JPH0772155B2 - 補酵素qの精製法 - Google Patents

補酵素qの精製法

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JPH0772155B2
JPH0772155B2 JP16683786A JP16683786A JPH0772155B2 JP H0772155 B2 JPH0772155 B2 JP H0772155B2 JP 16683786 A JP16683786 A JP 16683786A JP 16683786 A JP16683786 A JP 16683786A JP H0772155 B2 JPH0772155 B2 JP H0772155B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は補酵素Qの精製方法に関するものであり、さら
に詳しくは、互いに直列に接続された複数の吸着カラム
クロマトを使用することにより大量の粗製補酵素Qを精
製する新規な方法を提供するものである。
補酵素Qは生体内では末端呼吸系の電子伝達系に関与
し、重症筋無力症および肺気腫などの各種の疾病に対し
て優れた薬理効果を示す有用な物質である。
〔従来の技術および発明が解決しようとする問題点〕
補酵素Qは合成または微生物菌体もしくは天然物からの
抽出などの方法により得られるが、これらの方法により
得られた粗製補酵素Qは補酵素Qとともに多くの不純物
を含み純度がきわめて低いものである。補酵素Qを医薬
などとして使用するときには、この補酵素Qは極めて高
い純度であることが必要とされているが、そのため工業
的に優れた精製方法が要求される。
ここで工業的に優れた精製方法とは精製された補酵素Q
(以下精製補酵素Qと記す)の純度が高く、かつ、単位
精製補酵素Q当りの吸着カラムクロマトに使用する充填
剤使用量(g−充填剤/g−精製補酵素Q)及び溶媒使用
量(−溶媒/g−精製補酵素Q)が少ない精製方法であ
る。
粗製補酵素Qから吸着カラムクロマトグラフイにより精
製補酵素Qを得るには、以下に示す様な多くの方法が知
られている。すなわち、充填剤として無機吸着担体を用
いる方法があり、担体としてシリカゲルを使用する方法
には、たとえば特開昭54−52790号、特開昭57−18988
号、特開昭59−33354号、特公昭58−53917号、特公昭59
−26273号、特公昭57−21309号および特開昭56−30941
号などに記載されている方法が知られている。一方、担
体としてフロリジルを使用する方法には、たとえば、特
開昭54−110389号、特公昭58−12266号および特開昭54
−122795号に記載されている方法があり、また、担体と
してアルミナを使用する方法としては、たとえば、特開
昭59−45894号に記載されている方法など極めて多数の
方法がある。
これらの無機吸着担体を用いた精製方法はすべて一本の
カラムを用いたクロマトグラフイーである。
また無機吸着担体を用いた方法で純度の高い精製補酵素
Qを収得しようとする場合には、回収率(精製補酵素Q/
粗製補酵素Q)が極端に低く、単位精製補酵素Q当りの
充填剤使用量及び溶媒使用量を多量にしなければならな
いのが一般である。従つて、工業規模での精製のために
は精製装置を大規模とする必要があるが、大規模化する
場合にはカラム内での溶媒の局部的な偏流、混合、粗製
補酵素Qの拡散問題等があり、吸着カラムクロマトグラ
フイの性質上、大規模化が非常に困難である。
また、充填剤として多孔性合成樹脂を用いる方法があ
る。すなわち非極性の多孔性合成樹脂を使い、使用溶媒
として極性溶媒を用いる吸着カラムクロマトとしては、
たとえば、特開昭55−39701号、特開昭56−121490号、
特開昭57−2686号、特公昭57−6910号、特公昭59−5064
8号などがあり、また、極性の多孔性合成樹脂および非
極性溶媒を用いる吸着カラムクロマトとしては、たとえ
ば特公昭57−11302号などが知られているが、前記の無
機吸着単体を使用したときと同様の理由により工業規模
での純度の高い精製補酵素Qを収得することが困難であ
り、そのうえ多孔性合成樹脂を用いた吸着カラムクロマ
トグラフイの性質上、純度の高い精製補酵素Qを高回収
率で収得するためには、吸着カラムクロマトグラフイに
引続いてさらに無機吸着担体を用いた吸着カラムクロマ
トおよび再結晶化などの精製が必要である。
本発明の目的は、従来の吸着カラムクロマトグラフイに
よる粗製補酵素Qの精製は大規模化に不適であることお
よびこの精製だけでは通常は満足すべき程十分に高い純
度の補酵素Qが得られないとの問題点を解決しうる補酵
素Qの精製方法を提供するにある。
〔問題を解決するための手段、作用〕
本発明者らは、吸着カラムクロマトグラフイによる方法
でありながら、工業規模での精製が可能であり、さらに
後処理をしなくても十分に純度の高い補酵素Qを得るた
めに鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、粗製補酵素Qを吸着カラムクロマ
トグラフイで精製するに際し、互いに直列に接続された
複数のカラムを使用し、粗製補酵素Q溶液を該カラムへ
順次通過させて各カラムから前カツト区分を系外へ排出
させ、最終カラムから主成分が補酵素Qである区分を回
収することを特徴とする補酵素Qの精製法である。
本発明の粗製補酵素Qとは、補酵素Q4〜Q12の少なくと
も1種とともに、1種あるいは多種類の不純物を多量に
含有する補酵素Q含有物そのもの、または予め抽出、濃
縮およびまたは結晶化などのそれ自体公知の精製を経た
ものである。補酵素Q含有物は、その製法および由来に
は特に制限はなく、具体的には、たとえば、微生物菌
体、動物臓器および血合肉などの生物体からの抽出物な
らびに合成により得られた反応生成物またはその濃縮物
などが挙げられる。
本発明において粗製補酵素Qは溶液となして互いに直列
に接続された複数のカラムを順次通過させることによ
り、その中の不純物の含有量は順次低下させられるが、
そのための手段として、各カラムの塔底から不純物(前
カツト)を順次排出する手段がある。
本発明を図面によつて具体的に説明する。この説明に使
用される粗製補酵素Qは第1図に示したような溶出パタ
ーンを有するものとする。すなわち、この粗製補酵素Q
の主成分は補酵素Qであり、補酵素Qよりも早く時間の
経過に伴つて順次溶出される不純物x1、x2およびx3(不
純物x1、x2およびx3のそれぞれを含有する区分を前カツ
ト区分と記す。以下同様)と、補酵素Qよりも遅く時間
の経過に伴つて順次溶出される不純物x4、x5およびx
6(不純物x4、x5およびx6のそれぞれを含有する区分を
後カツト区分と記す。以下同様)を含有している。しか
して補酵素Qと各不純物とは、いずれもその曲線は長く
据をひき、各成分は載然と区分されることはなく常に少
量乃至微量の他の成分を互いに含有する。
本発明のために使用される精製装置のフローシートの例
を第2図に示す。すなち、この装置は第1カラム 1、
第2カラム 2および第3カラム 3の3本のカラムを
有している。各カラムの塔底にはそれぞれ第1塔底管
5、第2塔底管6および第3塔底管7がある。各塔底管
にはそれぞれ第1塔底弁8、第2塔底弁9および第3塔
底弁10が設けられている。また、各塔底管には各カラム
の塔底と各塔底弁との間にそれぞれ第1検出器11、第2
検出器12および第3検出器13が設けられている。第1塔
底管5の第1塔底弁8と第1検出器11との間の部分と、
第2カラム2の塔頂とは第1連絡管14で連絡され、以つ
て第1カラム1と第2カラム2とは互いに直列に接続さ
れる。これと同様に第2カラム2と第3カラム3とは第
2連絡管15で互いに直列に接続されている。各連絡管に
はそれぞれ第1連絡弁16および第2連絡弁17が設けられ
ている。第1カラム1の塔頂には供給管18が設けられて
いる。なお各カラムの塔底の検出器としては、たとえば
紫外線吸収測定器(UVモニター)および赤外線吸収測定
器などをそれぞれ使用することができる。またこれらの
測定器にかえて、予め実験的に求められたタイムスケジ
ユールによつて弁を開閉させることもできる。
この装置を使用して、粗製補酵素Q中の不純物(前カツ
ト)を各カラムの塔底から順次排出させるための操作に
ついて説明する。すなわち、溶媒に粗製補酵素Qを溶解
させた溶液を供給管18から第1カラム1に供給し、各成
分を展開させ第1カラム1内の充填剤に吸着させる。次
いで、第1塔底弁8から液を系外へ排出させながら第1
塔頂管4から溶媒を注下して、主成分が不純物x1である
前カツト区分を第1カラム1から第1塔底弁8を経て系
外に排出させる。
第1カラム1からのこの排出液を補酵素Qが第1検出器
11で検出された時点でたゞちに第1塔底弁8を閉め第1
連絡弁16を開け第1カラム1からの排出液を第1連絡管
14を経由して第2カラム2へ移行させ、第1カラム1で
の残留液のほゞ全量を第2カラム2に移行させる。第2
カラム2では、前記第1カラム1におけると同様に各成
分は展開せしめられ吸着され、ついで、主成分が不純物
x2である前カツト区分を第2塔底弁9を開けて第2塔底
管6から系外に排出させる。第2検出器12で第2カラム
2からの排出液中の補酵素Qが検出された時点で前記の
ようにこの排出液を第3カラム3に移行させ第2カラム
での残留液のほゞ全量を第3カラム3に移行させる。
第3カラム3でも第1カラム1および第2カラム2にお
けると同様に、各成分の展開、分離および溶出が行わ
れ、第3カラム3の第3塔底弁10から不純物x3を主成分
として含有する前カツト区分、補酵素Qを主成分として
含有する区分および不純物x4、x5、x6のそれぞれを主成
分として含有する各後カツト区分が順次排出される。こ
の排出液中の補酵素Qを第3検出器13によつて検出し、
主成分が補酵素Qである区分を回収する。
各カラムに残留している不純物を含有する区分を溶媒で
洗い出し各カラムの充填剤は再生され、各カラムは再
度、吸着カラムクロマトグラフイに供される。各カラム
での各成分の展開吸着、溶出および不純物の洗い出しの
時間を適宜組合わせる−たとえば第1カラム1での不純
物の洗い出しと併行して、第2カラム2では各成分の展
開、吸着、第3カラム3では少量の残存不純物の洗い出
しを行なう−ことにより各カラムの遊び時間を削減し各
カラムを有効に利用することができる。
本発明で使用される充填剤には特に制限はなく、従来、
一般に使用されている充填剤が使用可能であるが、代表
例を挙げれば次の如くである。
すなわち、無機充填剤としてはシリカゲル、アルミナ、
フロリジル、活性炭、ヒドロキシアパタイトなどがあげ
られる。また、シリカゲルの市販品の例を挙げると、ワ
コーゲルC−200およびワコーゲルC−300(いずれも和
光純薬製)、シリカゲルアート(Art)9385およびシリ
カゲルアート7734(いずれもメルク社製)、ならびにシ
リカゲルKT−3063およびシリカゲル4B(いずれもフジゲ
ル社製)などがある。
また、有機充填剤としては一般に多孔性合成樹脂が使用
されるが、この代表例として非極性合成樹脂としてたと
えばアンバーライトXAD−2(ローム・アンド・ハース
社製)、アンバーライトXAD−4(ローム・アンド・ハ
ース社製)およびハイポーラスポリマーHP(三菱化成工
業株式会社製)のようなスチレン−ジビニル共重合体な
どがあり、極性合成樹脂として、たとえばアンバーライ
トXAD−7(ローム・アンド・ハース社製)およびアン
バーライトXAD−8(ローム・アンド・ハース社製)な
どのポリアクリルエステル、アンバーライトXAD−9
(ローム・アンド・ハース社製)のようなスルホキシ
ド、およびアンバーライトXAD−11(ローム・アンド・
ハース社製)のような極性合成樹脂があげられる。
各カラムに充填される充填剤は互いに同じであつてもよ
く、また異なつてもよい。同じであることが好ましい。
同じ種類の無機充填剤であることが特に好ましい。
本発明において粗製補酵素Qを溶解するための溶媒およ
び各カラムに注加される溶媒は粗製補酵素を溶解しうる
溶媒であればよく、単一溶媒および混合溶媒のいずれを
も使用しうる。
通常は、無機充填剤を用いる場合において、単一溶媒と
しては非極性溶媒が好ましく、たとえば、n−ヘキサ
ン、n−ペンタン、n−ヘプタン、イソオクタン、シク
ロヘキサンおよびこれらの混合物、石油エーテルなどの
炭化水素が実用上特に好ましい。混合溶媒としては、前
記の非極性溶媒にエチルエーテルなどのエーテル系、酢
酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系、あるいはアセ
トン、メチルエチルケトンなどケトン系の有機溶媒を加
えた混合溶媒が特に好ましい。また充填剤として多孔性
合成樹脂を用いる場合において、非極性多孔性合成樹脂
を使用する場合にはメタノール、エタノール、イソプロ
パノール、n−プロパノール、アセトン、メチルエチル
ケトン、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、メチルセロソルブ、ジメチルホルムアミ
ド、アセトニトリルおよび水などの極性溶媒を単独また
は相互の混合物として使用することができ、混合溶媒が
好ましい。メタノールと水、メタノールとアセトン、メ
タノールとn−ヘキサン、アセトンと水などの混合溶媒
が特に好適に使用される。一方、極性多孔性樹脂を使用
する場合には、ベンゼン、トルエン、n−ヘキサン、石
油エーテル、石油ベンゼン、イソペンタン、四塩化炭素
およびクロロホルムなどの非極性の溶媒を単独または相
互の混合物として使用することができる。また、これら
の溶媒にアセトン、エーテルおよび酢酸エチルのそれぞ
れを混合した混合溶媒も使用しうる。一般に混合溶媒が
好ましい。n−ヘキサンと、アセトン、エーテルおよび
酢酸エチルのそれぞれとの混合溶媒が特に好ましい。
第1カラムの塔頂から注入される溶媒は、カラムに充填
されている充填剤の種類、粗製補酵素Qに含有されてい
る不純物の種類、数および量ならびに処理温度などに応
じて条件に適した溶媒を使用することが一般である。ま
た、第1カラムの塔頂から供給される溶媒は供給の途中
で別の溶媒に変更してもよい。
なお、溶媒を途中で変更するときには、各カラムとも無
機充填剤が充填されている場合および極性多孔性樹脂が
充填されている場合には順次溶媒の極性を大きくするこ
とが好ましい。反面、各カラムとも非極性多孔性樹脂が
充填されている場合には順次溶媒の極性を小さくするこ
とが好ましい。なお、溶媒の極性を調節するためには、
常法の如く極性の異る複数の溶媒を混合すればよい。
たとえば、ヘキサン/アセトン(容量比)を100/0、98/
2、95/5、の比率で混合すればその極性はこの順で大き
くなる。また、メタノール/アセトン(容量比)を7/
3、5/5、3/7で混合すればその極性はこの順で小さくな
る。
カラムの温度、カラムに供給される粗製補酵素Q溶液の
温度、供給速度、第1カラムに注下される溶媒量および
供給速度などは、使用される充填剤の種類、粗製補酵素
Q中の不純物の数、種類および量ならびに溶媒の種類な
どによつて異なり一概に特定しえない。これらの条件
は、それぞれ適した条件を選択すればよいが、各カラム
での条件をかえてもよく、また、各カラムの条件を同じ
くすることもでいる。しかして実用上、通常はつぎのよ
うな条件が採用される。すなわち、たとえば、カラムに
供給される粗製補酵素Q溶液の温度およびカラムの温度
はそれぞれ充填剤が吸着能を失なわず、粗製補酵素Q中
の補酵素Qが溶剤に溶解し、溶媒の沸点より低い温度で
あればよく、通常は15〜50℃、好ましくは室温乃至常温
であり、特に加熱、冷却の必要はないが、加熱、冷却す
ることを妨げない。なおカラムの温度は後のカラムほど
高くすることが好ましい。
粗製補酵素Q溶液の供給量は、無機充填剤を用いた場合
には、通常は各カラムで使用した充填剤合計重量(g)
の50重量%パーセント以下とされ、実用上30重量パーセ
ント以下とすることが好ましい。
また、充填剤として多孔性合成樹脂を用いた場合には、
通常は各カラムで使用した充填剤合計容積(ml)の50重
量パーセント(g−粗製補酵素Q/ml−充填剤合計容積)
以下とされ、実用上、35重量パーセント以下とすること
が好ましい。なお、ここで充填剤合計容積(ml)とは見
掛の容積ではなく実容積である。
粗製補酵素Qを溶解する溶媒の量は、特に制限はない
が、通常は粗製補酵素Q1gに対して0.5〜5mlの割合とさ
れ、1.3〜2.5mlの割合が好ましい。
本発明で使用する各カラム間の充填剤重量(g)の割合
には、特に制限はないが、最大充填量(重量)と最小充
填量(重量)との比は実用上、通常は0.1〜1とされ
る。
本発明で第1カラムに注下される溶媒の見掛けのカラム
空筒速度 には、特に制限はないが、実用上、通常0.001〜0.3cm/s
ec、好ましくは0.01〜0.1cm/secである。さらにカラム
内上部圧力は分離上好ましくは供給溶媒の見掛けの空筒
速度が維持されれば常圧でも加圧下または減圧下でもよ
い。
〔実施例〕
次に実施例により本発明をさらに具体的に説明する。し
かしながら本発明はこれらの実施例によつて限定される
ものではない。
実施例 微生物菌体から得られた粗製補酵素54g(補酵素Q10含量
37.8g)を、第2図に示した装置を用いて精製した。
カラム3本(すべて径22mm、長さ450mm)の円筒のそれ
ぞれに、n−ヘキサンに懸濁させたワコーゲルC−300
210gを70gずつ各カラムに充填した。
25℃のn−ヘキサン 108mlに、前記の粗製補酵素54gを
溶解した溶液を第1カラム1上部に供給した。
ついで第1カラム1の塔底から液を系外へ抜き出しつ
ゝ、塔頂から溶媒(アセトン含有率0.5容量%のアセ
トンとn−ヘキサンとの混合溶媒 以下同様)を注下し
た。溶媒の供給速度を684ml/hr、見掛けのカラム空筒
速度を0.05cm/secとしてカラム温度を25℃に保つた。
この操作により第1カラム1の第1塔底弁14から不純物
の溶液200mlを系外に取り出したときに第1検出器17(U
Vモニター波長254nm 以下同様)で補酵素Qが検出され
た。この時に第1塔底弁8を閉め、第1連絡弁16および
第2塔底弁9を開け、補酵素Q10を含有する区分を第2
カラム2へ移行させた。
この時、第1カラム1に供給される溶媒を溶媒(ア
セトン含有率1.0容量%のアセトンとn−ヘキサンとの
混合溶媒 以下同様)に変更した。なお、供給速度は溶
媒と同様684ml/hrである。
第2カラム2の温度も25℃とした。また、第1カラム1
および第2カラム2のそれぞれの塔頂圧力はそれぞれ0.
3Kg/cm2−Gおよび0.1Kg/cm2−Gであつた。
ここで第1カラム1および第2カラム2での溶媒の見掛
けの空筒速度はともに0.044cm/secであつた。
第2カラム2の第2塔底弁9からの溶出液を第2検出器
12で検出して不純物だけを含む溶出区分560mlおよび不
純物と微量の補酵素Q10とを含む区分190mlの2つの区分
として溶出順に分取し系外に取り出した。
次に第2塔底弁9を閉め、第2連絡弁17および第3塔底
弁10を開け、おもに補酵素Q10だけを含有する区分およ
び不純物(後カツト)と微量の補酵素Q10を含有する区
分を第3カラム3に移行させた。
第1カラム1および第2カラム2の温度はそれぞれ変更
せず、第3カラム3の温度を35℃とした。
各カラムの塔頂圧力はそれぞれ0.4Kg/cm2−G、0.2Kg/c
m2−Gおよび0.1Kg/cm2−Gであつた。
吸着カラムクロマトグラフイ開始から溶出液合計量が20
60ml(第1カラム1塔底から200ml、第2カラム2塔底
から750ml、第3カラム3塔底から1110ml)に達した時
に、第1カラム1に注下された溶媒を溶媒(アセト
ン含有率3.0容量%のアセトンとn−ヘキサンとの混合
溶媒 以下同様)に、変更した。なお供給速度は溶媒
と同様684ml/hrとした。
次いで第3カラム3の第3塔底弁10からの溶出液を、不
純物だけを含む溶出区分、不純物と微量の補酵素Q10
を含む区分、おもに補酵素Q10だけを含む区分および不
純物(後カツト)と微量の補酵素Q10とを含む区分の4
つの区分として溶出順に分取した。これらの溶出液量は
それぞれ2370ml、620ml、1750mlおよび410mlであつた。
また、吸着カラムクロマトグラフイ開始からの溶媒使用
合計量は6100ml(第1カラム1塔底から200ml、第2カ
ラム2塔底から750ml、第3カラム3の塔底から5150m
l)であつた。
おもに補酵素Q10だけを含む区分1750mlから溶媒を除去
して26.27gの補酵素Q10を得た。この補酵素Q10の融点は
48℃で、逆相および順相高速液体クロマトグラフイーな
らびにマススペクトル、赤外線吸収スペクトルにより純
度100%の補酵素Q10であることが確認された。
収得した精製補酵素Q10の回収率は69.5、であり、収得
精製補酵素Q10 1g当りの溶媒使用合計量および充填剤使
用合計量はそれぞれ232mlおよび8.0gであつた。
なお、第1カラム1および第2カラム2には多量の不純
物が残留していた。
比較例 第1カラム1および第2カラム2のそれぞれの塔底から
系外へ液を排出しなかつたほかは実施例に準じて行なつ
た。すなわち、25℃のn−ヘキサン 108mlに実施例と
同様の粗製補酵素Q10 54gを溶解した溶媒を第1カラム
1に供給した。第3塔底弁7を開け、前記の粗製補酵素
Q10を各カラムを順次通過させて各成分を展開、吸着さ
せた。
第1カラム1の塔底から溶媒を、供給速度を684ml/h
r、見掛けの空筒速度を0.05cm/secとし、200ml注下し
た。
各カラムの温度をそれぞれ25℃に保つた。
ついで溶媒から溶媒に変更し、供給速度を変更しな
いで、溶媒 3240mlを注下した。
また、各カラムの温度をそれぞれ35℃に変更した。第1
カラム1、第2カラム2および第3カラム3の塔頂圧力
はそれぞれ0.4Kg/cm2−G、0.2Kg/cm2−Gおよび0.1Kg/
cm2−Gであつた。
第3塔底弁16からの溶出液を、不純物だけを含む溶出区
分、不純物と補酵素Q10とを含む区分、おもに補酵素Q10
だけを含む区分および不純物と補酵素Q10とを含む区分
の4つの区分として、溶出順に分取した。それぞれの溶
出液量は3200ml、1190ml、1050mlおよび800mlであつ
た。おもに補酵素Q10だけを含む区分1050mlから溶媒を
除去して、純度99%の補酵素Q10 16.9gを得た。
収得した精製補酵素Q10の回収率は44.7%、収得精製補
酵素Q10(純度99%)1g当りの溶媒使用合計量および充
填剤使用合計量はそれぞれ384mlおよび12.4gであつた。
この比較例2で得られた回収率は実施例と比して著しく
劣り、また精製補酵素Q10純度は実施例に比して劣つて
いた。
また、精製補酵素1g当りの溶媒使用合計量および充填剤
使用合計量はいずれも実施例に比して極めて多かつた。
〔発明の効果〕
本発明において補酵素Qの回収率は著しく向上し、また
精製補酵素単位重量当りの充填剤使用量および溶剤使用
量が大きく節減される。従つて、本発明は吸着カラムク
ロマトグラフイによる方法でありながら、補酵素Qの工
業規模での精製が可能となる。しかも本発明によつて得
られた補酵素Qの純度は高い。
【図面の簡単な説明】
第1図は粗製補酵素Qの溶出パターンの一例を示し、第
2図は本発明のために使用される精製装置のフローシー
トの一例を示す。なお、図面において 1……第1カラム、2……第2カラム、3……第3カラ
ム、4……第1塔頂管、5……第1塔底管、6……第2
塔底管、7……第3塔底管、8……第1塔底弁、9……
第2塔底弁、10……第3塔底弁、11……第1検出器、12
……第2検出器、13……第3検出器、14……第1連絡
管、15……第2連絡管、16……第1連絡弁、17……第2
連絡弁 および18……供給管

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粗製補酵素Qを吸着カラムクロマトグラフ
    イで精製するに際し、互いに直列に接続された複数のカ
    ラムを使用し、粗製補酵素Q溶液を該カラムへ順次通過
    させて、各カラムから前カツト区分を系外へ排出させ、
    最終カラムから主成分が補酵素Qである区分を回収する
    ことを特徴とする補酵素Qの精製法
JP16683786A 1986-07-17 1986-07-17 補酵素qの精製法 Expired - Lifetime JPH0772155B2 (ja)

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