JPH0761933B2 - 口腔用組成物 - Google Patents

口腔用組成物

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JPH0761933B2
JPH0761933B2 JP62087672A JP8767287A JPH0761933B2 JP H0761933 B2 JPH0761933 B2 JP H0761933B2 JP 62087672 A JP62087672 A JP 62087672A JP 8767287 A JP8767287 A JP 8767287A JP H0761933 B2 JPH0761933 B2 JP H0761933B2
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義之 石倉
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は口腔用組成物に関する。さらに詳しくは、本発
明はオトギリソウ抽出物および/またはシイタケ抽出物
を含有し血管強化作用にすぐれ、かつ歯肉炎等の歯周疾
患の予防、治療などに有効な口腔用組成物に関する。
従来の技術 近年、高齢化社会の到来に伴い、我国においても歯周疾
患の羅患率が増大し、これに対する治療および予防法の
確立が望まれている。歯周疾患は、歯肉溝内に歯垢、歯
石が蓄積して、歯肉を刺激し歯肉炎を引き起こすことに
より始まるとされている。炎症状態に陥った歯肉組織内
ではセロトニン、ブラジキニン、プロスタグランディン
などの種々のケミカルメディエーターが産生され、歯肉
溝上皮や歯肉毛細血管壁が脆弱化し透過性亢進などを引
き起こすため、歯肉溝滲出液の増大、歯肉粘膜からの出
血、歯肉溝の深化など種々の臨床症状が現れる。このよ
うな歯肉の炎症がさらに増悪すると歯周組織が脆弱化
し、ついには組織の破壊をきたし、歯槽膿漏症に至る。
かかる歯周疾患に対する治療は単なる外科療法が多く、
また薬効剤としては消炎剤や抗菌剤が使用されているに
すぎない。
発明が解決しようとする問題点 このように従来、歯周疾患に用いられた薬効剤は消炎
剤、あるいは抗菌剤であり、脆弱化した組織自体を改善
する薬剤はなく、これを目的とした治療も行なわれてい
ない。
本発明者らはかかる事情に鑑み、脆弱化した歯周組織を
改善すべく、組織の物理的刺激に対する抵抗力を強化す
る薬剤について鋭意研究を行なった結果、オトギリソウ
抽出物およびシイタケ抽出物を局所投与することにより
歯周疾患の予防、治療に著効があることを知り本発明を
完成するに至った。
問題点を解決するための手段 すなわち、本発明はオトギリソウの低級アルコール、含
水低級アルコールまたは水による抽出物、およびシイタ
ケの低級アルコール、含水低級アルコールまたは水によ
る抽出物からなる群より選ばれた1種または2種の抽出
物を含有することを特徴とする口腔用組成物を提供する
ものである。
本発明の口腔用組成物において原料とするオトギリソウ
の葉茎は、従来止血作用を有する成分を含有することが
知られており、一方シイタケの菌体は抗潰瘍作用などを
有する成分を含有することが知られているが、毛細血管
抵抗性を強化する成分を含有することについては全く知
られていない。さらに、驚くべきことに、これらの抽出
物を配合した組成物を経口投与では効果を示さず、局所
投与によってのみ効果を発現することが判明した。
本発明の口腔組成物に配合される抽出物の抽出は公知の
通常の方法で行ってよい。
抽出に用いられる溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール等の低級アルコール、または水、
あるいは前記低級アルコールと水との混合物が用いられ
る。
用いる溶媒の量は、被抽出物に対して1〜60重量部、好
ましくは5〜30倍であるのがよい。抽出温度は室温〜11
0℃でよいが、抽出溶媒の沸点付近で行うのが好都合で
ある。
つぎに抽出操作の具体例を示す (イ)オトギリソウ抽出物 オトギリソウ(Hypericum erectum,Thunb.)の全草1kg
を細切りし、これに90%エタノール8を加える。これ
を60〜70℃に加温して抽出した後、ろ過する。残渣を再
度90%エタノール8を用いて抽出する。同様の抽出操
作を合計4回行い、全抽出液を合わせる。これを40℃で
減圧濃縮した後、濃縮液のエタノール含量が70%になる
ように日局精製水を加えて調整する。さらに5〜7日間
常温に放置し熟成させる。ついで、これをろ過して、ろ
液を減圧濃縮し、濃縮液に日局エタノールおよび精製水
を加えてエタノール濃度が50%、全量約10になるよう
に調整する。さらに、7〜10日間冷所に放置して熟成を
行い、ついでろ過し、ろ液に50%エタノールを追加して
抽出液10を得る。該抽出液を減圧乾固し、オトギリソ
ウ抽出物を得る。
(ロ)シイタケ抽出物 シイタケ抽出物を得るには、シイタケ(Cortinellus sh
iitake,P.Henn.)の乾燥物10kgを細切りし、70%エタノ
ール50を加え、室温にて約2週間浸漬したのち、ろ過
する。残渣をさらに70%エタノール50にて2回同様に
抽出し、全抽出液を合し、水浴上減圧濃縮し、濃縮液に
エタノールおよび精製水を加えてアルコール濃度を50
%、全量約50に調整する。これを7〜10日間冷所に放
置して熟成させたのちろ過し、ろ液に50%エタノールを
追加して抽出液50を得る。該抽出液を減圧乾固し、シ
イタケ抽出物を得る。
オトギリソウおよびシイタケは、いずれも前記エタノー
ル以外の他の低級アルコール、水、あるいは低級アルコ
ールと水の種々の比率の混合物を用い、同様の操作によ
り抽出物を得ることができる。
かかる抽出物が配合された本発明組成物の剤型として
は、練歯磨、粉歯磨、液状歯磨、洗口剤、軟膏剤、クリ
ーム、パスタ、トローチ、チューインガム、貼付剤など
が挙げられる。
(A)つぎに、本発明組成物に配合する薬効剤であるオ
トギリソウ抽出物(前記(イ)90%エタノール抽出
物)、およびシイタケ抽出物(前記(ロ)70%エタノー
ル抽出物)の毛細血管強化作用および粘膜剥離作用につ
いて試験した結果を示す。
(i)毛細血管強化作用 (試験方法) Wistar系雄性ラット(7〜8週令)の腹部を除毛し、基
剤(マクロゴール軟膏、丸石製薬製)に被検薬効剤を配
合した軟膏を3日間塗布した。塗布は1日当たり5時間
とし、その間ラップおよびサージカルテープで覆いをし
た。塗布終了後、直径20mmの吸角を装着した紫斑計(い
わしや製)を用いて塗布部の皮膚を300mmHgにて60秒間
吸引し、5分後、直径10mmの円内にできた紫斑を計数し
た。一方、コントロール群には基剤のみを同様に塗布し
た。つぎの基準により結果を比較し、血管強化作用につ
いての有効性を評価した。
(評価基準) +++:極めて著効 ++:著効 +:有効 ±:やや有効 −:無効 結果を第1表に示す。
(ii)粘膜剥離作用 (試験方法) 前記(i)と同様、薬効剤を配合した軟膏剤を用いて粘
膜剥離作用を検討した。
ゴールデンハムスター(雄、体重100〜116g)を全身麻
酔して頬袋に軟膏剤を塗布し、30分間放置した後、25ml
の蒸留水で水洗し、24時間放置した。その後、頬袋組織
を摘出し直ちに常法にしたがい組織標本を作成し、光学
顕微鏡観察して組織学的に粘膜の剥離が認められるもの
を陽性+、認められないものを陰性−とした。結果を第
1表に示す。
さらに、最終的な薬物の評価は、血管強化作用と粘膜剥
離作用の結果を合わせ考慮してつぎの基準で評価した。
◎:非常に良い ○:良好 ×:不良 結果を第1表に示す。
第1表より明らかなごとく、本発明組成物に有効成分と
して配合されるオトギリソウ抽出物の配合量は、0.001
〜10重量%であるのが好ましい。配合量が0.001重量%
未満であると好ましい毛細血管抵抗性が得られず、充分
な予防、治療効果が得られない。一方、配合量が10重量
%を越えると、粘膜剥離など副作用が生じて好ましくな
い。
またシイタケ抽出物の配合量も同様の理由により、0.00
1〜10重量%であるのが好ましい。
(B)投与方法 さらに、これら本発明組成物に配合される薬効剤の血管
強化作用についてその投与方法の相違による特異性を比
較するためつぎの試験を行った。
Wistar系雄性ラット(7〜8週令)を用い、一方の群に
は前記試験(A)において総合結果が最も良かった、オ
トギリソウ抽出物およびシイタケ抽出物の単独1010重量
%配合または各々10重量%を配合したマクロゴール軟膏
剤を同様に塗布した。また、他方の群には薬効剤を0.5
重量%CMC溶液に懸濁し、局所での薬効剤濃度が同一と
なるように考慮して、一日一回、3日間経口投与した。
各動物の血管強化作用は試験(A)と同様に紫斑数によ
り評価した。結果は第2表に示す。
第2表より明らかなごとく、これら薬物の血管強化作用
は単独、併用いずれの場合においても局所に投与するこ
とによってのみ、その効果を発現することがわかる。
さらに、本発明組成物に配合される他の成分としては、
その口腔用組成物の種類に応じ適宜の公知の成分が用い
られる。
例えば、練歯磨には、第二リン酸カルシウム、炭酸カル
シウム、リン酸水素カルシウムなどの研磨剤;カルボキ
シメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセル
ロース、カラギーナン、ポリビニルアルコール、カルボ
キシビニルポリマーなどの粘結剤;グリセリン、ソルビ
トール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコールなどの湿潤剤;ラウリル
硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウムなど
の発泡剤;さらに香味剤としてペパーミント、スペアミ
ントなどの精油、メントールなどの香料、サッカリンナ
トリウムなどの甘味剤、また防腐剤が適宜配合される。
これらの成分を用いて、常法に従い製造する。
また、練歯磨、液状歯磨、洗口剤、軟膏剤、クリーム、
パスタ、トローチ、チューインガム、貼付剤などについ
ても製品の性状に応じた成分を配合して常法に従い製造
する。
なお、貼付剤は、口腔内の湿潤粘膜に貼付されて優れた
付着性を有し、投与薬剤の流出防止、口腔内粘膜損傷部
の被覆保護を行なうフィルム状の付着体からなる口腔内
製剤である。貼付剤の一例としては、粘膜に付着性を有
する水溶性高分子物質、例えばヒドロキシプロピルセル
ロース、カルボキシビニルポリマー等をフィルム状に成
形したものが挙げられる。
本発明の口腔用組成物にはさらに各種の薬効剤を配合し
てもよい。例えばクロルヘキシジン、テトラサイクリ
ン、ミノサイクリン、ヨード、アクリノール、ヒノキチ
オール、ペニシリンなどの抗菌剤;リゾチーム、非ステ
ロイド系抗炎症剤(インドメタシン、イブプロフェン、
フルルビプロフェン、ケトプロフェン、プラノプロフェ
ン、アスピリン、サリチル酸ナトリウム)、グリチルリ
チン酸塩、アズレン、グリチルレチン酸などの消炎剤;
食塩、アルミニウムアラントイネート、タンニン酸など
の収れん剤;トラネキサム酸、ε−アミノカプロン酸、
カルバゾクロム、アドレノクロム、バイオフラボノイド
などの止血剤;ビタミンE誘導体(例えばビタミンEニ
コチネート)などの血流改善剤;カンフル,オイゲノー
ル、フェノールなどの根管消炎剤;プロカインなどの局
所麻酔剤;各種フッ素化合物などの歯質強化剤、デキス
トラナーゼ、ムタナーゼなどの歯垢形成抑剤剤などが挙
げられる。
実施例 つぎに、実施例により本発明の口腔用組成物をさらに具
体的に説明する。なお、以下の実施例では前記(イ)お
よび(ロ)のオトギリソウ抽出物、シイタケ抽出物を用
いたが、これに限らず低級アルコール、水、あるいはこ
れらの混合物のいずれで抽出を行って得られた抽出物で
あってもよい。
実施例1(練歯磨) 以下の組成にて常法に基づき練歯磨を製造した。
実施例2〜3(練歯磨) オトギリソウ抽出物の代わりにつぎの薬効剤を配合した
以外は実施例1と同様にして練歯磨を製造した。
実施例4(練歯磨) 下記の組成により実施例1と同様にして練歯磨を製造し
た。
実施例5(粉歯磨) 下記の組成により常法にしたがい粉歯磨を製造した。
実施例6(チューインガム) 下記組成により常法によりチューインガムを製造した。成 分 配合量(重量%) ガムベース 65.0 マンニット 20.0 ソルビット 3.5 香 料 1.5 シイタケ抽出物 10.0 合 計 100 実施例7(マウスウオッシュ) 下記の組成によりマウスウオッシュを製造した。
実施例8(トローチ) 下記の組成により常法にしたがいトローチを製造した。成 分 配合量(重量%) アラビアガム 6.0 フラクトース 20.0 グルコース 20.0 マルトース 30.0 香 料 1.0 オトギリソウ抽出物 0.001 水 残部 合 計 100 実施例9(歯肉マッサージクリーム) 下記の組成により常法にしたがい歯肉マッサージクリー
ムを製造した。成 分 配合量(重量%) 白色ワセリン 8.0 ステアリルアルコール 6.0 プロピレングリコール 4.0 ポリエチレングリコール2000 25.0 ポリエチレングリコール400 37.0 セチルアルコール 7.0 オトギリソウ抽出物 8.0 シイタケ抽出物 0.001 水 残部 合 計 100 実施例10(うがい用錠剤) 下記の組成により常法にしたがいうがい用錠剤を製造し
た。成 分 配合量(重量%) 炭酸水素ナトリウム 55.0 第二リン酸ナトリウム 15.0 ポリエチレングリコール6000 3.0 クエン酸 12.0 エタノール 6.0 香 料 4.0オトギリソウ抽出物 5.0 合 計 100 実施例11(口腔用パスタ) 下記の組成により常法にしたがい口腔用パスタを製造し
た。
実施例12(軟膏状口腔用剤) 下記の組成により常法にしたがい軟膏状口腔用剤を製造
した。
発明の効果 (使用例) 薬効剤の配合量を下記の通りとした以外は前記実施例11
と同様に製造した口腔用パスタを用いて、つぎの方法に
より歯肉炎の改善効果を試験した。試験対象者: 歯肉に炎症性の変化が認められる男性28名(24〜33歳)
および女性12名(21〜26歳)を選び、炎症症状がほぼ同
程度になるように10名ずつの4群に分けた。
試験方法: 前記の4群をA〜D群とし、下記の処方による口腔用パ
スタを与えた。
A群 口腔用パスタにオトギリソウ抽出物(前記90%エ
タノール抽出物)1%を配合 B群 口腔用パスタにシイタケ抽出物(前記70%エタノ
ール抽出物)1%配合 C群 口腔用パスタにオトギリソウ抽出物(前記90%エ
タノール抽出物)1% およびシイタケ抽出物(前記70%エタノール抽出物)1
%を配合 D群 コントロール:口腔用パスタ基剤のみ、薬物無配
合 被験者には同一の新しい歯ブラシを与え、毎食後、4週
間歯肉をマッサージさせた。ブラッシング方法は自由と
した。
歯肉炎の改善効果の判定: PMA Indexにより評価した。すなわち、前歯部の乳頭歯
肉(P)、辺縁歯肉(M)、付着歯肉(A)の炎症の有
無により1(有)か0(無)のスコアを与え、その合計
点を各患者の指数とした。試験前と試験後における各患
者のスコアを比較し、つぎの式により改善率を算出し
た。
結果を第4表に示す。
第4表より明らかなごとく、A、BおよびC群はいずれ
もD群(コントロール)に対して有意な改善効果が認め
られる。
本発明の口腔用組成物は血管強化作用を示して脆弱化し
た歯周組織を改善し、組織の物理的刺激に対する抵抗性
を強化し、かつ歯肉炎等の歯周疾患の予防、治療などに
著効が認められる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オトギリソウの低級アルコール、含水低級
    アルコールまたは水による抽出物、およびシイタケの低
    級アルコール、含水低級アルコールまたは水による抽出
    物からなる群より選ばれた1種または2種の抽出物を含
    有することを特徴とする口腔用組成物。
  2. 【請求項2】オトギリソウ抽出物の含有量が0.001〜10
    重量%である前記第(1)項の口腔用組成物。
  3. 【請求項3】シイタク抽出物の含有量が0.001〜10重量
    %である前記第(1)項の口腔用組成物。
JP62087672A 1987-04-09 1987-04-09 口腔用組成物 Expired - Lifetime JPH0761933B2 (ja)

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