JPH0786090A - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法

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JPH0786090A
JPH0786090A JP24991993A JP24991993A JPH0786090A JP H0786090 A JPH0786090 A JP H0786090A JP 24991993 A JP24991993 A JP 24991993A JP 24991993 A JP24991993 A JP 24991993A JP H0786090 A JPH0786090 A JP H0786090A
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Katsuhiko Kono
克彦 河野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体母液、あるいはグラファイト溶液の陽
極線への這い上がりや付着又は液かぶりを防止し、作業
性良好にして製造歩留まり良く、電気的諸特性の優れた
固体電解コンデンサの製造方法の提供。 【構成】 陽極体1に埋設した陽極リード2の導出部
に、二酸化チタンの平均粒径が1μmの微粉末を0.2
wt%添加し視認性の良い白色に着色したテトラフルオ
ロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体からな
るワッシャ3を設け、熱処理を施しワッシャ3自体を陽
極リード2基部に凝集・密着させ、しかる後に、順次、
誘電体酸化皮膜層、二酸化マンガン層、グラファイト
層、銀塗料層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は固体電解コンデンサの製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、固体電解コンデンサの素子は、
図3に示すように、弁作用を有する金属粉末を加圧成形
してなる成形体にあらかじめ弁作用を有する金属線を陽
極リード22として植立し、真空焼結した陽極体21に
おいて、前記陽極リード22の導出部にポリテトラフル
オロエチレンに代表される高密度、高耐熱性のフッ素樹
脂製ワッシャ23を設けていた。その後、陽極体21の
表面に陽極酸化により誘電体酸化皮膜層24を形成し、
この誘電体酸化皮膜層24の周面に対向電極として二酸
化マンガンなどの半導体層を形成し、更に接触抵抗を減
じるためにグラファイト層を介在させた後に銀塗料層を
設けて陰極導電体層を形成している。
【0003】しかしながら、弁作用を有する金属からな
る陽極リード22の表面には、軸方向に多数のダイス傷
と擦過傷があるため、陽極リード22の導出部とフッ素
樹脂製ワッシャ23との間には隙間が存在することにな
り、その結果、上記した従来の構成のみでは、誘電体酸
化皮膜層の周面に対向電極として二酸化マンガンなどの
半導体層あるいはグラファイト層を形成するとき、誘電
体酸化皮膜層形成後の陽極体に含浸された半導体母液あ
るいはグラファイト母液はこのダイス傷と擦過傷を通っ
て陽極リードに這い上がり、半導体母液では熱分解され
ると半導体層がグラファイト母液では焼付け後にグラフ
ァイト層がそれぞれ陽極リード表面に形成されることに
なるが、これらは、組立時において、前記陽極リード2
2とリードフレームの陽極端子を溶接によって接続する
際に、前記陽極リード22に這い上がった二酸化マンガ
ンなどの半導体層あるいはグラファイト層が、前記陽極
リード22の金属面に直接接触することになるため、漏
れ電流が増加したり、陽極と陰極が短絡されてしまい、
固体電解コンデンサとしての機能を果たさなくなるとい
う問題点があった。
【0004】また、ワッシャ製造の際に生じるワッシャ
の打ち抜きバリ25も陽極リード表面のダイス傷や擦過
傷と同様に、半導体母液あるいはグラファイトの這い上
がりや付着を招き、同様の理由で漏れ電流が増加した
り、陽極と陰極が短絡されてしまい、固体電解コンデン
サとしての機能を果たさなくなるという問題点があっ
た。
【0005】従来、この問題を解決する手段として、導
出する陽極リードを有する弁作用金属からなる陽極体の
前記陽極リード導出部に、水に対する接触角が110度
以上と強い撥水性を有し、また接着エネルギーにして4
5dyne/cm以下という優れた非粘着性を有し、融
点が300℃以下であるテトラフルオロエチレン−ヘキ
サフルオロプロピレン共重合体又はテトラフルオロエチ
レン−エチレン共重合体からなるワッシャを設け、誘電
体酸化皮膜層形成後に半導体層形成時とほぼ等しい20
0〜350℃の熱処理を行い、前記のワッシャを半ば溶
融させることにより、ワッシャ製造の際に生じるワッシ
ャの打ち抜きバリを消去すると同時に、ワッシャ自体を
陽極リード基部に凝集・密着させることにより、半導体
母液あるいはグラファイトの這い上がりや付着を防止す
る技術が開示されている。
【0006】しかしながら、前記のテトラフルオロエチ
レン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体又はテトラフ
ルオロエチレン−エチレン共重合体は、従来からよく使
用されてきた白色のポリテトラフルオロエチレンとは違
い、無色透明であるために著しく視認性に劣り、誘電体
酸化皮膜層形成後の陽極体に半導体母液あるいはグラフ
ァイト母液を含浸する際の浸漬深さ管理が困難になる
等、工程作業性を損い、半導体母液あるいはグラファイ
ト母液の付着や液かぶりに起因する漏れ電流の増加や陽
極と陰極の短絡等の不具合発生となり、実用上基本的な
問題解決に至らない欠点を有していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題点を解決するもので、固体電解コンデンサの特性
劣化や、前記したような弊害を招くことなく、半導体母
液あるいはグラファイトがダイス傷や擦過傷、又はワッ
シャの打ち抜きバリを通って陽極リードに這い上がるの
を完全に防止し、しかもワッシャの視認性をよくするこ
とにより、ワッシャの外周部における半導体母液あるい
はグラファイトの這い上がりや付着、液かぶりをも完全
に防止し、よって電気的特性の優れた信頼性に富む固体
電解コンデンサの製造方法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明になる固体電解コ
ンデンサは、弁作用金属からなる陽極体から導出した陽
極リード導出部に、水に対する接触角が110度以上の
撥水性及び接着エネルギーにして45dyne/cm以
下の非粘着性を有し、融点が300℃以下であるテトラ
フルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体
又はテトラフルオロエチレン−エチレン共重合体からな
るワッシャを設けた後、200〜350℃で熱処理して
ワッシャ自体を陽極リード基部に凝集・密着させ、しか
る後に、順次、誘電体酸化皮膜層、半導体層、グラファ
イト層、銀塗料層を形成する工程からなる固体電解コン
デンサの製造方法において、前記ワッシャを形成する材
料として、化学的にも物理的にも安定な物質である二酸
化チタンの平均粒径が10μm以下の微粉末を0.1w
t%〜1.0wt%添加し視認性のよい白色に着色され
ているものを用いることを特徴とするものである。
【0009】
【作用】上記した固体電解コンデンサの製造方法によれ
ば、陽極体に形成した誘電体酸化皮膜層に半導体層、グ
ラファイト層、銀塗料層を順次形成する際に、前記陽極
体から導出した陽極リードの導出部に、水に対する接触
角が110度以上と大きく強い撥水性を有し、また接着
エネルギーにして45dyne/cm以下という優れた
非粘着性を有し、融点が300℃以下であるテトラフル
オロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体又は
テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体に、化学的
にも物理的にも安定な物質である二酸化チタンの平均粒
径が10μm以下の微粉末を0.1wt%〜1.0wt
%添加した視認性の良い白色に着色した材料からなるワ
ッシャを配設し、200〜350℃の熱処理を行うこと
によって、ワッシャ製造の際に生じるワッシャの打ち抜
きバリを溶融消去すると同時に、ワッシャ自体を陽極リ
ードの導出部に凝集・密着させて陽極リードの表面に多
くのダイス傷や擦過傷が存在したとしても、陽極リード
の導出部とワッシャとの間の隙間をなくすことが可能
で、陽極リードへの半導体母液あるいはグラファイトの
這い上がりや付着をも完全に防止しできることは元よ
り、ワッシャ自体が視認性の良い白色であるため、半導
体層、グラファイト層、銀塗料層形成時、各溶液槽に対
する高い浸漬深さ管理精度が容易に得られる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を固体電解コンデン
サについて図面を参照して説明する。すなわち、図1及
び図2に示すように、例えば、タンタル粉末を加圧成形
した陽極体1にタンタルの陽極リード2を植立し、高温
で真空焼結した後、前記陽極リード2の導出部に、二酸
化チタンの平均粒径が1μmの微粉末を0.2wt%添
加し視認性の良い白色に着色したテトラフルオロエチレ
ン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体からなるワッシ
ャ3を設け、リン酸水溶液中にて化成電圧30Vを印加
して陽極酸化し、陽極体1上にタンタルの誘電体酸化皮
膜層4を形成した後に大気中で300℃の熱処理を5分
間行う。この際、テトラフルオロエチレン−ヘキサフル
オロプロピレン共重合体からなるワッシャ3は、図1に
示すように半ば溶融状態となるため、角がとれ丸みを帯
びた形状になる。
【0011】その後、硝酸マンガン溶液中に浸漬−温度
250℃〜300℃の高温焼成炉中で数分間熱分解工程
を数回繰り返し誘電体酸化皮膜層4に二酸化マンガン層
5を形成する。次に、水溶性又は非水溶性の有機高分子
材の溶液に平均粒径0.3μm以下の黒鉛粉末を懸濁さ
せたグラファイト液に浸漬し、温度150℃〜220℃
の恒温槽中で乾燥し、前記二酸化マンガン層5上にグラ
ファイト層6を形成し、しかる後、有機溶剤、非水溶性
高分子材、銀粉末、銅粉末をそれぞれ混合し、十分に撹
拌してなる銀塗料液に浸漬し、温度150℃〜200℃
で乾燥しグラファイト層6上に銀塗料層7を形成しコン
デンサ素子8を構成する。
【0012】その後、前記陽極リード2と陽極端子9と
を溶接により接続し、同時に、コンデンサ素子8を構成
する銀塗料層7に陰極端子10をエポキシ樹脂を結合剤
とする導電性接着剤11で接続し、その後前記陽極端子
9及び陰極端子10の外部導出部分を除き、例えばトラ
ンスファーモールドを行い樹脂外装層12を形成し完成
品としてのチップタンタルコデンサを得るものである。
【0013】以上のような構成になる固体電解コンデン
サの製造方法によれば、陽極リード2の導出部に、強い
撥水性を有し、且つ、優れた非粘着性を有するテトラフ
ルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体又
はテトラフルオロエチレン−エチレン共重合体に二酸化
チタンの平均粒径が1μmの微粉末を0.2wt%添加
し視認性の良い白色に着色したワッシャ3を半ば溶融状
態で配設するものであるため、ワッシャ打ち抜き時のバ
リを溶融除去すると同時に、ワッシャ自体を陽極リード
2導出部に凝集・密着でき、陽極リード2表面に傷が存
在したとしても、ワッシャ3と陽極リード2との間の隙
間をなくすことが可能で、二酸化マンガン層5及びグラ
ファイト層6形成時、これらの母液が陽極リード2に這
い上がるのを防止でき、漏れ電流増加の要因及び短絡の
要因は解消されることは元より、ワッシャ3が視認性の
良い白色に着色したものからなるものであるため、二酸
化マンガン層5、グラファイト層6、銀塗料層7形成の
際の各溶液槽に対する高い浸漬深さ管理精度が容易とな
り、陽極リード2への各溶液の付着や液かぶりに起因す
る漏れ電流の増加や陽極と陰極の短絡等の不具合発生に
よる製造歩留まり悪化の要因は解消され、作業能率向上
に大きく貢献することができる。
【0014】次に、本発明と従来例の特性比較について
述べる。すなわち、上記実施例にて説明した手段によっ
て得られた実施例(A)と、陽極リード2の導出部に配
設するワッシャとして無色透明のテトラフルオロエチレ
ン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体からなる従来の
ものを用いる点を除き、実施例(A)と同一手段にて作
製した従来例(B)それぞれ十万個の製造歩留まり及び
その中からそれぞれ任意に500個数ずつ抜き取り漏れ
電流不良数及びtanδ不良数を調査した結果、表1に
示す通りであった。
【0015】
【表1】
【0016】また、前述の試料から実施例(A)及び従
来例(B)それぞれ100個ずつ抜き取り、漏れ電流分
布を比較した結果、図4に示す通りであった。
【0017】表1から明らかなように、実施例(A)
は、従来例(B)と比較し、製造歩留まりが改善され、
且つ、漏れ電流不良及びtanδ不良が大幅に減少でき
る効果を示した。また、図4から明らかなように、従来
例(B)のものは、漏れ電流値が広い分布幅をもち、規
格値を大幅に越えるものも認められたが、実施例(A)
のものは漏れ電流値の分布幅は従来例(B)と比較して
狭い範囲に納まっており、規格値を大幅に越えるものは
認められず、本発明の優位性が実証された。
【0018】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、製造
歩留まり良好にして漏れ電流特性及びtanδ特性の優
れた固体電解コンデンサの製造方法を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる固体電解コンデンサを示す正断
面図。
【図2】固体電解コンデンサの側断面図。
【図3】従来の固体電解コンデンサ素子要部の正断面
図。
【図4】本発明のコンデンサと従来例のコンデンサの漏
れ電流値の分布比較図。
【符号の説明】
1 陽極体 2 陽極リード 3 ワッシャ 4 誘電体酸化皮膜層 5 二酸化マンガン層 6 グラファイト層 7 銀塗料層 8 コンデンサ素子 9 陽極端子 10 陰極端子 11 導電性接着剤 12 樹脂外装層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08L 27/18 KJG

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁作用金属からなる陽極体から導出した
    陽極リード導出部に、水に対する接触角が110度以上
    の撥水性及び接着エネルギーにして45dyne/cm
    以下の非粘着性を有し、融点が300℃以下であるテト
    ラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合
    体又はテトラフルオロエチレン−エチレン共重合体から
    なるワッシャを設けた後、200〜350℃で熱処理し
    てワッシャ自体を陽極リード基部に凝集・密着させ、し
    かる後に、順次、誘電体酸化皮膜層、半導体層、グラフ
    ァイト層、銀塗料層を形成する工程からなる固体電解コ
    ンデンサの製造方法において、前記ワッシャを形成する
    材料として、化学的にも物理的にも安定な物質である二
    酸化チタンの平均粒径が10μm以下の微粉末を0.1
    wt%〜1.0wt%添加し視認性のよい白色に着色さ
    れているものを用いることを特徴とする固体電解コンデ
    ンサの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000286152A (ja) * 1999-03-31 2000-10-13 Kuraray Co Ltd 固体電解コンデンサ
CN105923701A (zh) * 2016-07-06 2016-09-07 河北保定太行集团有限责任公司 光催化杀菌消毒装置
CN105948347A (zh) * 2016-07-06 2016-09-21 河北保定太行集团有限责任公司 净水机

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000286152A (ja) * 1999-03-31 2000-10-13 Kuraray Co Ltd 固体電解コンデンサ
CN105923701A (zh) * 2016-07-06 2016-09-07 河北保定太行集团有限责任公司 光催化杀菌消毒装置
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