JPH074155B2 - 魚体高鮮度化装置および方法 - Google Patents

魚体高鮮度化装置および方法

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JPH074155B2
JPH074155B2 JP59149966A JP14996684A JPH074155B2 JP H074155 B2 JPH074155 B2 JP H074155B2 JP 59149966 A JP59149966 A JP 59149966A JP 14996684 A JP14996684 A JP 14996684A JP H074155 B2 JPH074155 B2 JP H074155B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、漁獲した活魚を、冷水で急冷ショック状態に
冷却して魚体のみを排出する魚体の高鮮度化方法および
装置に関する。
【従来の技術】
現在漁場で、まき網、棒受網等で漁獲した大量の多獲性
大衆魚(いわし、あじ、さば、さんま、にしん等)は、
砕氷と海水との混合水(一般に水氷と言われる)によっ
てショック死させ、魚体温度を速やかに零度まで降下さ
せて、保冷して漁港へ持ち帰る水氷法が一般的に採用さ
れている。
【発明が解決しようとする課題】
この水氷法は、第8図に示すように、まず最初、下氷と
称して魚槽7内へ、魚槽容積の20%程度の砕氷21を積み
込み、その中へ海水を投入して水氷を作り、その中へ、
たも、三角モッコ等により、魚網9中の活魚を投入して
ショック死させる。最初は、魚槽内には水氷に比べて魚
の量が少ないので、冷海水の中へ活魚を投入して急冷シ
ョック状態とすることができる。ところが、魚の量が増
加すればそれに応じて砕氷21を上部から投入し、更に必
要に応じて海水を注水するのであるが、最初の状態のよ
うに冷海水の中へ活魚が投入されて冷海水を活魚が飲ん
だ瞬間に活魚を急冷ショック状態とする理想的な初期処
理ができていない。それは、漁場での網中からの水揚げ
と、施氷(砕氷の供給)と海水の供給が連続的、かつ合
理的に行われず、砕氷21が供給されて、たも三角モッコ
等で大量の活魚が供給され、砕氷21の上で活魚がピチピ
チ跳ねている状態となり、活魚はやがて数分ないし数十
分後には斃死するが、激しく運動して死に至る苦悶死
で、ショック死するとは言えない状況であり、少なくと
も冷海水の中へ投入されるのではなく、砕氷の上、即ち
空気中で激しく暴れて数分間生きている状況であり、空
気と魚体との熱交換は液体(冷海水)と魚体との熱交換
よりも速度が遅いためショック死させることができない
ことが観察された。 水氷を多く作り、その冷海水の中へ、即ち、液体中に活
魚を投入すればよいのであるが、そうする為には最初か
ら魚槽7内に大量の海水を注水しなければならず、もし
間違って砕氷21量が少な過ぎれば海水が零度近くまで冷
却されずに魚槽いっぱいとなってしまい、魚体の冷却が
不能となるばかりでなく、大切な魚の積み込みができな
くなるからである。又、魚槽7内へ最初から大量の水氷
を作ってその中に活魚を投入する場合、即ち、初期の下
氷の量を極端に多くすると、次に活魚を投入すれば、水
氷と魚が均一に分布せず、大量の活魚は一ケ所に塊状と
なり温度が上昇して鮮度の悪い鮮魚となってしまうこと
となる。魚槽7内を魚と水と砕氷21がなるべく均一で、
零度前後の温度を保つことが理想的であり、均一な温度
分布とするためには、大量の水氷の中へ大量の活魚を供
給することは好ましくないのである。 魚槽7へ砕氷21を供給しても冷水の底へ魚体が沈降し、
表面に砕氷が浮上するので、どの程度砕氷が供給された
かは、上部から判断することは非常に困難で、勢い必要
以上に多量の砕氷を供給していたのである。 従って、前述のように最初は水氷の中へ活魚を投入する
が、次に砕氷21と活魚を供給し、海水はなるべく少な目
に注水し、一つの魚槽7内に満たんになる際に、海水と
砕氷21を供給して最後に調整するのである。このような
積み込みをするために砕氷21の上で活魚が跳ねるような
状態となりショック死させることなく、また、20数度の
体温を持つ活魚を速やかに零度まで冷水するのに長時間
を要するのである。更にまた、一般に活魚は、斃死する
までの時間が長時間を要し、その間にあまり激しい運動
をさせて苦悶死になると、筋肉中のグリコーゲンを消耗
し、グリコーゲンは運動によって熱に変わり、冷水する
までに長時間を要し、筋肉に疲労素が溜り、その状態で
斃死した活魚(鮮魚)は、鮮度落ちが早く、味が悪いと
言われている。 冷水に投入された活魚は、魚の種類や水温によって死に
至る時間は相当な差があり、冷水に投入された活魚は、
瞬間的なショック死に至らずとも、ひん死の状態で運動
が非常ににぶくなり、グリコーゲンの消耗が少なく、急
冷された後に水切りされて水氷の液中に投入されれば静
かに死に至るのである。 活魚は斃死するまでの間、エラの部分から出血したり、
また肛門から多量の排せつ物を出すことがあり、従来の
公知技術(水氷法)では魚槽内で、水氷による冷水処理
をしてそのまま魚槽内で鮮魚として保冷貯蔵するので、
漁港岸壁で陸揚げされるまでの数時間ないし数日の間
は、汚染された冷水の中で浸漬された状態で貯蔵される
のである。そのため、魚体内からの、即ち、消化器系か
らの酵素による分野の腐敗の進行に加えて、外部冷水の
中に含まれる有機腐敗要因を持つ血液、排せつ物、排せ
つ物に含有するバクテリヤ等の細菌の増殖による腐敗が
進行したのである。この腐敗の進行を防止する装置およ
び方法を本発明者は開発したのである。 本発明はこのような活魚の急冷ショック状態とすること
を実現し、その後の高鮮度保持を目的とした装置および
その方法を提案することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
本発明の魚体高鮮度化装置とその方法は、前述の目的を
達成するために、下記の構成を備える。魚体高鮮度化方
法は、0℃以下に冷却された冷水を入れた予冷チャンバ
ー内に活魚を供給し、この予冷チャンバーに連通する移
送水路を介して、所定の場所へ活魚と冷水とを移送す
る。その後、移送水路の末端部で、水切りセパレータに
より、冷水と魚体を分離し、魚体を排出し、次の保冷手
段に供給する。さらに、水切りセパレータで分離された
冷水は、循環水路で再び予冷チャンバー内に供給する。
予冷チャンバーの冷水温度を0℃以下に保持するため
に、移送水路および循環水路の少なくとも一部に冷水の
冷却手段を設けて冷水を冷却する。予冷チャンバーに供
給された活魚を、予冷チャンバーおよび移送水路を移送
中に強制的に冷却して急冷ショック状態とし、冷却され
た魚体を排出する。 さらに、本発明の魚体高鮮度化装置は、活魚を供給する
予冷チャンバーと、予冷チャンバーに連通する移送水路
と、この移送水路の他端部に連結された水切りセパレー
タと、この水切りセパレータの下部の水室と予冷チャン
バーとに連結された循環水路と、移送水路および循環水
路の少なくとも一部に設けられて冷水を再冷却する冷却
手段と、水切りセパレータの魚体排出側に連結されてい
る保冷手段とを備える。冷水を入れた予冷チャンバーに
は活魚が供給される。予冷チャンバーは、供給された活
魚を冷却して急冷ショック状態とする。さらに活魚は、
移送水路でも冷水と共に移送されて、強制的に冷却され
る。水切りセパレータは、魚体と冷水とを分離して、魚
体を保冷手段に移送し、冷水を循環水路を介して再び予
冷チャンバーに返戻循環する。
【作用】
本発明の魚体高鮮度化方法とその装置は、下記のように
して活魚を高鮮度に保持する。すなわち、この発明は、
予冷チャンバー内の冷水中に活魚を供給し、予冷チャン
バーに連通する移送水路を介して所定の場所へ活魚と冷
水とを移送すると共に、移送水路の末端部で水切りセパ
レータにより冷水と魚体を分離して、魚体を排出し、冷
水を循環水路で再び予冷チャンバー内に供給し、移送水
路および循環水路の少なくとも一部に冷水の冷却手段を
設け、予冷チャンバーに供給された活魚を、予冷チャン
バー内および移送水路を移送中に急冷ショック状態とし
て魚体を冷却して排出する。
【実施例】
以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。第
1図に示す魚体高鮮度化装置は、冷水を作る冷水槽1を
備えており、冷水槽1には海水を注水している。海水は
冷却手段である冷却器2(冷凍コンプレッサー)により
冷却されて、零下2〜3℃を保っている。 冷水槽1には循環ポンプ3が連結され、冷水槽1の冷水
は、予冷チャンバーを構成する予冷槽4に供給される。
予冷槽4の底部は、移送水路を構成する移送管5の立上
がり部を経て暴気部材6に連通され、暴気部材6の上部
は大気に開口され、移送管5の降下部を経て更に水平方
向に移送されて、移送管5の先端は、魚槽7間を選択的
に移動可能な水切りセパレータ8に連通している。 水切りセパレータ8で排出された冷水は、循環水路を構
成する還水管19により再び冷水槽1へ返戻される。この
状態の運転を繰り返しながら、海水の温度は低下し適当
な温度、零下2〜3℃となれば準備完了である。 第1図に示す魚体高鮮度化装置は、予冷チャンバーを予
冷槽4で構成し、移送水路を移送管5で、循環水路を還
水管19と、冷水槽1と、循環ポンプ3と、冷水用給水管
13とで構成している。 この装置は、冷水槽1の冷水を所定の温度に冷却した
後、魚網9中の活魚を、魚ポンプ10によって海水と共に
揚魚し、水切りセパレータ11によって海水と活魚を分離
して、海水は洋上に排水し、活魚が、予冷チャンバーで
ある予冷槽4に投入供給される。 予冷槽4の水温が低いので、活魚は冷水中で呼吸する瞬
間に急冷ショック状態となり、予冷槽4の底部へ沈降す
る。予冷槽4の底部へ沈降した鮮魚は、流水と共に移送
管5の立ち上がり部から暴気部材6に上昇し、更に、降
下部が水平に延長する移送管5を経て再び立ち上がり、
水切りセパレータ8により冷水と分離されて鮮魚は魚槽
7に供給される。 活魚は、予冷槽4で急冷ショック状態となってショック
死又はひん死状態となり、予冷槽4内および移送管5内
を通過する間にさらに冷却されて、魚槽7へ供給される
ので非常に均一な冷却が可能である。さらに、予冷チャ
ンバー内で急冷ショック状態となった活魚は、ショック
死し、出血し、あるいは、排せつ物を吐出して、魚槽7
に投入されて高鮮度の鮮魚となる。 移送管5の立ち上がり部や暴気部材6の働きを次に説明
する。冷水を、予冷槽4の底部から直接下方へ移送管5
で水切りセパレータ8に供給すれば、その落差のため急
速な冷水の流下が起こり、たちまち予冷槽4は空となっ
てしまい、更に、水切りセパレータ8に高速の流水が殺
到して水切りセパレータ8はその能力を超えて溢水す
る。又、そこでゆっくりと流れる程度の落差となるよう
に構成すれば、船体のピッチングやローリングの為、落
差は変化するので流速が一定とならず、停止したりまた
逆流するのである。 第1図に示す装置は、予冷槽4を船体の比較的高い位
置、例えば操舵室の後側部や船首部に設置して、ピッチ
ングによる上下動が問題にならぬ程度以上の落差(約1m
ないし数m)をつけて流速を自由に調整可能とした構成
としたものである。 それは、先ず予冷槽4の底部から立ち上がり部を設けて
予冷槽4の水面レベル近傍まで移送管5を立ち上げるこ
とにより、常に予冷槽4内に大量の冷水を貯留すると共
に、次に、移送管5内に降下部設けて降下し、水切りセ
パレータ8に連通しているが、移送管5の最上部に暴気
部材6を連通して大気に開放し、サイホン作用を防止し
ている。 図に示す装置は、上記のような構成としているので、予
冷槽4には常に一定の水量の冷水を貯溜して、活魚を急
冷ショック状態として冷却でき、更に循環ポンプ3の給
水量と調整弁12の開度調整により、確実に移送管5の冷
水移送速度を決定できる。 冷水用給水管13からの給水量が少なくなれば、暴気部材
6の底部の水面が低くなり、降下部の水面レベルが若干
降下するのである。 暴気部材6の底部から降下部への移送管5内は、流速が
早くなり、鮮魚は水面レベル内に多少高速度で落下する
が、水中に落下するために魚体を傷めることはない。 調整弁12の開度をしだいに開ければ移送管5の流速はし
だいに早くなる。即ち、冷水用給水管13からの給水がそ
のまま(予冷槽4で供給された魚の量だけ魚水量は増加
するが)移送管5を流れるので、調整弁12によって自在
に魚水の移送速度も無段階に調整可能である。 この場合図に示すH1は予冷槽4からの暴気部材6にいた
る配管路の通水抵抗による損失水頭(ヘッドロス)であ
り、H2は、移送管5降下部の水面レベルと、水切りセパ
レータ8の給水口、即ち移送管5の排出口部のレベル差
であり、移送管5のヘッドロスに相当するものであり、
流水速度が速くなる程その数値は増加するものである。 本装置によって、充分に魚体を冷却する必要があれば、
魚ポンプ10による魚体の揚魚量を減少させ、調整弁12を
絞って予冷槽4内でなるべく長く予冷すると共に、移送
管5内をゆっくりと時間を掛けて移送すれば良い。大量
の活魚を短時間に処理するならば、調整弁12の開度を大
きくして高速度で移送すればよく自由に選択が可能であ
る。 水切りセパレータ8によって水切りされた鮮魚は、従来
の通り砕氷と混入されて魚槽7に水氷法により処理され
る。魚体は予め冷水により急冷ショック状態となって、
さらに冷却されているので、魚槽7での砕氷の使用量は
少なくても充足されるのである。 一つの魚槽7に積み込みが完了すれば、水切りセパレー
タ8は移動式なので、次の魚槽7に移動され使用され
る。 魚網9中よりの魚ポンプ10による吸揚移送は、大量の海
水中の活魚を移送するため、魚ポンプ10は高速で運転し
てサクションホース14内を高速度の流速を流さなければ
ならないが、本装置の移送管5は、急冷ショック状態と
なった鮮魚を、非常にゆっくりと、秒速0.1mないし1m程
度で移送する。活魚を魚ポンプ10で揚魚する場合は、1.
5mないし3m/秒の流速がなければ吸い揚げがついてこな
いのである。従って、活魚と海水とを分離する水切りセ
パレータ11は大型の固定式のものが使用されるが、急冷
ショック状態となった鮮魚を冷水から分離する水切りセ
パレータ8は、同口径の移送管5を使用するとしても、
処理する水量が少なく、高濃度低速移送なので、媒介と
なる海水の水量が少なく、小型軽量の移動式のものが採
用できる。 冷水槽1の冷却には、冷却器2を使用する外、海水に大
量の砕氷を投入しても良く、その場合、砕氷が通過せ
ず、海水のみが通過する多孔フィルタ(図示せず)を介
して循環ポンプ3に吸入すれば良い。 又、冷水には小さな砕氷が混入されてもよく、砕氷その
ものを破砕せずに移送できるポンプを採用するならば、
砕氷と鮮魚が同時に移送管5によってセパレータ8に移
送され、砕氷と鮮魚を同時に魚槽に供給することも可能
である。 本装置の予冷槽4は、比較的高所に配置する必要があ
り、また活魚の供給は連続的に供給することが望ましい
のである。それは、全ての鮮魚が均一に同じ時間だけ冷
水に接触浸漬できるからである。 魚ポンプ10によって、魚網9中から揚魚する場合は、た
も網、三角モッコによる揚魚に比べて高位置への供給が
非常に楽であり、船体の任意の場所へホース配管のみで
供給することが可能で、又、その供給も、連続的で、た
も網や三角モッコのようにバッチ供給とはならないので
ある。従って、予冷装置を使用する場合は、魚ポンプ10
による供給が最も望ましいのである。 海水を冷水する場合、その塩分濃度が濃い程、その凍結
点(氷点)が低下する。通常の海水は、塩分濃度が3〜
4%で、零下3℃〜4℃が氷点となる。水温を更に下げ
て凍結されずに液体の状態で使用するためには、食塩を
加えて塩分濃度を濃くする必要がある。塩分濃度を濃く
すると、冷水の比重が増加する。このため、高濃度の海
水は、魚体を冷水の水面近傍に浮上させる。 第2図に示す装置は、このように水面に浮上する魚体を
ショック死処理および予冷却することにより、高鮮度化
を計るものである。この図において、水切りセパレータ
8によって魚ポンプ(図示せず)で移送された活魚は、
予冷チャンバーに供給される。予冷チャンバーは、予冷
ホッパ15と、供給管16と、予冷槽4とで構成されてい
る。予冷ホッパ15は、供給管16を介して予冷槽4に連結
されている。予冷ホッパ15は、上部から零下数℃以下に
冷却された冷水が供給される。供給された冷水は、供給
管16を降下する。予冷ホッパ15に供給された活魚は、供
給管16を通過するときに急激に冷却されてショック死
し、冷水と共に流下する。この場合、供給管16の断面積
は比較的小さく、予冷槽4内の水面と予冷ホッパ15の水
面のレベル差H1によって、急激な降下流となる。降下流
の流速は、魚体の浮上速度よりも速く決定されるので、
冷水の流れによって魚体は流下し、予冷槽4の底部へ供
給される。予冷槽4の底部から上方へ魚体は浮上し、予
冷槽4内で、魚体は一時滞留し、更に冷却される。 予冷槽4の上部水面近傍に浮上した魚体は、上部に開口
された排出口17から、移送水路である移送管5へ冷水と
共に流下し、水平方向に延長された移送管5を通過して
水切りセパレータ8に供給される。水切りセパレータ8
は冷水と魚体を分離する。分離された魚体は魚槽7へ、
冷水は更に還水管19を介して冷水槽1へ返戻される。上
記の運転を連続的に繰り返し、冷却された魚体を魚槽7
へ供給し、水氷と共に魚槽7内で保冷される。 零下数℃以下に冷却された冷水に活魚を投入すると、魚
体表面と目玉が先ず瞬時的に白色となり、凍結される。
その為、それまでピチピチ跳ねていた活魚は、数十秒な
いし数分以内に瞬時的に硬直して運動が停止し(表面が
固く凍結される為運動ができなくなるものと思われ
る。)水面に浮上する。従って、暴れた後に斃死するの
ではなく、瞬間的に硬直するので、鮮魚としての味覚は
非常に良くなる。 表面が凍結された魚体は、更に内部まで凍結が進行しな
いうちに魚槽に移されて水氷処理されるので、魚肉内が
氷結晶とならぬうちに適度に冷却される。従って、あま
り長時間冷却して凍結することは水氷法として避けねば
ならない(凍結保存する場合は別であるが)。 第3図の魚体高鮮度化装置は、予冷チャンバーとして予
冷槽4を備えている。予冷槽4は、たも網、三角モッコ
等で水切りされた活魚を投入する。投入された活魚は、
急冷ショック状態となり冷却されて魚ポンプ18に吸入さ
れる。 魚ポンプ18は、図の様に、比較的低揚程の短距離移送
で、魚体を折り曲げる作用のないエジェクターポンプを
採用している。ブレードレスロータリー式の遠式ポンプ
は、魚体をインペラ内で折り曲げる。この魚ポンプは、
活魚には問題はないが、斃死魚は傷めるおそれがある。
魚ポンプ18によって、冷却された魚体は冷水と一緒に、
予冷槽4よりも高所に配置した水切りセパレータ8に供
給される。水切りセパレータ8によって、前実施例のよ
うに、循環水路を介して冷水は冷水槽1へ返戻され。魚
体は次段の魚体選別機20に供給される。選別機20は、平
行にスリットが並設されて、適当な勾配をつけられた選
別スリット上を、第3図のように右から左へ滑動し、ス
リットの幅より小さな魚体は落下し、魚槽7Aに投入さ
れ、落下しない大きな魚体は魚槽7Bに供給される。 この場合、活魚を直接フルイ方式の魚体寸法選別機へ供
給すると、ピンピンと跳ねて正確に大小に選別できな
い。それは、選別スリットを落下しなければならない小
さな魚体が、跳ねて透過されず、小さい魚が大きな魚に
混在して選別効率が低下するからである。ところが、予
冷槽4で急冷ショック状態の魚体は、跳ねることなく、
正確に能率よく大小別に選別される。 水切りセパレータ8によって水切りされた冷水は、シャ
ワでもって冷水槽1内の砕氷21に散布される。 冷水槽1は、大量の砕氷21を山積みして収納している。
砕氷21に散布された水は、砕氷に冷却される。散水した
水と、砕氷21が融解した水とが混合されて、冷水槽1の
底部に滞留する。WLはその水面レベルである。 冷水槽1内の冷水は、固形状の砕氷は通過できず、水の
みが通過するフィルタ22を介して循環ポンプ3に吸入さ
れ、再び予冷槽4に供給される。又一方、水ポンプ25に
吸入された冷水は、エジェクターの圧力室23に圧入さ
れ、圧力室23から移送方向と、管の中心方向との傾斜し
た方向に噴出され、その噴射水の運動エネルギによって
吸入管24内の魚水を吸入し、管の断面積が移送方向に拡
開するディフエーザによって速度水頭は圧力水頭に変換
されて移送管5に圧送し、水切りセパレータ8に至るの
である。 この場合、魚ポンプ18の移送能力は、調整弁26によって
調整できる。又、予冷槽4への給水量は調整弁26によっ
て調整可能であるが、もし、その調整が少しでもずれる
と予冷槽4が溢れたり、又、逆に冷水が枯渇して魚ポン
プ18に空気を吸入することが発生する。従って、これを
防止する為に、常に魚ポンプ18の移送能力よりも大量の
冷水を予冷槽4に供給し、予冷槽4内の上部に、魚体は
通過せず、水のみが通過するフィルタ27を介して溢水し
た冷水を溢水管28を介して元の冷水槽1へ返戻するよう
に構成している。従って、予冷槽4には常に大量の冷水
が供給されて循環し、一度にたも網等で温度の高い活魚
が大量に供給されても、水温が上昇することなく、確実
に魚体を冷却することができる。 魚体高鮮度化装置は、活魚を急冷ショック状態とし、さ
らに、魚体を予冷して、活魚の表面の温度を、20℃ない
し30℃から零℃近傍まで冷却する。このため、魚槽内で
魚体を保冷するために、従来のように、多量の砕氷を必
要としない。さらに、0℃まで表面冷却された魚体は、
魚槽内での冷却が早く、内蔵内での消化酵素による消化
作用も活発でないので、発熱が少なく、砕氷を溶解する
ことが少ない。従来は、魚槽内で活魚を斃死させ、更に
0℃まで冷却しなければならないので、水と砕氷の場合
も、砕氷が溶解することを考慮して、砕氷を多く投入す
る必要がある。これに対して、本発明の装置を使用し
て、あらかじめ予冷却された魚体を投入すると、魚槽内
では水氷と魚の割合で魚を多く収容することができるの
である。 第4図は、魚槽7A、7B内に、あらかじめ漁港で適量の砕
氷を積み込んでおき、その中へ海水を注水して水氷を作
り、そこへ、予冷された魚体を投入し、魚槽7A、7B底部
に設けた噴気部材29より空気を噴出して魚槽7A、7B内を
攪拌し、魚体と水氷を均一に混入させるように構成した
ものである。 従来は、魚槽内へ下氷と称する小量の水氷を作ってお
き、その中に活魚を投入し、更に砕氷、活魚と交替的に
投入していく必要があった。本実施例では、途中での砕
氷の供給を止めて、最初から大量の水氷を作っておき、
その中へ充分に冷却された鮮魚を投入する。従って、洋
上での砕氷の移送および散布が不要となるのである。ま
き網運搬船等では、大量の砕氷を、数多くの魚槽に積載
して揚魚積み込み前に魚槽内の砕氷をデッキ上にモッコ
等で吊り上げ移送しておき、揚魚作業時に人手によるス
コップ作業で、散布していたが、この作業は非常に重労
働で危険を伴い、多くの作業者が必要であり、運搬船作
業の溢路となっていたのであるが、この砕氷の船内での
移送、散布の作業をなくすることができるのである。 即ち、第4図に於いて、魚槽7Aは積み込み予定の魚量に
適した砕氷をあらかじめ漁港で積み込んでおき、その中
へ海水を注水して水氷を作り、魚槽7A底部の噴気部材29
からルーツブロア等の圧縮機30によって作られた圧縮空
気を噴出させ、急速に砕氷と海水を熱交換させ、大量の
水氷を作り、その中へ魚槽7Bの如く、冷却された鮮魚を
投入し、噴気部材29より噴出する気泡の上昇力による対
流攪拌作用により、供給された鮮魚と水氷を攪拌して均
一化するのである。この場合公知例のように大量の砕氷
を必要としないので、非常に攪拌効率がよく、魚体も魚
槽内を冷水と共に対流移動し、均一に分布されるのであ
る。 すなわち、従来の水氷法では魚槽内に直接温度の高い活
魚を投入するので、それを冷却するためには砕氷と海水
量の割合で砕氷を多く供給する必要があったが、本発明
の装置は、予冷却された魚を供給するため、砕氷量が少
なくても良く、上記のように希薄で流動性の良い水氷を
使用できるので、ブロア等で攪拌が可能となる。 魚体高鮮度化装置において、予冷チャンバーである予冷
槽と冷水槽1とは、簡単な設計変更によって共有させる
ことができ、予冷チャンバー内へ砕氷を多量に蓄積する
か、又は次々と供給して魚体と一緒に移送して水切りセ
パレータ8により、魚体と砕氷を魚槽に供給し、冷水を
再び予冷槽へ返戻して循環しても良い。又、予冷槽内へ
冷却器等の熱交換器を内蔵させて、常に冷水を更に冷却
させても良いのである。 この発明の魚体高鮮度化装置は、予冷チャンバー内で魚
体を急冷ショック状態として一次冷却し、冷水と共に移
送水路を魚体ポンプ又は、落差により移送し、末端部で
冷水と魚体を分離し、魚体を搬出すると共に冷水を再び
予冷チャンバーに循環させるものである。魚体と冷水の
移送路の少なくとも一ケ所には、冷水を更に冷却する冷
却手段を含む循環水路を形成することを特長とするもの
である。 多獲性魚の代表であるいわし、あじ、さば等を大量に漁
獲するまき網運搬船に最適の魚体高鮮度化装置を第5図
に示している。大型まき網運搬船は、通常、6個ないし
7個の魚槽を直列に配設してあるが、その中央よりやや
後方の4番ないし5番の魚槽を予冷チャンバーを構成す
る予冷槽4として使用するもので、この図は、この横断
面図である。 魚槽には出航前に、漁港岸壁等で砕氷を積み込む。その
節に、漁網等の集魚部材31を、図の鎖線で示すように設
ける。この集魚部材31は、上端を魚槽上部に開口し、底
部を排出口32から魚ポンプ18に連通して、水切りセパレ
ータ8に連通する。水切りセパレータ8は、水切りした
鮮魚を、別の魚槽7に供給する。 以下、魚場での使用方法に従って説明する。先ず、予冷
チャンバーである予冷槽4内へ海水を注水して水氷を作
る。海水の注水量は、活魚を投入しても冷水が魚槽から
溢れない程度とし、適宜水量を調整する。海水を注水し
た時点から、ルーツブロア等の圧縮機30を運転して、噴
気部材29から気泡を噴射し、その気泡の上昇によって周
囲の海水を上昇させ、魚槽内を対流攪拌する。このた
め、魚槽内では短時間のうちに一部の砕氷が融解し、海
水と熱交換して充分に冷却された冷水が得られる。 次に魚ポンプ18を運転し、集魚部材31の底部の排出口32
から冷水を吸水し、移送水路である移送管5を介して水
切りセパレータ8に圧送する。水切りセパレータ8によ
り水切りされた冷水は、循環水路である還水管19を介し
て元の予冷槽4の底部の還水口33より循環返戻される。
この場所左右の還水口33への還水水量は、2個の調整弁
34によってバランスをとって注水される。 上記のように魚ポンプ18の回路もすべて冷水で満たさ
れ、充分に冷却されて揚魚作業を開始する。 たも網または三角モッコ等で水切りされた活魚は、予冷
槽4の上部ハッチ口35へ供給される。0℃または0℃近
傍まで冷却された冷水の中へいきなり投入された活魚
は、急冷ショック状態となり、魚槽底部へ沈降する。こ
の際、予冷槽4内へ投入されてからショック死し、20数
℃ないし30℃の体温を持つ魚体が、ある程度魚体内部ま
で冷却されるには、魚体の大きさによって差はあるが、
少なくとも数分を要する。従って、魚ポンプ18による移
送管5内の移送時間を考慮して、一時魚ポンプ18を停止
しておき、所定の時間経過した後に魚ポンプを起動し、
魚槽底に沈降した鮮魚を水切りセパレータ8に向けて移
送する。 水切りセパレータ8により冷水と鮮魚は分離され、鮮魚
は別の水氷の準備された魚槽7に供給される。この場
合、予冷槽4内の砕氷も、一部鮮魚と共に移送されても
良い。水切りセパレータ8の多孔部材より落下しない大
きな砕氷は鮮魚と共に魚槽7に供給される。 水切りセパレータ8により水切りされた冷水は、再び予
冷槽4の還水口33より返戻されて、噴気部材29より上昇
する気泡流と共に上昇し、上部に浮遊状態の砕氷と熱交
換して冷却される。次々とハッチ口35より供給される活
魚は、冷水によって、ショック死処理されて予冷され、
他の魚槽7に魚ポンプ18によって移送され、水氷処理さ
れる。 予冷槽4内の砕氷は次第に融解し、水温が上昇してくれ
ば、それと共に魚体からの出血や、排せつ物のため、冷
水も汚染されてくる。この場合、一部または全部の冷水
を洋上投棄し、別の魚槽からの砕氷を補充して新しい海
水を注水し、新鮮な水氷冷水によって、冷水活締めして
も良い。但し、冷水は繰り返し使用されて相当汚染され
ても、その冷水を水切りして魚体は排出されるので、反
復して使用され、かなり汚染された冷水も使用できる。 また予冷槽4内には、冷却手段である冷却器を設置し、
フレオンガス等の冷媒による蒸発熱によって予冷チャン
バー内を低温に保つ等は、自由に設計上の変更によって
なし得るのである。 さらに、第6図に示す装置は、中小型まき網、さんま棒
受網等の漁業に適した本発明の実施例である。 魚ポンプ(図示せず)によって網中から供給された魚水
は、水切りセパレータ11によって、海水が水切りされて
予冷ホッパ15に供給される。予冷チャンバーである予冷
ホッパ15には、循環ポンプ3により冷水が供給され、さ
らに、冷水と共に砕氷も供給される。砕氷は他の魚槽7
等の砕氷庫から、空気移送装置(例えば、当発明者によ
る特公昭56−34545号公報に記載される装置)等によっ
て、サイクロンセパレータ36に空気と共に移送されて、
砕氷を下方に落下させて予冷ホッパ15の上部に供給され
る。 予冷ホッパ15内で、活魚と、砕氷と冷水が混合されて、
予冷ホッパ15の下方に連通する移送管5に流下し、移送
水路である移送管5を介して水切りセパレータ8に移送
され、水切りセパレータ8により、鮮魚と砕氷とが水切
りされて魚槽7に収納されれる。水切りセパレータ8の
多孔板のフルイの目の大きさを選定することにより、小
さな砕氷は水と共に流下させて還水管19を介して、再び
冷水槽1に返戻されて、その小さな砕氷が融解すること
により、冷水は冷却される。 この構成とすることにより、砕氷の供給は、固定的に、
予冷ホッパ15上部のサイクロンセパレータ36から連続的
に活魚の供給と共に供給すれば良く、他の実施例のよう
に、魚槽7へ直接砕氷の供給をしなくても良い。 また、他の実施例のような、大量の冷水を貯水する予冷
槽に代わって、小容積の予冷ホッパ15として、活魚と冷
水と砕氷を混合しながら移送管5に供給するので、充分
に移送距離の長い移送管5内を移送中に活魚を冷却ショ
ック状態とし、なおかつ、適度な温度まで魚体を冷却す
るものである。 予冷ホッパ15では、冷水は貯留された状態ではなく、底
面の勾配によって移送管5方向へ流水移動状態となる。
この予冷ホッパ15は、冷水槽のように砕氷が上部に浮上
することなく、冷水が流動している状態では、砕氷は浮
上せず、活魚と共に流されて、移送管5に流入する。 移送管5内では、流水の重力により、水切りセパレータ
8の方向への流れと共に、魚体と砕氷は移送されるが、
砕氷は冷水中を浮上する方向に作用するため、移送管5
内の流速は砕氷の浮上する速度よりも大なる流速が必要
である。(約0.3m/秒程以上)。 砕氷の移送装置は、砕氷庫37からサクションホースであ
る可とう性の吸入管38を介して空気と共に砕氷をサイク
ロンセパレータ36に吸入し、サイクロンセパレータ36に
より空気と砕氷を分離して砕氷は下方へ落下し、ロータ
ーリフィーダ39に供給される。ロータリーフィーダ39に
より、サイクロンセパレータ36の内部と遮断されて、砕
氷は、送氷管42に供給され、空気圧により圧送される。
サイクロンセパレータ36の減圧と、ロータリーフィーダ
39への圧力空気の供給は、第6図のようにブロア40を接
続して運転する。 ブロア40によって吸入した空気は、砕氷と共に送られる
ので冷却されており、その冷却された空気を、再び圧縮
して供給するので、低温の高圧空気によって砕氷は圧送
されるので、融解の程度が少なく空気搬送されるのであ
る。(特公昭56−34545号公報に詳述)。 ところで、移送水路を構成する移送管は、必ずしも、周
囲を密閉構造とする管(円形断面、角断面)とする必要
はない。移送管は、第7図に示すように、冷水と魚体を
移送し得る樋形状のものでも良い。第7図の装置は、樋
状の移送水路41で冷水と鮮魚とを移送している。 次に実施例に於ける冷凍機の冷却器を内蔵した冷水槽1
や、単に砕氷を投入した冷水槽、また、予冷ホッパに投
入する砕氷による冷却等を冷却手段と命名し、管路を外
部から冷却しても良く、実施例に記載する冷却手段に限
定しないものである。
【発明の効果】
本発明の魚体高鮮度化方法とその装置の特筆すべき特長
は、漁場等で多量に漁獲された活魚を、高い鮮度で保冷
できることにある。とくに、本発明の方法と装置の極め
て優れた特長は、漁場で網に捕獲された膨大な量の活魚
を、揚魚する最初から最後まで全てを高鮮度に保冷でき
ることにある。それは、多量の活魚を連続して短時間で
急激に冷却でき、しかも、活魚から排出される出血や排
泄物等の汚濁物質を分離して、次の保冷手段に移送でき
るからである。 このことは、活魚の揚魚においてなによりも大切なこと
である。魚の味と商品価値が鮮度によって著しく変化す
るからである。本発明の魚体高鮮度化方法と装置が、膨
大な量の活魚を急激に冷却して急冷ショック状態にでき
るのは、予冷チャンバーで活魚を0℃以下の冷水に浸漬
することに加えて、活魚を冷水で移送しながら冷却する
からである。冷水で移送される活魚は、魚体表面の冷水
が攪拌状態となって、活魚の熱が効果的に冷水に奪われ
る。それは、風の強い日の体感温度が著しく低くなるの
と同様に、魚体の熱が冷水に効率よく奪われるからであ
る。冷水を搬送媒体として魚体を移送すると、魚体は、
冷水の流動作用で移送されることになる。この状態で、
魚体と冷水とは相対運動する。とくに、移送配管が曲が
った部分では、冷水と魚体の移動状態が異なり、両者は
激しく相対運動して、魚体から冷水に熱が効率よく奪わ
れて、急冷ショック状態となる。 さらに、本発明の魚体高鮮度化方法とその装置とは、揚
魚した活魚を、大きな魚槽に投入して冷却するのではな
い。次々と揚魚される活魚は、予冷チャンバーから移送
水路で冷却されて急冷ショック状態となって排出され
る。すなわち、揚魚される活魚は、本発明の魚体高鮮度
化装置や方法によって、次々と連続的に急冷ショック状
態となって次の保冷手段に送られる。このため、揚魚す
る活魚量が膨大な量になっても、従来の方法や装置のよ
うに、一時に多量の活魚を魚槽で冷却する必要はなく、
予冷チャンバーと移送水路の冷水温度を0℃以下に冷却
することによって、揚魚される活魚量が多くなっても、
急冷ショック状態として次の保冷手段に移送できる特長
がある。 さらに、本発明の魚体高鮮度化方法とその装置とは、膨
大な量の活魚を効率よく冷却して急冷ショック状態と
し、しかも、綺麗な状態で次の保冷手段に送りだしでき
る特長があるが、この特長は、循環して使用する冷水で
活魚を連続的に冷却しながら移送し、また、移送水路の
排出側で冷水と魚体とを分離して魚体のみを排出する独
得の構成によって実現される。 活魚を冷水で冷却して、その冷水中に保冷する従来の方
法は、魚体が斃死する際の出血や、排せつ物によって冷
水が汚染される。冷水の汚染物質は、バクテリヤ等の細
菌を増殖させて、魚体の鮮度を外部から下落させる要因
となる。 本発明の装置や方法は、活魚を冷却して急冷ショック状
態とする冷水を魚体から水切りして、魚体のみを次の保
冷手段に移送する。したがって、本発明の装置や方法で
揚魚された活魚を、魚槽に移送して保冷すると、魚体を
保冷する魚槽の汚染物質を極減できる。 特に、さばは、斃死時にえらから多量の出血が見られ
る。この種の活魚を、従来のように、魚槽内で冷却して
保冷すると、岸壁での陸揚時には、魚槽内は赤黒い水氷
となり、悪臭が漂うことがある。これは特に、さばの血
液には魚肉を腐敗させる物質が含まれているからであ
る。 更に、水揚げされた活魚を洋上で直ちに選別機等で大小
の魚体選別を行う場合も、活魚を直接選別するものは、
魚体が跳ねることにより正確な選別作業を行うことが困
難であるが、本発明装置、方法を実施することにより、
斃死した鮮魚として扱うことができるので選別効率を上
昇できる。 さらにまた、本発明の装置や方法で予冷した鮮魚が、魚
体内まで適当に冷却されているので、水氷の魚槽に収納
する場合も、公知例に比べて非常に少ない砕氷量で充足
し、更に砕氷が少ないので、魚槽底部からの空気の気泡
によって容易に均一攪拌ができるので、砕氷を魚積み込
み時に移送及び散布する必要がなく、洋上での水上げ作
業に省人、省力化が実現されることとなる。 また、本発明の装置を使用することにより、活魚を急冷
ショック状態とすることができ、更に、所定の時間だけ
確実に所定温度の冷水による冷却処理がされるので、在
来のように、魚槽内でショック死および冷却保管するも
のに比べて、その初期処理が確実となり、鮮度が保障さ
れるのである。 更にまた、海底のヘドロ等が付着した魚体でも、循環す
る冷水によって洗浄されて水切りされるので、その洗浄
効果が期待できるのである。 また、本装置は海上の漁船に装備するのみならず、内陸
の淡水魚の活魚の高鮮度保持を目的として、陸上の設備
としても容易に設計変更が可能であり、漁獲物の高鮮度
化と漁労作業の近代化に寄与することは多大である。
【図面の簡単な説明】 第1図ないし第6図は本発明の一実施例を示す魚体高鮮
度化装置の概略断面図、第7図は本発明の要旨を示す断
面図、第8図は従来の魚体高鮮度化方法を示す断面図で
ある。 1……冷水槽、2……冷却器、3……循環ポンプ、4…
…予冷槽、5……移送管、6……暴気部材、7……魚
槽、8……水切りセパレータ、9……魚網、10……魚ポ
ンプ、11……水切りセパレータ、12……調整弁、13……
冷水用給水管、14……サクションホース、15……予冷ホ
ッパ、16……供給管、17……排出口、18……魚ポンプ、
19……還水管、20……選別機、21……砕氷、22……フィ
ルタ、23……圧力室、24……吸入管、25……水ポンプ、
26……調整弁、27……フィルタ、28……溢水管、29……
噴気部材、30……圧縮機、31……集魚部材、32……排出
口、33……還水口、34……調整弁、35……ハッチ口、36
……サイクロンセパレータ、37……砕氷庫、38……吸入
管、39……ロータリーフィーダ、40……ブロア、41……
移送水路、42……送氷管、43……熱交換器。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】0℃以下に冷却された冷水を入れた予冷チ
    ャンバー内に活魚を供給し、該予冷チャンバーに連通す
    る移送水路を介して所定の場所へ活魚と冷水とを移送す
    ると共に、該移送水路の末端部で水切りセパレータによ
    り冷水と魚体を分離し、魚体を排出し、次の保冷手段に
    供給すると共に冷水を循環水路で再び予冷チャンバー内
    に供給し、該移送水路および循環水路の少なくとも一部
    に冷水の冷却手段を設け、予冷チャンバーに供給された
    活魚を、予冷チャンバーおよび移送水路を移送中に急冷
    ショック状態として魚体を冷却して排出するようにした
    ことを特徴とする魚体高鮮度化方法。
  2. 【請求項2】活魚が供給される予冷チャンバーと、予冷
    チャンバーに連通する移送水路と、この移送水路の他端
    部に連結された水切りセパレータと、この水切りセパレ
    ータの下部の水室と前記予冷チャンバーとに連結された
    循環水路と、前記移送水路および循環水路の少なくとも
    一部に設けられて冷水を再冷却する冷却手段と、前記の
    水切りセパレータの魚体排出側に連結されている保冷手
    段とを備えており、 前記冷水を入れた予冷チャンバーに活魚を供給し、活魚
    を急冷ショック状態として、移送水路において冷水と共
    に移送し、水切りセパレータで魚体と冷水とを分離し
    て、魚体を保冷手段に移送すると共に、冷水を循環水路
    を介して再び予冷チャンバーに返戻循環し、前記冷水の
    冷却手段によって、冷水が所定の冷水温を保つように構
    成したことを特徴とする魚体高鮮度化装置。
  3. 【請求項3】予冷チャンバーが、魚体と冷水とを供給す
    る予冷ホッパを備える特許請求の範囲第2項記載の魚体
    高鮮度化装置。
  4. 【請求項4】冷水の冷却手段が冷却熱交換器を有し、熱
    交換器が、水切りセパレータの水室と、予冷チャンバー
    とを連通する還水管路の途中に設けられた冷水槽に設け
    られており、さらに、冷水槽と予冷チャンバーの間に水
    ポンプが連結されており、水ポンプが冷水槽の冷水を予
    冷チャンバーに供給するように構成された特許請求の範
    囲第2項記載の魚体高鮮度化装置。
  5. 【請求項5】移送水路が管構造の移送管である特許請求
    の範囲第2項記載の魚体高鮮度化装置。
  6. 【請求項6】予冷チャンバーが、適量の冷水を貯溜する
    予冷槽を有し、予冷槽で魚体を所要時間貯溜して急冷す
    るように構成した特許請求の範囲第5項記載の魚体高鮮
    度化装置。
  7. 【請求項7】予冷チャンバーが水切りセパレータよりも
    高所に配設されており、予冷チャンバーが水切りセパレ
    ータに冷水を自然に流下するように構成されている特許
    請求の範囲第5項記載の魚体高鮮度化装置。
  8. 【請求項8】予冷チャンバーと、水切りセパレータとの
    間に魚ポンプが連結されており、魚ポンプが予冷チャン
    バーの活魚と冷水とを水切りセパレータに移送するよう
    に構成した特許請求の範囲第6項記載の魚体高鮮度化装
    置。
  9. 【請求項9】予冷チャンバーの底部に移送水路が連結さ
    れており、移送水路は、予冷チャンバーの底部より一旦
    該予冷チャンバーの水面近傍まで立ち上がり、上面で大
    気に開放した暴気部材に連通して下方に降下し、水切り
    セパレータの近傍で再び立ち上がり、水切りセパレータ
    より排出されるように構成された特許請求の範囲第8項
    記載の魚体高鮮度化装置。
  10. 【請求項10】予冷チャンバーに連通して供給管が下方
    に延長し、該供給管の下方端部が予冷チャンバーの底部
    に連通すると共に、該予冷チャンバーの水面近傍より移
    送管に連通し、該移送管が降下して水切りセパレータに
    連通するように構成すると共に、冷水が零下2℃以下で
    あることを特徴とする特許請求の範囲第8項記載の魚体
    高鮮度化装置。
  11. 【請求項11】水切りセパレータの下方に魚体の大小又
    は種類を選別する魚体選別装置を水切りセパレータの送
    出口に対応して配設した特許請求の範囲第7項ないし第
    8項記載の魚体高鮮度化装置。
  12. 【請求項12】魚ポンプがエジェクタで、冷水槽の冷水
    を水ポンプで加圧した圧力水が付勢するように構成した
    特許請求の範囲第8項記載の魚体高鮮度化装置。
  13. 【請求項13】魚槽底部に噴気部材を配設し、該魚槽内
    の砕氷に海水を注水して水氷を作り、該魚槽内へ水切り
    セパレータにより分離された魚体を投入すると共に、該
    噴気部材へ圧力空気を供給することにより、該噴気部材
    より無数の気泡を発生させ、魚体と水氷を攪拌して保冷
    するように構成した特許請求の範囲第2項記載の魚体高
    鮮度化装置。
  14. 【請求項14】予冷チャンバー内に予冷チャンバーから
    該予冷チャンバー底部の排出口に向けて多孔シート材に
    てなる集魚部材を張設し、該排出口より魚ポンプによっ
    て魚水を水切りセパレータに移送するように構成したこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第8項記載の魚体高鮮度
    化装置。
  15. 【請求項15】砕氷庫から空気移送式砕氷移送機により
    サイクロンセパレータへ砕氷を移送し、該サイクロンセ
    パレータの砕氷排出口に対応して予冷チャンバーを設置
    し、魚体と砕氷を冷水により水切りセパレータに移送
    し、魚体と砕氷を冷水と分離して魚槽に供給するように
    構成した特許請求の範囲第7項ないし第8項記載の魚体
    高鮮度化装置。
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