JPH0768546B2 - ドライクリ−ニング用溶剤組成物 - Google Patents

ドライクリ−ニング用溶剤組成物

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JPH0768546B2
JPH0768546B2 JP9447087A JP9447087A JPH0768546B2 JP H0768546 B2 JPH0768546 B2 JP H0768546B2 JP 9447087 A JP9447087 A JP 9447087A JP 9447087 A JP9447087 A JP 9447087A JP H0768546 B2 JPH0768546 B2 JP H0768546B2
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dry
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裕仲 和田
広芳 大美賀
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日本石油化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はハロゲン化炭化水素溶剤または石油系炭化水素
溶剤に特定の繊維処理油剤を含ませた新規なドライクリ
ーニング用溶剤組成物およびそれを用いて処理するドラ
イクリーニング方法に関する。
[従来の技術] パークロルエチレン、トリクロルエチレン、トリクロロ
トリフルオロエタン等のハロゲン化炭化水素溶剤や石油
系炭化水素溶剤を使用し、各種衣料用材料およびそれら
の製品をドライクリーニングする際には、色彩むらや風
合いむらの発生および繊維の縮み、また染色物について
色あせなどの問題が生ずる。
このようなドライクリーニングによる衣料用材料の性能
低下に対処するため、一般には、クリーニング後各種の
再加工が行われている。クリーニングにおける再加工
は、各種加工液をスプレーしたり浸漬することにより行
われるが、作業が繁雑であるとか全ての性能低下を回復
できないなどの欠点がある。
以上のような理由から、衣料用材料の性能低下の少ない
ドライクリーニング溶剤が望まれているが、上記の石油
系炭化水素溶剤やハロゲン化炭化水素溶剤単独で性能低
下を防止することは極めて困難である。
また、上記の石油系炭化水素溶剤やハロゲン化炭化水素
溶剤に各種の界面活性剤を添加しこれらの性能低下を少
なくしようとする試みがなされているが、水溶性汚染物
の除去および再汚染防止の特性との両立を計ろうとする
ため、通常の界面活性剤では上記の問題に対して十分な
対応が取れていないのが現状である。
[発明が解決しようとする問題点] 各種衣料用材料およびそれらの製品をドライクリーニン
グする際には、色彩むらや風合いむらの発生および繊維
の縮み、また染色物については色あせなどの問題が生ず
る。これらの問題は、洗浄や乾燥時に加わる機械的衝撃
により主に生成すると考えられるが、同時に、繊維処理
や染色加工時に加えられた加工剤が上記石油系炭化水素
溶剤やハロゲン化炭化水素溶剤により溶出除去されるた
めに起こるとも考えられている。特に、羊毛、絹、麻、
綿のような動物あるいは植物繊維からなる天然繊維の場
合、上記石油系炭化水素溶剤やハロゲン化炭化水素溶剤
が天然繊維中に存在する少量の油脂分を溶出除去するた
めこれらの問題が起こり易くなるとも考えられる。
そこで、ドライクリーニング溶剤中に繊維への加脂効果
のある油脂分を添加することでこれらの問題を解決すべ
く鋭意研究を重ねた結果、特定の油脂をドライクリーニ
ング溶剤に配合することにより、油焼けや色彩むらおよ
び色あせなどを起こさないばかりか、通常は洗浄後では
風合いが劣化するところ、驚くべきことに洗浄前より風
合いが改良されることを見いだし本発明を完成した。
[問題を解決するための手段] すなわち、本発明はハロゲン化炭化水素溶剤または石油
系炭化水素溶剤に、ヨウ素価5以下のスクワランを配合
してなる衣料のドライクリーニング溶剤組成物および該
組成物を用いて処理する衣料のドライクリーニング方法
に係わるものである。
本発明の溶剤組成物でドライクリーニングすることによ
り、洗浄される衣料材料は油焼けや色彩むらおよび色あ
せなどを起こさないばかりか、洗浄前より風合いが改良
される。加えて、本発明による溶剤組成物の利点は、羊
毛、絹などの天然繊維からなる衣料に対して、特異的に
風合いを良好にすることが出来る点にある。
本発明の溶剤組成物に配合されるスクワランによりこれ
らの性能が特異的に発現されるが、配合されるスクワラ
ンのヨウ素価は5以下、好ましくは1以下である必要が
ある。これよりヨウ素価が高いと、処理された衣料材料
の経時安定性が悪くなり、油焼けなどを生じるので好ま
しくない。
本発明に使用されるスクワランは、一般に、深海鮫の肝
油、綿実油やオリーブ油などに存在する天然のスクワラ
ン(通常ヨウ素価は、300〜400)をNiおよびCu系触媒な
どを用いて水素化精製することにより得られる。Ni触媒
はNiをけいそう土やアルミナなどに担持、分散させたも
のが一般的に使用されており、Cu系触媒としては、Cu−
Crまたは、Cu−Cr−Mn系触媒が代表的である。水素化精
製反応は一般に粉末触媒を使用したバッチ式オートクレ
ーブで行われるが、同じように粉末触媒を使用した2塔
式連続水素化精製、パイプライン式連続水素化精製装置
なども用いられる。また、原料となるスクワラン中には
Sなどの触媒毒が比較的少ないため固定床式の水素化精
製装置も好適に用いられる。また、本発明のスクワラン
は一般に天然のスクワレンを上記のような方法で水素化
精製して得られるが、イソプレンその他の化合物から化
学合成により得られるものもあり、いずれのものもヨウ
素価が5以下であるならば使用できる。
ドライクリーニングによる洗浄の主な工程は、洗浄、濯
ぎ、脱液および乾燥に分類できるが、本発明の溶剤組成
物はドライクリーニングの洗浄工程で使用できると共に
濯ぎ工程で使用してもよい。勿論、これら工程の単独で
使用することも出来る。
このようなドライクリーニングの各工程で、溶剤に配合
した油脂は洗浄および濯ぎ後の絞り率等の脱溶剤量(脱
液量)またはその後の乾燥工程の乾燥条件などに応じて
一定量被洗浄物中に残り、衣料繊維に浸透し上記のよう
な効果が得られると考えられる。したがって、本発明の
加脂効果は被洗浄物中に残存する油脂の量に依存するこ
ととなるため、油脂の溶剤への配合量は乾燥工程前の脱
溶剤量、乾燥条件等との相関で決定することが好まし
い。いずれにしても、被洗浄物に対して0.03%〜1.0重
量%、好ましくは、0.05〜0.25重量%の油脂が被洗浄物
中に残存するようにすべきである。油脂の残存量が0.03
重量%より少ない場合には上記の加脂効果は明確でな
く、また1.0重量%より多い場合には汚れが付着し易く
なるなどの問題が生じる。
したがって、本発明の溶剤組成物を使用する場合は、脱
液および乾燥の各工程に於て、絞り率等の脱液率や乾燥
条件等を適宜に調節し被洗浄物中に上記の量のスクワラ
ンが残存するようにするのが好ましい。
しかしながら通常は、溶剤組成物中に、0.05〜5.0重量
%、好適には0.2〜1.0重量%のスクワランが含まれてい
れば十分に本発明の効果が期待できる。
また、洗浄の工程ではフィルターや吸着剤を用いて溶剤
の清浄化を同時に行う場合が多いが、界面活性剤などの
親水基を有する油剤を配合した場合、油剤はこれらろ過
剤に吸着して減少するとか、フィルターの詰まりを起こ
すなどの問題があるが、本発明のスクワランではこのよ
うな問題が少ない。
本発明に使用するドライクリーニング溶剤としては例え
ばパークロルエチレン、トリクロルエチレン、トリクロ
ロエタンなどのクロロ炭化水素、トリクロロモノフルオ
ロメタン、ジクロロトリフルオロエタンなどのハロゲン
化炭化水素や石油系炭化水素、特にイソパラフィンやナ
フテン含有量の多い石油留分からなる石油系溶剤など公
知のものがいずれも好適に使用できる。
本発明に用いられる衣料とは、絹、羊毛、麻、綿等の動
・植物繊維からなる天然繊維あるいは各種合成繊維を含
む衣料用材料あるいは衣料製品であって、各種染料で染
色されていてもよい。前述の通り本発明の効果が、特異
的に発揮されるところから絹、羊毛などの動物性繊維か
らなる天然繊維を含む衣料が好ましい。
また、本発明の溶剤組成物には必要に応じ一般的に使用
されている各種界面活性剤、加工剤および添加剤を適宜
の割合で混合し使用することもできる。これらの例とし
てはアルキル硫酸、アルキルベンゼンスルホン酸および
高級脂肪酸の各種アルキルアミン塩や金属塩などのアニ
オン界面活性剤、柔軟仕上げ剤としても用いられる第4
級アンモニウム塩などのカチオン界面活性剤、ポリオキ
シエチレン脂肪酸エステル類やソルビタンエステル類の
ような非イオン界面活性剤、トリポリ燐酸ナトリウムや
ゼオライトのような洗浄力向上剤、漂白剤および蛍光増
白剤などが挙げられる。
[実 施 例] 以下実施例で本発明の特徴を説明する。
実施例1〜7および比較例1−3 ハロゲン系ドライクリーニング溶剤としてパークロルエ
チレン(A1)および石油系溶剤として日石ドライクリー
ニング用溶剤(A2)(日本石油(株)製)を用い、これ
らの溶剤中に第1表に示すような配合で天然スクワラン
の水素添加品(商品名:日石スクワラン、日本石油化学
(株)製、ヨウ素価1未満)(SQ1)および合成スクワ
ラン(クラレ(株)製、ヨウ素価1未満)、(SQ2)を
溶解させドライクリーニング用溶剤組成物を調製し実施
例1〜7および比較例1−3とした。比較例としては、
スクワランを添加しないパークロルエチレン(比較例
1)、日石ドライクリーニング用溶剤(比較例2)およ
びスクワランを大量に含む溶剤(比較例3)および比較
例4としてヨウ素価の高いスクワラン(天然スクワラン
の水素添加品)(SQ3)を含む溶剤を用いた。同様に結
果を第2表に示した。
これら実施例および比較例の溶剤組成物を用いて以下の
各試験に供し、その結果を第2表に示した。
(1) クリーニング試験 市販されている絹、綿、麻および毛の4種類について白
布、青布および黒布をそれぞれの繊維面積が10cm×4cm
となるように切断し試験布とした。各試験布を第1表の
溶剤組成物400ml中に入れ、昭和重機(株)製のランド
リーテスター(C型)を用いて、25℃で20分間洗浄し
た。洗浄後の試験布はろ紙を用いて脱油したのち60℃で
30分間乾燥した。
(2) スクワラン加脂量(布中への残存量)の計算 洗浄後の布重量およびその後ろ紙による脱油後の布重量
を測定し、下記式より求めた。
SQC;スクワラン加脂量(%) B;ろ紙により脱油後の布重量(g) C;洗浄後の布重量(g) D;ドライクリーニング用溶剤組成物中のスクワラン濃
度(%) (3) 色差および黄変性試験 (1)のクリーニング試験に供した試験布をスガ試験機
(株)製のSMカラーコンピュター(SM−3)を用いて測
定した。零合わせおよび標準合わせは白色標準板を用い
反射法で行った。また、クリーニング試験前の試験布を
基準試料とした。明度差(ΔL)、彩度差(ΔC)、色
相差(ΔE)および黄色度差(ΔYI)はCIEで1976年に
勧告された色差式によった。各試験布につき10点のデー
タの平均値を求めた。
(4) 静的摩擦係数 HEIDON STATIC FRICTION TESTER(HEIDON−10)を用い
て試験した。20回試験しその平均値を求めて静摩擦係数
とした。
(5) 風合い試験 風合いは5人の試験者がハンドリングにより、基準試料
(クリーニング試験前の試験布)と比較して、1:悪くな
った、2:やや悪くなった、3:変らない、4:やや良くなっ
た、5:良くなったの5段階法で評価し、その平均値で表
した。
[発明の効果] 本発明のドライクリーニング溶剤組成物を使用し、配合
したスクワランの一部が被洗浄物に一定量残るように脱
液乾燥することにより、洗浄される衣料材料の色彩むら
および色あせなどを起こさずに、衣料材料の風合いを改
良することができる。また、十分に水素化精製したスク
ワランを用いているため油焼け等を起こすこともない。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハロゲン化炭化水素溶剤または石油系炭化
    水素溶剤に、ヨウ素価5以下のスクワランを配合してな
    る衣料のドライクリーニング溶剤組成物。
  2. 【請求項2】前記衣料が、天然繊維を含むものである特
    許請求の範囲第1項記載のドライクリーニング溶剤組成
    物。
  3. 【請求項3】前記スクワランが、組成物中に0.05〜5.0
    重量%の範囲で含まれる特許請求の範囲第1項記載のド
    ライクリーニング溶剤組成物。
  4. 【請求項4】ハロゲン化炭化水素溶剤または石油系炭化
    水素溶剤に、ヨウ素価5以下のスクワランを配合してな
    るドライクリーニング溶剤組成物を用いて衣料を処理
    し、被洗浄物としての衣料に対して0.03〜1.0重量%の
    ヨウ素価5以下のスクワランが被洗浄物中に残存するよ
    うに脱液および/または乾燥条件を調整することを特徴
    とする衣料のドライクリーニング方法。
  5. 【請求項5】前記衣料が、天然繊維を含むものである特
    許請求の範囲第4項記載のドライクリーニング方法。
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