JPH0774365B2 - 金属磁性粉末の製造方法 - Google Patents

金属磁性粉末の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、塗布型磁気記録媒体の原料で、高保磁力(以
下Hcと称する)、かつ残留磁速密度(以下σsと称す
る)の経時劣化の少ない鉄を主体とする金属磁性粉末の
製造方法に関する。
従来の技術 近年、磁気記録・再生装置の小型、軽量化に伴い、磁気
記録媒体の高記録密度化が要求されている。その結果、
磁気記録媒体に使用されている磁性粉末は、従来から使
用されているγ−Fe2O3等の酸化鉄系から高Hc、高σs
のため高密度記録が可能な鉄を主体とした金属磁性粉末
が主流になりつつある。
この金属磁性粉末は、磁気発現に形状異方性を利用する
ことから現在多く採用されている製造方法は、湿式法で
針状ゲータイトを製造し、その形状を崩さずに水素等の
還元ガスで還元してメタル化する方法である。
そのさい、還元反応時の粒子間焼結を防止するため還元
処理前のゲータイト表面にAl2O3を被着する方法(特開
昭52−134858)、SiO2で被着する方法(特開昭48−8310
0)が一般に行われている。また、表面にAl2O3、および
SiO2を被着した金属磁性粉末の比較については、Al2O3
被着した金属磁性粉末の方が長期間の磁気特性(特にσ
s)の劣化が小さく、またテープ製造時の金属磁性粉末
の塗料化工程においてAl2O3と相性の良いスルフォン酸
基系樹脂が開発された結果、磁気記録媒体の性能が一段
と向上したことから現状はAl2O3被着した金属磁性粉末
が主流となっている。
発明が解決しようとする課題 金属磁性粉末に要求される主な特性は下記の通りであ
る。
針状粒子と形状が均一である。
磁気特性(Hc:磁気記録・再生装置で規制される値に
制御する、σs:高い程良いが一般的には120emu/g以上)
が規格値を達成している。
塗料化時の分散性が良い。
その中でHcについては、高密度記録化(小型化)という
開発方向から使用される磁性粉末もγ−Fe2O3→コバル
ト被着したγ−Fe2O3→金属磁性粉末と高Hc化に推移し
てきており、金属磁性粉末についても昭和60年に商品化
された8mmビデオテープレコーダー(VTR)用記録媒体の
Hc:約1450Oeと比較して、平成元年に商品化されたVTR用
記録媒体のHcは約1600Oe程度にアップされている。また
今後も高密度化の方向から更に高Hc化が予想される。
しかし、Al2O3を被着した金属磁性粉末はSiO2を被着し
た磁性粉末と比較してHcの発現が小さいため、今後の高
Hc化には問題がある。Al2O3被着金属磁性粉末のHcが発
現しない原因については、SiO2被着と比較して粒子の現
状保持力が弱いため、水素ガスで還元しメタル化すると
き粒子形状が変形し形状異方性が低下するためと推定さ
れる。
そのためにAl2O3にSiO2を複合被着した方法(特開昭57
−116708)等が実施されている。しかし本発明者の結果
では、スルフォン酸基系樹脂を用いて塗料化するとAl2O
3を単独被着した金属磁性粉末と比較して塗料分散性が
劣る。
この原因は、たとえばSiO2を被着後Al2O3を被着して
も、水素ガスによる還元工程の事前処理である焼鈍工程
(水分の抜け穴を封孔するため500〜800℃に加熱処理す
る)でSiO2が粒子表面に拡散し粒子表面の等電点を酸性
側にするため、酸性のスルフォン酸基との相性が悪くな
り(Al2O3は等電点がアルカリ)樹脂との分散性を低下
させると推定される。本発明者等の結果では、金属磁性
粉末に重量当たり0.5%以上SiO2が含有するとHcは向上
するが、粒子表面の等電点は酸性側に推移し、塗料分散
性、耐蝕性は低下した。
以上のことから、現在一般に使用されているスルフォン
酸基系樹脂と相性が良く、かつHcが1500以上発現する金
属磁性粉末を得るには、Al2O3の表面性状(等電点がア
ルカリ性)を変えずに形状保持力を向上させる添加成分
の選択が大きな課題であると考えられる。
本発明は、Al2O3の表面性状(等電点がアルカリ性)を
変えずに、Hcを1500〜1700Oeに制御した金属磁性粉末を
安価に、かつ簡単に製造する方法を提供することを目的
とする。
課題を解決するための手段 本発明は、Al2O3被着(SiO2含有量が金属磁性粉末の重
量当たり0.4%以下)した金属磁性粉末の課題であるHc
向上のためゲータイト表層付近にカルシウム化合物を添
加し、製造した金属磁性粉末中の遊離カルシウム化合物
による記録媒体劣化防止対策としてゲータイトを加熱脱
水したのち遊離カルシウム化合物を洗浄し、かつ溶解性
の大きいカルシウム化合物の歩留りを向上させるため、
ゲータイト生成時使用するアルカリ剤に炭酸ナトリウム
を、生成したゲータイトに焼結防止剤であるアルミニウ
ム化合物を被着後洗浄することを特徴とする。
本発明者等はAl2O3被着系のHcを向上させる目的で各種
添加成分の効果を検討した結果、カルシウム化合物を添
加するとHcが向上することを見出した。結果を第1図に
示す。しかし、カルシウム化合物は溶解し易いので製造
工程でカルシウム化合物が溶解し、製品である金属磁性
粉末のカルシウム化合物含有量が変動するためHcのバラ
ツキが生じる。また、カルシウム化合物を含有した金属
磁性粉末の溶出性は高アルカリになりすぎるためカルシ
ウム化合物を含有した金属磁性粉末で媒体を製造すると
そのアルカリ化合物で樹脂が劣化し媒体の耐久性に問題
がある。そのため本発明ではカルシウム化合物の歩留り
向上、および金属磁性粉末の溶出性減少を目的としてい
る。
その対策として、カルシウム化合物の歩留り向上のた
めにアルカリ性懸濁液をつくるアルカリに比較的安定な
炭酸化合物を造りやすい炭酸ナトリウムを使用し、かつ
中性塩洗浄工程の溶解防止のため表面にアルミニウム化
合物を被着後洗浄する。また、残存する遊離のカルシ
ウムイオンを除去するため、Hc向上に必要なカルシウム
化合物(カルシウムフェライトと推定される。)以外の
カルシウム化合物を加熱脱水したのち洗浄して除去す
る、等の方法を見出した。
本発明者等は前記方法を具体的にする手段として以下の
方法で実施した。
その方法は一定温度に加熱した第一鉄塩水溶液を窒素ガ
スで攪拌しながら第一鉄塩を中和する量以上の炭酸ナト
リウム水溶液を加え炭酸第一鉄塩のアルカリ性懸濁液を
調整し、そのアルカリ性懸濁液に酸素含有ガスを吹き込
みゲータイトを生成させる。そのゲータイト生成工程に
おいて第一鉄塩の酸化経過を全鉄、および第一鉄分析
(方法はJIS M−8212、M−8213)を実施することで把
握し、ゲータイトの生成量が35〜95%の間でカルシウム
水溶液を添加し、そのまま酸化反応を継続しながら第一
鉄塩の全てをゲータイトに酸化する。
そののち表面層付近に添加したカルシウム化合物(炭酸
カルシウムとして存在していると推定される。)を洗浄
処理で減少させないため、表面にアルミニウム化合物を
被着したのち洗浄する。アルミニウム化合物の被着方法
は、現在一般的に行われている溶液中のアルミニウムイ
オンを加水分解して生成させた水酸化アルミニウムをゲ
ータイト表面に析出させる方法で実施する。
具体的な方法としては、アルカリ性懸濁液中に無機アル
ミニウム水溶液を添加後硫酸等の酸溶液でアルカリ性懸
濁液のpHを5〜9に調整してアルミニウムイオンを加水
分解し水酸化アルミニウムとし表面に析出させる。アル
ミニウム化合物を被着したゲータイトの洗浄工程は、本
発明の目的である金属磁性粉末に含有するSiO2量を0.4
重量%以下に制御するためには重要である。
即ち、ゲータイトは第2図に示すように洗浄水中のSiイ
オンを非常に吸着しやすい。第2図の実験方法は、ゲー
タイト200gをSiイオンが15ppm含有する水で繰り返し洗
浄した時の、ゲータイトに吸着したSiO2、および洗浄後
の水中のSiイオン濃度の経時変化である。Siイオンを15
ppm含有した洗浄水の洗浄後のSiイオン濃度は1回目の
洗浄後で1ppm以下となっており、その差は殆どゲータイ
トに吸着したものと推定される。そのため本発明で使用
する洗浄水は、表面層に吸着するSiO2量を出来るだけ少
なくするためSiイオンの殆ど含有していないイオン交換
水、蒸留水等の純水を使用する。
洗浄後、その懸濁液をろ過し、沈澱物を乾燥後500〜800
℃で加熱α−Fe2O3とする。そののちα−Fe2O3をSiイオ
ンの含有していない水で洗浄液中のカルシウムイオンが
殆どなくなるまで洗浄し、乾燥後水素ガスで還元メタル
化後、表面を希釈空気で酸化することからなる磁気記録
媒体用金属磁性粉末を製造する方法である。
作用 本発明は以上のように表面にAl2O3を被着した金属磁性
粉末の特徴であるスルフォン酸基系樹脂への良好な分散
性を損なわずに、HcをSiO2で表面を被着した金属磁性粉
末と同等に向上させる方法であり、Hcを向上させるた
めに表面層にカルシウム化合物を添加する。カルシウ
ム化合物の含有量でHcが変動することからカルシウム含
有量のバラツキを少なくするためカルシム化合物の歩留
りを向上させる。金属磁性粉末に残存する遊離カルシ
ウム化合物の溶出による磁気記録媒体の劣化を防止する
ため遊離カルシウム化合物を洗浄により除去する、こと
を目的として構成される。
まず、Al2O3被着量は2〜9%が望ましい。2%未満だ
と焼結防止効果が小さく加熱還元工程で金属磁性粉末粒
子が焼結しHcの低下を生ずる。また、9%超だけ加熱還
元工程で還元反応が遅くなるため生産性が低下しコスト
高になる。また、σsの向上も期待出来にくい。アルミ
ニウム化合物としては、被着後洗浄することから高価な
有機系アルミニウム化合物を使用する必要はなく、硫酸
塩、硝酸塩、等の安価な無機系アルミニウム化合物で充
分である。
Hcを向上させるために添加するカルシウム添加量として
は、第1図の実験結果から添加量が金属磁性粉末の重量
当たり0.3%以上でHcが30〜40Oe以上向上する。上限値
については3%以上でもHcは向上するが、カルシウムの
歩留りが低下することからHcがバラツキ、かつα−Fe2O
3を洗浄して溶出成分を除去する工程で長時間を要し、
高価な純水(SiO2を含有しない水)の使用量が増加する
ことから製造コストに問題がある。
カルシウム化合物の歩留り、含有量のバラツキ防止対策
としては、まずカルシウム化合物の種類が問題になる。
ゲータイト合成に使用されるアルカリ剤としては水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水および本発
明で使用している炭酸ナトリウムが一般に使用されてい
る。本発明ではカルシウム溶液を添加した場合溶解しや
すい水酸化カルシウムの生成する水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、アンモニア水より比較的安定な炭酸カル
シウムを生成する炭酸ナトリウムの方がゲータイト中に
均一にかつ安定に含有すると考えられることから、ゲー
タイトの合成に使用するアルカリ剤は炭酸ナトリウムを
使用した。
また、添加方法についてはアルカリ性懸濁液中に添加す
る方法、ゲータイト合成反応層に反応途中で添加する方
法、およびゲータイトを合成後表面に被着する方法が考
えられるが、本発明者等の実験結果ではアルカリ性懸濁
液中添加する方法は第3図に示すようにHcの向上が小さ
い。このようにHcが向上しない原因はカルシウム化合物
が共存することによりゲータイトの形状が変化したため
(磁性粉性のHcは磁性粉の形状異方性で決まる)と推定
される。
本発明者等の実験結果では(特開平1−212232)ゲータ
イトの形状はゲータイト生成反応開始後第一鉄が約35%
酸化するまでに生成する種ゲータイトの形状で決まる事
から、その後に添加すればゲータイトの形状を変えずに
(Hcを低下させずに)カルシウム化合物を添加すること
が可能である。
また、ゲータイトを合成後表面にカルシウム化合物を被
着する方法は、後工程のAl2O3被着、および洗浄工程で
被着したカルシウム化合物が溶解しやすい。そのためカ
ルシウム化合物含有量にバラツキが生じHcが安定しな
い。
以上の結果からカルシウムの添加方法は本発明のように
ゲータイト生成反応開始後第一鉄が約35%酸化したのち
にカルシウム化合物を添加するのが最適である。また添
加限界としては95%以下が後工程の溶出等によるカルシ
ウム化合物のバラツキを減少するために望ましい。
また、アルミニウム化合物の被着、および合成反応液中
に共存する炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム(ゲータイ
トに残存すると水素ガスの還元工程で磁性粉の結晶粒が
異常に粗大化し粒子の崩れ、Hcの低下を生ずる)の洗浄
工程は、一般にはゲータイトを洗浄後アルミニウム化合
物を被着する方法が考えられるが、本発明では洗浄工程
でのカルシウム化合物溶解による歩留まり低下を防止す
るため洗浄前にアルミニウム化合物を被着するのが最適
である。
アルミニウム化合物被着後の洗浄程度は後工程のα−Fe
2O3で洗浄することから、洗浄液の電気伝導度が1000μ
S以下迄低下すれば充分である。この理由は第4図に示
すように還元工程で問題となるナトリウム化合物の洗浄
効率はゲータイトよりα−Fe2O3の方が良く、また残存
量もα−Fe2O3の方が低値であるためである。
第4図の実験方法は、ゲータイト400gを洗浄液の電気伝
導度が1000μSまで洗浄したのち、ゲータイトスラリー
を2分割し、かた方はそのまま21のイオン交換水で引き
続き洗浄を繰り返す。残った方は、ろ過、乾燥後、加熱
脱水してα−Fe2O3とし2のイオン交換水で洗浄を繰
り返す。結果は、その時のゲータイト、およびα−Fe2O
3中のNaイオンの経時変化である。但し、洗浄液の電気
伝導度が1000μS以上では加熱脱水工程で残存するナト
リイムイオンにより生成するα−Fe2O3が粒子間焼結を
生じて金属磁性粉末のHcを低下させる。
洗浄水は第2図に示すように、ゲータイトが非常にSiイ
オンを吸着しやすいことから、本発明の目標である金属
磁性粉末中のSiO2含有量を重量%で0.4以下にするには
大きな問題である。そのため、洗浄水はSi含有量の少な
いイオン交換水、あるいは蒸留水等を使用する必要があ
る。
また、本発明では前記したように洗浄工程を被着後、お
よび加熱脱水後に分割し、洗浄効率の悪いゲータイト洗
浄を簡略に、効率のよいα−Fe2O3洗浄で還元工程で影
響するナトリウム等の不純物を完全に除去する方法であ
ることから洗浄に使用する水量も少なくてすみ低SiO2金
属磁性粉末製造に適している。
加熱脱水と還元工程間でおこなうα−Fe2O3の洗浄は金
属磁性粉末に残存する遊離カルシウムによる記録媒体の
劣化防止のために必要な工程である。洗浄の限界として
は洗浄液中の電気伝導度が一定になるまで洗浄する。そ
の値はほぼ50μS程度でありその程度まで洗浄すれば金
属磁性粉末の溶出pH、電気伝導度も実用上問題ない。
また、カルシウム化合物の添加はHc向上だけでなく、σ
sの劣化対策にも効果の有ることを本発明を実施する過
程で見出した。結果は第5図に示すように大気中に放置
した金属磁性粉末のσsの劣化が、SiO2を焼結防止剤に
使用した金属磁性粉末より格段と、またAl2O3を焼結防
止剤に使用した金属磁性粉末より一段と優れている。こ
の結果は、鉄を主体とする金属磁性粉末の最大の課題で
ある記録媒体の耐蝕性向上に非常に効果ある。
実施例 以下本発明を実施例によって具体的に説明する。
実施例1 予め1.1mol/の炭酸ナトリウム溶液2を入れ45℃に
加温した反応容器に、毎分10のN2ガスを通気しながら
0.75mol/の硫酸第1鉄溶液1を加え、約30分間生成
した炭酸鉄を熟成する。その後、N2ガスを停止し毎分10
の空気を通気し硫酸第一鉄をゲータイトに酸化する。
その酸化過程で酸化率が50%になった時点で塩化カルシ
ウム溶液(0.05・Ca/)5mlを添加する。
ゲータイト生成反応が終了したら撹拌器で充分撹拌しな
がら硫酸アルミニウム溶液(0.1g・Al/)40mlを添加
し、約30分後硫酸溶液で溶液のpHを8.5〜9に調整した
のち約1時間撹拌を継続する。
アルミニウム化合物を被覆したゲータイトを純水で洗浄
液の電気伝導度が1000μSになるまで洗浄したのちろ過
し、沈澱物であるゲータイトを乾燥、700℃で2時間加
熱脱水する。加熱脱水で生成したα−Fe2O3を純水で洗
浄水の電気伝導度が50μS以下まで洗浄したのち乾燥
し、水素ガスで420℃で2時間還元しメタル鉄とする。
このメタル鉄の表面を酸化、安定化させ磁性粉を製造す
る。
このようにして得られた磁性粉の溶出試験結果(JIS K
−5101−22)、およびVSMによる磁気特性結果を第1表
に示す。
実施例2 塩化カルシウム溶液添加量を130mlに変更した以外は全
て実施例1と同一条件で製造した。その結果を第1表に
示す。
実施例3 塩化カルシウム溶液添加量を250mlに変更した以外はす
べて実施例1と同一条件で製造した。その結果を第1表
に示す。
実施例4 塩化カルシウム溶液添加量を380mlに変更した以外はす
べて実施例1と同一条件で製造した。その結果を第1表
に示す。
比較例1 塩化カルシウム溶液を無添加にした以外はすべて実施例
1と同一条件で製造した。その結果を第1表に示す。実
施例と比較してHcが低値である。
比較例2 加熱脱水したα−Fe2O3の洗浄処理を省略した以外はす
べて実施例1と同一条件で製造した。その結果を第1表
に示す。実施例と比較して金属磁性粉末の溶出液pH、電
気伝導度が高い。
比較例3 塩化カルシウム溶液250mlをゲータイト合成反応途中で
なく、合成反応終了後硫酸アルミニウム溶液添加前に添
加した以外はすべて実施例1と同一条件で製造した。そ
の結果を第1表に示す。実施例と比較してカルシウム化
合物の歩留りが非常に悪い。
以上の結果から明らかなように本発明の方法で製造すれ
ば、SiO2含有量が0.4重量%以下にしたAl2O3被着金属磁
性粉末のHcを向上でき、さらにσsの劣化も防止でき
る。
発明の効果 以上の如く本発明は、カルシウム化合物を添加する。
遊離のカルシウム化合物(高アルカリ性)をα−Fe2O
3を洗浄して除去する。ことによりSiO2を0.4重量%以下
にしたAl2O3被着金属磁性粉末でも、高Hcでσsの劣化
も少なく、かつ溶出液のpH、電気伝導度(高いと記録媒
体の劣化を促進させる)の低い金属磁性粉末を簡単に製
造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はカルシウム添加量と金属磁性粉末Hcの関係図、
第2図はSiイオンを15ppm含有した洗浄水で合成後のゲ
ータイトを洗浄した時の、ゲータイト中のSiO2、および
洗浄水中のSiイオンの経時変化を示す図、第3図は合成
反応時のカルシウム溶液添加時期とHcの関係図、第4図
は合成直後のゲータイト、および加熱脱水後のα−Fe2O
3をイオン交換水で洗浄した時の洗浄回数と含有Naイオ
ンの関係図、第5図は、SiO2、Al2O3、およびAl2O3+カ
ルシウム化合物の3種類の金属磁性粉末の大気中のσs
経時変化を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 史彦 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新日 本製鐵株式會社第1技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−9505(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第一鉄塩水溶液のアルカリ性懸濁液中に酸
    素ガスを吹込み前記第一鉄塩をゲータイト(第二鉄)に
    酸化させながら前記第一鉄塩の酸化率が35〜95%の間で
    カルシウム水溶液を添加し、前記ゲータイトの生成の完
    了後前記ゲータイトにアルミニウム化合物を被着したの
    ち、洗浄し、加熱脱水し、再度洗浄乾燥し、加熱還元
    し、表面を酸化安定化処理を施して金属磁性粉末を得る
    とともに、前記ゲータイトに被着する不可避なるSiO2含
    有量を0.4%以下とすることを特徴とする金属磁性粉末
    の製造方法。
  2. 【請求項2】アルカリ性懸濁液に使用するアルカリが炭
    酸ナトリウムであることを特徴とする請求項(1)記載
    の金属磁性粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】カルシウム添加量が金属磁性粉末の重量当
    たり0.3〜3%であることを特徴とする請求項(1)又
    は(2)記載の金属磁性粉末の製造方法。
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