JPH0756850B2 - セラミック積層コンデンサおよびその製法 - Google Patents

セラミック積層コンデンサおよびその製法

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JPH0756850B2
JPH0756850B2 JP25226989A JP25226989A JPH0756850B2 JP H0756850 B2 JPH0756850 B2 JP H0756850B2 JP 25226989 A JP25226989 A JP 25226989A JP 25226989 A JP25226989 A JP 25226989A JP H0756850 B2 JPH0756850 B2 JP H0756850B2
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正之 藤本
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、セラミック積層コンデンサおよびその製法に
関し、更に詳細には、Ni電極を内部電極として用いたセ
ラミック積層コンデンサおよびその製法に関するもので
ある。
(従来の技術) セラミック積層コンデンサは、内部電極としての電極材
料を印刷したセラミックグリーンシートを、順次積層し
て焼成してなるものであり、上記電極材料としては、従
来、Pt、Ag−Pd等の貴金属が用いられていた。しかしな
がら、これら従来の積層磁気コンデンサでは、内部電極
の層数が増えるにつれて、コンデンサの体積に対して内
部電極の占める割合が増加し、コンデンサのコストにも
大きく影響するようになってきた。このような理由か
ら、最近では、内部電極として安価な卑金属を用いたセ
ラミック積層コンデンサが種々検討されており、その一
つとして、内部電極をNiで形成したものが提案されてい
る。
また、従来、Ni電極を内部電極として用いたセラミック
積層コンデンサは、Ni金属粉末に、ガラス成分を添加し
た電極ペーストを、 (Ba1−xCa(Ti1−yZr)O3粉末を主成分とした
グリーンシート上に印刷し、そして、このシートを通常
の手法により積層し、還元雰囲気中で焼成することによ
って製造されていた。即ち、従来は、内部電極と素体と
は、ガラス成分によって接合されていた。また、ガラス
成分を用いない電極ペーストとして、本出願人は先に、
特開昭64−80007号(特願昭62−236029号)でニッケル
を主成分とする卑金属粉末に、炭化物粉末を添加した電
極ペーストを提案し、また、特開昭64−80010号(特願
昭62−236032号)でニッケルを主成分とする卑金属粉末
に、窒化物粉末を添加した電極ペーストを提案した。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、従来のNi電極を内部電極として用いたセ
ラミック積層コンデンサにおいて、ガラス成分を添加し
た電極ペーストの場合は、上記したように、素体とNi内
部電極がガラス成分により接合されているため、ガラス
相と素体、あるいはガラス相とNi内部電極との熱膨張差
から、焼成過程において、デラミネーションが発生し易
い。このため、得られたセラミック積層コンデンサの耐
湿特性が劣化し、信頼性に問題を残している。また、特
開昭64−80007号で提案の炭化物粉末を用いた電極ペー
ストの場合は、ガラス成分を用いた電極ペーストの問題
点である積層コンデンサの耐湿特性の劣化を防止できる
が、電極ペーストを未焼成の磁器シート、即ちグリーン
シートに積層し、その後還元雰囲気中で焼成処理を施し
てコンデンサ磁器体を得る際、作用の欄に記載のよう
に、炭化物の一部は次のように反応し、これにより金属
粒子の炭化物(MzCw)が析出する。
wM′xCy+(yxz)M→(xxw)M′+yMzCw 式中、M′はTi等の金属元素、Mは卑金属粉末に含まれ
る金属元素である。
このように、焼成処理によりその一部とは言え、ニッケ
ル等の卑金属粒子の炭化物が析出されることにより、そ
の析出した炭化ニッケルは電極として作用しないため、
得られたコンデンサの比抵抗の増大、或いは容量の低下
の原因となることが生じやすいという問題がある。
この問題点は特開昭64−80010号で提案の窒化物粉末を
用いた電極ペーストの場合にも同様に生ずる。
そこで、本発明は、上記従来のコンデンサの問題点を解
決して、焼成工程においてデラミネーションが発生せ
ず、その結果、種々の特性を良好に維持することのでき
るセラミック積層コンデンサ、およびその製法を提供す
ることを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本願の第1の発明は、Ni内部電極と素体とを接合層を介
して接合してなるセラミック積層コンデンサにおいて、
上記接合層がアルミノシリケートで形成されていること
を特徴とするものである。
本願の第2の発明は、電極ペーストを、セラミック素体
用グリーンシート上に印刷し、この後、該グリーンシー
トを複数枚積層したものを焼成することからなるセラミ
ック積層コンデンサの製法において、前記電極ペースト
はNi成分100重量部に対してSiおよびAlをそれらの酸化
物の形で0.1〜10重量部添加したペーストであることを
特徴とする。
(作用) 本発明によれば、上記したように、Niペースト中へSiお
よびAlをそれらの酸化物として添加することにより、焼
成後、素体・内部電極間に板状のアルミノシリケート相
が析出する。
これは、焼成過程高温において、Ni電極中に固溶あるい
は偏在していたSiおよびAlの酸化物が、焼成過程冷却中
にNi電極から析出し、アルミノシリケート相としてエピ
タキシャル成長を起こしていると考えられる。また、こ
のアルミノシリケート相は、SiおよびAlの酸化物を主成
分とし、Niが混合したものである。
以上により、本発明によれば、従来のように、内部電極
ペースト中にガラス成分を添加しなくとも、素体−電極
間を強固に結合することが可能であり、デラミネーショ
ンも抑えられ、セラミック積層コンデンサの信頼性の向
上が図れる。
なお、Si、Al成分を素体成分中へ添加すると、コンデン
サの誘電率等の電気的特性が大きく変動し、その電気特
性を把握しずらくなるので、本発明ではSiおよびAlの添
加を電極ペーストで行うこととした。また、この電極ペ
ースト中への添加はSiおよびAlを酸化物の形で、その総
添加量の範囲をNi成分100重量部に対して0.1〜10重量部
としたのは、添加量が0.1重量部より少ないと、アルミ
ノシリケート相の析出量が少なく、素体−電極間の接合
が十分でなく、コンデンサの静電容量が低下するととも
に、誘電損失が悪化する等の特性上の問題が生ずる一
方、添加量が10重量部を超えると、電極自体の焼結が阻
害され、多孔質の電極となり、耐湿特性の低下を招くか
らである。
(実施例) 以下、添付図面を参照しつつ本発明の好ましい実施例に
よるセラミック積層コンデンサ、およびその製造方法に
ついて説明する。
セラミック積層コンデンサの構造 図面は、本発明の実施例によるセラミック積層コンデン
サの2層を示す断面図である。
セラミック積層コンデンサは、第1図に示されているよ
うな、Niで内部電極1が形成された誘電体すなわち素体
2を複数枚積層して形成されている。また、上記内部電
極1と素体2の間には、アルミノシリケート相である接
合層3が形成され、該内部電極1と素体2とは、該接合
層3によって強固に接合されている。
具体的実施例 まず、上記素体2を形成するため、次の作業を行った。
すなわち、まず、純度99.9%以上のBaCO3、CaCO3、Ti
O2,ZrO2を出発原料として、基本成分 〔(Ba0.91Ca0.09)O〕1.02(Ti0.83Zr0.17)O2 となるように秤量した。
次に、上記秤量した原料を15時間、湿式混合し、粉砕し
た後、乾燥し、次いで、大気中において、約1200℃で、
2時間仮焼を行った。
上記基本成分100重量部に対し、2重量部のLi2O−CaO−
SiO2ガラス粉末を添加し、これと同時に、アクリル酸エ
ステルポリマ、グリセリン、縮合燐酸塩の水溶液からな
る有機バインダを15重量部加え、更に50重量部の純水を
加え、ボールミルで混合し、セラミック原料のスラリを
作製した。この原料スラリから、ドクターブレード法に
よりセラミックグリーンシートを作製した。
一方、Niを95重量%、Al2O3とSiO2とを総量で5重量%
に、有機ビヒクルを添加して、導電性の電極ペーストを
作製し、この電極ペーストを、上記セラミックグリーン
シートの一方の主面上に、内部電極の電極パターンで印
刷した。この後、上記のように電極パターンが印刷され
たセラミックグリーンシートを所定の枚数積層し、熱圧
着し一体化させた。
次に、上記一体化させたグリーンシートの積層体をカッ
トし、チップ化したものを、加熱炉中に配置し、空気中
で、室温から600℃まで昇温させて加熱し、有機バイン
ダを燃焼させた。更に、加熱炉の雰囲気を非酸性雰囲気
(例えば、H21.5%−N298.5%)に変え、焼成温度1200
℃で3時間保持し、上記チップ化したものの焼成を行っ
た。
以上により得られたコンデンサチップの電極−素体界面
の構造は、上記図の様であった。
このように作製されたコンデンサチップ100個の絶縁抵
抗を測定したところ、いずれも103MΩ以上であり、ガラ
ス成分で内部電極と素体を結合したものと変わらなかっ
た。このことから、本実施例によるものも、上記アルミ
ノシリケート相からなる接合層3によって、内部電極1
−素体2間が強固に結合されていることが分かる。
比較例 電極ペーストを、Niを95重量%、PbO−BaO−SiO2ガラス
を5重量%に、有機ビヒクルを添加して形成したものに
変えた他は上記実施例と同様の方法で、比較例のコンデ
ンサチップを作製した。
以上のように作製した実施例のコンデンサチップと比較
例のコンデンサチップを用いて、デラミネーション検査
と、コンデンサの信頼性で問題となる耐湿負荷試験を行
った。
デラミネーション検査は、上記実施例と比較例のコンデ
ンサチップをそれぞれ100個づつ各々樹脂中に埋め込
み、チップの内部電極が形成されている面を紙やすりを
用いて水平方向に研磨しながら、時々拡大鏡(×30)で
研磨面を観察さる方法で行った。
その結果、本実施例のコンデンサチップでは、デラミネ
ーションの発生個数は零、即ち、発生率0/100であった
のに対して、比較例でのデラミネーション発生個数は3
個、即ち発生率3/100であった。
次に、耐湿負荷試験は、上記実施例と比較例のコンデン
サチップをそれぞれ100個づつ、予め所定形状パターン
ニングされているプリント基板に、リフロー炉を用いて
ハンダ付けした後、定格電圧(50V)を印加した状態
で、恒温(60℃)恒湿(95%)槽中に1000時間放置し、
この放置の前後の絶縁抵抗を比較することにより行っ
た。
その結果、本実施例のコンデンサチップでは、そのいず
れもが絶縁抵抗の変化が無かったのに対して、比較例の
ものでは、5個のチップにおいて絶縁抵抗抵抗の低下が
見られ、即ち、耐湿特性劣化率が5/100であった。
(発明の効果) 以上の説明から分かるように、本発明のセラミック積層
コンデンサによれば、Ni内部電極と素体との間にアルミ
ノシリケートから成る接合層を有しているので、内部電
極−素体間が強固に結合され、かつデラミネーションの
発生も抑えられるとともに、耐湿特性が向上する等の効
果がある。
また、本発明の製法によれば、NiにSiおよびAlの酸化物
を添加したペーストを用いるようにしたので、ガラス成
分を用いなくとも、内部電極−素体間に強固に結合さ
れ、かつデラミネーションの発生がなく、耐湿特性が向
上したNi内部電極と素体との間にアルミノシリケートか
ら成る接合層を有するセラミック積層コンデンサを容易
に製造することが出来る。
【図面の簡単な説明】
図は、本発明の実施例によるセラミック積層コンデンサ
の2層の断面図である。 1……内部電極 2……素体 3……接合層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Ni内部電極と素体とを接合層を介して接合
    してなるセラミック積層コンデンサにおいて、前記接合
    層がアルミノシリケートで形成されていることを特徴と
    するセラミック積層コンデンサ。
  2. 【請求項2】電極ペーストを、セラミック素体用グリー
    ンシート上に印刷し、この後、該グリーンシートを複数
    枚積層したものを焼成することからなるセラミック積層
    コンデンサの製法において、前記電極ペーストはNi成分
    100重量部に対してSiおよびAlをそれらの酸化物の形で
    0.1〜10重量部添加したペーストであることを特徴とす
    るセラミック積層コンデンサの製法。
JP25226989A 1989-09-29 1989-09-29 セラミック積層コンデンサおよびその製法 Expired - Lifetime JPH0756850B2 (ja)

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