JPH0748246A - 徐放性注入剤 - Google Patents

徐放性注入剤

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JPH0748246A
JPH0748246A JP5196480A JP19648093A JPH0748246A JP H0748246 A JPH0748246 A JP H0748246A JP 5196480 A JP5196480 A JP 5196480A JP 19648093 A JP19648093 A JP 19648093A JP H0748246 A JPH0748246 A JP H0748246A
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JP
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sustained
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hydrogen atom
release injection
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JP5196480A
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English (en)
Inventor
Sotoo Asakura
外雄 朝倉
Yoshio Murakami
嘉男 村上
Toshiomi Nakade
利臣 中手
Nobuhito Kanekawa
信人 金川
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Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 医薬とこの医薬を溶解することができかつ油
脂性基剤と非相溶性である有機溶解剤とからなる溶液
と、油脂性基剤とからなり、前記溶液が油脂性基剤に液
滴として分散されていることを特徴とする徐放性注入
剤。 【効果】 優れた徐放性を有し、長時間一定の血中濃度
を維持するように医薬を徐々に放出させることができ
る。従って、医薬の投与後初期の急激な血中または組織
内濃度の上昇が抑制され、それによって副作用の発現を
抑制することができる。また、医薬の作用時間を延長さ
せて、薬効を持続させることができる。この発明の徐放
性注入剤は、特に、薬効の持続性が所望される医薬に有
効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、徐放性注入剤に関す
る。より詳細には、この発明は、尿道、膀胱、膣、耳、
鼻または直腸等の口腔以外の全ての体腔に適用すること
ができ、優れた徐放性および持続性を有し、副作用の発
現を顕著に抑制することができる徐放性注入剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
注入剤は、尿道、膀胱、膣、耳、鼻または直腸等に注入
して洗浄、防腐、消毒、収れん、腐蝕、緩和、麻酔、清
涼、保護等の目的で用いられている。注入剤としては、
例えば膣または膀胱の洗浄に用いる過マンガン酸カリウ
ム液、耳孔内、鼻腔または膣の洗浄に用いる炭酸水素ナ
トリウム液、蓄膿症、化膿性中耳炎等の治療に用いるア
クリノール液、膀胱炎、尿道炎等の治療に用いる硝酸銀
液、尿道の洗浄に用いるプロテイン銀液、鼻粘膜の充血
や腫脹除去に用いる塩酸エフェドリン液、耳孔内の殺菌
用いるクロラムフェニコール液、局所麻酔のために尿道
に適用するキシロカイン液、直腸に注入する浣腸剤等が
知られている。これらの注入剤は、いずれも水、生理食
塩液、緩衝液、エタノールまたはプロピレングリコール
等に溶解させた液状製剤であり、任意に他の添加剤を含
有している。
【0003】また、注入剤以外に、膣、尿道または肛門
等の口腔以外の体腔に挿入して患部に適用する製剤とし
て、固形の坐剤がある。坐剤は、膣坐剤、尿道坐剤、肛
門坐剤に分類され、局所作用または全身作用を目的とし
て使用されている。しかし、固形坐剤では異物感のため
排便が促進され、持続性製剤としては適当とは言いがた
い。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、医薬
とこの医薬を溶解することができかつ油脂性基剤と非相
溶性である溶解剤とからなる溶液と、油脂性基剤とから
なり、前記溶液が油脂性基剤に液滴として分散されてい
ることを特徴とする徐放性注入剤が提供される。
【0005】この発明による徐放性注入剤は、尿道、膀
胱、膣、耳、鼻または直腸等の口腔以外の全ての体腔に
適用することができる。これらの適用部位のなかで、全
身作用を目的とした直腸への適用が特に好ましい。この
発明に用いられる医薬としては、経口または非経口的に
投与可能で、かつ溶解剤に溶解しうる全ての医薬を適用
することができ、薬効の持続性が所望される医薬に適用
するのが特に好ましい。
【0006】この発明において用いられる医薬の好まし
い例としては、例えば制癌剤(フルオロウラシル、メト
トレキセート等)、解熱鎮痛消炎剤(インドメタシン、
ジクロフェナックナトリウム、ステロイド等)、降圧剤
(ニフェジピン、ニルバジピン等)、高脂血改善・抗動
脈硬化剤(レシチン、ソイステロール等)、抗アレルギ
ー剤(マレイン酸クロルフェニラミン等)、コレシスト
キニン(CCK)拮抗物質〔(3S)−1−(2−フル
オロフェニル)−3,4,6,7−テトラヒドロ−3−
(2−インドリルカルボニルアミノ)−4−オキソピロ
ロ〔3,2,1−jk〕〔1,4〕ベンゾジアゼピン
(FK480物質)、(3S)−1−〔(1H−テトラ
ゾール−5−イル)メチル〕−3−(2−インドリルカ
ルボニルアミノ)−5−フェニル−1,3−ジヒドロ−
2H−1,4−ベンゾジアゼピン−2−オン等〕、免疫
抑制剤〔サイクロスポリンもしくはその類縁体、ラパマ
イシンもしくはその類縁体、一般式(I)
【0007】
【化2】
【0008】〔式中、R1およびR2、R3およびR4、R
5およびR6の隣接するそれぞれの対は、各々独立して、 a)2つの隣接する水素原子を表わすか、もしくは b)結合している炭素原子との間でもうひとつの結合を
形成してもよく、それに加え、R2はアルキル基であっ
てもよく、R7は水素原子、ヒドロキシ基、保護された
ヒドロキシ基もしくはアルキルオキシ基を表わすか、ま
たはR1と共になってオキソ基を表わしていてもよく、
8およびR9は独立して水素原子、ヒドロキシ基を、R
10は水素原子、アルキル基、1以上のヒドロキシ基によ
って置換されたアルキル基、アルケニル基、1以上のヒ
ドロキシ基によって置換されたアルケニル基、またはオ
キソ基によって置換されたアルキル基を、Xはオキソ
基、(水素原子、ヒドロキシ基)、(水素原子、水素原
子)または式−CH2O−で表わされる基を、Yはオキ
ソ基、(水素原子、ヒドロキシ基)、(水素原子、水素
原子)、または式N−NR1112もしくはN−OR13
表わされる基を、R11およびR12は、独立して水素原
子、アルキル基、アリール基またはトシル基を、R13
14、R15、R16、R17、R18、R19、R22およびR23
は、独立して水素原子またはアルキル基を、R20および
21は、独立してオキソ基、または各々独立して(R20
a、水素原子)および(R21a、水素原子)であっても
よく、R20aおよびR21aは独立してヒドロキシ基、ア
ルキルオキシ基もしくは式OCH2OCH2CH2OCH3
で表わされる基、またはR21aは保護されたヒドロキシ
基を表わし、さらにR20aおよびR21aは共になってエ
ポキシド環中の酸素原子を表わしていてもよく、 nは
1、2または3を表わす。
【0009】上記の意味に加え、さらにY、R10および
23は、それらが結合している炭素原子と一緒になって
飽和もしくは不飽和の5員もしくは6員環からなる窒素
原子、硫黄原子および/もしくは酸素原子を含有する複
素環基を表わしていてもよいが、その複素環基は、アル
キル基、ヒドロキシ基、1以上のヒドロキシ基によって
置換されたアルキル基、アルキルオキシ基、ベンジル基
および式−CH2Se(C65)で表わされる基から選
ばれる1以上の基によって置換されていてもよい。〕で
示されるトリシクロ化合物またはその医薬的に受容な塩
等〕等が挙げられる。
【0010】上記トリシクロ化合物(I)に属する好ま
しい医薬としては、17−アリル−1,14−ジヒドロキシ−
12−〔2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシシクロヘキ
シル)−1−メチルビニル〕−23,25 −ジメトキシ−1
3,19,21,27 −テトラメチル−11,28 −ジオキサ−4−
アザトリシクロ〔22. 3. 1. 0 4,9 〕オクタコス−18−
エン−2,3,10,16 −テトラオン(FK506物質)、1,
14−ジヒドロキシ−12−〔2−(4−ヒドロキシ−3−
メトキシシクロヘキシル)−1−メチルビニル〕−23,2
5 −ジメトキシ−13,19,17,21,27−ペンタメチル−11,2
8 −ジオキサ−4−アザトリシクロ〔22.3.1.0
4,9 〕オクタコス−18−エン−2,3,10,16 −テトラオ
ン、12−〔2−(4−アセトキシ−3−メトキシシクロ
ヘキシル)−1−メチルビニル〕−17−アリル−1,14−
ジヒドロキシ−23,25 −ジメトキシ−13,19,21,27 −テ
トラメチル−11,28 −ジオキサ−4−アザトリシクロ
〔22.3.1.04,9 〕オクタコス−18−エン−2,3,1
0,16 −テトラオン、17−アリル−1,14−ジヒドロキシ
−23,25 −ジメトキシ−13,19,21,27 −テトラメチル−
12−〔2−〔4−(3,5−ジニトロベンゾイルオキシ)−
3−メトキシシクロヘキシル〕−1−メチルビニル〕−
11,28 −ジオキサ−4−アザトリシクロ〔22.3.1.
4,9 〕オクタコス−18−エン−2,3,10,16 −テトラオ
ン、17−アリル−12−〔2−〔4−〔(−)−2−トリ
フルオロメチル−2−メトキシ−2−フェニルアセトキ
シ〕−3−メトキシシクロヘキシル〕−1−メチルビニ
ル〕−1,14−ジヒドロキシ−23,25 −ジメトキシ−13,1
9,21,27 −テトラメチル−11,28 −ジオキサ−4−アザ
トリシクロ〔22.3.1.04,9 〕オクタコス−18−エ
ン−2,3,10,16 −テトラオン、17−エチル−1,14−ジヒ
ドロキシ−12−〔2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ
シクロヘキシル)−1−メチルビニル〕−23,25 −ジメ
トキシ−13,19,21,27 −テトラメチル−11,28 −ジオキ
サ−4−アザトリシクロ〔22.3.1.04,9 〕オクタ
コス−18−エン−2,3,10,16 −テトラオン、および17−
エチル−1,14,20 −トリヒドロキシ−12−〔2−(3,4
−ジヒドロキシシクロヘキシル)−1−メチルビニル〕
−23,25 −ジメトキシ−13,19,21,27 −テトラメチル−
11,28 −ジオキサ−4−アザトリシクロ〔22.3.1.
4,9 〕オクタコス−18−エン−2,3,10,16 −テトラオ
ンが挙げられる。
【0011】その他の医薬の例としては、次の特許出
願:ヨーロッパ特許出願A−353678号、特願平2
−74330号、PCT/GB90/01262号、ヨ
ーロッパ特許出願A−413532号、PCT/JP9
1/00314号、イギリス特許出願9012963.
6号、同9014136.7号、同9014681.2
号、同9014880.0号、同9014881.8
号、同9015098.8号、同9016115.9
号、同9016693.5号、ヨーロッパ特許出願A−
323865号、同A−349061号、同A−358
508号、同A−364031号、同A−364032
号、同A−378317号、同A−378320号、同
A−378321号、同A−388153号、同A−3
96399号、同A−396400号、同A−3995
79号、同A−403242号、同A−428365
号、同A−356399号、イギリス特許222557
6号、ヨーロッパ特許出願A−402931号、同A−
427680号、同A−445975号、同A−455
427号、同A−463690号、同A−464895
号、同A−466365号、同A−478235号、同
A−480623号、同A−509753号、同A−5
15071号、同A−520554号、同A−5269
34号、同A−530888号、同A−532089
号、同A−532088号、WO92/06992号、
同92/20688号、同93/04679号、同93
/05059号、同93/04680号、米国特許51
49701号、ドイツ特許出願A−4021404号、
同A−4028664号、同A−4028665号、同
A−4028666号、同A−4028667号、同A
−4028675号、同A−4028676号、同A−
4028677号、同A−4028678号、および同
A−4039587号等に記載の化合物が挙げられる。
【0012】この発明において医薬は、1種もしくは2
種以上の混合物、例えば同一薬効もしくは異なる薬効を
示す2種以上の混合物、またはある薬効を示す医薬とそ
の医薬の欠点もしくは副作用を抑制する医薬との混合物
等で使用してもよい。医薬の徐放性注入剤中の含有量と
しては、0.005〜20%(w/w)が適切であり、
0.02〜2%(w/w)が好ましい。
【0013】この発明の溶解剤とは、使用する医薬を溶
解しうるもので、かつ油脂性基剤と非相溶性の生体適合
性のものを意味する。この発明において用いられる溶解
剤の好ましい例としては、例えば有機溶解剤が挙げら
れ、特に低級アルカンジオール類(エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブチレングリコール等)、
炭酸低級アルキレン類(炭酸プロピレン、炭酸エチレン
等)、低級アルコール類(エタノール、イソプロピルア
ルコール等)等が挙げられる。これらのなかで、プロピ
レングリコールおよび炭酸プロピレンが特に好ましい。
また、溶解剤は1種もしくは2種以上の混合物で使用し
てもよい。
【0014】溶解剤の徐放性注入剤中の含有量として
は、0.5〜40%(w/w)が適切であり、2〜20
%(w/w)が好ましい。この発明において用いられる
油脂性基剤としては、当該分野で一般的に使用され、か
つ人体に無害である油脂性基剤を適用することができ
る。
【0015】油脂性基剤の好ましい例としては、例えば
天然ロウ(例えばサラシミツロウ、カルナウバロウ
等)、石油ロウ(例えば固形パラフィン、マイクロクリ
スタリンワックス等)、炭化水素類(例えば、流動パラ
フィン、白色ワセリン、黄色ワセリン等)等が挙げられ
る。また、油脂性基剤は、これらを適宜組合わせて用い
るのが好ましい。
【0016】この発明の徐放性注入剤の粘度は特に限定
されないが、、粘度が約10000〜30000cpの
範囲であるのが好ましい。また、本願発明の医薬と溶解
剤との溶液および油脂性基剤とからなる徐放性注入剤に
は、所望により増粘剤を添加することができる。増粘剤
は、適用部位、使用される医薬、溶解剤および油脂性基
剤等に応じて、徐放性注入剤を所望の粘度に調節するた
めに使用するのが特に好ましい。
【0017】この発明において用いられる増粘剤として
は、一般的に当該分野で液体に粘性を付与するために使
用され、かつ人体に無害である増粘剤を適用することが
できる。増粘剤の好ましい例としては、例えばヒドロキ
シプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセル
ロース、カルボキシポリメチレン、カルボキシメチルセ
ルロース、メチルセルロース等が挙げられる。また、増
粘剤は1種もしくは2種以上の混合物で使用してもよ
い。
【0018】増粘剤の使用量は、注入剤に適当な粘性を
付与しうる量であり、注入剤の所望の粘度に応じて適宜
選択される。この発明の徐放性注入剤は、予め医薬を溶
解剤に溶解させた後、それを加温溶解させた油脂性基剤
と撹拌混合することによって製造することができる。さ
らに所望により増粘剤を添加する場合には、予め増粘剤
を溶解剤に溶解させた後、それを医薬を溶解している溶
解剤と混合し、その後、加温溶解させた油脂性基剤と撹
拌混合することによって製造するのが好ましい。
【0019】このようにして製造した注入剤において
は、粘度が約10000〜30000cpの範囲である
ことが好ましく、医薬と溶解剤との溶液が油脂性基剤中
に液滴として分散されている。また、この発明の徐放性
注入剤は、更に必要に応じ、香料、着色料、防腐剤、分
散剤、高級アルケン酸(例えばオレイン酸等)のような
吸収促進剤等や、注入に使用しうる他の添加物が含まれ
ていてもよい。
【0020】
【作用】この発明の徐放性注入剤においては、医薬と溶
解剤との溶液が油脂性基剤中に液滴として分散されてい
るために、医薬が注入剤から徐々に放出され、吸収され
ていく。従って、医薬の投与後初期の急激な血中または
組織内濃度の上昇がなく、副作用の発現が抑制される。
また、医薬の作用時間が延長し、薬効が持続する。
【0021】
【実施例】この発明を以下の実施例によって説明する。
しかしながら、この発明これらに限定されない。
【0022】実施例1 10%プロピレングリコール含
有徐放性注入剤 医薬としてFK506物質、溶解剤としてプロピレング
リコール(以下の実施例において、PGと略す)、油脂
性基剤としてサラシミツロウ、白色ワセリンおよび流動
パラフィンの混合物、増粘剤としてヒドロキシプロピル
セルロース(以下の実施例において、HPMCと略す)
を使用した。
【0023】0.5gのFK506物質を5gのPGに
溶解し、80℃に加温する。この溶液に、0.2gのH
PMCを5gのPG中に窒素ガスのバブリング下、11
0℃で溶解し80℃まで冷却したものを添加する。良く
撹拌した後、サラシミツロウ7g、白色ワセリン52.
3gおよび流動パラフィン30gを混合して加温溶解し
たものを添加し、撹拌混合し、室温まで冷却することに
よって10%PG含有徐放性注入剤を調製した。調製し
た徐放性注入剤は、医薬を溶解している溶解剤が、油脂
性基剤中に液滴として存在していた。これは、光学顕微
鏡によって確認した。
【0024】実施例2 20%PG含有徐放性注入剤 医薬としてFK506物質、溶解剤としてPG、油脂性
基剤としてサラシミツロウ、白色ワセリンおよび流動パ
ラフィンの混合物、増粘剤としてHPMCを使用した。
【0025】0.5gのFK506物質を5gのPGに
溶解し、80℃に加温する。この溶液に、0.4gのH
PMCを10gのPG中に窒素ガスのバブリング下、1
10℃で溶解し80℃まで冷却したものを添加する。良
く撹拌した後、サラシミツロウ7g、白色ワセリン5
2.1gおよび流動パラフィン20gを混合して加温溶
解したものを添加し、撹拌混合し、室温まで冷却するこ
とによって20%PG含有徐放性注入剤を調製した。調
製した徐放性注入剤は、医薬を溶解している溶解剤が、
油脂性基剤中に液滴として存在していた。これは、光学
顕微鏡によって確認した。
【0026】実施例3 実施例1と同様にして、0.5gのFK506物質の代
わりに0.1gのFK480物質を使用し、徐放性注入
剤を調製した。 試験1(in vivo 吸収試験) 実施例で調製した各注入剤を用いて、直腸に適用したと
きのin vivo 吸収試験を行った。
【0027】コントロール(対照)として、FK506
物質0.5gとHPMC2.0gをPG97.5gに溶
解させて調製したPGゲル注入剤を使用した。試験動物
として、各注入剤につき4匹のSD系ラットを用いた。
コントロール(PGゲル注入剤)は、ゲル化する前に、
10マイクロリットル用コンビチップに予め所定の量を
取った。実施例で調製した注入剤は、いずれも粘度が約
18000cpであり、10マイクロリットル用コンビ
チップでサンプリング可能であった。
【0028】実施例で調製した徐放性注入剤(この発明
の徐放性注入剤)およびPGゲル注入剤(コントロー
ル)を、それぞれFK506物質1mg/kg の投与量で、
シリンジを用いてラットの直腸に投与した。投与前に、
エーテル麻酔下でラットの大腿動脈にカニュレーション
を施し、投与後0.5、1、2、4、8および24時間
後に、各々0.25ミリリットルの血液を採取した。
【0029】上記のように採取した血液を、酵素として
ペルオキシダーゼを使用する酵素免疫測定法(例えば特
開平第1−92659号公報に記載の方法)に付すこと
によって、FK506物質の全血中濃度を測定した。注
入剤を投与した後の体内動態パラメーターを求め、結果
を表1に示す。表1中、Cmax は最高血中濃度、Tma x
は注入後最高血中濃度に達するまでの時間、AUC0-24
は注入後0〜24時間の血中濃度時間曲線下面積であ
る。
【0030】
【表1】
【0031】表1から、この発明の徐放性注入剤は、投
与後初期の急激な血中濃度の上昇がなく、一定の血中濃
度が長時間持続しているのが明らかである。すなわち、
この発明の注入剤が優れた徐放性を有していることが明
らかである。
【0032】
【発明の効果】この発明の徐放性注入剤は、優れた徐放
性を有し、長時間一定の血中濃度を維持するように医薬
を徐々に放出させることができる。従って、医薬の投与
後初期の急激な血中または組織内濃度の上昇が抑制さ
れ、それによって副作用の発現を抑制することができ
る。また、この発明の徐放性注入剤は、医薬の作用時間
を延長させて、薬効を持続させることができる。
【0033】この発明の徐放性注入剤は、特に、薬効の
持続性が所望される医薬に有効である。特に化合物
(I)を医薬として用いた場合、その薬理作用から、心
臓、腎臓、肝臓、骨髄、皮膚、角膜、肺、膵臓、小腸、
手足、筋肉、神経、椎間板、気管等の臓器または組織の
移植の際の拒絶反応;骨髄移植による移植片対宿主反
応;慢性関節リウマチ、全身性紅斑性狼瘡、橋本甲状腺
炎、多発性硬化症、重症筋無力症、I型糖尿病等の自己
免疫疾患;並びに病原性微生物(例えば、アスペルギル
ス・フミガーシス、フサリウム・オキシスポルマ、トリ
コフィトン・アステロイデス等)による感染症の治療お
よび予防に有効である。
【0034】さらに化合物(I)の製剤は、次の疾患の
治療および予防にも有用である。炎症性および増殖亢進
性皮膚病および免疫学的仲介皮膚疾患(例えば、乾癬、
アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、湿疹状皮膚炎、脂漏
性皮膚炎、偏平苔癬、天疱瘡、水疱瘡類天疱瘡、表皮水
疱症、じんま疹、血管性水腫、脈管炎、紅斑、皮膚好酸
球増加症、紅斑性狼瘡、座瘡および円形脱毛症);自己
免疫疾患の眼疾患(例えば、角結膜炎、春季結膜炎、ベ
ーチェット病関連のブドウ膜炎、角膜炎、ヘルペス性角
膜炎、円錐形角膜炎、角膜上皮異栄養症、角膜白斑、眼
天疱瘡、モーア潰瘍、強膜炎、グレーブス眼障害、フォ
ークト−小柳−原田症候群、類肉腫症等);可逆的閉塞
性気道疾患〔ぜん息(例えば、気管支ぜん息、アレルギ
ー性ぜん息、内因性ぜん息、外因性ぜん息および塵埃性
ぜん息)、特に慢性または難治性ぜん息(例えば、遅発
型ぜん息および気道反応性亢進)、および気管支炎
等〕;粘膜および血管の炎症(例えば胃潰瘍、虚血症お
よび血栓症による血管損傷、虚血性腸疾患、腸炎、壊死
性全腸炎、火傷による腸損傷、ロイコトリエンB4−仲
介疾患);腸の炎症/アレルギー(例えば、小児脂肪便
症、直腸炎、好酸性胃腸炎、肥満細胞症、クローン病お
よび潰瘍性大腸炎);胃腸管から遠隔の部位に症候性症
状発現をする食物関連アレルギー疾患(例えば偏頭痛、
鼻炎および湿疹);腎症(例えば、間質性腎炎、グッド
パスチャー症候群、溶血性尿毒症症候群および糖尿病性
腎症);神経性疾患(例えば多発性筋炎、ギラン−バレ
ー症候群、メニエール病、多発神経炎、多発性神経炎、
単発性神経炎および神経根障害);内分泌疾患(例え
ば、甲状腺機能亢進症およびバセドウ病);血液疾患
(例えば、純赤芽球病、再生不良性貧血、形成不良性貧
血、特発性血小板減少性紫斑病、自己免疫性溶血性貧
血、無顆粒球症、悪性貧血、巨赤芽球性貧血および赤血
球形成不全症);骨疾患(例えば、骨粗鬆症);呼吸器
系統疾患(例えば、サルコイドーシス(類肉腫症)、肺
繊維症および特発性間質性肺炎);皮膚疾患(例えば、
皮膚筋炎、尋常性白斑症、尋常性魚鱗癬、光線過敏症お
よび皮膚T細胞リンパ腫);循環器系統疾患(例えば、
動脈硬化症、アテローム硬化症、大動脈炎症候群、結節
性多発性動脈炎および心筋症);膠原病(例えば、強皮
症、ウェゲナー肉芽腫およびシェーグレン症候群);脂
肪過多症;好酸球性筋膜炎;歯周病〔例えば、歯肉、歯
周、歯槽骨、(歯の)セメント質の損傷〕;ネフローゼ
症候群(例えば、糸球体腎炎);男性型脱毛症または老
人性脱毛症;筋ジストロフィー;膿皮症およびセザリー
症候群;アジソン病;染色体異常症(例えば、ダウン症
候群);活性酸素仲介疾患[例えば、臓器損傷(保持、
移植または虚血性疾患(血栓症、心筋梗塞等)の際に生
ずる(心臓、肝臓、腎臓、消化器等の)臓器の虚血性血
流損傷):腸疾患(例えば、エンドトキシンショック、
偽膜性大腸炎、薬剤または放射線による大腸炎):腎性
疾患(例えば、虚血性急性腎不全、慢性腎不全):肺疾
患〔例えば、肺中酸素または薬剤(例えばパラコート、
ブレオマイシン)による中毒、肺癌、肺気腫〕:眼病
〔例えば、白内障、鉄沈着症(眼球鉄錆症)、網膜炎、
色素沈着症、老人性斑点変質、ガラス体瘢痕、アルカリ
火傷角膜〕:皮膚炎(例えば、多形性紅斑、線状免疫グ
ロブリンA皮膚炎、セメント皮膚炎):およびその他の
疾患〔例えば、歯肉炎、歯周炎、敗血症、膵炎、または
環境汚染(例えば、大気汚染)、老化、発癌物質、癌転
移、高山病による疾患〕];ヒスタミンまたはロイコト
リエンC4遊離による疾患;ベーチェット病(例えば、
腸型、血管型、神経型、口腔、皮膚、目、外陰部、関
節、副睾丸、肺、腎)等。
【0035】さらに化合物(I)は、肝臓再生作用およ
び/または肝細胞の肥大および過形成の刺激作用を有す
る。従って、それら化合物の製剤は、肝疾患〔例えば、
免疫原性疾患(自己免疫性肝臓病、原発性胆汁性肝硬変
または硬化性胆管炎のような慢性自己免疫性肝臓病)、
部分的肝臓切除、急性肝臓壊死(例えば、毒物、ウイル
ス性肝炎、ショックまたは無酸素症による壊死)、B型
肝炎、非A非B型肝炎、肝硬変(例えばアルコール性肝
硬変)および肝機能不全(例えば、劇症肝炎、遅発性肝
炎および急性から慢性へ移行した肝機能不全)〕の治療
および予防に有用である。
【0036】さらにまた化合物(I)の製剤は、化学療
法作用の増強作用、サイトメガロウイルスやエイズウイ
ルス感染の予防および治療作用、発癌抑制作用、抗炎症
作用等のような薬理作用により種々の疾患に有用であ
る。
【0037】化合物(I)の代表化合物であるFK50
6物質は、使用される製剤及び濃度によっては腎毒性が
懸念され、Ca2+拮抗剤、アンジオテンシンII拮抗剤
もしくはエンドセリン拮抗剤のような腎血管拡張作用を
有する薬剤の投与による腎毒性軽減が検討されている。
本願の製剤を使用することにより、そのような軽減も可
能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/505 9454−4C 31/55 9454−4C 31/56 9454−4C 31/685 ABX ADN 9454−4C 38/00 ABC

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 医薬とこの医薬を溶解することができか
    つ油脂性基剤と非相溶性である溶解剤とからなる溶液
    と、油脂性基剤とからなり、前記溶液が油脂性基剤に液
    滴として分散されていることを特徴とする徐放性注入
    剤。
  2. 【請求項2】 医薬の含有量が徐放性注入剤中0.00
    5〜20%(w/w)である請求項1記載の徐放性注入
    剤。
  3. 【請求項3】 粘度が約10000〜30000cpの
    範囲にある請求項2記載の徐放性注入剤。
  4. 【請求項4】 医薬が、一般式(I) 【化1】 〔式中、R1およびR2、R3およびR4、R5およびR6
    隣接するそれぞれの対は、各々独立して、 a)2つの隣接する水素原子を表わすか、もしくは b)結合している炭素原子との間でもうひとつの結合を
    形成してもよく、 それに加え、R2はアルキル基であってもよく、R7は水
    素原子、ヒドロキシ基、保護されたヒドロキシ基もしく
    はアルキルオキシ基を表わすか、またはR1と共になっ
    てオキソ基を表わしていてもよく、R8およびR9は独立
    して水素原子、ヒドロキシ基を、R10は水素原子、アル
    キル基、1以上のヒドロキシ基によって置換されたアル
    キル基、アルケニル基、1以上のヒドロキシ基によって
    置換されたアルケニル基、またはオキソ基によって置換
    されたアルキル基を、 Xはオキソ基、(水素原子、ヒドロキシ基)、(水素原
    子、水素原子)または式−CH2O−で表わされる基
    を、 Yはオキソ基、(水素原子、ヒドロキシ基)、(水素原
    子、水素原子)、または式N−NR1112もしくはN−
    OR13で表わされる基を、 R11およびR12は、独立して水素原子、アルキル基、ア
    リール基またはトシル基を、 R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R22およ
    びR23は、独立して水素原子またはアルキル基を、 R20およびR21は、独立してオキソ基、または各々独立
    して(R20a、水素原子)および(R21a、水素原子)
    であってもよく、R20aおよびR21aは独立してヒドロ
    キシ基、アルキルオキシ基もしくは式OCH2OCH2
    2OCH3で表わされる基、またはR21aは保護された
    ヒドロキシ基を表わし、さらにR20aおよびR21aは共
    になってエポキシド環中の酸素原子を表わしていてもよ
    く、 nは1、2または3を表わす。上記の意味に加
    え、さらにY、R10およびR23は、それらが結合してい
    る炭素原子と一緒になって飽和もしくは不飽和の5員も
    しくは6員環からなる窒素原子、硫黄原子および/もし
    くは酸素原子を含有する複素環基を表わしていてもよい
    が、その複素環基は、アルキル基、ヒドロキシ基、1以
    上のヒドロキシ基によって置換されたアルキル基、アル
    キルオキシ基、ベンジル基および式−CH2Se(C6
    5)で表わされる基から選ばれる1以上の基によって置
    換されていてもよい。〕で示されるトリシクロ化合物ま
    たはその医薬的に受容な塩、フルオロウラシル、メトト
    レキセート、インドメタシン、ジクロフェナックナトリ
    ウム、ステロイド、ニフェジピン、ニルバジピン、レシ
    チン、またはサイクロスポリン、ラパマイシンもしくは
    それらの誘導体である請求項1〜3のいずれか1つに記
    載の徐放性注入剤。
  5. 【請求項5】 医薬が、(3S)−1−(2−フルオロ
    フェニル)−3,4,6,7−テトラヒドロ−3−(2
    −インドリルカルボニルアミノ)−4−オキソピロロ
    〔3,2,1−jt〕〔1,4〕ベンゾジアゼピンであ
    る請求項1〜3のいずれか1つに記載の徐放性注入剤。
  6. 【請求項6】 溶解剤の含有量が徐放性注入剤中0.5
    〜40%(w/w)である請求項1〜5のいずれか1つ
    に記載の徐放性注入剤。
  7. 【請求項7】 溶解剤が、低級アルカンジオール類、炭
    酸低級アルキレン類または低級アルコール類である請求
    項1〜6のいずれか1つに記載の徐放性注入剤。
  8. 【請求項8】 溶解剤が、プロピレングリコールまたは
    炭酸プロピレンである請求項7記載の徐放性注入剤。
  9. 【請求項9】 油脂性基剤が、天然ロウ、石油ロウ、炭
    化水素類またはそれらの混合物である請求項1〜8のい
    ずれか1つに記載の徐放性注入剤。
  10. 【請求項10】 さらに増粘剤を含有することからなる
    請求項1〜9のいずれか1つに記載の徐放性注入剤。
  11. 【請求項11】 増粘剤が、ヒドロキシプロピルメチル
    セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキ
    シポリメチレン、カルボキシメチルセルロースまたはメ
    チルセルロースである請求項10記載の徐放性注入剤。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996006617A1 (en) * 1994-08-30 1996-03-07 Fujisawa Pharmaceutical Co., Ltd. Liposome preparation
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