JPH0774476B2 - 短尺板状被メッキ物への全面メッキ方法、装置および保持治具 - Google Patents

短尺板状被メッキ物への全面メッキ方法、装置および保持治具

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JPH0774476B2
JPH0774476B2 JP2077703A JP7770390A JPH0774476B2 JP H0774476 B2 JPH0774476 B2 JP H0774476B2 JP 2077703 A JP2077703 A JP 2077703A JP 7770390 A JP7770390 A JP 7770390A JP H0774476 B2 JPH0774476 B2 JP H0774476B2
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Inventor
徹也 北城
基 上山
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富士プラント工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 〔産業上の利用分野〕 本発明は、短尺板状被メッキ物への全面メッキ例えばIC
リードフレーム(部分メッキ・ボンディング・モールデ
ィング等の前・後を問わない)の全面に、ニッケルまた
は銅メッキ、あるいは半田または錫メッキ等を施す方
法、装置およびそこで用いる保持治具に関するものであ
る。
〔従来の技術〕
短尺板状被メッキ物への従来の全面メッキ手段は、次の
ようなものがある。
i)まず、一般的なものとしてラッキング法がある。こ
れは、引掛け用部をもつラック(治具)に、一枚または
複数枚の短尺板状被メッキ物を陰極に接触させながら引
っ掛けて吊るし、メッキ液中で電解処理するようにした
ものである(例えば「実用めっきマニュアル」友野理平
著、オーム社発行、第57頁ないし第78頁、特に第72頁参
照)。
ii)また、本件出願人が先に先願の特公昭63−14079号
公報に記載のものがある。これは、メッキ処理室の側上
部に沿って移動する循環移動機構に、短尺板状被メッキ
物を横長に立てて係合可能な凹溝付の被メッキ物当接用
部材を、支持腕を介してメッキ処理室内で水平状になる
如く多数個を並列状に設けて、メッキ処理するものであ
る。
iii)さらに、同じく本件出願人が開発した特開平1−1
72590号の明細書・図面に記載のものがある。これは、
被メッキ物と陽極との配置を平行状とするとともに、両
者間に陽極用開口部を有する遮蔽板を設け、板状物の中
央部が上記開口部の位置に来た際に一時停止させるよう
にしたものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来の全面メッキ手段には、次のような問題点・課
題があった。
まず上記i)のラッキング法は、メッキ処理における所
謂「エッジ現象」により、短尺板状被メッキ物の側部寄
りでメッキ膜が厚くなり、メッキ膜厚にバラツキが生じ
た。そのため該ラッキング法は、例えばICリードフレー
ムの如く、特に高精度なメッキを要求されるものにとっ
て、最適なメッキ手段とは言えなかった。
また、短尺板状被メッキ物の長さ・幅等によって、ラッ
クの大きさ・陰極の位置・形状等を変える必要があるた
め、専用のラック・陰極を用意しておき交換する手間を
要し、大量生産には不適当であった。
さらに、ラックが全工程を移動するので、各処理液の持
ち出し・持ち込み量も多かった。
次に、上記ii)の特公昭63−14079号公報に記載のもの
は、短尺板状被メッキ物が例えばICリードフレームの汎
用的サイズなら、ラック自体の陰極の位置・形状等を交
換せずとも、あらゆるパターン・サイズのものに全面メ
ッキできる。また多数の板状被メッキ物を、順次に連続
して処理槽内を移動させるので、大量生産性に優れてい
る。
しかし、陽極が被メッキ物の各部分に対して均等な間隔
をもつ位置にあるとは言えぬので、メッキ膜厚にやはり
差が生じた。また装置の大きさも、並列状に設けた各治
具間には、一定寸法以上の間隔をあける必要があるた
め、やはり大きめとならざるを得なかった。
さらに、上記iii)の特開平1−172590号公報に記載の
ものは、被メッキ物の各部でメッキ膜厚を均一にでき、
また長さ・幅等に関係なく被メッキ物を保持治具へ投入
可能で、自動化がきわめて容易となる。
しかしこの手段は、被メッキ物を長手方向に移動させて
いるため、各処理槽が長くなってしまった。特に大量生
産を行うため、被メッキ物を多くかつ早く移動させよう
とすれば、各処理槽を一層長いものにする必要があり、
装置が大型化するという問題点が残っていた。
本発明は、上記した従来の短尺板状被メッキ物への全面
メッキ手段が有する各種の問題点を解決しようとするも
のである。即ち、本発明の第1の目的は、短尺板状被メ
ッキ物への全面メッキの膜厚を均一化して、メッキの高
精度化を図ることである。また第2の目的は、短尺板状
被メッキ物への全面メッキが一度に大量に行えて、生産
性の向上を図ることにある。
発明の構成 〔課題を解決するための手段〕 A 本発明に係る短尺板状被メッキ物への全面メッキ方
法の第1は、 横長垂直状に保持治具(2)で保持した短尺板状被メッ
キ物(1)を、メッキ槽(3)内に設けた上部アノード
ケース(5)・上部遮蔽板(6)と、下部アノードケー
ス(8)・下部遮蔽板(9)との間を通過させて全面メ
ッキを施すようにした、短尺板状波メッキ物への全面メ
ッキ方法において、 上部アノードケース(5)と、それと一体的に降下可能
に設けた下方の被メッキ物当接用部材(7)との間隔
(a)を、上記短尺板状被メッキ物(1)の高さに対応
するよう設定しておき、 短尺板状被メッキ物(1)がメッキ槽(3)を通過する
際に、上部アノードケース(5)を降下させて、当接用
部材(7)が短尺板状被メッキ物(1)の上端縁部(1
0)へ当接時に降下を停止させることにより、 上部アノードケース(5)を、短尺板状被メッキ物
(1)の高さに対応した位置に設定維持させて、短尺板
状被メッキ物へ全面メッキを施すようにしたものであ
る。
B 本発明に係る短尺板状被メッキ物への全面メッキ方
法の第2は、 横長垂直状に保持治具(2)で保持した短尺板状被メッ
キ物(1)を、メッキ槽(3)内に設けた上部アノード
ケース(5)・上部遮蔽板(6)と、下部アノードケー
ス(8)・下部遮蔽板(9)との間を通過させて全面メ
ッキを施すようにした、短尺板状被メッキ物への全面メ
ッキ方法において、 上記上部遮蔽板(6)と、それと一体的に降下可能に設
けた下方の被メッキ物当接用部材(7)との間隔(b)
を、上記短尺板状被メッキ物(1)の長さに対応するよ
う設定しておき、 短尺板状被メッキ物(1)がメッキ槽(3)を通過する
際に、上部遮蔽板(6)を降下させて、当接用部材
(7)が短尺板状被メッキ物(1)の上端縁部(10)へ
当接時に降下を停止させることにより、 上部遮蔽板(6)を、短尺板状被メッキ物(1)の長さ
に対応した位置に設定維持させて、短尺板状被メッキ物
へ全面メッキを施すようにしたものである。
C 本発明に係る短尺板状被メッキ物への全面メッキ方
法の第3は、 横長垂直状に保持治具(2)で保持した短尺板状被メッ
キ物(1)を、メッキ槽(3)内に設けた上部アノード
ケース(5)・上部遮蔽板(6)と、下部アノードケー
ス(8)・下部遮蔽板(9)との間を通過させて全面メ
ッキを施すようにした、短尺板状被メッキ物への全面メ
ッキ方法において、 上記上部アノードケース(5)と、それと一体的に降下
可能に設けた下方の被メッキ物当接用部材(7)との間
隔(a)を、上記短尺板状被メッキ物(1)の高さに対
応するよう設定し、かつ上部遮蔽板(6)と、それとも
一体的に降下可能な被メッキ物当接用部材(7)との間
隔(b)を、該短尺板状被メッキ物(1)の長さに対応
するよう設定しておき、 短尺板状被メッキ物(1)がメッキ槽(3)を通過する
際に、上部アノードケース(5)と上部遮蔽板(6)を
降下させて、上記当接用部材(7)が短尺板状被メッキ
物(1)の上端縁部(10)へ当接状態で降下を停止させ
ることにより、 上部アノードケース(5)と上部遮蔽板(6)を、短尺
板状被メッキ物(1)の高さと長さに各々対応した位置
に設定維持させて、短尺板状被メッキ物へ全面メッキを
施すこようにしたものである。
D 本発明に係る短尺板状被メッキ物への全面メッキ方
法の第4は、 上記第1,第2または第3の短尺板状被メッキ物への全面
メッキ方法において、 被メッキ物当接用部材(7)が、短尺板状被メッキ物
(1)の上端縁部(10)に当接した状態で、短尺板状被
メッキ物(1)をその長手方向と直角の横方向へ揺動さ
せることにより、 保持治具(2)によるメッキの影を無くすようにして、
短尺板状被メッキ物へ全面メッキを施すようにしたもの
である。
E 本発明に係る短尺板状被メッキ物への全面メッキ装
置の第1は、 メッキ槽(3)内に、上部アノードケース(5)・上部
遮蔽板(6)と、下部アノードケース(8)・下部遮蔽
板(9)を設けるとともに、短尺板状被メッキ物(1)
を垂直横長状に保持し両遮蔽板(6)(9)間でメッキ
液に浸漬可能な保持治具(2)を設け、 上記上部アノードケース(5)の下方に、上記短尺板状
被メッキ物(1)の高さに応じて上部アノードケース
(5)との間隔(a)を調節可能に、上部極間距離を設
定維持用の被メッキ物当接用部材(7)を取付、 かつ上部アノードケース(5)を降下可能とする昇降手
段(11)と、被メッキ物当接用部材(7)が短尺板状被
メッキ物(1)の上端縁部(10)へ当接時に降下を停止
させるスイッチ(12)とを設けたものである。
F 本発明に係る短尺板状被メッキ物への全面メッキ装
置の第2は、 メッキ槽(3)内に、上部アノードケース(5)・上部
遮蔽板(6)と、下部アノードケース(8)・下部遮蔽
板(9)を設けるとともに、短尺板状被メッキ物(1)
を垂直横長状に保持し両遮蔽板(6)(9)間でメッキ
液に浸漬可能な保持治具(2)を設け、 上記上部遮蔽板(6)の下方に、上記短尺板状被メッキ
物(1)の長さに応じて上部遮蔽板(6)との間隔
(b)を調節可能に、遮蔽板(6)と短尺板状被メッキ
物(1)との間隔を設定維持用の被メッキ物当接用部材
(7)を取付け、 かつ上部遮蔽板(6)を降下可能とする昇降手段(11)
と、当接用部材(7)が短尺板状被メッキ物(1)の上
端縁部(10)へ当接時に降下を停止させるスイッチ(1
2)とを設けたものである。
G 本発明に係る短尺板状被メッキ物への全面メッキ装
置の第3は、 メッキ槽(3)内に、上部アノードケース(5)・上部
遮蔽板(6)と、下部アノードケース(8)・下部遮蔽
板(9)を設けるとともに、短尺板状被メッキ物(1)
を垂直横長状に保持し両遮蔽板(6)(9)間でメッキ
液に浸漬可能な保持治具(2)を設け、 上部アノードケース(5)の下方に、上記短尺板状被メ
ッキ物(1)の高さに応じて上部アノードケース(5)
との間隔(a)を調節可能に、上部極間距離を設定維持
用の被メッキ物当接用部材(7)を取付けるとともに、 上部遮蔽板(6)の下方に、該短尺板状被メッキ物
(1)の長さに応じて上部遮蔽板(6)との間隔(b)
を調節可能に、遮蔽板(6)と短尺板状被メッキ物
(1)との間隔を設定維持用の被メッキ物当接用部材
(7)を取付け、 かつ上部遮蔽板(6)を降下可能とする昇降手段(11)
と、当接用部材(7)が短尺板状被メッキ物(1)の上
端縁部(10)へ当接時の降下停止スイッチ(12)とを設
けたものである。
H 本発明に係る短尺板状被メッキ物への全面メッキ装
置の第4は、 上記第1,第2または第3の短尺板状被メッキ物への全面
メッキ装置において、 被メッキ物当接用部材(7)を短尺板状被メッキ物
(1)に当接させた状態で、該短尺板状被メッキ物
(1)をその長手方向と直角の横方向へ揺動可能な揺動
手段(13)を設けたものである。
I 本発明に係る短尺板状被メッキ物への全面メッキ用
保持治具は、 短尺板状被メッキ物(1)を、横長垂直状で多数枚を並
列状にし、各々を少なくとも2箇所で保持可能に、多数
本の立片(15)が並列状に立設して多数個の係合用凹所
(16)をもつ櫛歯状部材(14)を、少なくとも2列並べ
てなる短尺板状被メッキ物への全面メッキ用保持治具に
おいて、 上記各櫛歯状部材(14)の両側部で、同側の側端立片
(15)間に、横長のかぶり防止用板(17)を横設したも
のである。
上記構成において、上部極間距離とは、上部アノードケ
ース(5)の下端と被メッキ物(1)の上端縁部(10)
との間隔をいう。横長垂直状にした短尺板状被メッキ物
(1)の高さ・長さというのは、前者は該短尺板状被メ
ッキ物(1)自体の短手方向の長さであり、後者は該短
尺板状被メッキ物(1)自体の長手方向の長さである。
上部アノードケース(5)は上部遮蔽板(6)に対して
上下方向に位置調節可能としてあり、当接用部材(7)
は上部アノードケース(5)または上部遮蔽板(6)に
対して上下方向に位置調節可能としてある。
〔作 用〕
上記した本発明に係る短尺板状被メッキ物への全面メッ
キ方法、装置および保持治具の作動状態は以下の如くで
ある。
i)保持治具(2)内で横長垂直状の短尺板状被メッキ
物(1)は、前処理槽・メッキ槽(3)・後処理槽を経
て全面メッキを施されるが、その際に、上記短尺板状被
メッキ物への全面メッキ方法の第1、および短尺板状被
メッキ物への全面メッキ装置の第1のものでは、 上部アノードケース(5)とその下方に設けた被メッキ
物当接用部材(7)との間隔(a)を、保持治具(2)
内で垂直横長状の短尺板状被メッキ物(1)の高さに応
じ、最適なものに予め設定しておく。この状態で、上部
アノードケース(5)を降下させると、上記当接用部材
(7)が短尺板状被メッキ物(1)の上端縁部(10)に
当接し、飛び出している短尺板状被メッキ物(1)を保
持治具(2)内へ収容させるとともに、その時点で上部
アノードケース(5)の降下が停止する。
これで、上部極間距離が、その短尺板状被メッキ物
(1)の高さに対応したものに保持されることになる
(第1図・第7図参照)。
ii)同じく、上記短尺板状被メッキ物への全面メッキ方
法の第2、および短尺板状被メッキ物への全面メッキ装
置の第2のものでは、 上部遮蔽板(6)とその下方に設けた被メッキ物当接用
部材(7)との間隔(b)を、短めの短尺板状被メッキ
物(1)には短く、長めの短尺板状被メッキ物(1)に
は長く予め設定してある。この状態で上部遮蔽板(6)
を降下させると、上記当接用部材(7)が短尺板状被メ
ッキ物(1)の上端縁部(10)へ当接し、飛び出してい
る短尺板状被メッキ物(1)を保持治具(2)内へ収容
させるとともに、その時点で上部遮蔽板(6)の降下が
停止する。
これで上部遮蔽板(6)を、短めの短尺板状被メッキ物
(1)にはその近くまで降ろし、長めの短尺板状被メッ
キ物(1)にはその遠めに位置させ、短尺板状被メッキ
物(1)の長手方向のメッキ膜厚を均一化させることに
なる(第1図・第7図参照)。
iii)同じく、上記短尺板状被メッキ物への全面メッキ
方法の第3、および短尺板状被メッキ物への全面メッキ
装置の第3のものでは、 上記i)とii)で述べた作用が組み合わさっており、被
メッキ物当接用部材(7)を、該当接用部材(7)と上
部遮蔽板(6)との間隔(b)が、予め短尺板状被メッ
キ物(1)の長さに対応するように、即ち短めの短尺板
状被メッキ物(1)には短く、長めの短尺板状被メッキ
物(1)には長くなるように、上部遮蔽板(6)に固定
する。それに加えて、上部アノードケース(5)を、該
アノードケース(5)と上記被メッキ物当接用部材
(7)との間隔(a)が、予め短尺板状被メッキ物
(1)の高さに対応するように、上部遮蔽板(6)に固
定しておく。
この状態で、上部遮蔽板(6)を降下させると、上記当
接用部材(7)が短尺板状被メッキ物(1)の上端縁部
(10)に当接し、飛び出した短尺板状被メッキ物(1)
を保持治具(2)内へ収容させるとともに、その時点で
上部遮蔽板の降下が停止する。
これで、上部遮蔽板(6)が短尺板状被メッキ物(1)
の長さに対応した位置を保持して、長手方向のメッキ膜
厚を均一化し、かつ上部アノードケース(5)がその短
尺板状被メッキ物(1)の高さに対応した上部極間距離
が保持されることになる(第1図・第7図参照)。
iv)同じく、上記短尺板状被メッキ物への全面メッキ方
法の第4、および短尺板状被メッキ物への全面メッキ装
置の第4のものでは、 上記第1・第2または第3の短尺板状被メッキ物への全
面メッキ方法、あるいは第1・第2または第3の短尺板
状被メッキ物への全面メッキ装置での被メッキ物当接用
部材(7)を、それが短尺板状被メッキ物(1)の上端
縁部(10)に当接した状態で、該被メッキ物(1)の長
手方向と直角の横方向に揺動させる。
これで、短尺板状被メッキ物(1)は、その側面を保持
治具(2)内側面と常時接触することがなくなり、保持
治具(2)によるメッキの影が生じなくなる(第8図参
照)。
v)同じく、上記短尺板状被メッキ物への全面メッキ用
保持治具では、 多数本の立片(15)が並列状に立設して多数個の係合用
凹所(16)をもつ櫛歯状部材(14)を、少なくとも2列
並べ、上記各櫛歯状部材(14)の両側部で、同側の側端
立片(15)間に、横長のかぶり防止用板(17)を横設し
てある。
そのため、多数枚の短尺板状被メッキ物(1)が多数個
の係合用凹所(16)に横長垂直状で並列状に保持され、
かつ同側の側端立片(15)間に横設したかぶり防止用板
(17)が遮蔽板の役割をなす(第5図・第6図参照)。
したがって、特にメッキが付きすい両側部の短尺板状被
メッキ物(1)に、カブリ即ちメッキの付き過ぎが防止
されることになる。
〔実 施 例〕
本発明に係る短尺板状被メッキ物への全面メッキ装置で
は、上下2段にして、上段にメッキ用の前処理槽・メッ
キ槽(3)・後処理槽・を配置し、その下段に接点剥離
槽(4)・後処理槽を配置してある。そして第1図は、
上記全面メッキ装置を、上段にメッキ槽(3)がある位
置で縦断したものを示す。
上部アノードケース(5)は、メッシュ状の籠形で、内
部にチップ状の陽極材を投入してあり、長手方向の両側
部に垂直状の吊下げ杆(23)を有するとともに、該吊下
げ杆(23)両側部に係止用突片(24)を有する。メッキ
槽(3)内の上部寄りに、短尺板状被メッキ物(1)の
長手方向と直角方向に2列として、後記上部遮蔽板
(6)の両側遮蔽板部(19)間に、着脱可能に設けてあ
る。
上部遮蔽板(6)は、上記上部アノードケース(5)の
両側方を囲繞する両側遮蔽板部(19)と、該両側遮蔽板
部(19)の下部に、短尺板状被メッキ物(1)の長手方
向と同方向の下側遮蔽板部(20)とからなる。また両側
遮蔽板部(19)の長手方向の両内側に、上下方向に複数
個の係合用凹部(25)を有する。
被メッキ物当接用部材(7)は、不電導体製で短尺板状
被メッキ物(1)の長手方向と直角方向の当接用横棒
(21)とその両側の垂直状支持杆(22)とからなる。該
被メッキ物当接用部材(7)両側の垂直状支持杆(22)
には、長孔(26)を設けてある。
そして上記上部アノードケース(5)と上部遮蔽板
(6)と被メッキ物当接用部材(7)の相互の連結関係
は、次の如くである。
まず、上部アノードケース(5)と上部遮蔽板(6)と
は、上部アノードケース(5)と被メッキ物当接用部材
(7)との間隔(a)が、短尺板状被メッキ物(1)の
高さに対応するように、上部アノードケース(5)両側
部の吊下げ杆(23)の係止用突片(24)を、上部遮蔽板
(6)の係合用凹部(25)のどれかに選択的に係合さ
せ、取付けてある。
また上部遮蔽板(6)と被メッキ物当接用部材(7)
は、該当接用部材(7)が短尺板状被メッキ物(1)の
長さに対応した上下位置になるように、被メッキ物当接
用部材(7)両側の垂直状支持杆(22)の長孔(26)
に、上部遮蔽板(6)の両側遮蔽板部(19)両外側の蝶
ネジ(28)を通して、取付けてある。
上部遮蔽板(6)の上下方向の移動は、メッキ槽(3)
側方に設けた搬送装置(図示略)の基軸(29)を、昇降
手段としての油圧シリンダ(11)により行わせている。
また当接用部材(7)の揺動は、上記基軸(29)をリミ
ットスイッチ付ギヤモータ(図示略)により、縦軸を中
心に往復回転可能とし、この往復回転運動を、基軸(2
9)上部に横軸(30)で横設した支持腕(31)から、吊
持杆(32)で吊下げた上部遮蔽板(6)を介して当接用
部材(7)に伝達させ、揺動させている。
上部遮蔽板(6)の降下停止は、上記支持腕(31)内
に、該支持腕(31)の水平時には油圧シリンダ(11)へ
の回路を開いており、被メッキ物当接用部材(7)が短
尺板状被メッキ物(1)の上端縁部(10)へ当接し、吊
持杆(33)を介して支持腕(31)が持ち上げられた際
に、シリンダ(11)への回路を閉じるような、降下停止
スイッチ(12)を設けてある。
保持治具(2)は、多数本の立片(15)を並列状に多数
本立設して、その間を係合用凹所(16)とする櫛歯状部
材(14)を、短尺板状被メッキ物(1)の長手方向に4
列に設けてある。そして該櫛歯状部材の両側部で、同側
の側端立片(15)間に、横長状のかぶり防止用板(17)
を横設してある。
下部アノードケース(8)は、メッシュ状の籠形で内部
にチップ状の陽極材が投入されており、メッキ槽(3)
内の両側下部寄りに、短尺板状被メッキ物(1)の長手
方向と直角方向に固定的に設けてある。
下部遮蔽板(9)は、底板部に短尺板状被メッキ物
(1)の長手方向と直角方向に長い透孔を2箇所に並設
してあり、メッキ槽(3)内に設けてある。
接点剥離槽(4)は、上記メッキ槽(3)の下段位置に
設けてあり、内部にメッキ液またはこれを成分とする電
解剥離液を入れ、剥離用陰極接点(18)を設けたもので
ある。
(27)は保持治具(2)の陰極接点部、(33)はメッキ
液噴流用パイプを示す。
なお、上記の如く図示例では、本発明に係る短尺板状被
メッキ物への全面メッキ装置を上下2段にしてあるが、
それに限るものではない。
考案の効果 以上で明らかなように、本発明に係る短尺板状被メッキ
物への全面メッキ方法、装置および保持治具は次の効果
を奏する。
イ)短尺板状被メッキ物への全面メッキの膜厚を均一化
でき、メッキの高精度化を図ることができる。
即ち、本発明に係る短尺板状被メッキ物への全面メッキ
方法、装置および保持治具において、まず、降下する上
部アノードケースと被メッキ物当接用部材との間隔を、
予め短尺板状被メッキ物の高さに対応したものに設定し
ておくものでは、短尺板状被メッキ物の高さに対応した
上部極間距離を保持することができる。
また降下する上部遮蔽板と被メッキ物当接用部材との間
隔を、予め短尺板状被メッキ物の長さに対応したものに
設定しておくものでは、上部遮蔽板を短尺板状被メッキ
物の長さに対応した高さに保持することができる。
上記上部アノードケースと上部遮蔽板と被メッキ物当接
用部材とを組み合わせたものでは、短尺板状被メッキ物
の高さおよび長さに対応して、上部アード・上部遮蔽板
の位置を保持することができる。
さらに、被メッキ物当接用部材を短尺板状被メッキ物の
長手方向と直角の横方向に揺動させるものでは、短尺板
状被メッキ物は、その側面を保持治具内側面と常時接触
することがなくなり、保持治具によるメッキの影を無く
すことができる。
しかも、保持治具の2列以上並べた櫛歯条部材両側部
で、同側の側端立片間に、横長のかぶり防止用板を横設
したものでは、該かぶり防止用板が遮蔽板の役割をなす
ので、両側部にある短尺板状被メッキ物にかぶり、即ち
メッキの付き過ぎを防止することができる。
ロ)短尺板状被メッキ物を大量に全面メッキできる。
即ち、本発明に係る短尺板状被メッキ物への全面メッキ
方法および保持治具では、多数本の立片を並列状に多数
本立設して、その間の係合用凹所に各々短尺板状被メッ
キ物を保持させた保持部材を、連続的に循環移動させて
いる。
そのため、一度に多数枚の短尺板状被メッキ物を連続的
に全面メッキ処理でき、生産性を大幅に向上できること
になる。
ハ)なお、図示実施例の如く本発明に係る短尺板状被メ
ッキ物への全面メッキ装置を、上・下二段にして、上段
にメッキ槽を設けその下段に接点剥離槽を設け、保持治
具を循環移動させるようにした場合には、上記イ)およ
びロ)で記載の効果に加えて、各保持治具の陰極接点部
に付着したメッキを容易に剥離し、連続循環運転できる
とともに、装置の設置スペースを小さくすることもでき
る。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の実施例を示すものであり、第1図は短尺板
状被メッキ物への全面メッキ装置を上・下二段にした場
合にメッキ槽の位置で縦断した正面図、第2図は短尺板
状被メッキ物への全面メッキ装置の要部を一部で切り欠
いた斜視図、第3図は上部アノードケースの一部切り欠
き斜視図、第4図は上部遮蔽板の一部の斜視図、第5図
は保持治具の全体斜視図、第6図は保持治具の一部拡大
斜視図、第7図は被メッキ物と上部アノードケースと上
部遮蔽板と当接用部材との位置関係を示す概略正面図、
第8図は被メッキ物の揺動状態を示す一部拡大側面図で
ある。 〔図面符号〕 (1)……被メッキ物、(2)……保持治具、(3)…
…メッキ槽 (4)……接点剥離槽、(5)……上部アノードケー
ス、(6)……上部遮蔽板 (7)……当接用部材、(8)……下部アノードケー
ス、(9)……下部遮蔽板 (10)……上端縁部、(11)……昇降手段、(12)……
降下停止スイッチ (13)……振動手段、(14)……櫛歯状部材、(15)…
…立片 (16)……係合用凹所、(17)……かぶり防止用板、
(18)……剥離用陰極接点 (a)……間隔、(b)……間隔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C25D 21/10 302

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】横長垂直状に保持治具(2)で保持した短
    尺板状被メッキ物(1)を、メッキ槽(3)内に設けた
    上部アノードケース(5)・上部遮蔽板(6)と、下部
    アノードケース(8)・下部遮蔽板(9)との間を通過
    させて全面メッキを施すようにした、短尺板状波メッキ
    物への全面メッキ方法において、 上部アノードケース(5)と、それと一体的に降下可能
    に設けた下方の被メッキ物当接用部材(7)との間隔
    (a)を、上記短尺板状被メッキ物(1)の高さに対応
    するよう設定しておき、 短尺板状被メッキ物(1)がメッキ槽(3)を通過する
    際に、上部アノードケース(5)を降下させて、当接用
    部材(7)が短尺板状被メッキ物(1)の上端縁部(1
    0)へ当接時に降下を停止させることにより、 上部アノードケース(5)を、短尺板状被メッキ物
    (1)の高さに対応した位置に設定維持させて、短尺板
    状被メッキ物へ全面メッキを施すことを特徴とする、短
    尺板状被メッキ物への全面メッキ方法。 短尺板状被メッキ物への全面メッキ方法。
  2. 【請求項2】横長垂直状に保持治具(2)で保持した短
    尺板状被メッキ物(1)を、メッキ槽(3)内に設けた
    上部アノードケース(5)・上部遮蔽板(6)と、下部
    アノードケース(8)・下部遮蔽板(9)との間を通過
    させて全面メッキを施すようにした、短尺板状被メッキ
    物への全面メッキ方法において、 上部遮蔽板(6)と、それと一体的に降下可能に設けた
    下方の被メッキ物当接用部材(7)との間隔(b)を、
    上記短尺板状被メッキ物(1)の長さに対応するよう設
    定しておき、 短尺板状被メッキ物(1)がメッキ槽(3)を通過する
    際に、上部遮蔽板(6)を降下させて、当接用部材
    (7)が短尺板状被メッキ物(1)の上端縁部(10)へ
    当接時に降下を停止させることにより、 上部遮蔽板(6)を、短尺板状被メッキ物(1)の長さ
    に対応した位置に設定維持させて、短尺板状被メッキ物
    へ全面メッキを施すことを特徴とする、短尺板状被メッ
    キ物への全面メッキ方法。
  3. 【請求項3】横長垂直状に保持治具(2)で保持した短
    尺板状被メッキ物(1)を、メッキ槽(3)内に設けた
    上部アノードケース(5)・上部遮蔽板(6)と、下部
    アノードケース(8)・下部遮蔽板(9)との間を通過
    させて全面メッキを施すようにした、短尺板状被メッキ
    物への全面メッキ方法において、 上記上部アノードケース(5)と、それと一体的に降下
    可能に設けた下方の被メッキ物当接用部材(7)との間
    隔(a)を、上記短尺板状被メッキ物(1)の高さに対
    応するよう設定し、かつ上部遮蔽板(6)と、それとも
    一体的に降下可能な被メッキ物当接用部材(7)との間
    隔(b)を、該短尺板状被メッキ物(1)の長さに対応
    するよう設定しておき、 短尺板状被メッキ物(1)がメッキ槽(3)を通過する
    際に、上部アノードケース(5)と上部遮蔽板(6)を
    降下させて、上記当接用部材(7)が短尺板状被メッキ
    物(1)の上端縁部(10)へ当接状態で降下を停止させ
    ることにより、 上部アノードケース(5)と上部遮蔽板(6)を、短尺
    板状被メッキ物(1)の高さと長さに各々対応した位置
    に設定維持させて、短尺板状被メッキ物へ全面メッキを
    施すことを特徴とする、短尺板状被メッキ物への全面メ
    ッキ方法。
  4. 【請求項4】請求項またはに記載の短尺板状被メ
    ッキ物への全面メッキ方法において、 被メッキ物当接用部材(7)が、短尺板状被メッキ物
    (1)の上端縁部(10)に当接した状態で、短尺板状被
    メッキ物(1)をその長手方向と直角の横方向へ揺動さ
    せることにより、 保持治具(2)によるメッキの影を無くすようにして、
    短尺板状被メッキ物へ全面メッキを施すことを特徴とす
    る、短尺板状被メッキ物への全面メッキ方法。
  5. 【請求項5】メッキ槽(3)内に、上部アノードケース
    (5)・上部遮蔽板(6)と、下部アノードケース
    (8)・下部遮蔽板(9)を設けるとともに、短尺板状
    被メッキ物(1)を垂直横長状に保持し両遮蔽板(6)
    (9)間でメッキ液に浸漬可能な保持治具(2)を設
    け、 上部アノードケース(5)の下方に、上記短尺板状被メ
    ッキ物(1)の高さに応じて上部アノードケース(5)
    との間隔(a)を調節可能に、上部極間距離を設定維持
    用の被メッキ物当接用部材(7)を取付け、 かつ上部アノードケース(5)を降下可能とする昇降手
    段(11)と、被メッキ物当接用部材(7)が短尺板状被
    メッキ物(1)の上端縁部(10)へ当接時に降下を停止
    させるスイッチ(12)とを設けたことを特徴とする、短
    尺板状被メッキ物への全面メッキ装置。
  6. 【請求項6】メッキ槽(3)内に、上部アノードケース
    (5)・上部遮蔽板(6)と、下部アノードケース
    (8)・下部遮蔽板(9)を設けるとともに、短尺板状
    被メッキ物(1)を垂直横長状に保持し両遮蔽板(6)
    (9)間でメッキ液に浸漬可能な保持治具(2)を設
    け、 上部遮蔽板(6)の下方に、上記短尺板状被メッキ物
    (1)の長さに応じて上部遮蔽板(6)との間隔(b)
    を調節可能に、遮蔽板(6)と短尺板状被メッキ物
    (1)との間隔を設定維持用の被メッキ物当接用部材
    (7)を取付け、 かつ上部遮蔽板(6)を降下可能とする昇降手段(11)
    と、当接用部材(7)が短尺板状被メッキ物(1)の上
    端縁部(10)へ当接時に降下を停止させるスイッチ(1
    2)とを設けたことを特徴とする、短尺板状被メッキ物
    への全面メッキ装置。
  7. 【請求項7】メッキ槽(3)内に、上部アノードケース
    (5)・上部遮蔽板(6)と、下部アノードケース
    (8)・下部遮蔽板(9)を設けるとともに、短尺板状
    被メッキ物(1)を垂直横長状に保持し両遮蔽板(6)
    (9)間でメッキ液に浸漬可能な保持治具(2)を設
    け、 上部アノードケース(5)の下方に、上記短尺板状被メ
    ッキ物(1)の高さに応じて上部アノードケース(5)
    との間隔(a)を調節可能に、上部極間距離を設定維持
    用の被メッキ物当接用部材(7)を取付けるとともに、 上部遮蔽板(6)の下方に、該短尺板状被メッキ物
    (1)の長さに応じて上部遮蔽板(6)との間隔(b)
    を調節可能に、遮蔽板(6)と短尺板状被メッキ物
    (1)との間隔を設定維持用の被メッキ物当接用部材
    (7)を取付け、 かつ上部遮蔽板(6)を降下可能とする昇降手段(11)
    と、当接用部材(7)が短尺板状被メッキ物(1)の上
    端縁部(10)へ当接時の降下停止スイッチ(12)とを設
    けたことを特徴とする、短尺板状被メッキ物への全面メ
    ッキ装置。
  8. 【請求項8】請求項またはに記載の短尺板状被メ
    ッキ物への全面メッキ装置において、 被メッキ物当接用部材(7)を短尺板状被メッキ物
    (1)に当接させた状態で、該短尺板状被メッキ物
    (1)をその長手方向と直角の横方向へ揺動可能な揺動
    手段(13)を設けたことを特徴とする、短尺板状被メッ
    キ物への全面メッキ装置。
  9. 【請求項9】短尺板状被メッキ物(1)を、横長垂直状
    で多数枚を並列状にし、各々を少なくとも2箇所で保持
    可能に、多数本の立片(15)が並列状に立設して多数個
    の係合用凹所(16)をもつ櫛歯状部材(14)を、少なく
    とも2列並べてなる短尺板状被メッキ物への全面メッキ
    用保持治具において、 上記各櫛歯状部材(14)の両側部で、同側の側端立片
    (15)間に、横長のかぶり防止用板(17)を横設したこ
    とを特徴とする、短尺板状被メッキ物への全面メッキ用
    保持治具。
JP2077703A 1990-03-27 1990-03-27 短尺板状被メッキ物への全面メッキ方法、装置および保持治具 Expired - Lifetime JPH0774476B2 (ja)

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