JPH076091B2 - シリカアルミナ繊維の製造方法 - Google Patents

シリカアルミナ繊維の製造方法

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JPH076091B2
JPH076091B2 JP1234624A JP23462489A JPH076091B2 JP H076091 B2 JPH076091 B2 JP H076091B2 JP 1234624 A JP1234624 A JP 1234624A JP 23462489 A JP23462489 A JP 23462489A JP H076091 B2 JPH076091 B2 JP H076091B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、シリカアルミナ繊維の製造方法に関するもの
であり、さらに詳しくは、アルミニウムアルコキシドを
化学的に改質し、シリコンアルコキシドあるいはその誘
導体から得られるゲル繊維を焼成してシリカアルミナ繊
維を得る方法において、ゲル繊維を焼成前に加熱処理、
及び水蒸気処理し、残炭のない、強度の均一性に優れた
シリカアルミナ繊維の製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
セラミックスファイバーは工業上広く利用され、例えば
断熱材、防振材、吸着材、濾過材料、複合材料の強化材
等に用いられており、特に複合材料の強化材としての用
途はこれから重要視される。
従来、前記複合材料の強化材としては、金属繊維、炭素
繊維、表面処理を行った複合繊維、アルミナやジルコニ
ア等の多結晶繊維、ウィスカー等が挙げられている。こ
のうち、多結晶繊維は、炭素繊維や金属繊維が使用でき
ないような高温酸化性雰囲気で使用できる点、及び高温
においても優れた機械的性質を失なわない点で他の繊維
材料より優れており、セラミックス材料に最も期待され
る耐熱性とぜい性緩和を両立させることが可能となる。
このような特徴を有するシリカアルミナ繊維の製造方法
として、シリカアルミナ系鉱物を熔融紡糸する方法、あ
るいはアルミニウム化合物、シリコン化合物を含む溶液
より紡糸操作を行い、その糸状体を焼成してシリカアル
ミナ繊維を得る方法などがある。
しかし、従来の製造方法ではシリコン化合物の含有割合
に制限があったり、短繊維しか得られないものであった
り、製造上特殊な装置が必要である等の問題点を有す
る。そのため、長繊維のシリカアルミナ繊維を容易に得
る製造方法を開発することが望まれている。
本発明者らは、この課題を解決するために、アルミニウ
ムアルコキシドとシリコンアルコキシドを出発原料と
し、その長所を最大限に生かし、紡糸可能であって、そ
れを焼成したときに長繊維を得ることのできるシリカア
ルミナ前駆体ゲルの製造方法を提案した(特願昭63-254
783)。
本手法はアルミニウムアルコキシドと活性水素を有する
化合物とを反応させ、その反応生成物とシリコンアルコ
キシド及び/又はその誘導体とを混合し、その混合物を
加水分解するさいに、アルミニウムアルコキシドに対す
る活性水素を有する化合物の割合、及び水の割合の特定
の比率にすると、十分な曳糸性を示すシリカアルミナ前
駆体ゲルが得られることを提案したものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記発明により良好な曳糸性を示し、シリカアルミナ連
続長繊維の前駆体を容易に再現性よく得ることが可能と
なった。しかし、特にシリカ含有率が増加した場合、焼
成後に炭素がファイバー内に残存し、黒色を帯びたファ
イバーとなったり、強度が不均一であったり、焼成条件
によってはファイバー中に気泡が存在することもあり、
焼成条件の制御、雰囲気の制御が煩雑である場合が多か
った。
本発明は、これらの課題を解決し、容易な手法で再現性
よく、残炭、気泡のない強度の均一性に優れたシリカア
ルミナファイバーを製造することを目的とするものであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、アルミニウムアルコキシドとアルカノールア
ミン化合物及び/またはβ−ジケトン化合物とを混合し
て反応させてその反応混合物を形成する工程、該反応混
合物に焼成後のセラミックス中のシリカ含有量が40重量
%以下となる量のシリコンアルコキシド及び/またはそ
の誘導体を混合し、その混合したものを加水分解してゾ
ルを形成する工程、該ゾルを紡糸して得られる前駆体ゲ
ル繊維を100〜250℃の温度で加熱処理する工程、該加熱
処理後に該ゲル繊維を水蒸気処理する工程、及び該水蒸
気処理した該ゲル繊維を焼成する工程からなることを特
徴とするシリカアルミナ繊維の製造方法であり、これに
より上記課題を解決することができる。
本発明で用いられるアルミニウムアルコキシドは、一般
式(RO)3Al(R:アルキル基)で表わされるものであり、
具体的にはRはメチル、エチル、n−プロピル、iso−
プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、te
rt−ブチル等がある。
また、アルミニウムアルコキシドと反応させる活性水素
を有する化合物とは、一般に有機化合物中の水素原子が
酸素、窒素、硫黄などのヘテロ原子と結合しており、通
常の水素−炭素結合より反応性が強いという特徴を持つ
ものである。本発明にいう活性水素を有する化合物と
は、前述の条件を満たし、かつ出発原料であるアルミニ
ウムアルコキシドに対して反応性を有するものであり、
D.C.Bradley,R.C.Mehrotra and D.P.Gaur著“Matal Alk
oxides"p149〜298に列挙された化合物が相当する。
本発明では、活性水素を有する化合物として、モノエタ
ノールアミン、モノn−プロパノールアミン、モノiso
−プロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジiso−
プロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリiso
−プロパノールアミンに代表されるアルカノールアミン
化合物;アセチルアセトン、アセト酢酸エチルに代表さ
れるβ−ジケトン化合物が用いられるが、これらは加水
分解速度の調整という面で特に好ましいものである。さ
らに、この中でもアルカノールアミン化合物としてはト
リエタノールアミンが、β−ジケトン化合物としてはア
セト酢酸エチル等のβ−ケトン酸エステル類が特に好ま
しい。
この活性水素を有する化合物の使用量は、β−ジケトン
化合物以外については、アルミニウムアルコキシド1モ
ルに対して活性水素のモル数で0.6〜2.7モルの範囲で使
用する。アセチルアセトン、アセト酢酸エチル等のβ−
ジケトン化合物はエノール型で反応に関与するため活性
水素の数は1分子中1個と数えるがβ−ジケトン化合物
類、特にアセト酢酸エチルのようなβ−ケトン酸エステ
ルの場合はアルミニウムのアルコキシドを安定化する能
力に優れ、活性水素のモル数、すなわち分子のモル数で
0.2〜1.5モルの範囲の使用料で充分効果がある。
アルカノールアミン類は水酸基の水素原子がアルミニウ
ムアルコキシドとの反応に関与するため、1分子中の活
性水素の数をモノアルカノールアミンでは1個、ジアル
カノールアミンでは2個、トリアルカノールアミンでは
3個とそれぞれ数える。この活性水素を有する化合物の
使用量が上記の範囲にあるときには、加水分解時にアル
ミニウムアルコキシドの加水分解速度の調整が十分に行
われて、紡糸操作に適した粘性を有するゾルが得られ
る。
この活性水素を有する化合物の使用量が上記範囲より少
ない場合、アルミニウムアルコキシドの加水分解速度の
調整が十分に行なわれず、加水分解時に反応が急激に進
行し、粉末状の沈殿物が析出し、紡糸操作に適した粘性
を有するゾルの合成は不可能である。一方、使用量が上
記範囲より多い場合、加水分解のアルコール、有機溶媒
の系外除去後、粘性を有するゾルは得られるものの、紡
糸操作後も加水分解に対して安定であるためゲル化速度
が極めて遅く、ゲルファイバーの形状保持が困難となり
実用的でなくなる。
アルミニウムアルコキシドと活性水素を有する化合物を
反応させるのは、両者を常温ないし加温下に混合するこ
とにより行うことができるが、その反応は混和性、反応
の均一性の面から有機溶媒存在下で行うのが好ましい。
もっとも、有機溶媒が存在しなくても反応は可能であ
る。ここで用いる有機溶媒としてはアルミニウムアルコ
キシドを溶解するものが好ましく、具体的にはiso−プ
ロパノール、sec−ブタノール等に代表されるアルコー
ル類、トルエン、ベンゼン、キシレン等に代表される芳
香族系炭化水素、テトラヒドロフラン、ジメチルホルム
アミド、四塩化炭素等が例示されるが、溶解度の観点か
らアルコール類が好ましい。
一方、上記した反応混合物と混合するシリコンアルコキ
シドは、一般式(RO)4Si(R:アルキル基)で表わされる
ものであり、具体的にはRはメチル、エチル、n−プロ
ピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−
ブチル等がある。シリコンアルコキシドの誘導体は、前
述のシリコンアルコキシドを、シリコンアルコキシドに
対して4モル倍以下の水で部分的に加水分解を行ったも
の、あらかじめ重縮合反応の進んだオリゴマー等があ
る。
このシリコンアルコキシド及び/又はその誘導体の使用
量は、焼成後のセラミックス中のシリカ含有量が40重量
%以下となる量とする。その使用量が焼成後のセラミッ
クス中のシリカ含有量が40重量%を越える量となる場合
には、得られるシリカアルミナ繊維は耐熱性が著しく低
下し、耐熱性、複合材料の強化材としての用途が著しく
制限される。
アルミニウムアルコキシドと活性水素を有する化合物と
の反応混合物をシリコンアルコキシド及び/又はその誘
導体と混合させた混合物を加水分解するさいに用いる水
の使用量は、アルミニウムアルコキシド、シリコンアル
コキシド、後述するように、他の金属アルコキシドも含
めて、前アルコキシド1モルに対して0.5〜2.0モルの範
囲で使用する。シリコンアルコキシドの誘導体として、
あらかじめ重縮合反応の進んだオリゴマーを使用する場
合も、オリゴマーを1分子として取り扱った上記範囲内
の水を使用する。また、シリコンアルコキシドの誘導体
として、シリコンアルコキシドに対して4モル倍以下の
水で部分的に加水分解を行ったものを使用する場合は、
この部分的に加水分解する際の水の使用量も計算に入れ
てアルミニウムアルコキシド、出発物質のシリコンアル
コキシド等全アルコキシド1モルに対して上記範囲内の
加水分解水量となるように水を追添加する。
水の使用量が0.5モルよりも少ない場合、加水分解生成
アルコールの除去の後、及び系に有機溶媒を使用した場
合にはその除去の後には、粘性を有するゾルは得られる
が、紡糸操作後ゲルファイバーの形状保持が困難となり
実用的でなくなる。一方、水の使用量が2.0モルより多
い場合、加水分解時には反応が急激に進行し、粉末状の
沈殿物が析出したり、粘性ゾルが得られたとしても、ゲ
ル化が速く、紡糸可能な状態及び時間が極めて短く、紡
糸操作に適した粘性を有するゾルの合成には適しない。
また、上記観点より、より好ましい加水分解の水の使用
量は全アルコキシド1モルに対して0.5〜1.5モルの範囲
である。
前記混合物の加水分解を行う方法としては、水に対して
適当な溶解性を有する、あるいは水を溶解する有機溶媒
と水との混合物の添加による加水分解、空気中の水分を
利用した加水分解、水蒸気を含有したガスを吹き込むこ
とを利用した加水分解等が挙げられる。活性水素を有す
る化合物としてモノエタノールアミン、アセチルアセト
ンを使用した場合、空気中の水分を利用した加水分解、
又は水蒸気を含有したガスを吹き込むことを利用した加
水分解の方法を用いることが好ましい。この場合、水に
対して適当に溶解性を有する、あるいは水を溶解する有
機溶媒と水との混合物の添加による加水分解では、水の
濃度を極めて低濃度にしないと、加水分解時に粉末状の
沈殿物が析出し、紡糸操作に適した粘性を有するゾルの
工業的合成には適さない。活性水素を有する化合物とし
てトリエタノールアミン、アセト酢酸エチルを使用した
場合、加水分解の方法には特に制限はない。この観点か
らこの両化合物は特に好ましい化合物といえる。
また、この加水分解は、アルミニウムアルコキシドと活
性水素を有する化合物との反応で述べたのと同様な理由
により、有機溶媒の存在下で行うのが好ましい。そのた
めの有機溶媒は、この加水分解の工程で添加してもよい
が、すでにアルミニウムアルコキシドと活性水素を有す
る化合物との混合、反応を有機溶媒の存在下で行ったも
の、あるいはシリコンアルコキシドの部分加水分解で有
機溶媒の存在下で行ったものは、その有機溶媒を含有し
ている、シリコンアルコキシド及び/又はその誘導体を
混合させた混合物をそのまま加水分解の反応に供しても
よい。
本発明において使用する、アルミニウムアルコキシド、
活性水素を有する化合物、シリコンアルコキシド及び/
又はその誘導体、並びに水を混合させる順序としては、
水の添加以前にアルミニウムアルコキシドと活性水素を
有する化合物とが反応し、その反応混合物にシリコンア
ルコキシド及び/又はその誘導体が共存する状況が整っ
ておれば特に制限されるものではない。
上記の加水分解によりシリカアルミナ前駆体ゾルが得ら
れる。このゾルはある程度の粘性を有し、曳糸性を有す
るが、これは紡糸をするのには濃度が低くて不十分なの
で、適当に濃縮操作を行うことにより紡糸可能な粘性ゾ
ルが得られる。この濃度操作は常圧蒸留でも減圧蒸留で
もどちらでもよい。この濃縮した粘性ゾルを用いて適当
な公知の手法により紡糸することができる。
繊維状に成形されたゾルは空気中の水分、あるいは水蒸
気量を高めたり、ゲル化を促進する気体状の触媒存在下
で速やかにゲル化し、ゲル繊維が得られる。
このゲル繊維を何ら処理することなく、焼成した場合、
特にシリカ含有率が高くなった場合、焼成後に炭素がフ
ァイバー内に残存し、黒色を帯びたファイバーとなった
り、強度が不均一であったり、焼成条件によってはファ
イバー中に気泡が存在することもあり、焼成条件の制
御、雰囲気の制御が煩雑である場合が多かった。
これらの問題は、ゲル繊維に以下の処理を施すことによ
り容易に解決が可能となった。
得られたゲル繊維にはまず加熱処理を施す。
ここで言う加熱処理とは、残存する有機物の分解温度以
下、60℃以上、好ましくは100℃以上、250℃以下の温度
に保持することを言う。
処理時間は、組成、使用する活性水素を有する化合物の
種類、量、処理温度によって影響を受け一義的に決定で
きないが、処理温度が高ければ、1分程度の処理でも充
分効果がある。
この処理は、連続的な処理であってもバッチ処理であっ
ても良い。
この処理時間が短か過ぎる場合、焼成後のファイバーの
ち密化が不充分となるが、長すぎることによる問題点は
特になく、セラミックス繊維製造プロセス上問題となら
ない程度に長くすることが好ましい。
上記加熱処理を施されたゲルファイバーは、焼成以前に
さらに水蒸気処理を行なう。
ここでいう水蒸気処理は、温度40℃以上、相対湿度50%
以上の雰囲気下におくことを示すが、処理時間を短縮す
るために、より好ましくは温度60℃以上、相対湿度60%
以上とするのが良い。
アルミニウムアルコキシドと反応させる活性水素を有す
る化合物の種類、量によっても処理時間は異なる。
また、活性水素を有する化合物の種類、量が異なっても
一般的な傾向としてシリカ含有率が高くなる程、水蒸気
処理の時間を長くする必要がある。
時間は温度、湿度の影響を受け一義的に決定できない
が、温度が高い程、また湿度が高い程短時間の処理で可
能であり、5分以上の処理で有効である。
この処理時間が短すぎる場合、焼成後のファイバー中に
炭素が残存し、強度にバラツキが多くなるが、長すぎる
ことによる問題点は特になく、製造プロセス上問題とな
らない程度に長くすることが好ましい。
上記加熱処理と水蒸気処理は、ファイバーを連続的に処
理してもバッチで処理を行なってもよい。焼成以前にこ
れら加熱処理、水蒸気処理を施さなかった場合について
は、前述のような問題点があった。
加熱処理のみ施して、水蒸気処理を施さなかった場合
も、同様に焼成後に炭素がファイバー内に残存し、強度
が不均一になる場合が多く、この問題をさけるために、
焼成条件の制御、雰囲気の制御が煩雑となる。
また、加熱処理を施さず、水蒸気処理のみ施したゲル繊
維を焼成した場合、焼成後に炭素が残存することなく、
無色透明なファイバーを得ることは可能となる。しか
し、焼成後のファイバーを電子顕微鏡で観察すると明確
なポアは観察されず、充分にち密化しているように見え
るものの、比表面積は高く、ち密化が進行していないこ
とが示されており、ファイバーの力学的特性も不充分な
ものであった。
以上のように、ゲル繊維に加熱処理し、それに引き続い
ての水蒸気処理を施した後に焼成することにより、再現
性良く、残炭、気泡のない強度の均一性に優れたシリカ
アルミナファイバーの製造が可能となる。
また、このようにして得られるシリカアルミナ繊維に対
して、結晶転移の制御、異常粒生長の抑制、焼結の進行
等を目的として、B2O3、MgO、P2O5、CaO、Cr2O3、CuO、Fe2O3
TiO2、ZrO2の添加剤を添加することができる。これらの
化合物は、酸化物、無機塩、有機塩、金属アルコキシド
などとして、シリカアルミナ前駆体ゾルの生成前あるい
は生成後でかつ紡糸前に添加することができる。これら
の添加剤は1種又は2種以上添加することにより、焼成
後に高強度のシリカアルミナの連続長繊維を得ることが
可能となる。
〔作用〕
本発明によれば、ゲル繊維に加熱処理、それに引き続い
ての水蒸気処理を施した後に焼成することにより、再現
性良く、残炭、気泡のない強度の均一性に優れたシリカ
アルミナファイバーの製造が可能となる。
明確な機構については不明であるが以下のように考えら
れる。
紡糸直後のゲル繊維の段階では充分に架橋構造が発達し
ておらず、多少熱可塑的性質を有する。従って加熱処理
によってゲル繊維はち密化するものと考えられる。続く
水蒸気処理によって無機的な架橋構造が発達し、焼成後
の残炭につながるような有機物の量が低減するか、炭素
が酸化分解する温度領域まで微細孔が残存し、残炭がな
くなるものと考えられる。
また、水蒸気処理のみでは、無機骨格の発達のみ進行
し、ち密化が進行しないため、ゲルファイバー中のセラ
ミックス含有率が上昇せず、焼成後も微細孔が存在し、
ファイバーの力学的特性が不充分になるものと考えられ
る。
〔実施例〕
以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。ただ
し、本発明はこれらの実施例のみ限定されるものではな
い。
実施例1 アルミニウムsec−ブトキシド1モルに対してsec−ブタ
ノール6.6モル、トリエタノールアミン0.33モルを室温
で2時間混合し、反応生成物を得た。得られた反応生成
物にシリコンメトキシド0.15モルを混合し、これに全ア
ルコキシドに対して1.2モル倍の水と3.3モル倍のsec−
ブタノールの混合液を添加し、12時間攪拌し、60℃、10
0mmHgで減圧蒸留して、sec−ブタノールを除去した後紡
糸可能な曳糸性ゾルを得、紡糸操作を行うことにより透
明なゲルファイバーを得た。
得られたゲルファイバーを150℃にて24時間加熱処理を
行った後、70℃、相対湿度85%の条件下で24時間水蒸気
処理を行なった。このファイバーを1100℃で2時間焼成
を行うことにより、シリカ含有率が15重量%のムライト
及びAl-Siスピネル(γ−Al2O3)相よりなるシリカアル
ミナ繊維を得た。
この繊維は無色透明であり、185Kg/mm2の破断強度を示
した。
比較例1 実施例1で得られたゲルファイバーを何ら後処理するこ
となく、1100℃で2時間焼成して、シリカアルミナ繊維
を得た。この繊維は黒色であり、またもろいため、破断
強度の測定は不可能であった。
比較例2 実施例1で得られたゲルファイバーを150℃で24時間加
熱処理を行なった後、1100℃で2時間焼成して、シリカ
アルミナ繊維を得た。この繊維は黒色であり、また、も
ろいため破断強度の測定は不可能であった。
比較例3 実施例1で得られたゲルファイバーを70℃、相対湿度85
%の条件下で24時間水蒸気処理を行なった後1100℃で2
時間焼成してシリカアルミナ繊維を得た。この繊維は無
色透明であり、炭素の残存は無かったが、破断強度は45
Kg/mm2と強度が弱いものであった。
実施例2 アルミニウムsec−ブトキシド1モルに対してsec−ブタ
ノール6.6モル、アセト酢酸エチル0.5モルを室温で2時
間混合し、反応生成物を得た。シリコンメトキシド0.36
モル、sec−ブトキシド0.72モル、水0.36モルを50℃で
2時間混合し、シリコンアルコキシド誘導体を得た。前
記反応物とシリコンアルコキシド誘導体を混合し、全ア
ルコキシドに対し、1.0モル倍の水と3.3モル倍のsec−
ブタノールの混合液を添加し、加水分解操作を行った。
添加後、12時間攪拌し、60℃、100mmHgで減圧蒸留してs
ec−ブタノールを除去した後、紡糸可能な曳糸性ゾルを
得、紡糸操作を行うことにより透明なゲルファイバーを
得た。得られたゲルファイバーを180℃にて6時間加熱
処理を行った後90℃、相対湿度90%の条件下で48時間水
蒸気処理を行なった。このゲルファイバーを、1000℃で
2時間焼成を行うことにより、シリカ含有率30重量%の
Al-Siスピネル(γ−Al2O3)相、ムライト相よりなるシ
リカアルミナ繊維を得た。
この繊維は無色透明で炭素の残存はなく、178Kg/mm2
破断強度を示した。
比較例4 実施例2で得られたゲルファイバーを何ら後処理するこ
となく、1000℃で2時間焼成して、シリカアルミナ繊維
を得た。この繊維は黒色であり、またもろいため、破断
強度の測定は不可能であった。
比較例5 実施例2で得られたゲルファイバーを180℃で6時間加
熱処理を行なった後、1000℃で2時間焼成して、シリカ
アルミナ繊維を得た。この繊維は黒色であり、またもろ
いため破断強度の測定は不可能であった。
比較例6 実施例2で得られたゲルファイバーを90℃、相対湿度90
%の条件下で48時間水蒸気処理を行なった後1000℃で2
時間焼成してシリカアルミナ繊維を得た。この繊維は無
色透明であり、炭素の残存はなかったが、破断強度は80
Kg/mm2と強度が弱いものであった。
実施例3 アルミニウムsec−ブトキシド1モルに対してsec−ブタ
ノール6.6モル、トリエタノールアミン0.6モルを室温で
1時間混合し、反応生成物を得た。得られた反応生成物
にメチルシリケート51(平均重合度3)0.015モルを混
合し、さらに全アルコキシドに対して1.2モル倍の水と
3.3モル倍のsec−ブタノールの混合液を添加後12時間攪
拌し、60℃100mmHgで減圧蒸留してsec−ブタノールを除
去した後、紡糸可能な曳糸性ゾルを得、紡糸操作を行う
ことにより透明なゲルファイバーを得た。このゲルファ
イバーを170℃にて3時間加熱処理を行った後80℃、相
対湿度70%水蒸気雰囲気で3時間処理し、1100℃で2時
間焼成することによりシリカ含有率5重量%のAl-Siス
ピネル(γ−Al2O3)相よりなるシリカアルミナ繊維を
得た。
この繊維は、無色透明で炭素の残存はなく、165Kg/mm2
の破断強度を示した。
比較例7 実施例3で得られたゲルファイバを何ら後処理すること
なく、1100℃で2時間焼成して、シリカアルミナ繊維を
得た。この繊維は黒色であり、またもろいため、破断強
度の測定は不可能であった。
比較例8 実施例3で得られたゲルファイバーを170℃で3時間加
熱処理を行なった後、1100℃で2時間焼成して、シリカ
アルミナ繊維を得た。この繊維は黒色であり、また、も
ろいため破断強度の測定は不可能であった。
比較例9 実施例3で得られたゲルファイバーを80℃、相対湿度70
%の条件下で3時間水蒸気処理を行なった後、1100℃で
2時間焼成して、シリカアルミナ繊維を得た。この繊維
は無色透明であり、炭素の残存はなったが、破断強度は
35Kg/mm2と強度が弱いものであった。
(発明の効果) 本発明によれば、化学的に改質されたアルミニウムアル
コキシド、シリコンアルコキシド及び/またはその誘導
体から得られるゲル繊維を、加熱処理、水蒸気処理を施
した後に焼成することにより、残炭がなく、強度に優れ
たシリカアルミナ繊維の製造が可能となる。工業材料と
して有用な同繊維を再現性良く、安定に製造する上で極
めて有用な製造方法である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウムアルコキシドとアルカノール
    アミン化合物及び/またはβ−ジケトン化合物とを混合
    して反応させてその反応混合物を形成する工程、該反応
    混合物と焼成後のセラミックス中のシリカ含有量が40重
    量%以下となる量のシリコンアルコキシド及び/または
    その誘導体を混合し、その混合したものを加水分解して
    ゾルを形成する工程、該ゾルを紡糸して得られる前駆体
    ゲル繊維を100〜250℃の温度で加熱処理する工程、該加
    熱処理後に該ゲル繊維を水蒸気処理する工程、及び該水
    蒸気処理した該ゲル繊維を焼成する工程からなることを
    特徴とするシリカアルミナ繊維の製造方法。
JP1234624A 1989-09-12 1989-09-12 シリカアルミナ繊維の製造方法 Expired - Lifetime JPH076091B2 (ja)

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