JPH0748645A - 成形用アルミニウム合金および成形用アルミニウム合金板の製造方法 - Google Patents
成形用アルミニウム合金および成形用アルミニウム合金板の製造方法Info
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- JPH0748645A JPH0748645A JP20820293A JP20820293A JPH0748645A JP H0748645 A JPH0748645 A JP H0748645A JP 20820293 A JP20820293 A JP 20820293A JP 20820293 A JP20820293 A JP 20820293A JP H0748645 A JPH0748645 A JP H0748645A
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Landscapes
- Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 良好な成形性が要求される自動車用ボディ
材に好適なアルミニウム合金板材を提供する。 【構成】 Hfを含有する特定組成の成形用アルミニ
ウム合金。この特定組成のアルミニウム合金を熱間圧延
後、冷間加工率を50%以上に制御した第1の冷間圧延
を行い、さらに450〜540℃に急速加熱し、30秒
以内保持後急冷する中間焼鈍を行なった後、冷間加工率
を5〜14%に制御した第2の冷間圧延を行い、その後
450〜540℃に急速加熱し、30秒以内保持後急冷
する最終焼鈍を行なう。 【効果】 深絞り性、張出し性ともに非常に優れた高
強度アルミニウム合金板が得られる。自動車用ボディ材
などの厳しい成形性が求められる用途にも使用でき、車
両などの軽量化が可能になる。
材に好適なアルミニウム合金板材を提供する。 【構成】 Hfを含有する特定組成の成形用アルミニ
ウム合金。この特定組成のアルミニウム合金を熱間圧延
後、冷間加工率を50%以上に制御した第1の冷間圧延
を行い、さらに450〜540℃に急速加熱し、30秒
以内保持後急冷する中間焼鈍を行なった後、冷間加工率
を5〜14%に制御した第2の冷間圧延を行い、その後
450〜540℃に急速加熱し、30秒以内保持後急冷
する最終焼鈍を行なう。 【効果】 深絞り性、張出し性ともに非常に優れた高
強度アルミニウム合金板が得られる。自動車用ボディ材
などの厳しい成形性が求められる用途にも使用でき、車
両などの軽量化が可能になる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、良好な成形性が要求
される自動車用ボディ材などに適した成形用アルミニウ
ム合金及び該合金を用いた成形用アルミニウム合金板の
製造方法に関するものである。
される自動車用ボディ材などに適した成形用アルミニウ
ム合金及び該合金を用いた成形用アルミニウム合金板の
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用ボディ材においては、車
両の軽量化のために、アルミニウム材の使用が検討され
ており、一部において高強度の成形加工用Al−Mg系
合金を用いたボディ材が提案され、また実用化されてい
る。ところで、自動車用ボディ材の成形加工では、過酷
な成形条件が課せられるため、その材料には深絞り性を
含めて成形性に優れていることが必要とされる。
両の軽量化のために、アルミニウム材の使用が検討され
ており、一部において高強度の成形加工用Al−Mg系
合金を用いたボディ材が提案され、また実用化されてい
る。ところで、自動車用ボディ材の成形加工では、過酷
な成形条件が課せられるため、その材料には深絞り性を
含めて成形性に優れていることが必要とされる。
【0003】ボディ材では、成形性として深絞り性が重
視されており、その評価方法として、いわゆるランクフ
ォード値(r値)が用いられている。ランクフォード値
は、引張試験における幅方向歪εwと厚方向歪εtとの比
εw/εtの値をいうものであるが、圧延方向に対し0
°、45°、90°のランクフォード値のr0、r45、
r9 0の重み平均r値(次式)が指標としてよく用いられ
ている。以下で述べるランクフォード値は、このr値を
いうものである。 r=(r0+2r45+r90)/4 一般に、成形加工用アルミニウム合金板は、成形加工用
鋼板に比べてランクフォード値が低く、深絞り性に劣っ
ているため、このランクフォード値を高めたアルミニウ
ム合金板の開発が進められている。
視されており、その評価方法として、いわゆるランクフ
ォード値(r値)が用いられている。ランクフォード値
は、引張試験における幅方向歪εwと厚方向歪εtとの比
εw/εtの値をいうものであるが、圧延方向に対し0
°、45°、90°のランクフォード値のr0、r45、
r9 0の重み平均r値(次式)が指標としてよく用いられ
ている。以下で述べるランクフォード値は、このr値を
いうものである。 r=(r0+2r45+r90)/4 一般に、成形加工用アルミニウム合金板は、成形加工用
鋼板に比べてランクフォード値が低く、深絞り性に劣っ
ているため、このランクフォード値を高めたアルミニウ
ム合金板の開発が進められている。
【0004】例えば、特開平3−271349号や特開
平4−301055号には、アルミニウム合金板のr値
を向上させるため、2つの冷間加工工程の間に中間焼鈍
を施し、さらに、これら冷間加工における加工率を制御
する方法が示されている。具体的には、特開平4−30
1055では、得られた鋳塊を熱間圧延後、加工度50
%以上の冷間圧延を施した後、280℃以上440℃未
満で30分以上12時間未満の中間焼鈍を施し、さらに
10%以上50%未満の加工度の冷間圧延を施し、最終
熱処理に供している。また、特開平3−271349号
では、中間焼鈍後の冷間圧延を圧延率15〜40%で行
なうことが示されている。
平4−301055号には、アルミニウム合金板のr値
を向上させるため、2つの冷間加工工程の間に中間焼鈍
を施し、さらに、これら冷間加工における加工率を制御
する方法が示されている。具体的には、特開平4−30
1055では、得られた鋳塊を熱間圧延後、加工度50
%以上の冷間圧延を施した後、280℃以上440℃未
満で30分以上12時間未満の中間焼鈍を施し、さらに
10%以上50%未満の加工度の冷間圧延を施し、最終
熱処理に供している。また、特開平3−271349号
では、中間焼鈍後の冷間圧延を圧延率15〜40%で行
なうことが示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記した製造
方法では、ランクフォード値を0.7もしくは0.75
以上にすることを目途としており、自動車用ボディ材と
して良好な深絞り性を得るためには、さらに高いランク
フォード値(例えば0.85以上)を得ることが望まし
い。また、前記各製造方法では、中間焼鈍後の冷間圧延
率が下限より少ないと最終熱処理時に結晶粒が粗大化し
て、成形性が低下し、またr値も低くなることが述べら
れている。
方法では、ランクフォード値を0.7もしくは0.75
以上にすることを目途としており、自動車用ボディ材と
して良好な深絞り性を得るためには、さらに高いランク
フォード値(例えば0.85以上)を得ることが望まし
い。また、前記各製造方法では、中間焼鈍後の冷間圧延
率が下限より少ないと最終熱処理時に結晶粒が粗大化し
て、成形性が低下し、またr値も低くなることが述べら
れている。
【0006】本願発明者は鋭意研究した結果、ボディ材
に用いるアルミニウム合金の組成を適正に選定すること
により、さらに、ランクフォード値が向上することを見
出し、成形用アルミニウム合金に関する本発明を完成し
た。さらに、この合金では、前記した従来の製造方法に
おける説明に反し、中間焼鈍後の冷間加工度を低くする
ほど最終焼鈍後のr値は高くなるという結果を得た。と
ころがこの方法では、r値が高くなっても、必ずしも深
絞り性が向上するものではなく、逆に低下することも有
る。また張出し性も低下して、総合的な成形性が低下す
る場合が多かった。この原因としては、上記した従来の
製造方法にも示されているように、結晶粒が粗大化しや
すいことが、関係していると考えられた。本願発明者は
さらに研究を進めた結果、前記組成の選定に加え、焼鈍
条件を制御した上で中間焼鈍後の冷間加工度を低くする
ことにより、深絞り性および張出し性の両方の特性をさ
らに改善できることを見出し、製造方法に関する本発明
を完成するに至った。
に用いるアルミニウム合金の組成を適正に選定すること
により、さらに、ランクフォード値が向上することを見
出し、成形用アルミニウム合金に関する本発明を完成し
た。さらに、この合金では、前記した従来の製造方法に
おける説明に反し、中間焼鈍後の冷間加工度を低くする
ほど最終焼鈍後のr値は高くなるという結果を得た。と
ころがこの方法では、r値が高くなっても、必ずしも深
絞り性が向上するものではなく、逆に低下することも有
る。また張出し性も低下して、総合的な成形性が低下す
る場合が多かった。この原因としては、上記した従来の
製造方法にも示されているように、結晶粒が粗大化しや
すいことが、関係していると考えられた。本願発明者は
さらに研究を進めた結果、前記組成の選定に加え、焼鈍
条件を制御した上で中間焼鈍後の冷間加工度を低くする
ことにより、深絞り性および張出し性の両方の特性をさ
らに改善できることを見出し、製造方法に関する本発明
を完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本願発明の成
形用アルミニウム合金は、重量%でMg:4〜6%、C
u:0.1%越え〜0.3%、Hf:0.005〜0.
2%を含有し、必要に応じて、Ti:0.001〜0.
02%、B:0.0001〜0.005%、Be:0.
0001〜0.005%の1種以上を含有することを特
徴とする。上記アルミニウム合金では、所望により、M
n:0.01〜0.1%、Zr:0.01〜0.06
%、Zn:0.1〜0.6%の1種以上を含有させるこ
とができる。また、上記アルミニウム合金では、不純物
として含有するFeおよびSi量をそれぞれ、重量%
で、Fe:0.05〜0.20%、Si:0.03〜
0.15%に規制するのが望ましい。なお、MnとZr
は,Hfとともに複合添加するのが望ましく、その総量
を重量%で、0.10≦Mn+2Zr+Hf≦0.20
とするのが一層望ましい。
形用アルミニウム合金は、重量%でMg:4〜6%、C
u:0.1%越え〜0.3%、Hf:0.005〜0.
2%を含有し、必要に応じて、Ti:0.001〜0.
02%、B:0.0001〜0.005%、Be:0.
0001〜0.005%の1種以上を含有することを特
徴とする。上記アルミニウム合金では、所望により、M
n:0.01〜0.1%、Zr:0.01〜0.06
%、Zn:0.1〜0.6%の1種以上を含有させるこ
とができる。また、上記アルミニウム合金では、不純物
として含有するFeおよびSi量をそれぞれ、重量%
で、Fe:0.05〜0.20%、Si:0.03〜
0.15%に規制するのが望ましい。なお、MnとZr
は,Hfとともに複合添加するのが望ましく、その総量
を重量%で、0.10≦Mn+2Zr+Hf≦0.20
とするのが一層望ましい。
【0008】さらに、本願発明の成形用アルミニウム合
金板の製造方法は、上記した成形用アルミニウム合金の
いずれかを、熱間圧延後、冷間加工率を50%以上に制
御した第1の冷間圧延を行い、さらに450〜540℃
に急速加熱し、30秒以内保持後急冷する中間焼鈍を行
なった後、冷間加工率を5〜14%に制御した第2の冷
間圧延を行い、その後450〜540℃に急速加熱し、
30秒以内保持後急冷する最終焼鈍を行なうことを特徴
とする。なお、中間焼鈍および最終焼鈍については、急
速加熱時の200〜450℃までの平均加熱速度を10
℃/秒以上、急冷時の200℃以下までの平均冷却速度
を20〜100℃/秒とするのが望ましい。
金板の製造方法は、上記した成形用アルミニウム合金の
いずれかを、熱間圧延後、冷間加工率を50%以上に制
御した第1の冷間圧延を行い、さらに450〜540℃
に急速加熱し、30秒以内保持後急冷する中間焼鈍を行
なった後、冷間加工率を5〜14%に制御した第2の冷
間圧延を行い、その後450〜540℃に急速加熱し、
30秒以内保持後急冷する最終焼鈍を行なうことを特徴
とする。なお、中間焼鈍および最終焼鈍については、急
速加熱時の200〜450℃までの平均加熱速度を10
℃/秒以上、急冷時の200℃以下までの平均冷却速度
を20〜100℃/秒とするのが望ましい。
【0009】
【作用】本願発明によれば、ランクフォード値で0.9
5以上、LDRが2.15以上、エリクセン値で9.5
以上の値を有し、深絞り性、張出し性ともに優れた成形
性の良好なアルミニウム合金板を得ることができる。次
に、本発明におけるアルミニウム合金の成分の限定理
由、製造条件の限定理由について述べる。
5以上、LDRが2.15以上、エリクセン値で9.5
以上の値を有し、深絞り性、張出し性ともに優れた成形
性の良好なアルミニウム合金板を得ることができる。次
に、本発明におけるアルミニウム合金の成分の限定理
由、製造条件の限定理由について述べる。
【0010】[化学成分] Mg:4〜6% Mgは合金の加工硬化性を高くし、張出し性を向上させ
る。さらにこの結果、引張強さと耐力との差を大きく
し、深絞り性の向上にも寄与する。これらの効果を十分
に得るために、4%以上の含有が必要である。なお、M
g含有量は高い程、高いr値が得られるが、6%を越え
て含有させても効果はそれ以上増加せず、一方熱間圧延
性が著しく低下するのでMg含有量を4〜6%に限定し
た。
る。さらにこの結果、引張強さと耐力との差を大きく
し、深絞り性の向上にも寄与する。これらの効果を十分
に得るために、4%以上の含有が必要である。なお、M
g含有量は高い程、高いr値が得られるが、6%を越え
て含有させても効果はそれ以上増加せず、一方熱間圧延
性が著しく低下するのでMg含有量を4〜6%に限定し
た。
【0011】Cu:0.1%越え〜0.3% Cuは成形加工および塗装処理後の焼付け工程における
加熱による成形加工品の軟化を防止する。さらにMgと
同様、加工硬化性を高くし、張出し性を向上させ、引張
強さと耐力との差を大きくして、深絞り性の向上に寄与
する。さらに、r値をより一層高める効果を有し、かつ
最終焼鈍後の結晶粒の粗大化を防止する。これら効果を
得るためには0.1%を越える含有が必要である。しか
し、0.3%を越えて含有させると、張出し性が低下す
る。この理由は、高温での焼鈍を行なっても、熱間圧延
時などに析出したCuが完全に溶体化されず、金属間化
合物として残存するためと考えられる。以上の点からC
u含有量を0.1%越え〜0.3%に限定した。
加熱による成形加工品の軟化を防止する。さらにMgと
同様、加工硬化性を高くし、張出し性を向上させ、引張
強さと耐力との差を大きくして、深絞り性の向上に寄与
する。さらに、r値をより一層高める効果を有し、かつ
最終焼鈍後の結晶粒の粗大化を防止する。これら効果を
得るためには0.1%を越える含有が必要である。しか
し、0.3%を越えて含有させると、張出し性が低下す
る。この理由は、高温での焼鈍を行なっても、熱間圧延
時などに析出したCuが完全に溶体化されず、金属間化
合物として残存するためと考えられる。以上の点からC
u含有量を0.1%越え〜0.3%に限定した。
【0012】Hf:0.005〜0.2% Mn:0.01〜0.1% Zr:0.01〜0.06% これらの元素は、いずれもr値をより一層高める効果を
有し、さらに最終焼鈍後の結晶粒の粗大化を防止する効
果を有する。しかしながら、含有量が上限を越えると、
金属間化合物の形成量が増加し、成形性、特に張出し性
が著しく低下するため避けなければならない。Hfは単
独で用いても、他の元素と複合添加して用いても良い。
単独添加する場合は添加量を0.1〜0.2%とするの
が好ましい。一方Mn、Zrは単独で用いた場合、結晶
粒の粗大化防止効果が充分でないが、Hfにくらべ安価
であるので、Hfと複合添加して用いることにより、H
f使用量を低滅することが出来、コストが低下できる。
複合添加する場合には、総量を0.1≦Mn+2Zr+
Hf≦0.2とするのが好ましい。
有し、さらに最終焼鈍後の結晶粒の粗大化を防止する効
果を有する。しかしながら、含有量が上限を越えると、
金属間化合物の形成量が増加し、成形性、特に張出し性
が著しく低下するため避けなければならない。Hfは単
独で用いても、他の元素と複合添加して用いても良い。
単独添加する場合は添加量を0.1〜0.2%とするの
が好ましい。一方Mn、Zrは単独で用いた場合、結晶
粒の粗大化防止効果が充分でないが、Hfにくらべ安価
であるので、Hfと複合添加して用いることにより、H
f使用量を低滅することが出来、コストが低下できる。
複合添加する場合には、総量を0.1≦Mn+2Zr+
Hf≦0.2とするのが好ましい。
【0013】Zn:0.1〜0.6% Znは燐酸亜鉛処理性を向上させるため所望により添加
する。必要な効果を得るためには0.1%以上の添加が
必要であり、一方、0.6%を越えて添加すると、Cu
と同様張出し性を低下させる。この理由としては、第1
にCuと同様溶体化されずに金属間化合物として残存す
るため、第2に常温時効硬化性を付与するためと考えら
れる。以上の理由からZnの含有量を0.1〜0.6%
に限定した。
する。必要な効果を得るためには0.1%以上の添加が
必要であり、一方、0.6%を越えて添加すると、Cu
と同様張出し性を低下させる。この理由としては、第1
にCuと同様溶体化されずに金属間化合物として残存す
るため、第2に常温時効硬化性を付与するためと考えら
れる。以上の理由からZnの含有量を0.1〜0.6%
に限定した。
【0014】Ti:0.001 〜0.02% B :0.0001〜0.005% Be:0.0001〜0.005% Ti、Bは鋳塊の結晶粒を微細化するため、Beは鋳造
時や均質化処理時の酸化防止のため必要に応じて添加す
る。しかし、いずれも添加量が多すぎると、張出し性を
害するので上限を定めた。
時や均質化処理時の酸化防止のため必要に応じて添加す
る。しかし、いずれも添加量が多すぎると、張出し性を
害するので上限を定めた。
【0015】Fe:0.05〜0.20% Si:0.03〜0.15% これらはいずれも不可避不純物としてアルミニウム地金
中に含まれる成分であるが、それぞれの上限を越えて含
有していると、いずれも金属間化合物を形成して張出し
性を損なう。しかし含有量が少なすぎると、最終焼鈍後
の結晶粒が粗大化しやすくなるので、それぞれ上記範囲
内に限定するのが望ましい。
中に含まれる成分であるが、それぞれの上限を越えて含
有していると、いずれも金属間化合物を形成して張出し
性を損なう。しかし含有量が少なすぎると、最終焼鈍後
の結晶粒が粗大化しやすくなるので、それぞれ上記範囲
内に限定するのが望ましい。
【0016】[鋳造および均質化処理]本発明のアルミ
ニウム合金鋳塊の製造には、常法にしたがって半連続鋳
造法(DC鋳造法)を適用できる。また、熱間圧延を行
なう前に、成形性向上および結晶粒を安定化させる目的
で約480〜520℃の温度範囲で8〜24時間の均質
化処理を行なうことが望ましい。均質化処理の温度は4
80℃未満では十分な均質化効果が期待できず、また5
20℃を越える温度では巨大再結晶の成長があることか
ら480〜520℃の範囲が望ましい。
ニウム合金鋳塊の製造には、常法にしたがって半連続鋳
造法(DC鋳造法)を適用できる。また、熱間圧延を行
なう前に、成形性向上および結晶粒を安定化させる目的
で約480〜520℃の温度範囲で8〜24時間の均質
化処理を行なうことが望ましい。均質化処理の温度は4
80℃未満では十分な均質化効果が期待できず、また5
20℃を越える温度では巨大再結晶の成長があることか
ら480〜520℃の範囲が望ましい。
【0017】[熱間圧延、第1の冷間圧延]熱間圧延は
常法に従って行い、その後第1の冷間圧延を行なってか
ら中間焼鈍を施す。第1の冷間圧延における圧延率を5
0%以上とすることにより、中間焼鈍において結晶粒が
粗大化するのを防止する。この圧延率が50%未満であ
ると、結晶粒が著しく粗大なものとなり、ランクフォー
ド値が低下してしまうので、50%以上の圧延率が必要
となる。なお、同様の理由で、圧延率を60〜90%と
するのが望ましい。
常法に従って行い、その後第1の冷間圧延を行なってか
ら中間焼鈍を施す。第1の冷間圧延における圧延率を5
0%以上とすることにより、中間焼鈍において結晶粒が
粗大化するのを防止する。この圧延率が50%未満であ
ると、結晶粒が著しく粗大なものとなり、ランクフォー
ド値が低下してしまうので、50%以上の圧延率が必要
となる。なお、同様の理由で、圧延率を60〜90%と
するのが望ましい。
【0018】[中間焼鈍]中間焼鈍を急速加熱、短時間
保持、急冷で行なうことにより、結晶粒の粗大化を招く
ことなく、r値を向上させることができ。この中間焼鈍
を450℃以上の高温で行なうことにより、添加元素や
不純物元素の溶体化を促進し、張出し性を向上させるこ
とが出来る。一方、450℃未満の低温で焼鈍する場合
には、熱間圧延時に形成された金属間化合物が粗大・凝
集化するため、最終焼鈍を高温で行なっても、溶体化す
ることが難しくなり、張出し性が低下するので450℃
以上とすることが必要である。また540℃を越えて加
熱すると、結晶粒の粗大化を招き、またアルミニウム合
金の融点に近いため炉内破断のおそれがある。以上よ
り、中間焼鈍の加熱温度を450〜540℃の限定し
た。
保持、急冷で行なうことにより、結晶粒の粗大化を招く
ことなく、r値を向上させることができ。この中間焼鈍
を450℃以上の高温で行なうことにより、添加元素や
不純物元素の溶体化を促進し、張出し性を向上させるこ
とが出来る。一方、450℃未満の低温で焼鈍する場合
には、熱間圧延時に形成された金属間化合物が粗大・凝
集化するため、最終焼鈍を高温で行なっても、溶体化す
ることが難しくなり、張出し性が低下するので450℃
以上とすることが必要である。また540℃を越えて加
熱すると、結晶粒の粗大化を招き、またアルミニウム合
金の融点に近いため炉内破断のおそれがある。以上よ
り、中間焼鈍の加熱温度を450〜540℃の限定し
た。
【0019】この温度に昇温させるまでの加熱速度は、
10℃/秒以上とするのが望ましい。この範囲で急速加
熱することにより結晶粒微細化の効果があるためであ
る。一方、10℃/秒未満では、結晶粒が粗大になるの
で、上記範囲が望ましい加熱速度である。上記温度に加
熱した後の保持時間は、上記のとおり30秒以内である
が、これは、30秒を越えて保持すると、結晶粒が粗大
になるためである。また、所定温度に保持した後の急冷
では、20〜100℃/秒の冷却速度で冷却するのが望
ましい。この範囲で急冷することにより結晶粒微細化の
効果がある。一方、20℃/秒未満では、結晶粒が粗大
になり、また100℃/秒を越えると板の形状が悪化す
るので、上記範囲が望ましい冷却速度である。
10℃/秒以上とするのが望ましい。この範囲で急速加
熱することにより結晶粒微細化の効果があるためであ
る。一方、10℃/秒未満では、結晶粒が粗大になるの
で、上記範囲が望ましい加熱速度である。上記温度に加
熱した後の保持時間は、上記のとおり30秒以内である
が、これは、30秒を越えて保持すると、結晶粒が粗大
になるためである。また、所定温度に保持した後の急冷
では、20〜100℃/秒の冷却速度で冷却するのが望
ましい。この範囲で急冷することにより結晶粒微細化の
効果がある。一方、20℃/秒未満では、結晶粒が粗大
になり、また100℃/秒を越えると板の形状が悪化す
るので、上記範囲が望ましい冷却速度である。
【0020】[第2の冷間圧延]中間焼鈍後の第2の冷
間圧延における冷間加工率を、5〜14%に限定するこ
とにより結晶粒の粗大化を招くことなくr値を向上させ
ることができる。冷間加工率が5%未満であると、最終
焼鈍処理で結晶粒の粗大化を招き、成形性が低下する。
また、14%を越えるとランクフォード値が低下するた
め、上記範囲に限定する。なお、より好ましい冷間加工
率は6〜14%である。
間圧延における冷間加工率を、5〜14%に限定するこ
とにより結晶粒の粗大化を招くことなくr値を向上させ
ることができる。冷間加工率が5%未満であると、最終
焼鈍処理で結晶粒の粗大化を招き、成形性が低下する。
また、14%を越えるとランクフォード値が低下するた
め、上記範囲に限定する。なお、より好ましい冷間加工
率は6〜14%である。
【0021】[最終焼鈍処理]最終焼鈍処理は、中間焼
鈍処理と同様に、急速加熱、短時間保持、急冷により行
なう。加熱温度は、450℃未満ではストレッチャース
トレインマークの発生が顕在化し、ランクフォード値r
の異方性が大きくなり、逆に540℃を越えると、結晶
粒の粗大化を招くので、450〜540℃に限定した。
なお、好ましくは490〜520℃とする。この温度に
まで加熱する加熱速度は、10℃/秒以上とするのが望
ましい。この範囲で急速加熱することにより結晶粒微細
化の効果があるためである。一方、10℃/秒未満で
は、結晶粒が粗大となるので、上記範囲が望ましい加熱
速度である。
鈍処理と同様に、急速加熱、短時間保持、急冷により行
なう。加熱温度は、450℃未満ではストレッチャース
トレインマークの発生が顕在化し、ランクフォード値r
の異方性が大きくなり、逆に540℃を越えると、結晶
粒の粗大化を招くので、450〜540℃に限定した。
なお、好ましくは490〜520℃とする。この温度に
まで加熱する加熱速度は、10℃/秒以上とするのが望
ましい。この範囲で急速加熱することにより結晶粒微細
化の効果があるためである。一方、10℃/秒未満で
は、結晶粒が粗大となるので、上記範囲が望ましい加熱
速度である。
【0022】上記温度に加熱した後の保持時間は、上記
のとおり30秒以内であるが、これは、30秒を越えて
保持すると、結晶粒が粗大になるためである。また、所
定温度に保持した後の急冷では、20〜100℃/秒の
冷却速度で冷却するのが望ましい。この範囲で急冷する
ことによりストレッチャーストレインマークが発生しな
い板が得られる効果がある。一方、20℃/秒未満で
は、ストレッチャーストレインマークが発生し、また1
00℃/秒を越えると板の形状が悪化するので、上記範
囲が望ましい冷却速度である。
のとおり30秒以内であるが、これは、30秒を越えて
保持すると、結晶粒が粗大になるためである。また、所
定温度に保持した後の急冷では、20〜100℃/秒の
冷却速度で冷却するのが望ましい。この範囲で急冷する
ことによりストレッチャーストレインマークが発生しな
い板が得られる効果がある。一方、20℃/秒未満で
は、ストレッチャーストレインマークが発生し、また1
00℃/秒を越えると板の形状が悪化するので、上記範
囲が望ましい冷却速度である。
【0023】
【実施例】表1に示す成分組成のアルミニウム合金を常
法に従って溶製し、DC鋳造して600mm×1300
mm×3000mmの鋳塊とした。この鋳塊に510℃
で16hrの均質化処理を行ない、熱間圧延により7m
m厚さの板とした。この後、表2に示される条件で冷間
圧延→中間焼鈍→冷間圧延→最終焼鈍を施した。なお、
発明法の中間焼鈍、発明法及び比較法の最終焼鈍では、
20℃/秒の加熱速度で急速加熱し、10〜20秒保持
後、25℃/秒の冷却速度で急冷した。一方、比較法の
中間焼鈍では、所定温度まで徐々に昇温し(0.03℃
/秒)、2時間保持した後、徐冷(0.02℃/秒)し
た。このようにして得られた板について、圧延方向に対
し、平行、45゜、90゜の三方向の機械的性質、ラン
クフォード値rおよびLDR、エリクセン値、結晶粒径
を調べた。この結果を表3に示した。なお、表中には、
ランクフォード値が0.95未満のものに×印、0.9
5以上のものには○印を記し、エリクセン値が9.5未
満のものに×印、9.5以上のものには○印、LDRが
2.15未満のものに×印、2.15以上のものに○印
を記した。
法に従って溶製し、DC鋳造して600mm×1300
mm×3000mmの鋳塊とした。この鋳塊に510℃
で16hrの均質化処理を行ない、熱間圧延により7m
m厚さの板とした。この後、表2に示される条件で冷間
圧延→中間焼鈍→冷間圧延→最終焼鈍を施した。なお、
発明法の中間焼鈍、発明法及び比較法の最終焼鈍では、
20℃/秒の加熱速度で急速加熱し、10〜20秒保持
後、25℃/秒の冷却速度で急冷した。一方、比較法の
中間焼鈍では、所定温度まで徐々に昇温し(0.03℃
/秒)、2時間保持した後、徐冷(0.02℃/秒)し
た。このようにして得られた板について、圧延方向に対
し、平行、45゜、90゜の三方向の機械的性質、ラン
クフォード値rおよびLDR、エリクセン値、結晶粒径
を調べた。この結果を表3に示した。なお、表中には、
ランクフォード値が0.95未満のものに×印、0.9
5以上のものには○印を記し、エリクセン値が9.5未
満のものに×印、9.5以上のものには○印、LDRが
2.15未満のものに×印、2.15以上のものに○印
を記した。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】表3から明らかなように、本発明の方法に
よれば、r値、LDR、エリクセン値とも高い値が得ら
れ、深絞り性、張出し性ともに優れており、また、その
他の機械的性質においても優れていた。一方、本発明の
範囲外の合金を用いた試験片では、本発明の工程にした
がって製造した場合でも、r値とエリクセン値の一方、
または両方が劣っている。なお、比較材21については
加工性が悪く、圧延時に割れが生じたため、評価試験は
行なわなかった。また、比較法の中間焼鈍を採用したも
のでは、r値は良好であるものの 、エリクセン値に劣
っている。さらに第2の冷間圧延の加工率が発明法の上
限を越えたものでは、r値が低下していた。
よれば、r値、LDR、エリクセン値とも高い値が得ら
れ、深絞り性、張出し性ともに優れており、また、その
他の機械的性質においても優れていた。一方、本発明の
範囲外の合金を用いた試験片では、本発明の工程にした
がって製造した場合でも、r値とエリクセン値の一方、
または両方が劣っている。なお、比較材21については
加工性が悪く、圧延時に割れが生じたため、評価試験は
行なわなかった。また、比較法の中間焼鈍を採用したも
のでは、r値は良好であるものの 、エリクセン値に劣
っている。さらに第2の冷間圧延の加工率が発明法の上
限を越えたものでは、r値が低下していた。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の成形用ア
ルミニウム合金によれば、成分を適切に選定することに
より、成形性を向上させることができる。また、本願発
明の成形用アルミニウム合金板の製造方法によれば、特
定組成のアルミニウム合金を熱間圧延後、冷間加工率を
50%以上に制御した第1の冷間圧延を行い、さらに4
50〜540℃に急速加熱し、30秒以内保持後急冷す
る中間焼鈍を行なった後、冷間加工率を5〜14%に制
御した第2の冷間圧延を行い、その後450〜540℃
に急速加熱し、30秒以内保持後急冷する最終焼鈍を行
なうので、深絞り性、張出し性ともに非常に優れた高強
度アルミニウム合金板が得られ、自動車用ボディ材を始
めとする、厳しい成形性が求められる用途に好適な軽量
の成形用板材が得られる効果がある。
ルミニウム合金によれば、成分を適切に選定することに
より、成形性を向上させることができる。また、本願発
明の成形用アルミニウム合金板の製造方法によれば、特
定組成のアルミニウム合金を熱間圧延後、冷間加工率を
50%以上に制御した第1の冷間圧延を行い、さらに4
50〜540℃に急速加熱し、30秒以内保持後急冷す
る中間焼鈍を行なった後、冷間加工率を5〜14%に制
御した第2の冷間圧延を行い、その後450〜540℃
に急速加熱し、30秒以内保持後急冷する最終焼鈍を行
なうので、深絞り性、張出し性ともに非常に優れた高強
度アルミニウム合金板が得られ、自動車用ボディ材を始
めとする、厳しい成形性が求められる用途に好適な軽量
の成形用板材が得られる効果がある。
Claims (5)
- 【請求項1】 重量%でMg:4〜6%、Cu:0.1
%越え〜0.3%、Hf:0.005〜0.2%を含有
し、必要に応じて、Ti:0.001〜0.02%、
B:0.0001〜0.005%、Be:0.0001
〜0.005%の1種以上を含有する成形用アルミニウ
ム合金 - 【請求項2】 重量%で、さらに、Mn:0.01〜
0.1%、Zr:0.01〜0.06%の1種以上を含
有する請求項1記載の成形用アルミニウム合金 - 【請求項3】 重量%で、さらに、Zn:0.1〜0.
6%を含有する請求項1又は2記載の成形用アルミニウ
ム合金 - 【請求項4】 不純物として含有するFeおよびSi量
をそれぞれ、重量%で、Fe:0.05〜0.20%、
Si:0.03〜0.15%に規制したことを特徴とす
る請求項1〜3のいずれかに記載の成形用アルミニウム
合金 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の成形用
アルミニウム合金を、熱間圧延後、冷間加工率を50%
以上に制御した第1の冷間圧延を行い、さらに450〜
540℃に急速加熱し、30秒以内保持後急冷する中間
焼鈍を行なった後、冷間加工率を5〜14%に制御した
第2の冷間圧延を行い、その後450〜540℃に急速
加熱し、30秒以内保持後急冷する最終焼鈍を行なうこ
とを特徴とする成形用アルミニウム合金板の製造方法
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20820293A JPH0748645A (ja) | 1993-08-02 | 1993-08-02 | 成形用アルミニウム合金および成形用アルミニウム合金板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20820293A JPH0748645A (ja) | 1993-08-02 | 1993-08-02 | 成形用アルミニウム合金および成形用アルミニウム合金板の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0748645A true JPH0748645A (ja) | 1995-02-21 |
Family
ID=16552359
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20820293A Pending JPH0748645A (ja) | 1993-08-02 | 1993-08-02 | 成形用アルミニウム合金および成形用アルミニウム合金板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0748645A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH08325663A (ja) * | 1995-05-31 | 1996-12-10 | Kobe Steel Ltd | プレス成形性が優れたアルミニウム合金板及びその製造方法 |
-
1993
- 1993-08-02 JP JP20820293A patent/JPH0748645A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH08325663A (ja) * | 1995-05-31 | 1996-12-10 | Kobe Steel Ltd | プレス成形性が優れたアルミニウム合金板及びその製造方法 |
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