JPH0774457B2 - 塗料密着性に優れた耐食性クロメート処理めっき鋼材とその製造方法 - Google Patents
塗料密着性に優れた耐食性クロメート処理めっき鋼材とその製造方法Info
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- JPH0774457B2 JPH0774457B2 JP2111009A JP11100990A JPH0774457B2 JP H0774457 B2 JPH0774457 B2 JP H0774457B2 JP 2111009 A JP2111009 A JP 2111009A JP 11100990 A JP11100990 A JP 11100990A JP H0774457 B2 JPH0774457 B2 JP H0774457B2
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- steel material
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、外観が均一で耐食性および上塗り塗料密着性
(以下塗料密着性と略す)に優れた耐食性クロメート処
理めっき鋼材とその製造方法に関するものである。
(以下塗料密着性と略す)に優れた耐食性クロメート処
理めっき鋼材とその製造方法に関するものである。
近年めっき鋼板の最終メーカーである家電業界等では、
従来めっき鋼板を冷蔵庫、洗濯機といった製品形状に加
工、組み立て後塗装を行なっていたが、この工程を鋼板
自身を塗装鋼板(以下プレコート鋼板と略す)を使用す
ることにより、最終メーカーでの塗装工程を省略し、コ
スト低減化を図るといったことが盛んに行なわれてい
る。
従来めっき鋼板を冷蔵庫、洗濯機といった製品形状に加
工、組み立て後塗装を行なっていたが、この工程を鋼板
自身を塗装鋼板(以下プレコート鋼板と略す)を使用す
ることにより、最終メーカーでの塗装工程を省略し、コ
スト低減化を図るといったことが盛んに行なわれてい
る。
また一方では、クロメート処理めっき鋼板の性能が向上
したことも手伝って、プレコート鋼板の下地めっき鋼板
としてクロメート処理めっき鋼板を利用することが多く
なってきている。このようなプレコート鋼板は、従来冷
蔵庫といった製品形状への組み立て時に鋼板同士を接合
する手法として用いられていたスポット溶接が利用でき
ないため、鋼板同士をかしめて組み立てる手法をとらざ
るを得ない。このかしめ加工は、鋼板同士を折り曲げる
ため、1T折り曲げ(鋼板を1枚挟んだ状態で180度折り
曲げる)といった非常に過酷な加工である。従ってプレ
コート鋼板用に用いるクロメート処理めっき鋼板には、
高度な塗料密着性を要求されている。
したことも手伝って、プレコート鋼板の下地めっき鋼板
としてクロメート処理めっき鋼板を利用することが多く
なってきている。このようなプレコート鋼板は、従来冷
蔵庫といった製品形状への組み立て時に鋼板同士を接合
する手法として用いられていたスポット溶接が利用でき
ないため、鋼板同士をかしめて組み立てる手法をとらざ
るを得ない。このかしめ加工は、鋼板同士を折り曲げる
ため、1T折り曲げ(鋼板を1枚挟んだ状態で180度折り
曲げる)といった非常に過酷な加工である。従ってプレ
コート鋼板用に用いるクロメート処理めっき鋼板には、
高度な塗料密着性を要求されている。
発明者はこの目的のため還元クロム酸、シリカゾル、り
ん酸および樹脂を主成分とする塗布型クロメート液を以
前に開発した(特開昭63−270480号公報)。
ん酸および樹脂を主成分とする塗布型クロメート液を以
前に開発した(特開昭63−270480号公報)。
本発明に関する従来技術としては、6価もしくは3価の
クロムとアクリルエマルジョンで構成されるクロメート
液を用いる方法(特開昭63−145785号公報)や、目的は
異なるが3価クロムの多いクロム化合物とシリカ,りん
酸,フッ化物及びアクリル酸ポリマーからなるクロメー
ト液を用いる特開昭61−136685号公報記載の方法が公知
である。
クロムとアクリルエマルジョンで構成されるクロメート
液を用いる方法(特開昭63−145785号公報)や、目的は
異なるが3価クロムの多いクロム化合物とシリカ,りん
酸,フッ化物及びアクリル酸ポリマーからなるクロメー
ト液を用いる特開昭61−136685号公報記載の方法が公知
である。
しかし残念ながらこれらの従来技術は、本発明の目的を
達成しうるものではない。クロム酸とシリカゾルを含む
クロメート液にアクリル酸の様な水溶性樹脂を添加する
ことによって、塗料密着性が向上する。しかし、クロメ
ートの外観が経時により変化するという欠点がある。ま
たこれらの改善策として、樹脂の分子量の大きなエマル
ジョンを利用することにより、経時劣化の問題が改善さ
れるが、クロム酸とクロメート液にエマルジョン樹脂を
添加すると、クロメート液の泡発生の問題やエマルジョ
ン樹脂がクロメート液中で経時により劣化するといった
問題が発生し、連続的に大量に処理する製鉄メーカーの
高速製造ラインには使用できない。
達成しうるものではない。クロム酸とシリカゾルを含む
クロメート液にアクリル酸の様な水溶性樹脂を添加する
ことによって、塗料密着性が向上する。しかし、クロメ
ートの外観が経時により変化するという欠点がある。ま
たこれらの改善策として、樹脂の分子量の大きなエマル
ジョンを利用することにより、経時劣化の問題が改善さ
れるが、クロム酸とクロメート液にエマルジョン樹脂を
添加すると、クロメート液の泡発生の問題やエマルジョ
ン樹脂がクロメート液中で経時により劣化するといった
問題が発生し、連続的に大量に処理する製鉄メーカーの
高速製造ラインには使用できない。
本発明者は、クロメート処理鋼材の塗料密着性を向上さ
せる手法として鋭意研究をかさねた結果、クロメート処
理液中のシリカゾルの形状を従来の粒子状から太さと長
さを持つ紐状にすることにより、クロメート処理鋼材の
経時による外観の劣化や、クロメート処理液の経時によ
る劣化を引き起こす水溶性樹脂、あるいはエマルジョン
樹脂といった有機高分子を用いる事なく塗料密着性を改
善しうることを見いだし、この知見に基づいて本発明を
なすに至った。
せる手法として鋭意研究をかさねた結果、クロメート処
理液中のシリカゾルの形状を従来の粒子状から太さと長
さを持つ紐状にすることにより、クロメート処理鋼材の
経時による外観の劣化や、クロメート処理液の経時によ
る劣化を引き起こす水溶性樹脂、あるいはエマルジョン
樹脂といった有機高分子を用いる事なく塗料密着性を改
善しうることを見いだし、この知見に基づいて本発明を
なすに至った。
本発明は、高度の品質を備えたクロメート処理めっき鋼
材を提供するものであり、次に示す皮膜組成を有し、以
下に示す方法によって得ることが出来る。
材を提供するものであり、次に示す皮膜組成を有し、以
下に示す方法によって得ることが出来る。
(1) めっき鋼材の表面に、クロム化合物と長さ/直
径の比率が2〜100の紐状のシリカゾルを主成分として
構成されるクロメート処理液を塗布し、乾燥する事によ
って得られるクロメート皮膜の付着量がCrとして10〜10
0mg/m2であり、かつシリカ/クロム化合物の重量比がSi
O2/CrO3換算比で0.5〜5.0であることを特徴とする塗料
密着性の優れた耐食性クロメート処理めっき鋼材。
径の比率が2〜100の紐状のシリカゾルを主成分として
構成されるクロメート処理液を塗布し、乾燥する事によ
って得られるクロメート皮膜の付着量がCrとして10〜10
0mg/m2であり、かつシリカ/クロム化合物の重量比がSi
O2/CrO3換算比で0.5〜5.0であることを特徴とする塗料
密着性の優れた耐食性クロメート処理めっき鋼材。
(2) めっき鋼材の表面に、クロム化合物とシリカゾ
ルを主成分とし、かつシリカゾルとしてシリカゾルの長
さ/直径の比率が2〜100の紐状のシリカゾルと球状の
シリカゾルを、紐状シリカゾル/(紐状シリカゾル+球
状シリカゾル)の比が0.1以上とするクロメート処理液
を塗布し乾燥する事によって得られるクロメート皮膜の
付着量がCrとして10〜100mg/m2であり、かつシリカ/ク
ロム化合物の重量比がSiO2/CrO3換算比で0.5〜5.0であ
ることを特徴とする塗料密着性の優れた耐食性クロメー
ト処理めっき鋼材。
ルを主成分とし、かつシリカゾルとしてシリカゾルの長
さ/直径の比率が2〜100の紐状のシリカゾルと球状の
シリカゾルを、紐状シリカゾル/(紐状シリカゾル+球
状シリカゾル)の比が0.1以上とするクロメート処理液
を塗布し乾燥する事によって得られるクロメート皮膜の
付着量がCrとして10〜100mg/m2であり、かつシリカ/ク
ロム化合物の重量比がSiO2/CrO3換算比で0.5〜5.0であ
ることを特徴とする塗料密着性の優れた耐食性クロメー
ト処理めっき鋼材。
(3) めっき鋼材の表面に、予めCr3+/Cr6+比が3/7〜
5/5に還元したクロム酸化合物をCrO3換算で5〜50g/
、長さ/直径の比率が2〜100の紐状のシリカゾルをS
iO2換算で5〜250g/含有するクロメート液を塗布した
後、乾燥する事を特徴とする塗料密着性の優れた耐食性
クロメート処理めっき鋼材の製造方法。
5/5に還元したクロム酸化合物をCrO3換算で5〜50g/
、長さ/直径の比率が2〜100の紐状のシリカゾルをS
iO2換算で5〜250g/含有するクロメート液を塗布した
後、乾燥する事を特徴とする塗料密着性の優れた耐食性
クロメート処理めっき鋼材の製造方法。
(4) めっき鋼材の表面に、予めCr3+/Cr6+比が3/7〜
5/5に還元したクロム酸化合物をCrO3換算で5〜50g/
、長さ/直径の比率が2〜100の紐状のシリカゾルと
球状のシリカゾルの重量比を紐状シリカゾル/(紐状シ
リカゾル+球状シリカゾル)として0.1以上のシリカゾ
ルをSiO2換算で5〜250g/含有するクロメート液を塗
布した後、乾燥する事を特徴とする塗料密着性の優れた
耐食性クロメート処理めっき鋼材の製造方法。
5/5に還元したクロム酸化合物をCrO3換算で5〜50g/
、長さ/直径の比率が2〜100の紐状のシリカゾルと
球状のシリカゾルの重量比を紐状シリカゾル/(紐状シ
リカゾル+球状シリカゾル)として0.1以上のシリカゾ
ルをSiO2換算で5〜250g/含有するクロメート液を塗
布した後、乾燥する事を特徴とする塗料密着性の優れた
耐食性クロメート処理めっき鋼材の製造方法。
本発明が対象とする亜鉛系めっき鋼材は、電気及び溶融
亜鉛めっき,電気及び溶融系亜鉛合金めっき鋼板および
条鋼,鋼管,厚板が含まれる。合金は、鉄属金属と亜
鉛,アルミニウムと亜鉛の合金,また、複層亜鉛系めっ
き,溶射めっき,蒸着めっきも本発明に含まれる。
亜鉛めっき,電気及び溶融系亜鉛合金めっき鋼板および
条鋼,鋼管,厚板が含まれる。合金は、鉄属金属と亜
鉛,アルミニウムと亜鉛の合金,また、複層亜鉛系めっ
き,溶射めっき,蒸着めっきも本発明に含まれる。
〔作 用〕 従来クロメート液中に用いられていたシリカゾルは球形
の粒子である。しかしながら球形のシリカでは付着量の
増加に伴い塗料密着性の低下が生じるのに対し、本発明
のなかで述べている紐状のシリカゾルを用いることによ
り、大幅に改善され、高付着量で塗料密着性に優れたク
ロメート皮膜が得られる。このような紐状のシリカゾル
は、珪酸ナトリウムや珪酸カリウム等の珪酸塩を陽イオ
ン交換樹脂に通して陽イオンを除去し、シリカをゾル化
する過程においてCaイオン,Mgイオンを添加し、pHを3
〜10の範囲にする事により、シリカゾルの形状を紐状に
変化させ、製造することができる。
の粒子である。しかしながら球形のシリカでは付着量の
増加に伴い塗料密着性の低下が生じるのに対し、本発明
のなかで述べている紐状のシリカゾルを用いることによ
り、大幅に改善され、高付着量で塗料密着性に優れたク
ロメート皮膜が得られる。このような紐状のシリカゾル
は、珪酸ナトリウムや珪酸カリウム等の珪酸塩を陽イオ
ン交換樹脂に通して陽イオンを除去し、シリカをゾル化
する過程においてCaイオン,Mgイオンを添加し、pHを3
〜10の範囲にする事により、シリカゾルの形状を紐状に
変化させ、製造することができる。
このようにして製造した紐状シリカゾルは、紐状(柱
状、枝状)の形状を呈している。このような形状を有す
るシリカゾルをクロメート液に添加、めっき鋼材に塗布
する事により塗料密着性が向上する。
状、枝状)の形状を呈している。このような形状を有す
るシリカゾルをクロメート液に添加、めっき鋼材に塗布
する事により塗料密着性が向上する。
以下この紐状シリカゾルを、クロメート液に添加する事
によりクロメート処理めっき鋼材の塗料密着性向上作用
について説明する。
によりクロメート処理めっき鋼材の塗料密着性向上作用
について説明する。
クロメート皮膜は非常に脆い皮膜であり、クロメート付
着量の増加に伴い塗料密着性が低下する。この特性を改
善するために、クロメート液に有機高分子等を添加し、
バインダーとして用いる事により塗料密着性を向上させ
る手法が一般的に用いられている。しかしながら、前述
したように有機高分子は経時により劣化を生じ、使用に
耐えがたい。この点では従来の球形シリカゾルのような
無機系物質は、クロメート液中もしくはクロメート皮膜
中で安定な物質であるが、残念ながらバインダーとして
の効果が少なく、塗料密着性向上効果が小さいという欠
点があった。
着量の増加に伴い塗料密着性が低下する。この特性を改
善するために、クロメート液に有機高分子等を添加し、
バインダーとして用いる事により塗料密着性を向上させ
る手法が一般的に用いられている。しかしながら、前述
したように有機高分子は経時により劣化を生じ、使用に
耐えがたい。この点では従来の球形シリカゾルのような
無機系物質は、クロメート液中もしくはクロメート皮膜
中で安定な物質であるが、残念ながらバインダーとして
の効果が少なく、塗料密着性向上効果が小さいという欠
点があった。
これらの経時劣化とクロメート皮膜中のバインダー効果
といった両特性を満足するものとして、本発明の紐状シ
リカゾルがあげられる。
といった両特性を満足するものとして、本発明の紐状シ
リカゾルがあげられる。
すなわち従来球形であったシリカゾルの形状を紐状化す
ることにより、シリカゾルの特徴である経時劣化を生ぜ
ず、かつクロメート塗布後の乾燥過程において、クロメ
ート皮膜中で紐状のシリカゾルが互いに絡み合い、バイ
ンダー効果を発揮せしめることにより、クロメート皮膜
の欠点である脆さを改善し、塗料密着性を改善させるこ
とを見いだしたのである。
ることにより、シリカゾルの特徴である経時劣化を生ぜ
ず、かつクロメート塗布後の乾燥過程において、クロメ
ート皮膜中で紐状のシリカゾルが互いに絡み合い、バイ
ンダー効果を発揮せしめることにより、クロメート皮膜
の欠点である脆さを改善し、塗料密着性を改善させるこ
とを見いだしたのである。
無論紐状シリカゾルの長さ/直径の比率がバインダー効
果に非常に重要であり、塗料密着性向上効果に影響を与
える。本発明の紐状シリカゾルの長さ/直径の比率は2
〜100の範囲である。2未満では塗料密着性の向上効果
が不十分であり、100を越えるとクロメート液での安定
性が悪くなり、シリカが沈降する問題がある。また最も
好ましい範囲としては、2〜50である。
果に非常に重要であり、塗料密着性向上効果に影響を与
える。本発明の紐状シリカゾルの長さ/直径の比率は2
〜100の範囲である。2未満では塗料密着性の向上効果
が不十分であり、100を越えるとクロメート液での安定
性が悪くなり、シリカが沈降する問題がある。また最も
好ましい範囲としては、2〜50である。
以下、本発明のクロメート皮膜の作用機構について詳し
く述べる。
く述べる。
クロメートの付着量はCr換算で10〜100mg/m2が本発明の
範囲である。10mg/m2未満では、耐食性が不十分であ
り、100mg/m2を越えると溶接性が低下し、外観むらがで
やすくなる。本発明の範囲の付着量で、耐食性,外観む
らなどの性能に優れたクロメート皮膜が得られる。最も
好ましい範囲としては20〜60mg/m2である。
範囲である。10mg/m2未満では、耐食性が不十分であ
り、100mg/m2を越えると溶接性が低下し、外観むらがで
やすくなる。本発明の範囲の付着量で、耐食性,外観む
らなどの性能に優れたクロメート皮膜が得られる。最も
好ましい範囲としては20〜60mg/m2である。
シリカは全クロムをクロム酸換算としてSiO2/CrO3重量
比で0.5〜5.0が本発明の範囲である。シリカはクロメー
ト皮膜の均一性,耐食性,塗料密着性を確保するために
必要である。SiO2/CrO3重量比が0.5未満でその性能が得
られにくく、また5.0を越えると溶接性が低下する。
比で0.5〜5.0が本発明の範囲である。シリカはクロメー
ト皮膜の均一性,耐食性,塗料密着性を確保するために
必要である。SiO2/CrO3重量比が0.5未満でその性能が得
られにくく、また5.0を越えると溶接性が低下する。
シリカの形状については、前述したように長さ/直径の
比率が2〜100の紐状のシリカゾルを用いることを前提
とするが、場合によっては従来の球形のシリカゾルを混
合して用いることも可能である。しかしその混合比率
は、紐状シリカゾル/全シリカゾル(紐状+球形シリカ
ゾル)重量比で0.1以上必要であり、0.1未満では塗料密
着性の確保が困難である。
比率が2〜100の紐状のシリカゾルを用いることを前提
とするが、場合によっては従来の球形のシリカゾルを混
合して用いることも可能である。しかしその混合比率
は、紐状シリカゾル/全シリカゾル(紐状+球形シリカ
ゾル)重量比で0.1以上必要であり、0.1未満では塗料密
着性の確保が困難である。
本発明のクロメート皮膜の上に更に公知の有機樹脂を0.
1〜3.0μm被覆することによって、更に高性能のめっき
鋼材が得られ、これらの鋼材も本発明に包含される。
1〜3.0μm被覆することによって、更に高性能のめっき
鋼材が得られ、これらの鋼材も本発明に包含される。
以下、製造方法について詳しく述べる。
本発明は、クロム酸,シリカゾル,を主成分とするクロ
メート液を用いる。クロム酸は、予め還元剤で、Cr3+/C
r6+比を3/7〜5/5の範囲に還元したクロム酸(還元クロ
ム酸)液を用いる。この場合、未分解の還元剤を極力少
なくするため、酸性で高いクロム酸濃度液に還元剤を添
加し、時間をかけて調整する。
メート液を用いる。クロム酸は、予め還元剤で、Cr3+/C
r6+比を3/7〜5/5の範囲に還元したクロム酸(還元クロ
ム酸)液を用いる。この場合、未分解の還元剤を極力少
なくするため、酸性で高いクロム酸濃度液に還元剤を添
加し、時間をかけて調整する。
またクロム酸の還元に、りん酸とクロム酸の混合濃厚溶
液を用いてもよい。
液を用いてもよい。
還元剤は、でんぷん,果糖,蔗糖等の多糖類,あるいは
メタノール,エタノールのようなアルコール類、あるい
は酸、蟻酸等の有機酸、あるいは、フェノール類、過
酸化水素、等の無機,有機化合物を用いる事ができる。
メタノール,エタノールのようなアルコール類、あるい
は酸、蟻酸等の有機酸、あるいは、フェノール類、過
酸化水素、等の無機,有機化合物を用いる事ができる。
Cr3+/Cr6+比は、クロメート皮膜の塗料密着性に影響す
る。また外観色調や、耐食性にも影響を与える。Cr3+/C
r6+の比が3/7未満では可溶性クロムが多く、塗料密着性
も充分なものが得られにくい。また5/5超では、耐食性
特に加工後の耐食性が不十分である。
る。また外観色調や、耐食性にも影響を与える。Cr3+/C
r6+の比が3/7未満では可溶性クロムが多く、塗料密着性
も充分なものが得られにくい。また5/5超では、耐食性
特に加工後の耐食性が不十分である。
クロム化合物の濃度は、無水クロム酸換算で5〜50g/
の濃度で用いる。5g/未満では塗布するクロメート液
の厚みが厚く、乾燥過程で外観のむらになり、50g/超
では浴の安定性が悪く、長期の保存が困難である。また
望ましい範囲は、10〜30g/である。
の濃度で用いる。5g/未満では塗布するクロメート液
の厚みが厚く、乾燥過程で外観のむらになり、50g/超
では浴の安定性が悪く、長期の保存が困難である。また
望ましい範囲は、10〜30g/である。
シリカゾルは、クロム化合物に対してSiO2/CrO3比とし
て0.5〜5.0の範囲として添加し、濃度としてはSiO2換算
で5〜100g/で使用する。5g/未満では、塗布する液
の濡れ性の改善効果が少なく、均一性が得られにくい。
また100g/超では浴の安定性が悪く、長期保存性が困
難である。シリカゾルは、アモルファスシリカで均一に
分散したゾルが望ましい。シリカの形状は、直径が5〜
100nmの紐状(柱状、枝状)であり、シリカゾルの長さ
/直径の比率は、2〜100の範囲であるものを用いる。
また場合により、球形のシリカゾルを混合して用いるこ
とも可能である。しかしその混合比率は、紐状シリカゾ
ル/全シリカゾル(紐状+球形シリカゾル)重量比で0.
1以上必要であり、0.1未満では塗料密着性の確保が困難
である。
て0.5〜5.0の範囲として添加し、濃度としてはSiO2換算
で5〜100g/で使用する。5g/未満では、塗布する液
の濡れ性の改善効果が少なく、均一性が得られにくい。
また100g/超では浴の安定性が悪く、長期保存性が困
難である。シリカゾルは、アモルファスシリカで均一に
分散したゾルが望ましい。シリカの形状は、直径が5〜
100nmの紐状(柱状、枝状)であり、シリカゾルの長さ
/直径の比率は、2〜100の範囲であるものを用いる。
また場合により、球形のシリカゾルを混合して用いるこ
とも可能である。しかしその混合比率は、紐状シリカゾ
ル/全シリカゾル(紐状+球形シリカゾル)重量比で0.
1以上必要であり、0.1未満では塗料密着性の確保が困難
である。
クロム化合物は、無水クロム酸あるいは重クロム酸化合
物の水溶液を一部還元したものを用いる。シリカゾルは
前述したように珪酸ナトリウムから製造したものを用い
る。その他浴成分として、金属イオン(Ca2+,Mg2+,Z
n2+,Ni2+,Na+,K+,NH4+,Co2+等)、アニオン(F-,弗素錯
イオン,有機酸)類を含む事ができる。
物の水溶液を一部還元したものを用いる。シリカゾルは
前述したように珪酸ナトリウムから製造したものを用い
る。その他浴成分として、金属イオン(Ca2+,Mg2+,Z
n2+,Ni2+,Na+,K+,NH4+,Co2+等)、アニオン(F-,弗素錯
イオン,有機酸)類を含む事ができる。
上述したクロメート液を、めっき鋼材の表面にスプレー
もしくは浸漬等の方法で接触させた後、ガスナイフ,ロ
ール絞り等で付着量を調整する。あるいはロールコータ
ー、または静電塗布により直接クロメート液を塗布す
る。
もしくは浸漬等の方法で接触させた後、ガスナイフ,ロ
ール絞り等で付着量を調整する。あるいはロールコータ
ー、または静電塗布により直接クロメート液を塗布す
る。
塗布後直ちに、好ましくは10秒以内に熱風もしくは加熱
炉等の手段で到達温度50〜150℃に加熱することが望ま
しい。50℃未満では皮膜の効果が不足しやすく、150℃
超ではクロメート皮膜にクラックが発生する。クロメー
ト液の酸性度は、めっき表面との反応および浴安定性に
おいてpHが0.5〜5、望ましくは2〜3である。
炉等の手段で到達温度50〜150℃に加熱することが望ま
しい。50℃未満では皮膜の効果が不足しやすく、150℃
超ではクロメート皮膜にクラックが発生する。クロメー
ト液の酸性度は、めっき表面との反応および浴安定性に
おいてpHが0.5〜5、望ましくは2〜3である。
以下に実施例を述べる。
実施例における条件として、 (1) 処理方法 冷延鋼帯(0.8mm×914mm)を公知の方法でめっきした
後、クロメート液をスプレーして塗布し、ガスナイフに
てクロム付着量を調節した。その後直ちに3秒間直火炉
の中を通過せしめ加熱した。また加熱到達板温は、炉の
出側にて測定した。
後、クロメート液をスプレーして塗布し、ガスナイフに
てクロム付着量を調節した。その後直ちに3秒間直火炉
の中を通過せしめ加熱した。また加熱到達板温は、炉の
出側にて測定した。
(2) 皮膜の分析 代表的な実施例について、化学分析法にて測定にて検量
線を作製した蛍光X線にて測定した。全クロム,シリ
カ,りん酸はほとんど液組成に等しく、浴組成をそのま
ま皮膜組成に換算した。
線を作製した蛍光X線にて測定した。全クロム,シリ
カ,りん酸はほとんど液組成に等しく、浴組成をそのま
ま皮膜組成に換算した。
(3) シリカゾルの形状測定 シリカゾルの形状(直径,長さ)は透過型電子顕微鏡に
て10万倍に拡大し、その直径ならびに長さを測定し、長
さ/直径比を測定した。
て10万倍に拡大し、その直径ならびに長さを測定し、長
さ/直径比を測定した。
(4) 評価方法 a) 塗料密着性 市販の焼付け硬化型メラミンアルキッド樹脂塗料を、バ
ーコーターにて乾燥塗膜厚みを約25μm塗装したのち12
5℃20分焼付けし、塗料密着性試験を行なった。塗料密
着性試験としては、1T折り曲げ試験を行なった後、粘着
テープにて剥離し、外観を目視にて評価した。評点1
(100%)剥離・・・5(30%)剥離・・・10(剥離無
し) b) 耐食性 JIS−Z−2371規定の塩水噴霧試験により、錆が5%発
生した時間(hrs)を測定した。
ーコーターにて乾燥塗膜厚みを約25μm塗装したのち12
5℃20分焼付けし、塗料密着性試験を行なった。塗料密
着性試験としては、1T折り曲げ試験を行なった後、粘着
テープにて剥離し、外観を目視にて評価した。評点1
(100%)剥離・・・5(30%)剥離・・・10(剥離無
し) b) 耐食性 JIS−Z−2371規定の塩水噴霧試験により、錆が5%発
生した時間(hrs)を測定した。
c) 均一性 肉眼によるクロメート外観のむらを判定した。評点:1
(激しく目立つ)、2(むらが認められる)、3(殆ど
むらが認められない) 実施例1 鋼板に電気亜鉛めっき3μm行った後、第1表に示すク
ロメート液を用い、処理を行った。Cr3+/Cr6+の調整は
でんぷんで還元したクロム酸溶液を使用した。
(激しく目立つ)、2(むらが認められる)、3(殆ど
むらが認められない) 実施例1 鋼板に電気亜鉛めっき3μm行った後、第1表に示すク
ロメート液を用い、処理を行った。Cr3+/Cr6+の調整は
でんぷんで還元したクロム酸溶液を使用した。
No.1はCr3+/Cr6+の比を3/7で、シリカゾルをすべて球形
のものを使用した比較例であるが、塗料密着性が2点と
低い。
のものを使用した比較例であるが、塗料密着性が2点と
低い。
またNo.2は、No.1のCr3+/Cr6+比を4/6に変化させた浴で
処理したものであるが、塗料密着性が4点であり、塗料
密着性がまだ不十分である。
処理したものであるが、塗料密着性が4点であり、塗料
密着性がまだ不十分である。
No.3はNo.2のクロメート付着量を20mg/m2と低くしたも
のであるが、塗料密着性が8点と良いが、耐食性が劣っ
ている。
のであるが、塗料密着性が8点と良いが、耐食性が劣っ
ている。
それに対して本発明の例であるNo.4〜No.24は全体の性
能が良く、バランスがとれている。
能が良く、バランスがとれている。
実施例2 鋼板に溶融亜鉛めっきを25μm施し、第1表のNo.8に示
すクロメートを施し、試料とした。塗料密着性が8点と
いう良好なものが得られ、また外観均一性も2点、耐食
性が120時間以上という優れた性能であった。
すクロメートを施し、試料とした。塗料密着性が8点と
いう良好なものが得られ、また外観均一性も2点、耐食
性が120時間以上という優れた性能であった。
実施例3 鋼板に溶融亜鉛めっきを8μm施し、直火炉にて加熱合
金化を施し、めっき層中の鉄含有率が8%である合金化
溶融亜鉛めっき鋼板を製造し、第1表のNo.22のクロメ
ート処理を施し、試料とした。塗料密着性は10点であ
り、非常に優れた性能を示し、耐食性は72時間、均一性
は3点で良好であった。
金化を施し、めっき層中の鉄含有率が8%である合金化
溶融亜鉛めっき鋼板を製造し、第1表のNo.22のクロメ
ート処理を施し、試料とした。塗料密着性は10点であ
り、非常に優れた性能を示し、耐食性は72時間、均一性
は3点で良好であった。
〔発明の効果〕 本発明は塗布型という容易な処理方法で表面特性の優れ
た耐食クロメート皮膜を有するめっき鋼板が得られるこ
とから、そのメリットが大きい。特に塗料密着性向上に
よる塗装下地鋼板としての利用等幅が広い。また適用め
っき鋼材も、塗布型,無水洗の製造プロセスから、薄鋼
板の他に厚板,線材,形鋼,鋼管,等の適用範囲がひろ
い。
た耐食クロメート皮膜を有するめっき鋼板が得られるこ
とから、そのメリットが大きい。特に塗料密着性向上に
よる塗装下地鋼板としての利用等幅が広い。また適用め
っき鋼材も、塗布型,無水洗の製造プロセスから、薄鋼
板の他に厚板,線材,形鋼,鋼管,等の適用範囲がひろ
い。
従来樹脂添加によるこれらの向上効果は認められていた
が、クロム酸,シリカゾル系での浴の安定性や経時によ
る性能低下等の問題があった。本発明によりこれらの問
題点がはじめて解決され、安定した品質で製造でき、か
つ優れた性能を有する鋼材が得られる。
が、クロム酸,シリカゾル系での浴の安定性や経時によ
る性能低下等の問題があった。本発明によりこれらの問
題点がはじめて解決され、安定した品質で製造でき、か
つ優れた性能を有する鋼材が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 和三 千葉県君津市君津1 新日本製鐵株式会社 君津製鐵所内 (56)参考文献 特開 平1−263279(JP,A) 特開 平1−294515(JP,A)
Claims (4)
- 【請求項1】めっき鋼材の表面に、クロム化合物と長さ
/直径の比率が2〜100の紐状のシリカゾルを主成分と
して構成されるクロメート処理液を塗布し、乾燥する事
によって得られるクロメート皮膜の付着量がCrとして10
〜100mg/m2であり、かつシリカ/クロム化合物の重量比
がSiO2/CrO3換算比で0.5〜5.0であることを特徴とする
塗料密着性の優れた耐食性クロメート処理めっき鋼材。 - 【請求項2】めっき鋼材の表面に、クロム化合物とシリ
カゾルを主成分とし、かつシリカゾルとしてシリカゾル
の長さ/直径の比率が2〜100の紐状のシリカゾルと球
状のシリカゾルを、紐状シリカゾル/(紐状シリカゾル
+球状シリカゾル)の比が0.1以上とするクロメート処
理液を塗布し乾燥する事によって得られるクロメート皮
膜の付着量がCrとして10〜100mg/m2であり、かつシリカ
/クロム化合物の重量比がSiO2/CrO3換算比で0.5〜5.0
であることを特徴とする塗料密着性の優れた耐食性クロ
メート処理めっき鋼材。 - 【請求項3】めっき鋼材の表面に、予めCr3+/Cr6+比が3
/7〜5/5に還元したクロム酸化合物をCrO3換算で5〜50g
/、長さ/直径の比率が2〜100の紐状のシリカゾルを
SiO2換算で5〜250g/含有するクロメート液を塗布し
た後、乾燥する事を特徴とする塗料密着性の優れた耐食
性クロメート処理めっき鋼材の製造方法。 - 【請求項4】めっき鋼材の表面に、予めCr3+/Cr6+比が3
/7〜5/5に還元したクロム酸化合物をCrO3換算で5〜50g
/、長さ/直径の比率が2〜100の紐状のシリカゾルと
球状のシリカゾルの重量比を紐状シリカゾル/(紐状シ
リカゾル+球状シリカゾル)として0.1以上のシリカゾ
ルをSiO2換算で5〜250g/含有するクロメート液を塗
布した後、乾燥する事を特徴とする塗料密着性の優れた
耐食性クロメート処理めっき鋼材の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2111009A JPH0774457B2 (ja) | 1990-04-26 | 1990-04-26 | 塗料密着性に優れた耐食性クロメート処理めっき鋼材とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2111009A JPH0774457B2 (ja) | 1990-04-26 | 1990-04-26 | 塗料密着性に優れた耐食性クロメート処理めっき鋼材とその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH049478A JPH049478A (ja) | 1992-01-14 |
| JPH0774457B2 true JPH0774457B2 (ja) | 1995-08-09 |
Family
ID=14550092
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2111009A Expired - Lifetime JPH0774457B2 (ja) | 1990-04-26 | 1990-04-26 | 塗料密着性に優れた耐食性クロメート処理めっき鋼材とその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0774457B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0693464A (ja) * | 1992-09-10 | 1994-04-05 | Nippon Steel Corp | 塗装鋼板用下地塗布クロメート組成物および処理方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH01263279A (ja) * | 1988-04-13 | 1989-10-19 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 表面処理鋼材 |
| JP2890636B2 (ja) * | 1990-03-29 | 1999-05-17 | 住友金属工業株式会社 | 表面処理鋼材およびその製法 |
-
1990
- 1990-04-26 JP JP2111009A patent/JPH0774457B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH049478A (ja) | 1992-01-14 |
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