冷却ガス52
は冷却管55内をガラス押し出し方向に沿ってほぼ鉛直方
向に流動しながら、ガラス20Aを効率よく冷却し、急冷
効果を高めることができる。この場合、冷却長、冷却ガ
ス温度により、ガラスロッドの冷却速度をコントロール
できる。
は冷却管55内をガラス押し出し方向に沿ってほぼ鉛直方
向に流動しながら、ガラス20Aを効率よく冷却し、急冷
効果を高めることができる。この場合、冷却長、冷却ガ
ス温度により、ガラスロッドの冷却速度をコントロール
できる。
【0065】図11は、冷却管55の側面に複数の(例えば
8本の)冷却ガス導入ノズル56、57、58、59、60、61、
62、63を設け、対向するノズル同士をガラスロッド20A
に対して対称位置(180度反対側)に設けた冷却機構9を
示す。
8本の)冷却ガス導入ノズル56、57、58、59、60、61、
62、63を設け、対向するノズル同士をガラスロッド20A
に対して対称位置(180度反対側)に設けた冷却機構9を
示す。
【0066】この場合は、冷却ガス52を共通した導管か
ら各ノズルに分配してもよいし、或いは各ノズル毎に別
々に冷却ガスを導いてもよいが、各ノズルからの冷却ガ
ス52はガラスロッド20Aに対して対向する2方向からそ
れぞれほぼ直交して冷却管内部64に導入される。従っ
て、ガラスロッド20Aは全周において冷却ガスによる冷
却を均等に受けると共に、ガス圧も均等となるためにガ
ラスロッドは変形の少ないほぼ真っ直ぐな形状に作製さ
れることになる。
ら各ノズルに分配してもよいし、或いは各ノズル毎に別
々に冷却ガスを導いてもよいが、各ノズルからの冷却ガ
ス52はガラスロッド20Aに対して対向する2方向からそ
れぞれほぼ直交して冷却管内部64に導入される。従っ
て、ガラスロッド20Aは全周において冷却ガスによる冷
却を均等に受けると共に、ガス圧も均等となるためにガ
ラスロッドは変形の少ないほぼ真っ直ぐな形状に作製さ
れることになる。
【0067】なお、上記の冷却機構9を構成する壁部を
断熱材で形成し、断熱膨張型の空気冷却装置として構成
して冷却空気を供給すれば、低コストで高効率にランニ
ングできる。
断熱材で形成し、断熱膨張型の空気冷却装置として構成
して冷却空気を供給すれば、低コストで高効率にランニ
ングできる。
【0068】次に、本例の装置により、従来の線引き方
法では問題のあったガラス組成を用いてガラスロッドを
作製した結果、及びそのガラスロッドを用いて磁気ヘッ
ドコアを作製した結果について説明する。
法では問題のあったガラス組成を用いてガラスロッドを
作製した結果、及びそのガラスロッドを用いて磁気ヘッ
ドコアを作製した結果について説明する。
【0069】試料として用いたガラスの組成は下記の表
1に示す通りである。各試料は、夫々下記に示す特徴の
ある組成からなるが、従来の線引き法によっては、ロッ
ド状ガラスに成形し難く、かつ、次のような問題を生じ
た組成のガラスである。
1に示す通りである。各試料は、夫々下記に示す特徴の
ある組成からなるが、従来の線引き法によっては、ロッ
ド状ガラスに成形し難く、かつ、次のような問題を生じ
た組成のガラスである。
【0070】試料1:SiO2 を少なくして低融点化を
図り、B2 O3 を少なくし、かつFe2 O3 を多量に添
加し、Feが90%以上のコア材との反応を抑制する特徴
を持つガラス。従来の線引法で作製すると、図16に示し
たようにガラロッド上に必ず析出物が発生した。
図り、B2 O3 を少なくし、かつFe2 O3 を多量に添
加し、Feが90%以上のコア材との反応を抑制する特徴
を持つガラス。従来の線引法で作製すると、図16に示し
たようにガラロッド上に必ず析出物が発生した。
【0071】試料2:上記試料1と略同様(但し、Si
O2 、B2 O3 を試料1よりも若干低くし、Fe2 O3
を更に多くしたガラス)。連続的に線引きすることが不
可能で、引上げると数cmごとに切れ、表面に連続して析
出物が発生した。
O2 、B2 O3 を試料1よりも若干低くし、Fe2 O3
を更に多くしたガラス)。連続的に線引きすることが不
可能で、引上げると数cmごとに切れ、表面に連続して析
出物が発生した。
【0072】試料3:SiO2 を大幅に減少し、B2 O
3 を一層少なくし、PbOをできる限り含有させて一層
の低融点化を図り、磁気ヘッドコア材にマッチングする
ように熱膨張係数を 110×10-7/℃以下にし、Al2 O
3 とZnOで耐水性を確保した超低融点のガラス。特に
アモルファス合金のコアに好適。SiO2 及びB2 O3
の含有量を極力減らしたため、連続的に線引きすること
が不可能で、引上げると数cmごとに切れ、表面に析出物
が発生した。
3 を一層少なくし、PbOをできる限り含有させて一層
の低融点化を図り、磁気ヘッドコア材にマッチングする
ように熱膨張係数を 110×10-7/℃以下にし、Al2 O
3 とZnOで耐水性を確保した超低融点のガラス。特に
アモルファス合金のコアに好適。SiO2 及びB2 O3
の含有量を極力減らしたため、連続的に線引きすること
が不可能で、引上げると数cmごとに切れ、表面に析出物
が発生した。
【0073】
【0074】上記のように夫々特徴のあるガラス組成
は、従来の線引き方法では問題を生じていたのが、本例
の装置によってロッドを作製したところ、吹き出し速度
30cm/secで析出物のないロッドを連続的に作製でき、表
面光沢の有る(ガラス質)ロッドを作製できた。
は、従来の線引き方法では問題を生じていたのが、本例
の装置によってロッドを作製したところ、吹き出し速度
30cm/secで析出物のないロッドを連続的に作製でき、表
面光沢の有る(ガラス質)ロッドを作製できた。
【0075】次に、本例の装置による上記の結果と比較
するため、従来のロッド作製法で作製可能でFe2 O3
が比較的少ない低反応性ガラス(試料4)、及び低Si
O2として融点を低くしたガラス(試料5)の組成でロ
ッド状ガラスを作製した。これらの成分組成は下記の表
2に示す通りである。
するため、従来のロッド作製法で作製可能でFe2 O3
が比較的少ない低反応性ガラス(試料4)、及び低Si
O2として融点を低くしたガラス(試料5)の組成でロ
ッド状ガラスを作製した。これらの成分組成は下記の表
2に示す通りである。
【0076】 (注)1.試料4は表1における試料1及び2に近い組
成のガラス(但し、Fe2O3 を減少)。 2.試料5は表1における試料3の組成よりもSiO2、B2
O3を多くしたガラス。
成のガラス(但し、Fe2O3 を減少)。 2.試料5は表1における試料3の組成よりもSiO2、B2
O3を多くしたガラス。
【0077】ここで、試料4及び試料5のロッド状ガラ
スをボンディングに用いるヘッドの例について述べる。
スをボンディングに用いるヘッドの例について述べる。
【0078】まず、図3に示すハードディスク用磁気ヘ
ッドの2回目のボンディングガラス16Bについて説明す
る。図12は図3の当該部分の抽出拡大図である。この磁
気ヘッドコアはメタルインギャップ型であり、1回目の
ボンディングによってギャップ部分をガラス16Aで接着
した後、2回目のボンディングによってガラス16Bでセ
ラミックス製スライダ18に埋め込む。そして、このボン
ディングガラス16Bは、Feを90%以上含有する鉄系の
高磁束密度を有するメタル薄膜15とフェライトコア19
A、19Bとに直接接する。メタル薄膜15は、例えばセン
ダストを改良した高磁束密度合金からなる。
ッドの2回目のボンディングガラス16Bについて説明す
る。図12は図3の当該部分の抽出拡大図である。この磁
気ヘッドコアはメタルインギャップ型であり、1回目の
ボンディングによってギャップ部分をガラス16Aで接着
した後、2回目のボンディングによってガラス16Bでセ
ラミックス製スライダ18に埋め込む。そして、このボン
ディングガラス16Bは、Feを90%以上含有する鉄系の
高磁束密度を有するメタル薄膜15とフェライトコア19
A、19Bとに直接接する。メタル薄膜15は、例えばセン
ダストを改良した高磁束密度合金からなる。
【0079】このボンディングガラス16Bとして、表2
の試料4(低反応性ガラス)の組成で従来の線引き方法
によって作製できるガラスロッドを使用した。ボンディ
ングガラス16Bとして使用した試料4のガラスは、コア
材との低反応性を特徴とする材質のガラスであるが、メ
タル15に対して周辺において侵食反応物17を発生させて
いた。また、フェライトコア19Bとの間にも若干の反応
が起き、界面がギザギザになっていた。
の試料4(低反応性ガラス)の組成で従来の線引き方法
によって作製できるガラスロッドを使用した。ボンディ
ングガラス16Bとして使用した試料4のガラスは、コア
材との低反応性を特徴とする材質のガラスであるが、メ
タル15に対して周辺において侵食反応物17を発生させて
いた。また、フェライトコア19Bとの間にも若干の反応
が起き、界面がギザギザになっていた。
【0080】このように、従来のガラスロッド作製方法
で作製可能な低反応性ガラス(試料4)は、低反応性が
十分な組成ではなく、満足できる磁気ヘッドが作れない
ことが多い。特にメタル成分がガラス中に拡散した部分
17については結晶質になってしまい、而も非常に脆い物
質に変化するため、ひび割れが発生し、不良品となるこ
とが多い。
で作製可能な低反応性ガラス(試料4)は、低反応性が
十分な組成ではなく、満足できる磁気ヘッドが作れない
ことが多い。特にメタル成分がガラス中に拡散した部分
17については結晶質になってしまい、而も非常に脆い物
質に変化するため、ひび割れが発生し、不良品となるこ
とが多い。
【0081】これに対し、本実施例の装置で作製した試
料1、2のガラスロッドを用いたハードディスク用磁気
ヘッドは、図3の部分拡大図である図4に示すように、
何れもフェライトとの界面の反応は抑制された。但し、
試料1のものはメタルとの間には若干の反応が現れてい
たが、実用的に問題はなく、また試料2の場合はメタル
との反応は皆無である。
料1、2のガラスロッドを用いたハードディスク用磁気
ヘッドは、図3の部分拡大図である図4に示すように、
何れもフェライトとの界面の反応は抑制された。但し、
試料1のものはメタルとの間には若干の反応が現れてい
たが、実用的に問題はなく、また試料2の場合はメタル
との反応は皆無である。
【0082】次に、表1における試料3の超低融点ガラ
スを用いたフロッピーディスク用磁気ヘッドの3回目の
ボンディングについて説明する。図5がフロッピーディ
スク用磁気ヘッドのコアブロックである。この超低融点
ガラス29Cは熱膨張係数が 110×10-7/℃以下で、ヘッ
ド加工中の研削水でも溶出し難い耐水性のあるガラスで
ある。
スを用いたフロッピーディスク用磁気ヘッドの3回目の
ボンディングについて説明する。図5がフロッピーディ
スク用磁気ヘッドのコアブロックである。この超低融点
ガラス29Cは熱膨張係数が 110×10-7/℃以下で、ヘッ
ド加工中の研削水でも溶出し難い耐水性のあるガラスで
ある。
【0083】図5において3回目のボンディングガラス
29Cは、リードライト側コア26Aとイレーズ側コア26B
とを結合する2回目のボンディングガラス29Bのガラス
転移点が 470℃であるため、これより低い融着温度が必
要である。しかも、体積の大きいセラミックス製スライ
ダ27と熱膨張係数αをマッチングさせる必要があるた
め、α= 110×10-7/℃以下であり、研削水によってガ
ラス表面が侵食されて段差を生じないことが必要であ
る。
29Cは、リードライト側コア26Aとイレーズ側コア26B
とを結合する2回目のボンディングガラス29Bのガラス
転移点が 470℃であるため、これより低い融着温度が必
要である。しかも、体積の大きいセラミックス製スライ
ダ27と熱膨張係数αをマッチングさせる必要があるた
め、α= 110×10-7/℃以下であり、研削水によってガ
ラス表面が侵食されて段差を生じないことが必要であ
る。
【0084】このガラス29Cとして本例の装置で作製し
た試料3のガラスロッドを用いた場合、3回目のボンデ
ィングでは 460℃の融着温度で結合が可能であるため、
2回目以前のボンディング部分への影響が軽くてすむ。
また、試料3の組成は耐水性を向上させる成分(Al2
O3 、ZnO)が添加されているので、信頼性の高いヘ
ッドを作製できる。
た試料3のガラスロッドを用いた場合、3回目のボンデ
ィングでは 460℃の融着温度で結合が可能であるため、
2回目以前のボンディング部分への影響が軽くてすむ。
また、試料3の組成は耐水性を向上させる成分(Al2
O3 、ZnO)が添加されているので、信頼性の高いヘ
ッドを作製できる。
【0085】次に、試料5は、従来使用されていた3回
目のボンディング用のガラスである。これによれば、融
着温度が 500℃になるため、2回目以前のボンディング
部分が若干動いてしまい、歩留を下げる結果になる。
目のボンディング用のガラスである。これによれば、融
着温度が 500℃になるため、2回目以前のボンディング
部分が若干動いてしまい、歩留を下げる結果になる。
【0086】試料5の組成は、次のような妥協の結果と
して決められたものである。
して決められたものである。
【0087】融着温度を低下させるためにはPbOを増
加させたいのであるが、SiO2 やB2 O3 のようなガ
ラス化を容易にする成分を15%程度以上含有させない
と、従来の線引き法ではロッド状に成形することが困難
であり、従ってPbOを増加させるには限界がある。こ
れに加えて、熱膨張係数αの制御、コア材との反応抑
制、耐水性の維持のためにFe2 O3 を添加しているの
で、更にPbO含有量を減らさざるを得なくなり、この
ために融着温度が 500℃程度になってしまう。
加させたいのであるが、SiO2 やB2 O3 のようなガ
ラス化を容易にする成分を15%程度以上含有させない
と、従来の線引き法ではロッド状に成形することが困難
であり、従ってPbOを増加させるには限界がある。こ
れに加えて、熱膨張係数αの制御、コア材との反応抑
制、耐水性の維持のためにFe2 O3 を添加しているの
で、更にPbO含有量を減らさざるを得なくなり、この
ために融着温度が 500℃程度になってしまう。
【0088】これによって、上記のような不都合が起こ
ることになる。また、耐水性改善のためにAl2 O3 や
ZnOを添加したいのであるが、ガラスロッドに成形で
きなくなるのでこれも断念せざるを得ず、耐水性にも不
安のあるガラスである。
ることになる。また、耐水性改善のためにAl2 O3 や
ZnOを添加したいのであるが、ガラスロッドに成形で
きなくなるのでこれも断念せざるを得ず、耐水性にも不
安のあるガラスである。
【0089】以上説明したように、本実施例によれば、
従来は結晶質を含んでいて完全なロッド状ガラスに成形
できなかった低融点、低反応性の組成(表1の試料1、
2、3の組成)でも、完全なガラス状態としたロッドを
製造でき、磁気ヘッドのコア結合用として極めて有用で
ある。
従来は結晶質を含んでいて完全なロッド状ガラスに成形
できなかった低融点、低反応性の組成(表1の試料1、
2、3の組成)でも、完全なガラス状態としたロッドを
製造でき、磁気ヘッドのコア結合用として極めて有用で
ある。
【0090】以上、本発明の実施例を説明したが、上述
の実施例は本発明の技術的思想に基いて更に変形が可能
である。
の実施例は本発明の技術的思想に基いて更に変形が可能
である。
【0091】例えば、液状ガラス原料の坩堝からの押出
し方向は、ガス圧と液状ガラス原料の自重とによって可
能な範囲で鉛直方向以外の適宜の方向として良く、上記
押出しのためのノズルの位置も、適宜の位置として良
い。また、装置の各構成部分の構造、形状や配置等も種
々変更してよい。
し方向は、ガス圧と液状ガラス原料の自重とによって可
能な範囲で鉛直方向以外の適宜の方向として良く、上記
押出しのためのノズルの位置も、適宜の位置として良
い。また、装置の各構成部分の構造、形状や配置等も種
々変更してよい。
【0092】また、本発明によって製造されたロッド状
ガラスは、磁気ヘッドのコア結合用以外の目的(電子デ
バイスの封止やブラウン管のパネルとファンネルとの結
合等)に使用しても良好な結果が得られる。この場合、
ロッド状ガラスの組成は、目的に対応できる性質を示す
ような組成にできることは言う迄もない。
ガラスは、磁気ヘッドのコア結合用以外の目的(電子デ
バイスの封止やブラウン管のパネルとファンネルとの結
合等)に使用しても良好な結果が得られる。この場合、
ロッド状ガラスの組成は、目的に対応できる性質を示す
ような組成にできることは言う迄もない。
【0093】
【発明の作用効果】本発明は上述した如く、溶融した液
状ガラス原料を、ガス圧と液状ガラス原料の自重とによ
り、20〜200cm/sec の速度で容器から押し出すようにし
ているので、押し出された液状ガラス原料が急冷されて
急速に凝固する。この急速凝固により、従来は結晶質を
含んで完全なロッド状ガラスになり得なかった組成の液
状ガラス原料でも、アモルファス状態で完全なロッド状
ガラスとすることができる。
状ガラス原料を、ガス圧と液状ガラス原料の自重とによ
り、20〜200cm/sec の速度で容器から押し出すようにし
ているので、押し出された液状ガラス原料が急冷されて
急速に凝固する。この急速凝固により、従来は結晶質を
含んで完全なロッド状ガラスになり得なかった組成の液
状ガラス原料でも、アモルファス状態で完全なロッド状
ガラスとすることができる。
【0094】その結果、液状ガラス原料の組成を、所望
の性質を示す組成としてロッド状ガラスを製造すること
ができ、ガラス組成設計の自由度が大きくなって種々の
目的に対応できる。また、急冷急速凝固により、ロッド
状ガラスの製造スピードが速くなって量産性が向上す
る。
の性質を示す組成としてロッド状ガラスを製造すること
ができ、ガラス組成設計の自由度が大きくなって種々の
目的に対応できる。また、急冷急速凝固により、ロッド
状ガラスの製造スピードが速くなって量産性が向上す
る。
【図1】本発明の実施例によるロッド状ガラス製造装置
の概略断面図である。
の概略断面図である。
【図2】液状ガラス原料押出し時の図1と同様の概略断
面図である。
面図である。
【図3】ハードディスク用磁気ヘッドコアの拡大斜視図
である。
である。
【図4】図3の部分拡大図である。
【図5】フロッピーディスク用磁気ヘッドコアの拡大斜
視図である。
視図である。
【図6】同コアの磁気ギャップ周辺の拡大平面図であ
る。
る。
【図7】ロッド状ガラス(ガラス棒)によるコア素材結
合の要領を示す斜視図である。
合の要領を示す斜視図である。
【図8】結合された同コア素材の斜視図である。
【図9】(A)、(B)は坩堝の要部断面図である。
【図10】押し出された液状ガラス原料の冷却機構の一例
を示す概略縦断面図である。
を示す概略縦断面図である。
【図11】同冷却機構の他の例を示す概略横断面図であ
る。
る。
【図12】従来例によるハードディスク用磁気ヘッドコア
の図4と同様の拡大部分斜視図である。
の図4と同様の拡大部分斜視図である。
【図13】低反応性ガラスを使用しない磁気ヘッドコアの
磁気ギャップ周辺の図6と同様の拡大平面図である。
磁気ギャップ周辺の図6と同様の拡大平面図である。
【図14】従来例による引上げ線引法に用いるロッド状ガ
ラス製造装置の概略正面図である。
ラス製造装置の概略正面図である。
【図15】従来例による引下げ線引法に用いるロッド状ガ
ラス製造装置の概略正面図である。
ラス製造装置の概略正面図である。
【図16】同ロッド状ガラスの正面図である。
1・・・ロッド状ガラス製造装置 2・・・ハウジング 3・・・坩堝 3a・・・ノズル 4・・・ヒータ 5・・・回転軸 5a・・・アーム 6・・・ストッパ機構 7・・・モータ 8・・・バルブ 9・・・冷却機構 10・・・ロッド収納機構 11・・・制御機構 12a、12b・・・ベベルギヤ 13・・・ガス供給管 15・・・メタル薄膜 16A、16B、29A、29B、29C、37A・・・ボンディン
グガラス 19A、19B、26Aa、26Ab、26Ba、26Bb、39・・
・コア 20、37・・・ロッド状ガラス 20A・・・融液(溶融ガラス原料) 21、22・・・コア素材ブロック 30・・・ガス 38・・・結晶粒 40A・・・界面 40B・・・侵食領域 52・・・冷却ガス 55・・・冷却管
グガラス 19A、19B、26Aa、26Ab、26Ba、26Bb、39・・
・コア 20、37・・・ロッド状ガラス 20A・・・融液(溶融ガラス原料) 21、22・・・コア素材ブロック 30・・・ガス 38・・・結晶粒 40A・・・界面 40B・・・侵食領域 52・・・冷却ガス 55・・・冷却管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿部 淳博 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内
Claims (15)
- 【請求項1】 容器、攪拌手段、ストッパ機構、加熱手
段、ガス供給手段及び制御機構を用い、前記容器中で溶
融させた液状ガラス原料を、ガス圧と前記液状ガラス原
料の自重とにより、20〜200cm/sec の速度で前記容器の
開口から押し出す、ロッド状ガラスの製造方法。 - 【請求項2】 液状ガラス原料の粘度を 0.5Pa・sec 以
下とし、ガス圧を0.1kgf/cm2以上とする、請求項1に記
載された製造方法。 - 【請求項3】 液状ガラス原料を押し出すために供給す
るガスとして不活性ガスを用いる、請求項1又は2に記
載された製造方法。 - 【請求項4】 容器をほぼ鉛直方向に配置し、その開口
から液状ガラス原料をほぼ鉛直下方へ押し出す、請求項
1〜3のいずれか1項に記載された製造方法。 - 【請求項5】 液状ガラス原料を押し出す開口の周囲に
円筒状のガイドを設ける、請求項1〜4のいずれか1項
に記載された製造方法。 - 【請求項6】 円筒状のガイドを1〜10mmの長さに設け
る、請求項5に記載された製造方法。 - 【請求項7】 液状ガラス原料を押し出す開口の径を
0.1〜3.0mm とする、請求項1〜6のいずれか1項に記
載された製造方法。 - 【請求項8】 押し出された液状ガラス原料を冷却機構
によって冷却する、請求項1〜7のいずれか1項に記載
された製造方法。 - 【請求項9】 液状ガラス原料の押し出し方向に沿って
円筒状の冷却通路を設け、この冷却通路内に冷却ガスを
流す、請求項8に記載された製造方法。 - 【請求項10】 押し出された液状ガラス原料に対して、
対向した2方向からほぼ直交して冷却ガスを導入する、
請求項8又は9に記載された製造方法。 - 【請求項11】 ガラス融着されるべき材料に対して低反
応性で低融点のガラスの原料を液状ガラス原料として用
いる、請求項1〜10のいずれか1項に記載された製造方
法。 - 【請求項12】 磁気ヘッド構成材料の結合用のロッド状
ガラスを製造する、請求項1〜11のいずれか1項に記載
された製造方法。 - 【請求項13】 液状ガラス原料を押し出すための開口を
有する容器、攪拌手段、ストッパ機構、加熱手段、ガス
供給手段及び制御機構を有する、請求項1〜12のいずれ
か1項に記載された方法を実施するための装置。 - 【請求項14】 押し出された液状ガラス原料を冷却する
ための冷却機構を更に有する、請求項13に記載された装
置。 - 【請求項15】 冷却機構が、請求項9又は10に記載され
た冷却を行えるように構成されている、請求項14に記載
された装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP35163293A JPH0741324A (ja) | 1993-05-21 | 1993-12-29 | ロッド状ガラスの製造方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5-142647 | 1993-05-21 | ||
| JP14264793 | 1993-05-21 | ||
| JP35163293A JPH0741324A (ja) | 1993-05-21 | 1993-12-29 | ロッド状ガラスの製造方法及びその装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0741324A true JPH0741324A (ja) | 1995-02-10 |
Family
ID=26474577
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP35163293A Pending JPH0741324A (ja) | 1993-05-21 | 1993-12-29 | ロッド状ガラスの製造方法及びその装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0741324A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102745883A (zh) * | 2012-07-31 | 2012-10-24 | 北京金格兰石英玻璃有限公司 | 主动加压中频炉熔拉石英玻璃棒材的装置及方法 |
| CN108044913A (zh) * | 2017-12-28 | 2018-05-18 | 天津浩迪得丰科技有限公司 | 一种塑料棒成型装置 |
-
1993
- 1993-12-29 JP JP35163293A patent/JPH0741324A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102745883A (zh) * | 2012-07-31 | 2012-10-24 | 北京金格兰石英玻璃有限公司 | 主动加压中频炉熔拉石英玻璃棒材的装置及方法 |
| CN108044913A (zh) * | 2017-12-28 | 2018-05-18 | 天津浩迪得丰科技有限公司 | 一种塑料棒成型装置 |
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