JPH0769180B2 - 二軸振動ジャイロ - Google Patents

二軸振動ジャイロ

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JPH0769180B2
JPH0769180B2 JP2130324A JP13032490A JPH0769180B2 JP H0769180 B2 JPH0769180 B2 JP H0769180B2 JP 2130324 A JP2130324 A JP 2130324A JP 13032490 A JP13032490 A JP 13032490A JP H0769180 B2 JPH0769180 B2 JP H0769180B2
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厚▲吉▼ 寺嶋
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赤井電機株式会社
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、角速度を検出する目的の下で、コリオリの
力を検知する振動ジャイロ、なかでもとくに、単一の装
置で、直交三次元座標系の二軸の周りのそれぞれの角速
度の検出を可能ならしめる二軸振動ジャイロに関するも
のである。
〔従来の技術〕
従来既知の振動ジャイロとしては、例えば、第11図に示
すものがある。
これは、三次元座標系のZ軸方向へ相互に平行に延在し
てY軸方向に所定の間隔をおいて位置する二本の腕部材
4,5の下端部を、Y軸方向へ延びるベース部6にて一体
的に連結してなる駆動振動子7を、支持部材8を介して
基台9に固定するとともに、その駆動振動子7のベース
部6に、X軸方向へ突出する検知手段10を設けることに
よって構成されている。
かかる振動ジャイロでは、例えば、それぞれの腕部材4,
5に設けた駆動手段11,12に交流電圧を印加して、それら
の腕部材4,5を、圧電的方法、電磁的方法などによって
Y軸方向へ対称振動させつつ、駆動振動子7をZ軸の周
りに角速度ωzで回動させると、ある瞬間に速度Vで運
動しているそれぞれの腕部材4,5に、X軸方向の、相互
に逆向きのコリオリの力Fcxが発生する。
ここで、腕部材4,5の速度Vは交番的に変化するので、
コリオリの力Fcxは、両腕部材4,5の振動数で変調された
形で生じ、駆動振動子7は基台9に対してZ軸の周りに
ねじれ振動することになり、そのねじれ角は、コリオリ
の力Fcx、ひいては角速度ωzに比例する。
そこでこの従来装置では、そのねじれ振動の大きさを、
X軸方向へ突出する検知手段10により、圧電的方法、電
磁的方法などをもって検知することとしており、例え
ば、バイモルフ素子その他を用いた圧電的方法では、ね
じれ振動を検知手段10のたわみ振動に変換し、たわみ量
に応じてバイモルフ素子が発生する電荷を電圧として抽
出して検知することとしている。
ところが、かかる従来技術にあっては、それぞれの腕部
材4,5の質量のアンバランス、長さのアンバランスなど
により、腕部材4,5の振動が、ベース部6の、Y軸方向
への不要な振動を引き起こすことに起因して、検知手段
10が、その不要な振動によって発生される信号をも出力
することになるため、角速度ωzが零であるにもかかわ
らず、コリオリの力を検知しているかの如き状態、すな
わち、オフセットを発生し、S/N比、ひいては検出感度
の低下をもたらすという問題があった。
そこで、従来技術のかかる問題を解決すべく、出願人は
先に、S/N比のすぐれた高感度の振動ジャイロとして、
第12図に例示するように、駆動振動子7のベース部6か
らZ軸方向へ突出させて設けた支持部材8の一側面に、
Z軸方向へ分極処理した圧電材料と、この圧電材料の、
Y軸と直交する対抗面のそれぞれに設けた電極とからな
る検知手段13を、それの一方の電極を支持部材8に接触
させた状態で、X軸方向へ偏らせて固定してなる振動ジ
ャイロを提案した(特願平1−270366号)。
この振動ジャイロでは、それぞれの腕部材4,5に、質
量,長さなどのアンバランスがあっても、検知手段13
は、それらのアンバランスに起因して発生する振動によ
っては、電極間に電荷を発生することがなく、コリオリ
の力FcxによってZ軸の周りに発生するねじれ振動の大
きさに応じた電荷だけを発生するので、腕部材のアンバ
ランスの影響を有効に取り除いて、検知感度を十分に向
上させることができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、このような本出願人が本願に先行して提
案した技術では、Z軸の周りの角速度ωzだけが検出可
能であり、他の軸の周りの角速度は検出不能であるた
め、たとえば、映像撮影の際の撮影機の上下および左右
両方向の振れの防止や、飛翔体の運動制御のために二軸
の周りでの制御が必要となった場合には、二台の振動ジ
ャイロを用いることが必要になり、制御機内での振動ジ
ャイロの占める体積が過大となる問題があった。それゆ
えに、振動ジャイロの小型化や、二軸の周りでの角速度
の検出が可能な振動ジャイロの出現が強く望まれてい
た。
この発明は、このような要求を満たすべくなされたもの
であり、振動ジャイロの大型化をもたらすことなく、二
軸の周りの角速度を検出することができる二軸振動ジャ
イロを提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
この発明の二軸振動ジャイロは、とくに、二本の腕部材
とベース部とからなる駆動振動子のベース部、好ましく
はその中央部分に、Z軸方向へ突出する支持部材を設
け、この支持部材の、Y軸と直交する一方の側面もしく
は対抗側面のそれぞれに、圧電材料と電極とからなる検
知手段の少なくとも二個を、X軸方向へ偏らせて取付け
たところにおいて、取付状態での検知手段の、前記圧電
材料を、YZ面と平行をなす面内で、Y軸とのなす角度θ
が nπ<θ<nπ+π/2 (nは整数) となる方向へ分極処理するとともに、その圧電材料の、
Y軸と直交する対抗面のそれぞれに電極を設けたもの、 もしくは、前記検知手段に代え、圧電材料を、YZ面と平
行をなす面内で、Y軸とのなす角度θが nπ<θ<nπ+π/2 (nは整数) となる方向へ分極処理し、その圧電材料の、Y軸と直交
する対抗面のそれぞれに電極を設けるとともに、それら
の電極の少なくとも一方をX軸方向に二分割することに
より検知手段を構成し、このような検知手段を、支持部
材の、Y軸と直交する少なくとも一側面に、たとえばそ
の全幅にわたって取付けたもの、 または、二本の腕部材とベース部材とからなる駆動振動
子のベース部、好ましくはその中央部分に、X軸方向へ
突出する支持部材を設け、この支持部材の、Y軸と直交
する一方の側面もしくは対抗側面のそれぞれに、圧電材
料と電極とからなる検知手段の少なくとも二個を、Z軸
方向へ偏らせて取付けたところにおいて、取付状態での
検知手段の、前記圧電材料を、YZ面と平行をなす面内
で、Y軸のとなす角度θが nπ<θ<nπ+π/2 (nは整数) となる方向へ分極処理するとともに、その圧電材料の、
Y軸と直交する対抗面のそれぞれに電極を設けたもの、 もしくは、前記検知手段に代えて、圧電材料を、YZ面と
平行をなす面内で、Y軸とのなす角度θが nπ<θ<nπ+π/2(nは整数) となる方向へ分極処理し、その圧電材料の、Y軸と直交
する対抗面のそれぞれに電極を設けるとともに、それら
の電極の少なくとも一方をZ軸方向に二分割することに
より検知手段を構成し、このような検知手段を、支持部
材の、Y軸と直交する少なくとも一側面に、たとえばそ
の全幅にわたって取付けたものである。
〔作 用〕
先ずは、第13図に示すように、三次元座標系のZ軸方向
へ相互に平行に延在して、Y軸方向に所定の間隔をおい
て位置する二本の腕部材4,5の下端部を、Y軸方向へ延
びるベース部6によって一体的に連結してなる駆動振動
子7において、駆動振動子7の回動運動に伴って発生す
るコリオリの力と、このコリオリの力によって、駆動振
動子7に作用するモーメントとを考える。
腕部材4,5をY軸方向に対称振動させつつ、駆動振動子
7をZ軸の周りに角速度ωzで回動させると、それぞれ
の腕部材4,5に、前述したような、X軸方向の、相互に
逆向きのコリオリの力Fcxが発生する。これに加えて、
X軸の周りにまた角速度ωxで回動させると、それらの
腕部材4,5には、Z軸方向の、相互に逆向きのコリオリ
の力Fczも発生する。従って、駆動振動子全体としてみ
ると、そこには、Z軸とX軸との二軸の周りでの駆動運
動に基づき、コリオリの力Fcxに起因する、Z軸の周り
のモーメントMtzの他、コリオリの力Fczに起因する、X
軸の周りのモーメントMtxが作用する。
そこで、第14図に例示するように、駆動振動子7のベー
ス部6、好ましくはその中央部分に、Z軸方向へ突出す
る支持部材8aを設け、この支持部材8aを図示しない基台
に固定した場合には、支持部材8aは、モーメントMtzに
よる、Z軸周りのねじれ変形と、モーメントMtxによ
る、Y軸方向のたわみ変形とを生じることになる。この
一方において、ベース部6の、これも好ましくは中央部
分に、図に仮想線で示すように、X軸方向へ突出する支
持部材8bを設け、その先端を図示しない基台に固定した
場合は、その支持部材8bは、モーメントMtzによる、Y
軸方向のたわみ変形と、モーメントMtxによる、X軸周
りのねじれ変形とを生じることになる。それ故に、駆動
用振動子7に、Z軸方向もしくはX軸方向へ突出する支
持部材を設け、その支持部材に生じるねじれ変形および
たわみ変形の双方を検知できる検知手段をそこに配設す
ることによって、2軸の周りの角速度ωz,ωxの両者を
検出可能な二軸振動ジャイロを構成することができる。
次いで、ねじれ変形およびたわみ変形のそれぞれを検知
できる検知手段の作動原理について説明する。
圧電材料に応力Tと電界とが加わった場合に発生する
電気変位を式にて表すと、 となり、圧電材料としてチタン酸ジルコン酸鉛を例にと
ると、応力Tだけが加わった場合の電気変位は、 で表される。
なおここにおいて、加わる応力T1〜T6は、第15図および
第16図で示される方向に作用するものとし、圧電材料は
白抜矢印で示すように、第3軸方向に分極されているも
のとする。
ここで、第17図に示すように、第1軸および第3軸を、
第2軸の周りに角度θだけ変位させてなるunw座標系内
に配置した圧電材料17に、応力が作用した場合について
考える。
第18図に示すように、u軸と直交する面に引張りまたは
圧縮応力σuが作用すると、第1軸に直行する面18に
は、 σθ=σu cos2θ ……(3) で表わされる引張りまたは圧縮応力が作用するととも
に、 τθ=−(σu sin 2θ)/2 ……(4) で表わされる剪断応力が作用する。
また、第19図に示すように、v軸(第2軸)周りに剪断
応力τvが作用すると、第1軸と直交する面18には、 σθ=τv sin 2θ ……(5) で表わされる引張りまたは圧縮応力の他、 τθ=τv cos 2θ ……(6) で表わされる剪断応力が作用する。
同様にして、第3軸に直交する面には、引張りまたは圧
縮応力σuによって、 σθ′=σu cos2(θ+π/2)=σu sin2θ…(7) τθ′={−σu sin 2(θ+π/2)/2 =(σu sin 2θ)/2 ……(8) で表わされる引張りまたは圧縮応力と剪断応力とが作用
し、剪断応力τvによって、 σθ′=τv sin2(θ+π/2)=−τv sin2θ …
(9) τθ′=τv cos2(θ+π/2)=−τv cos2θ …(1
0) で表わされる引張りまたは圧縮応力と剪断応力とが作用
する。
これがため、第17図に示すような圧電材料17を、柱状部
材の側面に、w軸と直交する面w1,w2のいずれか一方が
接するように、たとえば第20図に示すように、基台19に
固定した柱状部材20に、面w1を接触させて接合した場合
は、柱状部材20に、w軸方向のたわみ変形およびu軸周
りのねじれ変形が生じると、圧電材料17には、そのたわ
み変形に起因する、u軸方向の圧縮または引張応力が発
生するとともに、ねじれ変形に起因する、v軸周りおよ
びw軸周りの剪断応力が発生することになる。
参考までに、ねじれ変形による、v軸まわりおよびw軸
周りの剪断応力は、次のような原理で発生する。
第21図に示すように、基台19からu軸方向へ突出する、
直六面体形状の柱状部材20が、基台19の固定下で、偶力
Mtを受けて捩られる場合を考えると、その柱状部材20の
横断面寸法が2b×2hであるときには、第22図に示すよう
に横断面力の、任意の点P(v,w)での、w軸周りの剪
断応力τwおよびv軸周りの剪断応力τvはそれぞれ、 で与えられる。
従って、uvw座標系において、圧電材料にそれぞれの応
力σu,τvが作用すると、123座標系の第1軸と直交す
る面および第3軸と直交する面のそれぞれに囲まれた圧
電材料の小ユニットには、 T1=σθ+σθ=σu cos2θ+τv sin2θ ……(1
3) T3=σθ′+σθ′=σu sin2θ−τv sin2θ …
(14) T5=τθ+τθ=τv cos2θ−(σu sin2θ)/2…
(15) なる応力が作用することになり、第20図に示すようにし
て圧電材料17を柱状部材20に接合した場合において、そ
の圧電材料17の面w1,w2に電極を設けると、電気変位
は、 となる。
ここで、w軸が第3軸に対して角度θだけ変位している
ことを考慮すると、w軸方向の電気変位Dwは、 Dw=D1 sinθ+D3 cosθ ……(17) となり、従って、 Dw=d15{τv cos2θ−(σu sin2θ)/2}sinθ +{d31(σu cos2θ+τv sin2θ) +d33(σu sin2θ−τv sin2θ)}cosθ…(18) となる。
ところで、前記(11),(12)式および(18)式から明
らかなように、第22図のvw座標系では、第1象現21と第
3象現23、第2象現22と第4象現24とで、それぞれの剪
断応力τw,τvの極性が相違するので、第20図の、w軸
と直交する面の全体に圧電材料を接合しただけでは、剪
断応力τvがたとえ発生していても、それによる電気変
位は全体として零となり、電極には電荷は発生しない。
加えて、角度θがnπ(nは整数)のときには、(18)
式から明らかなように、ねじれ変形による剪断応力τv
が発生していても、その剪断応力τvによる電気変位は
零となり、また、その角度θが、nπ+π/2(nは整
数)のときには、たわみ変形による、引張りもしくは圧
縮応力σuが発生していても、それによる電気変位は零
となるので、角度θが、nπ,nπ+π/2のときは、ねじ
れ変形とたわみ変形のいずれか一方に対して感度を有し
ないことになる。
そこでこの発明では、基本的には、w軸となす角度θが nπ<θ<nπ+π/2 (nは整数) となる方向へ分極処理した圧電材料を主体として構成し
た二個の検知手段を、柱状部材の、w軸と直交する側面
に、v軸方向へ偏らせて接合することとし、これによっ
て、簡単な構造にして、二軸検知可能な小型の振動ジャ
イロを得ることとした。
なおここで、電気変位をより効果的に出力させるために
は、w軸と直交する面の、幅方向の中央部を鏡としてそ
の各半分に検知手段を接合することが好ましい。
〔実施例〕
以下にこの発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は、この発明の一実施例を示す斜視図であり、図
中、従来技術および本出願人の先行して提案した前記技
術で述べた部分と同様の部分は、それらと同一の番号で
示す。
すなわち、4,5はそれぞれ、Z軸方向へ相互に平行に延
在して、Y軸方向に所定の間隔をおいて位置する腕部材
を示し、6は、それら腕部材4,5を、図では下端部にて
一体的に連結するベース部をそれぞれ示す。また、7
は、腕部材4,5とベース部6とからなる駆動振動子を示
し、この駆動振動子7は、そのベース部6、好ましくは
その中央部分からZ軸方向へ突設した支持部材8によっ
て基台9に固定されている。
ここでこの例では、第2図に要部を拡大して示すところ
から明らかなように、支持部材8の、Y軸と直交する一
方の側面に、一つの検知手段30をX軸方向へ偏せて取付
けるとともに、Y軸と直交する他方の側面に、他の検知
手段30を、これもまたX軸方向へ偏せて取付けて、両検
知手段30を、支持部材8を隔てて対向させることにより
二軸振動ジャイロを構成する。
なおここにおいて、XYZ座標系と、前述したuvw座標系と
は、X軸とv軸、Y軸とw軸、そしてZ軸とu軸をそれ
ぞれ対応させることによって共通の座標系となる。
ところで、図示例のそれぞれの検知手段30は、圧電材料
31を、YZ面と平行をなす面内で、Y軸となす角度θが nπ<θ<nπ+π/2 (nは整数) となる方向へ分極処理したところにおいて、その圧電材
料31の、Y軸と直交する対向面のそれぞれに、その圧電
材料31と同幅の電極32を設けてなり、各検知手段30の一
方の電極32は支持部材8に面接触する。
このことによれば、支持部材8に、w軸方向のたわみ変
形およびu軸周りのねじれ変形のそれぞれが生じたとき
に、一方の検知手段30、第2図では手前側の検知手段30
に、電気変位Dw1が Dw1=d15{τv cos2θ−(σu sin2θ)/2}sinθ +{d31(σu cos2θ+τv sin2θ) +d33(σu sin2θ−τv sin2θ)}cosθ……(18-1) の大きさで発生すると、図の後方側に位置する他方の検
知手段30の電気変位Dw2は、剪断応力τvの作用方向は
同方向で、引張りまたは圧縮応力τuの作用方向が反対
となることにより、 Dw2=d15{τv cos2θ+(σu sin2θ)/2}sinθ +{d31(−σu cos2θ+τv sin2θ) +d33(−σu sin2θ−τv sin2θ)}cosθ……(18-2) となる。そこで、(18−1)式と(18−2)式の和をと
ると、 Dw1+Dw2 =2τv(d15 cos2θ sinθ+d31 sin2θ cosθ −d33 sin2θ cosθ) ……(19) (18−1)式と(18−2)式の差をとると、 Dw1−Dw2 =2σu{(−d15(sin2θ sinθ)/2+d31 cos3θ +d33 sin2θ cosθ} ……(20) となり、和および差をとることにより、ねじれ変形およ
びたわみ変形のそれぞれを、相互に分離して検知するこ
とが可能となる。なお、加算もしくは減算のいずれか一
方だけを行えば、単軸検知として、それらの変形の一方
だけを検知し得ることは勿論である。
第3図(a)は、手前側の検知手段30の圧電材料31を角
度θの方向へ分極処理し、後方側の検知手段30の圧電材
料31を角度θ+πの方向へ分極処理した例であり、ここ
では、手前側の検知手段30に発生する電気変位Dw1が Dw1=d15{τv cos2θ−(σu sin2θ)/2}sinθ +{d31(σu cos2θ+τv sin2θ) +d33(σu sin2θ−τv sin2θ)}cosθ……(18-3) のとき、後方側の検知手段30の電気変位Dw2は、 Dw2=−d15{τv cos2θ+(σu sin2θ)/2}sinθ −{d31(−σu cos2θ+τv sin2θ) +d33(−σu sin2θ−τv sin2θ)}cosθ……(18-4) となる。従って、(18−3)式と(18−4)式との和 Dw1−Dw2 =2σu{−d15(sin2θ sinθ)/2 +d31 cos3θ+d33 sin2θ cosθ) ……(21) から、引張または圧縮応力σuを求めることができ、
(18−3)式と(18−4)式との差 Dw1+Dw2 =2τv{(d15(cos2θ sinθ+d31 sin2θ cosθ −d33 sin2θ cosθ) ……(22) より剪断応力τvを求めることができる。
なおこのことは、第3図(b)に示すように、支持部材
8の、Y軸と直交する一方の側面に、二個の検知手段30
を、X軸方向の逆方向へそれぞれ偏らせて取付けるとと
もに、一方の検知手段30の圧電材料31を、Y軸に対して
角度θおよびθ+πの方向へそれぞれ分極処理した場合
においても同様である。
以上に述べたような二個一対の検知手段30を、第1図に
示すような支持部材8に適用することにより、Z軸周り
の角速度ωzにより発生されるコリオリの力Fcxに基づ
く、支持部材8のねじれ変形が、剪断応力として検知さ
れ、また、X軸周りの角速度ωxによって発生されるコ
リオリの力Fczに基づく、支持部材8のたわみ変形が、
引張りまたは圧縮応力として検知されることになる。
ここで、支持部材の突出方向を、第1図に示すところと
は逆に、Z軸の正方向とすることも可能であり、このこ
とによっても、図示例と同様の効果をもたらすことがで
きる。
第4図は、他の実施例を示す斜視図であり、これは、支
持部材8を板状材料にて構成するとともに、その支持部
材8の、Y軸と直交するそれぞれの面に取付けた検知手
段30を、第5図に示すように構成したものであり、板状
支持部材8とほぼ等しい幅を有する圧電材料31を、YZ面
と平行な面内でY軸とのなす角度θが nπ<θ<nπ+π/2 (nは整数) となる方向へ分極処理し、その圧電材料31の、Y軸と直
交する対向面のそれぞれに、圧電材料31と同幅の電極32
を設けたところにおいて、それらの一方の電極を、X軸
方向に二分割、好ましくは二等分してなる小電極32a,32
bとすることによって検知手段30としたものである。
かかる検知手段30を、支持部材8の、Y軸と直交するそ
れぞれの面に取付けてなる図示の適用状態は、外観とし
ては、一般の厚み振動子によって弾性板を挟み込んだバ
イモルフと同様である。
この実施例では、コリオリの力Fcx,Fczのそれぞれに対
し、第1図に示したものと同様の機能を発揮させること
ができる。
ところで、検知手段30は、第5図に示すところにおい
て、支持部材側に位置する電極だけを分割することもで
きる他、両電極をともに分割することもでき、また、支
持部材8の、Y軸と直交するいずれか一方の側面だけに
それを取付けることによって使用に供することもでき
る。
第6図、支持部材の変更例を示す斜視図であり、これ
は、ベース部6の、好ましくは中央部分からX軸方向へ
突設した支持部材38を図示しない基台に固定したところ
において、支持部材38の、Y軸と直交する対向面のそれ
ぞれに、検知手段30を、Z軸方向の一方側へ偏らせて取
付けたものである。
なおこの例では、XYZ座標系と、前述したuvw座標系と
は、X軸と−u軸,Y軸とw軸、そしてZ軸とv軸をそれ
ぞれ対応させることによって共通の座標系となる。
ここにおける検知手段30は、第7図に示すところから明
らかなように、圧電材料31を、XY面と平行をなす面内
で、Y軸となす角度θが nπ<θ<nπ+π/2 (nは整数) となる方向へ分極処理するとともに、その圧電材料31
の、Y軸と直交する対向面のそれぞれに電極32を設ける
ことによって構成することができる。
この例の二軸振動ジャイロによれば、Z軸周りの角速度
ωzによって発生するコリオリの力Fcxに基づく、支持
部材38のたわみ変形が、引張りまたは圧出応力として検
知され、また、X軸周りの角速度ωxによって発生する
コリオリの力Fczに基づく、支持部材38のねじれ変形
が、剪断応力として検知されることになる。
なお、たわみ変形による引張りまたは圧縮応力σuと、
ねじれ変形による剪断応力τvとの電気変位での分離
は、第2図について述べたところと同様にして行うこと
ができる。
第8図は、検知手段の他の例を示す斜視図であり、支持
部材38の、Y軸と直交する対向面のそれぞれに、支持部
材38とほぼ同幅の検知手段30を取付けたものである。
この例の検知手段30は、第9図に示すように、板状をな
す支持部材38とほぼ同幅の圧電材料31を、XY面と平行な
面内で、Y軸となす角度θが nπ<θ<nπ+π/2 (nは整数) となる方向へ分極処理し、その圧電材料の、Y軸と直交
する対向面のそれぞれに電極32を設けるとともに、それ
らの電極の一方を、Z軸方向に二分割、好ましくは二等
分してなる小電極32a,32bとすることによって構成した
ものである。
かかる検知手段30を取付けた振動ジャイロは、コリオリ
の力Fcx,Fczに対し、第6図に示したものと同様の機能
を発揮することができる。
第10図は、この発明のさらに他の実施例を示す斜視図で
あり、これは、2本の腕部材4,5のそれぞれを、それら
の長さ方向の中央部位置で、ベース部6にて一体的に連
結することによって、正面形状がほぼH字状をなす駆動
振動子7を構成し、そしてそのベース部6から、Z軸の
正負両方向へ突出させた支持部材8のそれぞれに、検知
手段30を、第1図に示す実施例と同様にして取付けたも
のである。
なお、この例においてもまた、検知手段の型式を適宜に
変更できることはもちろんである。
〔発明の効果〕
以上に述べたところから明らかなように、この発明によ
れば、Z軸の周りの角速度と、X軸の周りの角速度とを
単一の装置にて検出することができ、従来装置の二台分
の機能を、一台の装置にて発揮させることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図,第4図,第6図,第8図および第10図はそれぞ
れ、この発明の実施例を示す斜視図、 第2図,第3図,第5図,第7図および第9図はそれぞ
れ、検知手段の構成例を示す斜視図、 第11図は従来技術を、第12図は本出願人が先に本願に先
行して提案した技術をそれぞれ示す斜視図、 第13図〜第22図はそれぞれ、この発明の作動原理の説明
図である。 4,5……腕部材、6……ベース部、 7……駆動振動子、8,38……支持部材、 9……基台、30……検知手段、31……圧電材料、 32……電極、32a,32b……小電極。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】三次元座標系のZ軸方向へ相互に平行に延
    在して、Y軸方向に間隔をおいて位置する二本の腕部材
    と、これらの腕部材を一体的に連結するベース部とで駆
    動振動子を構成し、この駆動振動子のベース部に乙軸方
    向へ突出する支持部材を設け、この支持部材の、Y軸と
    直交する側面に、圧電材料と電極とからなる検知手段の
    少なくとも二個を、X軸方向へ偏らせて取付けた振動ジ
    ャイロであって、 取付状態での検知手段の、前記圧電材料を、YZ面と平行
    をなす面内で、Y軸とのなす角度θが となる方向へ分極処理するとともに、その圧電材料の、
    Y軸と直交する対抗面のそれぞれに電極を設けてなる二
    軸振動ジャイロ。
  2. 【請求項2】三次元座標系のZ軸方向へ相互に平行に延
    在して、Y軸方向に間隔をおいて位置する二本の腕部材
    と、これらの腕部材を一体的に連結するベース部とで駆
    動振動子を構成し、この駆動振動子のベース部にZ軸方
    向へ突出する支持部材を設け、この支持部材の、Y軸と
    直交する少なくとも一側面に、圧電材料と電極とからな
    る検知手段を取付けた振動ジャイロであって、 取付状態での検知手段の、前記圧電材料を、YZ面と平行
    をなす面内で、Y軸とのなす角度θが となる方向へ分極処理し、その圧電材料の、Y軸と直交
    する対抗面のそれぞれに電極を設けるとともに、それら
    の電極の少なくとも一方を、X軸方向に二分割してなる
    二軸振動ジャイロ。
  3. 【請求項3】三次元座標系のZ軸方向へ相互に平行に延
    在して、Y軸方向に間隔をおいて位置する二本の腕部材
    と、これらの腕部材を一体的に連結するベース部とで駆
    動振動子を構成し、この駆動振動子のベース部にX軸方
    向へ突出する支持部材を設け、この支持部材の、Y軸と
    直交する側面に、圧電材料と電極とからなる検知手段の
    少なくとも二個を、Z軸方向へ偏らせて取付けた振動ジ
    ャイロであって、 取付状態での検知手段の、前記圧電材料を、XY面と平行
    をなす面で、Y軸とのなす角度θが となる方向へ分極処理するとともに、その圧電材料の、
    Y軸と直交する対抗面のそれぞれに電極を設けてなる二
    軸振動ジャイロ。
  4. 【請求項4】三次元座標系のZ軸方向へ相互に平行に延
    在して、Y軸方向に間隔をおいて位置する二本の腕部材
    と、これらの腕部材を一体的に連結するベース部とで駆
    動振動子を構成し、この駆動振動子のベース部にX軸方
    向へ突出する支持部材を設け、この支持部材の、Y軸と
    直交する少なくとも一側面に、圧電材料と電極とからな
    る検知手段を取付けた振動ジャイロであって、 取付状態での検知手段の、前記圧電材料を、XY面と平行
    をなす面内で、Y軸とのなす角度θが となる方向へ分極処理し、その圧電材料の、Y軸と直交
    する対抗面のそれぞれに電極を設けるとともに、それら
    の電極の少なくとも一方をZ軸方向に二分割してなる二
    軸振動ジャイロ。
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