JPH074256B2 - リパーゼの活性発現を調節する遺伝子、ベクターおよびリパーゼの生産方法 - Google Patents
リパーゼの活性発現を調節する遺伝子、ベクターおよびリパーゼの生産方法Info
- Publication number
- JPH074256B2 JPH074256B2 JP2294558A JP29455890A JPH074256B2 JP H074256 B2 JPH074256 B2 JP H074256B2 JP 2294558 A JP2294558 A JP 2294558A JP 29455890 A JP29455890 A JP 29455890A JP H074256 B2 JPH074256 B2 JP H074256B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lipase
- gene
- vector
- strain
- plasmid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N9/00—Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
- C12N9/14—Hydrolases (3)
- C12N9/16—Hydrolases (3) acting on ester bonds (3.1)
- C12N9/18—Carboxylic ester hydrolases (3.1.1)
- C12N9/20—Triglyceride splitting, e.g. by means of lipase
Landscapes
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Zoology (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はリパーゼの活性発現を調節する遺伝子、この遺
伝子を有するベクター、およびリパーゼを生産する方法
に関する。さらに詳しくは、耐熱性リパーゼ生産菌であ
るシュードモナスsp.KWI-56(Pseudomonas sp.KWI-56)
菌株に由来する染色体DNAより調製されたリパーゼの活
性発現を調節する遺伝子、この遺伝子を有するベクタ
ー、およびこのベクターを保持する宿主によりリパーゼ
を生産する方法に関する。
伝子を有するベクター、およびリパーゼを生産する方法
に関する。さらに詳しくは、耐熱性リパーゼ生産菌であ
るシュードモナスsp.KWI-56(Pseudomonas sp.KWI-56)
菌株に由来する染色体DNAより調製されたリパーゼの活
性発現を調節する遺伝子、この遺伝子を有するベクタ
ー、およびこのベクターを保持する宿主によりリパーゼ
を生産する方法に関する。
リパーゼはトリグリセリドを基質とし、これを脂肪酸と
グリセリンとに加水分解する酵素である。この性質を利
用して、油脂から脂肪酸を生産する場合、エステルを合
成する場合、あるいは洗浄剤等へ添加する場合などに、
リパーゼが工業的に利用されている。このためには、目
的に応じた酵素が安価に供給される必要がある。
グリセリンとに加水分解する酵素である。この性質を利
用して、油脂から脂肪酸を生産する場合、エステルを合
成する場合、あるいは洗浄剤等へ添加する場合などに、
リパーゼが工業的に利用されている。このためには、目
的に応じた酵素が安価に供給される必要がある。
ところで近年、酵素を大量に生産する際、遺伝子工学的
技術が応用されるようになった。この場合、まず目的と
する酵素をコードする遺伝子をクローニングし、これを
適当な発現ベクターに連結する。そしてこの酵素遺伝子
を含んだベクターを大腸菌等の宿主細胞に導入して形質
転換し、この形質転換体を酵素生産に最適な条件で培養
することによって、容易かつ大量に目的とする酵素を得
ることが可能となる。遺伝子工学的技術の応用はリパー
ゼについても試みられており、例えばスタフィロコッカ
ス(Staphilococcus)属、シュードモナス(Pseudomona
s)属、バチルス(Bacillus)属、ゲオトリクム(Geotr
ichum)属等に属する多数の微生物からリパーゼ構造遺
伝子がクローニングされている。
技術が応用されるようになった。この場合、まず目的と
する酵素をコードする遺伝子をクローニングし、これを
適当な発現ベクターに連結する。そしてこの酵素遺伝子
を含んだベクターを大腸菌等の宿主細胞に導入して形質
転換し、この形質転換体を酵素生産に最適な条件で培養
することによって、容易かつ大量に目的とする酵素を得
ることが可能となる。遺伝子工学的技術の応用はリパー
ゼについても試みられており、例えばスタフィロコッカ
ス(Staphilococcus)属、シュードモナス(Pseudomona
s)属、バチルス(Bacillus)属、ゲオトリクム(Geotr
ichum)属等に属する多数の微生物からリパーゼ構造遺
伝子がクローニングされている。
しかしながらクローン化されたリパーゼ構造遺伝子を利
用してリパーゼを生産する場合、単にリパーゼ構造遺伝
子を有するベクターを宿主に導入して、これを培養して
も必ずしもリパーゼ活性の高い培養液を得ることはでき
ない。
用してリパーゼを生産する場合、単にリパーゼ構造遺伝
子を有するベクターを宿主に導入して、これを培養して
も必ずしもリパーゼ活性の高い培養液を得ることはでき
ない。
本発明の目的は、リパーゼ構造遺伝子を利用してリパー
ゼの生産を行う場合に、リパーゼの活性発現を調節する
遺伝子(以下、調節遺伝子という)、この遺伝子を有す
るベクター、およびこれらを利用してリパーゼ活性の高
い培養液を得ることにより、リパーゼを生産する方法を
提案することである。
ゼの生産を行う場合に、リパーゼの活性発現を調節する
遺伝子(以下、調節遺伝子という)、この遺伝子を有す
るベクター、およびこれらを利用してリパーゼ活性の高
い培養液を得ることにより、リパーゼを生産する方法を
提案することである。
本発明は次のリパーゼの活性発現を調節する遺伝子、ベ
クター、およびリパーゼの生産方法である。
クター、およびリパーゼの生産方法である。
(1)下記の塩基配列を有することを特徴とするリパー
ゼの活性発現を調節する遺伝子。
ゼの活性発現を調節する遺伝子。
(2)上記(1)記載の遺伝子を有するベクター。
(3)上記(2)記載のベクターとリパーゼ構造遺伝子
とを保持する宿主を培養して、リパーゼを生産すること
を特徴とするリパーゼの生産方法。
とを保持する宿主を培養して、リパーゼを生産すること
を特徴とするリパーゼの生産方法。
本発明の調節遺伝子は、前記耐熱性リパーゼ生産菌シュ
ードモナスsp.KWI-56菌株からクローニングされたもの
である。シュードモナスsp.KWI-56菌株は、通商産業省
工業技術院微生物工業技術研究所に、微工研菌寄第9659
号(FERM P-9659)の微生物受託番号で寄託されてお
り、その菌学的性質等については特開平1-112979号に記
載されている。このシュードモナスsp.KWI-56菌株は耐
熱性リパーゼ生産菌として、耐熱性リパーゼをコードす
るリパーゼ構造遺伝子を有することが明らかになってい
る(特願平1-182301号)。
ードモナスsp.KWI-56菌株からクローニングされたもの
である。シュードモナスsp.KWI-56菌株は、通商産業省
工業技術院微生物工業技術研究所に、微工研菌寄第9659
号(FERM P-9659)の微生物受託番号で寄託されてお
り、その菌学的性質等については特開平1-112979号に記
載されている。このシュードモナスsp.KWI-56菌株は耐
熱性リパーゼ生産菌として、耐熱性リパーゼをコードす
るリパーゼ構造遺伝子を有することが明らかになってい
る(特願平1-182301号)。
本発明の調節遺伝子は、シュードモナスsp.KWI-56菌株
の耐熱性リパーゼ構造遺伝子の下流に存在し、リパーゼ
の活性発現を調節する遺伝子としてコードされている。
この調節遺伝子はシュードモナスsp.KWI-56菌株よりク
ローニングすることにより得られる。
の耐熱性リパーゼ構造遺伝子の下流に存在し、リパーゼ
の活性発現を調節する遺伝子としてコードされている。
この調節遺伝子はシュードモナスsp.KWI-56菌株よりク
ローニングすることにより得られる。
調節遺伝子のクローニングを行うための好ましい方法に
ついて説明すると、まず調節遺伝子を含む染色体DNAを
シュードモナスsp.KWI-56菌株より単離する。調節遺伝
子を含むDNAの単離は常法、例えばMarmurの方法(Marmu
r.J.,J.Mol.Biol.3,208(1961))、Smithらの方法(S
mith,M.,G.,“Method in Enzymology",Academic press,
New York,12,part A,P545(1967))等により行うこと
ができる。
ついて説明すると、まず調節遺伝子を含む染色体DNAを
シュードモナスsp.KWI-56菌株より単離する。調節遺伝
子を含むDNAの単離は常法、例えばMarmurの方法(Marmu
r.J.,J.Mol.Biol.3,208(1961))、Smithらの方法(S
mith,M.,G.,“Method in Enzymology",Academic press,
New York,12,part A,P545(1967))等により行うこと
ができる。
こうして単離された染色体DNAおよびベクターDNAを制限
酵素で切断したのち、両者を混合し、DNAリガーゼで処
理することにより、染色体DNAのベクターDNAへの組込み
を行う。制限酵素としてはBamH I,EcoR I,Pst I,Sal I,
Sau3A I等があげられる。ベクターDNAにはpUC18、pUC1
9、pBR322等の公知のプラスミドベクターや、M13mp18、
λgt10等公知のファージベクターなどを利用できる。こ
うして得られた組織ベクターを大腸菌、枯草菌、酵母等
の宿主細胞に導入して形質転換し、形質転換体を形成す
る。形質転換は塩化カルシウム法等の公知の方法による
ことができる。
酵素で切断したのち、両者を混合し、DNAリガーゼで処
理することにより、染色体DNAのベクターDNAへの組込み
を行う。制限酵素としてはBamH I,EcoR I,Pst I,Sal I,
Sau3A I等があげられる。ベクターDNAにはpUC18、pUC1
9、pBR322等の公知のプラスミドベクターや、M13mp18、
λgt10等公知のファージベクターなどを利用できる。こ
うして得られた組織ベクターを大腸菌、枯草菌、酵母等
の宿主細胞に導入して形質転換し、形質転換体を形成す
る。形質転換は塩化カルシウム法等の公知の方法による
ことができる。
次に、上記の方法により得られた形質転換体の中から、
調節遺伝子を保持する株をスクリーニングする。スクリ
ーニングは例えばKugimiyaらの方法(Kugimiya,S.,Bioc
him Biophys.Res.Commun.,141,185(1986))により、
トリブチリン寒天培地上で、トリブチリンの加水分解に
伴うクリアゾーンを形成する菌株を分離することによっ
て行うことができる。この場合大腸菌、枯草菌、酵母等
はリパーゼを生産しないため、培地上でクリアゾーンを
形成しないが、リパーゼ構造遺伝子を導入した大腸菌は
小さいクリアゾーンを形成する。さらにリパーゼ構造遺
伝子と調節遺伝子の両方を導入した大腸菌は高いリパー
ゼ活性を示すため、大きなクリアゾーンを形成する。
調節遺伝子を保持する株をスクリーニングする。スクリ
ーニングは例えばKugimiyaらの方法(Kugimiya,S.,Bioc
him Biophys.Res.Commun.,141,185(1986))により、
トリブチリン寒天培地上で、トリブチリンの加水分解に
伴うクリアゾーンを形成する菌株を分離することによっ
て行うことができる。この場合大腸菌、枯草菌、酵母等
はリパーゼを生産しないため、培地上でクリアゾーンを
形成しないが、リパーゼ構造遺伝子を導入した大腸菌は
小さいクリアゾーンを形成する。さらにリパーゼ構造遺
伝子と調節遺伝子の両方を導入した大腸菌は高いリパー
ゼ活性を示すため、大きなクリアゾーンを形成する。
従って大きなクリアゾーンを形成するコロニーを選んで
増殖させれば、リパーゼ構造遺伝子と調節遺伝子を有す
る形質転換体が得られる。
増殖させれば、リパーゼ構造遺伝子と調節遺伝子を有す
る形質転換体が得られる。
こうして得られた形質転換体よりアルカリ‐SDS(ソジ
ウムジサルフェート)法等の公知の方法を用いて組換ベ
クターを分離し、制限酵素を用いて、調節遺伝子が存在
する領域を切断し、精製することにより、本発明の調節
遺伝子が得られる。この場合、調節遺伝子が存在する領
域は、上記組換ベクターを各種制限酵素を用いて切断
し、その切断によって得られた遺伝子領域とリパーゼ構
造遺伝子とを導入した形質転換体について前記と同様に
して、トリブチリン寒天培地でのクリアゾーン形成能の
大小を調べることにより決定できる。
ウムジサルフェート)法等の公知の方法を用いて組換ベ
クターを分離し、制限酵素を用いて、調節遺伝子が存在
する領域を切断し、精製することにより、本発明の調節
遺伝子が得られる。この場合、調節遺伝子が存在する領
域は、上記組換ベクターを各種制限酵素を用いて切断
し、その切断によって得られた遺伝子領域とリパーゼ構
造遺伝子とを導入した形質転換体について前記と同様に
して、トリブチリン寒天培地でのクリアゾーン形成能の
大小を調べることにより決定できる。
こうして得られる調節遺伝子は前記の塩基配列を有して
いる。調節遺伝子の塩基配列は例えばジデオキシ法(Sa
nger,F.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,74,5463(1977)
等の公知の方法により決定することができる。
いる。調節遺伝子の塩基配列は例えばジデオキシ法(Sa
nger,F.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,74,5463(1977)
等の公知の方法により決定することができる。
本発明の調節遺伝子を有するベクターは、上記のような
調節遺伝子をプラスミドベクターやファージベクター等
の発現ベクターに組込んだものである。この場合調節遺
伝子はリパーゼ構造遺伝子とともに、同じベクターに組
込むのが好ましいが、調節遺伝子のみを組込んでもよ
い。このような調節遺伝子を有するベクターは、大腸
菌、枯草菌、酵母、シュードモナス等の宿主細胞に導入
することにより、形質転換体を得ることができる。
調節遺伝子をプラスミドベクターやファージベクター等
の発現ベクターに組込んだものである。この場合調節遺
伝子はリパーゼ構造遺伝子とともに、同じベクターに組
込むのが好ましいが、調節遺伝子のみを組込んでもよ
い。このような調節遺伝子を有するベクターは、大腸
菌、枯草菌、酵母、シュードモナス等の宿主細胞に導入
することにより、形質転換体を得ることができる。
本発明のリパーゼの生産方法は、前記調節遺伝子を利用
してリパーゼを生産する方法であり、リパーゼ構造遺伝
子と調節遺伝子を有するベクターとを保持する宿主を培
養してリパーゼを生産する。この場合リパーゼ構造遺伝
子と調節遺伝子とを一個のベクター上に連結して宿主に
導入するか、もしくは別個のベクターにそれぞれを連結
して同時に宿主に導入すればよい。使用する宿主微生物
としては、大腸菌、シュードモナス属細菌、枯草菌等が
利用できる。また使用するベクターとしては、用いる宿
主内で安定かつ自律的に複製が可能であり、組込まれた
遺伝子の発現が可能なものであればよく、例えば宿主微
生物が大腸菌の場合は、pUC18、pHSG299、pBR322、M13m
p18、λgt10等が使用でき、宿主微生物がシュードモナ
ス属細菌の場合は、pKT240、pSUP104、pVK101等が使用
でき、宿主微生物が枯草菌の場合は、pUB110、pHY300PL
K等が使用できる。また、細胞へのプラスミドの導入法
としては、カルシウム処理による方法、エレクトロポー
ションによる方法、接合伝達による方法など、公知の手
段を利用できる。また、調節遺伝子とともに用いるリパ
ーゼ構造遺伝子としては、シュードモナス属、アルカリ
ゲネス属、クロモバクテリウム属、バチルス属、リゾプ
ス属、キャンディダ属、ゲオトリクム属等の公知のリパ
ーゼ生産菌より分離されたリパーゼ構造遺伝子を用いる
こともできる。耐熱性のリパーゼ生産のためにはシュー
ドモナスsp.KWI-56菌株より分離されたリパーゼ構造遺
伝子を用いることが望ましい。
してリパーゼを生産する方法であり、リパーゼ構造遺伝
子と調節遺伝子を有するベクターとを保持する宿主を培
養してリパーゼを生産する。この場合リパーゼ構造遺伝
子と調節遺伝子とを一個のベクター上に連結して宿主に
導入するか、もしくは別個のベクターにそれぞれを連結
して同時に宿主に導入すればよい。使用する宿主微生物
としては、大腸菌、シュードモナス属細菌、枯草菌等が
利用できる。また使用するベクターとしては、用いる宿
主内で安定かつ自律的に複製が可能であり、組込まれた
遺伝子の発現が可能なものであればよく、例えば宿主微
生物が大腸菌の場合は、pUC18、pHSG299、pBR322、M13m
p18、λgt10等が使用でき、宿主微生物がシュードモナ
ス属細菌の場合は、pKT240、pSUP104、pVK101等が使用
でき、宿主微生物が枯草菌の場合は、pUB110、pHY300PL
K等が使用できる。また、細胞へのプラスミドの導入法
としては、カルシウム処理による方法、エレクトロポー
ションによる方法、接合伝達による方法など、公知の手
段を利用できる。また、調節遺伝子とともに用いるリパ
ーゼ構造遺伝子としては、シュードモナス属、アルカリ
ゲネス属、クロモバクテリウム属、バチルス属、リゾプ
ス属、キャンディダ属、ゲオトリクム属等の公知のリパ
ーゼ生産菌より分離されたリパーゼ構造遺伝子を用いる
こともできる。耐熱性のリパーゼ生産のためにはシュー
ドモナスsp.KWI-56菌株より分離されたリパーゼ構造遺
伝子を用いることが望ましい。
このようにして得られた形質転換体を、酵素生産に最適
の条件下で培養し、培養上清あるいは破砕菌体よりリパ
ーゼを得ることができる。このようにリパーゼ構造遺伝
子と調節遺伝子の両方を組込んだ形質転換体により生産
されたリパーゼの活性は、リパーゼ構造遺伝子のみを組
込んだ形質転換体により生産されたリパーゼの活性に比
べると、培養液単位容量あたり、酵素活性が20〜300倍
である。
の条件下で培養し、培養上清あるいは破砕菌体よりリパ
ーゼを得ることができる。このようにリパーゼ構造遺伝
子と調節遺伝子の両方を組込んだ形質転換体により生産
されたリパーゼの活性は、リパーゼ構造遺伝子のみを組
込んだ形質転換体により生産されたリパーゼの活性に比
べると、培養液単位容量あたり、酵素活性が20〜300倍
である。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。各
例中、%は特に指示しない限り重量%である。
例中、%は特に指示しない限り重量%である。
実施例1 調節遺伝子のクローニング シュードモナスsp.KWI-56菌株の一白金耳を200mlのNB培
地(肉エキス1%、ペプトン1%、NaCl 0.5%、pH7.
0)に植菌し、30℃で24時間振とう培養した。菌体を集
菌して洗浄した後、12mlの0.1Mトリス−塩酸緩衝液(pH
8.0)、10mM EDTAに懸濁し、1mgのリゾチームを加えて3
7℃で10分間放置した。次に、600μlの10%SDSを加
え、37℃で30分間放置して溶菌を行った。さらに600μ
lの3M NaClを加えたのち、フェノール抽出を3回繰返
し、エーテル洗浄およびエタノール沈殿を行った。得ら
れた沈殿物は乾燥後10mlのSSC溶液に溶解し、リボヌク
レアーゼA0.5mgを加えて37℃で30分間放置した。再度フ
ェノール抽出を3回行い、エーテル洗浄後、エタノール
沈殿でDNAを回収し、乾燥後SSC溶液に溶解した。その結
果、3.5mgの染色体DNAを得た。
地(肉エキス1%、ペプトン1%、NaCl 0.5%、pH7.
0)に植菌し、30℃で24時間振とう培養した。菌体を集
菌して洗浄した後、12mlの0.1Mトリス−塩酸緩衝液(pH
8.0)、10mM EDTAに懸濁し、1mgのリゾチームを加えて3
7℃で10分間放置した。次に、600μlの10%SDSを加
え、37℃で30分間放置して溶菌を行った。さらに600μ
lの3M NaClを加えたのち、フェノール抽出を3回繰返
し、エーテル洗浄およびエタノール沈殿を行った。得ら
れた沈殿物は乾燥後10mlのSSC溶液に溶解し、リボヌク
レアーゼA0.5mgを加えて37℃で30分間放置した。再度フ
ェノール抽出を3回行い、エーテル洗浄後、エタノール
沈殿でDNAを回収し、乾燥後SSC溶液に溶解した。その結
果、3.5mgの染色体DNAを得た。
得られた染色体DNAを制限酵素Sau3A Iにより、得られる
DNA断片の鎖長がほぼ4〜10kbの範囲となるような条件
下で部分分解した。一方ベクターDNAとしてプラスミドp
UC19を用い、これを制限酵素BamH Iで切断し、アルカリ
ホスファターゼで処理した。そして前記部分分解したシ
ュードモナスsp.KWI-56菌株染色体DNAとBamH Iで切断し
アルカリボスファターゼ処理したプラスミドpUC19とを
2:1の割合で混合したのち、宝酒造(株)製DNAライゲー
ションキットにより、16℃で30分間反応させ連結させ
た。
DNA断片の鎖長がほぼ4〜10kbの範囲となるような条件
下で部分分解した。一方ベクターDNAとしてプラスミドp
UC19を用い、これを制限酵素BamH Iで切断し、アルカリ
ホスファターゼで処理した。そして前記部分分解したシ
ュードモナスsp.KWI-56菌株染色体DNAとBamH Iで切断し
アルカリボスファターゼ処理したプラスミドpUC19とを
2:1の割合で混合したのち、宝酒造(株)製DNAライゲー
ションキットにより、16℃で30分間反応させ連結させ
た。
次に大腸菌HB101株をHanahanの方法(Hanahan,D.,Gene,
10,63(1980))に基づき、カルシウム処理を施すこと
によって形質転換細胞として調製し、上記組織プラスミ
ドを形質転換した。
10,63(1980))に基づき、カルシウム処理を施すこと
によって形質転換細胞として調製し、上記組織プラスミ
ドを形質転換した。
上記形質転換体を、50μg/mlのアンピシリン、1%のト
リブチンを含むLB平板培地にプレーティングした。37℃
で48時間培養したのち、約16,400個の形質転換体より14
個のコロニー周辺にクリアゾーンを形成する株を得た。
そしてこの14個のクリアゾーン形成株を50μg/mlのアン
ピシリンを含む5mlのLB液体培地により37℃で24時間振
とう培養した。培養液は菌体を破砕する目的で超音波処
理し、そのリパーゼ活性を測定した。
リブチンを含むLB平板培地にプレーティングした。37℃
で48時間培養したのち、約16,400個の形質転換体より14
個のコロニー周辺にクリアゾーンを形成する株を得た。
そしてこの14個のクリアゾーン形成株を50μg/mlのアン
ピシリンを含む5mlのLB液体培地により37℃で24時間振
とう培養した。培養液は菌体を破砕する目的で超音波処
理し、そのリパーゼ活性を測定した。
リパーゼ活性の測定は回転撹拌法により行った。すなわ
ち反応容器に5mlの1/20Mリン酸緩衝液(pH7.0)、1mlの
オリーブ油および1mlの酵素液を加え、37℃で60分間、
スターラー回転500rpmで反応を行った。エタノール20ml
を加えて反応を停止したのち、生成した遊離脂肪酸を1/
20NのKOHで滴定した。酵素活性は1分間に1マイクロモ
ルの脂肪酸を遊離させる酵素量を1ユニット(1U)とし
た。
ち反応容器に5mlの1/20Mリン酸緩衝液(pH7.0)、1mlの
オリーブ油および1mlの酵素液を加え、37℃で60分間、
スターラー回転500rpmで反応を行った。エタノール20ml
を加えて反応を停止したのち、生成した遊離脂肪酸を1/
20NのKOHで滴定した。酵素活性は1分間に1マイクロモ
ルの脂肪酸を遊離させる酵素量を1ユニット(1U)とし
た。
その結果、14個のクリアゾーン形成株の中から、0.025U
/mlのリパーゼ活性を示す一株を単離した。本形質転換
体をSA-3株と命名した。
/mlのリパーゼ活性を示す一株を単離した。本形質転換
体をSA-3株と命名した。
そしてこのSA-3株を50μg/mlのアンピシリンを含む5ml
のLB液体培地により37℃で24時間振とう培養し、アルカ
リ‐SDS法によりプラスミドを抽出した。このプラスミ
ドは11.5kbの外来DNA断片を保持していた。本プラスミ
ドをpLP6と命名した。
のLB液体培地により37℃で24時間振とう培養し、アルカ
リ‐SDS法によりプラスミドを抽出した。このプラスミ
ドは11.5kbの外来DNA断片を保持していた。本プラスミ
ドをpLP6と命名した。
次にこのプラスミドpLP6を各種制限酵素により断片化
し、サブクローニングした。組換プラスミドを保持する
大腸菌HB101株のトリブチリン‐LB平板上でのクリアゾ
ーン形成の有無および形成されたクリアゾーンの大小を
指標として、リパーゼ構造遺伝子および調節遺伝子がコ
ードされる最小DNA断片を明らかにした。
し、サブクローニングした。組換プラスミドを保持する
大腸菌HB101株のトリブチリン‐LB平板上でのクリアゾ
ーン形成の有無および形成されたクリアゾーンの大小を
指標として、リパーゼ構造遺伝子および調節遺伝子がコ
ードされる最小DNA断片を明らかにした。
まず2.9KbのBgl II-EcoR I断片を、リパーゼ構造遺伝子
および調節遺伝子がコードされる最小DNA断片とし、こ
の断片を、BamH IおよびEcoR Iで消化したアンピシリン
耐性の遺伝子マーカーを有するプラスミドpUC19に結合
した。得られたプラスミドをpLP64と命名した。一方、
2.1kbのBgl II-BamH I断片をリパーゼ構造遺伝子がコー
ドされる最小DNA断片とし、この断片を、BamH IおよびE
coR Iで消化したアンピシリン耐性の遺伝子マーカーを
有するプラスミドpUC19に結合した。得られたプラスミ
ドをpLP65と命名した。
および調節遺伝子がコードされる最小DNA断片とし、こ
の断片を、BamH IおよびEcoR Iで消化したアンピシリン
耐性の遺伝子マーカーを有するプラスミドpUC19に結合
した。得られたプラスミドをpLP64と命名した。一方、
2.1kbのBgl II-BamH I断片をリパーゼ構造遺伝子がコー
ドされる最小DNA断片とし、この断片を、BamH IおよびE
coR Iで消化したアンピシリン耐性の遺伝子マーカーを
有するプラスミドpUC19に結合した。得られたプラスミ
ドをpLP65と命名した。
また1.9kbのPst I-EcoR I断片を、カナマイシン耐性の
遺伝子マーカーを持つベクタープラスミドpHSG299(宝
酒造(株)製)にし、pHSGL68を得た。
遺伝子マーカーを持つベクタープラスミドpHSG299(宝
酒造(株)製)にし、pHSGL68を得た。
第1図はプラスミドpLP64、pLP65、pHSGL68の制限酵素
地図であり、図中、黒細線はシュードモナスsp.KWI-56
菌株染色体DNA由来の遺伝子を、黒太線はベクターDNA由
来の遺伝子を示す。また白太線はリパーゼ構造遺伝子の
位置を、Ampはアンピシリン耐性遺伝子の位置を、Kmは
カナマイシン耐性遺伝子の位置を示し、矢印はベクター
上のlacプロモーターの方向を示す。
地図であり、図中、黒細線はシュードモナスsp.KWI-56
菌株染色体DNA由来の遺伝子を、黒太線はベクターDNA由
来の遺伝子を示す。また白太線はリパーゼ構造遺伝子の
位置を、Ampはアンピシリン耐性遺伝子の位置を、Kmは
カナマイシン耐性遺伝子の位置を示し、矢印はベクター
上のlacプロモーターの方向を示す。
各プラスミドの保持した大腸菌HB101株をトリブチリン
‐LB平板培地上で培養した時のクリアゾーン形成の有無
を第1図の右端に示す。すなわちpLP64を保持する大腸
菌HB101株は、50μg/mlアンピシリン、1%トリブチリ
ンを含むLB平板培地上にて、37℃で2日間培養した時、
大きな(半径1.0〜1.2cm)クリアゾーンを形成した。一
方、pLP65を保持するHB101株は、同様の条件で小さな
(半径0.3〜0.4cm)クリアゾーンを形成した。またpHSG
L68を単独で保持するHB101株は50μg/mlカナマイシンを
含むトリブチリン‐LB平板培地上でクリアゾーンを形成
しなかったが、pHSGL68とpLP65の双方を保持するHB101
株は、50μg/mlアンピシリンおよび50μg/mlカナマイシ
ンを含むトリブチリン‐LB平板培地上で大きなクリアゾ
ーンを形成した。
‐LB平板培地上で培養した時のクリアゾーン形成の有無
を第1図の右端に示す。すなわちpLP64を保持する大腸
菌HB101株は、50μg/mlアンピシリン、1%トリブチリ
ンを含むLB平板培地上にて、37℃で2日間培養した時、
大きな(半径1.0〜1.2cm)クリアゾーンを形成した。一
方、pLP65を保持するHB101株は、同様の条件で小さな
(半径0.3〜0.4cm)クリアゾーンを形成した。またpHSG
L68を単独で保持するHB101株は50μg/mlカナマイシンを
含むトリブチリン‐LB平板培地上でクリアゾーンを形成
しなかったが、pHSGL68とpLP65の双方を保持するHB101
株は、50μg/mlアンピシリンおよび50μg/mlカナマイシ
ンを含むトリブチリン‐LB平板培地上で大きなクリアゾ
ーンを形成した。
以上の結果よりプラスミドpLP64のリパーゼ構造遺伝子
より下流に、リパーゼの活性発現を調節する調節遺伝子
が存在することがうかがえる。
より下流に、リパーゼの活性発現を調節する調節遺伝子
が存在することがうかがえる。
次にpHSGL68より各種制限酵素を用いて欠失プラスミド
を作製した。第2図はプラスミドpLP64とpHSGL68由来の
欠失体の制限酵素地図である。図中、黒細線はシュード
モナスsp.KWI-56菌株染色体DNA由来の遺伝子を、黒太線
はベクターDNA由来の遺伝子を示す。また白太線はリパ
ーゼ構造遺伝子の位置を、斜太線は調節遺伝子の位置を
示し、矢印はベクター上のlacプロモーターの方向を示
す。
を作製した。第2図はプラスミドpLP64とpHSGL68由来の
欠失体の制限酵素地図である。図中、黒細線はシュード
モナスsp.KWI-56菌株染色体DNA由来の遺伝子を、黒太線
はベクターDNA由来の遺伝子を示す。また白太線はリパ
ーゼ構造遺伝子の位置を、斜太線は調節遺伝子の位置を
示し、矢印はベクター上のlacプロモーターの方向を示
す。
プラスミドpLP65と上記欠失プラスミドの双方を大腸菌H
B101株に導入して形質転換し、前記と同様にトリブチリ
ン‐LB平板培地上で培養した時のクリアゾーン形成の有
無を第2図の右端に示す。
B101株に導入して形質転換し、前記と同様にトリブチリ
ン‐LB平板培地上で培養した時のクリアゾーン形成の有
無を第2図の右端に示す。
第2図から明らかなように、BstE II認識部位より上流
領域を欠失したpHSGL68B、およびEcoT22 I認識部位より
下流領域を欠失したpHSGL68Eでは、大きなクリアゾーン
形成能を相補できるのに対し、Mlu I認識部位より上流
領域を欠失したpHSGL68M、Kpn I認識部位より上流領域
を欠失したpHSGL68K、およびNot I認識部位より下流領
域を欠失したpHSGL68Nでは相補性が認められなかった。
したがって調節遺伝子は1.0kbのBstE II認識部位‐EcoT
22 I認識部位間に存在することが明らかとなった。
領域を欠失したpHSGL68B、およびEcoT22 I認識部位より
下流領域を欠失したpHSGL68Eでは、大きなクリアゾーン
形成能を相補できるのに対し、Mlu I認識部位より上流
領域を欠失したpHSGL68M、Kpn I認識部位より上流領域
を欠失したpHSGL68K、およびNot I認識部位より下流領
域を欠失したpHSGL68Nでは相補性が認められなかった。
したがって調節遺伝子は1.0kbのBstE II認識部位‐EcoT
22 I認識部位間に存在することが明らかとなった。
ジデオキシ法により本断片の全塩基配列を決定した結
果、BstE II認識部位‐Mlu I認識部位間に開始コドンを
持ち、Not I認識部位‐EcoT22 I認識部位間に終止コド
ンを持つオープンリーディングフレームを認めた。第3
図はこうして確認された調節遺伝子のオープンリーディ
ングフレームの塩基およびアミノ酸配列図であり、上限
は塩基配列を、下段はそれから決定されるアミノ酸配列
を示す。
果、BstE II認識部位‐Mlu I認識部位間に開始コドンを
持ち、Not I認識部位‐EcoT22 I認識部位間に終止コド
ンを持つオープンリーディングフレームを認めた。第3
図はこうして確認された調節遺伝子のオープンリーディ
ングフレームの塩基およびアミノ酸配列図であり、上限
は塩基配列を、下段はそれから決定されるアミノ酸配列
を示す。
実施例2 大腸菌によるリパーゼの生産 500ml坂口フラスコに、50μg/mlのアンピシリンと50μg
/mlのカナマイシンを添加したLB培地50mlを分注し、プ
ラスミドpLP65とpHSG299を保持した大腸菌HB101株、お
よびプラスミドpLP65とpHSGL68を保持したHB101株の前
培養液をそれぞれ1%の植菌量で接種し、37℃で24時間
振とう培養を行った。菌体を集菌して洗浄したのち、50
mlの20mMトリス‐塩酸緩衝液(pH7.5)に懸濁した。懸
濁液は超音波処理によって菌体を破砕し、残存菌体を取
除くために遠心分離を行った。遠心分離上清のリパーゼ
活性を前記回転撹拌法によって測定したところ、HB101
(pLP65+pHSG299)で0.3U/ml、HB101(pLP65+pHSGL6
8)で16.5U/mlのリパーゼ活性を示した。
/mlのカナマイシンを添加したLB培地50mlを分注し、プ
ラスミドpLP65とpHSG299を保持した大腸菌HB101株、お
よびプラスミドpLP65とpHSGL68を保持したHB101株の前
培養液をそれぞれ1%の植菌量で接種し、37℃で24時間
振とう培養を行った。菌体を集菌して洗浄したのち、50
mlの20mMトリス‐塩酸緩衝液(pH7.5)に懸濁した。懸
濁液は超音波処理によって菌体を破砕し、残存菌体を取
除くために遠心分離を行った。遠心分離上清のリパーゼ
活性を前記回転撹拌法によって測定したところ、HB101
(pLP65+pHSG299)で0.3U/ml、HB101(pLP65+pHSGL6
8)で16.5U/mlのリパーゼ活性を示した。
実施例3 シュードモナス用ベクターの構築 プラスミドpLP64およびpLP65よりシュードモナス用ベク
ターを構築した。第4図はベクターの構築工程図であ
る。図中、黒太線はシュードモナスsp.KWI-56菌株の染
色体DNA由来の遺伝子を、Ampはアンピシリン耐性遺伝子
を、Cmはクロラムフェニコール耐性遺伝子を、Tcはテト
ラサイクリン耐性遺伝子を示す。またB、Bg、E、Hは
それぞれ制限酵素、BamH I、Bgl II、EcoR I、Hind III
認識部位を示す。
ターを構築した。第4図はベクターの構築工程図であ
る。図中、黒太線はシュードモナスsp.KWI-56菌株の染
色体DNA由来の遺伝子を、Ampはアンピシリン耐性遺伝子
を、Cmはクロラムフェニコール耐性遺伝子を、Tcはテト
ラサイクリン耐性遺伝子を示す。またB、Bg、E、Hは
それぞれ制限酵素、BamH I、Bgl II、EcoR I、Hind III
認識部位を示す。
まずEcoR Iで消化したプラスミドpLP64、0.5μgをT4ポ
リメラーゼを用いて末端を平滑末端とした。そしてこの
断片をアルカリホスファターゼ処理したのち、0.2μg
のリン酸化Bgl IIリンカー と混合し、宝酒造(株)製DNAライゲーションキットを
用いて、12℃で1時間反応させリンカーライゲーション
を行った。
リメラーゼを用いて末端を平滑末端とした。そしてこの
断片をアルカリホスファターゼ処理したのち、0.2μg
のリン酸化Bgl IIリンカー と混合し、宝酒造(株)製DNAライゲーションキットを
用いて、12℃で1時間反応させリンカーライゲーション
を行った。
上記プラスミドを大腸菌HB101株形質転換細胞に導入し
て形質転換し、アルカリ‐SDS法によりプラスミドpLP64
-BGLを得た。そしてこのpLP64-BGLより得たリパーゼ構
造遺伝子と調節遺伝子を含む2.9kbのHind III-Bgl II断
片を、Hind IIIおよびBamH Iで消化した広宿主域プラス
ミドベクターpSUP104(Simon,R.,“Molecular Genetics
of the Bacteria-Plant Interaction" Springer−Verl
ag Berlin Heidelberg,p98(1983))に連結し、シュー
ドモナス用ベクタープラスミドpSUP-lip64を得た。
て形質転換し、アルカリ‐SDS法によりプラスミドpLP64
-BGLを得た。そしてこのpLP64-BGLより得たリパーゼ構
造遺伝子と調節遺伝子を含む2.9kbのHind III-Bgl II断
片を、Hind IIIおよびBamH Iで消化した広宿主域プラス
ミドベクターpSUP104(Simon,R.,“Molecular Genetics
of the Bacteria-Plant Interaction" Springer−Verl
ag Berlin Heidelberg,p98(1983))に連結し、シュー
ドモナス用ベクタープラスミドpSUP-lip64を得た。
また、前述のpLP65より得たリパーゼ構造遺伝子のみを
含む2.1kb Hind III-BamH I断片を、前記と同様にして
プラスミドベクターpSUP104に連結し、シュードモナス
用ベクタープラスミドpSUP104に連結しシュードモナス
用ベクタープラスミドpSUP-lip65を得た。
含む2.1kb Hind III-BamH I断片を、前記と同様にして
プラスミドベクターpSUP104に連結し、シュードモナス
用ベクタープラスミドpSUP104に連結しシュードモナス
用ベクタープラスミドpSUP-lip65を得た。
実施例4 シュードモナス・エルギノサによるリパーゼ
の生産 実施例3で得たプラスミドpSUP-lip65、pSUP-lip64およ
びプラスミドベクターpSUP104を、塩化カルシウム法に
よりあらかじめ形質転換細胞として調整したシュードモ
ナス・エルギノサPAO I株(Holloway,B.W.,Microbiol.R
ev.,43,73(1979))に導入して形質転換した。そして
上記形質転換体の前培養液を1%の植菌量で、100μg/m
lのクロラムフェニルコールを含む50mlLB培地に植菌
し、37℃で24時間振とう培養を行った。菌体を集菌して
洗浄したのち、5mlの20mMトリス‐塩酸緩衝液(pH7.5)
に懸濁した。懸濁液は超音波処理によって菌体を破砕
し、残存菌体を取り除くために遠心分離を行った。各遠
心分離上清のリパーゼ活性を前記の回転撹拌法によって
測定したところ、PAO I(pSUP104)で0U/ml、PAO I(pS
UP-lip64)で6.0U/ml、PAO I(pSUP-lip65)で0.02U/ml
のリパーゼ活性を認めた。
の生産 実施例3で得たプラスミドpSUP-lip65、pSUP-lip64およ
びプラスミドベクターpSUP104を、塩化カルシウム法に
よりあらかじめ形質転換細胞として調整したシュードモ
ナス・エルギノサPAO I株(Holloway,B.W.,Microbiol.R
ev.,43,73(1979))に導入して形質転換した。そして
上記形質転換体の前培養液を1%の植菌量で、100μg/m
lのクロラムフェニルコールを含む50mlLB培地に植菌
し、37℃で24時間振とう培養を行った。菌体を集菌して
洗浄したのち、5mlの20mMトリス‐塩酸緩衝液(pH7.5)
に懸濁した。懸濁液は超音波処理によって菌体を破砕
し、残存菌体を取り除くために遠心分離を行った。各遠
心分離上清のリパーゼ活性を前記の回転撹拌法によって
測定したところ、PAO I(pSUP104)で0U/ml、PAO I(pS
UP-lip64)で6.0U/ml、PAO I(pSUP-lip65)で0.02U/ml
のリパーゼ活性を認めた。
実施例5 シュードモナスsp.KWI-56菌株によるリパー
ゼの生産 大腸菌S17-1株(Simon,R.,BIO/TECHNOLOGY,1,784(198
3))からHanahanの方法により形質転換細胞を調整し、
これに前述のプラスミドpSUP104、pSUP-lip64、pSUP-li
p65をそれぞれ導入して形質転換した。5mlのLB培地中で
0D660=0.10まで増殖させた形質転換体と、同じく5mlの
LB培地中で0D660=0.27まで増殖させたシュードモナスs
p.KWI-56菌株をそれぞれ5×107、1×107の細胞数とな
るように混合し、LB平板培地上に滴下した。30℃で一夜
培養ののち、混合菌体−白金耳を、100μg/mlのクロラ
ムフェニコールと50μg/mlのアンピシリンを含むLB平板
培地上に広げた。さらに30℃で2日間培養ののち上記プ
ラスミドの伝達が認められたクロラムフェニコール耐性
のシュードモナスsp.KWI-56菌株を得た。
ゼの生産 大腸菌S17-1株(Simon,R.,BIO/TECHNOLOGY,1,784(198
3))からHanahanの方法により形質転換細胞を調整し、
これに前述のプラスミドpSUP104、pSUP-lip64、pSUP-li
p65をそれぞれ導入して形質転換した。5mlのLB培地中で
0D660=0.10まで増殖させた形質転換体と、同じく5mlの
LB培地中で0D660=0.27まで増殖させたシュードモナスs
p.KWI-56菌株をそれぞれ5×107、1×107の細胞数とな
るように混合し、LB平板培地上に滴下した。30℃で一夜
培養ののち、混合菌体−白金耳を、100μg/mlのクロラ
ムフェニコールと50μg/mlのアンピシリンを含むLB平板
培地上に広げた。さらに30℃で2日間培養ののち上記プ
ラスミドの伝達が認められたクロラムフェニコール耐性
のシュードモナスsp.KWI-56菌株を得た。
これらの形質転換体を100μg/mlのクロラムフェニコー
ルを含む5mlのPY培地(1%ペプトン、0.1%酵母エキ
ス、0.1%KH2PO4、0.05%MgSO4、pH7.0)で前培養した
のち、その1%を、100μg/mlのクロラムフェニコール
と2%のオリーブ油を添加した100ml PY培地に植菌し、
坂口フラスコ中、28℃で98時間振とう培養した。培養
後、遠心分離によって菌体を除去し、上澄液のリパーゼ
活性を回転撹拌法により求めた。その結果、KWI-56(pS
UP104)で580U/ml、KWI-56(pSUP-lip64)で11,000U/m
l、KWI-(pSUP-lip65)で540U/mlの活性を示した。
ルを含む5mlのPY培地(1%ペプトン、0.1%酵母エキ
ス、0.1%KH2PO4、0.05%MgSO4、pH7.0)で前培養した
のち、その1%を、100μg/mlのクロラムフェニコール
と2%のオリーブ油を添加した100ml PY培地に植菌し、
坂口フラスコ中、28℃で98時間振とう培養した。培養
後、遠心分離によって菌体を除去し、上澄液のリパーゼ
活性を回転撹拌法により求めた。その結果、KWI-56(pS
UP104)で580U/ml、KWI-56(pSUP-lip64)で11,000U/m
l、KWI-(pSUP-lip65)で540U/mlの活性を示した。
本発明によれば、リパーゼの活性発現を調節する調節遺
伝子が得られ、これを利用してリパーゼを効率よく生産
することができ、リパーゼ構造遺伝子を単独で仕組んだ
場合の20〜300倍の酵素活性が得られる。
伝子が得られ、これを利用してリパーゼを効率よく生産
することができ、リパーゼ構造遺伝子を単独で仕組んだ
場合の20〜300倍の酵素活性が得られる。
第1図はプラスミドpLP64、pLP65、pHSGL68の制限酵素
地図、第2図はプラスミドpLP64とpHSGL68由来の欠失体
の制限酵素地図、第3図は調節遺伝子のオープンリーデ
ィングフレームの塩基およびアミノ酸配列図、第4図は
ベクターの構築工程図である。
地図、第2図はプラスミドpLP64とpHSGL68由来の欠失体
の制限酵素地図、第3図は調節遺伝子のオープンリーデ
ィングフレームの塩基およびアミノ酸配列図、第4図は
ベクターの構築工程図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:38) (C12N 9/20 C12R 1:19) (C12N 15/55 C12R 1:38)
Claims (3)
- 【請求項1】下記の塩基配列を有することを特徴とする
リパーゼの活性発現を調節する遺伝子。 - 【請求項2】請求項(1)記載の遺伝子を有するベクタ
ー。 - 【請求項3】請求項(2)記載のベクターとリパーゼ構
造遺伝子とを保持する宿主を培養して、リパーゼを生産
することを特徴とするリパーゼの生産方法。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2294558A JPH074256B2 (ja) | 1990-10-31 | 1990-10-31 | リパーゼの活性発現を調節する遺伝子、ベクターおよびリパーゼの生産方法 |
| US07/639,330 US5306636A (en) | 1990-10-31 | 1991-01-10 | Gene, vector and transformant for thermostable lipase and preparation of them and thermostable lipase |
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2294558A JPH074256B2 (ja) | 1990-10-31 | 1990-10-31 | リパーゼの活性発現を調節する遺伝子、ベクターおよびリパーゼの生産方法 |
| US07/639,330 US5306636A (en) | 1990-10-31 | 1991-01-10 | Gene, vector and transformant for thermostable lipase and preparation of them and thermostable lipase |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04169184A JPH04169184A (ja) | 1992-06-17 |
| JPH074256B2 true JPH074256B2 (ja) | 1995-01-25 |
Family
ID=26559883
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2294558A Expired - Fee Related JPH074256B2 (ja) | 1990-10-31 | 1990-10-31 | リパーゼの活性発現を調節する遺伝子、ベクターおよびリパーゼの生産方法 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5306636A (ja) |
| JP (1) | JPH074256B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH07135980A (ja) * | 1993-11-19 | 1995-05-30 | Chisso Corp | シュードモナス菌リパーゼ遺伝子 |
| SE9501939D0 (sv) * | 1995-05-24 | 1995-05-24 | Astra Ab | DNA molecules for expression of polypeptides |
| US5942430A (en) * | 1996-02-16 | 1999-08-24 | Diversa Corporation | Esterases |
| US7288400B2 (en) | 1996-02-16 | 2007-10-30 | Verenium Corporation | Nucleic acids encoding esterases and methods of making and using them |
| US6472189B1 (en) | 1996-11-28 | 2002-10-29 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Esterase gene and its use |
| JP3855329B2 (ja) * | 1996-11-28 | 2006-12-06 | 住友化学株式会社 | エステラーゼ遺伝子及びその利用 |
| CA2230738A1 (en) | 1997-03-03 | 1998-09-03 | Hiromichi Ohta | Production of optically active sphingoid compound |
| WO2003068948A1 (en) * | 2002-02-13 | 2003-08-21 | Dow Global Technologies Inc. | Over-expression of extremozyme genes in pseudomonads and closely related bacteria |
| JP2007507211A (ja) * | 2003-09-30 | 2007-03-29 | ゴールドシュミット ゲーエムベーハー | 耐熱性加水分解酵素 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61280274A (ja) * | 1985-06-05 | 1986-12-10 | Sapporo Breweries Ltd | 新規リパ−ゼ |
| JP3079276B2 (ja) * | 1988-02-28 | 2000-08-21 | 天野製薬株式会社 | 組換え体dna、それを含むシュードモナス属菌及びそれを用いたリパーゼの製造法 |
| JP2639677B2 (ja) * | 1988-03-14 | 1997-08-13 | 旭化成工業株式会社 | リパーゼの遺伝情報を有するdna |
| JPH02190188A (ja) * | 1989-01-18 | 1990-07-26 | Sapporo Breweries Ltd | リパーゼをコードするdna配列,該dna配列を有するプラスミド,該プラスミドを有する形質転換体および該形質転換体を用いてリパーゼを製造する方法 |
-
1990
- 1990-10-31 JP JP2294558A patent/JPH074256B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1991
- 1991-01-10 US US07/639,330 patent/US5306636A/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04169184A (ja) | 1992-06-17 |
| US5306636A (en) | 1994-04-26 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| EP0334462B1 (en) | Molecular cloning and expression of genes encoding lipolytic enzymes | |
| US5942431A (en) | DNA sequences encoding lipases and method for producing lipases | |
| JPH04507346A (ja) | アルカリ性タンパク質分解酵素およびその製造方法 | |
| US20040005695A1 (en) | Method for producing recombinant proteins by gram-negative bacteria | |
| US5529917A (en) | Compositions and methods for making lipolytic enzymes | |
| JPH074256B2 (ja) | リパーゼの活性発現を調節する遺伝子、ベクターおよびリパーゼの生産方法 | |
| WO1994002617A2 (en) | Cloning and expression of a lipase modulator gene from pseudomonas pseudoalcaligenes | |
| JP7752247B2 (ja) | 変異リゾホスホリパーゼおよび該酵素を発現するための変異アスペルギルス・ニガー株 | |
| JP2657383B2 (ja) | 新規な加水分解酵素とその製造方法 | |
| DE68928038T3 (de) | Molekulare Klonierung und Expression von Genen, die für lipolytische Enzyme kodieren | |
| JP2777805B2 (ja) | イソアミラーゼの構造遺伝子 | |
| Lejeune et al. | Cloning of an endoglucanase gene from Pseudomonas fluorescens var. cellulosa into Escherichia coli and Pseudomonas fluorescens | |
| JPH05284973A (ja) | 組換プラスミドおよびこれをベクターとして用いる異種蛋白質の分泌生産方法 | |
| EP0544250B1 (en) | Gene coding for esterase and novel microorganism containing said gene | |
| JP3908352B2 (ja) | エステラーゼ構造遺伝子、その形質転換株 およびその構造遺伝子を用いた食酢の製造方法 | |
| KR102734712B1 (ko) | 폴리카프로락톤 분해활성이 증가된 변이효소 및 그 제조방법 | |
| US5830735A (en) | Method for producing lipolytic enzymes using transformed Pseudomonas | |
| JP3790642B2 (ja) | リパーゼ産生増強遺伝子 | |
| JPH06113845A (ja) | 高モノグリセリド分解性を有する改良リパーゼ及びその製造法 | |
| JPH0659222B2 (ja) | 耐熱性リパーゼ遺伝子、該遺伝子を有するベクターおよび耐熱性リパーゼの生産方法 | |
| JP3085131B2 (ja) | エステラーゼ分泌機構に関与する遺伝子 | |
| KR100201263B1 (ko) | 에스테라제 코딩 유전자 및 이 유전자를 함유하는 미생물 | |
| KR100644924B1 (ko) | 옥플록사신 에스테르에 대한 광학선택적 리파제, 이를암호화하는 뉴클레오타이드 및 이를 이용하여레보플록사신을 제조하는 방법 | |
| KR0145486B1 (ko) | 신균주 프로테우스 불가리스 k80과 이로부터 생산되는 신규한 리파제 | |
| JP2006067935A (ja) | 新規ポリペプチドとその製造方法、及びポリエステル繊維改質剤 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |