JPH0772337B2 - 酸化物超電導体の製造方法 - Google Patents
酸化物超電導体の製造方法Info
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- JPH0772337B2 JPH0772337B2 JP63271729A JP27172988A JPH0772337B2 JP H0772337 B2 JPH0772337 B2 JP H0772337B2 JP 63271729 A JP63271729 A JP 63271729A JP 27172988 A JP27172988 A JP 27172988A JP H0772337 B2 JPH0772337 B2 JP H0772337B2
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- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Chemical Vapour Deposition (AREA)
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は積層構造であって超電導特性の優れた酸化物
超電導体を製造する方法に関するものである。
超電導体を製造する方法に関するものである。
「従来の技術」 近年相次いで発見されている酸化物超電導体は従来知ら
れている合金系あるいは金属間化合物系の超電導体に比
較して超電導状態に遷移する臨界温度が極めて高いため
に、有望な超電導材料として応用開発がなされている。
れている合金系あるいは金属間化合物系の超電導体に比
較して超電導状態に遷移する臨界温度が極めて高いため
に、有望な超電導材料として応用開発がなされている。
このような背景において超電導特性の優れた種々の酸化
物超電導体を製造する試みがなされているが、酸化物超
電導体の多くのものは結晶軸の特定の方向に電流を流し
易い異方性を有している関係から、酸化物超電導体を製
造する場合には結晶軸の方向制御が可能な薄膜製造法が
有利であるとされている。
物超電導体を製造する試みがなされているが、酸化物超
電導体の多くのものは結晶軸の特定の方向に電流を流し
易い異方性を有している関係から、酸化物超電導体を製
造する場合には結晶軸の方向制御が可能な薄膜製造法が
有利であるとされている。
この薄膜製造法は、近年、半導体の製造分野で急速に発
展してきたものであり、CVD法(化学気相法)、スパッ
タリング法、分子線エピタキシー法、レーザ蒸着法など
の種々の方法を利用した酸化物超電導体の製造方法が試
みられ、臨界電流密度が数十万〜数百万A/cm2に及ぶ酸
化物超電導体の試作もなされている。
展してきたものであり、CVD法(化学気相法)、スパッ
タリング法、分子線エピタキシー法、レーザ蒸着法など
の種々の方法を利用した酸化物超電導体の製造方法が試
みられ、臨界電流密度が数十万〜数百万A/cm2に及ぶ酸
化物超電導体の試作もなされている。
「発明が解決しようとする課題」 このような背景において種々の構造の酸化物超導電体の
薄膜を製造する試みがなされており、この薄膜状の酸化
物超電導層を製造する場合、多層膜構造のものを製造す
ることがあるが、第1層目の酸化物超電導層を形成した
後に第2層目の酸化物超電導層を形成して酸化物超電導
体を製造する場合に、以下に説明する問題を生じること
があった。
薄膜を製造する試みがなされており、この薄膜状の酸化
物超電導層を製造する場合、多層膜構造のものを製造す
ることがあるが、第1層目の酸化物超電導層を形成した
後に第2層目の酸化物超電導層を形成して酸化物超電導
体を製造する場合に、以下に説明する問題を生じること
があった。
まず、所定の製造装置を用いて基板上に第1層目の酸化
物超電導層を形成した後に、前記製造装置とは別種の製
造装置を用いて第2層目の酸化物超電導層を形成する場
合、あるいは、同じ製造装置を用いる場合であっても製
造条件を変えるような場合、第1層目の酸化物超電導層
を形成した後に製造装置から基板を取り出して大気中で
所定時間(例えば一日間)保存し、次の製造装置に基板
をセットして第2層目の酸化物超電導層を形成すること
がある。このような場合、第1層目の酸化物超電導層を
大気中で保存している間に、酸化物超電導層の表面部分
に雰囲気中の不純物が混入したり、酸化物超電導層の表
面部分に分解生成物が生じることがある。
物超電導層を形成した後に、前記製造装置とは別種の製
造装置を用いて第2層目の酸化物超電導層を形成する場
合、あるいは、同じ製造装置を用いる場合であっても製
造条件を変えるような場合、第1層目の酸化物超電導層
を形成した後に製造装置から基板を取り出して大気中で
所定時間(例えば一日間)保存し、次の製造装置に基板
をセットして第2層目の酸化物超電導層を形成すること
がある。このような場合、第1層目の酸化物超電導層を
大気中で保存している間に、酸化物超電導層の表面部分
に雰囲気中の不純物が混入したり、酸化物超電導層の表
面部分に分解生成物が生じることがある。
即ち、例えば、Y−Ba−Cu−O系の酸化物超電導体など
は、雰囲気中のH2OあるいはCO3と反応し易い傾向があ
り、反応の結果、Ba(OH)2,BaCO3などの分解生成物が
生成されて酸化物超電導層の表面部分の超電導特性が劣
化する問題がある。実際に第1層目の酸化物超電導層を
大気中で1日間保存した場合、その表面部分をオージェ
分光分析法で分析すると炭素が存在していることが認め
られている。
は、雰囲気中のH2OあるいはCO3と反応し易い傾向があ
り、反応の結果、Ba(OH)2,BaCO3などの分解生成物が
生成されて酸化物超電導層の表面部分の超電導特性が劣
化する問題がある。実際に第1層目の酸化物超電導層を
大気中で1日間保存した場合、その表面部分をオージェ
分光分析法で分析すると炭素が存在していることが認め
られている。
そして更に、このように表面部分が劣化した第1層目の
酸化物超電導層上に第2層目の酸化物超電導層を形成し
た場合、第1層目の酸化物超電導層と第2層目の酸化物
超電導層との付着力が低下して両層間で剥離現象を生じ
ることがあった。また、第1層目の酸化物超電導層上に
第2層目の酸化物超電導層を形成する場合、前記のよう
に表面部分に分解生成物などが存在すると第2層目の酸
化物超電導層を十分にエピタキシャル成長しなくなり、
第1層目と第2層目の酸化物超電導層の結晶方位が不整
合となって所望の超電導特性が得られなくなる問題があ
る。
酸化物超電導層上に第2層目の酸化物超電導層を形成し
た場合、第1層目の酸化物超電導層と第2層目の酸化物
超電導層との付着力が低下して両層間で剥離現象を生じ
ることがあった。また、第1層目の酸化物超電導層上に
第2層目の酸化物超電導層を形成する場合、前記のよう
に表面部分に分解生成物などが存在すると第2層目の酸
化物超電導層を十分にエピタキシャル成長しなくなり、
第1層目と第2層目の酸化物超電導層の結晶方位が不整
合となって所望の超電導特性が得られなくなる問題があ
る。
請求項1記載の発明は前記課題を解決するためになされ
たもので、基材上に同じ結晶構造の酸化物超電導層を複
数有する多層構造の酸化物超電導体を形成する場合に、
各酸化物超電導層間の付着力が強く、各層間で剥離など
を生じにくいとともに、先に形成した酸化物超電導層の
上に、結晶整合性が良好な状態で次の酸化物超電導層を
成長させつつ成膜することができる製造方法の提供を目
的とする。
たもので、基材上に同じ結晶構造の酸化物超電導層を複
数有する多層構造の酸化物超電導体を形成する場合に、
各酸化物超電導層間の付着力が強く、各層間で剥離など
を生じにくいとともに、先に形成した酸化物超電導層の
上に、結晶整合性が良好な状態で次の酸化物超電導層を
成長させつつ成膜することができる製造方法の提供を目
的とする。
請求項2記載の発明は前記課題を解決するためになされ
たもので、基材上にスパッタリングにより第1層目の酸
化物超電導層を成膜し、次にこの第1層目の酸化物超電
導層を大気中で保存い、その後にCVD法により第1層目
の酸化物超電導層と同じ血相構造の第2層目の酸化物超
電導層を成膜する場合に、各酸化物超電導層間の付着力
が強く、各層間で剥離などを生じにくいとともに、先に
形成した酸化物超電導層の上に、結晶整合性が良好な状
態で次の酸化物超電導層を成長させつつ成膜することが
できる製造方法の提供を目的とする。
たもので、基材上にスパッタリングにより第1層目の酸
化物超電導層を成膜し、次にこの第1層目の酸化物超電
導層を大気中で保存い、その後にCVD法により第1層目
の酸化物超電導層と同じ血相構造の第2層目の酸化物超
電導層を成膜する場合に、各酸化物超電導層間の付着力
が強く、各層間で剥離などを生じにくいとともに、先に
形成した酸化物超電導層の上に、結晶整合性が良好な状
態で次の酸化物超電導層を成長させつつ成膜することが
できる製造方法の提供を目的とする。
「課題を解決するための手段」 請求項1記載の発明は前記課題を解決するために、基材
上に成膜法により複数の酸化物超電導層を積層して積層
構造の酸化物超電導体を形成する方法であって、先に形
成した酸化物超電導層の後に同じ結晶構造の次の酸化物
超電導層を成膜するにあたり、先に形成した酸化物超電
導層の表面に加速ビームを照射して該酸化物超電導層の
表面部分をスパッタエッチングして除去した後に次の酸
化物超電導層を成膜し、表面部分が除去されて結晶構造
の整っている先の酸化物超電導層に整合させるように次
の酸化物超電導層をエピタキシャル成長させつつ成膜す
るものである。
上に成膜法により複数の酸化物超電導層を積層して積層
構造の酸化物超電導体を形成する方法であって、先に形
成した酸化物超電導層の後に同じ結晶構造の次の酸化物
超電導層を成膜するにあたり、先に形成した酸化物超電
導層の表面に加速ビームを照射して該酸化物超電導層の
表面部分をスパッタエッチングして除去した後に次の酸
化物超電導層を成膜し、表面部分が除去されて結晶構造
の整っている先の酸化物超電導層に整合させるように次
の酸化物超電導層をエピタキシャル成長させつつ成膜す
るものである。
請求項2記載の発明は前記課題を解決するために、基材
上にスパッタリングにより第1層目の酸化物超電導層を
成膜し、次にこの第1層目の酸化物超電導層を大気中で
保存し、その後にCVD法により第1層目の酸化物超電導
層と同じ結晶構造の第2層目の酸化物超電導層を成膜す
る方法であって、第2層目の酸化物超導電層を成膜する
前に、第1層目の酸化物超電導層の表面に加速ビームを
照射して該酸化物超電導層の表面部分の大気汚染部分を
スパッタエッチングして除去した後に、第2層目の酸化
物超電導層を成膜し、表面部分の大気汚染部分が除去さ
れて汚染部分を有していない結晶構造の整っている第1
層目の酸化物超電導層に整合させるように第2層目の酸
化物超電導層をCVD法によりエピタキシャル成長させつ
つ成膜するものである。
上にスパッタリングにより第1層目の酸化物超電導層を
成膜し、次にこの第1層目の酸化物超電導層を大気中で
保存し、その後にCVD法により第1層目の酸化物超電導
層と同じ結晶構造の第2層目の酸化物超電導層を成膜す
る方法であって、第2層目の酸化物超導電層を成膜する
前に、第1層目の酸化物超電導層の表面に加速ビームを
照射して該酸化物超電導層の表面部分の大気汚染部分を
スパッタエッチングして除去した後に、第2層目の酸化
物超電導層を成膜し、表面部分の大気汚染部分が除去さ
れて汚染部分を有していない結晶構造の整っている第1
層目の酸化物超電導層に整合させるように第2層目の酸
化物超電導層をCVD法によりエピタキシャル成長させつ
つ成膜するものである。
「作用」 先に形成した酸化物超電導層の表面部分の不純物層を加
速ビームによりスパッタエッチングして除去した後に次
の酸化物超電導層を形成するので、両方の酸化物超電導
層が良好に付着する。先に形成した酸化物超電導層の表
面部分の不純物層がスパッタエッチングで除去されるの
で、次に形成する酸化物超電導層の結晶方位が先の酸化
物超電導層の結晶方位に整合する。
速ビームによりスパッタエッチングして除去した後に次
の酸化物超電導層を形成するので、両方の酸化物超電導
層が良好に付着する。先に形成した酸化物超電導層の表
面部分の不純物層がスパッタエッチングで除去されるの
で、次に形成する酸化物超電導層の結晶方位が先の酸化
物超電導層の結晶方位に整合する。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
第1図ないし第4図は、本発明の製造方法をY−Ba−Cu
−O系の超電導体の製造方法に適用した一例を説明する
ためのものであり、この例では、第3図に示すスパッタ
装置を用いて第1層目の酸化物超電導層を形成した後
に、第1層目の酸化物超電導層の表面を加速ビームを用
いてスパッタエッチングし、その後に第4図に示すプラ
ズマCVD装置で第2層目の酸化物超電導層を形成する場
合について説明する。
−O系の超電導体の製造方法に適用した一例を説明する
ためのものであり、この例では、第3図に示すスパッタ
装置を用いて第1層目の酸化物超電導層を形成した後
に、第1層目の酸化物超電導層の表面を加速ビームを用
いてスパッタエッチングし、その後に第4図に示すプラ
ズマCVD装置で第2層目の酸化物超電導層を形成する場
合について説明する。
この例を実施するには、まず、第1図に示すような板状
の基材10を用意する。この基材10の構成材料としては、
融点800℃以上であって、非酸化性の材料を用いること
が好ましく、具体的にはAgなどの貴金属あるいはその合
金、Ti,Ta,Zr,Hf,V,Nb等の単体金属、あるいはCu−Ni合
金、Cu−Al合金、Ni−Al合金、Ti−V合金、あるいは、
モネルメタル、ステンレスなどの金属材料、石英ガラ
ス、サファイア、または、酸化マグネシウム、チタン酸
ストロンチウムなどのセラミックスなどが用いられる。
このように非酸化性の材料を用いる理由は、後の工程で
行う熱処理時に、基材10が酸化して酸化物超電導層から
酸素を奪うことがないようにするためである。
の基材10を用意する。この基材10の構成材料としては、
融点800℃以上であって、非酸化性の材料を用いること
が好ましく、具体的にはAgなどの貴金属あるいはその合
金、Ti,Ta,Zr,Hf,V,Nb等の単体金属、あるいはCu−Ni合
金、Cu−Al合金、Ni−Al合金、Ti−V合金、あるいは、
モネルメタル、ステンレスなどの金属材料、石英ガラ
ス、サファイア、または、酸化マグネシウム、チタン酸
ストロンチウムなどのセラミックスなどが用いられる。
このように非酸化性の材料を用いる理由は、後の工程で
行う熱処理時に、基材10が酸化して酸化物超電導層から
酸素を奪うことがないようにするためである。
次に第3図に示すスパッタ装置を用いて前記基材10の上
面に第1図に示すように第1層目の酸化物超電導層11を
形成する。この第1層目の酸化物超電導層11を形成する
には、この例ではスパッタ装置を用いるが、CVD法(化
学蒸着法)、真空蒸着法、分子線エピタキシー法、レー
ザ蒸着法などの薄膜形成手段を用いることも自由であ
る。また、ここで形成する酸化物超電導層11とは、A−
B−C−O(ただしAは、Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,
Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luなどの周期律表第III a族元素
または、Ba,Bi,Tlのうち1種または2種以上を示し、B
は、Be,Mg,Ca,Sr,Ba,Raなどの周期率表II a族元素とK
のうち1種あるいは2種以上を示し、CはCu,Ag,Auなど
の周期律表I b族元素とNb,Kのうち1種あるいは2種以
上を示す。)系のものであり、実際の系を例示するなら
ば、Y−Ba−Cu−O系、Bi−Sr−Ca−Cu−O系、Tl−Ca
−Ba−Cu−O系、La−Cu−O系、Ba−K−Bi−O系など
である。
面に第1図に示すように第1層目の酸化物超電導層11を
形成する。この第1層目の酸化物超電導層11を形成する
には、この例ではスパッタ装置を用いるが、CVD法(化
学蒸着法)、真空蒸着法、分子線エピタキシー法、レー
ザ蒸着法などの薄膜形成手段を用いることも自由であ
る。また、ここで形成する酸化物超電導層11とは、A−
B−C−O(ただしAは、Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,
Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luなどの周期律表第III a族元素
または、Ba,Bi,Tlのうち1種または2種以上を示し、B
は、Be,Mg,Ca,Sr,Ba,Raなどの周期率表II a族元素とK
のうち1種あるいは2種以上を示し、CはCu,Ag,Auなど
の周期律表I b族元素とNb,Kのうち1種あるいは2種以
上を示す。)系のものであり、実際の系を例示するなら
ば、Y−Ba−Cu−O系、Bi−Sr−Ca−Cu−O系、Tl−Ca
−Ba−Cu−O系、La−Cu−O系、Ba−K−Bi−O系など
である。
第3図のスパッタ装置は、高周波スパッタ装置Sにイオ
ンビームアシスト用の酸素イオン源2を並設してなるも
のである。
ンビームアシスト用の酸素イオン源2を並設してなるも
のである。
このスパッタ装置Sは、3つの第1ビーム源1と、基材
10を保持する板状の基材ホルダ3と、この基材ホルダ3
に所定間隔をもって対向する3枚の板状のターゲット4,
5,6とから概略構成されている。前記第1ビーム源1
は、イオン、中性原子あるいは中性分子、あるいはそれ
らの混合粒子の発生源を内部に備え、発生源に付設して
引き出し電極によりこれらの粒子を引き出して加速し、
加速粒子をターゲット4,5,6に向けて照射する装置であ
る。そして、前記基材ホルダ3にはバイアス電源7が接
続されており、この電源7により基材ホルダ3とターゲ
ット4,5,6との間の空間にプラズマを発生できるように
なっている。また、前記基材ホルダ3とターゲット4,5,
6は共に真空等の低圧下におかれ、両者間の空間はアル
ゴンガスなどからなる不活性ガス雰囲気あるいは酸素を
含む不活性ガス雰囲気とされている。なお、前記基材ホ
ルダ3には、保持する基材10を成膜に適した温度に加熱
するためのヒータが付設されている。
10を保持する板状の基材ホルダ3と、この基材ホルダ3
に所定間隔をもって対向する3枚の板状のターゲット4,
5,6とから概略構成されている。前記第1ビーム源1
は、イオン、中性原子あるいは中性分子、あるいはそれ
らの混合粒子の発生源を内部に備え、発生源に付設して
引き出し電極によりこれらの粒子を引き出して加速し、
加速粒子をターゲット4,5,6に向けて照射する装置であ
る。そして、前記基材ホルダ3にはバイアス電源7が接
続されており、この電源7により基材ホルダ3とターゲ
ット4,5,6との間の空間にプラズマを発生できるように
なっている。また、前記基材ホルダ3とターゲット4,5,
6は共に真空等の低圧下におかれ、両者間の空間はアル
ゴンガスなどからなる不活性ガス雰囲気あるいは酸素を
含む不活性ガス雰囲気とされている。なお、前記基材ホ
ルダ3には、保持する基材10を成膜に適した温度に加熱
するためのヒータが付設されている。
前記ターゲット4,5,6としては、前述したA−B−C−
O系の酸化物超電導層の構成元素であるA元素とB元素
とC元素のうち、少なくとも1つの元素を含む金属製あ
るいは合金製ターゲット、または、全元素を含む複合酸
化物、酸化物超電導体のターゲットなどを使用すること
ができる。ここで、ターゲット4にA元素からなるター
ゲット、ターゲット5にB元素からなるターゲット、タ
ーゲット6にC元素からなるターゲットを使用して各タ
ーゲットへのイオン電流を制御すれば、成膜される第1
層目の超電導層11の組成比を所望の値に調節することが
できる。更に、ターゲット4,5,6のうち、2つを省略し
て1つのターゲットのみを用い、酸化物超電導体のター
ゲットを用いてスパッタリングを行うこともできる。
O系の酸化物超電導層の構成元素であるA元素とB元素
とC元素のうち、少なくとも1つの元素を含む金属製あ
るいは合金製ターゲット、または、全元素を含む複合酸
化物、酸化物超電導体のターゲットなどを使用すること
ができる。ここで、ターゲット4にA元素からなるター
ゲット、ターゲット5にB元素からなるターゲット、タ
ーゲット6にC元素からなるターゲットを使用して各タ
ーゲットへのイオン電流を制御すれば、成膜される第1
層目の超電導層11の組成比を所望の値に調節することが
できる。更に、ターゲット4,5,6のうち、2つを省略し
て1つのターゲットのみを用い、酸化物超電導体のター
ゲットを用いてスパッタリングを行うこともできる。
前記スパッタ装置1の近傍には酸素イオン源2が配設さ
れている。この酸素イオン源2は、前記基材ホルダ3に
保持された基材10上で成膜中の第1層目の酸化物超電導
層11に向けて、酸素イオン、原子状の酸素、分子状の酸
素を単独あるいは2種以上含むビームとして加速照射す
るものである。
れている。この酸素イオン源2は、前記基材ホルダ3に
保持された基材10上で成膜中の第1層目の酸化物超電導
層11に向けて、酸素イオン、原子状の酸素、分子状の酸
素を単独あるいは2種以上含むビームとして加速照射す
るものである。
このような装置を用いれば、基材ホルダ3とターゲット
4,5,6との間に電場と磁場を発生させ、第1ビーム源1
によりイオン化したアルゴンなどの粒子をターゲット4,
5,6の対向面に衝突させ、この衝突によりスパッタされ
たターゲット材料の中性原子や分子を基材10の表面に堆
積させることができる。そしてこの堆積と同時に第1層
目の酸化物超電導層11に酸素イオン源2から酸素イオン
を照射する。このような処理により酸素を十分に導入し
つつ第1層目の酸化物超電導層11を形成することができ
る。
4,5,6との間に電場と磁場を発生させ、第1ビーム源1
によりイオン化したアルゴンなどの粒子をターゲット4,
5,6の対向面に衝突させ、この衝突によりスパッタされ
たターゲット材料の中性原子や分子を基材10の表面に堆
積させることができる。そしてこの堆積と同時に第1層
目の酸化物超電導層11に酸素イオン源2から酸素イオン
を照射する。このような処理により酸素を十分に導入し
つつ第1層目の酸化物超電導層11を形成することができ
る。
以上の操作によって第1層目の酸化物超電導層11を形成
したならば、スパッタ装置1から基材10を取り出して第
2層目の酸化物超電導層を形成する準備を行う。
したならば、スパッタ装置1から基材10を取り出して第
2層目の酸化物超電導層を形成する準備を行う。
この準備の際に、基材10を大気中に放置しておくと、第
1層目の酸化物超電導層11の表面が空気中の塵埃などで
汚れるか、あるいは、分解生成物の層が形成されなどし
て表面が汚染される。この状態のままで第1層目の酸化
物超電導層11上に第2層目の酸化物超電導層を形成する
と、両層の付着力が低下して場合によっては両層の間で
剥離するなどの問題が生じる。
1層目の酸化物超電導層11の表面が空気中の塵埃などで
汚れるか、あるいは、分解生成物の層が形成されなどし
て表面が汚染される。この状態のままで第1層目の酸化
物超電導層11上に第2層目の酸化物超電導層を形成する
と、両層の付着力が低下して場合によっては両層の間で
剥離するなどの問題が生じる。
そこで、第2層目の酸化物超電導層を形成する前に、第
1層目の酸化物超電導層11の表面を加速ビームでスパッ
タエッチングする。ここでスパッタエッチングを行うに
は、第3図に示すスパッタ装置を用い、スパッタ雰囲気
をArガス雰囲気、Neガス雰囲気、Heガス雰囲気、Xeガス
雰囲気などのいずれかの雰囲気としたのちに、基材10を
ターゲットとして装着し、真空雰囲気においてバイアス
電源7を作動させるとともに第1ビーム源1を作動させ
て電場と磁場を作用させてプラズマを発生させ、基材10
上の第1層目の酸化物超電導層11に加速ビームを照射し
てスパッタエッチングすれば良い。
1層目の酸化物超電導層11の表面を加速ビームでスパッ
タエッチングする。ここでスパッタエッチングを行うに
は、第3図に示すスパッタ装置を用い、スパッタ雰囲気
をArガス雰囲気、Neガス雰囲気、Heガス雰囲気、Xeガス
雰囲気などのいずれかの雰囲気としたのちに、基材10を
ターゲットとして装着し、真空雰囲気においてバイアス
電源7を作動させるとともに第1ビーム源1を作動させ
て電場と磁場を作用させてプラズマを発生させ、基材10
上の第1層目の酸化物超電導層11に加速ビームを照射し
てスパッタエッチングすれば良い。
なお、加速ビームを照射する場合の引き出し電極の加速
電圧は、200eV〜2keVの範囲が好ましい。加速電圧が200
eV以下ではエッチング速度が小さくなって効率が悪く、
2keV以上では第1層目の酸化物超電導層11の表面部分か
ら酸素が抜けるなどの欠陥が発生するとともに、エネル
ギーの無駄が多く、基材10の温度も上昇するので好まし
くない。また、この場合にスパッタエッチングにより第
1層目の酸化物超電導層11をエッチングする厚さは、0.
01〜0.2μmの範囲が好ましい。0.01μm以下であると
スパッタエッチングによる効果が不足であり、0.2μm
以上であるとスパッタエッチングよる除去部分が厚くな
り過ぎて好ましくない。
電圧は、200eV〜2keVの範囲が好ましい。加速電圧が200
eV以下ではエッチング速度が小さくなって効率が悪く、
2keV以上では第1層目の酸化物超電導層11の表面部分か
ら酸素が抜けるなどの欠陥が発生するとともに、エネル
ギーの無駄が多く、基材10の温度も上昇するので好まし
くない。また、この場合にスパッタエッチングにより第
1層目の酸化物超電導層11をエッチングする厚さは、0.
01〜0.2μmの範囲が好ましい。0.01μm以下であると
スパッタエッチングによる効果が不足であり、0.2μm
以上であるとスパッタエッチングよる除去部分が厚くな
り過ぎて好ましくない。
第4図は、第2層目の酸化物超電導層の形成に用いて好
適なプラズマCVD装置の一例を示すものである。なお、
第2の酸化物超電導層を形成する装置は、第3図に示す
ようなスパッタ装置Sであっても良いし、真空蒸着装
置、分子線エピタキシー装置、レーザ蒸着装置などであ
っても良い。
適なプラズマCVD装置の一例を示すものである。なお、
第2の酸化物超電導層を形成する装置は、第3図に示す
ようなスパッタ装置Sであっても良いし、真空蒸着装
置、分子線エピタキシー装置、レーザ蒸着装置などであ
っても良い。
第4図のプラズマCVD装置Pは、プラズマ発生筒20と、
プラズマ発生筒20の下部に接続された真空容器21と、真
空容器21に接続された気相源供給装置22を主体として構
成されている。
プラズマ発生筒20の下部に接続された真空容器21と、真
空容器21に接続された気相源供給装置22を主体として構
成されている。
プラズマ発生筒20の外周側には高周波コイル24が付設さ
れ、プラズマ発生筒20の上端部にはキャリアガスの供給
管25が接続されている。前記真空容器21は、図示略の真
空排気装置に接続されて内部を真空引きできるようにな
っているとともに、真空容器21の中央部には加熱ヒータ
26が設けられ、加熱ヒータ26の中央部上面に基材10を設
置できるようになっている。
れ、プラズマ発生筒20の上端部にはキャリアガスの供給
管25が接続されている。前記真空容器21は、図示略の真
空排気装置に接続されて内部を真空引きできるようにな
っているとともに、真空容器21の中央部には加熱ヒータ
26が設けられ、加熱ヒータ26の中央部上面に基材10を設
置できるようになっている。
また、気相源ガス供給装置22は、バブラ28,29を具備
し、各バブラ28,29は接続パイプ27によって真空容器21
に接続され、接続パイプ27の先端部27aはプラズマ発生
筒20の下端開口部に臨ませられている。前記バブラ28に
はYとCuの気相源、例えば、これらの元素のアセチルア
セトン化合物、ヘキサフルオルアセチルアセトン化合物
などのジケトン化合物、シクロペンタジエニル化合物な
どの金属錯体などが収納され、バブラ29にはBaの有機金
属錯体あるいはCuの無機化合物などが収納されている。
し、各バブラ28,29は接続パイプ27によって真空容器21
に接続され、接続パイプ27の先端部27aはプラズマ発生
筒20の下端開口部に臨ませられている。前記バブラ28に
はYとCuの気相源、例えば、これらの元素のアセチルア
セトン化合物、ヘキサフルオルアセチルアセトン化合物
などのジケトン化合物、シクロペンタジエニル化合物な
どの金属錯体などが収納され、バブラ29にはBaの有機金
属錯体あるいはCuの無機化合物などが収納されている。
そして、この気相源ガス供給装置22により、各バブラ2
8,29から発生させた揮発ガスにキャリアガスを混合して
気相源ガスとした後に、この気相源ガスを接続パイプ27
を介して真空容器21の内部に送ることができるようにな
っている。なお、バブラ28,29に供給されるキャリアガ
スとしては、水素ガス、窒素ガス、アルゴンガスなどが
好適に用いられるとともに、気相源として常温常圧では
気化し難いものを用いる場合は、各バブラ28,29を加熱
するかあるいはバブラ28,29を減圧状態にすることで揮
発ガスの発生を促進することができる。
8,29から発生させた揮発ガスにキャリアガスを混合して
気相源ガスとした後に、この気相源ガスを接続パイプ27
を介して真空容器21の内部に送ることができるようにな
っている。なお、バブラ28,29に供給されるキャリアガ
スとしては、水素ガス、窒素ガス、アルゴンガスなどが
好適に用いられるとともに、気相源として常温常圧では
気化し難いものを用いる場合は、各バブラ28,29を加熱
するかあるいはバブラ28,29を減圧状態にすることで揮
発ガスの発生を促進することができる。
第2の酸化物超電導層12を形成するには、基材10の真空
容器21のヒータ26の中央に設置し、真空容器21の内部を
真空引きするとともに、気相源22からYとCuの気相源ガ
スとBaの気相源ガスと酸素ガスをプラズマ発生筒20の下
方に送る一方、ガス供給管25から酸素ガスや亜酸化窒素
ガスなどの酸素源ガスと不活性ガスを混合したプラズマ
発生用ガスをプラズマ発生筒20に送り、更に高周波コイ
ル24を作動させてプラズマ発生筒20の内部にプラズマフ
レームFを発生させる。また、加熱ヒータ26を作動させ
て基材10を600〜1000℃程度に予熱する。
容器21のヒータ26の中央に設置し、真空容器21の内部を
真空引きするとともに、気相源22からYとCuの気相源ガ
スとBaの気相源ガスと酸素ガスをプラズマ発生筒20の下
方に送る一方、ガス供給管25から酸素ガスや亜酸化窒素
ガスなどの酸素源ガスと不活性ガスを混合したプラズマ
発生用ガスをプラズマ発生筒20に送り、更に高周波コイ
ル24を作動させてプラズマ発生筒20の内部にプラズマフ
レームFを発生させる。また、加熱ヒータ26を作動させ
て基材10を600〜1000℃程度に予熱する。
接続パイプ27の先端からプラズマフレームFに供給され
た気相源ガスは、プラズマフレームFの熱で分解され、
プラズマフレームFの周囲に存在する酸素と反応してY
とBaとCuの複合酸化物の微粉末となって被覆線の表面に
吹き付けられる。
た気相源ガスは、プラズマフレームFの熱で分解され、
プラズマフレームFの周囲に存在する酸素と反応してY
とBaとCuの複合酸化物の微粉末となって被覆線の表面に
吹き付けられる。
このとき基材10は、プラズマフレームFの熱と加熱ヒー
タ26の熱により800〜1000℃程度に予熱されているため
に、この高温雰囲気によって気相源ガスは雰囲気中の酸
素と反応してY−Ba−Cu−O系の第2層目の酸化物超電
導層12が生成する。第2層目の酸化物超電導層12を生成
させたならば、必要に応じ、酸素雰囲気中などにおいて
800℃以上に0.1〜数10時間程度加熱する熱処理を施して
元素の拡散を促進し、各酸化物超電導層11,12を安定化
する。
タ26の熱により800〜1000℃程度に予熱されているため
に、この高温雰囲気によって気相源ガスは雰囲気中の酸
素と反応してY−Ba−Cu−O系の第2層目の酸化物超電
導層12が生成する。第2層目の酸化物超電導層12を生成
させたならば、必要に応じ、酸素雰囲気中などにおいて
800℃以上に0.1〜数10時間程度加熱する熱処理を施して
元素の拡散を促進し、各酸化物超電導層11,12を安定化
する。
なお、第2層目の酸化物超電導層12を生成する場合、気
相源ガス供給装置22から、300℃程度で分解して酸素を
放出する亜酸化窒素(N2O)ガスなどの酸化性のガスを
送り、酸化物超電導層12の生成時に十分な酸素を供給す
るようにしても良い。
相源ガス供給装置22から、300℃程度で分解して酸素を
放出する亜酸化窒素(N2O)ガスなどの酸化性のガスを
送り、酸化物超電導層12の生成時に十分な酸素を供給す
るようにしても良い。
以上説明したように第1層目の酸化物超電導層11の表面
部分を加速ビームにを用いてスパッタエッチングして除
去した後に第2層目の酸化物超電導層12を形成するなら
ば、第1層目の酸化物超電導層11の結晶の方位に整合さ
せてエピタキシャル成長させながら第2層目の酸化物超
電導層12を形成できるので、第1層目の酸化物超電導層
11の結晶方位と整合した第2層目の酸化物超電導層12を
形成できる。従って、所望の超電導特性の酸化物超電導
層12を形成できる。また、第1層目の酸化物超電導層11
に対して第2層目の酸化物超電導層12が整合性に優れる
ので両超電導層11,12が良好に密着し、剥離することが
ない。
部分を加速ビームにを用いてスパッタエッチングして除
去した後に第2層目の酸化物超電導層12を形成するなら
ば、第1層目の酸化物超電導層11の結晶の方位に整合さ
せてエピタキシャル成長させながら第2層目の酸化物超
電導層12を形成できるので、第1層目の酸化物超電導層
11の結晶方位と整合した第2層目の酸化物超電導層12を
形成できる。従って、所望の超電導特性の酸化物超電導
層12を形成できる。また、第1層目の酸化物超電導層11
に対して第2層目の酸化物超電導層12が整合性に優れる
ので両超電導層11,12が良好に密着し、剥離することが
ない。
なお、この発明の実施に用いる基材10はテープ状、線
状、筒状などでも差し支えなく、テープ状の基材を用い
る場合は、基材の一側の表面のみに酸化物超電導層を形
成しても良い。なおまた、この例では2層構造の酸化物
超電導体を形成する場合について説明したが、、3層以
上の構造の酸化物超電導体を形成する場合も層毎に前述
と同様の操作を繰り返し行って積層するならば、層間に
おける剥離を生じることなく、超電導特性の優れた多層
構造の酸化物超電導体を形成することができる。
状、筒状などでも差し支えなく、テープ状の基材を用い
る場合は、基材の一側の表面のみに酸化物超電導層を形
成しても良い。なおまた、この例では2層構造の酸化物
超電導体を形成する場合について説明したが、、3層以
上の構造の酸化物超電導体を形成する場合も層毎に前述
と同様の操作を繰り返し行って積層するならば、層間に
おける剥離を生じることなく、超電導特性の優れた多層
構造の酸化物超電導体を形成することができる。
「実施例」 本発明の方法に基いて2層構造のY−Ba−Cu−O系の酸
化物超電導体を製造した。
化物超電導体を製造した。
基材には酸化マグネシウム製の基板を使用するととも
に、第1層目の酸化物超電導層を形成するにはターゲッ
トを1基備えた高周波スパッタ装置を用い、ターゲット
はY1Ba2Cu3O7−δなる組成の酸化物ターゲットを用い
た。スパッタ時の雰囲気は100%Arガス雰囲気とし、圧
力は0.25Paに設定するとともに、成膜時の基材温度は70
0℃とした。また、酸素イオン源のイオン電流密度は500
μA/cm2、加速電圧は500eVに設定してスパッタを行い、
基板上に厚さ1μmの酸化物超電導層を形成した。
に、第1層目の酸化物超電導層を形成するにはターゲッ
トを1基備えた高周波スパッタ装置を用い、ターゲット
はY1Ba2Cu3O7−δなる組成の酸化物ターゲットを用い
た。スパッタ時の雰囲気は100%Arガス雰囲気とし、圧
力は0.25Paに設定するとともに、成膜時の基材温度は70
0℃とした。また、酸素イオン源のイオン電流密度は500
μA/cm2、加速電圧は500eVに設定してスパッタを行い、
基板上に厚さ1μmの酸化物超電導層を形成した。
次にこの酸化物超電導層を大気中で1日間保存した後
に、前記高周波スパッタ装置のターゲートとして再び設
置し直し、雰囲気を100%Arガス雰囲気に設定し、引き
出し電極の加速電圧を1keVに設定して加速ビームにより
スパッタエッチングを行って第1層目の酸化物超電導層
の表面から0.05μmの部分を除去した。
に、前記高周波スパッタ装置のターゲートとして再び設
置し直し、雰囲気を100%Arガス雰囲気に設定し、引き
出し電極の加速電圧を1keVに設定して加速ビームにより
スパッタエッチングを行って第1層目の酸化物超電導層
の表面から0.05μmの部分を除去した。
この後に第1層目の酸化物超電導層上に第4図に示すプ
ラズマCVD装置を用いて第2層目の酸化物超電導層を形
成した。この装置における気相源としては、Yのトリス
−シクロペンタジエニル化合物とCuのビス−アセチルア
セトン化合物を用い、各気相源のキャリアガスとしては
窒素ガスを用いた。また、プラズマ発生筒のキャリアガ
スの供給管からArガスとN2Oガスの混合ガスによりBaCO3
の粉末を供給し、プラズマ発生筒の真空度を1Torrに設
定し、基板温度を850℃に設定して厚さ1μmの第2層
目の酸化物超電導層を形成した。
ラズマCVD装置を用いて第2層目の酸化物超電導層を形
成した。この装置における気相源としては、Yのトリス
−シクロペンタジエニル化合物とCuのビス−アセチルア
セトン化合物を用い、各気相源のキャリアガスとしては
窒素ガスを用いた。また、プラズマ発生筒のキャリアガ
スの供給管からArガスとN2Oガスの混合ガスによりBaCO3
の粉末を供給し、プラズマ発生筒の真空度を1Torrに設
定し、基板温度を850℃に設定して厚さ1μmの第2層
目の酸化物超電導層を形成した。
以上の工程により製造された2層構造の酸化物超電導体
の臨界温度(Tc)と臨界電流密度(Jc)を測定した結
果、 Tc=89K Jc=3×105A/cm2 の優秀な値を発揮することを確認できた。また、第2層
目の酸化物超電導層は第1層目の酸化物超電導層に対し
て良好に密着していることも確認できた。
の臨界温度(Tc)と臨界電流密度(Jc)を測定した結
果、 Tc=89K Jc=3×105A/cm2 の優秀な値を発揮することを確認できた。また、第2層
目の酸化物超電導層は第1層目の酸化物超電導層に対し
て良好に密着していることも確認できた。
「発明の効果」 以上説明したように請求項1記載の発明によれば、基材
上に酸化物超電導層を形成した後に加速ビームによるス
パッタエッチングによりこの酸化物超電導層の表面部分
を除去し、表面部分の不純物層を除去した後に同じ結晶
構造の次の酸化物超電導層を形成するので、表面の不純
物部分が除去されて結晶構造の整った不純物の少ない酸
化物超電導層の上に次の酸化物超電導層をエピタキシャ
ル成長させることができ、これにより、先の酸化物超電
導層上に次の酸化物超電導層を良好な結晶整合性でもっ
て成膜することができる。よって、先に形成した酸化物
超電導層と次に形成した酸化物超電導層の密着性が良好
になる。従って複数の酸化物超電導層が積層された酸化
物超電導体であっても良好な超電導特性を発揮させるこ
とができる。
上に酸化物超電導層を形成した後に加速ビームによるス
パッタエッチングによりこの酸化物超電導層の表面部分
を除去し、表面部分の不純物層を除去した後に同じ結晶
構造の次の酸化物超電導層を形成するので、表面の不純
物部分が除去されて結晶構造の整った不純物の少ない酸
化物超電導層の上に次の酸化物超電導層をエピタキシャ
ル成長させることができ、これにより、先の酸化物超電
導層上に次の酸化物超電導層を良好な結晶整合性でもっ
て成膜することができる。よって、先に形成した酸化物
超電導層と次に形成した酸化物超電導層の密着性が良好
になる。従って複数の酸化物超電導層が積層された酸化
物超電導体であっても良好な超電導特性を発揮させるこ
とができる。
また、請求項2記載の発明によれば、基材上にスパッタ
リングにより第1層目の酸化物超電導層を成膜し、次に
この第1層目の酸化物超電導層を大気中で保存し、その
後にCVD法により第1層目の酸化物超電導層と同じ結晶
構造の第2層目の酸化物超電導層を成膜する場合に、第
2層目の酸化物超電導層を成膜する前に、第1層目の酸
化物超電導層の表面に加速ビームを照射して該酸化物超
電導層の表面部分の大気汚染部分をスパッタエッチング
して除去した後に、第2層目の酸化物超電導層を成膜
し、表面部分の大気汚染部分が除去されて汚染部分を有
していない結晶構造の整っている第1層目の酸化物超電
導層に整合させるように第2層目の酸化物超電導層をCV
D法によりエピタキシャル成長させつつ成膜するので、
表面の不純物部分が除去されて結晶構造の整った不純物
の少ない酸化物超電導層の上に次の酸化物超電導層をエ
ピタキシャル成長させることができ、これにより、先の
酸化物超電導層上に次の酸化物超電導層を良好な結晶整
合性でもって成膜することができる。よって、先に形成
した酸化物超電導層と次に形成した酸化物超電導層の密
着性が良好になる。従って複数の酸化物超電導層が積層
された酸化物超電導体であっても良好な超電導特性を発
揮させることができる。
リングにより第1層目の酸化物超電導層を成膜し、次に
この第1層目の酸化物超電導層を大気中で保存し、その
後にCVD法により第1層目の酸化物超電導層と同じ結晶
構造の第2層目の酸化物超電導層を成膜する場合に、第
2層目の酸化物超電導層を成膜する前に、第1層目の酸
化物超電導層の表面に加速ビームを照射して該酸化物超
電導層の表面部分の大気汚染部分をスパッタエッチング
して除去した後に、第2層目の酸化物超電導層を成膜
し、表面部分の大気汚染部分が除去されて汚染部分を有
していない結晶構造の整っている第1層目の酸化物超電
導層に整合させるように第2層目の酸化物超電導層をCV
D法によりエピタキシャル成長させつつ成膜するので、
表面の不純物部分が除去されて結晶構造の整った不純物
の少ない酸化物超電導層の上に次の酸化物超電導層をエ
ピタキシャル成長させることができ、これにより、先の
酸化物超電導層上に次の酸化物超電導層を良好な結晶整
合性でもって成膜することができる。よって、先に形成
した酸化物超電導層と次に形成した酸化物超電導層の密
着性が良好になる。従って複数の酸化物超電導層が積層
された酸化物超電導体であっても良好な超電導特性を発
揮させることができる。
更に、基材上にスパツタリングにより第1層目の酸化物
超電導層を成膜し、その上にCVD法により第2層目の酸
化物超電導層を成膜する場合であっても、第1層目の酸
化物超電導層上に第2層目の酸化物超電導層を良好な結
晶整合性でもって成膜することができ、良好な密着性を
有する多層構造の酸化物超電導層を基材上に有する酸化
物超電導体を製造することができる。
超電導層を成膜し、その上にCVD法により第2層目の酸
化物超電導層を成膜する場合であっても、第1層目の酸
化物超電導層上に第2層目の酸化物超電導層を良好な結
晶整合性でもって成膜することができ、良好な密着性を
有する多層構造の酸化物超電導層を基材上に有する酸化
物超電導体を製造することができる。
第1図ないし第4図は、本発明の一実施例を説明するた
めのもので、第1図は基材に第1の超電導層を形成した
状態を示す断面図、第2図は第1の超電導層上に第2の
超電導層を形成した状態を示す断面図、第3図はスパッ
タ装置の構成図、第4図はプラズマCVD装置の断面図で
ある。 1……第1ビーム源、 10……基材、11……第1の超電導層、 12……第2の超電導層、S……スパッタ装置、 P……プラズマCVD装置。
めのもので、第1図は基材に第1の超電導層を形成した
状態を示す断面図、第2図は第1の超電導層上に第2の
超電導層を形成した状態を示す断面図、第3図はスパッ
タ装置の構成図、第4図はプラズマCVD装置の断面図で
ある。 1……第1ビーム源、 10……基材、11……第1の超電導層、 12……第2の超電導層、S……スパッタ装置、 P……プラズマCVD装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 13/00 ZAA Z 7244−5G (72)発明者 中川 三紀夫 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉電 線株式会社内 (72)発明者 河野 宰 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉電 線株式会社内 (72)発明者 小山内 裕 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉電 線株式会社内 (72)発明者 品田 知章 愛知県名古屋市緑区大高町字北関山20番地 の1 中部電力株式会社研究企画部内 (72)発明者 杉本 脩 広島県広島市南区大州4丁目4番32号 中 国電力株式会社技術研究所内 (72)発明者 渡辺 喜一郎 福岡県福岡市南区塩原2丁目1番47号 九 州電力株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−79762(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】基材上に成膜法により複数の酸化物超電導
層を積層して積層構造の酸化物超電導体を形成する方法
であって、先に成膜した酸化物超電導層の後に同じ結晶
構造の次の酸化物超電導層を成膜するにあたり、先に形
成した酸化物超電導層の表面に加速ビームを照射して該
酸化物超電導層の表面部分をスパッタエッチングして除
去した後に次の酸化物超電導層を成膜し、表面部分が除
去されて結晶構造の整っている先の酸化物超電導層に整
合させるように次の酸化物超電導層をエピタキシャル成
長させつつ成膜することを特徴とする酸化物超電導体の
製造方法。 - 【請求項2】基材上にスパゥタリングにより第1層目の
酸化物超電導層を成膜し、次にこの第1層目の酸化物超
電導層を大気中で保存し、その後にCVD法により第1層
目の酸化物超電導層と同じ結晶構造の第2層目の酸化物
超電導層を成膜する方法であって、第2層目の酸化物超
電導層を成膜する前に、第1層目の酸化物超電導層の表
面に加速ビームを照射して該酸化物超電導層の表面部分
の大気汚染部分をスパッタエッチングして除去した後
に、第2層目の酸化物超電導層を成膜し、表面部分の大
気汚染部分が除去されて汚染部分を有していない結晶構
造の整っている第1層目の酸化物超電導層に整合させる
ように第2層目の酸化物超電導層をCVD法によりエピタ
キシャル成長させつつ成膜することを特徴とする酸化物
超電導体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63271729A JPH0772337B2 (ja) | 1988-10-27 | 1988-10-27 | 酸化物超電導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63271729A JPH0772337B2 (ja) | 1988-10-27 | 1988-10-27 | 酸化物超電導体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02118063A JPH02118063A (ja) | 1990-05-02 |
| JPH0772337B2 true JPH0772337B2 (ja) | 1995-08-02 |
Family
ID=17504027
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63271729A Expired - Fee Related JPH0772337B2 (ja) | 1988-10-27 | 1988-10-27 | 酸化物超電導体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0772337B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2773453B2 (ja) * | 1991-03-28 | 1998-07-09 | 住友電気工業株式会社 | 酸化物超電導薄膜を積層する方法 |
| US5326747A (en) * | 1991-04-09 | 1994-07-05 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Process for patterning layered thin films including a superconductor |
| JP2760321B2 (ja) * | 1995-04-15 | 1998-05-28 | 日本電気株式会社 | 酸化物薄膜の製造方法 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6031905B2 (ja) * | 1977-02-22 | 1985-07-25 | 超エル・エス・アイ技術研究組合 | 部分イオンエッチング法 |
| JPS59113170A (ja) * | 1982-12-20 | 1984-06-29 | Hitachi Ltd | 拡散接合法 |
| JPS6179762A (ja) * | 1984-09-26 | 1986-04-23 | Hitachi Ltd | 蒸着装置 |
| JPS63242532A (ja) * | 1987-03-30 | 1988-10-07 | Komatsu Ltd | 超電導体およびその製造方法 |
-
1988
- 1988-10-27 JP JP63271729A patent/JPH0772337B2/ja not_active Expired - Fee Related
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|---|---|
| JPH02118063A (ja) | 1990-05-02 |
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