JPH074922A - 半導体多層薄膜膜厚測定装置およびその測定方法 - Google Patents

半導体多層薄膜膜厚測定装置およびその測定方法

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JPH074922A
JPH074922A JP5148839A JP14883993A JPH074922A JP H074922 A JPH074922 A JP H074922A JP 5148839 A JP5148839 A JP 5148839A JP 14883993 A JP14883993 A JP 14883993A JP H074922 A JPH074922 A JP H074922A
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film thickness
light
interference
thin film
thickness measuring
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JP5148839A
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Seiji Nishizawa
誠治 西澤
Tokuji Takahashi
徳治 高橋
Akira Hattori
亮 服部
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Jasco Corp
Mitsubishi Electric Corp
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Jasco Corp
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B11/00Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques
    • G01B11/02Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring length, width or thickness
    • G01B11/06Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring length, width or thickness for measuring thickness ; e.g. of sheet material
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サブミクロンの膜厚の多層薄膜の膜厚の各層
の膜厚を、正確かつ安定に、非破壊・非接触で測定でき
る半導体多層薄膜測定装置およびその測定方法を得る。 【構成】 空間干渉波形の波形解析から得られた半導体
装置の各膜厚測定値を初期値として、理論的干渉スペク
トル計算手段1008により反射光の波数分散(波長分
散)スペクトルの膜干渉波形を光学的特性マトリックス
を用いた数値計算により求め、再計算手段1009によ
りこれを実測値と波形フィッティングし、その際膜厚の
概算値を故意に変化させながら理論的干渉スペクトルを
再計算させることにより、さらに高精度な各膜厚を得る
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体多層薄膜膜厚測
定装置およびその測定方法に関し、特に半導体結晶のエ
ピタキシャル成長による多層薄膜構造の各層の膜厚を、
非破壊・非接触で測定することのできる評価装置の改良
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、極めて薄い薄膜技術が進歩してき
ており、例えば半導体デバイスでは半導体レーザやGa
AsHEMT(High Electron Mobility Transistor) ,
HBT(Heterojunction Bipolar Transistor) 等、その
機能に応じてサブミクロンレベルでの様々な微細構造を
有するものが出現している。このような半導体デバイス
を再現性よく生産しようとすれば、特に化合物半導体デ
バイスにおいては、エピタキシャル結晶成長により多層
薄膜の膜厚制御をうまく行なうことが重要な制御因子の
1つとなっている。
【0003】従来はこのような薄膜の膜厚制御のための
膜厚測定方法として、試料の劈開断面をSEM(Scanni
ng Electron Microscope)等により観察する方法が一般
的に用いられている。しかしながら、この方法は試料に
エッチングを要する破壊測定であることから測定を行な
った試料はもはや製造ラインを流せないものであり、サ
ンプルは大きな制約を受けてしまう。そこで、最近膜干
渉法を用いて非破壊で測定を行なえる膜厚測定方法が注
目を集めている。
【0004】この膜干渉法を用いた膜厚測定方法は、フ
ーリエ変換演算処理機能をもったフーリエ変換赤外分光
(Fourier Transform Infrared Spectroscopy:以下、F
TIRと称す)装置や分散型分光装置を用いて膜厚測定
を行なうものであり、この膜厚測定方法は、例えば、0
〜32,000cm-1にスペクトル波数変調帯域を有する
遠赤外域から近赤外域までに至る比較的広い波数領域の
赤外線を試料に照射し、試料の多層膜からの干渉スペク
トルをFTIR装置等によってフーリエ変換することに
よって得られる空間干渉波形(Spatialgram:以下、スパ
ーシャルグラムと呼ぶ)から多層膜の膜厚を評価すると
いうものである。
【0005】図4はFTIR装置の全体的な構成を示す
ブロック図である。図4(a) において、13は時間的に
変調された干渉光束を出射するマイケルソン干渉計、2
6はこの干渉計13からの測定光を試料に照射して測光
する測光系、150はこのマイケルソン干渉計13およ
び測光系26から構成され、多層膜からの反射光を可視
光から遠赤外光にわたって連続的に分光測定する分光装
置である。また、200はこの分光装置150の測光系
26により測光され測光系26に属する光検知器によっ
て光電変換された電気信号をフーリエ変換してその分析
処理を行なうデータ処理装置である。
【0006】図4(b) はこのFTIR装置により実行さ
れるデータ処理の概略を示すフローチャートである。図
において、200aは干渉光強度波形を測定するステッ
プ、200bはこのステップ200aにより測定された
干渉光強度波形をフーリエ変換するステップ、200c
はこのステップ200bによりフーリエ変換された結果
を逆フーリエ変換するステップである。
【0007】また、図5はこのデータ処理装置の構成を
示すブロック図である。図5において、2001は測光
系に含まれる検出器の出力により干渉光強度波形を測定
する干渉光強度波形測定部、2002はこの干渉光強度
波形測定部2001の測定結果を記憶するメモリ、20
03はこの干渉光強度波形測定部2001の出力または
メモリ2002からのデータをフーリエ変換するフーリ
エ変換部、2004,2005はこのフーリエ変換部2
003のフーリエ変換結果を記憶するメモリ、2006
はこの2つのメモリ2004,2005の出力の差を求
める減算器、2007はこの減算器2006の出力をフ
ィルタリングするフィルタリング部、2008はこのフ
ィルタリング部2007の出力を逆フーリエ変換する逆
フーリエ変換部、2009はこの逆フーリエ変換部20
08の出力からバースト間隔を測定するバースト間隔測
定部である。
【0008】次に動作について図4および図5を用いて
説明する。まず、マイケルソン干渉計13により試料に
照射した干渉光束を反射測光系26に属する光検知器で
受光し、これを電気信号に変換して干渉光強度波形を測
定する(ステップ200a)。
【0009】この干渉光強度波形はフーリエ変換される
(ステップ200b)とともに、所定のフィルタリング
処理が実行され、そのフィルタリング処理結果が逆フー
リエ変換されてスパーシャルグラムが求められる(ステ
ップ200c)。そしてこのスパーシャルグラムにおけ
るバーストピークの間隔より、得ようとする薄膜の膜厚
を検出する。
【0010】以下、このデータ処理装置の処理をより詳
しく説明する。即ち、まず測光系の検出器から送られて
くる電気信号に基づき、試料の多層薄膜の情報を含む干
渉光強度波形を干渉光強度波形測定部2001において
測定し、フーリエ変換部2003にてこの干渉光強度波
形をフーリエ変換して分光スペクトルを求める。また、
この試料の干渉光強度波形の測定に先立ち、例えば半導
体基板上に金を蒸着して作成した標準試料を用いて上記
と同様の方法で干渉光強度波形データを測定しておき、
これをメモリ2002に記憶させておく。そして、必要
に応じて標準試料の干渉光強度波形データをメモリ20
02から読み出し、これをフーリエ変換してその分光ス
ペクトルを求める。こうして求めた多層薄膜試料の分光
スペクトルから標準試料の分光スペクトルをそれぞれメ
モリ2004,2005に記憶し、減算器2006によ
りその出力を差し引いて差スペクトルを求め、フィルタ
リング部2007においてこの差スペクトルのノイズ波
数域をデータ数値上でフィルタリングしてノイズ処理を
行なう。さらにノイズ処理した差スペクトルを逆フーリ
エ変換部2008にて逆フーリエ変換してケプストラム
と呼ばれるスパーシャルグラムを作成する。ケプストラ
ムには試料からの各反射光成分の光路差に対し移動鏡の
走行位置による光路差が一致するところで全光が干渉に
より強め合うことによるバーストが現れる。このバース
ト間の距離が各反射光成分の光路差に対応する。従っ
て、バースト間隔測定部2009において、そのバース
ト間の距離を測定することにより、光路差を求めること
ができ、これにより各層毎の膜厚を求めることができ
る。こうしてフーリエ解析を利用したケプストラムの波
形分析から、多層薄膜の各層の膜厚を測定することがで
きる。
【0011】次にこの従来のFTIR法による膜厚測定
法について、図10にその光学系の概念図を示してこれ
を説明する。図10において、10は試料を照明する照
明光を発生する光源、12はこの光源10からの照明光
を平行光線に変換する非球面鏡、14はこの非球面鏡1
2から入射してきた平行光線を二分割するビーム・スプ
リッタ、15はこのビーム・スプリッタ14の透過光を
反射する固定鏡、16はこのビーム・スプリッタ14に
よる反射光を反射する移動鏡、17はこの移動鏡16を
定速走査するドライバであり、13は以上のビーム・ス
プリッタ14,固定鏡15,移動鏡16およびドライバ
17から構成され干渉光束を生成するマイケルソン干渉
計である。
【0012】また、27はこのマイケルソン干渉計13
のビーム・スプリッタ14から出射する干渉光の光束の
大きさを制限するアパチャ、28はこのアパチャ27か
ら出射する平行光束を反射しその向きを変える平面鏡、
11はこの平面鏡28から出射する平行光束が照射され
る試料、29はこの試料11にて反射した平行光束を反
射しその向きを変える平面鏡、30はこの平面鏡29か
らの平行光束が入射する非球面鏡、21はこの非球面鏡
30により集光された光を検出する検出器であり、26
は以上のアパチャ27,平面鏡28,試料11,平面鏡
29および非球面鏡30から構成され試料の測光を行な
う反射測光系である。
【0013】次にその動作について説明する。光源10
を出射した光束を非球面鏡12で平行光束に変換して、
マイケルソン干渉計13に導入する。マイケルソン干渉
計13は、入射してきた平行光束を二分割するビーム・
スプリッタ14と、該ビーム・スプリッタ14の透過光
を反射する固定鏡15と、該ビーム・スプリッタ14の
反射光を反射する、ドライバ17で定速走査された移動
鏡16とから構成されており、該ビーム・スプリッタ1
4の透過光と反射光は該固定鏡15と該移動鏡16で各
々反射された後、再び該ビーム・スプリッタ14に戻
り、その面上で合成され互いに干渉する。この干渉光は
移動鏡16の定速走査により時間的に変調された干渉光
束であり、反射測光のためにアパチャ27側へ取り出さ
れる。マイケルソン干渉計13から取り出された平行光
束は、アパチャ27で任意の大きさに整形された後平面
鏡28で向きを変え、試料11面上に平行光束の状態で
照射される。その反射光束は試料11の膜構成による干
渉を受けており、平面鏡29で向きを変えた後、非球面
鏡30で検出器21の受光面上に集光される。
【0014】図6に、図10に示すマイケルソン干渉計
の反射測光系により試料に入射した光束の各層での一次
元反射光のみの反射光路を示す。図6において、1は半
導体基板、2,3,4はそれぞれこの順で半導体基板1
上に順次積層された半導体薄膜である。5はマイケルソ
ン干渉計より試料に入射する入射光、6はこの試料の最
上層である半導体薄膜4の表面で反射した反射光、7は
半導体薄膜4と半導体薄膜3との界面で反射した反射
光、8は半導体薄膜3と半導体薄膜2との界面で反射し
た反射光、9は半導体薄膜2と半導体基板1との界面で
反射した反射光である。
【0015】ここで、半導体薄膜2,3,4各層の膜厚
および屈折率を各々(d1,n1),(d2,n2),(d3,n
3)とし、基板1の屈折率はnsとする。各層での反射光
は各々の光路長による位相差を生じ、試料11表面で合
成され相互に干渉する。試料11表面での反射光成分5
に対する第i層−第(i+1)層界面での反射光成分の光路
差δi は次に示す式(1) で与えられる。
【0016】
【数1】
【0017】このδi に基づく位相差による反射光の干
渉強度波形の解析から各層の膜厚情報が得られる。
【0018】一般に、薄膜の反射干渉スペクトルの干渉
フリンジ(干渉縞)の分析から膜厚を評価する方法は従
来より採られている。しかしながら、この方法は膜構成
が単層の場合には有用であるが、層構造が複数の場合に
は、各フリンジを分離・分析することは極めて困難であ
り実用に適さない。そこで、フーリエ解析を活用する。
即ち、膜反射干渉スペクトルを、ノイズ波数域をデータ
数値上でフィルタリングし、そのフィルタリング結果を
逆フーリエ変換して移動鏡16の移動距離に対応したス
パーシャルグラムを得る。スパーシャルグラムには、式
(1) で示した各反射光成分の光路差に対し、移動鏡16
の走査位置による光路差が一致するところで全光が干渉
により強めあうことにより、各バーストが現れるが、こ
の各バースト間の距離が各反射光の光路差に対応する。
【0019】図11に、図6の反射光から得られるスパ
ーシャルグラムを示した。横軸は移動鏡16の走査距
離、縦軸は反射光の干渉強度を表している。図中、試料
11表面での反射光成分6に対応するセンター・バース
ト31を原点として、左右対称に各層反射光成分7,
8,9に対応する各サイド・バースト32,33,34
が現れており、センター・バースト31からの各サイド
・バーストまでの距離をLi (i =1,2,3)とする
と、各反射光成分の光路差δi は、移動鏡16への往路
と復路の距離の和である2Li に一致する。従って、式
(1) より次の関係式が得られる。
【0020】
【数2】
【0021】このように、多層膜の反射干渉光を逆フー
リエ変換処理して得られるケプストラムの波形分析を行
なうことにより、多層膜の各膜厚情報を得ることが可能
である。しかしながら、この従来の技術によれば、薄膜
厚測定限界d1imit は測定光波数範囲△によって式(3)
で決定されてしまう。
【0022】d limit =1/(2・△・n) …(3)
【0023】これは、膜厚d,屈折率nの単層膜の波数
(あるいは波長)空間での干渉波数におけるフリンジ間
隔が、1/(2・d・n)に対応することと等価であ
り、多層膜のスパーシャルグラムにおける膜厚分離限界
が各膜の干渉成分の情報が波数空間における1干渉フリ
ンジ分必要であることを示している。従って、薄膜の膜
厚測定限界は測光系および被測定多層膜の材料吸収で決
まる測光波数域△で4定されてしまう。
【0024】ところで、従来より、測光系の光の透過特
性に関しては、例えば特願平4−109798号に示さ
れているように光学部材の改善や光源,光学系,受光部
のそれぞれにその波数特性範囲が相互に重複するものを
併用する、といった透過波数域の異なる部材の複合化に
より広波数域に対応するものが実現されている。
【0025】図12(a) はこのような波数特性範囲が相
互に重複するものを併用した半導体多層薄膜膜厚測定装
置の光検知器の構成を示す。図において、21aは集光
鏡で集められた光束を分配するビーム・スプリッタ、2
1bおよび21cはこのビーム・スプリッタ21aで分
配された光を電気信号に変換するMCT検知器およびS
i検知器、21dはこのMCT検知器21bおよびSi
検知器21cにより得られた電気信号を合成する電気信
号合成回路である。
【0026】光検知器をこのように構成することによ
り、その検知器の検出感度はMCT検知器の感度特性お
よびSi検知器の感度特性を加え合わせたものとなり、
単独の光検知器では得られない感度特性の拡大が可能と
なる。
【0027】また、図12(b) に示すように、MCT検
知器21bを安価なトリプシン・サルファイト(TG
S)検知器に代えてもよく、この場合にはMCT検知器
を冷却する機構等の部材が不要であるため、装置の簡素
化および製造コストの低減を図ることができる。
【0028】図13は図12(a) の光検知器の改良を図
ったもので、MCT検知器21bおよびSi検知器21
cを、MCT検知器21bを冷却するための液体窒素冷
却器50にエポキシ樹脂等を用いて固着されて同一平面
上に並べられており、測光光束は集光鏡で集光され、直
接MCT検知器21bおよびSi検知器21cに入射し
て同時に検知され、その電気信号が信号合成回路21d
で合成されるようになっている。
【0029】このような構成を用いることで、ビームス
プリッタの透過特性による影響等がなくなり、両検知器
21bおよび21cの測光波数域がより直接的に得ら
れ、測光精度を高めることができる。
【0030】また、図14は複合型の光検知器として3
種類の光検知器を用いるようにしたものである。すなわ
ち、ゲルマニウム検知器44をMCT検知器21bおよ
びSi検知器21cと同一平面上に配置することで、M
CT検知器21bおよびSi検知器21cとの総合的な
感度特性の感度の谷間を補間するようにしたものであ
る。このとき、MCT検知器21bは他の検知器に比し
やや感度が悪いため、他の検知器よりも面積の大きいも
のとすることが好ましい。このようにすることで、高感
度かつ広い測光波数範囲を有する光検知器を得ることが
できる。
【0031】図15は各種の光源,ビーム・スプリッ
タ,光検知器の有特性波数範囲を示すテーブルチャート
であり、光検知器の欄において、MCT検知器とSi検
知器の両有特性波数範囲の和によると、25000cm-1
から500cm-1付近までの広範囲にわたる可能性が示さ
れている。これは光学系の最適化による(MCT+S
i)複合型の光検知器により、可視光(青色)から遠赤
外光までの領域を検知できることを示唆している。な
お、この図15において、括弧内のA,B,C等の添字
は、同一材料でもその粗成比が異なる光検知器であるこ
とを示す記号である。
【0032】また、図16はビーム・スプリッタの改良
を図ったものであり、図16(a) ,図16(b) はビーム
・スプリッタに相当する光透過部材を示し、図中、54
はフッ化カルシウム(CaF2 )、55は石英(Si)
による領域を示している。このように、ビーム・スプリ
ッタの光透過面積の半分にそれぞれ光通過帯域の異なる
2種類の部材を用いることで、ビーム・スプリッタとし
ての特性波数範囲は単一部材を用いた場合の和に相当す
る特性波数範囲に拡大され、具体的に上記構成では、図
15のテーブルチャートにおけるビーム・スプリッタの
欄によれば、フッ化カルシウム(CaF2 )と石英(S
i)の組合せによるビーム・スプリッタの総有特性波数
範囲は約25000cm-1から2000cm-1となることが
わかる。また、図16(a) に示すように単に半円ずつに
異なる部材を用いて面積を分割するよりも、図16(b)
に示すように各領域が交互に複数現れるように配置した
方が透過光のビームの波面の崩れが少なくなり、ビーム
の面内強度をより均一にすることができる。
【0033】また、図16(c) に示すように、1つのビ
ーム・スプリッタを3つの部材を用いて構成してもよ
く、ここではフッ化カルシウム(CaF2 )の領域5
4、石英(Si)の領域55、臭化カリウム(KBr)
の領域52が光透過領域の面積を3等分するようにして
配置されており、図15のビーム・スプリッタの欄によ
ると、フッ化カルシウムと石英と臭化カリウムの3部材
を複合的に用いたビーム・スプリッタでは約25000
cm-1から400cm-1までの波数範囲において測光が可能
となり、図16(a) ,図16(b) の2部材を用いた場合
よりも長波長帯域が拡張されることとなる。
【0034】また、図17に示すように、光源を改良し
たものを用いるようにしてもよい。これは図17に示す
ように、タングステン・ハロゲン灯10aとニクロム発
光灯10cとが出射した光はそれぞれ集光鏡10b,1
0dで集められ、ビーム・スプリッタ10eを介して合
成された後、アパーチャ10fにより集光源に近づける
ための波面調整が行なわれ、コリメータ鏡12に導かれ
る。ここで、アパーチャ10fから各灯10a,10c
までの距離は等しくなるように設定されているので、ビ
ーム・スプリッタ10eでの合成光はアパーチャ10f
において同一の波面を有し、コリメータ鏡12で同一の
平行光束となる。
【0035】このように、タングステン・ハロゲン灯1
0aとニクロム発光灯10cとを組合せてその出射光を
合成することで、図15の光源の欄に示されているよう
に、約25000cm-1から200cm-1までの波数範囲の
光放射が可能となることがわかる。
【0036】また、測光光線に関しては、例えば特開平
3−110405号公報に示されているように、測定光
を基板に集光するのではなく平行光として照射すること
により試料に対する入射角のばらつきや入射面のばらつ
きを軽減し、得られるケプストラムに多層薄膜の正確な
情報が載せられるようにする、といった改良もなされて
おり、これは図10に示す通りである。
【0037】また、受光部により電気信号に変換された
信号を処理するデータ処理装置に関しては、例えば特開
平4−66806号公報に示されているように、測光ス
ペクトルの測定値を高域側および低域側に越えた波数域
に一定値のデータを補ってフーリエ変換を行なうことに
より、疑似ピークの発生を抑えるようにしたものがあ
る。
【0038】図18はこのようなフーリエ変換に先立っ
て一定値のデータを補うことによりその処理を行なうデ
ータ処理装置の処理の内容を示すフローチャートであ
る。図18において、まずFTIR装置によって膜干渉
スペクトルを常用の方法により測定する(ステップ10
0a)。そして得られたスペクトル中に含まれる低周波
成分を除去(ステップ101a)すると図19に示すよ
うな膜干渉スペクトルを得ることができる。
【0039】ここで、本実施例では波形データを処理し
てスペクトルデータの追加を行なう(ステップ101
b)。すなわち、図20に示すように、干渉スペクトル
の図中左側端部(波数σ1 =2000cm-1)の反射干渉
スペクトル強度データを0からσ1 cm-1までの干渉スペ
クトル強度データとして補い、また図中右側端部(波数
σ2 =12000cm-1)のスペクトル強度データを波数
σ2 からσmaxcm -1までの反射干渉スペクトル強度デー
タとして補う。
【0040】次に、図20に示す波形データ波形データ
処理後の反射干渉スペクトルデータをフーリエ変換する
(ステップ101c)と、図21に示すようなスパーシ
ャルグラムを得ることができる(ステップ101d)。
このスパーシャルグラムのピークをサーチ(ステップ1
01e)し、そのピークの距離間隔より膜厚を算出する
ことができる(ステップ101f)ものである。
【0041】図21に示すスパーシャルグラムをこのよ
うなデータ補間を行なわないで得られたスパーシャルグ
ラムと比較すると、同一の半導体三層膜から同一波数範
囲の反射干渉スペクトルを得たにもかかわらず、各膜厚
に対応するサイドバーストが図21においては極めて明
確化され、疑似ピークは大幅に抑制される。
【0042】なお、図22は図21に示したスパーシャ
ルグラムに対応するパワースペクトルを示す。もちろ
ん、図22よっても、各膜厚を示すピーク値I,II,II
I は極めて明瞭であり、膜厚演算の自動化にも何ら支障
はない。
【0043】また、図21に示すスパーシャルグラムを
このようなデータ補間を行なわないで得られたスパーシ
ャルグラムと比較しても、サイドバーストの横軸に対す
る位置は全く変わらないことから、比較的狭い波数範囲
の反射干渉スペクトルを用いた場合にも正確な膜厚測定
を行なうことが理解できる。
【0044】また、例えば特開平4−120404号公
報に示されているように、フーリエ変換した反射スペク
トルを複素パワー逆フーリエ変換を行なうことによりバ
ースト波形を全て同位相としてピークを明確化し膜厚測
定精度を向上するようにしたものも開発されている。
【0045】図23はこのように逆フーリエ変換として
複素パワー逆フーリエ変換を行なうデータ処理装置の処
理の内容を示すフローチャートである。図において、1
50は半導体多層薄膜が形成された試料に波数の異なる
干渉光束を連続的に照射し上記試料によって反射した干
渉光束を検出してインターフェログラムを得る光学系、
110は光学系150に含まれる光検知器により光電変
換されたインターフェログラムをフーリエ変換して反射
スペクトルを得るフーリエ変換手段、120はこのフー
リエ変換手段110によりフーリエ変換された信号をフ
ィルタリング処理するフィルタリング手段、130はこ
のフィルタリング手段120によりフィルタリング処理
した反射スペクトルを複素パワー逆フーリエ変換して空
間干渉波形を得る複素パワー逆フーリエ変換手段であ
る。
【0046】この実施例では、フィルタリング処理が行
なわれた反射スペクトルを、複素パワー逆フーリエ変換
手段130を用いることによって空間干渉強度波形を得
るものである。この複素パワー逆フーリエ変換手段13
0では反射スペクトルを逆フーリエ変換して空間干渉強
度波形を得る場合に、次の式(8) に示すようなコサイン
項およびサイン項を含む複素パワー変換によりこれを行
なうものである。
【0047】
【数3】
【0048】次に、半導体多層薄膜が半導体基板上に形
成された試料の膜厚を測定し、その評価を行なった。試
料は半導体基板としGaAs基板上に半導体薄膜とし
て、それぞれAlx Ga1-x As(x=0.5、厚さ
0.85μm),Alx Ga1-xAs(x=0.1、厚
さ0.1μm)およびAlx Ga1-x As(x=0.
5、厚さ1.4μm)を形成した試料を用い、この複素
パワー逆フーリエ変換手段130を用いて得た空間干渉
強度波形を図24に示す。通常のコサイン逆フーリエ変
換では、2つのバースト波形が重なり合い非対称な波形
となっているため、ピーク位置を解読することは困難で
あり、またこの非対称な波形は、逆フーリエ変換時のフ
ィルタリング条件に敏感であり、微妙に形を変えるた
め、実際にはこの波形からピークを見つけ出し、膜厚を
得ることは不可能である。
【0049】一方、図24に示した空間干渉波形では、
ピーク位置間隔が0.1μmに相当するものであるにも
かかわらず、バースト波形は明確に分離されており、実
際の膜厚測定に用いるのに足る安定した空間干渉強度波
形となる。
【0050】このように、複素パワー逆フーリエ変換に
よる空間干渉強度波形には従来のコサイン逆フーリエ変
換によるものに比べより多くの情報が取り込まれ、かつ
各バースト波形が全て同位相となるため、膜厚測定精度
が向上し、例えば0.2μmの測定が限界であった測光
条件において、0.1μmの厚さの薄膜までの膜厚測定
を行なうことが可能となっている。
【0051】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような様々な努力にもかかわらず、既に述べたように、
被測定物である半導体結晶においては光透過の高周波限
界νh はバンド端吸収で決まり、定波数限界ν1 は結晶
中の格子振動吸収で決まるため、測光波数範囲△=νh
−ν1 が制限されてしまい、d 1imit の高精度化には物
理的限界があった。
【0052】例えば、Alx Ga1-x As結晶(x =
0.45)のバンド端吸収波数は16500cm-1であ
り、格子振動吸収は約1500cm-1であるので、△=1
5000cm-1となり、これを式(3) に当てはめるとd 1i
mit は約0.1μmである。つまり、従来の技術では、
薄膜測定限界は半導体の材料吸収で決定されてしまい、
約0.1μmの膜厚が膜厚測定の限界であった。
【0053】本発明は、このような従来のものの問題に
鑑みてなされたもので、サブミクロンの膜厚の多層薄膜
の膜厚の各層の膜厚を、より正確かつ安定に、非破壊・
非接触で測定できる赤外光干渉法を応用した半導体多層
薄膜測定装置およびその測定方法を得ることを目的とす
る。
【0054】
【課題を解決するための手段】この発明に係る半導体多
層薄膜膜厚測定装置は、可視光から赤外域の波数域の光
を半導体多層膜に照射し、その反射光中の膜干渉成分を
フーリエ変換して得られる空間干渉波形の波形解析から
各膜厚を測定するフーリエ変換多層膜厚測定方法を用い
て半導体装置の多層膜厚を測定する装置において、空間
干渉波形の波形解析から得られた各膜厚測定値を初期値
として、反射光の波数分散スペクトルまたは波長分散ス
ペクトルの膜干渉波形を光学的特性マトリクスを用いた
数値計算により求め、これを実測値と波形フィッティン
グしてさらに高精度の各膜厚を得るデータ処理装置を設
けるようにしたものである。
【0055】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置は、多層膜の各層の屈折率分布および波数分散
データを記憶する第1の記憶手段と、下層膜からの反射
光を可視光から遠赤外光にわたって連続的に分光測定す
る分光装置と、この分光装置により測定された分光スペ
クトルから当該分光装置の光学的透過特性を除去して多
層膜干渉成分のみを取り出された干渉スペクトルを作成
する膜干渉スペクトル演算手段と、この膜干渉スペクト
ル演算手段により作成された多層膜干渉成分のみを取り
出された干渉スペクトルを記憶する第2の記憶手段と、
上記分光装置の光学的透過特性が除去された干渉スペク
トルの有感度波数域だけを逆フーリエ変換してスパーシ
ャルグラムを計算するスパーシャルグラム計算手段と、
このスパーシャルグラム計算手段により計算されたスパ
ーシャルグラムを記憶する第3の記憶手段と、上記スパ
ーシャルグラムのサイド・バースト・ピーク位置および
上記第1の記憶手段の各層の屈折率分布を読み出して各
膜厚の概算値を計算する膜厚概算値計算手段と、この膜
厚概算値計算手段により計算された各膜厚の概算値を記
憶する第4の記憶手段と、この膜厚概算値および上記第
1の記憶手段の各層の屈折率分布,波数分散データに基
づいて特性マトリクス計算により理論的干渉スペクトル
を計算する理論的干渉スペクトル計算手段と、上記干渉
スペクトルと上記理論的干渉スペクトルとを比較してそ
の差を小さくするように各層の膜厚設定値を変更し、上
記理論的干渉スペクトルを再計算することにより膜厚を
高精度で推定する再計算手段とを設けるようにしたもの
である。
【0056】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置は、上記分光装置として測定光を出射する光源
と、この光源からの出射光を時間的に変調された干渉光
として出射する干渉計と、基板上に多層に積層された薄
膜を有する被測定試料に導くための光透過部材料を含む
光学系と、試料の積層膜からの反射干渉光を受光する受
光部とを有するものを用いるようにしたものである。
【0057】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置は、上記受光部を、互いに測光波数帯域の一部
が重複する複数の光検知器を用いて構成したものを用い
るようにしたものである。
【0058】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置は、光学系の光透過部材として、互いの透過波
数帯域の一部が重複する複数の単位部材を組合せて構成
したものを用いるようにしたものを用いたものである。
【0059】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置は、上記光源として、異なる波長の光を出射す
る複数の単位光源を有し、各出射光を光学的に合成して
上記測定光として出射するものである。
【0060】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置は、光学系として、干渉光を所定のビーム幅を
有する平行ビームとして上記試料に照射するものであ
る。
【0061】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置は、膜干渉スペクトル演算手段として、干渉ス
ペクトルを作成する際に、測光スペクトル波数領域を越
えた波数領域に定数値を補って干渉スペクトルを求める
演算処理を行なうものを用いるようにしたものである。
【0062】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置は、上記スパーシャルグラム計算手段として、
複素パワー逆フーリエ変換を実行するものを用いるよう
にしたものである。
【0063】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置の測定方法は、可視光から赤外域の波数域の光
を半導体多層膜に照射し、その反射光中の膜干渉成分を
フーリエ変換して得られる空間干渉波形の波形解析から
各膜厚を測定するフーリエ変換多層膜厚測定方法を用い
て半導体装置の多層膜厚を測定する装置の膜厚測定方法
において、上記空間干渉波形の波形解析から得られた各
膜厚測定値を初期値として、反射光の波数分散スペクト
ルまたは波長分散スペクトルの膜干渉波形を光学的特性
マトリクスを用いた数値計算により求め、これを実測値
と波形フィッティングしてさらに高精度の各膜厚を得る
ようにしたものである。
【0064】この発明に係る半導体多層薄膜膜厚測定装
置の測定方法は、多層膜の各層の屈折率分布および波数
分散データを記憶し、分光測定装置により上記下層膜か
らの反射光を可視光から遠赤外光にわたって連続的に分
光測定し、この分光測定された分光スペクトルから上記
分光装置の光学的透過特性を除去して多層膜干渉成分の
みを取り出された干渉スペクトルを作成し、この多層膜
干渉成分のみを取り出された干渉スペクトルを記憶し、
上記分光装置の光学的透過特性が除去された干渉スペク
トルの有感度波数域だけを逆フーリエ変換してスパーシ
ャルグラムを計算し、このスパーシャルグラムを記憶
し、上記スパーシャルグラムのサイド・バースト・ピー
ク位置を読み出して各膜厚の概算値を計算して、この計
算された各膜厚の概算値を記憶し、この膜厚概算値のデ
ータおよび各層の屈折率分布,波数分散データに基づい
て特性マトリクス計算により理論的干渉スペクトルを計
算し、上記干渉スペクトルと上記理論的干渉スペクトル
とを比較してその差を小さくするように各層の膜厚設定
値を変更し、上記理論的干渉スペクトルを再計算するこ
とにより膜厚を高精度で推定するようにしたものであ
る。
【0065】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置の測定方法は、上記分光装置として、測定光を
出射する光源と、この光源からの出射光を時間的に変調
された干渉光として出射する干渉計と、基板上に多層に
積層された薄膜を有する被測定試料に導くための光透過
部材料を含む光学系と、試料の積層膜からの反射干渉光
を受光する受光部とを有するものを用いるようにしたも
のである。また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚測
定装置の測定方法は、上記受光部として、互いに測光波
数帯域の一部が重複する複数の光検知器を用いて構成し
たものを用いるようにしたものである。
【0066】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置の測定方法は、上記光学系の光透過部材とし
て、互いの透過波数帯域の一部が重複する複数の単位部
材を組合せて構成されているものを用いるようにしたも
のである。
【0067】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置の測定方法は、上記光源として、異なる波長の
光を出射する複数の単位光源を有し、各出射光を光学的
に合成して上記測定光として出射するものを用いるよう
にしたものである。
【0068】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置の測定方法は、上記光学系として、上記干渉光
を所定のビーム幅を有する平行ビームとして上記試料に
照射するものを用いるようにしたものである。
【0069】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置の測定方法は、上記膜干渉スペクトル演算手段
として、干渉スペクトルを作成する際に、測光スペクト
ル波数領域を越えた波数領域に定数値を補って干渉スペ
クトルを求める演算処理を行なうものを用いるようにし
たものである。
【0070】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置の測定方法は、上記スパーシャルグラム計算手
段として、複素パワー逆フーリエ変換を実行するものを
用いるようにしたものである。
【0071】
【作用】この発明における半導体多層薄膜膜厚測定装置
においては、上述のように、光学的特性マトリックスを
用いた数値計算により得られたパワー反射率を、実測定
の干渉波形と合致させる波形フィッティングにおいて、
薄膜と不確定であるその上層あるいは下層の膜厚の測定
値を故意に変化させて最適フィッティング波形を検出す
るようにしたので、その測定波数範囲内に薄膜分の干渉
フリンジが2分の1以下しか含まれていなくても、多層
膜分全体の干渉波形の波形フィッティングが可能とな
り、測定波数範囲内に制限されない薄膜の測定が可能と
なった。
【0072】また、この発明における半導体多層薄膜膜
厚測定装置においては、上述のように、多層膜の各層の
屈折率分布および波数分散データを記憶する第1の記憶
手段と、下層膜からの反射光を可視光から遠赤外光にわ
たって連続的に分光測定する分光装置と、この分光装置
により測定された分光スペクトルから当該分光装置の光
学的透過特性を除去して多層膜干渉成分のみを取り出さ
れた干渉スペクトルを作成する膜干渉スペクトル演算手
段と、この膜干渉スペクトル演算手段により作成された
多層膜干渉成分のみを取り出された干渉スペクトルを記
憶する第2の記憶手段と、上記分光装置の光学的透過特
性が除去された干渉スペクトルの有感度波数域だけを逆
フーリエ変換してスパーシャルグラムを計算するスパー
シャルグラム計算手段と、このスパーシャルグラム計算
手段により計算されたスパーシャルグラムを記憶する第
3の記憶手段と、上記スパーシャルグラムのサイド・バ
ースト・ピーク位置および上記第1の記憶手段の各層の
屈折率分布を読み出して各膜厚の概算値を計算する膜厚
概算値計算手段と、この膜厚概算値計算手段により計算
された各膜厚の概算値を記憶する第4の記憶手段と、こ
の膜厚概算値のデータおよび上記各層の屈折率分布,波
数分散データに基づいて特性マトリクス計算により理論
的干渉スペクトルを計算する理論的干渉スペクトル計算
手段と、上記干渉スペクトルと上記理論的干渉スペクト
ルとを比較してその差を小さくするように各層の膜厚設
定値を変更し、上記理論的干渉スペクトルを再計算する
ことにより真の膜厚を推定する再計算手段とを設けるよ
うにしたので、上述のような、膜厚の概算値を求め、光
学的特性マトリクスの数値計算により理論的干渉スペク
トル波形を作成し、これを膜厚を変化させながら元の干
渉スペクトル波形と波形フィンティングを行なうことに
より膜厚の測定精度を向上できる装置が実際に得られ
る。
【0073】また、この発明における半導体多層薄膜膜
厚測定装置においては、上述のように、分光装置とし
て、測定光を出射する光源と、この光源からの出射光を
時間的に変調された干渉光として出射する干渉計と、基
板上に多層に積層された薄膜を有する被測定試料に導く
ための光透過部材料を含む光学系と、試料の積層膜から
の反射干渉光を受光する受光部とを有するマイケルソン
干渉計を用いるようにしたので、データ処理により膜厚
を演算するのに適した装置の構成が得られる。
【0074】また、この発明における半導体多層薄膜膜
厚測定装置においては、上述のように、上記受光部とし
て、互いに測光波数帯域の一部が重複する複数の光検知
器を用いて構成したものを用いるようにしたので、試料
からの反射光の受光感度が向上し、より正確な膜厚計算
が可能となる。
【0075】また、この発明における半導体多層薄膜膜
厚測定装置においては、光学系の光透過部材として、互
いの透過波数帯域の一部が重複する複数の単位部材を組
合せて構成されているものを用いるようにしたので、試
料への測定光の面内強度が均一化し、試料のより正確な
測光が可能となり、より正確な膜厚計算が可能となる。
【0076】また、この発明における半導体多層薄膜膜
厚測定装置においては、光源として、異なる波長の光を
出射する複数の単位光源を有し、各出射光を光学的に合
成して上記測定光として出射するものを用いるようにし
たので、広波数範囲にわたる測光が可能となり、より正
確な膜厚計算が可能となる。
【0077】また、この発明における半導体多層薄膜膜
厚測定装置においては、光学系として、上記干渉光を所
定のビーム幅を有する平行ビームとして上記試料に照射
するものを用いるようにしたので、試料表面に入射され
る試験光の入射角や入射面のばらつきが軽減されるの
で、精度の高いケプストラムが得られ、ひいてはより正
確な膜厚計算が可能となる。
【0078】また、この発明における半導体多層薄膜膜
厚測定装置においては、上記膜干渉スペクトル演算手段
として、干渉スペクトルを作成する際に、測光スペクト
ル波数領域を越えた波数領域に定数値を補って干渉スペ
クトルを求める演算処理を行なうものを用いるようにし
たので、比較的狭い波数領域の反射干渉スペクトルから
膜厚情報を得ることができ、これに基づいてより正確な
膜厚計算が可能となる。
【0079】また、この発明における半導体多層薄膜膜
厚測定装置においては、スパーシャルグラム計算手段と
して、複素パワー逆フーリエ変換を実効するものを用い
るようにしたので、定められた測光波数範囲において、
多層膜厚の角層の膜厚をより正確かつ安定に測定でき、
これに基づいてより正確な膜厚計算が可能となる。
【0080】この発明における半導体多層薄膜膜厚測定
装置の膜厚測定方法においては、上述のように、光学的
特性マトリックスを用いた数値計算により得られたパワ
ー反射率を、実測定の干渉波形と合致させる波形フィッ
ティングにおいて、薄膜と不確定であるその上層あるい
は下層の膜厚の測定値を故意に変化させて最適フィッテ
ィング波形を検出するようにしたので、その測定波数範
囲内に薄膜分の干渉フリンジが2分の1以下しか含まれ
ていなくても、多層膜分全体の干渉波形の波形フィッテ
イングが可能となり、測定波数範囲内に制限されない薄
膜の測定が可能となった。
【0081】また、この発明における半導体多層薄膜膜
厚測定装置の膜厚測定方法においては、上述のように、
第1の記憶手段により多層膜の各層の屈折率分布および
波数分散データを記憶し、分光装置により下層膜からの
反射光を可視光から遠赤外光にわたって連続的に分光測
定し、膜干渉スペクトル演算手段により上記分光装置に
より測定された分光スペクトルから当該分光装置の光学
的透過特性を除去して多層膜干渉成分のみを取り出され
た干渉スペクトルを作成し、第2の記憶手段によりこの
多層膜干渉成分のみを取り出された干渉スペクトルを記
憶し、スパーシャルグラム計算手段により上記分光装置
の光学的透過特性が除去された干渉スペクトルの有感度
波数域だけを逆フーリエ変換してスパーシャルグラムを
計算し、この計算されたスパーシャルグラムを記憶し、
膜厚概算値計算手段により上記スパーシャルグラムのサ
イド・バースト・ピーク位置および各層の屈折率分布を
読み出して各膜厚の概算値を計算し、第4の記憶手段に
よりこの計算された各膜厚の概算値を記憶し、理論的干
渉スペクトル計算手段によりこの膜厚概算値のデータお
よび上記各層の屈折率分布,波数分散データに基づいて
特性マトリクス計算を行なって理論的干渉スペクトルを
計算し、再計算手段により上記干渉スペクトルと上記理
論的干渉スペクトルとを比較してその差を小さくするよ
うに各層の膜厚設定値を変更し、上記理論的干渉スペク
トルを再計算することにより真の膜厚を推定するように
したので、上述のような、膜厚の概算値を求め、光学的
特性マトリクスの数値計算により理論的干渉スペクトル
波形を作成し、これを膜厚を変化させながら元の干渉ス
ペクトル波形と波形フィッティングを行なうことにより
膜厚の測定精度を向上できる装置が実際に得られる。
【0082】また、この発明における半導体多層薄膜膜
厚測定装置の膜厚測定方法においては、上述のように、
分光装置として、測定光を出射する光源と、この光源か
らの出射光を時間的に変調された干渉光として出射する
干渉計と、基板上に多層に積層された薄膜を有する被測
定試料に導くための光透過部材料を含む光学系と、試料
の積層膜からの反射干渉光を受光する受光部とを有する
マイケルソン干渉計を用いるようにしたので、データ処
理により膜厚を演算するのに適した装置の構成が得られ
る。
【0083】また、この発明における半導体多層薄膜膜
厚測定装置の膜厚測定方法においては、上述のように、
上記受光部として、互いに測光波数帯域の一部が重複す
る複数の光検知器を用いて構成したものを用いるように
したので、試料からの反射光の受光感度が向上し、より
正確な膜厚計算が可能となる。
【0084】また、この発明における半導体多層薄膜膜
厚測定装置の膜厚測定方法においては、光学系の光透過
部材として、互いの透過波数帯域の一部が重複する複数
の単位部材を組合せて構成されているものを用いるよう
にしたので、試料への測定光の面内強度が均一化し、試
料のより正確な測光が可能となり、より正確な膜厚計算
が可能となる。
【0085】また、この発明における半導体多層薄膜膜
厚測定装置の膜厚測定方法においては、光源として、異
なる波長の光を出射する複数の単位光源を有し、各出射
光を光学的に合成して上記測定光として出射するものを
用いるようにしたので、広波数範囲にわたる測光が可能
となり、より正確な膜厚計算が可能となる。
【0086】また、この発明における半導体多層薄膜膜
厚測定装置の膜厚測定方法においては、光学系として、
上記干渉光を所定のビーム幅を有する平行ビームとして
上記試料に照射するものを用いるようにしたので、試料
表面に入射される試験光の入射角や入射面のばらつきが
軽減されるので、精度の高いケプストラムが得られ、よ
り正確な膜厚計算が可能となる。
【0087】また、この発明における半導体多層薄膜膜
厚測定装置の膜厚測定方法においては、上記膜干渉スペ
クトル演算手段として、干渉スペクトルを作成する際
に、測光スペクトル波数領域を越えた波数領域に定数値
を補って干渉スペクトルを求める演算処理を行なうもの
を用いるようにしたので、比較的狭い波数領域の反射干
渉スペクトルから膜厚情報を得ることができ、これに基
づいてより正確な膜厚計算が可能となる。
【0088】また、この発明における半導体多層薄膜膜
厚測定装置の膜厚測定方法においては、スパーシャルグ
ラム計算手段として、複素パワー逆フーリエ変換を実行
するものを用いるようにしたので、定められた測光波数
範囲において、多層薄膜の角層の膜厚をより正確かつ安
定に測定でき、これに基づいてより正確な膜厚計算が可
能となる。
【0089】
【実施例】
実施例1.以下、本発明の一実施例を図について説明す
る。図1はこの発明の一実施例による半導体多層薄膜膜
厚測定装置を示す。図1(a) において、13は干渉光束
を生成するマイケルソン干渉計、26はこの干渉計13
からの測定光を試料に照射して測光する測光系、150
はこのマイケルソン干渉計13および測光系26から構
成され、多層膜からの反射光を可視光から遠赤外光にわ
たり連続的に分光測定する分光装置である。また、10
0はこの分光装置150の測光系26により測光され測
光系26に属する光検知器によって光電変換された電気
信号をフーリエ変換してその分析処理を行なうデータ処
理装置である。なお、この実施例ではマイケルソン干渉
計として図10に示すような平行光束を試料に入射する
タイプのものを用いている。
【0090】図1(b) はこのデータ処理装置100によ
り行なわれるデータ処理を示すフローチャートである。
図において、100aは膜干渉スペクトルを測定するス
テップ、100bはこのステップ100aにより測定さ
れた膜干渉スペクトルをフーリエ変換するステップ、1
00cはこのステップ100bによりフーリエ変換され
た結果を逆フーリエ変換するステップ、100dはこの
ステップ100cにより逆フーリエ変換された結果を実
測値による干渉スペクトル波形と波形の形状を合わせる
ことにより波形フィッティングを行なうステップであ
る。
【0091】また、図2はこのデータ処理装置の構成を
示すブロック図である。図において、1001は分光ス
ペクトルから分光装置の光学的透過特性を除き、多層膜
干渉成分だけを取り出す膜干渉スペクトル演算手段、1
002は膜干渉スペクトル演算手段により取り出された
多層膜干渉成分の干渉スペクトルを記憶する第2の記憶
手段、1003はこの干渉スペクトルの有感度波数域だ
けを逆フーリエ変換してスパーシャルグラムを計算によ
り得るスパーシャルグラム計算手段、1004は多層膜
の各層の屈折率,波数分散データを記憶する第1の記憶
手段、1005はこのスパーシャルグラム計算手段10
03により計算されたデータを記憶する第3の記憶手
段、1006は第1の記憶手段1004により記憶され
た多層膜の各層の屈折率,波数分散データおよび第3の
記憶手段1005により記憶されたスパーシャルグラム
のサイドバーストピーク位置を読み出して各膜厚の概算
値を求め膜厚の概算値を計算する膜厚概算値計算手段、
1007はこの膜厚概算値計算手段1006により計算
された膜厚の概算値を記憶する第4の記憶手段、100
8はこの膜厚概算データを基に特性マトリクス計算によ
り理論的干渉スペクトルを算出する理論的干渉スペクト
ル計算手段、1009は干渉スペクトルの実測値と理論
的干渉スペクトルとを比較し、その差を小さくするよう
に各層の膜厚設定値を変更し、上記理論的干渉スペクト
ルを再計算させる再計算手段である。
【0092】この実施例による半導体多層薄膜測定装置
は、スパーシャルグラム上でのバースト・ピーク解析法
と、波数(波長)空間での干渉波形のフリンジ波形解析
法の各々の長所を組み合わせ、かつその欠点を補い合う
ものであり、第一に、スパーシャルグラムにおけるバー
スト・ピーク解析により、この方法で測定できる層の膜
厚と、この方法では測定できない薄い層とその薄層を挟
む上または下の層の合計の膜厚を計測する。第二に、第
一のステップで得た膜厚情報を初期値として、以下に示
した一連の光学的特性マトリックス法を活用した多層膜
反射解析法を応用した、波数(波長)空間における干渉
波形を計算により求め、測定によって得られた干渉波形
に、薄層と不確定であるその上層あるいは下層の膜厚を
パラメータとしてフィッティングすることにより第1の
ステップでは測定できない薄層の膜厚を求めようとする
ものである。
【0093】この実施例は、上述のように、光学的特性
マトリックスを用いた数値計算により得られたパワー反
射率を、実測定の干渉波形と合致させる波形フィッティ
ングを行ない、その際、薄膜と不確定であるその上層あ
るいは下層の膜厚の測定値を故意に変化させて最適フィ
ッティング波形を検出することにより、その膜厚の高精
度化を行なうことにより、その測定波数範囲内に薄膜分
の干渉フリンジが2分の1以下しか含まれていなくて
も、多層膜分全体の干渉波形の波形フィッティングが可
能となり、測定波数範囲内に制限されない薄膜の測定を
可能としたものである。
【0094】次に動作について図1および図2を用いて
説明する。まず、マイケルソン干渉計13により試料に
照射した干渉光束を反射測光系26に属する光検知器で
受光し、これを電気信号に変換する。
【0095】この光検知器により変換された電気信号は
データ処理装置100に入力され、ここで、膜干渉スペ
クトルが測定され(ステップ100a)、その測定結果
がフーリエ変換される(ステップ100b)とともに、
所定のフィルタリング処理が実行され、そのフィルタリ
ング処理結果が逆フーリエ変換されてスパーシャルグラ
ムが求められる(ステップ100c)。そしてこのスパ
ーシャルグラムにおけるバーストピークの間隔より得よ
うとする薄膜の膜厚を検出する。そしてこの膜厚の概算
値に基づいて光学的特性マトリクス演算を行なうことに
より、理論的干渉スペクトルを求め、膜厚を所定きざみ
で変化させながら理論的干渉スペクトルと実測値との波
形フィッティングを行ない、理論的干渉スペクトルがよ
り実測値に近い波形形状となるような膜厚を求める(ス
テップ100d)。
【0096】以下、このデータ処理装置の処理の概要を
より詳しく説明する。すなわち、まず、分光装置により
試料上に形成された多層膜からの反射光を可視光から遠
赤外光に亘り連続的に分光測定し、膜干渉スペクトル演
算手段1001により上記分光スペクトルから上記分光
装置の光学的透過特性を除き、多層膜干渉成分だけを取
り出す。この膜干渉スペクトル演算手段1001により
取り出された多層膜干渉成分の干渉スペクトルを第2の
記憶手段1002に記憶し、スパーシャルグラム計算手
段1003によりこの干渉スペクトルの有感度波数域だ
けを逆フーリエ変換してスパーシャルグラムを計算によ
り得る。そしてこのスパーシャルグラム計算手段100
3により計算されたデータを第3の記憶手段1005に
記憶する。
【0097】そして膜厚概算値計算手段1006により
このスパーシャルグラムのサイドバーストピーク位置を
読み出すとともに第1の記憶手段1004から多層膜の
各層の屈折率,波数分散データを読出して各膜厚の概算
値を求め第4の記憶手段1007に記憶し、理論的干渉
スペクトル計算手段1008によりこの膜厚概算データ
を基に特性マトリクス計算により理論的干渉スペクトル
を算出する。そして、再計算手段1009により上記干
渉スペクトルと理論的干渉スペクトルとを比較し、その
差を小さくするように各層の膜厚設定値を変更し、上記
理論的干渉スペクトルを上記理論的干渉スペクトル計算
手段1008に再計算させる。
【0098】図3はこの再計算手段の再計算手順を示す
フローチャートである。図において、1009aは波数
を設定するステップ、1009bは各波数における膜干
渉波形の実測値と計算値との差の2乗を求めるステッ
プ、1009cはその各波数における膜干渉波形の実測
値と計算値との差の2乗の和を求めるステップ、100
9dはその2乗和を求めるステップ、1009eはこの
2乗和の最小値が求まったか否かを判定するステップ、
1009fはこの2乗和の最小値が求まらない場合、膜
厚を所定のきざみで増加および減少させてステップ10
09aへ戻すステップ、1009gはステップ1009
eで最小値が求まった場合、これに相当する膜厚を求め
るステップである。
【0099】図9(a) ,(b) ,(c) に、図6に示したG
aAs基板上に順次積層されたAlx Ga1-x Asから
なる層2ないし4の3層構造(x は混晶比で、層2では
0.45,層3では0.15,層4では0.45とす
る)を図4に示した従来技術によるFTIR装置により
測定した波数空間での膜干渉波形を図7に示す。この図
7では波数15500cm-1〜2300cm-1にわたってそ
の干渉波形が測定されている。この干渉波形のAないし
Bまでの領域をフーリエ逆変換して得たスパーシャルグ
ラムを図8に示す。図中、第1層2ないし第3層4の混
晶比がそれぞれ0.45,0.15,0.45、屈折率がそれぞれ3.
27,3.44,3.27であり、膜厚の計算値がそれぞれ0.484
μm,0.069 μm,1.282 μmであることが示されてい
る。そして、この図7には各層の界面反射に対応したバ
ースト・ピークが見られる。しかし、第2層(x =0.
15)3の膜厚(d2=0.55μm)に対応したピーク
は第1層(x =0.45,d2=0.43μm)2に対応
したピークと重なり合い、正確なピーク分離はなされて
いない。
【0100】そこで、本実施例では、上述のような従来
のFTIR装置による処理と同様の処理により、図8に
示すような膜厚情報を得るとともに、これに加えてさら
に、以上の処理で得られた膜厚情報を初期値として、式
(4) ないし式(7) を用いて光学的特性マトリックスによ
る数値計算を行なうことにより理論的干渉スペクトルの
波形形状を求め、この理論的干渉スペクトルの波形形状
と干渉スペクトルの実測値の波形形状との波形のフィッ
ティングを行ない、より正確な薄膜の膜厚を得ようとす
るものである。
【0101】ここで、n層構造の多層膜を光学的特性マ
トリックスを用いて表現すると、第n層の光学的特性マ
トリックスMn ,n層総合の光学的特性マトリックスを
n とすれば、
【0102】
【数4】
【0103】
【数5】
【0104】
【数6】
【0105】
【数7】
【0106】の関係が成立する。この式(5) ないし式
(8) に対し、式(9) に示すパラメータ数値を用いてn=
3として干渉波形のフィッティングを行なった結果を図
9(a) ないし図9(c) に示す。
【0107】
【数8】
【0108】この波形フィッティングは例えば、図3に
示すような手法で行なうことができる。即ち、ある波数
を設定し(ステップ1009a)、この波数における膜
干渉波形の実測値と計算値との差の2乗を求め(ステッ
プ1009b)、各波数におけるその2乗値の和を求め
る(ステップ1009c)。そしてその2乗和を記憶し
(ステップ1009d)、2乗和の最小値が求まったか
否かを判定する(ステップ1009e)。そして所定き
ざみで膜厚を増加あるいは減少して(ステップ1009
f)、以上の処理を繰り返し最小の2乗和を求める。そ
して、この2乗和の最小値に該当する膜厚を求める(ス
テップ1009g)。これが、本実施例により推定され
た三層薄膜の膜厚である。
【0109】この波形フィッティングが進行する様子を
図9を用いて説明する。この図9中、太線で示された波
形が実測定の膜干渉波形であり、細線で示された波形が
式(4) ないし式(7) から計算された膜干渉波形である。
この図9によれば、第2層の膜厚を図9(a) に示す0.
1μmから同図(b) に示す0.070μmに、さらに、
同図(c) に示す0.053μmというように順次減少さ
せて真の膜厚の値に合わせ込むことにより、3層膜全体
の干渉波形をより忠実に再現できるようになることが示
されている。
【0110】従って、上述の図3に示すように、各波数
における計算値と実測スペクトルとの値の差の2乗の和
が最小値となるように、膜厚を所定きざみで順次減少あ
るいは増加させて、計算により得られた膜干渉波形と実
測値による膜干渉波形の形状が最も近くなる値の膜厚を
求める膜厚とすることにより、従来の方法では測定不可
能であった第2層の膜厚、ひいては第1層および第3層
の各膜厚を正確に推定することができる。
【0111】なお、この図9(c) の理論計算波形と実測
値の波形とは若干のずれが認められるが、材料定数であ
る各半導体結晶の複素屈折率の波形分散特性やフリー・
キャリア吸収等のデータをより現実のものに近づける等
の努力を行なうことにより、さらに精度の高い波形フィ
ッティングを実現することが可能になる。
【0112】このように、上記実施例によれば、フーリ
エ変換赤外分光法を基本として、可視から赤外域の波数
域の光を半導体多層膜に照射し、その反射光中の膜干渉
成分をフーリエ変換して得られる空間干渉波形の波形解
析から各膜厚を測定するフーリエ変換多層膜厚測定方法
を用いて半導体装置の多層薄膜の膜厚を測定する際に、
空間干渉波形の波形解析から得られた各膜厚測定値を初
期値として、反射光の波数分散(波長分散)スペクトル
の膜干渉波形を光学的特性マトリックスを用いた数値計
算により求め、これを実測値と波形フィッティングして
さらに高精度な各膜厚を得るようにしたので、測定波数
範囲内に薄膜分の干渉フリンジが2分の1位しか含まれ
ていなくても、多層膜分全体の干渉波形の波形フィッテ
ィングにおいて充分に薄膜の膜厚分解が可能となる、従
来の方法では全く不可能であった測定が可能となる効果
がある。
【0113】即ち、上述のようにスパーシャルグラム上
のバースト・ピークの分離限界は、測光光学系の透過特
性や被測定物である多層膜の材料吸収で決まる連続測光
波数範囲△で決まり、これはつまり薄膜を透過する赤外
光の膜中1往路分の光路長(n・d)の逆数に対応した
波数と等価であり、また薄層単層分の波数(波長)空間
干渉波形の1フリンジ分以上が測定波数範囲内に含まれ
ることが必要であることを意味するものであるが、上記
実施例によれは、(波長)空間干渉波形の波形フィッテ
ィング方法によれば、フーリエ変換を行なうことにより
膜厚の概算値を測定し、光学的特性マトリクスで元の干
渉フリンジを正確に再現し、これにより膜厚測定の精度
を向上するようにしたので、測定波数範囲内に薄膜分の
干渉フリンジが2分の1位しか含まれていなくても、多
層膜分全体の干渉波形の波形フィッティングにおいて充
分に薄膜の膜厚分解が可能となる、従来の方法では全く
不可能であった測定が可能となる効果がある。
【0114】これは、従来技術の組み合わせではある
が、各々単独の技術では全く実現不可能な技術である。
即ち、 (1) 波数(波長)空間干渉波形のフリンジ・ピーク解析
法のみでは2層以上の多層膜の膜厚測定は不可能であ
る。 (2) 光学的特性マトリックス解析による波数(波長)空
間干渉波形のフィッティングを第一のステップから始め
ようとしても、多層膜の膜構成順序やフィッティング開
始時の全層膜厚の初期値が不確定であるため、解析が困
難であり、実用化は不可能である。 (3) スパーシャルグラム上のバースト・ピークの分離限
界は、上述のように物理的限界により、約0.1μmが
限界である。
【0115】また、上記実施例では、上述のように、平
行光束を試料に入射するようにしたので、測定光を基板
に集光するのではなく平行光として照射することにより
試料に対する入射角のばらつきや入射面のばらつきを軽
減し、得られるケプストラムに多層薄膜の正確な情報が
載せられるようにすることができ、データ処理装置で処
理すべき情報として正確なものが得られ、これによって
膜厚の測定精度の向上を行なうことができる。
【0116】実施例2.ところで、上記実施例1では、
FTIR法に光学的特性マトリクス解析による干渉波形
解析を組合せることにより、膜厚測定の精度を向上する
ようにしたが、これに上述の特願平4−109798号
から転載した図12ないし図17に示されているよう
な、改良された光学部材や光源,光学系,受光部のそれ
ぞれにその波数特性範囲が相互に重複するものを使用す
ることにより、そのFTIR法の光学的検出感度を向上
させ、これによって膜厚測定をより正確に行なうことが
できる。
【0117】実施例3.また、上記実施例2では、FT
IR法に光学的特性マトリクス解析による干渉波形解析
を組合せることにより、膜厚測定の精度を向上するよう
にしたが、測光光線に関しては例えば上述の特開平3−
110405号公報から転載した図10に示されている
ように、測定光を基板に集光するのではなく平行光とし
て照射することにより試料に対する入射角のばらつきや
入射面のばらつきを軽減し、得られるケプストラムに多
層薄膜の正確な情報が載せられるようにしたものを使用
することにより、FTIR法の光学的検出感度を向上さ
せ、これによって膜厚測定をより正確に行なうこともで
きる。
【0118】実施例4.また、上記実施例2および実施
例3では、その分光装置の側の改良を行なうことによ
り、膜厚測定精度を向上するようにしたが、上述の特開
平4−66806号公報から転載した図18ないし図2
2に示されているように、フーリエ変換に先立って定常
値のデータを追加してからこれを行なうことにより、比
較的狭い波数領域の反射干渉スペクトルから膜厚情報を
効率良く引き出すことによりその測定精度を上げるよう
に改良したデータ処理装置を使用することにより、その
測定精度を上げることもできる。
【0119】実施例5.また、上記実施例4ではデータ
処理装置におけるフーリエ変換の処理を改良することに
より膜厚測定精度を向上するようにしたが、上述の特開
平4−120404号公報から転載した図23および図
24に示されているように、逆フーリエ変換として複素
パワー逆フーリエ変換を行なうことにより、定められた
測光波数領域において、より薄い多層薄膜の各層の膜厚
をより正確かつ安定に測定できるようにしたものを使用
することにより、その測定精度を上げることができる。
【0120】実施例6.さらにこの実施例5のフーリエ
逆変換処理の改良に、実施例4のデータの補間や実施例
2および3の光学系の改良を施したものを組合せ、これ
にさらに上述のような光学的特性マトリクスによる干渉
波形解析を行なうことにより、従来0.1μmの膜厚が
測定限界であったものが、確実にその半分の0.05±
0.01μmの膜厚測定が可能となる。従って、この測
定範囲内に薄膜分の干渉フリンジが2分の1位しか含ま
れていなくても、充分に薄膜の膜厚を測定できるという
効果がある。
【0121】
【発明の効果】以上のように、この発明に係る半導体多
層薄膜膜厚測定装置によれば、上述のように、光学的特
性マトリックスを用いた数値計算により得られたパワー
反射率を、実測定の干渉波形と合致させる波形フィッテ
ィングにおいて、薄膜と不確定であるその上層あるいは
下層の膜厚の測定値を故意に変化させて最適フィッティ
ング波形を検出するようにしたので、その測定波数範囲
内に薄膜分の干渉フリンジが2分の1以下しか含まれて
いなくても、多層膜分全体の干渉波形の波形フィッティ
ングが可能となり、測定波数範囲内に制限されない薄膜
の測定が可能となる効果がある。
【0122】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置によれば、上述のように、多層膜の各層の屈折
率分布および波数分散データを記憶する第1の記憶手段
と、下層膜からの反射光を可視光から遠赤外光にわたっ
て連続的に分光測定する分光装置と、この分光装置によ
り測定された分光スペクトルから当該分光装置の光学的
透過特性を除去して多層膜干渉成分のみを取り出された
干渉スペクトルを作成する膜干渉スペクトル演算手段
と、この膜干渉スペクトル演算手段により作成された多
層膜干渉成分のみを取り出された干渉スペクトルを記憶
する第2の記憶手段と、上記分光装置の光学的透過特性
が除去された干渉スペクトルの有感度波数域だけを逆フ
ーリエ変換してスパーシャルグラムを計算するスパーシ
ャルグラム計算手段と、このスパーシャルグラム計算手
段により計算されたスパーシャルグラムを記憶する第3
の記憶手段と、上記スパーシャルグラムのサイド・バー
スト・ピーク位置および上記第1の記憶手段から各層の
屈折率分布を読み出して各膜厚の概算値を計算する膜厚
概算値計算手段と、この膜厚概算値計算手段により計算
された各膜厚の概算値を記憶する第4の記憶手段と、こ
の膜厚概算値のデータおよび上記第1の記憶手段から
各層の屈折率分布,波数分散データに基づいて特性マト
リクス計算により理論的干渉スペクトルを計算する理論
的干渉スペクトル計算手段と、上記干渉スペクトルと上
記理論的干渉スペクトルとを比較してその差を小さくす
るように各層の膜厚設定値を変更し、上記理論的干渉ス
ペクトルを再計算することにより真の膜厚を推定する再
計算手段とを設けるようにしたので、上述のような、膜
厚の概算値を求め、光学的特性マトリクスの数値計算に
より理論的干渉スペクトル波形を作成し、これを膜厚を
変化させながら元の干渉スペクトル波形と波形フィンテ
ィングを行なうことにより膜厚の測定精度を向上できる
装置が実際に得られるという効果がある。
【0123】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置によれば、上述のように、分光装置として、測
定光を出射する光源と、この光源からの出射光を時間的
に変調された干渉光として出射する干渉計と、基板上に
多層に積層された薄膜を有する被測定試料に導くための
光透過部材料を含む光学系と、試料の積層膜からの反射
干渉光を受光する受光部とを有するマイケルソン干渉計
を用いるようにしたので、データ処理により膜厚を演算
するのに適した装置の構成が得られる効果がある。
【0124】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置によれば、上述のように、上記受光部として、
互いに測光波数帯域の一部が重複する複数の光検知器を
用いて構成したものを用いるようにしたので、試料から
の反射光の受光感度が向上し、より正確な膜厚計算が可
能となる効果がある。
【0125】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置によれば、光学系の光透過部材として、互いの
透過波数帯域の一部が重複する複数の単位部材を組合せ
て構成されているものを用いるようにしたので、試料へ
の測定光の面内強度が均一化し、試料のより正確な測光
が可能となり、より正確な膜厚計算が可能となる効果が
ある。
【0126】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置によれば、光源として、異なる波長の光を出射
する複数の単位光源を有し、各出射光を光学的に合成し
て上記測定光として出射するものを用いるようにしたの
で、広波数範囲にわたる測光が可能となり、ひいてはよ
り正確な膜厚計算が可能となる効果がある。
【0127】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置によれば、光学系として、上記干渉光を所定の
ビーム幅を有する平行ビームとして上記試料に照射する
ものを用いるようにしたので、試料表面に入射される試
験光の入射角や入射面のばらつきが軽減されるので、精
度の高いケプストラムが得られ、より正確な膜厚計算が
可能となる効果がある。
【0128】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置によれば、上記膜干渉スペクトル演算手段とし
て、干渉スペクトルを作成する際に、測光スペクトル波
数領域を越えた波数領域に定数値を補って干渉スペクト
ルを求める演算処理を行なうものを用いるようにしたの
で、比較的狭い波数領域の反射干渉スペクトルから膜厚
情報を得ることができ、これに基づいてより正確な膜厚
計算が可能となる効果がある。
【0129】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置によれば、スパーシャルグラム計算手段とし
て、複素パワー逆フーリエ変換を実行するものを用いる
ようにしたので、定められた測光波数範囲において、多
層薄膜の角層の膜厚をより正確かつ安定に測定でき、こ
れに基づいてより正確な膜厚計算が可能となる効果があ
る。
【0130】この発明に係る半導体多層薄膜膜厚測定装
置の膜厚測定方法によれば、上述のように、光学的特性
マトリックスを用いた数値計算により得られたパワー反
射率を、実測定の干渉波形と合致させる波形フィッティ
ングにおいて、薄膜と不確定であるその上層あるいは下
層の膜厚の測定値を故意に変化させて最適フィッティン
グ波形を検出するようにしたので、その測定波数範囲内
に薄膜分の干渉フリンジが2分の1以下しか含まれてい
なくても、多層膜分全体の干渉波形の波形フィッティン
グが可能となり、測定波数範囲内に制限されない薄膜の
測定が可能となる効果がある。
【0131】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置の膜厚測定方法によれば、上述のように、多層
膜の各層の屈折率分布および波数分散データを記憶し、
分光測定装置により上記下層膜からの反射光を可視光か
ら遠赤外光にわたって連続的に分光測定し、この分光測
定された分光スペクトルから上記分光装置の光学的透過
特性を除去して多層膜干渉成分のみを取り出された干渉
スペクトルを作成し、この多層膜干渉成分のみを取り出
された干渉スペクトルを記憶し、上記分光装置の光学的
透過特性が除去された干渉スペクトルの有感度波数域だ
けを逆フーリエ変換してスパーシャルグラムを計算し、
このスパーシャルグラムを記憶し、上記スパーシャルグ
ラムのサイド・バースト・ピーク位置を読み出して各膜
厚の概算値を計算して、この計算された各膜厚の概算値
を記憶し、この膜厚概算値のデータおよび各層の屈折率
分布,波数分散データに基づいて特性マトリクス計算に
より理論的干渉スペクトルを計算し、上記干渉スペクト
ルと上記理論的干渉スペクトルとを比較してその差を小
さくするように各層の膜厚設定値を変更し、上記理論的
干渉スペクトルを再計算することにより膜厚を高精度で
推定するようにしたので、上述のような、膜厚の概算値
を求め、光学的特性マトリクスの数値計算により理論的
干渉スペクトル波形を作成し、これを膜厚を変化させな
がら元の干渉スペクトル波形と波形フィンティングを行
なうことにより膜厚の測定精度を向上できる装置が実際
に得られるという効果がある。
【0132】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置の膜厚測定方法によれば、上述のように、分光
装置として、測定光を出射する光源と、この光源からの
出射光を時間的に変調された干渉光として出射する干渉
計と、基板上に多層に積層された薄膜を有する被測定試
料に導くための光透過部材料を含む光学系と、試料の積
層膜からの反射干渉光を受光する受光部とを有するマイ
ケルソン干渉計を用いるようにしたので、データ処理に
より膜厚を演算するのに適した装置の構成が得られると
いう効果がある。
【0133】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置の膜厚測定方法によれば、上述のように、上記
受光部として、互いに測光波数帯域の一部が重複する複
数の光検知器を用いて構成したものを用いるようにした
ので、試料からの反射光の受光感度が向上し、ひいては
より正確な膜厚計算が可能となる効果がある。
【0134】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置の膜厚測定方法によれば、光学系の光透過部材
として、互いの透過波数帯域の一部が重複する複数の単
位部材を組合せて構成されているものを用いるようにし
たので、試料への測定光の面内強度が均一化し、試料の
より正確な測光が可能となり、より正確な膜厚計算が可
能となる効果がある。
【0135】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置の膜厚測定方法によれば、光源として、異なる
波長の光を出射する複数の単位光源を有し、各出射光を
光学的に合成して上記測定光として出射するものを用い
るようにしたので、広波数範囲にわたる測光が可能とな
り、より正確な膜厚計算が可能となる効果がある。
【0136】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置の膜厚測定方法によれば、光学系として、上記
干渉光を所定のビーム幅を有する平行ビームとして上記
試料に照射するものを用いるようにしたので、試料表面
に入射される試験光の入射角や入射面のばらつきが軽減
されるので、精度の高いケプストラムが得られ、より正
確な膜厚計算が可能となる効果がある。
【0137】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置の膜厚測定方法によれば、上記膜干渉スペクト
ル演算手段として、干渉スペクトルを作成する際に、測
光スペクトル波数領域を越えた波数領域に定数値を補っ
て干渉スペクトルを求める演算処理を行なうものを用い
るようにしたので、比較的狭い波数領域の反射干渉スペ
クトルから膜厚情報を得ることができ、これに基づいて
より正確な膜厚計算が可能となる効果がある。
【0138】また、この発明に係る半導体多層薄膜膜厚
測定装置の膜厚測定方法によれば、スパーシャルグラム
計算手段として、複素パワー逆フーリエ変換を実行する
ものを用いるようにしたので、定められた測光波数範囲
において、多層薄膜の角層の膜厚をより正確かつ安定に
測定でき、これに基づいてより正確な膜厚計算が可能と
なる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例による半導体多層薄膜
膜厚測定装置を示す図であり、図1(a) はその概略構成
を示すブロック図、図1(b) はその処理の概略を示すフ
ローチャート図である。
【図2】図2は図1の半導体多層薄膜膜厚測定装置のよ
り詳細な構成を示すブロック図である。
【図3】図3は図2の再計算手段の処理の流れを示すフ
ローチャート図である。
【図4】図4は従来の半導体多層薄膜膜厚測定装置を示
す図であり、図4(a) はその概略構成を示すブロック
図、図4(b) はその処理の概略を示すフローチャート図
である。
【図5】図5は図4の半導体多層薄膜膜厚測定装置のよ
り詳細な構成を示すブロック図である。
【図6】図6はマイケルソン干渉計の反射測光系により
試料に入射した光束の各層での一次反射光のみの反射光
路を示す図である。
【図7】図7は本発明の一実施例による膜厚測定例によ
る波数空間における膜干渉波形を示す図である。
【図8】図8は本発明による膜厚測定例による図7の干
渉波形を逆フーリエ変換して得たスパーシャルグラムを
示す図である。
【図9】図9(a) ,図9(b) ,図9(c) は本発明の一実
施例による、膜厚測定例による実測定干渉波形への数値
計算による波形フィッティングを示す図である。
【図10】図10は特開平3−110405号公報に示
された集光光束型FTIR膜厚評価装置を示す図であ
る。
【図11】図11はスパーシャルグラムを示す図であ
る。
【図12】図12は特願平4−109798号に示され
た複合型の光検知器の構成を示す図である。
【図13】図13は特願平4−109798号に示され
た他の複合型の光検知器の構成を示す図である。
【図14】図14は特願平4−109798号に示され
たさらに他の複合型の光検知器の構成を示す図である。
【図15】図15は特願平4−109798号に示され
た種々の光源,検知器,ビーム・スプリッタの有特性波
数範囲の一覧表を示す図である。
【図16】図16は特願平4−109798号に示され
た半導体膜厚測定装置の光透過部材である複合型のビー
ム・スプリッタの構成を示す図である。
【図17】図17は特願平4−109798号に示され
た半導体膜厚測定装置の光源の構成を示す図である。
【図18】図18は特開平4−66806号公報に示さ
れた半導体膜厚測定装置のデータ処理装置の処理の内容
を示すフローチャートである。
【図19】図19は図18の処理を行なうべき膜干渉ス
ペクトルを示す図である。
【図20】図20は図19に示す膜干渉スペクトルに対
し図18に示す処理を行なった結果を示す図である。
【図21】図21は図18の処理によりデータ補間を行
なって得たスパーシャルグラムを示す図である。
【図22】図22は図21に示したスパーシャルグラム
に対応するパワースペクトルを示す図である。
【図23】図23は特開平4−120404号公報に示
された半導体膜厚測定装置のデータ処理装置の処理の内
容を示すフローチャートである。
【図24】図24は図23による処理を行なった空間干
渉波形を示す図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 第3半導体層 3 第2半導体層 4 第1半導体層 5 試料照射光 6 試料表面反射光 7 第1層反射光 8 第2層反射光 9 第3層反射光 10 光源 10a タングステン・ハロゲン灯 10b,10c 集光鏡 10c ニクロム発光灯 10e ビーム・スプリッタ 10f アパーチャ 12 非球面鏡 14 ビーム・スプリッタ 15 固定鏡 16 移動鏡 17 ドライバ 13 マイケルソン干渉計 11 試料 26 反射測光系 21 検知器 21a ビームスプリッタ 21b 光検知器 21c 光検知器 21d 電気信号合成回路 27 アパチャー・マスク 28 平面鏡 29 平面鏡 30 非球面鏡 31 センター・バースト 32 第1サイド・バースト 33 第2サイド・バースト 34 第3サイド・バースト 50 液体窒素冷却器 52 KBrビームスプリッタ 54 CaF2 ビームスプリッタ 55 Siビームスプリッタ 100 データ処理装置 150 分光装置 100a 干渉光強度波形を測定するステップ 100b フーリエ変換を行なうステップ 100c 逆フーリエ変換を行なうステップ 100d 波形フィッティングを行なうステップ 101b 定常値データの追加を行なうステップ 130 複素パワー逆フーリエ変換手段 1001 膜干渉スペクトル演算手段 1002 第2の記憶手段 1003 スパーシャルグラム計算手段 1004 第1の記憶手段 1005 第3の記憶手段 1006 膜厚概算値計算手段 1007 第4の記憶手段 1008 理論的干渉スペクトル計算手段 1009 再計算手段
【手続補正書】
【提出日】平成6年9月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】図6に、図10に示すマイケルソン干渉計
の反射測光系により試料に入射した光束の各層での一次
元反射光のみの反射光路を示す。図6において、は半
導体基板、はそれぞれこの順で半導体基板1
上に順次積層された半導体薄膜である。5はマイケルソ
ン干渉計より試料に入射角θ0 入射する入射光、6は
この試料の最上層である半導体薄膜の表面で反射した
反射光、7は半導体薄膜と半導体薄膜との界面で反
射した反射光、8は半導体薄膜と半導体薄膜との界
面で反射した反射光、9は半導体薄膜と半導体基板
との界面で反射した反射光である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】ここで、半導体薄膜各層の膜厚
および屈折率を各々(d1,n1),(d2,n2),(d3,n
3)とし、基板の屈折率はnsとする。各層での反射光
は各々の光路長による位相差を生じ、試料11表面で合
成され相互に干渉する。試料11表面での反射光成分
に対する第i層−第(i+1)層界面での反射光成分の光路
差δi は次に示す式(1) で与えられる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】
【数1】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】
【数2】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】これは、膜厚d,屈折率nの単層膜の波数
(あるいは波長)空間での干渉波数におけるフリンジ間
隔が、1/(2・d・n)に対応することと等価であ
り、多層膜のスパーシャルグラムにおける膜厚分離限界
が各膜の干渉成分の情報が波数空間における1干渉フリ
ンジ分必要であることを示している。従って、薄膜の膜
厚測定限界は測光系および被測定多層膜の材料吸収で決
まる測光波数域△で定されてしまう。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】図12(a) はこのような波数特性範囲が相
互に重複するものを併用した半導体多層薄膜膜厚測定装
置の光検知器の構成を示す。図において、21aは集光
鏡で集められた光束を分配するビーム・スプリッタ、2
1bおよび21cはこのビーム・スプリッタ21aで分
配された光を電気信号に変換する水銀・カドミウム・テ
ルル(MCT検知器およびSi検知器、21dはこの
MCT検知器21bおよびSi検知器21cにより得ら
れた電気信号を合成する電気信号合成回路である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】また、図12(b) に示すように、MCT検
知器21bを安価なトリグリシン・サルファイト(TG
S)検知器に代えてもよく、この場合にはMCT検知器
を冷却する機構等の部材が不要であるため、装置の簡素
化および製造コストの低減を図ることができる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】また、図16はビーム・スプリッタの改良
を図ったものであり、図16(a) ,図16(b) はビーム
・スプリッタに相当する光透過部材を示し、図中、54
はフッ化カルシウム(CaF2 )、55は石英(Si
2 )による領域を示している。このように、ビーム・ス
プリッタの光透過面積の半分にそれぞれ光通過帯域の異
なる2種類の部材を用いることで、ビーム・スプリッタ
としての特性波数範囲は単一部材を用いた場合の和に相
当する特性波数範囲に拡大され、具体的に上記構成で
は、図15のテーブルチャートにおけるビーム・スプリ
ッタの欄によれば、フッ化カルシウム(CaF2 )と石
英(Si2 )の組合せによるビーム・スプリッタの総
特性波数範囲は約25000cm-1から2000cm-1
なることがわかる。また、図16(a) に示すように単に
半円ずつに異なる部材を用いて面積を分割するよりも、
図16(b) に示すように各領域が交互に複数現れるよう
に配置した方が透過光のビームの波面の崩れが少なくな
り、ビームの面内強度をより均一にすることができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】また、図16(c) に示すように、1つのビ
ーム・スプリッタを3つの部材を用いて構成してもよ
く、ここではフッ化カルシウム(CaF2 )の領域5
4、石英(Si2 )の領域55、臭化カリウム(KB
r)の領域52が光透過領域の面積を3等分するように
して配置されており、図15のビーム・スプリッタの欄
によると、フッ化カルシウムと石英と臭化カリウムの3
部材を複合的に用いたビーム・スプリッタでは約250
00cm-1から400cm-1までの波数範囲において測光が
可能となり、図16(a) ,図16(b) の2部材を用いた
場合よりも長波長帯域が拡張されることとなる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】この従来例では、フィルタリング処理が行
なわれた反射スペクトルを、複素パワー逆フーリエ変換
手段130を用いることによって空間干渉強度波形を得
るものである。この複素パワー逆フーリエ変換手段13
0では反射スペクトルを逆フーリエ変換して空間干渉強
度波形を得る場合に、次の式(4) に示すようなコサイン
項およびサイン項を含む複素パワー変換によりこれを行
なうものである。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0099
【補正方法】変更
【補正内容】
【0099】図9(a) ,(b) ,(c) に、図6に示したG
aAs基板上に順次積層されたAlx Ga1-x Asから
なる層2ないし4の3層構造(x は混晶比で、層では
0.45,層では0.15,層では0.45とす
る)を図4に示した従来技術によるFTIR装置により
測定した波数空間での膜干渉波形を図7に示す。この図
7では波数15500cm-1〜2300cm-1にわたってそ
の干渉波形が測定されている。この干渉波形のAないし
Bまでの領域をフーリエ逆変換して得たスパーシャルグ
ラムを図8に示す。図中、第1層ないし第3層の混
晶比がそれぞれ0.45,0.15,0.45、屈折率がそれぞれ3.
27,3.44,3.27であり、膜厚の計算値がそれぞれ0.484
μm,0.069 μm,1.282 μmであることが示されてい
る。そして、この図7には各層の界面反射に対応したバ
ースト・ピークが見られる。しかし、第2層(x =0.
15)の膜厚(d2=0.55μm)に対応したピーク
は第1層(x =0.45,d2=0.43μm)に対応
したピークと重なり合い、正確なピーク分離はなされて
いない。
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 亮 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社光・マイクロ波デバイス研究所内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可視光から赤外域の波数域の光を半導体
    多層膜に照射し、その反射光中の膜干渉成分をフーリエ
    変換して得られる空間干渉波形の波形解析から各膜厚を
    測定するフーリエ変換多層膜厚測定方法を用いて半導体
    装置の多層膜厚を測定する装置において、 上記空間干渉波形の波形解析から得られた各膜厚測定値
    を初期値として、反射光の波数分散スペクトルまたは波
    長分散スペクトルの膜干渉波形を光学的特性マトリクス
    を用いた数値計算により求め、これを実測値と波形フィ
    ッティングしてさらに高精度の各膜厚を得るデータ処理
    装置を備えたことを特徴とする半導体多層薄膜膜厚測定
    装置。
  2. 【請求項2】 多層膜の各層の屈折率分布および波数分
    散データを記憶する第1の記憶手段と、 上記下層膜からの反射光を可視光から遠赤外光にわたっ
    て連続的に分光測定する分光装置と、 該分光装置により測定された分光スペクトルから当該分
    光装置の光学的透過特性を除去して多層膜干渉成分のみ
    を取り出された干渉スペクトルを作成する膜干渉スペク
    トル演算手段と、 該膜干渉スペクトル演算手段により作成された多層膜干
    渉成分のみを取り出された干渉スペクトルを記憶する第
    2の記憶手段と、 上記分光装置の光学的透過特性が除去された干渉スペク
    トルの有感度波数域だけを逆フーリエ変換してスパーシ
    ャルグラムを計算するスパーシャルグラム計算手段と、 該スパーシャルグラム計算手段により計算されたスパー
    シャルグラムを記憶する第3の記憶手段と、 上記スパーシャルグラムのサイド・バースト・ピーク位
    置および上記第1の記憶手段に記憶された各層の屈折率
    分布を読み出して各膜厚の概算値を計算する膜厚概算値
    計算手段と、 該膜厚概算値計算手段により計算された各膜厚の概算値
    を記憶する第4の記憶手段と、 該膜厚概算値のデータおよび上記第1の記憶手段に記憶
    された各層の屈折率分布,波数分散データに基づいて特
    性マトリクス計算により理論的干渉スペクトルを計算す
    る理論的干渉スペクトル計算手段と、 上記干渉スペクトルと上記理論的干渉スペクトルとを比
    較してその差を小さくするように各層の膜厚設定値を変
    更し、上記理論的干渉スペクトルを再計算することによ
    り膜厚を高精度で推定する再計算手段とを備えたことを
    特徴とする半導体多層薄膜膜厚測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の半導体多層薄膜膜厚測定
    装置において、 上記分光装置は測定光を出射する光源と、 該光源からの出射光を時間的に変調された干渉光として
    出射する干渉計と、 基板上に多層に積層された薄膜を有する被測定試料に導
    くための光透過部材料を含む光学系と、 上記試料の積層膜からの反射干渉光を受光する受光部と
    を有するものであることを特徴とする半導体多層薄膜膜
    厚測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の半導体多層薄膜膜厚測定
    装置において、 上記受光部を、互いに測光波数帯域の一部が重複する複
    数の光検知器を用いて構成したことを特徴とする半導体
    多層薄膜膜厚測定装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の半導体多層薄膜膜厚測定
    装置において、 上記光学系の光透過部材は、 互いの透過波数帯域の一部が重複する複数の単位部材を
    組合せて構成されていることを特徴とする半導体多層薄
    膜膜厚測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の半導体多層薄膜膜厚測定
    装置において、 上記光源は、 異なる波長の光を出射する複数の単位光源を有し、 各出射光を光学的に合成して上記測定光として出射する
    ことを特徴とする半導体多層薄膜膜厚測定装置。
  7. 【請求項7】 請求項3記載の半導体多層薄膜膜厚測定
    装置において、上記光学系は、 上記干渉光を所定のビーム幅を有する平行ビームとして
    上記試料に照射するものであることを特徴とする半導体
    多層薄膜膜厚測定装置。
  8. 【請求項8】 請求項2記載の半導体多層薄膜膜厚測定
    装置において、 上記膜干渉スペクトル演算手段は、 干渉スペクトルを作成する際に、測光スペクトル波数領
    域を越えた波数領域に定数値を補って干渉スペクトルを
    求める演算処理を行なうものであることを特徴とする半
    導体多層薄膜膜厚測定装置。
  9. 【請求項9】 請求項2記載の半導体多層薄膜膜厚測定
    装置において、 上記スパーシャルグラム計算手段は、 上記逆フーリエ変換として複素パワー逆フーリエ変換を
    実行するものであることを特徴とする半導体多層薄膜膜
    厚測定装置。
  10. 【請求項10】 可視光から赤外域の波数域の光を半導
    体多層膜に照射し、その反射光中の膜干渉成分をフーリ
    エ変換して得られる空間干渉波形の波形解析から各膜厚
    を測定するフーリエ変換多層膜厚測定方法を用いて半導
    体装置の多層膜厚を測定する装置の膜厚測定方法におい
    て、 上記空間干渉波形の波形解析から得られた各膜厚測定値
    を初期値として、反射光の波数分散スペクトルまたは波
    長分散スペクトルの膜干渉波形を光学的特性マトリクス
    を用いた数値計算により求め、 これを実測値と波形フィッティングして高精度の各膜厚
    を得ることを特徴とする半導体多層薄膜膜厚測定装置の
    膜厚測定方法。
  11. 【請求項11】 多層膜の各層の屈折率分布および波数
    分散データを記憶する工程と、 分光測定装置により上記下層膜からの反射光を可視光か
    ら遠赤外光にわたって連続的に分光測定する工程と、 該分光測定された分光スペクトルから上記分光装置の光
    学的透過特性を除去して多層膜干渉成分のみを取り出さ
    れた干渉スペクトルを作成する工程と、 該多層膜干渉成分のみを取り出された干渉スペクトルを
    記憶する工程と、 上記分光装置の光学的透過特性が除去された干渉スペク
    トルの有感度波数域だけを逆フーリエ変換してスパーシ
    ャルグラムを計算する工程と、 該スパーシャルグラムを記憶する工程と、 上記スパーシャルグラムのサイド・バースト・ピーク位
    置および各層の屈折率分布を読み出して各膜厚の概算値
    を計算する工程と、 該計算された各膜厚の概算値を記憶する工程と、 該膜厚概算値のデータおよび各層の屈折率分布,波数分
    散データに基づいて特性マトリクス計算により理論的干
    渉スペクトルを計算する工程と、 上記干渉スペクトルと上記理論的干渉スペクトルとを比
    較してその差を小さくするように各層の膜厚設定値を変
    更し、上記理論的干渉スペクトルを再計算することによ
    り膜厚を高精度で推定する工程とを含むことを特徴とす
    る半導体多層薄膜膜厚測定装置の膜厚測定方法。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の半導体多層薄膜膜厚
    測定装置の膜厚測定方法において、 上記分光装置として、 測定光を出射する光源と、 該光源からの出射光を時間的に変調された干渉光として
    出射する干渉計と、 基板上に多層に積層された薄膜を有する被測定試料に導
    くための光透過部材料を含む光学系と、 上記試料の積層膜からの反射干渉光を受光する受光部と
    を有するものを用いたことを特徴とする半導体多層薄膜
    膜厚測定装置の膜厚測定方法。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の半導体多層薄膜膜厚
    測定装置の膜厚測定方法において、 上記受光部として、 互いに測光波数帯域の一部が重複する複数の光検知器を
    用いて構成したものを用いたことを特徴とする半導体多
    層薄膜膜厚測定装置の膜厚測定方法。
  14. 【請求項14】 請求項12記載の半導体多層薄膜膜厚
    測定装置の膜厚測定方法において、 上記光学系の光透過部材として、 互いの透過波数帯域の一部が重複する複数の単位部材を
    組合せて構成されているものを用いたことを特徴とする
    半導体多層薄膜膜厚測定装置の膜厚測定方法。
  15. 【請求項15】 請求項12記載の半導体多層薄膜膜厚
    測定装置の膜厚測定方法において、 上記光源として、 異なる波長の光を出射する複数の単位光源を有し、 各出射光を光学的に合成して上記測定光として出射する
    ものを用いたことを特徴とする半導体多層薄膜膜厚測定
    装置の膜厚測定方法。
  16. 【請求項16】 請求項12記載の半導体多層薄膜膜厚
    測定装置の膜厚測定方法において、 上記光学系として、 上記干渉光を所定のビーム幅を有する平行ビームとして
    上記試料に照射するものを用いたことを特徴とする半導
    体多層薄膜膜厚測定装置の膜厚測定方法。
  17. 【請求項17】 請求項11記載の半導体多層薄膜膜厚
    測定装置の膜厚測定方法において、 上記膜干渉スペクトル演算手段として、 干渉スペクトルを作成する際に、測光スペクトル波数領
    域を越えた波数領域に定数値を補って干渉スペクトルを
    求める演算処理を行なうものを用いたことを特徴とする
    半導体多層薄膜膜厚測定装置の膜厚測定方法。
  18. 【請求項18】 請求項11記載の半導体多層薄膜膜厚
    測定装置の膜厚測定方法において、 上記スパーシャルグラム計算手段として、 複素パワー逆フーリエ変換を実行するものを用いたこと
    を特徴とする半導体多層薄膜膜厚測定装置の膜厚測定方
    法。
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