JPH0746987B2 - オウレン属植物の組織培養方法 - Google Patents
オウレン属植物の組織培養方法Info
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- JPH0746987B2 JPH0746987B2 JP60143883A JP14388385A JPH0746987B2 JP H0746987 B2 JPH0746987 B2 JP H0746987B2 JP 60143883 A JP60143883 A JP 60143883A JP 14388385 A JP14388385 A JP 14388385A JP H0746987 B2 JPH0746987 B2 JP H0746987B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はオウレン属植物を組織培養して健胃薬、染料な
どに利用されるベルベリンなどのイソキノリン系アルカ
ロイドを製造する方法に関する。
どに利用されるベルベリンなどのイソキノリン系アルカ
ロイドを製造する方法に関する。
イソキノリン系アルカロイドを得る従来の方法として
は、天然で生育したオウレン属植物から抽出等によつて
該アルカロイドを直接採取する方法があるが、該方法は
植物の生育等が自然環境や天候に左右されまた該植物の
収集にも時間と手間がかかるため有利な方法とは言えな
い。
は、天然で生育したオウレン属植物から抽出等によつて
該アルカロイドを直接採取する方法があるが、該方法は
植物の生育等が自然環境や天候に左右されまた該植物の
収集にも時間と手間がかかるため有利な方法とは言えな
い。
そこでこれに代わる方法として、例えばフアイトケミス
トリー(Phytochemistry)23巻281〜285頁(1984年)等
に記載されているように、オウレン属植物の組織培養方
法によつてベルベリン、パルマチン、コプテシン、ヤテ
オリジンなどのイソキノリン系アルカロイドを得る方法
が提案されている。しかし、これら従来公知の組織培養
方法においては、培養細胞から生産される目的物のイソ
キノリン系アルカロイドの収量が低いという問題があ
る。
トリー(Phytochemistry)23巻281〜285頁(1984年)等
に記載されているように、オウレン属植物の組織培養方
法によつてベルベリン、パルマチン、コプテシン、ヤテ
オリジンなどのイソキノリン系アルカロイドを得る方法
が提案されている。しかし、これら従来公知の組織培養
方法においては、培養細胞から生産される目的物のイソ
キノリン系アルカロイドの収量が低いという問題があ
る。
したがつてこのような組織培養法によりイソキノリン系
アルカロイドの工業的な生産を目指す場合、さらに生産
性を高めることが重要な課題であつた。
アルカロイドの工業的な生産を目指す場合、さらに生産
性を高めることが重要な課題であつた。
このような事情にかんがみ、本発明者らは、オウレン属
植物の組織を効率よく培養してイソキノリン系アルカロ
イドを従来法に比べて多く得る方法について検討した。
植物の組織を効率よく培養してイソキノリン系アルカロ
イドを従来法に比べて多く得る方法について検討した。
その結果、本発明者等はオウレン属植物の組織培養にお
いては、組織培養物によるイソキノリン系アルカロイド
の生産性は培地の溶存酸素濃度に大きく影響されること
を見出し、本発明を完成するに到つた。すなわち本発明
の方法によれば、オウレン属植物を液体培地を用いて組
織培養するに当たり、該培地の溶存酸素濃度を10ないし
20ppmにしてイソキノリン系アルカロイドを生産するこ
とを特徴とするオウレン属植物の組織培養方法、が提供
される。
いては、組織培養物によるイソキノリン系アルカロイド
の生産性は培地の溶存酸素濃度に大きく影響されること
を見出し、本発明を完成するに到つた。すなわち本発明
の方法によれば、オウレン属植物を液体培地を用いて組
織培養するに当たり、該培地の溶存酸素濃度を10ないし
20ppmにしてイソキノリン系アルカロイドを生産するこ
とを特徴とするオウレン属植物の組織培養方法、が提供
される。
本発明の方法において用いられるオウレン属植物として
は、例えばオウレン(Coptis japonica Makino)、セリ
バオウレン(C.japonika Makino var.dussecta Naka
i)、キクバオウレン(C.japonika Makino var.japonic
a)、コセリバオウレン(C.japonika Makino var.major
Satake)、バイカオウレン(C.quinquefolia Miq.)お
よびミツバオウレン(C.trifolia Salisb.)等を挙げる
ことができる。本発明ではこれらの植物の中では特にセ
リバオウレンを用いることが好ましい。
は、例えばオウレン(Coptis japonica Makino)、セリ
バオウレン(C.japonika Makino var.dussecta Naka
i)、キクバオウレン(C.japonika Makino var.japonic
a)、コセリバオウレン(C.japonika Makino var.major
Satake)、バイカオウレン(C.quinquefolia Miq.)お
よびミツバオウレン(C.trifolia Salisb.)等を挙げる
ことができる。本発明ではこれらの植物の中では特にセ
リバオウレンを用いることが好ましい。
本発明で使用される液体培地は、無機成分および炭素源
を必須成分とし、これに植物ホルモン類、ビタミン類を
添加し、更に必要に応じてアミノ酸類を添加した培地で
ある。
を必須成分とし、これに植物ホルモン類、ビタミン類を
添加し、更に必要に応じてアミノ酸類を添加した培地で
ある。
該培地の無機成分としては、窒素、リン、カリウム、ナ
トリウム、カルシウム、マグネシウム、イオウ、鉄、マ
ンガン、亜鉛、ホウ素、モリブデン、塩素、ヨウ素、コ
バルト等の元素を含む無機塩を挙げることができ、具体
的には硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸アンモニウ
ム、塩化アンモニウム、塩化カリウム、塩化カルシウ
ム、リン酸1水素カリウム、リン酸2水素ナトリウム、
硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウ
ム、硫酸第1鉄、硫酸第2鉄、硫酸マンガン、硫酸銅、
モリブデン酸ナトリウム、三酸化モリブデン、ヨウ化カ
リウム、硫酸亜鉛、ホウ酸、塩化コバルト等の化合物を
例示できる。
トリウム、カルシウム、マグネシウム、イオウ、鉄、マ
ンガン、亜鉛、ホウ素、モリブデン、塩素、ヨウ素、コ
バルト等の元素を含む無機塩を挙げることができ、具体
的には硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸アンモニウ
ム、塩化アンモニウム、塩化カリウム、塩化カルシウ
ム、リン酸1水素カリウム、リン酸2水素ナトリウム、
硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウ
ム、硫酸第1鉄、硫酸第2鉄、硫酸マンガン、硫酸銅、
モリブデン酸ナトリウム、三酸化モリブデン、ヨウ化カ
リウム、硫酸亜鉛、ホウ酸、塩化コバルト等の化合物を
例示できる。
該培地の炭素原としては、シヨ糖等の炭水化物とその誘
導体、脂肪酸等の有機酸およびエタノール等の1級アル
コールなどを例示できる。
導体、脂肪酸等の有機酸およびエタノール等の1級アル
コールなどを例示できる。
該培地の植物ホルモン類としては、例えば、ナフタレン
酢酸(NAA)、インドール酢酸(IAA)、p−クロロフエ
ノキシ酢酸、2,4−ジクロロフエノキシ酢酸(2,4−
D)、インドール酪酸(IBA)およびこのらの誘導体等
のオーキシン類およびベンジルアデニン(BA)、カイネ
チン、ゼアチンのサイトカイニン類を例示できる。本発
明ではサイトカイニン類は通常は培地に添加しないこと
が望ましいが、必要に応じて添加する場合にはサイトカ
イニン類は濃度が通常10-7M(0.02mg/l)以下の低濃度
で使用することが好ましい。
酢酸(NAA)、インドール酢酸(IAA)、p−クロロフエ
ノキシ酢酸、2,4−ジクロロフエノキシ酢酸(2,4−
D)、インドール酪酸(IBA)およびこのらの誘導体等
のオーキシン類およびベンジルアデニン(BA)、カイネ
チン、ゼアチンのサイトカイニン類を例示できる。本発
明ではサイトカイニン類は通常は培地に添加しないこと
が望ましいが、必要に応じて添加する場合にはサイトカ
イニン類は濃度が通常10-7M(0.02mg/l)以下の低濃度
で使用することが好ましい。
該培地のビタミン類としては、ビオチン、チアミン(ビ
タミンB1)、ピリドキシン(ビタミンB6)、ピリドキサ
ール、ピリドキサミン、パントテン酸カルシウム、アス
コルビン酸(ビタミンC)、イノシトール、ニコチン
酸、ニコチン酸アミドおよびリボブラビン(ビタミン
B2)などを例示できる。
タミンB1)、ピリドキシン(ビタミンB6)、ピリドキサ
ール、ピリドキサミン、パントテン酸カルシウム、アス
コルビン酸(ビタミンC)、イノシトール、ニコチン
酸、ニコチン酸アミドおよびリボブラビン(ビタミン
B2)などを例示できる。
該培地のアミノ酸類としては、例えばグリシン、アラニ
ン、グルタミン酸、システイン、フエニルアラニンおよ
びリジンなどを例示できる。
ン、グルタミン酸、システイン、フエニルアラニンおよ
びリジンなどを例示できる。
本発明の前記培地は、通常は、前記無機成分を約0.1μ
Mないし約100mM、前記炭素源を約1g/lないし約100g/
l、前記植物ホルモン類を約0.1mg/lないし約100mg/l、
前記ビタミン類を約0.1mg/lないし約150mg/lおよび前記
アミノ酸類を0ないし約1000mg/l含ませて使用すること
が望ましい。
Mないし約100mM、前記炭素源を約1g/lないし約100g/
l、前記植物ホルモン類を約0.1mg/lないし約100mg/l、
前記ビタミン類を約0.1mg/lないし約150mg/lおよび前記
アミノ酸類を0ないし約1000mg/l含ませて使用すること
が望ましい。
本発明のオウレン属植物の組織培養に用いられる前記培
地として具体的には、従来から知られている植物の組織
培養に用いられている培地、例えば、ムラシゲ・スクー
グ('62)〔Murashige & Skoog〕の培地、リンスマイ
ヤー・スクーグ(RM−1965)〔Linsmaier & Skoog〕の
培地、ホワイト('63)〔White〕の培地、ガンボルグ
〔Gamborg〕のB−5培地、三井のM−9培地、ニツチ
・ニツチの培地〔Nitsch & Nitsch〕等に前記した炭素
源および植物ホルモンを添加し、更に必要に応じて前記
したビタミン類、アミノ酸類を添加して調製される培地
を例示できるが、本発明ではこの中でも特にニツチ・ニ
ツチ、リンスマイヤー・スクーグ又はムラシゲ・スクー
グの培地を用いて調製される培地が好ましい。なお、上
記した従来公知の培地の組成に関しては、例えば、竹
内、中島、古谷著の「新植物組織培養」P386〜P391、朝
倉書店、1979年に記載されている。
地として具体的には、従来から知られている植物の組織
培養に用いられている培地、例えば、ムラシゲ・スクー
グ('62)〔Murashige & Skoog〕の培地、リンスマイ
ヤー・スクーグ(RM−1965)〔Linsmaier & Skoog〕の
培地、ホワイト('63)〔White〕の培地、ガンボルグ
〔Gamborg〕のB−5培地、三井のM−9培地、ニツチ
・ニツチの培地〔Nitsch & Nitsch〕等に前記した炭素
源および植物ホルモンを添加し、更に必要に応じて前記
したビタミン類、アミノ酸類を添加して調製される培地
を例示できるが、本発明ではこの中でも特にニツチ・ニ
ツチ、リンスマイヤー・スクーグ又はムラシゲ・スクー
グの培地を用いて調製される培地が好ましい。なお、上
記した従来公知の培地の組成に関しては、例えば、竹
内、中島、古谷著の「新植物組織培養」P386〜P391、朝
倉書店、1979年に記載されている。
本発明では前記した液体培地を用いてオウレン属植物の
組織培養を行い、イソキノリン系アルカロイドが生産さ
れるが、この場合、本発明では培地の溶存酸素濃度が通
常10ないし20ppm、好ましくは10ないし15ppmとなるよう
にして組織培養が行われる。溶存酸素濃度が通常10ppm
よりも低い場合および通常20ppmよりも高い場合にはオ
ウレン属の培養細胞によるイソキノリン系アルカロイド
の生産量が低下するので好ましくない。培地の溶存酸素
濃度を本発明で行われる前記濃度範囲にする方法として
は以下に示す方法を例示できる。すなわち通常10ないし
35℃で組織培養が行われる液体培地において、該培地に
接触する酸素含有ガスの酸素分圧を通常180mmHg以上、
好ましくは200mmHgないし800mmHgにしてこの酸素含有ガ
スと培地を適宜の方法によつて接触させることにより、
培地の溶存酸素濃度を前記範囲にすることができる。こ
の場合の酸素含有ガスとしては具体的にはチツ素等の不
活性成分を含んだ種々の酸素濃度を有するガスや純酸素
ガスを例示できる。酸素含有ガスとして空気を体気圧以
下で培地と接触させる方法は従来のズボイシア属植物の
組織培養において採用された方法であつて、この方法で
は培地の溶存酸素濃度は培養温度によつても多少異なる
が通常8ppm程度と低いためイソキノリン系アルカロイド
の生産量は少ないので好ましくない。本発明では必要に
応じて酸素含有ガスとして空気を用いることも出来、こ
の場合には該ガスを加圧することによつて系内の全圧を
高くしてガス中の酸素分圧を前記範囲にすることによつ
て、培地の溶存酸素濃度を本発明の範囲にすることがで
きる。大気圧下で組織培養を行う場合には純酸素ガスを
使用しても培地の溶存酸素濃度は通常40ppm程度しか高
まらないため、更に酸素濃度を高めたい場合には通常知
られている適宜方法によつて加圧した系で組織培養を行
う方法が採用される。要するに本発明では、状況に応じ
て酸素含有ガス中の酸素分圧を適宜選ぶことによつて培
地の溶存酸素濃度を前記範囲にして培養が行われる。
組織培養を行い、イソキノリン系アルカロイドが生産さ
れるが、この場合、本発明では培地の溶存酸素濃度が通
常10ないし20ppm、好ましくは10ないし15ppmとなるよう
にして組織培養が行われる。溶存酸素濃度が通常10ppm
よりも低い場合および通常20ppmよりも高い場合にはオ
ウレン属の培養細胞によるイソキノリン系アルカロイド
の生産量が低下するので好ましくない。培地の溶存酸素
濃度を本発明で行われる前記濃度範囲にする方法として
は以下に示す方法を例示できる。すなわち通常10ないし
35℃で組織培養が行われる液体培地において、該培地に
接触する酸素含有ガスの酸素分圧を通常180mmHg以上、
好ましくは200mmHgないし800mmHgにしてこの酸素含有ガ
スと培地を適宜の方法によつて接触させることにより、
培地の溶存酸素濃度を前記範囲にすることができる。こ
の場合の酸素含有ガスとしては具体的にはチツ素等の不
活性成分を含んだ種々の酸素濃度を有するガスや純酸素
ガスを例示できる。酸素含有ガスとして空気を体気圧以
下で培地と接触させる方法は従来のズボイシア属植物の
組織培養において採用された方法であつて、この方法で
は培地の溶存酸素濃度は培養温度によつても多少異なる
が通常8ppm程度と低いためイソキノリン系アルカロイド
の生産量は少ないので好ましくない。本発明では必要に
応じて酸素含有ガスとして空気を用いることも出来、こ
の場合には該ガスを加圧することによつて系内の全圧を
高くしてガス中の酸素分圧を前記範囲にすることによつ
て、培地の溶存酸素濃度を本発明の範囲にすることがで
きる。大気圧下で組織培養を行う場合には純酸素ガスを
使用しても培地の溶存酸素濃度は通常40ppm程度しか高
まらないため、更に酸素濃度を高めたい場合には通常知
られている適宜方法によつて加圧した系で組織培養を行
う方法が採用される。要するに本発明では、状況に応じ
て酸素含有ガス中の酸素分圧を適宜選ぶことによつて培
地の溶存酸素濃度を前記範囲にして培養が行われる。
本発明では酸素含有ガスと培地を接触させる方法として
は特にどのような方法を用いなければならないというこ
とは無く、通常知られているどのような方法でも採用で
きる。そして該接触方法として具体的には、例えば液体
培地中に置かれた多数の孔を有するガス分散器を介して
培地中に酸素含有ガスを放出させる通気培養方法、ある
いはシリコン、テフロン等の特殊な材料から作られた酸
素透過性の膜からできた任意形状のガス送入部を培地と
接触させてこの膜を介して培地中に酸素を供給する方法
などを例示できる。酸素透過性の膜を用いる方法では、
通気培養のときのような激しい気泡の発生も無いので培
養物に好ましくない外力をかけないようにすることがで
きるので一層好ましい。
は特にどのような方法を用いなければならないというこ
とは無く、通常知られているどのような方法でも採用で
きる。そして該接触方法として具体的には、例えば液体
培地中に置かれた多数の孔を有するガス分散器を介して
培地中に酸素含有ガスを放出させる通気培養方法、ある
いはシリコン、テフロン等の特殊な材料から作られた酸
素透過性の膜からできた任意形状のガス送入部を培地と
接触させてこの膜を介して培地中に酸素を供給する方法
などを例示できる。酸素透過性の膜を用いる方法では、
通気培養のときのような激しい気泡の発生も無いので培
養物に好ましくない外力をかけないようにすることがで
きるので一層好ましい。
培地の溶存酸素濃度を測定する方法としては例えば以下
に示すような方法がある。ガルバニツクセル型の酸素電
極を用いて溶存酸素濃度に比例して発生する電流を測定
し、所定の溶存酸素濃度に対応する電流以上になると自
動的に供給酸素量を減じ、かつ該電流値以下の場合、自
動的に供給量を増加せしめることによつて培地の溶存酸
素濃度を所定の値に維持する方法である。
に示すような方法がある。ガルバニツクセル型の酸素電
極を用いて溶存酸素濃度に比例して発生する電流を測定
し、所定の溶存酸素濃度に対応する電流以上になると自
動的に供給酸素量を減じ、かつ該電流値以下の場合、自
動的に供給量を増加せしめることによつて培地の溶存酸
素濃度を所定の値に維持する方法である。
本発明で実施される組織培養においは、培養槽あるいは
培養装置については特にどのようなものを用いなければ
ならないということはなく、前記した本発明の要件を満
足できるものであればどのようなものでも使用出来る。
本発明では培地を、必要に応じて培養槽自体の振とう、
旋回あるいは攪拌羽根等の手段によつて撹拌しても良い
し、又静置しても良い。あるいは又本出願人が特願昭59
−262099号によつて提案した液体散布の方法、すなわち
液体培地を培養物の上方からシヤワー状に散布するよう
にして培養する方法を採用することもできる。この場合
には液体培地を培養器とは別の所で酸素含有ガスと接触
させて培地の溶存酸素濃度を前記範囲に調整してからこ
の液体培地を培養器に導入し、リサイクル使用する方法
を例示できる。
培養装置については特にどのようなものを用いなければ
ならないということはなく、前記した本発明の要件を満
足できるものであればどのようなものでも使用出来る。
本発明では培地を、必要に応じて培養槽自体の振とう、
旋回あるいは攪拌羽根等の手段によつて撹拌しても良い
し、又静置しても良い。あるいは又本出願人が特願昭59
−262099号によつて提案した液体散布の方法、すなわち
液体培地を培養物の上方からシヤワー状に散布するよう
にして培養する方法を採用することもできる。この場合
には液体培地を培養器とは別の所で酸素含有ガスと接触
させて培地の溶存酸素濃度を前記範囲に調整してからこ
の液体培地を培養器に導入し、リサイクル使用する方法
を例示できる。
本発明では前記方法によつてオウレン属植物が組織培養
されてイソキノリン系アルカロイドが生産される。この
場合のイソキノリン系アルカロイドとして具体的にはベ
ルベリン、パルマチン、コプテシン、ヤテオリジン等で
あつてこの中ではベルベリンが好ましい。
されてイソキノリン系アルカロイドが生産される。この
場合のイソキノリン系アルカロイドとして具体的にはベ
ルベリン、パルマチン、コプテシン、ヤテオリジン等で
あつてこの中ではベルベリンが好ましい。
以下、本発明の組織培養の具体的方法について示す。
先ず、オウレン属に属する植物の植物体、例えば、根、
生長点、葉、茎、果実、種子等から採取された組織片
を、例えば、新植物組織培養(朝倉書店1979版)、21頁
に記載されている寒天で固めた、リンスマイヤースクー
グの培地(RM−1965)上に置床して、10〜35℃で7〜30
日間程度培養することによつて該組織片の一部をカルス
化させる。このようにして得られるオウレン属植物のカ
ルスを、通常知られている方法によつて継代培養する
と、カルスの生育速度が漸次高まる。次にこのカルスを
増殖に適した液体培地、例えば、新植物組織培養(朝倉
書店1979年版)、21頁に記載されているリンスマイヤー
スクーグの液体培地に移して更に増殖させると培養細胞
の生育速度は更に高められ安定化した培養細胞が得られ
る。本発明の方法では、このようにして得られる安定化
した培養細胞を本発明の前記液体培地に添加して更に培
養が行われる。
生長点、葉、茎、果実、種子等から採取された組織片
を、例えば、新植物組織培養(朝倉書店1979版)、21頁
に記載されている寒天で固めた、リンスマイヤースクー
グの培地(RM−1965)上に置床して、10〜35℃で7〜30
日間程度培養することによつて該組織片の一部をカルス
化させる。このようにして得られるオウレン属植物のカ
ルスを、通常知られている方法によつて継代培養する
と、カルスの生育速度が漸次高まる。次にこのカルスを
増殖に適した液体培地、例えば、新植物組織培養(朝倉
書店1979年版)、21頁に記載されているリンスマイヤー
スクーグの液体培地に移して更に増殖させると培養細胞
の生育速度は更に高められ安定化した培養細胞が得られ
る。本発明の方法では、このようにして得られる安定化
した培養細胞を本発明の前記液体培地に添加して更に培
養が行われる。
本発明の組織培養における培養温度としては、通常は、
約10ないし約35℃、この中でも特に約23ないし約28℃が
好適であり、該温度を約10℃未満にすると培養細胞の増
殖速度は小さく、また該温度を35℃以上にしたときも同
様に培養細胞の増殖速度は小さくなる。本発明の組織培
養を行うに当たつては、光は必ずしも必要ではないが、
光の照射はベルベリン等のイソキノリン系アルカロイド
の生成を妨げない。
約10ないし約35℃、この中でも特に約23ないし約28℃が
好適であり、該温度を約10℃未満にすると培養細胞の増
殖速度は小さく、また該温度を35℃以上にしたときも同
様に培養細胞の増殖速度は小さくなる。本発明の組織培
養を行うに当たつては、光は必ずしも必要ではないが、
光の照射はベルベリン等のイソキノリン系アルカロイド
の生成を妨げない。
本発明の方法においては、培養終了後に培養細胞をデカ
ンテーシヨンあるいは濾過等の方法によつて液体培地か
ら分離し、次に該培養細胞から目的とするベルベリン等
のイソキノリン系のアルカロイドを従来から知られてい
る天然品のオウレン、オウバク等に適用されている抽出
等の方法によつて分離することができる。このようにし
て得られる該アルカロイドは必要に応じて再結晶等の方
法によつて純度を高めることができる。
ンテーシヨンあるいは濾過等の方法によつて液体培地か
ら分離し、次に該培養細胞から目的とするベルベリン等
のイソキノリン系のアルカロイドを従来から知られてい
る天然品のオウレン、オウバク等に適用されている抽出
等の方法によつて分離することができる。このようにし
て得られる該アルカロイドは必要に応じて再結晶等の方
法によつて純度を高めることができる。
本発明のオウレン属植物の組織培養方法によれば従来法
に比べてベルベリン等のイソキノリン系アルカロイドを
多く生産することができる。
に比べてベルベリン等のイソキノリン系アルカロイドを
多く生産することができる。
以下、本発明の方法を実施例によつて更に具体的に説明
する。
する。
実施例1 セリバオウレン(Coptis japonica Makino Var.dissect
a Nakai)の葉を70%エタノール溶液および次亜鉛素酸
ソーダ水溶液(有効塩素量0.5%)で殺菌して後に、シ
ヨ糖3%、ナフタレン酢酸10-5M、ベンジルアデニン10
-8Mを含有する無菌のリンスマイヤー・スクーグの液体
培地(組成を第1表に示す)を寒天で固めた固体培地
(寒天1重量%)上に置床して25℃暗所で培養してセリ
バオウレンのカルスを得た。次に、このセリバオウレン
のカルスを上記と同様の条件でリンスマイヤー・スクー
グの液体培地で14日毎に植えつぎ、ロータリーシエーカ
ーで旋回培養(振幅25mm、100rpm)してセリバオウレン
の培養細胞の生育速度を速め、安定化したセリバオウレ
ン培養細胞を得た。
a Nakai)の葉を70%エタノール溶液および次亜鉛素酸
ソーダ水溶液(有効塩素量0.5%)で殺菌して後に、シ
ヨ糖3%、ナフタレン酢酸10-5M、ベンジルアデニン10
-8Mを含有する無菌のリンスマイヤー・スクーグの液体
培地(組成を第1表に示す)を寒天で固めた固体培地
(寒天1重量%)上に置床して25℃暗所で培養してセリ
バオウレンのカルスを得た。次に、このセリバオウレン
のカルスを上記と同様の条件でリンスマイヤー・スクー
グの液体培地で14日毎に植えつぎ、ロータリーシエーカ
ーで旋回培養(振幅25mm、100rpm)してセリバオウレン
の培養細胞の生育速度を速め、安定化したセリバオウレ
ン培養細胞を得た。
溶存酸素濃度と酸素含有ガス通気管を備えた通気撹拌培
養槽(内容積2l)にCu2+濃度を1μMに変更した無菌の
上記液体培地1.5lおよび上記カルス15g新鮮重量を入
れ、溶存酸素濃度が10ppmになるように酸素含有ガスの
通気量を調節しながら25℃暗所で2週間培養した。得ら
れたカルスを乾燥した後の重量は17.9g(11.9g/l)であ
つた。乳鉢を用いて乾燥カルスを破砕した後に90%メタ
ノールでイソキノリン系アルカロイドを抽出した。この
抽出液を高速液体クロマトグラフイーを用いてベルベリ
ン、パルマチン、コプテシン、ヤテオリジン等のイソキ
ノリン系アルカロイドを分析したところ、乾燥カルス重
量あたりの該イソキノリン系アルカロイドの合計量は1
2.7重量%であつた。このうちベルベリンは8.1重量%で
あつた。
養槽(内容積2l)にCu2+濃度を1μMに変更した無菌の
上記液体培地1.5lおよび上記カルス15g新鮮重量を入
れ、溶存酸素濃度が10ppmになるように酸素含有ガスの
通気量を調節しながら25℃暗所で2週間培養した。得ら
れたカルスを乾燥した後の重量は17.9g(11.9g/l)であ
つた。乳鉢を用いて乾燥カルスを破砕した後に90%メタ
ノールでイソキノリン系アルカロイドを抽出した。この
抽出液を高速液体クロマトグラフイーを用いてベルベリ
ン、パルマチン、コプテシン、ヤテオリジン等のイソキ
ノリン系アルカロイドを分析したところ、乾燥カルス重
量あたりの該イソキノリン系アルカロイドの合計量は1
2.7重量%であつた。このうちベルベリンは8.1重量%で
あつた。
なお、アルカロイドの分析には山田らの方法〔Phytoche
mistry、23 281(1984)〕に従つて以下の条件を用い
た。
mistry、23 281(1984)〕に従つて以下の条件を用い
た。
カラム:μ−ボンダパツクC1830cm×3.9mm 溶媒:オクタンスルホン酸ナトリウム5mMと酢酸1%を
含む水−アセトニトリル(13:7) 測定波長:254nm 実施例2〜5、比較例1〜2 溶存酸素濃度を第2表に示したように変えた以外は実施
例1と同様にして行つた結果を第2表に示した。
含む水−アセトニトリル(13:7) 測定波長:254nm 実施例2〜5、比較例1〜2 溶存酸素濃度を第2表に示したように変えた以外は実施
例1と同様にして行つた結果を第2表に示した。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12N 5/04 C12R 1:91) C12R 1:91)
Claims (1)
- 【請求項1】オウレン属植物を液体培地を用いて組織培
養するに当たり、該培地の溶存酸素濃度を10ないし20pp
mにしてイソキノリン系アルカロイドを生産することを
特徴とするオウレン属植物の組織培養方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60143883A JPH0746987B2 (ja) | 1985-07-02 | 1985-07-02 | オウレン属植物の組織培養方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60143883A JPH0746987B2 (ja) | 1985-07-02 | 1985-07-02 | オウレン属植物の組織培養方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS626676A JPS626676A (ja) | 1987-01-13 |
| JPH0746987B2 true JPH0746987B2 (ja) | 1995-05-24 |
Family
ID=15349237
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60143883A Expired - Lifetime JPH0746987B2 (ja) | 1985-07-02 | 1985-07-02 | オウレン属植物の組織培養方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0746987B2 (ja) |
-
1985
- 1985-07-02 JP JP60143883A patent/JPH0746987B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS626676A (ja) | 1987-01-13 |
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