JPH0764904B2 - 高ゲル化微粒子重合体を含む塗料用樹脂組成物 - Google Patents

高ゲル化微粒子重合体を含む塗料用樹脂組成物

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JPH0764904B2
JPH0764904B2 JP59075744A JP7574484A JPH0764904B2 JP H0764904 B2 JPH0764904 B2 JP H0764904B2 JP 59075744 A JP59075744 A JP 59075744A JP 7574484 A JP7574484 A JP 7574484A JP H0764904 B2 JPH0764904 B2 JP H0764904B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、新規にして有用なる、高ゲル化微粒子重合体
を含む塗料用樹脂組成物に関する。さらに詳細には、本
発明は、一分子中に2個以上のエチレン性不飽和結合を
有するモノマー(以下、多官能性モノマーという。)を
主体とするモノマー類で以て架橋されたビニル系重合体
の高ゲル化微粒子物と、水酸基含有樹脂と、硬化用樹脂
とを必須のベース樹脂成分、すなわち、塗膜形成成分と
して含有することから成る、改良された塗料用樹脂組成
物に関する。
従来より、ハイソリツド塗料用樹脂の一つとして、溶液
型の水酸基含有樹脂をベース樹脂成分(塗膜形成成分)
とするものが使用されてはいるけれども、かかる溶液型
樹脂を使用してこの種のハイソリツド化を達成するに
は、樹脂の分子量を低くする必要があり、そのために耐
候性の低下、あるいは塗膜の“タレ”や“はじき”を惹
起させたりするという欠点があつた。
とくに、こうした低減化された分子量の溶液型樹脂をメ
タリツク塗料に使用した場合には、塗膜に“メタルむ
ら”が生ずるなどのほか、塗装作業性をも低下させると
いう欠点があつた。
また、ゲル化微粒子重合体含有塗料用樹脂組成物として
は、特開昭47−6789、56−5802、56−62855または56−9
8210号公報あるいは米国特許第4147688号明細書などに
記載されている如く、これまでにも、種々のものが研究
されてはいるけれども、この種の塗料用樹脂組成物に用
いられる在来のゲル化微粒子重合体は、該組成物中の架
橋成分量が、たとえば上掲された特開昭47−6789号公報
にも記載されているように、0.01〜3重量%(樹脂中)
と少なく、そのためにトルエンや酢酸エチルなどの如き
ポリマー溶解力の高い溶剤中では、実質的に膨潤性であ
り、かつ融着性であることは、それ自体、適用範囲が大
きく制限されることになる。
加えて、この種のゲル化微粒子重合体を添加する主な目
的が、比較的低分子量の樹脂を用いたハイソリツド塗料
の流動特性を調整するにある筈の処、上述したような膨
潤性で、かつ融着性のゲル化微粒子物である限りは、そ
れ自体として、低粘度化あるいは高固形分化(ハイソリ
ツド化)といつた能力を有しない。
しかるに、本発明者らは上述した如き種々の欠点ないし
は難点の存在に鑑みて、それ自体が前述した如きポリマ
ー溶解力の高い溶剤に対して非膨潤性で、しかも非融着
性を有するような一段と改良された特定の高ゲル化微粒
子ビニル系重合体を含んだ有用な塗料用樹脂組成物を得
るべく鋭意研究した結果、それ自体が本発明の目的樹脂
組成物中において溶解しうる水酸基含有樹脂類、硬化剤
類(硬化用樹脂類)および有機溶剤類からなる系に、か
かる特定の高ゲル化微粒子ビニル系重合体を配合せしめ
ることにより、前述した如き塗膜の耐候性や“はじき”
ならびに塗装作業性などの欠点の悉くが解消された高固
形分型塗料用樹脂組成物が得られることを見出して、本
発明を完成させるに到つた。
すなわち、本発明は、必須の成分として、多官能性モノ
マーの15〜100重量%と、一分子中に1個のエチレン性
不飽和結合を有するモノマー(以下、単官能性モノマー
という。)の85〜0重量%とを重合させて得られる高ゲ
ル化微粒子重合体(A)と、得られる塗料用樹脂組成物
中で均一に溶解し得る、水酸基含有樹脂類(B)と、硬
化剤類(C)と、有機溶剤類(D)とを含有することか
ら成る、極めて実用性の高い高固形分塗料用の樹脂組成
物を提供しようとするものである。
ここで言う実質的に非膨潤性であるとは、主に樹脂溶液
中での粘度挙動に関するものであり、たとえば60gのト
ルエンに溶解された40gのポリメチルメタクリレート
(重量平均分子量▲▼=10,000)溶液の粘度より
も、60gのトルエンにそれぞれ32gのポリメチルメタクリ
レート(同上)が溶解され、および8gのゲル化されたビ
ニル系微粒子重合体が分散された形の樹脂分散液の粘度
の方が低くなることを指して、該ゲル化ビニル系微粒子
重合体が非膨潤性であると称する。
他方、実質的に非融着性とは、主に膜形成挙動(造膜挙
動)に関するものであり、たとえば10gのトルエンに分
散されている10gのゲル化されたビニル系微粒子重合体
が、このトルエンの蒸発過程において連続した固体を形
成せずにそのまま独立した微粒子の形で存在しているこ
とを指して、該ゲル化ビニル系微粒子重合体が非粘着性
であると称する。
本発明において用いられる、前記した高ゲル化微粒子ビ
ニル系重合体(A)は、多官能性モノマーの15〜100重
量%、好ましくは、25〜100重量%と、単官能性モノマ
ーの85〜0重量%、好ましくは、75〜0重量%とを、た
とえば、有機系および/または無機系の低温分解型開始
剤の1種以上と、有機系の高温分解型開始剤の1種以上
との存在下に重合させて得られる水性エマルジヨンある
いはサスペンジヨンから水を除去せしめて調製されるも
のであるが、このさいに、たとえば、上記したそれぞれ
の低温分解型および高温分解型開始剤の1種以上を用い
て、まず20℃以上100℃未満なる温度範囲で、水性エマ
ルジヨンあるいはサスペンジヨンの状態で、上記した多
官能性モノマーのみを、あるいは該多官能性モノマーと
単官能性モノマーとを60〜99重量%なる範囲まで重合せ
しめ、次いで100〜250℃なる温度でさらに残りのモノマ
ー分を反応せしめて調製するのが、特に好ましい。
当該高ゲル化微粒子ビニル系重合体(A)を調製するに
さいして用いられている、前記した多官能性モノマーと
して代表的なものには、エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、総炭素数が10〜28なるオリゴエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリ
レートもしくはペンタエリスリトールテトラ(メタ)ア
クリレートの如き多価アルコールのポリ(メタ)アクリ
レート類;ジアリルサクシネート、ジアリルフタレート
もしくはトリアリルイソシアヌレートの如きアリルアル
コールのエステル類;またはジビニルベンゼン、ジシク
ロペンテニル(メタ)アクリレート、ブタジエン、ペン
タジエン、イソプレンもしくはクロロプレンなどがある
が、これらのうち特に好ましいものとしてはジビニルベ
ンゼン、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ト
リアリルイソシアヌレートまたは各種多価アルコールの
ポリ(メタ)アクリレート類などが挙げられる。
他方、前記重合体(A)を調製するにさいして用いられ
る前記の単官能性モノマーとして代表的なものには、メ
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレートもしくは(β−メチル)グリシ
ジル(メタ)アクリレートの如き(メタ)アクリル酸エ
ステル類;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル
(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アク
リルアミドもしくはN−ブトキシメチル(メタ)アクリ
ルアミドの如きアミド基含有モノマー類;(メタ)アク
リル酸、イタコン酸もしくは(無水)マレイン酸の如き
カルボキシル基含有モノマー類;ジメチルイタコネー
ト、ジエチルマレートもしくはジ−n−ブチルフマレー
トの如き不飽和ジカルボン酸のジアルキルエステル類;
またはスチレン、エチルスチレン、ビニルトルエン、
(メタ)アクリロニトリルもしくは酢酸ビニルなどがあ
る。
次に、前記した低温分解型開始剤として代表的なものに
は、それぞれ、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムも
しくは過酸化水素などの無機系化合物、またはアセチル
パーオキサイド、プロピオニルパーオキサイド、iso−
ブチリルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、
tert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ
オクトエートもしくはアゾビス−iso−ブチルニトリル
などの有機系化合物があるし、他方、前記した高温分解
型開始剤として代表的なものには、tert−ブチルヒドロ
パーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、
tert−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−tert−ブチ
ルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイドまたはクメ
ンヒドロパーオキサイドなどの如き有機系化合物があ
る。
そして、これらの低温分解型および高温分解型のいずれ
とも、あるいはそのうちの有機系と無機系との別を問わ
ず、前掲された各種モノマー類の100重量部に対して0.0
1〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部となる範囲で
用いられるのが適当である。
本発明において用いられる前記した高ゲル化微粒子重合
体を得るにさいしては、第一段階の重合反応ともいうべ
き反応を20℃以上100℃未満の温度範囲で行なうのが好
ましく、こうした比較的温和な条件下での反応によれ
ば、前掲の如き多官能性モノマーが多く用いられた場合
においても、水性エマルジヨンあるいはサスペンジヨン
を収率よく調製することができる。
かかる第一段階の反応に続く、いわゆる第二段階の反応
は100〜250℃なる範囲の比較的高温で行なわれるのが好
ましいが、第一段階における重合反応の継続であり、該
第一段階重合の促進であつて、前掲の如き各種モノマー
類中の不飽和結合の重合率をより以上に上昇せしめる目
的で行なわれるものである。
そして、こうした第二段階の重合反応は水性エマルジヨ
ンないしはサスペンジヨンの状態で、常圧下または加圧
下のいずれで行なつてもよく、あるいは空気中または窒
素ガスもしくは二酸化炭素ガスの如き不活性ガス中のい
ずれで行なつてもよいが、当該第二段階の重合反応に代
わりうるものとして、かかる空気中または不活性ガス中
で反応を行なうには、通常、当該第一段階の反応の終了
後に得られる水性エマルジヨンあるいはサスペンジヨン
を、必要により、公知慣用の物理的ないしは化学的手段
により固形物の形で分離する場合に引き続いて行なう乾
燥工程で該固形物の乾燥を行なうことと併せて、一体的
に当該第二段階の重合反応を済ませるようにしてもよ
く、このようにすることによつても当該第二段階の反応
を上記第一段階の反応に引き続いて行なつた場合と同様
の結果が得られる。
このようにして得られる前記の高ゲル化微粒子ビニル系
重合体(A)は、第一段階の重合反応で既に粒子が形成
されているので、第二段階の重合反応、あるいはこれに
代わるべき上述の如き空気中または不活性ガス中で行な
われる乾燥工程での重合反応のいずれの場合において
も、微粒子間の反応による塊状化(ブロツク化)は起こ
らない。
かくして、種々の方式の重合ののちに得られる水性エマ
ルジヨンあるいはサスペンジヨン中の高ゲル化微粒子ビ
ニル系重合体(A)は、水の蒸発もしくは共沸、または
重合体(粒子)の沈降もしくは凝集などの物理的ないし
は化学的手段により固形物の形で分離せしめることもで
きるし、あるいはこうした物理的ないしは化学的手段を
施すにさいして、該重合体(A)と別の樹脂類および/
または有機溶剤類などを存在させた状態で、該重合体
(A)の媒体を、直接、水またはこうした樹脂類および
/または有機溶剤類などに置き換えることもできる。
このようにして得られる前記の高ゲル化微粒子ビニル系
重合体(A)は、必要に応じて、前述したように、水性
エマルジヨンあるいはサスペンジヨンから固形物の形で
分離せしめたり、あるいは別の樹脂類、有機溶剤類や水
などの媒体中で、粒子径が30ミクロン(μm)以上なる
粒子の存在率が1重量%以下であつて、しかも重量平均
粒子径が20μm以下、好ましくは10μm以下の範囲とな
るように粉砕せしめることは、極めて容易である。
当該重合体(A)の粒径分布が、30μm以上なる粒径を
もつた粒子の存在率を1重量%越えるようにしたり、あ
るいは20μmを越える重量平均粒径となるようにした場
合には、もはや平滑な塗面を与え得るような塗料(用樹
脂組成物)の調製は期待し難くなる。
また、当該重合体(A)としては、25℃における屈折率
(▲n25 D▼)が1.45〜1.65なる範囲内のものが適当で
あり、しかも当該重合体(A)と、該重合体(A)と併
用すべき別の樹脂類との間で、かかる屈折率が相互に等
しい場合には得られる塗膜は透明なものとなるし、相互
に異なる場合には不透明なものとなる。
さらに、当該重合体(A)としては、ハイソリツド化の
観点から、架橋点密度が0.5×10-3〜1.0×10-2モル/gな
る範囲内のものが適当である。
次に、本発明において用いられる前記の水酸基含有樹脂
(B)とは、得られる本発明組成物に均一に溶解されう
る、一分子当り1個以上、好ましくは2個以上の水酸基
を含有する(縮)重合体であつて、しかも本発明組成物
を高固形分化(ハイソリツド化)せしめるのに必要にし
て十分なる数平均分子量(▲▼)の範囲内にある樹
脂を指称するものであり、こうした条件に合致するもの
であれば、いずれも使用できるが、さらに好ましくは、
次のような条件を満たすものが適当である。すなわち ▲▼が500〜15,000なる範囲で、かつ水酸基価
が30〜250なる範囲のビニル系樹脂、 ▲▼が200〜5,000なる範囲で、かつ水酸基価が
20〜600なる範囲のアルキド樹脂、ポリエステルおよび
ウレタン樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種の
(縮)重合体、または ビニル系樹脂と(縮)重合体との混合物 などである。
そのうち、まず上記ビニル系樹脂を調製するには、常
法に従つて、水酸基含有モノマーと、これと共重合可能
な他のモノマーとを共重合せしめればよく、かかる水酸
基含有モノマーとして代表的なものには、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシ−ブチル(メタ)ア
クリレート、3−ヒドロキシ−ブチル(メタ)アクリレ
ート、4−ヒドロキシ−ブチル(メタ)アクリレート、
3−クロル−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ートもしくはポリエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレートの如き(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキ
ルエステル類;無水マレイン酸もしくは無水イタコン酸
の如き酸無水基含有モノマーと、エチレングリコールの
如きグリコール類との付加物などの不飽和結合を有する
ヒドロキシアルキルエステルモノカルボン酸類;マレイ
ン酸もしくはフマル酸の如き多価カルボン酸のジヒドロ
キシアルキルエステル類などの不飽和結合含有ポリヒド
ロキシアルキルエステル類;またはヒドロキシエチルビ
ニルエーテルなどがある。
他方、これらの水酸基含有モノマーと共重合可能な他の
モノマーの代表的なものには、前記高ゲル化微粒子ビニ
ル系重合体(A)を調製するさいに用いられるような
(メタ)アクリル酸エステル類、アミド基含有モノマー
類、不飽和ジカルボン酸のジアルキルエステル類をはじ
め、酢酸ビニル、安息香酸ビニルもしくは「ベオバ」
(オランダ国シエル社製品)の如きビニルエステル類;
「ビスコート8F、8FM、3Fもしくは3FM」〔大阪有機化学
(株)製の含ふつ素(メタ)アクリルモノマー〕、パー
フルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジ−パ
ーフルオロシクロヘキシルフマレートまたはN−iso−
プロピルパーフルオロオクタンスルホンアミドエチル
(メタ)アクリレートの如きパーフルオロアルキル基含
有ビニルエステル類;エチレンもしくはプロピレンの如
きα−オレフイン類;塩化ビニル、ふつ化ビニル、塩化
ビニリデンもしくはふつ化ビニリデンの如きハロゲン化
ビニル(ビニリデン)類;スチレン、α−メチルスチレ
ン、p−tert−ブチルスチレン、o−メチルスチレンも
しくはp−メチルスチレンの如き芳香族ビニルモノマー
類;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸もしくはシトラコン酸の如き不飽和
モノーまたはジカルボン酸類;無水マレイン酸もしくは
無水イタコン酸の如き酸無水基含有モノマー類;p−スチ
レンスルホンアミド、N−メチル−p−スチレンスルホ
ンアミドもしくはN,N−ジメチル−p−スチレンスルホ
ンアミドの如き、既掲のカルボン酸アミド基含有モノマ
ーを除くスルホン酸アミド基含有モノマー類;N,N−ジメ
チルアミノプロピルアミンの如き酸無水基と反応しうる
活性水素基と3級アミノ基とを併せ有する化合物と前掲
の酸無水基含有モノマーとの付加物などの3級アミノ基
含有モノマー類;(メタ)アクリロニトリルの如きシア
ノ基含有モノマー類;前掲の水酸基含有モノマー類と燐
酸もしくは燐酸エステル類との縮合反応によつて得られ
る燐酸エステル結合を有するモノマー類;あるいは2−
アクリルアミド−2−メチル−プロパンスルホン酸の如
きスルホン酸基含有モノマーまたはそれらの有機アミン
塩類などがある。
そして、当該水酸基含有ビニル系樹脂を調製するにさい
して、上掲の水酸基含有モノマー類の使用量としては、
得るべき該ビニル系樹脂の分子量によつても異なるが、
概ねモノマー総量中の10〜50重量%となる範囲内が適当
であり、したがつて、残りの90〜50重量%を、他の共重
合性モノマーから適宜選択すればよく、かかる共重合性
モノマーは、最終的に得られる硬化塗膜の諸物性ならび
に顔料分散性などの諸要因を考慮に入れて、決定される
べきである。
また、かかる共重合性モノマーのうちでも、たとえばカ
ルボキシル基含有モノマーやスルホン酸基含有モノマー
なる酸性基をもつたモノマー類を使用することは、当該
水酸基含有ビニル系樹脂と前記硬化剤類(C)との架橋
反応のための潜在性触媒として有用である処から、こう
した種類のモノマーを共重合せしめておくのもよい。
当該水酸基含有ビニル系樹脂を得るには、溶液重合法、
溶液加圧重合法、塊状重合法、乳化重合法または懸濁重
合法の如き公知慣用の方法がそのまま適用できるが、就
中、溶液ラジカル重合法が最も簡便である。
そのさいに用いられる溶剤類として代表的なものには、
トルエン、キシレン、シクロヘキサン、n−ヘキサンも
しくはオクタンの如き炭化水素系;メタノール、エタノ
ール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタ
ノール、sec−ブタノールもしくはエチレングリコール
モノメチルエーテルの如きアルコール系;酢酸メチル、
酢酸エチルもしくは酢酸−n−ブチルの如きエステル
系;アセトン、メチルエチルケトン、メチル−iso−ブ
チルケトン、メチルアミルケトンもしくはシクロヘキサ
ンの如きケトン系;またはジメチルホルムアミドもしく
はジメチルアセトアミドの如きアミド系などがあり、こ
れらの任意の混合物を使用しうることは勿論である。
当該溶剤類と、さらにアゾ系または過酸化物系の如き各
種の重合開始剤とを使用して、常法により重合を行なえ
ばよく、このさい、さらに必要に応じて、分子量調節剤
としてラウリルメルカプタン、オクチルメルカプタン、
2−メルカプトエタノールまたはα−スチレン・ダイマ
ーの如き各種の連鎖移動剤を用いることもできる。とく
に、2−メルカプトエタノールのような水酸基含有連鎖
移動剤を用いる場合には、得られる樹脂の平均分子量以
下のフラクシヨンに対しても、効率的にかかる水酸基の
導入化が為しうるものの、耐候性に劣るという欠点があ
る処から、限定された用途に差し向けられるべきであ
る。
また、前記水酸基含有ビニル系樹脂の調製法として、前
掲の溶液ラジカル重合法のほかに、イオン重合法もある
が、かかるイオン重合法によつて得られる樹脂もまた、
本発明において支障なく用いることができる。
かかるイオン重合法によれば、予め官能基をブロツクせ
しめた形のイオン重合開始剤を用いて重合させ、次いで
得られる樹脂の末端に在るブロツク剤を脱離させること
により、分子量分布の極めて狭い、しかも一分子中に必
ず1個以上の官能基を有する樹脂を得ることができるも
のであり、かかるイオン重合法としては特開昭58−1360
8号公報中に詳述されている通りのことがそのまま適用
できる。
かくして得られる水酸基含有ビニル系樹脂のガラス転移
点としては、−20℃〜+50℃なる範囲内のものが適当で
ある。
次いで、前記のアルキド樹脂、ポリエステル樹脂および
/またはウレタン樹脂はいずれも、原料成分や▲
▼および水酸基価が限定される点で特徴的であり、エス
テル化方法などの、いわゆる合成条件としては周知慣用
の手段がそのまま適用できる。
ここにおいて、ウレタン樹脂とはイソシアネート変性ア
クリル樹脂、イソシアネート変性アルキド樹脂やイソシ
アネート変性ポリエステル樹脂などの如き、一分子中に
1個以上のウレタン結合を有する樹脂を指称するもので
あるが、合成上の簡便さ、あるいはゲル化の危険性の比
較的少ないことなどの面から、イソシアネート変性のア
ルキド樹脂および/またはポリエステル樹脂の使用が好
ましい。
まず、ウレタン樹脂の調製法としては、一分子中に1個
以上の水酸基を有するアルキド・オリゴマーまたはポリ
エステル・オリゴマーに有機ジイソシアネート化合物を
反応させ、次いで分子鎖を伸長せしめるのがよい。
使用しうる有機ジイソシアネート化合物の代表例として
は、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキ
サメチレンジイソシアネートの如き脂肪族ジイソシアネ
ート類;キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネートの如き環状脂肪族ジイソシアネート類;ま
たはトリレンジイソシアネート、4,4′−ジフエニルメ
タンジイソシアネートの如き芳香族ジイソシアネートな
どがあり、これらの併用によつてもよいのは勿論である
が、塗膜の耐候性の点からは脂肪族ジイソシアネート類
を使用するのが好ましい。
また、当該アルキド樹脂、ポリエステル樹脂および/ま
たはウレタン樹脂のポリエステル成分を合成するにさ
いして用いられる多塩基酸成分の代表的なものとして
は、イソフタル酸、テレフタル酸、オルソフタル酸、2,
6−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ジフエニルジカル
ボン酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフ
タル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロテレフタ
ル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテ
トラヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒド
ロフタル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、こは
く酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、ピメリ
ン酸、スベリン酸、セバシン酸、もしくは二量体脂肪酸
(ダイマー酸)、またはトリメリツト酸、トリメシン
酸、ピロメリツト酸もしくはシクロペンタンテトラカル
ボン酸、あるいはこれらのアルキルエステルや無水物な
どの反応性誘導体が挙げられるが、好ましくは、ヘキサ
ヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、ヘキサ
ヒドロテレフタル酸またはそれらの各種反応性誘導体の
1種あるいは2種以上を、全多塩基酸成分中の50モル%
以上となるように使用すれば、硬化性および塗膜の耐候
性、さらには溶解性および低粘度化などの面ですぐれた
本発明組成物が得られることになる。
このように、これら上記の多塩基酸成分は塗膜物性なら
びに経済性などを考慮して適宜選択されるべきである。
他方、当該アルキド樹脂、ポリエステル樹脂および/ま
たはウレタン樹脂のポリエステル成分を合成するにさ
いして用いられるアルコール成分として代表的なものに
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリ
メチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、ネオペンチルグリコールの如きアルキレングリ
コール類;1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビス−ヒ
ドロキシエチルテレフタレート、水添ビスフエノール
A、またはビスフエノールAのアルキレンオキサイド付
加物の如き芳香族もしくは脂環式グリコール類などがあ
るし、モノエポキシ化合物も該アルコール成分として併
用することができるし、またグリセリン、トリメチロー
ルエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ール、ジペンタエリスリトール、マンニット、または以
上に掲げられた各種グリコール成分とε−カプロラクト
ンとの付加物のようなポリエステル化合物も使用するこ
とができるが、塗膜の耐候性などの点から、ネオペンチ
ルグリコールを全アルコール成分中の30モル%以上とな
るように使用すれば、好結果を与える。
したがつて、これら上記のアルコール成分は最終硬化塗
膜の要求性能に応じて適宜選択されるべきである。
また、アルキド樹脂を調製するさいに用いられる脂肪酸
の代表的なものとしては、オクチル酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、バーサテイツク酸、オレイン酸、リノー
ル酸、リノレイン酸をはじめ、やし油脂肪酸、水添やし
油脂肪酸、トール油脂肪酸、ひまし油脂肪酸、脱水ひま
し油脂肪酸、米ぬか油脂肪酸、あまに油脂肪酸、大豆油
脂肪酸、サフラワー油脂肪酸などの如きC8以上の長鎖の
飽和ないしは不飽和一塩基酸が挙げられるが、これらは
溶剤類への溶解性、塗膜の耐候性および経済性などを考
慮して適宜選択されるべきである。
このようにして、前記アルキド樹脂、ポリエステル樹脂
および/またはウレタン樹脂を調製するべく用いられ
るポリエステル成分が得られるが、以上のほかに、ポリ
エステル形成成分としての、それぞれ全多塩基酸成分お
よび全アルコール成分の合計量に対して40〜90モル%な
る範囲でε−カプロラクトンを付加せしめて得られるポ
リエステル成分を使用することもでき、そのようにした
場合には、硬化塗膜の可撓性にすぐれた本発明組成物を
与えることになる。
かくして、本発明において用いられる前記水酸基含有樹
脂類(B)が得られるが、アルキド樹脂、ポリエステル
樹脂またはウレタン樹脂は1種あるいは2種以上の混合
物として用いることもできるし、ビニル系樹脂とアルキ
ド樹脂、ポリエステル樹脂および/またはウレタン樹脂
との混合物として用いることもできるのは勿論であり、
たとえば耐候性の良好なる本発明組成物を得ようとする
場合には、ビニル系樹脂を多く用いるようにし、可撓性
の良好なる本発明組成物を得ようとする場合には、アル
キド樹脂、ポリエステル樹脂および/またはウレタン樹
脂を多く用いるようにすることにより、塗膜性能を任意
に調整することができる。
また、本発明において用いられる前記硬化剤類(C)の
代表的なものとしては、アミノ樹脂、ポリイソシアネー
トまたはブロツクポリイソシアネートが挙げられる。
これらのうち、アミノ樹脂としては通常、塗料用として
用いられているものであれば、いずれも使用できるが、
代表的なものを挙げれば、メラミン、アセトグアナミ
ン、ベンゾグアナミン、ステログアナミン、スピログア
ナミンの如きアミノ基含有化合物と、ホルムアルデヒ
ド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、グリオ
キザールの如きアルデヒド系化合物とを周知慣用の方法
により反応させて得られる縮合物、またはこれらの各縮
合物をアルコール類、とくにC1〜C4なる低級アルコール
で部分的にか、あるいは完全にエーテル化せしめて得ら
れるものなどであり、具体的には、メチルエーテル化メ
ラミン、n−ブチルエーテル化メラミンまたはiso−ブ
チルエーテル化メラミンなどであるが、これらのうち高
固形分化(ハイソリツド化)の観点からはメチルエーテ
ル化メラミンが望ましい。
次に、ブロツクポリイソシアネートとしては、いわゆる
無黄変ポリイソシアネートを公知慣用のブロツク化剤を
用いてブロツク化せしめたポリイソシアネートが用いら
れうるが、「バーノツク D−550」〔大日本インキ化学
工業(株)製品〕、「タケネート B 815−N」〔武田薬
品工業(株)製品〕または「アデイトール(ADDITOL)V
XL−80」〔ヘキスト合成(株)製品〕などがそのうちの
代表的なものである。
さらに、ポリイソシアネートとして代表的なものには、
前掲された如く各種の有機ジイソシアネート化合物と、
多価アルコールもしくは低分子量ポリエステルまたは水
などとの付加物、あるいは該有機ジイソシアネート化合
物同士の重合体、さらにイソシアネート・ビウレツト体
などであり、それらのうち特に代表的なものには、「バ
ーノツク D−750、800、DN−950、970もしくは15−45
5」(同上社製品)、「デスモデユールL、N、HLもし
くはIL」(西ドイツ国バイエル社製品)、「タケネート
D−102、202、110Nもしくは123N」(同上社製品)、
「コロネート L、HL、EHもしくは203」(日本ポリウレ
タン工業(株)製品〕または「デユラネート24A−90C
X」〔旭化成工業(株)製品〕などがある。
また、本発明において用いられる前記の有機溶剤類
(D)としては、沸点が30〜300℃なる範囲内の、脂肪
族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、エステ
ル系、アルコール系、ケトン系またはエーテル系などが
望ましいが、そのうち脂肪族炭化水素としてはn−ヘキ
サン、iso−ヘキサン、n−ヘプタン、iso−ヘプタン、
n−オクタン、iso−オクタン、n−ドデカンなどが、
脂環式炭化水素としてはシクロヘキサン、メチルシクロ
ヘキサン、デカリンなどが、芳香族炭化水素としてはベ
ンゼン、トルエン、キシレン、テトラリン、エチルベン
ゼン、iso−プロピルベンゼンなどが、エステル系とし
ては酢酸エチル、酢酸−iso−プロピル、酢酸−n−ブ
チル、酢酸アミル、ぎ酸エチル、酪酸−n−ブチル、プ
ロピオン酸−n−ブチルなどが、アルコール系としては
メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プ
ロパノール、n−ブタノール、2−エチルヘキサノー
ル、エチレングリコールなどが、ケトン系としてはアセ
トン、メチルエチルケトン、メチル−iso−ブチルケト
ン、シクロヘキサノンなどが、エーテル系としてはiso
−プロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン
などが代表的なものとして挙げられる。
そのほかに、フエノール、クレゾール、ジエチレングリ
コール、ジエチレングリコールモノブチルエーテルまた
はフルフラールなども使用できる。
以上に掲げられた本発明組成物の必須成分たる高ゲル化
微粒子ビニル系重合体(A)、水酸基含有樹脂類
(B)、硬化剤類(C)および有機溶剤類(D)を用い
て本発明の高樹脂分含有塗料用樹脂組成物を得るには、
上掲された各種溶剤類(D)のうち、特に脂肪族および
/または脂環式炭化水素を5〜95重量%、好ましくは20
〜90重量%なる範囲内で用いるのが好ましい。
こうした脂肪族および/または脂環族炭化水素の使用量
が5重量%未満である場合には、本発明組成物の粘度が
高くなり易く、逆に95重量%を超える場合には、前記水
酸基含有樹脂類(B)を十分に溶解せしめることが困難
となり易いので、いずれも好ましくない。
また、本発明組成物を調製するに当つては、前記した
(A)、(B)、(C)および(D)成分なるそれぞれ
の成分を、(A)成分が0.1〜60重量%なる範囲内に入
るように、(B)成分と(C)成分の合計量が99.9〜40
重量%で、かつ(C)成分に対する(B)成分の比、つ
まり(B)/(C)が0.2〜10なる範囲内に入るように
して、ベース樹脂成分(塗膜形成成分)を配合せしめる
と共に、(A)成分と(B)成分と(C)成分との合計
量と(D)成分との比、つまり〔(A)+(B)+
(C)〕/(D)が0.4〜4なる範囲内に入るようにし
て、溶剤成分を配合せしめればよい。
本発明の塗料用樹脂組成物中には、無機および/または
有機顔料を含めてもよく、そのさいには、アルミニウ
ム、銅、亜鉛の粉末ないしはフレーク;または弁柄、二
酸化チタン、クレー、炭酸カルシウムなどの無機顔料
を、他方、シアニンブルー、シアニングリーン、ハンザ
イエロー、マゼンタなどの有機顔料が代表的なものとし
て用いられ、当該顔料成分の使用量としてはPWCが1〜6
0%となる範囲内が適当である。
これに対し、当該顔料成分を使用しない場合には、本発
明組成物を、とくに2コート用のトツプコートとして用
いることができる。
そのほか、本発明組成物中には燐酸、スルホン酸または
それらのエステルもしくは塩類の如き各種誘導体などの
硬化触媒;ベンゾトリアゾール系、ヒドロキシベンゾフ
エノン系または不飽和ニトリル系などの紫外線吸収剤;
シリコン系、ふつ素系または(メタ)アクリル系重合体
などのレベリング剤などの各種添加剤をも配合せしめる
ことができる。
かくして得られる本発明組成物は、金属、スレート瓦、
木材などの一般用塗料として用いられるほか、自動車用
塗料として特に2コート塗装におけるトツプコート用に
用いられる。
次に、本発明を参考例、実施例および比較例により具体
的に説明するが、以下において部および%は特に断りの
ない限り、すべて重量基準であるものとする。
参考例 1 〔高ゲル化微粒子ビニル系重合体(A)の
調製例〕 第1表に示されるような原料仕込割合で、混合物(イ)
を反応容器内で撹拌して75℃に加熱し、そこへ混合物
(ロ)の1/20を加え、次いで30分後に混合物(ハ)の1/
5を加え、さらに30分後に混合物(ロ)の19/20と混合物
(ハ)の3/5とを3時間に亘つて滴下せしめ、滴下終了
直後に混合物(ハ)の1/5を加え、更に80℃に1時間保
持して撹拌を継続せしめ、しかるのち密閉状態で160℃
に昇温し、同温度で3時間撹拌を継続せしめて架橋反応
を終結させた。
次いで、ここに生成した水性エマルジヨンを30℃に冷却
し、200メツシユの布で過せしめ、しかるのち100℃
に加熱して撹拌しつつ乾燥せしめた。
かくして得られた重合体粒子の凝集物を、日本ニユーマ
チツク工業(株)製の超音速I−式ジエツトミル(以下
同様)にて粉砕せしめて、粒径が10μm以上なる粒子の
存在率が0.1%以下で、かつ米国リーズ・アンド・ノー
スラツク(LEEDS & NORTHRUP)社製の「マイクロトラ
ツクSTDタイプ7991−0」を用いて測定された重量平均
粒径(以下同様)が3.9μmで、(株)アタゴ製のアツ
ベ屈折計で測定された▲n25 D▼(以下同様)が1.51な
る、しかも赤外線分光光度計を用い、各ビニル基の吸収
強度を測定することによつて求められた架橋点密度(以
下同様)が1.5×10-3モル/gなる目的重合体の微粉末を
得た。以下、これをゲル化微粒子(A−1)と略記す
る。
参考例 2 (同 上) 第2表に示されるような原料仕込割合に変更した以外
は、参考例1と同様にして粒径が10μm以上なる粒子が
0.1%以下で、重量平均粒径が2.8μmで、▲n25 D▼が
1.49なる、しかも架橋点密度が1.1×10-3モル/gなる目
的重合体の微粉末を得た。以下、これをゲル化微粒子
(A−2)と略記する。
参考例 3 〔水酸基含有樹脂類(B)の調製例〕 撹拌装置、温度計、窒素導入管および還流冷却器を備え
た反応器に、キシレンの160部と酢酸−n−ブチルの160
部とを仕込んで窒素雰囲気中で125℃に昇温し、次いで
スチレンの120部、n−ブチルアクリレートの180部、n
−ブチルメタクリレートの120部、2−ヒドロキシプロ
ピルアクリレートの108部、2−ヒドロキシプロピルメ
タクリレートの66部およびアクリル酸の6部と、n−ブ
タノールの80部、tert−ブチルパーオキシオクトエート
の12部、ジ−tert−ブチルパーオキサイドの1部および
アゾビス−iso−ブチロニトリルの3部とからなる混合
物を8時間に亘つて滴下せしめ、滴下終了後も同温度に
15時間保持せしめて、不揮発分(NV)が60%、ガードナ
ーカラー(G.C.)が1以下で、かつ▲▼が6,000な
るビニル系樹脂の溶液を得た。以下、これを樹脂(B−
1)と略記するが、この樹脂(B−1)の固形分当りの
水酸基価は109であつた。
参考例 4 (同 上) 撹拌装置、温度計、窒素導入管および反応生成水留出管
を備えた反応器に、アジピン酸の195部および全多塩基
酸成分中の63.9モル%に当るヘキサヒドロ無水フタル酸
の364部と、トリメチロールプロパンの119部および全ア
ルコール成分中の77.6モル%に当るネオペンチルグリコ
ールの322部とを、窒素気流中で5時間かけて徐々に230
℃まで昇温し、同温度に酸価が11になるまで保持せしめ
て、水酸基価が102で、かつ▲▼が2,010なるポリエ
ステル樹脂の溶液を得た。
次いで、これを100℃以下に冷却してキシレンの224部を
加えて上記樹脂の溶液となした。以下、これを樹脂(B
−2)と略記するが、このもののNVは80%であつた。
参考例 5 (同 上) 参考例4と同様のポリエステル反応装置に、アジピン酸
の150.5部および全多塩基酸成分中の69.7モル%に当る
ヘキサヒドロ無水フタル酸の364部と、トリメチロール
プロパンの87.8部および全アルコール成分中の85.4モル
%に当るネオペンチルグリコールの398部とを仕込ん
で、窒素気流中で5時間かけて徐々に230℃まで昇温
し、同温度に酸価が10になるまで保持せしめてポリエス
テル樹脂を得た。
次いで、これを100℃に冷却し、キシレンの253.4部とジ
−n−ブチル錫ジラウレートの0.1部とを加えたのち65
℃に昇温し、同温度でヘキサメチレンジイソシアネート
の109部を2時間に亘つて、発熱に注意しつつ徐々に滴
下せしめ、滴下終了後も80℃に1時間保持せしめて、部
分ウレタン化ポリエステル樹脂の溶液を得た。以下、こ
れを樹脂(B−3)と略記するが、このものはNVが80%
であり、かつ樹脂固形分の水酸基価は125であり、▲
▼は1,320であつた。
参考例 6 (同 上) 参考例4と同様のポリエステル反応装置に、アジピン酸
の170部および全多塩基酸成分中の61.0モル%に当るヘ
キサヒドロ無水フタル酸の280部と、トリメチロールプ
ロパンの187部および全アルコール成分中の45.9モル%
に当るペンタエリスリトールの156部と、やし油脂肪酸
の157部とを仕込んで、窒素気流中で5時間に亘つて徐
々に230℃まで昇温し、酸価が10になるまで同温度に保
持せしめて、アルキド樹脂を得た。
次いで、これを100℃以下に冷却してキシレンの233部を
加えてNVが80%なる上記樹脂の溶液となした。以下、こ
れを樹脂(B−4)と略記するが、このものの固形分の
水酸基価は130で、かつ▲▼は2,070であつた。
参考例 7 (同 上) 参考例3と同様の反応器にトリメチロールプロパンの13
4部およびε−カプロラクトンの684部とテトラブチルチ
タネートの0.04部とを仕込んで180℃に昇温し、同温度
に10時間保持せしめて、ラクトン付加ポリエステル樹脂
を得た。以下、これを樹脂(B−5)と略記するが、こ
のもののNVは100%であり、25℃におけるガードナー粘
度はXであり、水酸基価は206で、かつ▲▼は820で
あつた。
実施例 1〜14 高ゲル化微粒子ビニル系重合体(A)として参考例1お
よび2で得られたゲル化微粒子(A−1)および(A−
2)と、水酸基含有樹脂類(B)として参考例3〜7で
得られた樹脂(B−1)〜(B−5)の固形物分と、硬
化剤類(C)としての、「スミマールM−100C」〔住友
化学工業(株)製のヘキサメトキシメチルメラミン;NV
=100%〕および「バーノツクD−550」〔大日本インキ
化学工業(株)製の無黄変タイプ・ブロツクポリイソシ
アネート;NV=55%〕の固形物分と、有機溶剤類(D)
の一部として、上記樹脂(B−1)〜(B−5)中の、
ならびに「バーノツクD−550」中のそれぞれ溶剤分と
を、必要に応じて、顔料および/または硬化触媒をも、
第3表に示されるような配合割合で混合して塗料化せし
め、さらに上記有機溶剤類(D)を以て、後記する如き
希釈シンナーで同表に示されるような所定の塗装時固形
物となるようにしてスプレー粘度に調整せしめて、本発
明の各塗料用樹脂組成物を調製した。
次いで、それぞれの塗料溶液を厚さが0.8mmなる軟鋼板
に、乾燥膜厚が35μm程度になるように塗装せしめ、30
分間セツテイングせしめ、しかるのち「スミマールM−
100C」を用いた場合には140℃で30分間、「バーノツク
D−550」を用いた場合には160℃で20分間それぞれ焼付
けを行なつた。
かくして得られたそれぞれの硬化塗膜について、表面の
仕上がり状態、主として塗面の“はじき”を評価した処
を、同表にまとして示す。
なお、希釈シンナーとしては「スワゾール1000」〔丸善
石油(株)製の芳香族炭化水素混合物;b.p.=160〜180
℃〕/「アイソパーE」〔エクソン(株)製の脂肪族炭
化水素混合物;b.p=115〜142℃〕/n−ブタノール/酢酸
−2−エトキシエチル=30/30/20/20(重量比)なる組
成の混合溶剤を用いた。
比較例 1〜7 塗料溶液中にゲル化微粒子を全く欠如するように変更し
た以外は、実施例1〜14と同様にして対照用の塗料組成
物、つまり塗料溶液を調製し、塗装し、セツテイング
し、焼付けを行なつて硬化塗膜を得た。
かくして得られた硬化塗膜について、表面の仕上がり、
主として塗面の“はじき”を評価した処を、第3表にま
とめて示す。
第3表の結果からも明らかなように、本発明組成物は高
固形分を維持したままに塗装作業ができるという利点を
有するし、しかも本発明組成物を用いて得られる硬化塗
膜が“はじき”のない美麗な外観をもつものであるとい
う利点をも有することが知れる。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一分子中に2個以上のエチレン性不飽和結
    合を有するモノマーの15〜100重量%と、一分子中に1
    個のエチレン性不飽和結合を有するモノマーの85〜0重
    量%とを重合させて得られるビニル系重合体の水性エマ
    ルジョンあるいはサスペンジョンから水を除去せしめて
    調製された高ゲル化微粒子ビニル系重合体である高ゲル
    化微粒子重合体(A)、均一溶液型の水酸基含有樹脂類
    (B)、硬化剤類(C)および有機溶剤類(D)を、必
    須の成分として含有することを特徴とする、高ゲル化微
    粒子重合体を含む塗料用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記した高ゲル化微粒子重合体ビニル系重
    合体(A)が、一分子中に2個以上のエチレン性不飽和
    結合を有するモノマーの15〜100重量%と、一分子中に
    1個のエチレン性不飽和結合を有するモノマーの85〜0
    重量%とを、100℃未満での半減期が3時間以下なる有
    機系および/または無機系ラジカル重合開始剤の1種以
    上と、100〜250℃での半減期が3時間なる有機系ラジカ
    ル重合開始剤の1種以上とを用いて、まず、20℃以上10
    0℃未満の温度で、水性エマルジョンあるいはサスペン
    ジョン状態で重合せしめる工程と、次いで、常圧下ない
    しは加圧下に、100〜250℃なる温度で重合を続行せしめ
    る工程とを経て得られるものである、特許請求の範囲第
    1項に記載の塗料用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】前記した均一溶液型の水酸基含有樹脂類
    (B)が、500〜15,000なる数平均分子量を有するビニ
    ル系樹脂である、特許請求の範囲第1項に記載の塗料用
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】前記した均一溶液型の水酸基含有樹脂類
    (B)が、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂およびウレ
    タン樹脂よりなる群から選ばれる、少なくとも1種のも
    のである、特許請求の範囲第1項に記載の塗料用樹脂組
    成物。
  5. 【請求項5】前記した均一溶液型の水酸基含有樹脂類
    (B)が、200〜5,000なる数平均分子量を有する、ポリ
    エステル樹脂、アルキド樹脂およびウレタン樹脂よりな
    る群から選ばれる、少なくとも1種のものである、特許
    請求の範囲第1項または第4項に記載の塗料用樹脂組成
    物。
  6. 【請求項6】前記した均一溶液型の水酸基含有樹脂類
    (B)が、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂およびウレ
    タン樹脂よりなる群から選ばれる、少なくとも1種と、
    500〜15,000なる数平均分子量を有するビニル系樹脂と
    の混合物である、特許請求の範囲第1項に記載の塗料用
    樹脂組成物。
  7. 【請求項7】前記した硬化剤類(C)がアミノ樹脂であ
    る、特許請求の範囲第1項に記載の塗料用樹脂組成物。
  8. 【請求項8】前記した硬化剤類(C)がポリイソシアネ
    ート化合物である、特許請求の範囲第1項に記載の塗料
    用樹脂組成物。
  9. 【請求項9】前記した硬化剤類(C)がブロック・ポリ
    イソシアネート化合物である、特許請求の範囲第1項に
    記載の塗料用樹脂組成物。
  10. 【請求項10】前記した硬化剤類(C)が、アミノ樹脂
    と、ポリイソシアネート化合物との混合物である、特許
    請求の範囲第1項に記載の塗料用樹脂組成物。
  11. 【請求項11】前記した硬化剤類(C)が、アミノ樹脂
    と、ブロック・ポリイソシアネート化合物との混合物で
    ある、特許請求の範囲第1項に記載の塗料用樹脂組成
    物。
  12. 【請求項12】前記した有機溶剤類(D)が、30〜300
    ℃なる沸点を有する、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水
    素、芳香族炭化水素、エステル系、アルコール系、ケト
    ン系およびエーテル系よりなる群から選ばれる、少なく
    とも1種の化合物である、特許請求の範囲第1項に記載
    の塗料用樹脂組成物。
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