JPH0782074A - 局在化エネルギー源を用いた固相変換方法 - Google Patents

局在化エネルギー源を用いた固相変換方法

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JPH0782074A
JPH0782074A JP6104238A JP10423894A JPH0782074A JP H0782074 A JPH0782074 A JP H0782074A JP 6104238 A JP6104238 A JP 6104238A JP 10423894 A JP10423894 A JP 10423894A JP H0782074 A JPH0782074 A JP H0782074A
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polycrystalline alumina
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polycrystalline
energy source
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Randolph E Maxwell
ランドルフ・イー・マックスウエル
Curtis E Scott
カーチス・エドワード・スコット
Mary S Kaliszewski
メアリー・スー・カリスゼウスキー
Marshall G Jones
マーシャル・ゴードン・ジョーンズ
Lionel M Levinson
ライオネル・モンティー・レヴィンソン
Carl E Erikson
カール・エドワード・エリクソン
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General Electric Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多結晶アルミナ体をサファイアに変換するの
に適した固相変換法を提供する。 【構成】 局在化エネルギー源(59)を用いて、多結
晶アルミナ体(60)の一部(61)のみを1800℃
以上の温度に加熱する。エネルギー源としてレーザを用
いれば、1時間以内にサファイアに変換できる。用いる
多結晶アルミナ体はマグネシア含量50wppm以下、
平均結晶粒度100μm以下、密度3.97g/cc以
上とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、レーザなどの局在化
エネルギー源を多結晶アルミナ物品の一部のみに印加し
て、多結晶アルミナ物品をサファイアに変換する固相変
換(solid state conversion)法に関する。
【0002】
【従来の技術】多結晶アルミナ(PCA=polycrystall
ine alumina )の製造と、その高圧ナトリウムアーク放
電灯(以下HPSランプと言う)への適用は、当業者に
以前からよく知られている。米国特許第3,026,2
10号、米国特許第4,150,317号および米国特
許第4,285,732号に、比較的純粋なアルミナ粉
末と少量のマグネシアを用いて、可視光透過性のすぐれ
た高密度PCA体を製造する方法が開示されている。米
国特許第4,285,732号にはさらに、マグネシア
添加アルミナにジルコニアおよびハフニア(酸化ハフニ
ウム)を添加して、燒結中にスピネル相が析出するおそ
れや、結晶成長の加速または暴走のおそれを小さくする
ことが教示されている。HPSランプ用の発光管として
有用なPCA体は、これらの特許の方法で製造されてお
り、その平均結晶粒度は15−100μmの範囲にあ
る。
【0003】PCA発光管をHPSランプに用いる場合
の2つの大きな欠点として、PCA管は光に対して透明
でなく、半透明であり、またアーク中のナトリウムがア
ルミナと結晶粒界で反応してアルミン酸ナトリウムを形
成し、このためランプ寿命が短くなる。HPSランプ
は、PCA発光管内の内部ナトリウム分圧を終始上昇さ
せて、演色性を改良し、より白色の光を発光するように
設計されている。しかし、内部ナトリウム分圧が高い
と、アーク室からのナトリウム損失速度が増加するた
め、ランプ寿命がさらに短縮する。ナトリウムが徐々に
失われる結果、ランプ点灯電圧が連続的に上昇し、相関
した色温度と演色評価数両方が低下し、そして色が白か
ら桃色にシフトする。また、ナトリウムがアーク室の壁
を透過し、排気されたランプ外管の内壁に堆積し、外管
に褐色の汚れを生じ、そしてこのため、ランプの光出力
がさらに低下する。これらの問題は、サファイア(すな
わち単結晶アルミナ)の発光管を用いることで、大幅に
軽減される。
【0004】HPSランプ用のアーク室として有用なサ
ファイア発光管は、種々の方法、たとえば、タイコ・ラ
ボラトリ(Tyco Laboratories, Inc. )が開発したエッ
ジ画定フィルム供給成長(EFG=edge-defined, film
-fed growth )法と呼ばれる改良型チョクラルスキー法
によって製造されている。この方法では、種結晶とダイ
を溶融アルミナの表面上に置き、中空管をダイを介して
溶融物から連続的に引き上げる。この方法は、経費がか
かり、遅い。単結晶アルミナ、すなわちサファイアを製
造するのに用いる別の方法は浮融帯溶融法(フローティ
ングゾーン法)と呼ばれ、この方法では、PCA供給ロ
ッドを所定の速度で加熱ゾーンに導入し、そこで1つ以
上のレーザまたは他の集中熱源をロッド上に収束し、ゾ
ーン内のアルミナを溶融して、溶融アルミナの「溶融区
分」(メルトボリューム)を生成する。サファイア繊維
を溶融区分から所望の速度で連続的に引き、供給ロッド
を同時に且つサファイアより遅い速度で移動するので、
この方法は連続法となる。この方法は、主として、サフ
ァイア繊維の製造に用いられ、単結晶アルミナ管の製造
には、米国特許第3,943,324号にそのような用
途が開示されているが、簡単には適用できない。特公昭
62−28118号に、炉を用いてPCA管をサファイ
ア管に変換する方法が開示されているが、この方法が工
業化されたことがあるかどうか不明である。
【0005】PCAからサファイアを簡単かつ比較的安
価に製造する方法が必要とされており、特に、多結晶セ
ラミック体または物品を単結晶に変換し、このとき得ら
れる単結晶が多結晶物品とほぼ同じ寸法および形状をも
つように、変換中の構造体の実質的な溶融なしに変換を
行う固相方法が必要とされている。固相変換法によれ
ば、単純な形状だけでなく、不均一な非対称な複雑な形
状を有する単結晶物品を製造することが可能になる。も
しもこのような方法が、多結晶セラミック構造体から単
結晶セラミック構造体を形成するのに必要なエネルギー
と時間両方を大幅に低減するのに、低コストで有効であ
れば、関係技術の大きな改良となる。
【0006】
【発明の概要】この発明は、多結晶セラミック材料を単
結晶セラミック材料にバルク変換する固相変換法、特
に、変換すべき物品に局在化エネルギー源を適用するこ
とにより、多結晶アルミナを単結晶アルミナ(以下、
「サファイア」という)に変換する固相変換法を提供す
る。ここで、「バルク変換」とは、単結晶前線(front
)が巨視的距離(たとえば>100μm)にわたって
進展することを意味する。この発明の固相変換法を用い
ることにより、多結晶材料の予め構造化された単純なま
たは複雑な形状体を製造することができ、つぎに変換す
べき物品全体を溶融することなく、対応する単結晶に変
換し、こうして元の形状を維持する。密な多結晶アルミ
ナ(PCA)物品を固相変換法によりサファイアに変換
するこの発明の1実施例では、局在化エネルギー源を用
い、それをPCA物品の一部に適用し、エネルギー源を
物品の前記部分に照射した状態を、PCA物品全体がサ
ファイアに変換するのに十分な時間維持する。PCA管
をサファイア管に変換するこの発明の実施にあたって、
局在化エネルギー源としてCO2 レーザエネルギー源を
適切に使用することができた。すなわち、レーザビーム
を中空なPCA管の一端のみに照射し、その結果、管全
体をサファイアに1時間以内に変換した。PCA管は、
GE社(米国オハイオ州クリーブランド所在)から市販
されている商品名「ルカロックス(Lucalox(登
録商標)」のPCAから製造した。レーザを用いてPC
A管をサファイアに変換する前に、PCA管は酸化マグ
ネシウムを約325wppmのレベルで含有するので、
このPCA管を電気抵抗炉で加熱して、酸化マグネシウ
ムの含量を低減した。
【0007】この発明により製造したサファイアは、天
然サファイアおよび他の合成サファイアから、完全にラ
ンダムな細孔構造と、かすかな波の形態のトポグラフィ
構造として現れる表面組織との組み合わせによって区別
される。なお、かすかな波は、変換前に各PCA結晶が
あった位置のほぼ中点に山を有し、変換前に粒界があっ
た位置に対応するわずかにへこんだ区域を有する。
【0008】
【具体的な構成】図1に、この発明の方法を実施するの
に用いる装置の概略を示し、細部を図2および図3に示
す。装置は、レーザビーム59を射出するレーザ50を
備える。レーザビーム59は、ミラー52で反射され、
方向転換されて管状ホース54および図示しない窓部材
(すなわち、ゲルマニウム)を通過し、主成分アルゴン
と少量の空気からなる雰囲気を有する透明な、例えばプ
レクシグラス(Plexiglas(登録商標)製の室56に入
り、収束レンズ58を通過する。収束(焦点合せ)レン
ズ58はビームサイズを小さくし、減径したビームを中
空なPCA管60の一端に位置61で当てる。PCA管
60は長さ100mm、外径5.5mm、管壁厚さ約
0.5mmであった。レーザビーム59は150ワット
連続波炭酸ガス(CO2 )レーザからのビームで、本実
施例では、この発明の方法の局在化エネルギー(すなわ
ち加熱)源として使用した。レーザから出てくるビーム
の直径は12mmで、一例ではこれを収束レンズ58に
より位置61で直径1mmに収束した。別の実験では、
円筒形収束レンズを用いてレーザビームを幅約0.25
mm、長さ2−3mmの長方形に収束した。長方形の長
辺をPCA管60の長さ方向軸線と平行にした。これら
の実験いずれでも、図1に示すように、レーザビームを
PCA管60の長さ方向軸線に直角とした。レーザビー
ムを直径1mmの円または長方形に収束して、それぞれ
点加熱源または線加熱源を得た。さらに別の実験では、
レーザビームを直径1mmに収束し、レーザビームをP
CA管に、図1に示す90°以外の角度で当てて、楕円
形の加熱源とした。すべての実験において、PCA管6
0をチャック手段63でモータ62に保持し、モータ6
2により、中空なPCA管60をその長さ方向軸線のま
わりに約200rpmの速度で回転した。位置61は、
管60の自由端から約10mmのところであった。レー
ザビームを直径1mmの円または長方形に収束して点ま
たは線加熱源を構成し、またPCA管を長さ方向軸線の
まわりに回転して、円周方向加熱を達成した。この結
果、管状構造体のまわりに有効な「リング」加熱源が得
られた。管を回転する代わりに、米国特許第3,94
4,640号に開示されているように、レーザビームを
分割し、円周に沿った複数の点に収束することができ
る。2つ以上のレーザビームを用いてもよいし、あるい
は米国特許第4,058,699号に開示されているよ
うに、レーザビームを円錐形状の反射鏡で楕円形空所に
反射させて、リング状局在化加熱源を得るようにしても
よい。PCA管の「リング」加熱を達成することのでき
る上記その他の方法は、当業者に周知である。PCA管
の表面温度を種々の時点でまた長さ方向軸線に沿った種
々の点で、図3に示すように、PCA管60およびモー
タ62の上方に配置した8ミクロンのイルコン光高温計
(Ircon Optical Pyrometer )64で測定した。レーザ
パワーを45分間にわたってゆっくり増加し、PCA管
をゆっくり加熱し、熱衝撃(加熱速度が速すぎると起こ
るおそれがある)により管に亀裂が生じるのを防止し
た。レーザに用いた最終最大電力は120ワットで、こ
れにより管の外面温度を位置61にてリング状パターン
にて約1800℃以上の温度に上げた。光高温計がある
程度の正確さで測定することのできる最高温度は180
0℃であった。全PCA管をサファイア、すなわち単結
晶アルミナに変換する間、管を回転させた状態で、レー
ザビームを点61で120ワットのパワーレベルに維持
した。レーザビームをPCA管の上に収束した実験で
は、表面溶融の証拠が認められ、このことは、表面温度
がサファイアの融点である2050℃以上であることを
意味する。しかし、管が実験中に沈んだり、曲がったり
しなかったので、この高温は表面に限られていると考え
られ、管の壁厚を横断してはいないようだった。別の実
験では、表面溶融の視覚的に識別可能な証拠が認められ
なかった。表面溶融があってもなくても、いずれの場合
にも、レーザビームを管の一端の小さな点だけに当てた
にもかかわらず、長さ100mmのPCA管全体がサフ
ァイアに転換した。ある実験では、レーザビームを射出
し、PCA管の自由端に焦点合せしながら、管をその長
さ方向軸線に沿って長さ方向に1mmゆっくり平行移動
し、レーザビームを収束する点61で管に熱衝撃が加え
られる可能性を最小にした。きわめてわずかな横方向移
動があってもなくても、また局部的表面溶融があっても
なくても、これらの実験すべてにおいて、PCA管を適
切にサファイアに変換することができた。PCA管60
の加熱リング部分を、光高温計で測定して1800℃よ
り高い温度に1/2−1時間維持した後、レーザパワー
をゆっくり約45分間かけてパワーレベル0まで減少さ
せ、PCA管を室温まで放冷した。全処理サイクル時間
は2−3時間であった。
【0009】PCAからサファイアへの変換は固相プロ
セスにより起こる。変換過程の間、光高温計で測定し、
PCA管の長さに沿ってとった温度データを表1に示
す。PCAのサファイアへの変換は、管上のレーザ焦点
から100mmにわたって起こった。表1に示すデータ
は、PCAのサファイアへの変換が、アルミナの融点で
ある2050℃より著しく低いバルク管温度で起こった
ことを示している。温度読取値は、サファイア系に固有
の検量基準がないので、近似値であるが、これらの読取
値は±100°まで正確であると考えられる。
【0010】
【表1】 この発明により製造したサファイア材料の同定を、光学
顕微鏡、走査型電子顕微鏡(SEM)、四円回折法、後
方反射ラウエおよび歳差方法(Precession Method )X
線技術を用いて行った。SEM分析では、この発明の方
法により製造したサファイア管が、図4に示すように、
かすかな波の形態の表面(トポグラフィ)構造を示し
た。そのかすかな波は、PCAのサファイアへの変換プ
ロセス前に各PCA結晶が存在した位置のほぼ中点に山
を有し、変換前にPCA管の結晶粒界が存在した対応す
る場所にわずかにへこんだ区域を有する。四円回折法を
用いて、この発明の方法により製造した材料に関する結
晶単位セルの格子パラメータを求めた。格子パラメータ
はa=4.759Å、c=12.991Åで、このデー
タは、単結晶αアルミナ(サファイア)に関するLee an
d Lagerlof, J. Electron Microscopy Technique, 2:24
7-258, 1985 に報告されたデータと一致している。後方
反射ラウエおよび歳差方法X線技術を用いて、この方法
により製造した材料が単結晶であることを確認した。両
X線技術で、一定の配向が材料の長さにわたって維持さ
れていることが確認された。
【0011】図4は、PCA管の断面を光学顕微鏡を通
してとった倍率200Xの顕微鏡写真であり、結晶粒ま
たは微結晶とこの発明の方法を通して形成されたサファ
イアとの境界を示す。明るい区域はサファイアで、そこ
にPCAをサファイアに変換する前に粒界が存在したと
ころに位置するわずかに低い点を見ることができる。前
述したように、サファイア部分の表面は、サファイアへ
の変換前に各PCA結晶が存在した所のほぼ中点に山を
有しかつ変換前のPCA管の結晶粒界が存在した所に対
応するわずかにへこんだ区域を有するかすかな波の形態
の表面(トポグラフィ)構造として現れる組織を有す
る。
【0012】PCA体をサファイアに変換するこの発明
の実施例で用いる出発材料としては、微細な亀裂(マイ
クロクラック)のない比較的高純度のαアルミナのPC
A体が有用であることを確かめた。微細亀裂はサファイ
ア結晶前線が進展するのを妨げ、これによりPCAのサ
ファイアへの変換を防止するからである。一般にこのこ
とは、PCA体の平均微結晶サイズまたは平均結晶粒度
が100μm以下、好ましくは70μm以下、さらに好
ましくは50μm以下であることを意味する。密度は
3.90g/cc以上、特に3.97g/cc以上であ
る。実験に用いた商品名ルカロックス(Lucalox )のP
CAの密度は、3.97g/cc以上、特に約3.98
g/ccである。PCA体は比較的均一な結晶粒度を有
し、平均結晶粒度が約15−70μmの範囲、特に約2
0−50μmの範囲にあるのが好ましい。ここで、結晶
粒度とは、ASTM E112−88に規定された周知
の直線切断法により測定した結晶粒子の平均寸法を意味
する。PCAは、αアルミナ含量が99重量%以上で、
PCA体のサファイアへの変換を阻止する種類および量
の不純物を含まないことが必要である。たとえば、マグ
ネシアは100wppmのように微量存在しても、PC
Aのサファイアへの変換を妨げる。したがって、マグネ
シアは、存在するとしても、100wppm以下、好ま
しくは70wppm以下、より好ましくは50wppm
以下とすべきである。ここで「50wppm以下」と
は、マグネシアを含有しないPCAまたはマグネシア含
量が0−50wppmであるPCAを包含する。PCA
出発材料はアルミナ粉末および適当なドーパントから、
前述した米国特許第3,026,210号、第4,15
0,317号および第4,285,732号に記載され
た周知の方法で製造することができる。あるいは、前述
した純度、密度、結晶粒度などの要件を満たす市販のP
CA材料のいずれか、たとえば、GE社(米国オハイオ
州クリーブランド所在)から商品名Lucalox (登録商
標)にて入手できるPCAとしてもよい。
【0013】GE社の商品名ルカロックスのPCAは、
等軸結晶組織を有し、平均微結晶サイズまたは結晶粒度
が通常20−35μmの範囲にある比較的均一な結晶粒
度を有する。直径約26μmの平均結晶粒度の場合、結
晶粒の大部分(すなわち>50%)は直径約20μmか
ら直径約30μmの範囲にあり、100μmより大きい
結晶粒はなく、70μmを越える結晶粒も、あったとし
ても、ごく僅かである(すなわち<1%)。酸化マグネ
シウムすなわちマグネシア(MgO)は約300−40
0wppmの量存在し、ルカロックスは融点約2050
℃である。アルミナ含量99.9%のルカロックスPC
Aについての代表的な化学分析値を表2に示す。
【0014】
【表2】 180wppmのマグネシウムは325wppmのマグ
ネシアに相当し、この値はこの材料中に存在するマグネ
シアの代表的なレベルである。ルカロックスPCAの焼
結密度は代表的には3.97g/cm3 以上、通常約
3.98g/cm3 であり、半透明な白い外観を有す
る。PCA中に存在する酸化マグネシウムの量は、この
発明の方法でPCAをサファイアに変換するには多過ぎ
るので、この発明の方法でルカロックスPCAをサファ
イアに変換することができるように、ルカロックスPC
A中に存在する酸化マグネシウムの量を100wppm
以下、好ましくは70wppm以下、より好ましくは5
0wppm以下のレベルに下げる必要がある。
【0015】当業者に周知のように、PCA体を水素含
有雰囲気、真空、または不活性ガス中で約1700−1
980℃の温度に加熱することにより、酸化マグネシウ
ムを追い出すことができる。PCA体をこの温度範囲に
加熱して酸化マグネシウム含量を下げた後、室温まで冷
却する過程は、ゆっくり行って、PCA体への熱衝撃を
避け、それに伴うクラッキングを避ける。このことは、
高温電気抵抗炉で、PCA体を乾燥水素中で約1880
℃の温度までゆっくり加熱し、1880℃に保持し、つ
いで室温までゆっくり冷却することによって、簡単に行
うことができる。露点が0℃以下の水素が好適である。
水素が乾燥していればいるほど、マグネシアを除去する
のにかかる時間が少なくなる。当業者に周知のように、
マグネシア含量を下げるために、上記以外の時間、温度
および雰囲気を用いることもできる。もちろん、試料の
厚みが厚ければ、長い時間を要する。GE社の商品名ル
カロックスの、外径5.5mm、管壁厚0.5mmの中
空なPCA管では、マグネシア含量を50wppm以下
のレベルまで下げるのに、1880℃で約9−12時間
が必要であった。マグネシアレベルはいずれの場合も、
誘導結合プラズマ(ICP)分析を用いて測定した。こ
の方法で測定可能なマグネシアの最下限は10wppm
である。
【0016】この発明の方法を実施するにあたっては、
マグネシアを存在させないように製造したPCAも含め
て、前述した特性を有する入手可能なPCA材料のいず
れも使用できる。あるいは、所望に応じて、適当な等級
の主としてαアルミナからなる比較的純粋な粒状アルミ
ナ、たとえばバイコウスキイ(Baikowski )CR−10
から出発して、前述した特許の技術か、当業者に知られ
た、上述した材料特性を有する密なアルミナ体または物
品を製造する他の技術を用いて、独自のPCA材料を作
製してもよい。
【0017】当業者であれば、この発明の要旨から逸脱
しない範囲内で、他の種々の変更が自明であり、そのよ
うな変更を簡単に行うことができる。したがって、特許
請求の範囲は前述した説明に限定されるものではなく、
特許請求の範囲は、この発明が属する技術の通常の知識
を有する者が均等とみなすすべての要素を含めて、この
発明の範囲にある特許性のある新規な構成要素のすべて
を包含すると解釈すべきものである。たとえば、局在化
エネルギー源は1つ以上のレーザとしてもよく、あるい
は、1つ以上の加熱ランプを、たとえば特公昭61−2
8637号に開示されたような適当なリフレクタにより
収束してもよい。当業者には周知であるか理解できるよ
うに、プラズマトーチ、サファイアに変換すべきPCA
物品の部分に近接したRF加熱サセプタ、直接または結
合マイクロ波加熱ゾーン、RF結合加熱ゾーンまたは電
子または他の高エネルギー粒子ビームを用いてもよい。
さらに他の局在化エネルギー源として、溶融アルミナ体
または他の適当な材料の溶融体を用いてもよく、この場
合、サファイアに変換すべきPCA物品の部分を溶融体
に浸漬するか、接触させて、物品全体をサファイアに変
換する。溶融体の温度が2050℃以上であれば、これ
は溶融体と接触している物品の部分を少なくとも部分的
に溶融することになる。これも、この発明の範囲内に含
まれ、以下に説明する。
【0018】最後に、上述したように、この発明の方法
は、PCA物品のいずれの部分にも溶融が視覚的に認め
られない実施例、ならびにPCA物品の一部の表面溶融
またはバルク溶融がサファイアへの変換中に起こる実施
例も包含する。当業者であれば理解できるように、場合
によっては、最終サファイア物品には不要であるか、望
ましくない犠牲部分を有するPCA物品を作製すること
ができる。このような場合、サファイアへの変換中にP
CA物品の犠牲部分のすべてまたは一部を表面溶融させ
るか、バルク溶融させるのが有利であり、その後犠牲部
分を除去し、所望のサファイア体または物品を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に従ってPCAをサファイアに変換す
るのに用いるレーザ装置の簡略構成図である。
【図2】レーザビームのサイズを減少させて、PCA管
上に収束する態様を線図的に示す拡大図である。
【図3】変換中の光高温計の位置を線図的に示す簡略配
置図である。
【図4】図面代用写真で、この発明の方法により製造し
たサファイアの表面組織を示す倍率200Xの光学顕微
鏡写真である。
【符号の説明】
50 レーザ 59 ビーム 60 PCA管 61 ビーム照射位置 62 モータ
フロントページの続き (72)発明者 カーチス・エドワード・スコット アメリカ合衆国、オハイオ州、メントー ル、イースト・ヴァレービュー・コート、 6066番 (72)発明者 メアリー・スー・カリスゼウスキー アメリカ合衆国、オハイオ州、クリーブラ ンド・ハイツ、セブランス・サークル・ド ライブ、ナンバー817、30番 (72)発明者 マーシャル・ゴードン・ジョーンズ アメリカ合衆国、ニューヨーク州、スコテ ィア、セント・ステファンズ・レーン・ウ エスト、95番 (72)発明者 ライオネル・モンティー・レヴィンソン アメリカ合衆国、ニューヨーク州、スケネ クタデイ、リンダ・レーン、1番 (72)発明者 カール・エドワード・エリクソン アメリカ合衆国、ニューヨーク州、スケネ クタデイ、レイ・ストリート、50番

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体多結晶セラミック体の一部のみを局
    在化エネルギー源により加熱して、多結晶セラミック体
    全体を溶融することなく、多結晶セラミック体を単結晶
    体に変換することを特徴とする、固体多結晶セラミック
    体を単結晶体にバルク変換する方法。
  2. 【請求項2】 前記局在化エネルギー源がレーザである
    請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記変換中に前記多結晶セラミック体を
    どこも溶融しない請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記局在化エネルギー源がレーザである
    請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記変換中に前記多結晶セラミック体の
    一部の表面を溶融する請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記局在化エネルギー源がレーザである
    請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記変換中に前記多結晶セラミック体の
    一部をバルク溶融する請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 融点に加熱する多結晶セラミック体の一
    部が前記局在化エネルギー源に近接した部分である請求
    項6に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記局在化エネルギー源がレーザである
    請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 多結晶アルミナ体の一部のみを局在化
    エネルギー源により加熱して、多結晶アルミナ体をサフ
    ァイアに変換することを特徴とする、多結晶アルミナ体
    をサファイアにバルク変換する固相変換方法。
  11. 【請求項11】 前記局在化エネルギー源がレーザであ
    る請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 サファイアへの変換中に前記多結晶ア
    ルミナ体をどこも溶融しない請求項10に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記局在化エネルギー源がレーザであ
    る請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記変換中に前記多結晶アルミナ体の
    一部の表面を溶融する請求項10に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記局在化エネルギー源がレーザであ
    る請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記変換中に前記多結晶アルミナ体の
    一部をバルク溶融する請求項10に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記局在化エネルギー源がレーザであ
    る請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 マグネシア含量が100wppm以下
    で、密度が3.97g/cc以上である多結晶アルミナ
    体の一部のみを局在化エネルギー源により1800℃以
    上の温度に加熱し、多結晶アルミナ体のいずれの部分を
    も溶融することなく、上記加熱を維持して多結晶アルミ
    ナ体をサファイアに変換することを特徴とする、多結晶
    アルミナ体をサファイアにバルク変換する固相変換方
    法。
  19. 【請求項19】 前記マグネシア含量が70wppm以
    下である請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記マグネシア含量が50wppm以
    下である請求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記多結晶アルミナ体がマグネシアを
    含まない請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記多結晶アルミナ体の平均粒度が1
    00μm以下である請求項20に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記多結晶アルミナ体が等軸結晶構造
    を有する請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記局在化加熱源がレーザである請求
    項18に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記局在化加熱源がレーザである請求
    項21に記載の方法。
  26. 【請求項26】 完全にランダムな細孔構造と、かすか
    な波の形態のトポグラフィ構造として現れる表面組織と
    を有するサファイア体。
  27. 【請求項27】 サファイア体が多結晶アルミナ体から
    製造され、前記波は、多結晶アルミナ体のサファイアへ
    の変換前に各多結晶アルミナ結晶があった所のほぼ中点
    に山を有し、かつ前記変換前に粒界があった所に対応す
    るわずかにへこんだ区域を有している請求項26に記載
    のサファイア体。
  28. 【請求項28】 マグネシア含量が100wppm以下
    で、密度が3.97g/cm3 以上である多結晶アルミ
    ナ体の一部のみを局在化エネルギー源で加熱して、多結
    晶アルミナ体の一部を溶融し、この加熱を維持して多結
    晶アルミナ体をサファイア体に変換することを特徴とす
    る、多結晶アルミナ体をサファイア体にバルク変換する
    固相変換方法。
  29. 【請求項29】 前記変換中に前記多結晶アルミナ体の
    溶融部分をバルク溶融する請求項28に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記溶融部分を前記多結晶アルミナ体
    の表面に限定する請求項29に記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記多結晶アルミナ体の平均粒度が1
    00μm以下で、マグネシア含量が100wppm以下
    である請求項29に記載の方法。
  32. 【請求項32】 前記多結晶アルミナ体の平均粒度が7
    0μm以下で、マグネシア含量が50wppm以下であ
    る請求項30に記載の方法。
  33. 【請求項33】 前記局在化加熱源がレーザである請求
    項31に記載の方法。
  34. 【請求項34】 前記局在化加熱源がレーザである請求
    項32に記載の方法。
  35. 【請求項35】 多結晶アルミナ体をサファイアに変換
    するにあたり、前記多結晶アルミナ体が平均粒度100
    μm以下、密度3.97g/cc以上、マグネシア含量
    0−50wppmで、変換を阻止する微小亀裂をもたな
    いものとし、得ようとするサファイアが、完全にランダ
    ムな細孔構造と、かすかな波の形態のトポグラフィ構造
    として現れる表面組織とを有し、これらの波が、多結晶
    アルミナ体のサファイアへの変換前に各多結晶アルミナ
    結晶があった所のほぼ中点に山を有し、かつ前記変換前
    に粒界があった所に対応するわずかにへこんだ区域を有
    するようにするため、 前記多結晶アルミナ体の一部のみを局在化エネルギー源
    により加熱して、多結晶アルミナ体をサファイアに変換
    することを特徴とする、多結晶アルミナ体をサファイア
    に変換する固相変換方法。
JP6104238A 1993-05-21 1994-05-19 局在化エネルギー源を用いた固相変換方法 Pending JPH0782074A (ja)

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